資料 3 食品表示法 保健事項に係る表示について 沖縄県保健医療部健康長寿課 1
食品表示法 原材料 JAS 法 品質 名称 消費 賞味期限 保存方法 食品衛生法 食品安全の確保 添加物 原産地 内容量 等 遺伝子組み換え 製造者名簿 アレルギー 等 健康増進法 健康の増進 栄養表示 等 2
口からの摂取 医薬品 医薬品 医薬部外品 食品 特別用途食品 保健機能食品 特定保健用食品 ( 条件付き 規格基準型 疾病リスク低減表示 ) 栄養機能食品 ( 規格基準型 ) 機能性表示食品 一般食品 ( いわゆる健康食品を含む ) 3
食品表示法に基づく栄養成分表示 食品表示法とは 消費者が食品を安全に摂取し 自主的かつ合理的に食品を選択するために必要とされる事項を販売の用に供する食品に関する表示の基準 ( 第 4 条 ) 食品関連事業者等は 食品表示基準に従った表示がされていない食品の販売をしてはならない ( 第 5 条 ) 栄養成分表示が義務化 食品表示基準の中に 食品に栄養成分表示をするときのルールが定められています 店頭で表示されるポップやポスターなど 食品の容器包装以外のものに栄養成分表示をする場合は適用されない 4
栄養成分表示の対象となる食品 義務表示 原則として 容器包装に入れられた 一般加工食品 一般用の添加物 任意表示 生鮮食品 ( 一般用 業務用 ) 業務用加工食品 食品関連事業者以外の販売者が販売する食品 栄養強調表示や保健機能食品の場合は 栄養成分表示が必要となる 5
義務表示の中で省略できるもの ( 食品表示基準第 3 条第 3 項 ) 以下に該当する食品は表示義務を省略できる ( 栄養成分表示をしようとする場合 特定保健用食品及び機能性表示食品を除く ) 1 容器包装の表示可能面積が概ね 30cm 2 以下であるもの 2 酒類 3 栄養の供給源としての寄与の程度が小さいもの ( 例 : 香辛料 ) 4 極めて短い期間で原材料 ( その配合割合を含む ) が変更される もの ( 例 : 日替わり弁当 ) 5 消費税法第 9 条第 1 項において消費税を納める義務が免除され る事業者が販売するもの 当分の間は中小企業基本法第 2 条第 5 項に規定する小規模事業者以下が販売するものも省略できる ( 附則第 6 条 ) 6
消費税法第 9 条第 1 項 課税期間に係る基準期間における課税売上高が 1000 万円以下の事業者 ( 小規模事業者 ) 中小企業基本法第 2 条第 5 項 おおむね常時使用する従業員の数が 20 人 ( 商業 またはサービス業に属する事業を主たる事業として 営む者については 5 人 ) 以下の事業者 7
栄養成分表示の義務化 義務 推奨 任意 熱量 ( エネルギー ) たんぱく質脂質炭水化物ナトリウム ( 食塩相当量 で表示 ) 飽和脂肪酸 食物繊維 糖類 糖質 コレステロールビタミン ミネラル類 食品表示基準第 3 条 食品表示基準第 6 条 第 7 条 ( 食品表示基準別表第 9) ビタミン (13 成分 ) ナイアシン パントテン酸 ビオチン ビタミン A ビタミン B1 ビタミン B2 ビタミン B6 ビタミン B12 ビタミン C ビタミン D ビタミン E ビタミン K 葉酸 ミネラル (13 成分 ) 亜鉛 カリウム カルシウム クロム セレン 鉄 銅 ナトリウム マグネシウム マンガン モリブデン ヨウ素 リン 8
1 分析値 栄養成分表示の方法 1 サンプル品等 ( 当該食品と同様の組成と考えられるもの ) を自社や分析機関において分析して得られた値 2 計算値 原材料における栄養成分の量から算出して得られた値 3 参照値 分析値または計算値を用いることができない場合 公的な栄養成分データベース等を基に表示しようとする食品と同等または類似する食品から その食品の栄養成分値を類推した値 合理的な推定により得られた値 ( 原材料における栄養成分の量から算出し得られた値や当該食品と同様の組成と考えられるものを分析して得られた値等 ) を記載する場合は 推定値 この表示値は 目安です を明示して表示することができる 表示値の設定根拠を説明できる資料を保管しておく必要がある 9
