××税制(所得税・法人税・法人住民税・事業税)

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中小企業等経営強化法の概要

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企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

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回議書

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【生産性向上特別措置法】 先端設備等導入計画 策定の手引き

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改正 ( 事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなった場合等の適用 ) 42 の 6-1 法人が各事業年度の中途において措置法第 42 条の6 第 1 項に規定する中小企業者等 ( 以下 中小企業者等 という ) に該当しないこととなった場合においても その該当しないこととなった日前に取得又

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23年度概算要求に向けて(案)

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1 先端設備等導入計画 の概要 1 制度の概要 先端設備等導入計画 は 生産性向上特別措置法において措置された 中小企 業 小規模事業者等が 設備投資を通じて労働生産性の向上を図るための計画です この計画は 所在している市区町村が国から 導入促進基本計画 の同意を受けてい る場合に 認定を受けること

対象資産 企業主導型保育事業の用に供する固定 資産 地方税法に規定する特例割合の基準価格の2 分の1を参酌して3 分の1 以上 3 分の2 以下 ( 最初の補助から5 年間 ) 特例割合 3 分の 1 (2) 関係規定の整理第 1 条の規定による呉市税条例の一部改正による条項の移動に伴い, 次の条例

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(2) 青色申告書を提出する中小企業者等 ( 平成 3 年 4 月 日以後開始する事業年度については 適用除外事業者 ( 注 4) を除く ) が 平成 30 年 4 月 日から平成 33 年 3 月 3 日までの間に開始する各事業年度において 国内雇用者に対して給与等を支給する場合に継続雇用者給与

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

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第 2 部 2015 White Paper on Small and Medium Enterprises in Japan 中小企業 小規模事業者のさらなる飛躍

津市中小企業振興等関係事業募集要領

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02_(案の2①)概要資料(不均一)

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

新設 拡充又は延長を必要とする理由25-2 ⑴ 政策目的 中小企業は地域の経済や雇用を支え 我が国経済全体を発展させる重要な役割を担っている 中小企業の設備投資を促進し 成長の底上げに不可欠な設備やIT 化等への投資の加速化や生産性の向上を図る ⑵ 施策の必要性昨今の中小企業の業況は持ち直しつつある

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別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 別紙様式 7( ひな型 ) ( 日本工業規格 A4) 申請者がと年月日をもって売買契約を締結した指名金銭債権に伴う別紙記載の不動産の質権又は抵当権の移転の登記につき 租税特別措置法第 83 条の2 第 1 項の規定の適用を受けたいので 租税特別措

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三ケ島工業団地周辺地区 第一回勉強会

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等調整都市計画税額が 当該商業地等に係る当該年度分の都市計画税の課税標準となるべき価格に 10 分の 6 を乗じて得た額 ( 当該商業地等が当該年度分の固定資産税について法第 349 条の 3( 第 20 項を除く ) 又は法附則第 15 条から第 15 条の 3 までの規定の適用を受ける商業地等で

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Ⅰ 法人関連税制 1 減価償却制度 2 年連続の大改正になった背景 減価償却制度については 平成 19 年度税制改正により 残存価額および償却可能限度額の取扱いが廃止される大改正が行われ 定率法はいわゆる 250% 定率法 と呼ばれる従来にない新しい計算の仕組みが採用されました そして平成 20 年

(0830時点)PR版

平成23年度税制改正の主要項目

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

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望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

検査の背景 (1) 事業者免税点制度消費一般に幅広く負担を求めるという消費税の課税の趣旨等の観点からは 消費税の納税義務を免除される事業者 ( 以下 免税事業者 という ) は極力設けないことが望ましいとされている 一方 小規模事業者の事務処理能力等を勘案し 課税期間に係る基準期間 ( 個人事業者で

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女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

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の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

現段階での状況に基づく内容になりますので今後変更の可能性がありえます 項目内容回答 ( 対応方針 ) 説明先今後の備考 8 対象者 本税制の対象となる法人に制限はあるのか 青色申告書を提出する法人であれば 業種 資本金規模を問わずに対象となる予定です 本税制の対象となる設備は ソフトウェア 器具備

