保健栄養学科保健養護専攻 3 年 第 12 回 第 13 回 バランスのよい食事とは 中西明美 ( 給食システム研究室 )
4 群点数法 について
四群点数法
四群点数法とは どんな食品をどのくらい食べればよいかエネルギー量 ( 熱量 ) を基準として考える方法 80Kcal=1 点 第 1 群第 2 群第 3 群第 4 群 日本人に不足しがちな栄養素を含む食品群 筋肉や血液を作るのに必要な食品群 体の働きをスムーズにする食品群 力や体温の基になる食品群 含まれる栄養素 良質のたんぱく質 カルシウム 鉄 ビタミン A B1 B2 などを多く含む 良質のたんぱく質 脂質 カルシウム ビタミン A B1 B2 などを多く含む カテキン ビタミン B1 B2 C ミネラル 食物繊維などを含む 糖質 脂質が主成分 穀類はたんぱく質やビタミン B1 ミネラル 食物繊維などの供給源でもある
4 つの食品群別摂取量のめやすと食品構成 東京書籍 :: 中学校技術 家庭科教科書
栄養素の特徴による食品群の分類 東京書籍 :: 中学校技術 家庭科教科書
自分にあった点数は? 例えば 身体活動レベル Ⅱ 女性の場合 4 つの食品群 1 群 2 群 3 群 4 群 乳卵肉 魚 豆 豆製品 野菜芋果物穀物砂糖油脂その他 1 日の適量 1 日の合計点数 : 点 エネルギー量 : kcal
点数の数え方 ( 主食 ) どんな食品をどのくらい食べればよいかエネルギー量 ( 熱量 ) を基準として考える 80Kcal=1 点 4 つの食品群 料理名 料理の目安 材料の名前 材料の目安 ( 重量 ) 1 群 2 群 3 群 4 群 乳卵肉 魚 豆 豆製品 野菜芋果物穀物砂糖油脂その他 ごはん中 ごはん大 中もり 1 杯大もり 1 杯 ごはん ごはん 150g 200g 4 つの食品群 料理名 料理の目安 材料の名前 材料の目安 ( 重量 ) 1 群 2 群 3 群 4 群 乳卵肉 魚 豆 豆製品 野菜芋果物穀物砂糖油脂その他 トースト 1 枚 食パン 60 マーガリン 5
点数の数え方 ( 主菜 1) どんな食品をどのくらい食べればよいかエネルギー量 ( 熱量 ) を基準として考える 80Kcal=1 点 4 つの食品群 料理名 料理の目安 材料の名前 材料の目安 ( 重量 ) 1 群 2 群 3 群 4 群 乳卵肉 魚 豆 豆製品 野菜芋果物穀物砂糖油脂その他 肉じゃか 中鉢 1 牛肉 40g じゃがいも 1 個 にんじん 30g たまねぎ 50g 油 3g さとう 小さじ 1 (3g) しょうゆ
点数の数え方 ( 主菜 2) どんな食品をどのくらい食べればよいかエネルギー量 ( 熱量 ) を基準として考える 80Kcal=1 点 4 つの食品群 料理名 料理の目安 湯豆腐中ばち 1 材料の名前 材料の目安 ( 重量 ) 絹豆腐 140 ねぎ 30 にんじん 20 しょうゆ 6 酢 3 1 群 2 群 3 群 4 群 乳卵肉 魚 豆 豆製品 野菜芋果物穀物砂糖油脂その他
点数の数え方 ( 副菜 1) どんな食品をどのくらい食べればよいかエネルギー量 ( 熱量 ) を基準として考える 80Kcal=1 点 4 つの食品群 料理名 料理の目安 材料の名前 材料の目安 ( 重量 ) 1 群 2 群 3 群 4 群 乳卵肉 魚 豆 豆製品 野菜芋果物穀物砂糖油脂その他 おひたし 小鉢 1 ほうれんそう しょうゆ ごま
三色分類 について
三色分類ー小学校家庭科の教科書よりー 東京書籍
3 色分類 (=3 色食品群 ) 昭和 27 年 広島県庁の岡田正美技師が提唱し 社団法人栄養改善普及会の近藤とし子氏が普及に努めた 栄養素の働きから食品を赤 黄 緑の群に分けている
三色分類ー小学校家庭科の教科書よりー 東京書籍
家族の喜ぶおかずを考えよう ~ バランスのよい食事を考えよう ~ 東京書籍
食生活学習教材 - 文部科学省作成 - 子どもたちが自分の食生活を考え 食に関する実践力を身に付けられるよう 学習教材の作成 配付を行っています 小学校低学年用 小学校中学年用 小学校高学年用 中学生用
食生活学習教材 ( 小学生低学年用 )
食生活学習教材 ( 小学校中学年用 )
食生活学習教材 ( 小学校高学年用 )
六つの基礎食品 について
六つの基礎食品 東京書籍 : 中学校技術 家庭科教科書
栄養教育としての 六つの基礎食品 の普及について昭和 56 年厚生省公衆衛生局長通知 教育的意義 栄養教育は 各栄養素の均衡のとれた食事のための正しい知識を普及し日常の食生活改善 向上を図ることが目的である 栄養成分の類似している食品を 6 群に分類することにより バランスのとれた栄養を摂取するために 具体的にどんな食品をどのように組合せて食べるかを誰もがわかるようにしたもの
1 日の献立をたてましょう 東京書籍 : 中学校技術 家庭科教科書
食事バランスガイド
日本版フードガイド
日本版フードガイド 見てわかる 何を どれだけ 食べたらよいかの目安
複合的な料理の数えかた ( 給食で考えよう!) 副菜 1SV 牛乳 2SV 主食 1SV ブロッコリー 主菜 1SV 副菜 2SV パン シチュー じゃがいも 玉ねぎ にんじんが小鉢 2 つ分ぐらい 豚肉が 3 分の 1 人前くらいかな?
