( 移行措置の内容 ) 小 3 4: 新たに年間 15 単位時間 外国語活動 を実施する小 5 6: 現行の年間 35 単位時間に年間 15 単位時間を加え 外国語科 の内容を扱う ( 計 50 単位時間 ) (3) 先行実施について平成 年度に 移行措置による 15 単位時間に加え 各

Similar documents
<4D F736F F F696E74202D E9197BF A89708CEA8BB388E782C282A282C42E >

平成28年度「英語教育実施状況調査」の結果について

平成16年度小学校及び中学校教育課程研究協議会報告書

英語教育改善プラン

45 宮崎県

37 香川県

17 石川県 事業計画書

英語教育改善プラン

文部科学省作成 新学習指導要領対応 外国語教材’We Can!’(小学校高学年用)説明資料

英語教育改善プラン

44 大分県

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

24 京都教育大学教育実践研究紀要 第17号 内容 発達段階に応じてどのように充実を図るかが重要であるとされ CAN-DOの形で指標形式が示されてい る そこでは ヨーロッパ言語共通参照枠 CEFR の日本版であるCEFR-Jを参考に 系統だった指導と学習 評価 筆記テストのみならず スピーチ イン

愛媛県学力向上5か年計画

「標準的な研修プログラム《

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

英語教育改善プラン

グローバル化に対応した英語教育改革実施計画

グローバル化に対応した英語教育改革実施計画

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

PowerPoint プレゼンテーション

目次 教員養成 研修外国語 ( 英語 ) コア カリキュラム ダイジェスト版 について p. 1 教員養成 研修外国語 ( 英語 ) コア カリキュラムの位置付けについて p. 1 小学校教員養成課程外国語 ( 英語 ) コア カリキュラム構造図 p. 2 学習項目と到達目標 p. 3 中 高等学校

楽しい外国語活動を目指して

【資料5】小中高等学校における外国語教育の現状

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

いろいろな衣装を知ろう

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

①H28公表資料p.1~2

英語教育の在り方に関する有識者会議について < 委員一覧 50 音順 ( 平成 26 年 2 月 26 日現在 )> 座長 副座長 石鍋浩大津由紀雄佐々木正文髙木展郎多田幸雄藤村徹 松川禮子松本茂三木谷浩史安河内哲也 吉田研作 足立区立蒲原 ( かばら ) 中学校校長明海大学外国語学部教授東京都立町

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

英語教育改善プラン

平成29年度 中学校英語科教育 理論研究

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

p p p

教育と法Ⅰ(学習指導要領と教育課程の編成)

事業概要

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

現課程の高校生の実態

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

平成 28 年度埼玉県学力 学習状況調査各学年の結果概要について 1 小学校 4 年生の結果概要 ( 平均正答率 ) 1 教科区分による結果 (%) 調査科目 羽生市 埼玉県 国語 算数 分類 区分別による結果 < 国語 > (%) 分類 区分 羽生市 埼

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

本日 2012 年 2 月 15 日の記者説明会でのご報告内容をお送りいたします 文部科学省記者会でも配布しております 報道関係各位 2012 年 2 月 15 日 株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役社長福島保 新教育課程に関する校長 教員調査 新教育課程に関する保護者調査 小学校授業 国語

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

PowerPoint プレゼンテーション

目次 1 草津市英語教育推進計画について 1 (1) 計画策定の趣旨 1 (2) 計画の位置付け 1 (3) 計画の期間 1 2 これまでの草津市英語教育の取組 成果 課題 1 (1) これまでの取組 1 (2) 成果 2 (3) 課題 5 3 草津市が目指す英語教育 8 4 英語教育推進目標と施策

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

政策評価書3-3(4)

小学生の英語学習に関する調査

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

結果からの考察 中学校 高校の英語の授業では音声指導や文法指導などが多く 話す 書く を含めた言語活動がまだ十分に行われていないという課題が明らかになりました 中高生の英語によるコミュニケーション能力の向上のためには 従来の文法中心の指導からの脱却が求められます 英語教員の多くは 英語で表現する機会