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

1 事業再構築の目標計画の概要について要約的に記載する 1 まず 申請事業者を取り巻く経営環境についての概況を記載し 2 その後 今般の計画において取り組む内容 それによって目指す方向性について記載する 解説 p1 2 生産性及び財務内容の健全性の向上を示す数値目標 1 基準年度と 2 目標年度 (

公益法人の寄附金税制について

(1) 申請書 に記載された設備投資の内容( 申請書 5で記載する事項 ) が 必要十分な設備として 当該設備の導入の目的 ( 申請書 2で記載する事項 ) 及び事業者の事業の改善に資することの説明 ( 申請書 4で記載する事項 ) に照らして整合しているかどうかについて確かめること さらに 事業者

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Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

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10 解説 p1 ⑵⑶ ⑷ 11

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静岡市の耐震対策事業

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内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

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平成 29 年 11 月 22 日版 本手引きは予告なく修正されることがありますので 必ず中小企業庁 HP に掲載されている最新版をご確認ください 中小企業等経営強化法に基づく 税制措置 金融支援 活用の手引き ( 平成 2 9 年度税制改正対応版 ) 目次 1. はじめに 中小企業等経営強化法に基

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相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

指定申請時に提出 別記様式第 4 の 4( 別紙 )( 第 16 条関係 ) 指定事業者事業実施計画書 1. 実施する復興推進事業 ( 以下 事業 という ) の内容業資本金額, 万円従業員数 人 日本標準産業分類を用いる ( 複数記載可 ) 総務省統計局のホームページで閲覧することができます 法人

借換保証制度要綱(H ~)[1]

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

湯河原町訓令第  号

個人が認定申請する場合の例 申請書 ( 添付書類含む ) を 2 部提出 (2 部とも実印箇所を押印する ) 別記様式 ( 第二条第二項関係 ) 平成 年 月 日 福岡財務支局長高木隆殿九州経済産業局長広実郁郎殿開業税理士は 事務所名を記載 補助税理士 社員税理士は 事務所名を記載しない 事務所の所

Transcription:

設備投資に係る新たな固定資産税特例について 平成 30 年 2 月 経済産業省 中小企業庁

中小企業の労働生産性の伸び悩みと設備投資の後押しの必要性 中小企業の業況は回復傾向であるが 労働生産性は伸び悩んでおり 大企業との差も拡大傾向にあり また 中小企業が所有している設備は特に老朽化が進んでおり 生産性向上に向けた足枷となっている 今後 少子高齢化や人手不足 働き方改革への対応等の厳しい事業環境を乗り越えるため 老朽化が進む設備を生産性の高い設備へと一新させ 事業者自身の労働生産性の飛躍的な向上を図る ( 万円 ) 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 労働生産性の推移と賃上げ率 製造業中小企業 非製造業中小企業 製造業大企業 非製造業大企業 大企業製造業 32% 増 (09 年 16 年 ) 09 10 11 12 13 14 15 16 中小企業製造業 6% 増 (09 年 16 年 ) 大企業賃上げ率 2.03% (13 年 17 年平均 ) 中小企業賃上げ率 1.77% (13 年 17 年平均 ) ( 年度 ) ( 出典 ) 財務省 法人企業統計年報 ( 注 ) ここでいう大企業とは資本金 10 億円以上の企業 中小企業とは資本金 1 億円未満の企業をいう また グラフ中の赤字は2009 年から2016 年の労働生産性の上昇率 差が拡大傾向 ( ビンテージ ( 設備年齢 ) 年 ) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 企業規模別設備年齢の推移 中小企業 大企業 4.3 4.3 75 77 79 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11 13 15 ( 年度 ) ( 出典 ) 財務省 法人企業統計調査年報 より ( 一財 ) 商工総合研究所 中小企業の競争力と設備投資 をもとに中小企業庁作成 8.5 6.4 1

