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伝わる ~ カイゼン の想いを感じ その輪を広げよう ~ SPI Japan 2014 SECI モデルによる改善活動基盤の評価 ~ 改善活動の第 3 ステージへ 住友電工情報システム QCD 改善推進部中村伸裕 2014.10.16

Agenda 1. 会社概要 2. プロセス改善活動の状況 3. 改善活動基盤の評価改善活動は知識創造プロセス 4. 改善活動成功の鍵 1% のひらめきと 99% の努力 5. まとめ

1. 会社概要

1.1 会社概要 商号創業資本金従業員業績 住友電気工業株式会社 1897 年 ( 明治 30 年 ) 997 億円連結 225,484 人単体 4232 人連結売上高 2 兆 5688 億円連結経常利益 1454 億円 (2014 年 3 月末現在 ) 電力ケーブル光通信ケーブルワイヤーハーネス超硬工具イゲタロイ P.4

1.2 情報システム部門の体制 住友電工 情報システム部 システム企画 情報技術 (IT) 事業部 事業部 事業部 事業部 住友電工情報システム ( 株 ) 設計 開発運用 保守 協力会社 協力会社 P.5

1.3 改善推進部門の体制 開発者が改善活動の主役 システム ソリューション部 CMMI Level 5 ビジネス ソリューション部 CMMI Level 3 今回のテーマ 改善活動の場 場の提供 QCD 改善推進部 品質改善推進 G (3 名 ) プロジェクト管理 G パートナー G P.6

2. プロセス改善活動の状況

2.1 CMMI モデルを使った改善の取り組み システム ソリューション部 (SEI 向けの業務システム開発 ) 2003 CMM レベル 3 達成 ( 全社 *1) 2007 CMMI レベル 3 達成 ( 全社 レベル 5 未達 ) 2011 CMMI レベル 5 達成 ( 一部の組織 ) 2014 CMMI レベル 5 達成 ( 大阪全体 ) ビジネスソリューション部 ( パッケージ外販等 ) 2003 CMM レベル 3 達成 ( 全社 *1) 2011 CMMI レベル 3 達成 (Quick Solution 開発グループ ) 2013 CMMI レベル 3 達成 ( 部全体 ) 成果 開発部門のアプレイザの声 : 参加して良かった 勉強になった 開発部門の約 2 割が CMMI 入門を受講 プロセス診断を実施 全グループ長が PIIS を書ける P.8

2.2 開発者の CMMI の印象 2014 年公式アプレイザル 開発部門のアプレイザ希望者 8 名 ( 改善部門 2 名しか参加できず ) アンケート結果 CMMI( モデルおよびそれに基づく改善活動 ) について興味はありますか? 2014/3 実施 N=178 P.9

2.3 品質改善の成果 管理図の導入により本番稼働後の検出欠陥が減少 ( 相対値 ) P.10

2.4 SEI/SIS の改善活動 (SPI Japan 発表実績 ) SPI Japan 2008 中村伸裕, 統計的品質管理手法の確立 山邊人美, 統計的品質管理手法の全社展開 SPI Japan 2009 中村伸裕, 効率的な測定と構成管理の実践 中塚康介, 組織レベルの開発実績収集 分析 山口雅史,"Personal Software Process(PSP) の実施の定着化 " 山邊人美," サービスサイエンスを活用した外部設計プロセスの定義 " 池田和壽," プロトタイプを利用した画面設計と開発工程への設計データのシームレスな連携 " SPI Japan 2010 岩城善一, ワーキンググループ (WG) 活動を成功させる秘訣 最優秀賞 堀正尚, AsIs( 現状 ) からToBe( 理想 ) へのシステム企画フェーズの取り組みについて 竹内俊規, 生産管理システム開発プロジェクトにおける定量的品質管理の事例 中村伸裕, 組織プロセス実績 (OPP) の取り組み SPI Japan 2011 中塚康介, 組織の実績ベースライン および 改善活動の効果の検定手順の確立 岩城善一, 定量的プロジェクト管理 (QPM) 実装の取り組み 三島吉就, 継続的プロセス改善を成功させる秘訣 中村伸裕," 高成熟度を目指す組織の改善活動基盤の構築 SPI Japan 2012 中村伸裕, 改善文化形成のシナリオと現状 高橋覚, "CMMI Level 5 達成に向けた取り組みと今後の展開 " 灘善博, 定量的品質管理の実践 服部悦子, " アジャイルの試行 " SPI Japan 2013 中村伸裕, SPL の実践 ~ 実装用ソフトウェア部品の開発と全社展開 川口晃史, SPL の実践 ~ プログラム開発の効率化を目指した設計資産の構築 服部悦子, SPL の実践 ~ テスト資産の構築 SPI Japan 2014 中村伸裕, SECI モデルによる改善活動基盤の評価 服部悦子, テストデータ自動生成による品質 コストの改善 伊沢武史, GQM を用いたメトリクス定義と測定 分析システムの構築 松田行正, パッケージ製品の継続的開発における PDCA サイクル定着への取り組み 奥村貴士, 現場メンバーの 現場メンバーによる 現場メンバーためのプロセス改善 開発部門 (13 件 ) 7 年間改善部門 (14 件 ) 多数参加 P.11