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

英語教育改善プラン

情報コーナー用

2019 年 2 月 12 日株式会社ベネッセホールディングス代表取締役社長安達保 進研ゼミ 受講費内で英語検定試験対策や入試対策も! 学年を超え英語 4 技能を学ぶ 12 段階習熟度別トレーニンク 導入 ~2019 年 4 月号教材から小中高講座で提供開始 ~ 株式会社ベネッセホールディングスの子

2017 年 9 月 8 日 このリリースは文部科学記者会でも発表しています 報道関係各位 株式会社イーオンイーオン 中学 高校の英語教師を対象とした 中高における英語教育実態調査 2017 を実施 英会話教室を運営する株式会社イーオン ( 本社 : 東京都新宿区 代表取締役 : 三宅義和 以下 イ

平成28年度 小学校外国語活動 2_研究の実際(1)方向性

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

生徒の英語力向上推進プラン

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

今年度の校内研究について.HP

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

Water Sunshine

町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

調査の概要調査方法 : インターネットによる調査調査対象 : 全国のイーオンキッズに通う小学生のお子様をお持ちの保護者 500 名全国の英会話教室に通っていない小学生のお子様をお持ちの保護者 500 名計 1,000 名調査実施期間 : イーオン保護者 :2017 年 4 月 1 日 ( 土 )~

目 次 1 設置の目的 1 2 設置の基本的枠組み (1) 課程 (2) 学科 (3) 入学定員 (4) 設置予定 3 教育理念 育てたい人物像 (1) 教育理念 (2) 育てたい人物像 4 教育課程について (1) スポーツマネジメント科教育課程編成の基本方針 2 (2) 教育課程表 4 5 その

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

PowerPoint プレゼンテーション

< F2D8FAC8A778D5A8A4F8D918CEA2E6A7464>

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

<4D F736F F D AA90CD E7792E88D5A82CC8FF38BB5816A819A819B2E646F63>

第 1 章総則第 1 教育課程編成の一般方針 1( 前略 ) 学校の教育活動を進めるに当たっては 各学校において 児童に生きる力をはぐくむことを目指し 創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で 基礎的 基本的な知識及び技能を確実に習得させ これらを活用して課題を解決するために必要な思考力 判

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

Microsoft Word - 医療学科AP(0613修正マスタ).docx

英語 ポイント 1 民間の資格 検定試験を用いて4 技能 ( 読む 聞く 書く 話す ) を評価 2 段階別評価 CEFR ( セファール ) を活用 3 大学入学共通テストでは 筆記 ( リーディング ) とリスニングを実施 ポイント 1 民間の資格 検定試験を用いて 4 技能 ( 読む 聞く 書

高等学校における英語教育の現状と今後の方向性

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

< F2D87408E7793B188C C993A190E690B6816A2E6A7464>

1 策定の趣旨 ( 1 ) 趣旨急速に進むグローバル化へ対応するため, 本県生徒の英語力向上に資する英語教育の充実に向け, 小学校から高等学校までの系統的なみやぎの英語教育推進計画 ( 以下 AIM:Advancement of Interconnection for English Educati

平成 29 年度年間授業計画 & シラバス 東京都立足立高等学校定時制課程 対象学年 教科 科目名 担当者名 1 学年 ( 普通科 商業科 ) 外国語科コミュニケーション 佐々木友子 風見岳快 英語 Ⅰ 使用教科書 出版社 : 三省堂 教科書名 :Vista English Communicatio

<4D F736F F D F81798E9197BF94D48D A95CA8E B8CA782CC8EE691678FF38BB581698B6096B18B4C8DDA92F990B38CE3816A2E646

<4D F736F F D2088C9938C8EA18CC890E690B6434F5389F090E D DCF82DD94C52E646F63>

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

平成25~27年度間

<4D F736F F D E7793B188C D915F88E48FE38BB E646F63>

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

自己紹介をしよう

Transcription:

