高槻市特定事業主行動計画 ちゃんと! 平成 28 年 4 月改訂 高槻市
目 次 1 出産や育児にかかる制度の周知について 1) 本人に対する情報の提供等の取組 5 2) 職員全体に対する意識啓発等の取組 5 2 出産 子育てしやすい勤務環境の整備について 1) 出産 育児と職場復帰を円滑に行うための取組 6 1 妊娠中 出産における配慮の徹底 6 2 育児休業が取得しやすい環境整備 6 3 育児休業等を取得した職員の代替要員の確保 7 4 円滑な職場復帰に向けた支援 8 5 育児短時間勤務制度の取得の促進 8 6 早出 遅出勤務などの時差出勤制度の導入の検討 8 2) 男性職員の育児休業等の取得促進について 9 1 育児休業制度の積極的な情報提供 11 2 配偶者出産休暇 男性職員の育児参加休暇の取得の促進 11 3 超過勤務の縮減や休暇取得の促進等について 1) 超過勤務の縮減等について 12 1 超過勤務の状況 12 2 育児を行う職員の深夜勤務及び超過勤務の制限 12 3ノー残業デーの徹底 13 4 超過勤務縮減キャンペーンの実施 13 5 過重労働による健康障害防止対策の推進 13 2) 事務の簡素化 合理化の促進 14 3) 休暇取得の促進等について 14 1 子の看護休暇 15 2 年次有給休暇の取得促進 15 4 女性の活躍推進に向けた取組について 1) 子育てを行う女性職員の活躍推進に向けた取組 16 1 職員に占める女性の割合 16 2 子育てを行う職員の人事配慮について 17 3 男性職員の家庭生活への関わり推進について 17 4 職員がより長く働ける職場環境づくりについて 17 2) 女性の管理職を増やす取組 20 1 女性職員への意識啓発について 20 2 女性幹部職員の積極的な登用とキャリアアップ支援について 20 1
3 今後の管理職任用制度のあり方の検討について 21 5 その他次世代育成支援対策に関する事項について 1) 地域における子育て支援活動推進の取組 22 1 地域の子育て活動等への貢献 22 2 子育てバリアフリーの推進 22 2) 子育て支援に向けた職員ニーズ等の把握 22 6 非常勤職員への次世代育成支援対策の取組について 1) 育児に関わる休暇等の制度の周知について 23 1 子の看護休暇の取得の促進 23 2 育児時間休暇 23 3 育児休務制度 23 2) 年次有給休暇の取得促進について 23 仕事も家庭も CHANT!( ちゃんと!) とは? この計画の策定にあたって 少しでも身近に感じてもらえるように そして CHildren Are the Next Treasure ~ 子どもたちは次代の宝 ~という思いを込めてこの愛称を名づけました また 文中では CHANT( 目標 ) として この計画を進めていく上での達成目標を示しています 出産や子どもが生まれた場合の各種申請や手続きについては 庁内 LAN デスクネッツの人事課 文書管理内 各種申請 手続き Q&A をご覧 ください 出産や育児に関する休暇制度等のパンフレットや各申請書は以下の場所に掲載しております 人事課 文書管理内 様式書類 休暇 休業関係 出産 育休関係 2
はじめに 平成 15 年 7 月施行の 次世代育成支援対策推進法 に基づき 高槻市においては 仕事と子育ての両立の支援を推進するため 高槻市特定事業主行動計画 仕事も家庭も CHANT!( ちゃんと!) を策定し 様々な次世代育成支援対策に取り組んできました また 平成 28 年 4 月施行の 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ( 女性活躍推進法 ) に基づき 次世代育成だけでなく 女性が個性と能力を十分に発揮し 職業生活において活躍できる事業所となるよう新たな取組みを追加します この 高槻市特定事業主行動計画 仕事も家庭も CHANT!