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Transcription:

資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11. 平成 27 年 11 月 9 日 森林総合研究所平松靖 マイクロフィンガージョイントに関する資料 1. 集成材の日本農林規格等でフィンガージョイントの形状に関する基準が定められた経緯 1.1 たて継ぎ木材の製造基準 ( 案 ) フィンガージョイントの形状に関する基準値が定められた規格 基準およびその時期を別紙 1 に整理した 国内におけるフィンガージョイントに関する基準は 昭和 57 年度 (1982 年度 ) 昭和 58 年度 (1983 年度 ) の農林水産省補助事業 日本住宅 木材技術センター事業 技術開発推進事業のうち縦接合部材開発 の報告に基づいていると考えられる これらの事業では Hem-Fir の 204 材を下表のフィンガージョイント ( カッター 4 種類 嵌合度 14 条件 ) でたて継ぎした試験体各 10 体の引張り強度試験結果を報告している また 同様の加工条件でたて継ぎした試験体の曲げ試験結果についても報告している この結果をもとに ( 財 ) 日本木材 住宅技術センターに設けられた 縦接合委員会 から たてつぎ木材の製造基準 ( 案 ) 1) が報告され フィンガージョイントの形状について記されている 記述からの枠組壁工法構造用たて継ぎ材を念頭においた基準であることがわかる 文献 1) ( 財 ) 日本住宅 木材技術センター縦接合委員会 木材工業 40(4) 175-181 1985-1/8 -

資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11 1.2 枠組壁工法用構造用たて継ぎ材の日本農林規格平成 3 年 (1991 年 )5 月に制定された枠組壁工法用構造用たて継ぎ材の日本農林規格 ( 平成 3 年 5 月 27 日農林水産省告示第 701 号 ) の第 4 条においてたて継ぎ部のフィンガーの形状について基準値が示されている 以降 平成 27 年 (2015 年 ) の改正においてもその基準は変更されていない 1.3 集成材の日本農林規格および製造基準昭和 62 年 (1987 年 ) に ( 社 ) 日本木材加工技術協会により制定された構造用大断面集成材の製造基準における別記 1. 構造用大断面集成材用ラミナのフィンガージョイントの技術基準においてフィンガーの形状について基準値が示されている また 平成 8 年 (1996 年 ) に ( 財 ) 合板検査会により定められた構造用集成材の適正製造基準における別記 2. 構造用集成材用ラミナのフィンガージョイントの技術基準においてフィンガーの形状について基準値が示されている 以降も別記に記されている 平成 62 年 ~ 平成 7 年までの適正製造基準については確認できていない 集成材に関する日本農林規格そのものにはこれらのフィンガーの形状については記されていなかったが 平成 19 年 (2007 年 )9 月に改正された集成材の日本農林規格 ( 農林水産省告示第 1152 号 ) の第 5 条 6 項の 隣接するラミナの長さ方向の接着部の間隔等の基準 においてフィンガージョイントの形状について基準値が示されている 以降 平成 24 年 (2012 年 ) の改正時にもその基準は変更されず 規格上に記されている 平成 19 年 (2007 年 ) の改正時に日本農林規格に記述が加えられた経過については確認が必要である いずれも基準値は たてつぎ木材の製造基準 ( 案 ) がベースとなっていると考えられる 第 5 条 6 項 隣接するラミナの長さ方向の接着部の間隔等の基準 - 2/8 -

資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11 2. たてつぎ木材の製造基準 ( 案 ) と現状について たてつぎ木材の製造基準 ( 案 ) 1) より抜粋 短いフィンガー長ではピッチも小さくなるので 12mm のフィンガーと接着面積は同程度である 例えば 幅 100mm 厚さ 10mm のラミナを ピッチ 2mm フィンガー長さ 6mm のフィンガーで加工した場合と ピッチ 4mm フィンガー長さ 12mm のフィンガーで加工した場合の接着面積は両社ともに約 600mm 2 である ピッチが 2mm フィンガーの数はピッチ 4mm のフィンガーの倍である たてつぎ木材の製造基準 ( 案 ) 1) より抜粋 ピッチが小さい場合 記述のとおりフィンガー基部の厚さは小さくなるが 実用機 での製造実験において特に問題はなかった - 3/8 -