1 日に必要なエネルギーと食事の量 男性 エネルギー (kcal) 主食副菜主菜 単位 : つ (SV) 牛乳 乳製品 果物 女性 6~9 才 70 才以上 10~11 才 12~69 才 活動量 低い 活動量 普通以上 活動量 低い 活動量 普通以上 1400~ 2000kcal 基本形 2000~ 2400kcal 2400~ 3000kcal 4~5 3~4 5~6 5~7 3~5 6~8 6~7 4~6 2 2~3 2 2~3 2~4 2~3 活動量 低い 活動量 普通以上 6~9 才 10~11 才 70 才以上 12~69 才 牛乳 乳製品の SV 数は 子どもは成長期であることを考え 幅をもたせてある サービング (SV) とは 食事の提供量のこと
料理の数え方のポイントと裏付けとなる主材料の量的基準 料理区分料理区分の特徴学習者が料理を数えるポイント裏付けとなる主材料の量的基準 主食 炭水化物等の供給源であるごはん パン 麺 パスタなど を主材料とする料理が含まれる 1SV= 市販のおにぎり (1 個分 ) ごはん ( 軽く1 杯 ) 食パン (1 枚 ) 1.5SV =ごはん ( 中盛り ) 2SV= ごはん ( 大盛り ) ごはん 100g に相当する量の 物差し として 炭水化物約 40g に相当すること 副菜 主菜 牛乳乳製品 ビタミン ミネラル 食物繊維 1SV= 酢の物 生野菜サラダ ( 中鉢 ) 等の供給源である野菜 いも あえもの おひたし ( 小鉢 ) 豆類 ( 大豆を除く ) きのこ 2SV= 野菜や芋の煮物 ( 中鉢 ) 海藻などを主材料とする料理野菜炒め ( 中皿 ) 等が含まれる たんぱく質等の供給源である 1SV= 卵 (1 個分 ) 納豆(1パック分) 肉 魚 卵 大豆及び大豆製冷奴 ( 小鉢 ) 品などを主材料とする料理が 2SV= 魚料理 (1 人前 ) 含まれる 3SV= 肉料理 (1 人前 ) 1SV=チーズ (1かけ) カルシウム等の供給源であるヨーグルト (1 個分 ) 牛乳 ヨーグルト チーズ 2SV= 牛乳 (1 本分 ) 主材料の重量が約 70g であること 鶏卵 1 個 に相当する量の " 物差し として たんぱく質約 6g に相当すること 牛乳 100ml に相当する量の 物差し として カルシウム約 100mg に相当すること 果物 ビタミン C, カリウム等の供給源であるりんご みかんなどの果実及びすいか いちごなどの果実的な野菜が含まれる 1SV= みかん 1 個 バナナ 1 本 いちご 6 個 柿 1 個 りんご 1/2 個 なし 1/2 個 果汁 100% ジュースコップ 1 杯 注 1) 学習者が数えるポイントにあげている 1 パック や 1 個 は 標準的なサイズのもので示している 主材料の重量が約 100g であること 参考 ) 武見ゆかり, 吉池信男 : 食事バランスガイドを活用した栄養教育 食育実践マニュアル, 第一出版, 東京,2006 2) を参考に著者が作成
小学校 学習指導要領 おける バランスのよい食事に関する記述内容 食品の栄養的な特徴を知り, 食品を組み合わせてとる必要があることが分かること 主にエネルギーのもとになる グループの食品には, 米や麦, 油などがあり, 主に炭水化物又は脂質が多く含まれること, 主に体をつくるもとになる グループの食品には, 魚, 肉, 卵, 大豆, 牛乳などがあり, 主にたんぱく質が多く含まれること, 牛乳にはたんぱく質のほかに無機質であるカルシウムも多く含まれること, 主に体の調子を整えるもとになる グループの食品には, 野菜や果物などがあり, 主にビタミンや無機質が多く含まれることが分かるようにする 小学校学習指導要領解説家庭編 平成 20 年 8 月
中学校 学習指導要領 おける バランスのよい食事に関する記述内容 食品の栄養的特質や中学生の 1 日に必要な食 品の種類と概量について知ること 食品は, その栄養的な特徴によって食品群に分類することができ,1 日に必要な栄養量を食品群別に食品の量で置き換えて示した食品群別摂取量の目安があることが分かるようにする 栄養素の種類と働き 5 大栄養素 + 食物繊維 水 食品群については 小学校で学習した栄養素の体内での主な働きとの系統性を考慮して扱うよう配慮 中学校学習指導要領解説技術 家庭編 平成 20 年 9 月
高等学校 学習指導要領 におけるバラン スのよい食事に関する記述内容 ( ア ) 栄養と食事 食事の役割や栄養素の種類と機能についての中学校での学習を踏まえ, 青年期と家族の各ライフステージの栄養的な特徴について理解させる また, 青年期における毎日の食事の重要性について理解させ, 食事摂取基準や食品群別摂取量の目安などを理解させる さらに, それを活用して毎日の食事を考え, 調理実習を通して生活の中で実践できるようにする 高等学校学習指導要領解説家庭編 平成 22 年 1 月