実践 報告書テンプレート

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

H30全国HP

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

ICTを軸にした小中連携

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

愛媛県学力向上5か年計画

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください


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単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

総合的な学習の時間とカリキュラム・マネジメント

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

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(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

PowerPoint プレゼンテーション

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

教育 学びのイノベーション事業 ( 平成 23~25 年度 ) 総務省と連携し 一人一台の情報端末や電子黒板 無線 LAN 等が整備された環境の下で 教科指導や特別支援教育において ICT を効果的に活用して 子供たちが主体的に学習する 新たな学び を創造する実証研究を実施 小学校 (10 校 )

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2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

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平成 3 年度花乃井中のあゆみ 調査結果から 成果と課題 学力調査では すべての項目において平均値を上回っているが 平均値では若干下回っている教科もある 平均正答率を平均と比べると 国語 A は - ポイント 国語 B は -2.2 ポイント 数学 A は +6.9 ポイント 数学 B は +6.

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

研究課題 副題 主体的な学び 対話的な学び の視点からのタブレットを活用した授業改善 ~ 教科の枠を越えて活用可能な授業方法のモデル化に向けて ~ キーワード 学校名 主体的な学び 対話的な学び 協働学習 ICT タブレット 目黒区立目黒中央中学校 所在地 東京都目黒区中町 2-3

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

[2007版] 平成23年度 全国学力・学習状況調査の結果概要(01 小・・

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

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(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

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平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

1 研究テーマ

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

1 ねらい教科指導における ICT の活用は 学習内容を分かりやすく説明したり 子どもたちの学習への興味関心を高めたりすることに有効である 本研究では 次のような 学力の 3 要素 の向上を目指し ICT を活用した授業の工夫と改善に取り組む 基礎的 基本的な知識 技能の習得 これらを活用して課題を

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

山梨大学教職大学院専攻長 堀哲夫教授提出資料

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

をゆさぶる 視点の切り替え を授業に仕組むことであり その際 タブレット PC や書画カメラ 電子黒板などを活用する しかしながら 教育の情報化に関する実態等の調査 ( 守山市 2015) によると 1 教材研究 指導の準備 評価などに ICT を活用する能力 2 授業中に ICT を活用して指導す

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

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3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

123

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

平成27年度公立小・中学校における教育課程の編成実施状況調査結果について

2、協同的探究学習について

今年度の校内研究について.HP

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未来教育 1 プロジェクト学習とポートフォリオ 文部科学省採択事業 確かな学力の育成に係る実践的調査研究 課題解決能力の獲得を可能とするプロジェクト学習とポートフォリオ教員研修プログラムの開発 コーチング指導による コンピテンシー育成 を目指して 報告書 (H22) より シンクタンク未来教育ビジョ

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

情報活用能力とは 情報社会を生き抜くための情報活用能力の育成が不可欠となっています 情報活用能 力は 情報活用の実践力 情報の科学的な理解 情報社会に参画する態度 の三 つの観点に整理されています A 情報活用の実践力 B 情報の科学的な理解 C 情報社会に参画する態度 情報の科学的な理解 情報社会

5 学習到達度調査の基本的な考え方学習到達度調査では 各教科の設問ごとに 目標値 を定め 児童 生徒の 正答率 がこの 目標値 に対して -5ポイント以上から +5ポイント未満の間であった場合 目標値と同程度としている 目標値 学習指導要領に示された内容について標準的な時間をかけて学んだ場合 設問ご

Microsoft PowerPoint - H29小学校理科

工業教育資料347号

実践 報告書テンプレート

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24 京都教育大学教育実践研究紀要 第17号 内容 発達段階に応じてどのように充実を図るかが重要であるとされ CAN-DOの形で指標形式が示されてい る そこでは ヨーロッパ言語共通参照枠 CEFR の日本版であるCEFR-Jを参考に 系統だった指導と学習 評価 筆記テストのみならず スピーチ イン

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

小学校における県平均正答率との比較 市と県の平均正答率の差を比べると 国語 A B 算数 A B 理科のすべての教科 領域 区分で 5ポイント以上の差のものはなくなった 国語 A 市 :68.2% 県 :70.1% 差 :-1.9ポイント 国語 B 市 :49.6% 県 :53.6% 算数 A 市

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

ている それらを取り入れたルーブリックを生徒に提示することにより 前回の反省点を改善し より具体的な目標を持って今回のパフォーマンスに取り組むことができると考える 同に そのような流れを繰り返すことにより 次回のパフォーマンス評価へとつながっていくものと考えている () 本単元で重点的に育成をめざす