中小企業の投資を後押しする大胆な固定資産税の特例の創設 ( 固定資産税 ) 集中投資期間中における中小企業の生産性革命を実現するための臨時 異例の措置として 償却資産に係る固定資産税の特例措置を講じる 特例措置の内容 以下の要件を満たす設備投資を対象 1 市町村計画に基づき中小企業が実施する設備投資 中小企業は商工会議所 商工会等と連携し 設備投資計画を策定 企業の設備投資計画が市町村計画に合致するかを市町村が認定 2 真に生産性革命を実現するための設備投資 ( 導入により 労働生産性が年平均 3% 以上向上する設備投資 ) 3 企業の収益向上に直接つながる設備投資 ( 生産 販売活動等の用に直接供される新たな設備への投資 ) 2 及び3の要件を満たすことにより 単純な更新投資は除外される 特例率は 3 年間 ゼロ以上 1/2 以下で市町村の条例で定める割合とする 基準財政収入額の減少額については 市町村の条例で定める割合を用いて算定 当該特例措置は 集中投資期間 ( 平成 30 年度 ~32 年度 ) に限定 平成 28 年度に創設した現行の特例措置については 上記措置の創設に伴い 期限の終了をもって廃止するため 規定を削除 ( 削除規定は平成 31 年 4 月 1 日施行 ) 2

中小企業の投資を後押しする大胆な固定資産税の特例の創設 ( 詳細 )1 改正概要 適用期限 : 平成 32 年度末まで < 生産性向上特別措置法案 > 国 ( 導入促進指針の策定 ) 協議 申請 同意 市町村 ( 導入促進基本計画の策定 ) 認定 先端設備等導入計画 申請事業者 ( 中小企業等 ) 支援措置 税制支援 支援措置 金融支援 予算措置ものづくり補助金等の重点支援 対象者 1 中小企業者等 ( 資本金額 1 億円以下の法人 従業員数 1,000 人以下の個人事業主等 ) のうち 先端設備等導入計画の認定 ( 労働生産性年平均 3% 以上向上 市町村計画に合致 ) を受けた者 ( 大企業の子会社を除く ) 対象地域導入促進基本計画の同意を受けた市町村 2 対象設備 1 その他要件 生産性向上に資する指標が旧モデル比で年平均 1% 以上向上する下記の設備 減価償却資産の種類 ( 最低取得価格 / 販売開始時期 ) 機械装置 (160 万円以上 /10 年以内 ) 測定工具及び検査工具 (30 万円以上 /5 年以内 ) 器具備品 (30 万円以上 /6 年以内 ) 建物附属設備 ( 3)(60 万円以上 /14 年以内 ) 生産 販売活動等の用に直接供されるものであること / 中古資産でないこと 特例措置固定資産税の課税標準を 3 年間ゼロ ~1/2( 4) に軽減 1 市町村によって異なる場合あり 2 市町村内で地域指定がある場合あり 3 家屋と一体となって効用を果たすものを除く 4 市町村の条例で定める割合 本特例に合わせ ものづくり 商業 サービス補助金 等の予算措置を拡充 重点支援することで 国 市町村が一体となって 中小企業の生産性の向上を強力に後押し 3

端設備中等導入計画の作成) ものづくり補助金等の運用について 生産性革命 の実現に向けて 厳しい経営環境の下でも投資などにチャレンジする中小企業を強力に後押しするため ものづくり 商業 サービス補助金 等の予算措置を拡充 重点支援する 新法スキーム案 補助事業の一覧 入促進指針の策( 導( ( 導先協入議促請進市基国町小同本認村企意計定長業画者申の定策定) ) 補助事業 ものづくり サービス補助金 持続化補助金 サポイン補助金 IT 導入補助金 概要 中小企業のロボット導入など生産性の大幅な向上を図る中小企業の設備投資を支援 小規模事業者が 商工会 商工会議所と経営計画を作成し 販路開拓等の取組を支援 中小企業が大学 公設試等と連携して行う研究開発 試作品開発及び販路開拓を支援 中小企業の IT 導入により バックオフィス業務の効率化や売上向上を支援 予算規模 30 当初 29 補正 1,000 億円 100 億円 130 億円 500 億円 4