( ちゃんと!) は 本市で働く常勤職員及び非常勤職員を対象にした事業主としての行動計画です 職員が安心して結婚 出産し 男性女性ともに仕事と家庭の調和 ( ワーク ライフ バランス ) を実現していけるよう また今まで以上に女性がより活躍できる職場環境となるよう 職場全体で次世代育成支援と女性の活躍を推進するための取組みを進めていきましょう 高槻市特定事業主行動計画の改訂にあたって < 次世代育成対策支援推進法に基づく計画について > 平成 17 年 4 月の本計画の策定後 平成 21 年度に計画の見直しを行い この間 育児休業に伴う任期付職員の採用や育児短時間勤務制度の導入など 子育てを支援する制度の拡充を行い 計画を推進してきました しかし 男性職員の育児休業取得をはじめ 未だ利用が進んでいない制度もあり これらの制度の利用促進に向けて なお職員の意識啓発や働きかけが必要な状況にあります 現在本市では ここ10 年間の団塊世代等の大量退職に伴う職員構成の若返りにより 出産 子育て期にある職員が年々増加しています そんな中 職員が安心して出産 育児を行えるよう更なる職場環境の改善や制度の構築が必要となっています また 女性職員についても年々増加しており 女性職員の能力が活かされるためには それを支障なく発揮できる職場環境の整備が前提となります 特に出産 育児などのライフイベントへ柔軟に対応し 職員一人一人のワーク ライフ バランスを反映した人事制度の構築が必要となっています このような状況の中 より一層職員のニーズに合った次世代育成支援を推進するため 仕事と子育ての両立等に対する意識及び実態を調査するアンケート調査を実施しました アンケート調査の概要 実施時期平成 26 年 12 月 15 日 ~24 日 調査対象者 45 歳以下の全職員 ( 任期付 派遣職員除く ) 1,686 人 回答総数 1,334 件 (79.1%) 調査項目 ( 全 16 項目 ) 性別 年齢 役職 勤務形態 育児休業の取得について(7 項目 ) 女性の活躍推進について(5 項目 ) 3
< 女性活躍推進法に基づく計画について > 本市における特定事業主行動計画は 次世代育成支援対策推進法 に基づき 計画の推進を行ってきましたが 平成 28 年 4 月 1 日付けで 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ( 女性活躍推進法 ) が施行されることに伴い 新たな取組みを追加するため 計画の改訂を行います 女性活躍推進法に伴う事業主行動計画は 事業所におけて 以下に掲げる項目を把握 分析し そこから課題を見つけ出し 計画を立て さらにはその結果を公表していくこととなっています また 今回の改訂においては 平成 27 年度の改訂を行った際に実施したアンケート調査も参考としております 把握すべき項目 女性の採用の割合 勤続年数の男女差 超過勤務の状況 管理職の女性割合 各役職段階の職員の女性割合 男女別の育休取得率 平均取得期間 男性の配偶者出産休暇等の取得率 平均取得日数 この計画を進めるにあたって 〇この計画は 集中的 計画的な取組期間とされる平成 27 年度から平成 36 年度までの 10 年間のうち 前半にあたる 5 年間を計画期間としています 〇また この計画は 全庁的に取り組むことはもちろん 各部局の人事担当課長等からな る 高槻市特定事業主行動計画推進委員会 において 計画上の取組の実施状況などを 把握 点検し 計画の推進に向けて 必要な措置を講じていきます 〇なお この計画は高槻市の各任命権者が共同で策定しています 〇この計画の推進にあたっては 各職場における勤務の形態や条件等を踏まえて実施して いきます 4
1 出産や育児にかかる制度の周知について 次世代の育成が今日の社会的な課題と認識され これまでの間 様々な対策に取り組んでいる中で 実際にその対策が実効性を持って行われるためには 次世代育成支援のための趣旨や制度内容が十分に理解されなければなりません そのために 子育てを行う職員はもとより 周囲の人間も含め 情報提供や意識啓発の取組を進めていきます 1) 本人に対する情報の提供等の取組 これから出産や育児を迎えようとする職員は 生活環境の大きな変化を迎えます 仕事と家庭を両立していくためには 十分な情報と周囲の配慮が必要です 本人 出産を迎えることが分かったら 所属長へ報告しましょう 庁内 L AN デスクネッツなどで出産 育児にかかる休暇 休業制度を把握して どのような形でそれらを利用していくかを検討してください 所属長 本人から相談があった場合 出産 育児にかかる各種制度の説明や人事担当課との調整に加え 出産までの勤務における配慮の必要性や休暇 休業中の業務運営体制の検討 相談を行ってください 人事担当課 