平成 30 年度授業シラバスの詳細内容 科目名 ( 英 ) 担当教員名 情報技術と職業 - 演習 (Information Technology at Work Place - 授業コード exercise ) 松永多苗子 星芝貴行 坂井美穂 足立元 坪倉篤志 科目ナンバリン 福島学 グコード 配当

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 国語 ) 1. 国語の定着状況についての概要 どの学年もほとんどすべての項目において 目標値を上回った 昨年度から取り組んできた 文章を書き表す際の 言葉の正しい使い方の指導 が 言葉についての知識 理解

平成 27 年度 ICT とくしま創造戦略 重点戦略の推進に向けた調査 研究事業 アクティブラーニングを支援する ユーザインターフェースシステムの開発 ( 報告書 ) 平成 28 年 1 月 国立高等専門学校機構阿南工業高等専門学校

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

教科の見方 ~ 例算数 ~ 大阪市の平均正答率を表しています ( 算数と理科のみ ) このグラフの項目は 学習指導要領ので平均正答率を表しています このグラフの項目は 問題の内容ごとに平均正答率を表しています 各学での がんばりがみられた点 と がんばりが必要な点 を示しています このグラフの項目は

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

①H28公表資料p.1~2

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

インターネット白書2002

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

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研究課題 キーワード 学校名 所在地 ホームページアドレス 総合的な学習の時間 からはじめるタブレット端末上でシンキングツールを活用した学習活動の実践 タブレット端末, シンキングツール, 総合的な学習の時間 つくばみらい市立小絹中学校 300-2436 茨城県つくばみらい市絹の台 1-14-2 http://www.city.tsukubamirai.lg.jp/blog/kokinu-chu/ 1. 研究の背景平成 26 年度全国学力 学習状況調査の結果から, 本校生徒は国語 数学ともに B 問題の成績に課題を持っていることが示された これは, 教科の学習で習得した基礎基本に当たる内容が, 活用できる知識として定着していないことを示すものである また, 平成 27 年 1 月に実施された茨城県教育委員会 茨城県教育研究会による 学力診断のためのテスト における生徒の答案を詳細に分析したところ, 思考や表現 に関わる問題の正答率は 知識 理解 や 技能 に関わる問題のそれよりも明らかに劣ることがみてとれた また, 段階的に考えを進めて解答する 問題や 自分の考えを記述する 問題では 答えは思い浮かんだが, どう書いて良いか分からなかった 分かったが, 表現がおかしかった と自分の解答を評価する生徒が多く見られた 生徒のこのような現状はここ数年間ほぼ同じ傾向にある このような傾向は, 各教科の学習指導における言語活動を充実させることで解消できるものであると考え, 平成 27 年度は 自分の思いを表現する力 の育成を企図して 活用できる基礎学力の定着と発表力を育てるための指導法の工夫 という研修テーマを設定し, 各教科で適切に言語活動を取り入れながら, 創意工夫をこらした授業改善を行うこととした その中で, 試験的に導入した 10 台のタブレット端末を活用したグループ学習における 話し合い活動による課題解決学習 では 思考 表現のツールとしてのタブレット端末 が, 生徒の学習課題の習得に大きな効果を持っていることが確認された 一方, 本来 探究的な学習活動 として行われるべき 総合的な学習の時間 の学習活動は,3 年間を見通した学習計画が作成されてはいるものの, その活動の多くはキャリア教育的な内容となっており, 学校が設定した到達目標である 基礎的, 基本的内容を確実に習得し, 確かな学力を身につける 自ら学び, 自ら考え, 発展的学習ができる からのずれが生じてしまっている また, 本校が評価の観点として定めている 課題発見と課題追求 まとめ 発表の能力 の育成に関する活動は十分に行われているとは言いがたい そこで, 本研究では, 教科の学習や体験等で得た知識をもとにして考える活動を中心とし, その結果を様々な方法で多様な対象に対して伝える活動を行う時間として 総合的な学習の時間 の計画を再構築したいと考えている その際, 平成 23 年度パナソニック実践研究助成により泰山らにより作成された 思考力育成を目指す授業設計のためのパンフレット を参考とし, 考える 活動にシンキングツールの活用を導入し, これらをタブレット端末上で活用できる条件を整備して活用し, 学力としての 思考力 表現力 発表力 を育成する授業を実践したい 同様の授業を教科の学習でも実施すれば, 教科の学力にも同様の効果が見込めるものと考えた