中小企業の投資を後押しする大胆な固定資産税の特例の創設 ( 詳細 )2-1 生産性向上特別措置法案における法定計画等は以下のとおり なお 同法案は 今後 国会審議において変更される可能性はある 国 市町村及び中小企業者等が策定する法定計画等のイメージ 1 導入促進指針 主体 : 国 項目 :1 先端設備等の導入の促進の目標の設定に関する事項 計画期間 (3 年間 ) 事業の生産性向上に係る目標 ( 労働生産性年 3% 以上向上 ) 2 先端設備等の導入の促進に関する基本的な事項 3 その他先端設備等の導入の促進に際し配慮すべき事項 先端設備等については 次の事項を省令で規定することを想定 設備の種類 ( 機械装置 器具備品等 ) 設備の性能 ( 生産性が旧モデル比で年 1% 以上向上 ) 設備の販売開始時期 商品の生産若しくは販売又は役務の提供の用に供する先端設備等であること 5

中小企業の投資を後押しする大胆な固定資産税の特例の創設 ( 詳細 )2-2 国 市町村及び中小企業者等が策定する法定計画等のイメージ 2 導入促進基本計画 主体 : 市町村 特別区を含む 項目 :1 先端設備等の導入の促進の目標 2 先端設備等の種類 3 先端設備等の導入の促進の内容に関する事項 4 計画期間 5 その他先端設備等の導入の促進に際し配慮すべき事項 導入促進基本計画が次のいずれにも該当するものであるときは 国は同意するものとする 国の導入促進指針に適合するものであること 先端設備等の導入が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること 導入促進基本計画の実施が当該市町村の企業の生産性の向上に資するものであること 6

中小企業の投資を後押しする大胆な固定資産税の特例の創設 ( 詳細 )2-3 国 市町村及び中小企業者等が策定する法定計画等のイメージ 3 先端設備等導入計画 主体 : 中小企業者等 項目 :1 先端設備等の種類及び導入時期 直接当該事業の用に供する設備として取得する設備の概要例 ) 機械の種類 型番 設置場所等 生産性が旧モデル比で年 1% 以上向上することを工業会証明書を添付することにより確認 2 先端設備等導入の内容 事業の内容及び実施時期 労働生産性の向上に係る目標 3 先端設備等導入に必要な資金の額及びその調達方法 認定経営革新等支援機関 ( 商工会議所 商工会等 ) において 先端設備等導入計画記載の直接当該事業の用に供する設備の導入によって労働生産性が年 3% 以上向上するかについて確認し 確認書を発行 中小企業者等は 当該確認書を添えて市町村へ認定申請 市町村は 先端設備等導入計画が次に掲げる基準に合致するときは その認定をするものとする 導入促進指針及び導入促進基本計画に適合するものであること 先端設備等の導入が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること 7

固定資産税特例普及の想定スケジュール 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 法案 国会審議次第 閣議決定 (2/9) 成立 公布 施行 経済産業省 導入促進基本計画策定の意思 固定資産税の特例率等の意向を確認 承諾を得た自治体の名前 アンケート結果を中企庁 HP で公表 市区町村向けアンケートの実施 アンケート結果の公表 市区町村向け制度説明会の開催 指針の策定 市区町村の計画を同意 ものづくりサービス補助金 持続化補助金 サポイン補助金 優先採択においては 1 事業所の自治体が固定資産税の特例率をゼロとする意向を表明していること 2 申請書類の中で事業者が計画策定の意思を示していること ( その計画が市町村計画に適合することが見込まれること ) が加味される 1 次公募 1 次採択交付決定 2 次公募 公募採択交付決定 公募 加点して採択された事業者は 1 特例率に関する条例が成立し 2 事業者が市町村から計画認定を受けたこと が確認でき次第 順次交付決定 採択交付決定 IT 補助金 市町村 優先採択においては 事業者の自治体が固定資産税の特例率をゼロとする意向を表明していること等が加味される 経産省からのアンケートへの回答 1 次公募 2 次公募 1 次採択 加点して採択された事業者は 特例率に関する条例が成立していること等が確認でき次第 順次交付決定 条例で税率を決定 交付決定 8 月中 ~9 月中下旬に 3 次公募 計画申請 条例施行 事業者の計画を認定 8