資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11. 3. マイクロフィンガージョイント (MFJ) 材の強度に関するデータ 3.1 ラボレベルでの MFJ 材の強度データラボレベルでのデータについては 日本建築学会大会において報告 2) している ( 別紙 2 1 ) スギ ヒノキ エゾマツを用いた試験結果について 標準的な構造用集成材のラミナ用のフィンガーで加工した FJ 材と同等の強度性能を実現できることが明らかとなった 3.2 実用機で製造した MFJ 材の強度データ集成材工場の協力を得て実用のフィンガー加工ラインにおいて MFJ 材の製造実験を行い 製造した試験体の強度データを収集中である 現段階では 標準的な構造用集成材のラミナ用のフィンガーで加工した FJ 材と同等の強度性能を有すること 構造用集成材用ラミナに求められる曲げおよび引張り強度の基準値を満たす性能を有するという結果が得られている ( 別紙 3) 試験は各 40 体程度行うことを計画している 文献 2) 平松ら 日本建築学会大会学術講演梗概集構造 III 333-334 2014 1 別紙 2 は文献 2 であるので割愛する - 4/8 -

別紙 1 資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11 フィンガージョイントの形状に関する基準値が定められた規格 基準およびその時期 規格 基準 フィンガーの諸要素 基準値 たてつぎ木材の製造基準 ( 案 ) 昭和 60 年 (1985 年 ) スカーフ傾斜比かん合度フィンガー先端厚さとピッチの比フィンガーの長さその他 1/7.5 以下であること 0.1mm 以上であること枠材用 ( 甲 乙 ) 0.15~0.20 以下であることフランジ トラス用 0.15 以下であること枠材用 ( 甲 乙 ) 10.5mm 以上であることフランジ トラス用 12mm 以上であることなし 枠組壁工法用構造用たて継ぎ材の日本農林規格平成 3 年 (1991 年 ) 以降 構造用大断面集成材の製造基準における別記 1. 構造用大断面集成材用ラミナのフィンガージョイントの技術基準昭和 62 年 (1987 年 ) 構造用集成材の適正製造基準における別記 2. 構造用集成材用のラミナのフィンガージョイントの技術基準平成 8 年 (1996 年 ) 以降昭和 62 年 ~ 平成 7 年まで手元に資料なく確認できていない スカーフ傾斜比かん合度フィンガー先端厚さとピッチの比フィンガーの長さ その他スカーフ傾斜比かん合度フィンガー先端厚さとピッチの比 フィンガーの長さ その他 スカーフ傾斜比かん合度フィンガー先端厚さとピッチの比フィンガーの長さ その他 なしなしなし 12mm 以上であり かつ 一方のひき板のフィンガーの先端と他方のひき板のフィンガーの底部の隙き間が 1.5mm 以下であることなし 1/7.5 以下であること 0.1mm 以上であること外 中間層用にあっては 0.15 以下であること また 内層用にあっては 0.15~0.20 以下であること外 中間層用にあっては 12.0mm 以上であること また 内層用にあっては 10.5mm 以上であることなし 1/7.5 以下であること 0.1mm 以上であることなし 最外 外 中間層用にあっては 12.0mm 以上であること また 内層用にあっては 10.5mm 以上であることなし 集成材に関する日本農林規格平成 19 年 (2007 年 ) 以降 スカーフ傾斜比かん合度フィンガー先端厚さとピッチの比フィンガーの長さ その他 1/7.5 以下 0.1mm 以上なし 10.5mm 以上 ( 内層用 ) 12.0mm 以上 ( 内層以外 ) なし - 5/8 -