資料 2 英語教育について 1 英語教育充実の背景 グローバル化が社会のあらゆる分野で進展しており 外国語 とりわけ英語によるコミュニケーション能力は 一部の業種や職種だけでなく 子どもたちがどのような職業に就くとしても 生涯にわたる様々な場面で必要となる 現行の学習指導要領では 聞く 話す 読む 書く を総合的に育成することをねらいに英語教育の指導が図られてきたところであるが 中央教育審議会答申においては 文法 語彙等の知識がどれだけ身に付いたかという点に重点が置かれがちであり 話す 書く などの言語活動が十分に行われていないとの課題が指摘されている 以上のような課題を踏まえ 新学習指導要領においては 聞く 読む 話す ( やり取り 発表 ) 書く のバランスの取れた育成を図るための改訂が行われた ( 小学校における目標 ) 読むこと 書くことに慣れ親しみ 聞くこと 読むこと 話すこと 書くことによる実際のコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な技能を身につける ( 中学校における目標 ) 音声や語彙 表現 文法 言語の働きなどを理解するとともに これらの知識を 聞くこと 読むこと 話すこと 書くことによる実際のコミュニケーションにおいて活用できる技能を身につける 2 今後の英語教育の方向性 小学校 (1) 新学習指導要領のポイント 1 小 3 4: 新たに 外国語活動 を実施 ( 年間 35 単位時間 ( 週 1コマ程度 )) 聞くこと 話すことを中心に 身の回りの語彙や自分の気持ちを表す基本的な表現に慣れ親しむ 2 小 5 6: 現行の 外国語活動 ( 年間 35 単位時間 ( 週 1コマ程度 )) を改め 新たに 外国語科 を実施 ( 年間 70 単位時間 ( 週 2コマ程度 )) 三人称や過去形の表現に触れるなど 表現の幅を広げるとともに 簡単な語句や表現を読んだり書いたりする活動を行う 3 実施スケジュール : 平成 32 年度から全面実施 (2) 移行措置について平成 32 年度からの全面実施に先立って 平成 30 31 年度に全ての小学校で移行措置を実施する 1

( 移行措置の内容 ) 小 3 4: 新たに年間 15 単位時間 外国語活動 を実施する小 5 6: 現行の年間 35 単位時間に年間 15 単位時間を加え 外国語科 の内容を扱う ( 計 50 単位時間 ) (3) 先行実施について平成 30 31 年度に 移行措置による 15 単位時間に加え 各学校の判断により 一定単位時間 (1~20 単位時間 ) を先行実施として上乗せして実施することができる 先行実施で上乗せして指導する内容は 新学習指導要領の趣旨 内容等を踏まえ 各学校の判断で決める 中学校 (1) 新学習指導要領のポイント 1 生徒が英語に触れる機会を充実するとともに 授業を実際のコミュニケーションの場面とするため 授業は英語で行うことを基本とする 2 3 学年修了までに指導すべき語が増加 ( 現行 1,200 語 1,600~1,800 語程度へ ) 3 実施スケジュール : 平成 33 年度から全面実施 高等学校 (1) 学習指導要領の目標英語を通じて, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成するとともに 聞くこと 話すこと 読むこと 書くことなどの基礎的な能力を養う (2) 高大接続改革における制度改革ア高校生のための学びの基礎診断 ( 仮称 ) 1 目的 : 義務教育段階の学習内容も含め 高校生として身に着けておくべき基礎学力の確実な習得と それによる学習意欲の喚起を図ること 2 内容 : 国語 数学 英語で実施し 英語については Speaking を含めた4 技能を測定することが検討されている 国が一定の要件を示し それに即して民間の試験等を認定する仕組みを創設し 高等学校が実態に応じて適切な測定ツールを活用する ( 認定されたツール以外のものを活用することも可 ) 3 実施スケジュール : 平成 31 年度から実施 イ大学入学共通テスト ( 仮称 ) 1 目的 : 現在の大学入試センター試験にかわり 大学教育を受けるために必要な能力を測定するための試験 2