2. 研究の目的 総合的な学習の時間に, 従来から行われている 体験的な活動 を素材とした 自ら学び, 考える 活動を, シンキングツールを活用することで充実させる シンキングツールの活用法を理解し, 生徒の学習指導において活用する方法を確立する タブレット端末上でシンキングツールを活用する学習活動を実践し, 効果を検証する 3. 研究の方法上記の研究の目的を達成するために, 職員を対象とした以下のような研修を実施した タブレット端末を活用した授業方法に関する研修 学習支援アプリケーションの使用法に関する研修 シンキングツールとその活用に関する研修また, 研修した内容をもとにして, 教科担当者が授業において, タブレット端末を活用した授業を展開し, その効果を検証した また, 生徒がシンキングツールを活用する学習活動を計画 実践し, タブレット端末上でシンキングツールを活用する授業の構想について考察した 4. 研究の内容 経過 (1) タブレット端末を活用した授業方法に関する研修本校のコンピュータ室に配備された Windows 端末は, タブレット部分を持ち出し, 各フロアに配備された電子黒板ユニットを教室に持ち込むことで, 生徒がタブレット端末を活用する授業を展開できるようになっている 長期休業期間中 ( 夏, 冬 ) に 導入業者によるタブレット端末を活用した授業の基本的なパターンについての研修を行った タブレット端末を使用して, 課題を配布し, 解答をシェアしながら話合いや評価を行うという授業の基本的な組み立てを, 自身が担当する教科の学習指導に取り入れるにはどのように授業を組み立てればよいかを話し合った この中で, 従来行ってきた授業にタブレット端末を活用することで, 課題配布や回収などの作業が効率化され, 生徒による活動の時間を多く設定できることが確認された これとは別に, 学校独自予算や今回の研究助成金で導入した ipad を用いて, 研修で取り上げたような授業を行う方法についての勉強会を, 実際に活用したいと考えている教員を対象にして行った 学校で所有する ipad は 20 台であるため, グループでの活用を想定し授業の組み立て方について意見交換をした 電子黒板ユニットに AppleTV を接続することで, 全体研修で取り上げたような授業スタイルが可能になることがわかった また, 活用できるアプリの種類やアプリ導入のを考慮すると,iPad の方が活用の自由度が高いことが確認された (2) 学習支援アプリケーションの使用法に関する研修 Windows タブレットで活用するために市の予算で導入された ActiveClassroom を活用した模擬授業を, 導入業者により派遣されたインストラクターにより実施し, 学習支援アプリのコンセプトについて全職員が研修を行った この研修では, 電子黒板とタブレット端末を組み合わせて生徒の学習を支援する方法について, 全教員が理解することができた

また, モデル校として導入した学習支援アプリであるロイロノートを活用した授業をいくつかの機会に公開し, 相互研修の機会とした タブレット端末をグループで活用して与えられた課題を解決する方法を話し合い, 解答を書き込んで教師に送るという方法で活用したが, 期待した以上に生徒が活発に話し合う場面が多く見られ, タブレット端末を活用することで学習活動が活性化することが期待された (3) シンキングツールとその活用に関する研修と授業での活用シンキングツールの考え方について, 黒上らが作成したテキストを用いて紹介するとともに, 参考書籍とクラウド上に研修コースを整備した 全体研修の時間をもつことが年間計画上難しかったため, 自主的に研修を進めてもらった ウェビングとして総合的な学習の時間に活用されてきたイメージマップは,3 学期に2 学年の国語の学習で 物語文を作成するためにイメージを膨らませる ために活用され, 文章作成のための設計図として活用例が示された この授業を実施した教員は, 自分のイメージを単語などで膨らませていくことが可能なため, 文章表現力を充実させることに効果がある と評価しており, 今後は各教科における表現活動の表現構成を思考する場面での活用が期待できる また, 家庭科の学習では, ダイヤモンドランキングを活用し, 身近な商品を選択する際に何をポイントとして選択するかをグループで思考する活動が展開された この授業を実施した教員は, お互いの意見交換をまとめ上げる場面で, それぞれの主張を整理する際にシンキングツールが有効である と評価しており, 今後は各教科におけるグループでの話合い活動の場面での活用だ期待される (4) タブレット端末上での試行した生徒の思考活動第 2 学年の理科の授業では, 日常的にタブレット端末を活用していたため, 本年度は課題への解答提出から, 課題解決過程の記録など思考活動に活用させてみた 天気に関する基礎知識を学習したあと, ある日の天気図をタブレット上で配布し, 翌日の茨城県地方の天気をグループごとに予想させ, その根拠を書き込ませた その際,1 ヶ月分の天気図を参照ファイルとして準備した 各グループでは, 学習した知識と過去の天気図, 自分が記憶している天気を思い出しながら, 天気図がどのように変化するかを考え, 自分たちのグループの予想を組み立てた この予想結果を全グループでシェアした 翌日の授業で, 自分たちが予想した天気と実際の天気図, 現実の天気を照らし合わせ, 天気を予想する際に考慮すべきことはどのようなことかを振り返ることができた また, 回路内の電圧と電流についての決まりを学習したあと, グループで作成した回路を画像で記録してそこから予想される電圧と電流を書き