別紙 3 資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11 マイクロフィンガージョイント (MFJ) でたて継ぎしたラミナの曲げ試験結果 1. はじめにマイクロフィンガージョイント (MFJ とする ) でたて継ぎしたラミナ および標準的な構造用集成材用ラミナのフィンガージョイント (LFJ とする ) でたて継ぎしたラミナの曲げ試験結果について報告する なお たて継ぎは実用のフィンガー加工ラインで行った 2. 試験体樹種 等級は表 1 のとおりである 各等級について 表 1 に示される曲げ強さの基準値を満たす必要がある ラミナの断面寸法は 幅 115mm 厚さ 27mm であった 試験体数は 6~8 体 計 85 体の試験を実施した 曲げ試験は スパンを厚さの 21 倍の 567mm とした 3 等分点 4 点荷重式で行った なお たて継ぎには水性高分子 イソシアネート系接着剤を使用した 表 1 試験に用いた樹種 等級および集成材の日本農林規格におけるラミナの強度の基準 試験に用いた樹種 L 等級 平均値 下限値 N/mm2 (MPa) N/mm2 (MPa) 200 81.0 61.0 180 72.0 54.0 160 63.0 47.5 140 54.0 40.5 オウシュウアカマツ 125 48.5 36.5 オウシュウアカマツカラマツ カラマツスギ 曲げ強さ 110 45.0 34.0 100 42.0 31.5 90 39.0 29.5 80 36.0 27.0 70 33.0 25.0 60 30.0 22.5 スギ 50 27.0 20.5 40 24.0 18.0 30 21.0 16.0-6/8 -

別紙 3 資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11 3. 試験結果樹種 等級 たて継ぎの種類ごとの曲げ試験結果を表 2~ 表 4 および図 1 2 に示す 集成材の JAS 規格に示されるラミナの基準値と比較したところ 樹種 等級 たて継ぎの種類によらず 基準値を満たすと思われる MFJ と LFJ を比較した場合 樹種 等級が同じであれば 曲げ強さも同等であると思われる 2 未発表データにつき今後の学会発表等を考慮し不掲載とする - 7/8 -

別紙 3 資料 7( 第 4 回原案作成委員会 H27.11 マイクロフィンガージョイント (MFJ) でたて継ぎしたラミナの引張り試験結果 1. はじめにマイクロフィンガージョイント (MFJ とする ) でたて継ぎしたラミナの引張り試験結果について報告する なお たて継ぎは実用のフィンガー加工ラインで行った 2. 試験体樹種 等級は表 1 のとおりである 各等級について 表 1 に示される引張り強さの基準値を満たす必要がある ラミナの断面寸法は 幅 115mm 厚さ 27mm であった 試験体数は 11~21 体 計 88 体の試験を実施した グリップ間の距離は 600mm とした なお たて継ぎには水性高分子 イソシアネート系接着剤を使用した 表 1 試験に用いた樹種 等級および集成材の日本農林規格におけるラミナの強度の基準 試験に用いた樹種 L 等級 引張り強さ 平均値 下限値 N/mm2 (MPa) N/mm2 (MPa) 200 48.0 36.0 180 42.5 32.0 160 37.5 28.0 140 32.0 24.0 オウシュウアカマツ 125 28.5 21.5 110 26.5 20.0 オウシュウアカマツカラマツ カラマツスギ 100 24.5 18.5 90 23.5 17.5 80 21.5 16.0 70 20.0 15.0 60 18.0 13.5 スギ 50 16.5 12.0 40 14.5 10.5 30 12.5 9.5 3. 試験結果樹種 等級ごとの引張り試験結果を図表 1~3 3 に示す 集成材の JAS 規格に示されるラミナの基準値と比較したところ 樹種 等級によらず 基準値を満たすと思われる 3 未発表データにつき今後の学会発表等を考慮し不掲載とする - 8/8 -