2 内容 : 英語については 読む 聞く 話す 書く の4 技能を評価 実施にあたっては 民間事業者が実施する資格 検定試験 ( 認定試験 ) を活用 3 実施スケジュール : 平成 32 年度から実施 ( 共通テストの英語試験は 認定試験の実施 活用状況等を検討しつつ 平成 35 年度までは継続して実施 ) 3 本県の英語教育の状況 ( 出所 : 平成 28 年度 英語教育実施状況調査 文部科学省 ) (1) 生徒の英語力の状況 英検を受験したことがある英検 3 級以上を取得している英検 3 級以上相当の英語力を有す中学校生徒数の割合生徒の割合 (a) ると思われる生徒数の割合 (b) a+b 三重県 25.4% 13.4% 20.0% 33.5% 全国平均 37.1% 18.1% 18.0% 36.1% 高等学校 英検を受験したことがある 生徒数の割合 英検準 2 級以上を取得している 生徒の割合 (a) 英検準 2 級以上相当の英語力を有 すると思われる生徒数の割合 (b) a+b 三重県 23.1% 8.9% 25.9% 34.8% 全国平均 34.1% 13.0% 23.5% 36.4% (2) 英語担当教員の英語力の状況 中学校 英検 TOEFL TOEIC を 受験した経験のある 英語担当教員 (a) (a) のうち英検準 1 級以上 ( ) を取得している 教員の割合 (b) (b) 以外の資格検定試験により英検準 1 級相当以上 (CEFR B2 レベル以 上 ) を取得している教員の割合 (c) b+c 三重県 65.1% 31.5% 0.6% 32.1% 全国平均 73.1% 30.5% 1.3% 31.8% 英検準 1 級 TOEFL PBT550 点以上 CBT213 点以上 ibt80 点以上 TOEIC730 点以上 高等学校 英検 TOEFL TOEIC を受 験した経験のある英語担当教 員 (a) (a) のうち英検準 1 級以上 ( ) を取得している 教員の割合 (b) (b) 以外の資格検定試験により英検準 1 級相当以上 (CEFR B2 レベル以 上 ) を取得している教員の割合 (c) b+c 三重県 79.0% 63.5% 0.6% 64.0% 全国平均 79.1% 61.0% 1.2% 62.2% (3) 発話の半分以上を英語で行っている教員の割合 中学校 第 1 学年第 2 学年第 3 学年 三重県 48.6% 42.5% 44.9% 全国平均 64.3% 63.2% 61.9% 高等学校 普通科 専門教育を 主とする学科 英語教育を 主とする学科 国際関係に 関する学科 総合学科 三重県 49.9% 55.9% 95.7% 100% 28.3% 全国平均 45.1% 44.6% 80.5% 83.0% 39.5% 3

4 県内小中学校における取組事例 小学校 玉城町県事業 ( 英語コミュニケーション力向上事業 (H26~28)) のモデル校として 町内の4 小学校で英語教育の研究を実施 県事業終了後も 引き続き町全体で取組を発展させている ( 主な取組 ) 〇小学校 3 年生から外国語活動の時間を週 1 時間導入 〇県作成音声教材 Joy Joy MIEnglish を活用した音声指導朝学習や授業の導入等で繰り返し活用することで英語表現の定着につながっている レゴブロックの活用レゴを媒介とした 伝えたい 話してみよう という気持ちの高まり〇フォニックス を活用した指導 フォニックス 英語の発音と綴りの関係を表すルールを学ぶ学習法児童の自信が高まり 聞く力や文字を見て読もうとする意欲が向上 〇教室内外でのALTの積極活用 ( 昼食時の放送での英語でインタビュー English Room 等での休憩時間の児童との交流等 ) 英語でコミュニケーションを図ることへの意欲や積極的に英語でコミュニケーションを取ろうとする態度につながっている 4