休暇担当者を窓口に 本人からの相談を受ける体制を整えます 2) 職員全体に対する意識啓発等の取組子育てについては 保護者となる職員が責任を持って行うことが原則ですが 次世代育成支援対策は 社会全体として取り組むべき課題であるとの認識を共有し 職場においても 子育ての意義への理解が深められるよう配慮されるべきです 全職員 出産 育児を親となる職員本人だけの問題とせず 業務を行うにあたっての協力や配慮の必要性を理解してください 人事担当課 階層別研修やその他各種研修機会を捉え 次世代育成支援対策に係る状況や本市の取組などを周知します CHANT( 目標 )1 これらの取組を通じて制度の周知と意識の醸成を図り すべての職員が次世代育成支援に向けた取組の重要性とそれを支える制度を理解することを目指します 5
2 出産 子育てしやすい勤務環境の整備について 出産や育児 その後の職場復帰の過程では 仕事と家庭の両立に不安を感じます 職場や同僚への気兼ねから 必要な休暇や休業の取得をためらったり 逆に 職場の配慮不足によって 過大な負担がかかるようであれば 安心して出産 育児が行える環境は望めません また 次世代育成支援対策では 男性も含めた働き方の見直しも重要とされており 父親となる職員も考慮しなければなりません このようなことに対応していくため 親となる夫婦の出産 育児と職場復帰が円滑に行われるよう 職場としてのサポート体制の確立を目指します 1) 出産 育児と職場復帰を円滑に行うための取組 1 妊娠中 出産における配慮の徹底妊娠した職員には 母性保護の観点から各種の休暇制度等が適用されます 特に産前休暇に入るまでの期間は業務を行いながら出産を迎える時期であり 職場における配慮は重要です 本人 出産 育児を迎えるにあたっては 所属長へ相談し 休暇の取得予定など 今後の見通しや状況を共有してください また この先育児休業を取得する場合は 所属長と相談しながら 以降の業務が円滑に進むよう引継ぎ等も進めてください所属長 母性保護の観点から 妊娠中の職員に対する各種の休暇が設けられていることを理解し 業務分担における配慮や見直しを行って下さい 2 育児休業が取得しやすい環境整備出産後 育児を迎える職員は 職場への遠慮から十分な育児休業期間を取れない場合もあります 職員が安心して子育てに専念できるよう 職場全体でサポートしていきましょう 本人 育児休業の取得にあたっては 十分な子育てが行えるよう夫婦で役割分担を話し合い 休業の取得時期や分担取得などを検討した上で所属長と相談してください 所属長 所属長は 安心して育児に専念できるよう 業務分担の見直しや代替職員の確保に努めてください また 長期の休業に入る職員に対しては 休業中の代替職職員の配置等の職場体制を説明し 休業により抜けることになる不安を取り除くよう努めてください 6
育児休業等を取得した職員の代替要員の確保 今回の職員へのアンケート調査によると 育児休業を取りやすくするための取組み として 育休期間中の代替として正規職員を配置してほしい という意見が女性職員 の中では一番多くを占めました 所属からの代替要員の確保に応じるため 一定の職 場や職種については職員の育児休業に伴う任期付職員の採用を実施していますが 今 後は事務職等においても採用の実施を検討します 今後 代替職員の確保を進めていく上で 休業の期間がとても重要です 休業期間 が変更となった場合には 代替職員の任用期間も変更しなければなりません 休業を 取得する職員も 復帰時期を変更するなどの場合は 早急に所属長と相談して下さい 参考 7
4 円滑な職場復帰に向けた支援育児休業に関しては 本市において制度の周知や理解は進んできています しかし 職場復帰を迎える職員は 復帰後の仕事と子育てを両立してうまくやっていけるのか不安に感じます また 迎える側の職場も今後の業務や体制に少なからず不安を感じるものと思われます 復帰する職員がスムーズに職場復帰が果たせることはもちろん 迎える側の職場も円滑に業務が進められるよう 双方ともに協力していきましょう 本人 子育ての合間を有効利用して 復帰後の業務と子育ての両立に向けた計画を立てたり 休業の機会を利用して自己啓発にも積極的に取り組みましょう また 休業期間の変更や連絡先の変更がある場合は必ず連絡しましょう 連絡の不足は お互いに不安を感じる原因となるので 