栄養成分表示の方法 2 義務表示 食品表示基準別表第 9 参照 順番栄養成分等表示の単位許容差の範囲 1 熱量 kcal( キロカロリー ) ±20%(±5kcal) 2 たんぱく質 g( グラム ) ±20%(±0.5g) 3 脂質 g( グラム ) ±20%(±0.5g) 4 5 炭水化物 ( 糖質 食物繊維 ) 食塩相当量 ( ナトリウム ) g( グラム ) ±20%(±0.5g) g( グラム ) (mg( ミリグラム )) ±20%(±5mg) 食塩相当量 (g)= ナトリウム量 (mg) 2.54 1000 10
栄養成分表示の方法 3 表示された含有量は 当該食品の期限内において 一定値をもって表示される場合は 許容差の範囲内 また下限値及び上限値で表示される場合は その幅の中に含まれていなければならない < 表示例 > ビスケット 栄養成分表示 (100g 当たり ) 熱量 360kcal たんぱく質 5g 脂質 9g 炭水化物 66g 食塩相当量 1.3g 許容差の範囲 -20%~+20% たんぱく質 5g の一定値での表示では 含有量が4~ 6gの間にある! 11
栄養成分表示の方法 4 0 と表示することができる場合 栄養成分等 たんぱく質 脂質 炭水化物 ( 又は糖質 ) 糖類 コレステロール ナトリウム 飽和脂肪酸 熱量 100g(ml) 当たり 0.5g 未満 5mg 未満 0.1g 未満 5kcal 未満 食品表示基準別表第 9 参照 12
栄養成分表示の例 文字の大きさ 原則 8 ポイント以上の活字で記載します ただし 容器包装等又は包装の表示面積が 150 平方センチメートル以下の場合は 5.5 ポイント以上の活字で記載してもよいことになっています 栄養成分表示 1 箱 (50g) 当たり エネルギー 61kcal たんぱく質 6.0g 脂 質 2.5g - 飽和脂肪酸 0.2g 炭水化物 6.3g - 糖質 4.1g - 食物繊維 2.2g 食塩相当量 3.0g カルシウム 20mg ビタミン C 10mg ポリフェノール 450mg 食品の 100g もしくは 100ml または 1 食分 1 包装 その他の 1 単位 ( 食品単位 ) 当たりの量を表示する この場合 当該食品単位が 1 食分である場合は 当該 1 食分の量を併記する 食品表示基準別表第 9 に規定されている栄養素以外の成分は 区別して表示する 13
栄養強調表示 1 ( 食品表示基準第 7 条 ) カルシウムたっぷり! ミネラル豊富! ビタミン C 入り カロリー控えめ % 強化 食物繊維 倍 カロリー % オフ 低脂肪 ノン 無 強調表示をする場合は 栄養成分表示の義務 5 項目及び強調する栄養素の表示をします 14
栄養強調表示 2 強調表示 補給ができる旨の表示 高い旨 ( 絶対表示 ) 含む旨 ( 絶対表示 ) 強化された旨 ( 相対表示 : 他の同種の食品と比較 ) 適切な摂取ができる旨の表示 含まない旨 ( 絶対表示 ) 低い旨 ( 絶対表示 ) 低減された旨 ( 相対表示 : 他の同種の食品と比較 ) 定められている理由 国民の栄養摂取状況からみて 欠乏が国民の健康の保持増進に影響を与えているもの 国民の栄養摂取状況からみて 過剰な摂取が国民の健康の保持増進に影響を与えているもの 基準値のある栄養成分等 たんぱく質 食物繊維 ミネラル類 ( ナトリウムを除く ) ビタミン類 熱量 脂質 飽和脂肪酸 コレステロール 糖類 ナトリウム 基準値については 食品表示基準別表第 12 13 を参照 食品表示基準別表第 12 13 参照 15
ルールの改善 ( 相対表示 ) 栄養強調表示 3 低減された旨を表示する場合 ( 熱量 脂質 飽和脂肪酸 コレステロール 糖類及びナトリウム ) 及び強化された旨の表示をする場合 ( たんぱく質及び食物繊維 ) には 絶対差に加え 25% 以上の相対差が必要 強化された旨の表示をする場合 ( ミネラル類 ( ナトリウム除く ) ビタミン類 ) には 含む旨 の基準値以上の絶対差に代えて 栄養素等表示基準値 1 の 10% 以上の絶対差 ( 固体と液体の区別なし ) が必要 ( 1: 食品表示基準別表第十を参照 ) ルールの改善 ( 無添加強調表示 ) 食品への糖類無添加に関する強調表示及び食品へのナトリウム塩無添加に関する強調表示 ( 食塩無添加表示を含む ) は それぞれ一定の条件が満たされた場合にのみ行うことができる 16