中学校 あさけ四日市市立西朝明中学校 1 4 技能をバランスよく育成するため 教師が 生徒が英語を使って ~ できる という学習目標 (CAN-DO リスト ) を 4 技能ごとに作成し それに基づく授 業づくりを行うとともに 話す力も含めリストの達成状況を把握している 2 加えて 生徒自身がリストの達成度を具体的に確認できるよう 単元ごとに C AN-DO チェックリスト を作成している チェックリストを活用することにより 生徒自身が 英語を使って ~ できるよ うになる という明確な目標のもとに自律的に学習に取り組むことにつながって いる CAN-DO リスト達成状況把握の例 : リストの 1 項目 自分の考えや気持ち 事実などを相手に分かりやすく伝え 必要に応じて聞き返したり 相づちを打 ったりしながら会話を続けることができる の達成状況の把握 ( 中 2) 生徒と ALT が 三重で行ったことのある場所 等をテーマに一定時間会話を 続けるスピーキングテストを実施 生徒からは 相手の言ったことをすぐに理解して質問するのは難しかった けど頑張れた つなぎことばをなるべく自然に言うように心掛けた 等の 声が聞かれ CAN-DO リストを意識しながら会話を続ける工夫を実践的 に習得する姿が見られた 松阪市立鎌田中学校次期学習指導要領で重視される 英語で互いの考えや気持ちなどを伝え合う 授業を実際のコミュニケーションの場とする という点を踏まえ 言語活動の充実を図っている 〇生徒が英語に触れる機会を充実させるため 授業は英語で行うことを基本としている 〇実際に英語でコミュニケーションを図る機会を設けるため 英語を使用する必然性のある場面を設定している ( 場面設定の例 ) 授業中に体調が悪くなったとき ALTに症状を説明し 保健室へ行く許可を得る という場面を設定し そのために必要な単語や慣用句を学び 実際に使ってみる ( 中学 1 年生 ) 生徒からは 伝わってうれしい 次はこうやって言ってみよう 等の声 が聞かれた 5

参考 今後の英語教育の充実に向けた国及び県の取組 1 小学校の英語教育に関する国 県の取組 (1) 国の取組国は平成 30 年度からの移行措置 先行実施に備え 各学校等で教材等を活用した研修 準備を進めることとしている < 平成 29 年 > 3 月 : 新学習指導要領を見据えた補助教材 を全小学校に配布 小 3 4 向け : デジタル教材 ( 絵本 絵本の読み聞かせ音声収録 ) 小 5 6 向け : デジタル教材 ( アルファベットに関するワークシート クイズ チャンツ収録 ) 6 月 :1 年間指導計画例案 活動例案 21 単元分指導案例 31 単元分教材 指導書 ( 編集原稿 ) をホームページに掲載 7 月 : 研修ガイドブック をホームページに掲載 研修ガイドブック : 新学習指導要領に基づいた授業研究 指導実践 理論 取組事例等を収録した 200 ページ程度の冊子 9 月 : 小 5 6 年全単元分教材 指導書をホームページに掲載 12 月 : 小 3 4 年全単元分教材 指導書をホームページに掲載小 5 6 年デジタル教材 をホームページに掲載 デジタル教材 : クイズ チャンツ 絵本の読み聞かせ音声等を収録した教室での使用教材 1 月 : 小 3 4 年デジタル教材をホームページに掲載 2 月 : 教材 指導書 デジタル教材を全小学校に配布 (2) 県の取組ア新学習指導要領の趣旨 内容等の普及 1 国の教科調査官を招へいした研修会 ( 全小学校対象 ) を開催 (5 6 月 ) 教科化 早期化のポイント 指導の留意点等について研修を実施 2 市町の英語担当指導主事を対象にした会議を開催 (7 月 10 月 ) 移行措置の内容や教材の活用方法など最新情報を共有し 疑問に直接答える機会を確保する 各市町の進んだ取組や工夫している点を共有し 市町間のネットワークを構築する イ教員の指導力 専門性向上 1 各学校の中核となる教員の育成 ( 英語教育推進研修 )(H27~H29 各校 1 名 ) 英語教育推進リーダー中央研修の内容の普及を図る研修 教室英語や 英語の絵本 英語の歌の活用 授業指導案の作成などについて学ぶ 受講者が各小学校で中核教員となり 校内研修を実施 6