必要な連絡は必ず行いましょう 所属長 育児休業中の職員に対しては 職場との断絶感や復帰への不安を和らげるため 3カ月に1 度は電子メール等の手段を用い 市政や業務に関する情報提供を行ってください また 復帰に際しては 面談を行うなど業務分担や引継ぎ事項の確認をするとともに 本人が子育てを行う必要があることを前提に 両立が可能となるよう配慮して下さい 5 育児短時間勤務制度の取得の促進育児短時間勤務制度は 小学校就学前の子を養育する職員が本人の希望で勤務形態を設定 (1 週 5 日 1 日 3 時間 55 分勤務 2 週 5 日 1 日 4 時間 55 分勤務 3 週 3 日 1 日 7 時間 45 分勤務 4 週 2 日 1 日 7 時間 45 分 週 1 日 3 時間 55 分勤務の全 4パターン ) し 職務を完全に職場を離れることなく育児を行うことができるよう 育児のための短時間勤務を認める制度です 育児短時間勤務中の給与は 勤務時間数に応じて減額支給されます 6 早出 遅出勤務などの時差出勤制度の導入の検討育児を伴う職員からの具体的なニーズを踏まえ 子どもの保育所等への送迎などにおける夫婦の役割分担を支援する目的で 時差出勤制度 ( フレックスタイム制 ) の導入を検討します 8
2) 男性職員の育児休業等の取得促進について 男性職員の育児休業の取得率は前年 2% 台とまだまだ低い取得率となっています 育児休業は配偶者の就業の有無や育児休業の取得に有無等の状況にかかわりなく 誰でも取得することができます 育児休業を取得することで 自身のキャリア形成や復帰時の職場の状況に不安を感じる職員もいると思いますが 今回の新たな取組みとして 休業中のキャリアの中断を防ぐこと またスムーズに職場復帰ができることを目的として 所属から育児休業者に対して 市政や業務に関する情報提供することを追加しました 夫婦の話合い下 可能な範囲で子育ての役割分担を行い 希望する男性職員が育児休業を取得することができるようバックアップしていきましょう < 参考 > 出産 育児関係休暇等の取得状況 ( 取得人数 取得率 ) H26 年度 H25 年度 H24 年度 H23 年度 H22 年度 配偶者出産休暇 63 人 (80.8%) 75 人 (85.2%) 58 人 (86.6%) 51 人 (73.9%) 35 人 (70.0%) 育児参加休暇 33 人 (42.3%) 39 人 (44.3%) 25 人 (37.3%) 24 人 (34.8%) 16 人 (32.0%) 育児休業 ( 男性 ) 2 人 (2.6%) 1 人 (1.1%) 1 人 (1.5%) 1 人 (1.4%) 0 人 (0.0%) 育児休業 ( 女性 ) 99 人 (100.0%) 45 人 (100.0%) 38 人 (100.0%) 37 人 (100.0%) 26 人 (100.0%) < 配偶者出産休暇 > 職員が妻の出産に伴い 付添い等のため 出産の前 1 週間 後 2 週間の範囲で2 日以内 (1 日単位 分割取得可 ) 取得できます < 育児参加休暇 > 妻の産前産後の期間中に 出産に係る子又は上の子 ( 小学校就学前 ) の養育のため取得することができます 付与期間は 出産に係る子 ( 第一子 ) を養育する場合は 妻の産後 8 週間の期間中 上の子 ( すでに小学校就学の始期に達するまでの子を養育 ) を養育する場合は 妻の産前 8 週間 ( 多胎妊娠は14 週間 ) 産後 8 週間の期間中で 5 日以内 (1 日単位 ) で 連続でも分割でも取得可能です < 育児休業 > 子どもが3 歳に達する日 (3 歳の誕生日の前日 ) まで 配偶者の就業の有無や育児休業の取得の有無に関わらず取得することができます 休業期間中 給与は支給されませんが 社会保険料が免除となり 共済組合から子どもが1 歳に達する日まで 育児休業手当金が支給されます 9
男性の育児にかかる休暇の取得状況 ( 平成 26 年度実績 ) 前回のアンケート調査によると 男性職員で育児休業を取得する機会があれば取得したいという人 の割合は男性全体の55% で半数以上を占めました 男性職員の育児休業等の取得が促進されるよう育児休業制度をはじめ仕事と家庭の両立支援に取り組んでいきます 参考 10