2.5 WG 参加者の満足度 アンケート結果 2014/3 実施 N=32 WG があなたの成長に寄与しましたか? P.12

2.6 プロセス改善についての想い 経営課題の 1 つである 組織能力の向上 の実現手段 プロジェクト管理能力の向上 欠陥削減 赤字削減 納期遅延防止 当たり前品質の確保 エンジニアリング能力の向上 他社を圧倒するコスト 納期 他社が実現できない機能の実現 魅力品質の向上 技能 ( 暗黙知 ) の探求 P.13

2.7 改善活動の 3 ステージ 1. 経験 2. モデル 3. 融合 ステージ 3 ステージ 1 経験ベースのプロセス定義と改善 ステージ 2 モデルベースの改善 新規プロセスの追加 モデルによる価値観共有 経験 ( 暗黙知 ) ベースの改善 当組織 強みと弱みを理解しておく必要がある P.14

3. 改善活動基盤の評価 改善活動は知識創造プロセスである

3.1 改善活動は知識創造プロセス SECI モデル ( 野中郁次郎先生 ) WG ならではの知識習得および知識創造体験 暗黙知 PJ: 展開 暗黙知 PJ: 試行 暗黙知 共同化 Socialization 表層化 Externalization 形式知 WG: 自 PJ のやりかた紹介 暗黙知 内面化 Internalization 連結化 Combination 形式知 形式知 WG: 新プロセスの検討 形式知 P.16

3.2 技能 ( 暗黙知 ) とは 形式知 文章 言葉 数学的な記述を使って明確に表現できるもの 暗黙知 ( マイケル ポランニー ) 個人や組織の内部に存在するが 明示的に表現できず 第三者が利用したり 評価したりできない知識 技能 あることを行うための技術的な能力 例 : コーディング レビュー リスクの認知 例 : 自転車の運転 人の顔を見て個人を特定する 経験により習得 ( 習得に時間が必要 ) 多くの暗黙知を含む 説明できないが 実践できることも多い P.17

3.3 知識創造の促進条件 1. 組織の意図 2. 個人とグループの自律性 3. ゆらぎ / 創造的なカオス 4. 情報の冗長性 5. 最小有効多様性 P.18

3.3.1 組織の意図 組織の構成員が 組織全体の目標 ビジョン 戦略を共に達成しようとする意図を持っている CMMI モデル 自身の成功体験 SWAT( 組織目標達成の会議体 ) 組織目標 品質 コスト 本部長 部長 部長 SEPG G 長 SE G 長 SE G 長 SE G 長 SE G 長 SE G 長 SE G 長 SE CMMI モデル 自身の成功体験 LA 改善部門 改善部門 改善部門 グループ長 SE 全員 CMMI 入門 (3 日間 ) 受講 SEPG G 長 SE P.19

3.3.2 個人とグループの自律性 組織の構成員が 自由に発言し行動する機会を与えられている 現状 本人が希望する WG に参加 成果物 納期は WG が決める 改善計画はチーム力最大化のために 外部からのトレース用ではない 一歩進めば成果 P.20

3.3.3 ゆらぎ / 創造的なカオス [ ゆらぎ ] 組織が前提としている習慣や行動スタイルに対して 周期的に疑問を投げかける [ 創造的なカオス ] 組織が危機に直面した時に 問題の発見とその解決に対して 構成員の注意が振り向けられる 素人質問 なぜ XXX しているのですか? 開発者 A: コスト削減のためには共通部品設計が重要 推進部門 : 部品化とコストはどういう関係にあるのですか? (*1) 開発者 A: 部品化することで作成するソースコード量を削減できる 推進部門 : なぜ ソースコード量が減ると開発工数が減るのですか? (*2) 開発者 A:??? 開発者 B: 部品の利用方法を習得する時間は考慮しなくてよいのですか? 外部データの活用 データ白書 SEC ソフトウェアメトリックス調査 JUAS なぜ 当組織の値は これらの値より悪いのか? P.21