2 授業づくり研修 外国語活動や外国語科の授業で扱う英語絵本の指導法について 読み聞かせの演習を行う また 県から新教材等についての最新情報を提供するとともに その活用や 校内研修の実施について説明 3 小学校英語ブロック別研修 ( 県内 14 地域 ) 短時間学習や小中接続を視野に入れた指導のあり方など 地域課題に即した内容の研修を各地域の教育研究所等と共催により実施 4 小学校教師のための英語力アップ講座 外国語活動や英語の授業を進めるために必要な教室英語に焦点を当てた実践演習を行う ウ英語の専門性を持った教員の採用等 1 英語に専門性のある教員の採用 教員採用選考試験において 小学校及び中学校英語の教員普通免許状を有する者を対象に小学校英語教育推進者特別選考を実施 2 現職小学校教員の中学校英語免許取得のための講習 現職の小学校教員に小学校の英語教育に資する講座内容を含んだ中学校教諭 2 種免許状取得のための認定講習を実施 免許状取得に必要な計 14 単位の講習を 平成 29 年度から3~4 年間 定員 30 人をめどに 各年度 2~6 単位分を夏季休業中及び冬季休業中等に開設する予定 (1 単位分の単位取得に約 12 時間 (2 日間 ) の受講が必要 ) エ授業時数増に対応した教育課程の編成 1 本年 2 月に国が報告書をまとめ 授業時数増に基づく教育課程編成について 考えられる選択肢 学習活動例 留意点等を公表 2 校長研修会 (8 月 1 日開催 ) で専門家によるカリキュラムマネジメントに関する研修を実施 3 授業時数増に対応した教育課程編成事例を収集 情報提供を行う オ移行措置への対応 7 月中旬に新学習指導要領に基づいた授業研究 指導実践 理論 取組事例等を収録した 小学校外国語活動 外国語研修ガイドブック が文部科学省ホームページに掲載された 国は 各校がこれまでに公表されている新教材やガイドブックを活用した研修 準備を進め 平成 30 年度からの移行措置 先行実施に備えることを想定 県教育委員会としては市町等教育委員会と連携しながら 各学校等における移行措置 先行実施に向けた取組について出前研修などの支援を行っていく 7