1 育児休業制度の積極的な情報提供休業期間中の育児休業手当金支給や共済掛金等の免除 ボーナスや昇給への影響額など収入変動のシミュレーションを情報提供することで 家計収入の減少に対する不安感を解消するとともに 育児休業取得後の生活設計を側面的に支援します また 男性職員の育児休業の取得事例は 本市においても多くないのが現状ですが これまで育児休業を取得した人の体験談などを情報提供することで 今後取得する人の不安や疑問などを少しでも解消できるように努めます 本人 妻の産後の期間中は 就労状況に関わりなく取得可能であることや部分休業も可能であることを念頭に 夫婦で子育ての役割分担を話し合ってください 所属長 男性職員から相談があれば 否定的にとらえるのではなく 積極的に応援するつもりで相談に応じてください 休業期間中の応援体制や業務分担の見直しも併せて検討してください 人事担当課 男性の育児休業取得率の向上を目指し 制度の周知はもとより 具体的な取得方法の紹介や相談体制の整備を行っていきます また 代替要員の確保に努めます 2 配偶者出産休暇 男性職員の育児参加休暇の取得の促進出産に立ち会うことは大きな喜びであるとともに 母体の衰弱が著しい時期であることから 夫の積極的な役割分担が求められる時期でもあります また 父親として 子どもを持つことの喜びを実感するとともに 子育ての始まりの時期に親子の時間をより多く持ち 出産後の配偶者を支援することは大切なことです 妻が出産を迎えるにあたっては 配偶者出産休暇と 併せて育児参加休暇も取得し 積極的に子育てに参加しましょう また 女性の社会での活躍を推進する上でも 男性の育児への参加は必要となります これまで以上に男性が育児へ関わることへの理解を深め すべての職員がいきいきと働ける職場環境となるよう努めましょう CHANT( 目標 )2 これらの取組を通じて 夫婦の育児に対する役割分担を職場としてもサポートしていくことで 女性職員の育児休業取得率 100% 男性職員の育児休業取得率 10% を目指していきます また 配偶者出産休暇及び男性職員の育児参加休暇の取得率も 100% に向けて より一層取得の推進を図っていきます 11
3 超過勤務の縮減や休暇取得の促進等について 子育て期にある職員だけでなく 家庭や地域での生活が充実することは すべての職員が十分に持てる能力を発揮し 意欲的に職務を遂行する上で有益なことです また 職員の健康維持や能率の向上等の観点からも 超過勤務の縮減や適切な休暇の取得は必要と考えられます さらに それらを実現するためには 日頃からの業務への取り組み方をより合理的にしていくことも重要です これらを実現していくために 以下の取組を進めます 1) 超過勤務の縮減等について 1 超過勤務の状況超過勤務の時間数は 平成 26 年度実績で年間平均 10.6 時間となっています 男女別にみると 女性職員のほうが低い数値となっていますが 仕事と家庭の両立のためには 男女問わず縮減することが課題となります 男女別平均超過勤務時間数 ( 平成 26 年度実績 ) ( 単位 : 時間 ) 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 女性 9.3 7.5 7.3 5.8 4.8 5.4 6.6 男性 14.7 14 13.7 13.3 12.8 11.5 12.7 全体平均 12.7 11.5 11.3 10.4 9.9 9.3 10.5 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 年間 女性 6.2 4.9 5.3 5.7 7.3 6.3 男性 10.9 9.8 10.4 9.9 12.5 12.1 全体平均 9.2 8 8.5 8.4 10.6 10.6 2 育児を行う職員の深夜勤務及び超過勤務の制限小学校就学前の子どもの育児をする職員には 職業と家庭の二重の負担がとりわけ大きいことから 特に配慮を要するとして設けられた制度です 請求に基づき 深夜勤務又は超過勤務の制限を受けることができます 本人 家族と育児の分担を行った上で 必要に応じて請求して下さい 請求の必要性がないと考えられる場合にも 所属長や同僚が配慮できるよう状況などを知らせてください 所属長 育児を行う職員の深夜勤務及び超過勤務の制限の制度を理解し 請求がある場合にはもちろん ない場合にも 子育て期の職員の勤務には十分な配慮をして下さい 12