込み, 実際の測定結果との比較を行った この活動によって, 学習内容を実際の測定結果と結びつける活動を行ったことで, 知識としての定着度がこのような活動を行わなかった前年に比べて向上したように思われる (4) シンキングツール活用のスキル学習を取り上げる時間本研究助成申請の時点で, シンキングツール活用法についての指導は総合的な学習の時間が最適であると考えていた しかし, そこで取り上げられている学習課題にはキャリア教育の内容として求められている活動が非常に多く, また教師側のシンキングツールに関する知識が充分でなかったため, 年間学習計画内に組み込むことができなかった しかし, 多くの教科の学習指導でシンキングツールを活用する事例が増えていることや, 一部の教科書に取り上げられていることから, 学習課題を精選し学習活動を効率化することで, 教科の指導の中でもシンキングツールの活用法を学習できることが分かった シンキングツールは直感的に活用できるように設計されたものがほとんどであるため, 活用を繰り返すことで, 教師が指導せずとも生徒は活用法を身に付けていくのではないかと思われる 5. 研究の成果本研究を実施したことで, 本校では以下のような成果をあげることができた 電子黒板とタブレット端末を学習指導に活用する方法を複数持つことができた 生徒がタブレット端末を活用することで, 生徒の学習活動を活性化することが分かった シンキングツールを活用すれば, 可視化によって思考が進むことが確認された 学習支援アプリをシンキングツールとして活用することができることが確認された 6. 今後の課題 展望本研究課題は, 研究助成申請の時点で考えた単年度のみのものとして取り組むには大きすぎる課題であった しかし, 整備された環境等を活用すれば, 今後も深めていくことができる課題である 従って, 本年度で進めることができなかった内容については平成 28 年度に取り組んでいく予定である 今回の研究課題で取り上げた内容のうち, タブレット端末上でシンキングツールを活用する学習活動については, 同様の活動を進めている学校が複数見られ, 種々の会合等で互いの意見交換が可能である さらに, ベンダーの中でも, 同様の考え方で学習支援アプリを開発する動きが見られる 学習用ツールとして活用するためには, 直感的に操作できるシンプルさが求められるため, 開発者と教育現場で活用する者の協働が求められる この協働によって開発されたアプリが間もなく公開され, 現場での活用を通じてブラッシュアップされていく つまり, 全ての学校が協働して取り組むべき研究課題なのかも知れない 今後は, 校内のみでの研究ではなく, 広い範囲で, 多くの教育に携わる者が協働して研究に取り組めるような環境を準備していきたい 7. おわりに次期学習指導要領において求められる 学びの質や深まりの重視 や 課題の発見と解決に向けて主体的 協働的に学ぶ学習 ( いわゆる アクティブ ラーニング ) を校内において具現化するためには, 本研究課題で取り上げた内容についてのさらなる研修が不可欠である 同様の考え方は多方面で現れており, さらにシンキングツールをテンプレートとして準備した学習支援アプリケーションも開発されつつある タブレット

端末もシンキングツールも生徒の学習活動に活用できるツールに過ぎないものであるため, 教師の日々の授業改善に向けた研修がなされなければ求められるものを具現化することはできない 平成 28 年度以降も, 本研究の成果を発展させることができるように, 限られた時間を有効活用して研修と実践を深めていきたい < 参考文献 > シンキングツール ~ 考えることを教えたい~( 短縮版 ), 黒上晴夫他,NPO 法人学習創造フォーラム,2012 思考ツールの教科書, 下村佳宏, 東洋経済新報社,2011 授業を磨く, 田村学, 東洋館出版,2015