2 中学校の英語教育に関する国 県の取組 (1) 国の取組英語による授業のモデルとなる授業や指導のポイントを収録したDVDを全中学校に配布 ( 平成 28 年 6~7 月 ) (2) 県の取組 ( については高等学校も共通 ) ア新学習指導要領の趣旨 内容等の普及 1 公開授業等を通じた実践的な研修の実施 ( 英語授業力向上研修 ) 英語で行うモデル授業について 公開授業を行うとともに 講師による指導助言等を通して 授業のイメージや授業改善の手法を習得する イ教員の指導力 専門性向上 1 CAN-DOリストの活用を通じた授業改善の推進 英語を使って ~できる という学習目標 (CAN-DOリスト) を4 技能 ( 聞く 話す 書く 読む ) ごとに作成し それをもとに授業を組み立てることで 4 技能のバランスのとれた育成につなげる 2 全ての英語教員を対象に必要な指導力を身につける ( 英語教育推進研修 ) 英語教育推進リーダー中央研修の内容の普及を図る研修の実施 授業を英語で行うことや 英語 4 技能に係る効果的な言語活動 生徒の意欲を高める指導等について 実技を行ったり実技を踏まえ教員間で協議を行ったりするなど 実践的な研修を実施 3 中学校英語地域別強化研修 ( 県内 13 地域 ) 英語で行う授業の進め方や小学校との接続など 地域課題に即した研修を各校 1 名以上の参加のもと実施 4 英語教師のための英語力アップ講座 英検準 1 級 TOEFL(iBT)80 点 TOEIC730 点以上の英語力を身に付けるための講座を実施 受講者は 効果測定試験として TOEIC IP テスト を受験する 5 授業改善研修会 国の調査官を招へいし 授業公開を伴う実践的な研修会を開催 従来から実施していた小学校 ( 国語 算数 理科 ) 中学校( 国語 数学 ) に加えて 今年度から小学校 ( 外国語 ) 中学校( 英語 ) を追加 3 小中学校共通の県の取組 (1) 市町等教育委員会への支援ア市町の英語担当指導主事等を対象にした会議の開催 8

移行措置の内容や教材の活用方法など 小学校英語の最新情報を共有し 疑問に直接答える機会を確保 各市町の進んだ取組や工夫している点を共有し 市町間のネットワークを構築 イ各市町のニーズに応じ 県の指導主事等が市町を訪問 不安や疑問を抱える市町に県の指導主事が直接訪問し 市町主催の研修会等を通じ 各市町の課題に応じた具体的なアドバイスを実施 (2) 英語学習へのモチベーションや英語による発信力の向上アワン ペーパー コンテスト ( 中学生対象 ) 三重の豊かな自然や歴史 文化について個人でワンペーパーに英語でまとめ発信 (H28: 県内 68 校から 1,066 作品の応募 ) イ英語キャンプ ( 小 5~ 中 3 対象 ) オールイングリッシュの環境におけるアクティビティーを通した英語力向上 (H28: 小学生 38 名 中学生 27 名参加 ) ウ 体感! 交流! 発信! みえイングリッシュデー( 小 5~ 中 3 対象 )( 新規 ) 中学生 高校生のプレゼンテーションや 英語を使って活躍する講師の話を聞いたり ALTと交流したりすることを通じ 英語を使う楽しさや学ぶ意欲を持つことにつなげる取組 (47 名参加 ) エふるさと三重英語教材の作成 ( 新規 ) ふるさとについて 英語で語る際に役立つような教材の作成 配付 4 高等学校の英語に関する県の取組ア留学の促進等 1 高校生の留学促進事業短期留学 (2 週間以上 1 年未満 ) については 一人につき 10 万円の補助長期留学 (1 年以上 ) については 一人につき 30 万円の補助 2 高校生海外研修旅行海外における企業体験や異文化交流を目的に実施 ( 対象 : 県立高校生 10 名 行き先 : シンガポール マレーシア ) 3 海外インターンシップものづくりコース海外の生産現場等を体験 (9 名 ベトナム ) フードコース海外の食文化 食産業を体験 (4 名 アメリカ ) イみえ未来人育成塾 伊勢志摩サミット や 2016 年ジュニア サミット in 三重 を契機とし 9

て これからの時代を担う高校生が 刻々と変化する社会情勢等について深く考えることを目的に開催 ( 参加人数 : 県立高校生 20 校 29 名 私立高校生 1 校 2 名 留学生 4 名 大学生 5 名 ALT1 名 内容 : テーマに基づくディスカッション ポスターセッション等 ) ウ英語キャンプ英語コミュニケーション能力の向上を図るとともに 学校や年齢を超えた交流によって人間的成長を促進することを目的に実施 ( 参加人数 : 高校生 46 名 大学生 9 名 ( 皇學館大学 ) ALT8 名 ) 10