3 ノー残業デーの徹底 計画的 効率的な業務の推進と職員の健康保持に努めていただくよう 毎週水曜 日を ノー残業デー に設定しています 本人 水曜日がノー残業デーであることを前提に 一週間の業務計画を立てましょう 所属長 ノー残業デーの周知はもとより 自ら率先して退庁するように心がけてください また ノー残業デーには時間外の勤務命令や会議を原則的に行わないように徹底してください 人事担当課 ノー残業デー超過勤務命令申請書 等の提出状況を把握し やむをえない場合を除いて ノー残業デーにおける恒常的な超過勤務がないかをチェックします 必要な場合は 各所属長へのヒヤリングなどを行い 改善を求めていきます 4 超過勤務縮減キャンペーンの実施超過勤務を減らすために 超過勤務縮減キャンペーン を引き続き実施します キャンペーンの内容を職員に周知するとともに 定時退庁の一層の推進 管理職員等に対する啓発 指導等を実施します 超過勤務縮減キャンペーン週間を通して 事務能率向上のため業務を見直す機会を設け職員の意識の向上を図ります 5 過重労働による健康障害防止対策の推進長期間にわたる時間外勤務は 疲労を蓄積させ 脳 心臓疾患の発症に大きな影響を及ぼすとされており 健康管理の側面から時間外勤務時間の縮減を推進するため 過重労働対策 を進めています 本人 年間の業務スケジュールを把握し 繁忙期 閑散期での業務の調整を積極的に行って下さい また 自身の健康管理上の問題として過重労働の問題を認識し 縮減に努めてください 所属長 所属職員の業務スケジュールを把握し 適宜応援体制を組むなど 特定の職員に超過勤務が偏らないよう配慮して下さい また 自身も含め 管理職の超過勤務にも気をつけてください 人事担当課 過重労働による健康障害防止対策の趣旨を周知するとともに その手続に則り 職員の超過勤務実施状況の把握に努め 必要に応じて 本人及び所属長に対して改善を促します 13
2) 事務の簡素化 合理化の促進仕事と家庭生活の両立に向けて 超過勤務の縮減や年次有給休暇の取得を促進していくためには 日頃から事務の簡素化に向けた見直しや合理化を進めていく必要があります 本人 本人の担当業務はもちろん 業務の進め方などの改善について チームや課内で積極的に提案 実施し 事務の簡素化 合理化を図っていきましょう 所属長 個々人の業務が効率化されるだけでなく チームや課全体としてのパフォーマンスが上がるよう 必要に応じた業務やその分担の見直しを行って下さい 3) 休暇取得の促進等について 1 休暇の取得状況休暇の取得状況は 女性は子の看護休暇などの育児に係る休暇の取得が多い一方 男性は有給休暇の取得が多くなっています 今後は 男性の育児に係る休暇の取得を促し 男性職員が育児へ参加する機会を増やす取組みが必要となります 14
2 子の看護休暇小学校就学前の子どもは 心身が未成熟であり 通院や療養に際して親等の看護が必要なことから設けられた休暇 (1 年度において1 人であれば年 5 日 2 人以上であれば年 10 日 (1 日単位 取得可 )) です 本人 急に休まなければならない状況が生じることから 日頃から周囲の職員や所属長とコミュニケーションを図り 業務にかかる情報の共有化に努めてください 所属長 子の看護休暇制度を所属職員に周知し 子育て期にある職員が 子どもの突発的な病気などでこの休暇を取得する際に 職場全体で対応できるように 応援体制をとって下さい 3 年次有給休暇の取得促進家族や学校の行事への参加や夏季 年末年始の期間などと併せた年次有給休暇の利用や3 日以上の連続休暇の取得を促進することで 職員の家庭生活の充実を支援していきます 年次有給休暇を取得することにためらいを感じるという意見はまだ多く見られますが 職員の休暇に対する意識の改革を図るとともに 休暇を取得しやすい職場の雰囲気づくりに取り組みます 本人 業務スケジュールを勘案しながら 可能な範囲で年次有給休暇が取得できるよう努めてください 所属長 所属職員の年次有給休暇の取得状況を把握し 極端な偏りが出ないよう 業務分担の適正化を図り 取得日数の少ない職員には取得を勧めるなど 年次有給休暇が取得しやすい環境づくりをしてください 計画的な休暇取得を促進するため 休暇の取得予定表などを利用することも検討してください CHANT( 目標 )3 これらの取組を通じ 仕事と家庭の両立が図られるよう 本人も職場も共に協力していくことで 超過勤務時間を年間一人あたり 300 時間以内に収めるよう努めていきましょう 特に子育て期にある職員については深夜勤務や超過勤務をできるだけ縮減できるよう職場全体で協力していきましょう 15
