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第 6 章町内会と市行政の関係 79 第 6 章町内会と市行政の関係 6.1 地域社会の中の町内会 (1) 町内会の組織性 八戸市の町内会の組織についてやや振りかぶって大上段に尋ねた 地域的組織の代表的な 組織なのか そうではないのかという質問である わが国の町内会は 呼び方は町内会 町 会 自治会等の呼び方は違っても 住民のための地域的組織である だが 最近では ボラ ンティア団体等の多様な市民活動の組織が登場する一方で 町内会へお加入率の低下 担い 手の高齢化等により 地域的組織としての町内会の組織力が弱くなっている そこで これまで の町内会と 今後 の町内会についての質問を行った 表 6-1-1 に示し ているように 八戸市においては町内会の地域的組織としての代表性に関しては いわば揺 らぎを見せている つまり 町内会の地域的組織としての代表性については 今後 は こ れまで に比べて 10 ポイントも少ない認識を示している 代表的組織ではないという積極 的否定の割合も 4.2 ポイント多いのである もっとも わからない とする意見は これま で と 今後 について 4 分の 1 前後になっているように 判断保留も多い 表 6-1-1 町内会の組織性 これまで (Q43.A) 今後 (Q43.B) 地域的組織の代表的組織 55.8 45.9 地域的組織の代表的組織ではない 12.4 16.6 その他 3.9 3.9 わからない 23.0 28.3 無回答 4.9 5.3 (2) 町内会の未来イメージと行政との関係それでも 八戸市において町内会の地域的組織としての存在感は大きい 表 6-1-2 に示しているように 未来イメージとしての仕事量は増えると想定している意見が 6 割に近い (Q40B) また 地域社会における未来の役割を問うと 高まる と 変わらない とする意見で 76.6% である そのようななかで 市行政との関係ははっきりしていない これまでの関係 において 強い と答えたのは 25.1% であり これからの関係 において 強い と答えたのは 36.7% である 一概に判断できないとする どちらともいえない がともに4 割を超える回答となった これまでも これからもテーマや状況によって町内会と市行政との関係は様々だとする見方をとっているといえる

80 2013 年度八戸市町内会 自治会調査結果報告書 表 6-1-2 町内会の未来イメージ 地域社会の役割 (Q40.A) 仕事量 (Q40.B) 高まる ( 増える ) 42.0 58.3 変わらない 34.6 28.3 低下する ( 減る ) 11.3 2.5 その他 1.1 0.4 わからない 9.2 8.8 無回答 1.8 1.8 注 : 表中に ( ) 書きしているのは仕事量に関する設問表記である (3) 最近の行政からの支援実態と期待そこで 平成 24 年度の八戸市からの支援の実態とその支援の充実への期待を質問した 町内会活動全般への助成 防犯灯の電気料 修繕費への助成 町内会活動への指導 介入 次世代リーダーづくり 災害予防 対策などの防災活動 他の町内会との情報交換の場の提供の 7 つを取り上げて 支援の有無とその支援の充実期待を尋ねた 表 6-1-3 に示しているように 支援の実態の上位 3 位は町内会活動全般への費用助成 (82.3%) 防犯灯電気料の助成 (71.0%) 災害予防 対策などの防災活動 (47.7%) であった その期待の上位 3 位は町内会活動全般への助成 防犯灯 灯具補修費助成 防犯灯電気料助成となった 町内会活動を自主的に進められるような支援が行われ これからの充実の期待は防犯灯関連のものだというわけである 表 6-1-3 八戸市の町内会への支援の実態と期待 支援ありの比率 (Q42.A) 充実期待の比率 (Q42.B) 町内会活動全般にかかる費用助成 82.3 69.6 防犯灯電気料の助成 71.0 52.7 防犯灯 灯具交換補修費助成 38.2 63.3 町内会活動への指導 介入 21.9 23.3 次世代のリーダーづくり 17.3 32.9 災害予防 対策などの防災活動 47.7 47.7 情報発信 提供の仕組みづくり 35.0 32.5 他の町内会との情報交換の場の設置 29.3 28.3