強調表示 高い旨の具体例 : 絶対表示 小魚せんべいに カルシウムたっぷり と表示したい たっぷり 高い旨の表示 カルシウムの高い旨の基準 食品 100g あたり 204mg 以上含まれていれば たっぷり の表示可能 100g で 220mg カルシウムたっぷり 栄養成分表示 100 g あたり エネルギー 430kcal たんぱく質 10.1g 脂質 10.1g 炭水化物 72g 食塩相当量 1.1g カルシウム 220mg カルシウムたっぷり 100g で 180mg 17
強調表示 低減された旨の具体例 : 相対表示 チーズに 塩分 30% カット と表示したい カット 低減された旨の表示 塩分が低減された旨の基準 ナトリウム量について食品 100g あたり 120mg 以上 + 25% 以上の相対差があれば カット の表示可能 比較対象の食品名 低減割合 量を記載 塩分 30% カット チーズ 100g で 700mg < 比較対象食品 > チーズ 100g で 1000mg 弊社 チーズと比べて塩分を30% カット栄養成分表示 100 g あたり エネルギー 320kcal たんぱく質 19.1g 脂質 26.7g 炭水化物 1.5g 食塩相当量 1.8g 700mg 2.54 1000 1.8g 栄養成分表示 100 g あたり エネルギー 325kcal たんぱく質 21.0g 脂質 26.7g 炭水化物 1.0g 食塩相当量 2.5g 1000mg 2.54 1000 2.5g
口からの摂取 医薬品 医薬品 医薬部外品 食品 特別用途食品 保健機能食品 特定保健用食品 ( 条件付き 規格基準型 疾病リスク低減表示 ) 栄養機能食品 ( 規格基準型 ) 機能性表示食品 一般食品 ( いわゆる健康食品を含む ) 19
特別用途食品 特別用途食品 者用食品個別評価型病許可基準型低たんぱく質食品アレルゲン除去食品無乳糖食品総合栄養食品 特定保健用食品 えん下困難者用食品 妊産婦 授乳婦用粉乳 乳児用調整粉乳 20
栄養機能食品 栄養機能食品とは 1 日に必要な栄養成分を取れない場合に その補給 補完のために利用してもらうための食品 1 日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が 国が定めた上 下限値の規格基準に適合している場合 その栄養成分の機能の表示ができる 機能の表示と併せて 定められた注意事項等を適正に表示しなければならないが 国への許可申請や届出は必要ない 例 ) カルシウムは 骨や歯の形成に必要な栄養素です 食品表示基準別表第十一を参照 21
栄養機能食品に係るルール変更 1 栄養機能食品の表示対象となる栄養成分 ミネラル類 (5 成分 ) カルシウム 鉄 銅 亜鉛 マグネシウム ビタミン類 (12 成分 ) ナイアシン パントテン酸 ビオチン ビタミン A ビタミン B1 ビタミン B2 ビタミン B6 ビタミン B12 ビタミン C ビタミン D ビタミン E 葉酸 追加 (3 成分 ) n-3 系脂肪酸 ビタミン K カリウム 22
栄養機能食品に係るルール変更 2 対象食品の範囲 鶏卵以外の生鮮食品についても 栄養機能食品の基準の適用対象とする 表示事項の追加 変更 栄養素等表示基準値の対象年齢 (18 歳以上 ) 及び基準熱量 (2,200kcal) に関する文言の表示 特定の対象者 ( 疾病に罹患している者 妊産婦等 ) に対し 定型文以外の注意事項を必要とするものにあたっては 当該注意事項を表示 栄養成分の量及び熱量を表示する際の食品単位は 1 日あたりの摂取目安量とする 生鮮食品に栄養成分の機能を表示する場合 保存方法を表示 23
特定保健用食品 ( トクホ ) 健康増進法第 26 条第 1 項の許可又は同法第 29 条第 1 項の承認を受けて 食生活において特定の保健の目的で摂取するものに対し その摂取により当該保健の目的が期待できる旨を表示をする食品をいう 24
新たな機能性表示制度 機能性表示食品とは 疾病に罹患していない者 ( 未成年 妊産婦及び授乳婦を除く ) に対し 機能制関与成分によって健康の維持増進に資する特定の保健の目的 ( 疾病リスクの低減に係るものを除く ) が期待できる旨を科学的根拠に基づいて容器包装に表示する食品 ただし 特別用途食品 栄養機能食品 アルコール含有飲料 ナトリウム 糖分を過剰摂取させる食品は除く! 25