4 女性の活躍推進に向けた取組について 現在 政府が掲げる成長戦略の柱として位置づけられている女性の活躍推進において 社会の指導的立場にある女性の割合を 2020 年までに30% 程度へ引き上げる目標がうたわれています 女性職員の能力が活かされるためには それを支障なく発揮できる職場環境の整備が前提となります 特に出産 育児などのライフイベントへ柔軟に対応し ワーク ライフ バランスを反映した人事制度の構築が必要となっています 1) 女性職員の活躍推進に向けた取組 1 職員に占める女性の割合本市における職員の男女構成比をみると 各年度で増減はあるものの 女性職員の占める割合は増加傾向にあります しかし 職種別にみると 消防士や技術職において女性の割合が低くなっています また 同時にこれらの職種においては 採用試験者数も少ない状況です 女性職員の占める割合の推移( 職種別 ) ( 各年 4 月 1 日時点 ) 職種 平成 27 年 平成 26 年 平成 25 年 平成 24 年 平成 23 年 一般行政職 41.9% 41.0% 41.1% 41.3% 40.2% 医療職 86.6% 84.2% 84.6% 85.0% 84.4% 講師 幼稚園教諭 84.8% 85.6% 93.9% 100.0% 100.0% 消防士 1.9% 1.9% 2.0% 2.0% 2.0% 技能職 43.0% 41.3% 39.3% 40.9% 37.8% 技術職 8.7% 7.7% 7.6% 7.6% 6.9% 全体 36.4% 35.6% 35.7% 35.5% 34.3% * 技術職 ( 土木職 建築職 機械職 電気職 化学職等 ) 採用試験者数の状況 ( 平成 26 年度実績 ) 全体 技術職 消防士 応募者 受験者 合格者 応募者 受験者 合格者 応募者 受験者 合格者 女 421 385 56 10 9 5 5 5 0 男 845 765 56 104 94 23 127 113 14 総数 1,266 1,150 112 114 103 28 132 118 14 女性割合 33.3% 33.5% 50.0% 8.8% 8.7% 17.9% 3.8% 4.2% 0.0% 取組みとしては 採用説明会や市のホームページを活用して 性別に関係なくやり がいを持って働ける職場であることをPRし 意欲と能力にあふれる受験者の拡大を 図ります 特に 女性の少ない職種においては 実際に働く女性職員の声を発信する など さらに女性の職域の拡大を図っていきます 16
2 子育てを行う職員の人事配慮について 子育てを行う職員については 保育所の送迎などの本人の意向を把握するとともに できるだけ家庭生活に支障のないよう人事異動等の配慮を行います 3 男性職員の家庭生活への関わり推進について男性職員の家事や育児などの家庭生活への積極的な参加は 女性職員の活躍推進のためにも不可欠であり 男性職員のワーク ライフ バランス推進の観点からも重要です 男性職員の家庭生活への積極的な参加促進を周知するとともに 管理職員等に対しても意識啓発の取組を進めていきます 4 職員がより長く働ける職場環境づくりについて退職に関しては 過去 5 年を検証すると 中途退職者は約 30 名程度となっています 退職者の内訳をみると 過去は *1 早期退職が多くを占めていましたが 近年は *2 普通退職が増加傾向となっています 退職理由の多くは 転職が占めていますが 一部は結婚 出産などを期に離職するなど 本人のライフプランによるものもあります 勤続年数をみると 若い女性職員が増えていることも影響していますが 男性と比較し 女性の勤続年数が短くなっており 育児休業などの制度の周知と理解は進んできているものの 少数ではありますが 結婚等により退職する職員がいる状態です 今後も 結婚や出産といった人生の節目となる時期を迎えても 全ての職員が働き続けられるように 育児休業などの制度の周知と理解を深め よりよい職場環境を作っていくことが必要となります *1 早期退職 勤続年数が 20 年以上かつ満年齢が 50 歳から 59 歳の職員で希望により定年前に退職する制度 *2 普通退職 定年や早期退職以外の自己都合退職 17