3.3.4 情報の冗長性 直接業務にかかわる知識情報以外にも多くの知識を構成員が持っている構成員同士の間で知識情報の重複や共有がある WG 間の情報共有 改善推進部門の担当者は複数の WG に参加 WG 間の連携 標準 成果物の共有 (IS Portal) 全標準 全 PJ の成果物 ( 仕様書等 ) P.22

3.3.5 最小有効多様性 複雑で多様な環境の変化に対応するのに 必要最低限の多様性を組織が保持している コミュニティ SPI Japan JUAS 他の WG 知識 コンサルタント 参加者は別グループ CMMI 知識 知識 書籍 知識 知識 WG 知識 論文 Internet 記事 雑誌 改善推進者 2014.3 博士 ( 情報科学 ) 学位取得 知識 外部知識のフロー 知識 知識 知識 P.23

3.4 ミドル アップダウン トップダウン トップが知識創造現場の暗黙知は活用されない ボトムアップ ボトムが知識を創造ローカルなノウハウになりやすい ミドル アップダウン (Best) 中間管理職がトップの意向に沿って 現場の暗黙知を活用組織内の横展開が行いやすい 当組織ではグループ長が中心 (SWAT) P.24

3.5 改善推進部門のプロセス改善 SPI Japan 投稿準備 改善活動の経験から知識創造改善推進部門から 7 年間連続 2 名 ( 合計 14 件 ) 発表 WG WG WG SPI Japan 発表内容検討 ( 会議 ) SPI Japan 発表資料 プロセス改善プロセスのノウハウ ( 形式知 ) 例 : 岩城, ワーキンググループ (WG) 活動を成功させる秘訣, 2010 P.25

4. 成功の鍵 1% のひらめきと 99% の努力 1% のひらめきがないと 99% の努力はムダになる 99% の努力がないと 1% のひらめきは生まれない

4.1 改善活動の課題 ( ゴール設定 ) ゴールが見えない ( 例 ) テストデータ作成に時間がかかるので 自動生成したい 能 力 To Be:??? B さん To Be A さん C さん D さん As Is: 暗黙知 P.27

4.2 To Be 創造プロセス ( 改善テーマ設定後 ) STEP 1 アイデアを出す ラフなアイデア ( 空想 ) STEP 2 暗黙知を引き出す 形式知 暗黙知を持つ実践者 ( 異なる部署から ) STEP 3 選択 統合 解決策 実は 自分達のプロセスをよく理解していない STEP 4 妥当性確認 合意された To Be P.28

4.3 脳の活動 表出化のトリガーは 思う 理解する で形式知に変換 ひらめく まで進む 1 活動説明動作対象 ひらめく 2 考える 3 悩む 異なる知識を組み合わせ アイデアを出す 帰納法または演繹法を使って新しい知識を作成 紙と鉛筆で手を動かす 労力と時間の無駄遣い 手が動いていない アウトプットなし 能動的 能動的 能動的 形式知暗黙知 形式知 形式知 4 理解する 納得する質問 メタファ ( 隠喩 ) アナロジー 能動的 形式知暗黙知 5 思う 入力に対して自然に脳が働く 違和感 自身との違い 合意 受動的 暗黙知 P.29

5. まとめ

5.1 改善文化創造の要件 改善が活性化する仕組み 組織の年度目標 1. 意図 6. ミドル SWAT ( 部長 G 長 SE) 2. 自律 WG WG WG 3. ゆらぎ 5. 多様性 7.SPI Jpn 改善推進部門 4. 冗長性 開発現場 形式知 暗黙知 P.31

5.2 結論 プロセス改善 = 知識創造プロセス 知識創造が促進される改善活動基盤の条件を理解 組織の意図 個人とグループの自律性 ゆらぎ / 創造的なカオス 情報の冗長性 最小有効多様性 ミドルアップダウン 1% のひらめきと 99% の努力 違和感 のよる暗黙知を抽出から ひらめき までのプロセスの理解 改善推進部門の改善 SPI Japan 発表で推進 P.32

The END