第 6 章町内会と市行政の関係 81 6.2 町内会と市行政との連携 (1) 発足時の行政との連携 八戸市行政との連携をみていくに当たって 発足時 ( 再発足時 ) における町内会の主な目 的を確認しておきたい 表 6-2-1 に示しているように 住民同士の親睦を図るため が 76.3% 町内の生活上の問題を共同解決するため が 52.3% と上位を占めている 行政との関係に ついては 地域社会での問題や課題解決に向けての連絡調整が 49.8% 行政等への働きか け 陳情が 42.8% となっている ここでの連絡調整は町内会が地域組織としての主体性を踏 まえた行動としての行政との関係であり 行政との連携という表現に近い それに対して 働きかけ 陳情は住民と行政をつなぐ行動であって 連携というよりも媒介といった役割と いえる 同じ表に弘前市 青森市 盛岡市の同じ設問への回答を並べた 青森市の数値が大きく出 ているが 他の 2 市と傾向は変わらない また 表 6-2-2 に 行政等のすすめで発足 した 割合を 4 市で比較した 青森市 盛岡市 弘前市に比べて 発足に際して 行政の介在が相 対的に少なかったことを確認しておきたい 表 6-2-1 町内会の発足時の主な目的 (Q3.3 複数回答 ) 八戸市 弘前市 青森市 盛岡市 住民同士の親睦 76.3 70.0 90.0 77.2 町内生活問題解決 52.3 54.2 77.4 60.1 行政等との連絡調整 49.8 48.3 69.6 43.5 行政等への働きかけ 42.8 34.5 71.3 26.4 表 6-2-2 行政等のすすめでの発足 の割合 (Q3.2 複数回答 ) 八戸市 弘前市 青森市 盛岡市 構成比 5.7 8.4 9.9 9.8 注 : 関係市の町内会調査において 同一設問項目によるものである (2) 現在の連携評価さて 現在の町内会と八戸市との連携をどのようにとらえればいいのであろうか 表 6-2-3 に示しているように 現状の連携が十分なされているとするものは 49.1% である これを弘前市 盛岡市と比較してみると わからない の割合が多いものの 2 市をわずかに上まわっている さらに この連携は 今以上に 必要かという設問に対しては 表 6-2-4 に示しているように 7 割以上が賛成している この割合は弘前市ほどではないが 盛岡市を 8.7 ポイント上まわっている

82 2013 年度八戸市町内会 自治会調査結果報告書 表 6-2-3 町内会と市との連携の現状は十分か (Q44.1) 八戸市 弘前市 盛岡市 そう思う 49.1 47.2 45.1 そうは思わない 36.7 41.4 48.2 わからない 13.1 7.9 5.2 無回答 1.1 3.4 1.6 表 6-2-4 今以上 の市との連携の必要性 (Q44.2) 八戸 弘前 盛岡 必要である 71.4 75.2 62.7 どちらともいえない 24.7 17.3 32.1 必要でない 2.8 2.8 3.1 無回答 1.1 4.7 2.1 (3) これからの八戸市行政との関係 Q41 でこれからの町内会と市役所行政との関係を尋ねている 簡略化した質問であって 強い 弱い どちらともいえない の 3 つ それをまず これまでの関係で尋ね その次に これからの関係を尋ねた この 2 つの質問に対して 一概に言えないということか どちらともいえない が 4 割以上となった ( 表 6-2-5) それでも傾向は出ている 町内会と八戸市行政の関係は これまで よりも これから の方がより強くなるということである これからの関係の方が 11.6 ポイントも強くなると見ているである 表 6-2-5 町内会と市行政との関係のこれから これまでの関係 (Q41A) これからの関係 (Q41B) 強い 25.1 367 弱い 19.1 4.9 どちらともいえない 47.3 44.2 わからない 6.7 12.0 無回答 1.8 2.1

第 6 章町内会と市行政の関係 83 6.3 町内会と行政の関係についてのまとめ (1) 東日本大震災の経験 八戸市は東日本大震災の被災都市である 八戸市の臨海部に津波が襲った その地域の町 内は被災地となり 町内会は周辺町内会 連合町内会とともに被災者を援護し避難所経営に 携わった 岩手県以南の地域の災害に比べれば その被災は大きくはないものの 被災した 町内と町内会は被災と災害復旧過程において 町内会こそ地域的組織の代表的組織だと認識 した その一方で これほどの災害になると 行政からの支援は得にくいことを実感したは ずである (2) 行政との関係への懐疑と連合町内会の存在感かつて町内会は町内の住民へ様々な行政情報を伝達するしくみだった 回覧版の重要性が失われるなかで情報媒体が多様化し 行政情報伝達のしくみは形骸化している 町内における防犯のための街灯の管理 環境向上のためのゴミ置場の整理等は町内会の役割として残り 地域住民からの信頼も残っているが そこに行政との関係を求める動きは少ない 自助と共助をどのように進めるかという課題認識が一般的である 従来 町内会の広域的な親睦組織とみなしていた中学校区単位の連合町内会が見直されている そのきっかけの1つは大震災での避難所経営や復旧復興活動である 遠い行政に頼るよりも連合町内会の応援がありがたいと感じたはずである その点では 連合町内会の存在感が理解されるようになったのである (3) 強まる行政との連携しかし この調査結果は全体を通して行政離れを示しているわけではない これからの行政との関係が強いか弱いかという質問に対して どちらともいえない という一概にはいえないという意見が多いものの 町内会運営を進めていく上において 行政との関係を強め 様々な活動において連携すべきだと認識している それも個々の事業においての支援ではなく 町内会の組織の自立性を踏まえた支援である Q42B の今年度以降の支援期待のトップは 町内会活動全般にかかる費用の助成 がそれを表している 活動全般にかかる費用 = 町内会に判断を任せた包括的支援を求めていることに注目したい