新制度の基本的な考え方 特定保健用食品 ( トクホ ) の仕組み 事前個別許可制度 ひとつひとつの食品ごとに事前許可を受ける ヒト試験が必須 費用と時間の負担 生鮮食品の実績はなし 既許可品は加工食品のみ 新制度の基本的な考え方 事後チェック制度 を導入 < 導入のためのポイント > 1 安全性の確保 ( 十分な食経験 ) 2 機能性の科学的根拠の明確化 3 届出制による事業者把握 事故情報収集 買上調査 収去試験 文献的 ( システマティック レビュー ) も認める 事業者自らのヒト試験実施は不要 表示ルールを作成 ( トクホとほぼ同様 ) 国が評価したものでない 旨を明記 医薬品と誤認される表示は新制度でも不可 生鮮食品 でも表示を実現事後チェック制度の下で 機能性表示が実現 ( 外国にも例がない取組 ) 26
食品の機能性表示制度 食品 医薬品 健康食品をはじめとする加工食品農林水産物 いわゆる健康食品 特定保健用食品 個別審査型 ( 一部規格基準型 ) 保健の機能の表示ができる 医療用医薬品 一般用医療品 栄養機能食品 規格基準型 栄養成分の機能の表示ができる 機能性表示食品 事前届出制 企業等の責任において保健の機能の表示ができる 医薬部外品 27
機能性表示食品に関する情報① 消費者向けや事業者 向けのパンフレットが 消費者庁HPよりダウ ンロードできます 平成29年9月に 機能性 表示食品に関する質疑応 答集 も消費者庁HPへ掲 載されました 機能性表示食品の届出等に関するガイドライン を基に 必 要書類を揃え 販売日の60日前までに消費者庁へ届け出る 28
機能性表示食品に関する情報 2 届出が確認された食品は随時消費者庁の HP に掲載され 情報公開されている! 消費者庁ホームページ http://www.caa.go.jp/ 29
健康増進法第 31 条 虚偽誇大広告の禁止 対象食品 : 食品 ( 生鮮食品及び加工食品 ) 対象媒体 : 広告その他の表示 ( 例 ) 商品の容器 包装による広告 添付した物による広告 チラシ ポスター 看板 新聞 雑誌 放送 インターネット 食品として販売されているものに関して その健康の保持増進の効果等について 1 著しく事実の相違する 2 著しく人を誤認させる ような広告等の表示をしてはならない 30
健康の保持増進効果等とは? 1 疾病の治療または予防を目的とする効果 2 身体の組織機能の一般的増強 増進を主たる目的とする効果 3 特定の保健の用途に適する旨の効果 4 栄養成分の効果 31
虚偽 誇大広告の禁止について 規制対象となる健康保持増進効果等の具体例 ( 抜粋 ) 高血圧 動脈硬化の方に 肥満の解消 疲労回復 食欲増進 老化防止 免疫機能の向上 この製品は血圧が高めの方に適する カルシウムは 骨や歯の形成に必要な栄養素です カルシウム mg 配合 カロリーオフ 皮膚にうるおいを与えます 美しい理想の体形に スーパーダイエット ( 製品名 ) 食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の禁止及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針 ( ガイドライン ) に係る留意事項について 平成 15 年 8 月 29 日食安基発第 0829001 号 食安監発第 0829005 号 32
保健事項に係る参考資料 栄養成分表示 食品表示基準 食品表示基準 Q&A 食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン 食品の栄養成分データベースの構築ガイドライン 機能性表示食品 機能性表示食品の届出等に関するガイドライン 機能性表示食品の届出書作成に当たっての留意事項 機能性表示食品に関する質疑応答集 33
保健事項に係るご相談窓口 北部保健所 ( 健康推進班 ) 中部保健所 ( 健康推進班 ) 南部保健所 ( 健康推進班 ) 宮古保健所 ( 健康推進班 ) 八重山保健所 ( 健康推進班 ) 那覇市保健所 ( 健康増進課 ) 0980-52-5219 098-938-9701 098-889-6591 0980-73-5074 0980-82-4891 098-853-7961 沖縄県健康長寿課 ( マスコミ等対応 ) 098-866-2209 34
ご静聴ありがとうございました 35