職員の中途退職の状況 ( 単位 : 人 ) 平成 26 年度平成 25 年度平成 24 年度平成 23 年度平成 22 年度 8 16 18 22 32 50 女性 3 7 10 15 23 歳代男性 5 9 8 7 9 2 3 1 1 6 40 女性 1 1 0 0 3 歳代男性 1 2 1 1 3 12 10 6 4 4 30 女性 7 7 5 4 3 歳代男性 5 3 1 0 1 7 4 2 5 2 20 女性 4 4 0 3 1 歳代男性 3 0 2 2 1 29 33 27 32 44 女性 15 19 15 22 30 合計 男性 14 14 12 10 14 女性割合 51.7% 57.6% 55.6% 68.8% 68.2% 男女別勤続年数 ( 各年 4 月 1 日時点 ) ( 単位 : 年 ) 平成 27 年平成 26 年平成 25 年平成 24 年平成 23 年 女性 (1) 10.3 10.8 11.8 13.1 14.3 男性 (2) 12.9 13.3 14.2 15.3 16.6 男女の平均年数の差異 (1/2) 80.0% 81.2% 83.0% 85.6% 86.1% 18
本市の女性職員の割合は全体の36.4% そのうち女性管理職の割合は 21.8% となっており 年々増加している傾向にあります 前回のアンケート調査によると 現在一般職で将来管理職になりたいという人の割合は 現状の女性管理職の割合を超えて 全体の30.2% という結果でした 参考 職階別の女性職員の割合 ( 平成 27 年 4 月 1 日時点 ) 女性 ( 人 ) 男性 ( 人 ) 女性割合 部長級 3 13 18.8% 部長代理級 2 35 5.4% 課長級 16 86 15.7% 副主幹級 56 134 29.5% 主査級 79 291 21.4% 管理職 156 559 21.8% 主任級 83 125 39.9% 一般職級 658 880 42.8% 一般職 741 1005 42.4% 総計 897 1564 36.4% 19
女性職員の占める割合の推移 ( 役職別 ) ( 各年度 4 月 1 日時点 ) 2) 女性の管理職を増やす取組 1 女性職員への意識啓発について女性職員が自らのキャリアアップについて考える機会を提供することで 更なる意欲喚起を図り 能力発揮を支援していきます 管理職として活躍している女性職員の体験談を研修や庁内ネットワークを通して発信するなど 女性職員の意識啓発を図っていきます 2 女性幹部職員の積極的な登用とキャリアアップ支援について昨今の多様化する住民ニーズに対応していくためには 政策の立案 決定において男性とともに女性の視点を反映することは重要です 女性職員の積極的な登用を図るため 職員の意欲と能力の把握に努めるとともに その能力をフルに発揮できるよう適正な配置に努めます また 幹部職員への積極的登用を図るため 外部研修機関への派遣の機会を設けるなど 女性リーダーのキャリアアップを支援します 20
参考 ③ 今後の管理職任用制度のあり方の検討について 現在 管理職に昇任するために設けている係長級昇任資格試験において 試験を受 ける最も多い年代は 結婚 子育て期にかかる職員が多くを占め 女性の受験者 合 格者が男性に比べ圧倒的に少ないのが現状です 意欲や能力のある優秀な人材を必要なポストに登用できないということは 組織と しても人的資源を無駄にしていることにもなりかねないため 今後はそのような人材 を登用できるよう男女問わず 職員一人一人のワーク ライフ バランスを反映した 管理職制度のあり方を検討していくとともに 現在の管理職の任用方法を必要に応じ て見直ししていきます CHANT 目 標 4 これらの取組を通じて 消防士の女性職員の割合が3 技術職が10 に なるよう目指し 女性管理職 主査級以上 の割合を 女性職員の意識啓発や キャリアアップを支援することで25 となるよう より一層女性の職域拡大 と活躍推進を図っていきます 21
5 その他次世代育成支援対策に関する事項について 次世代育成支援対策は 家庭や職場との協力はもとより 学校や地域との連携の中で行われるべきものです 職員もまた地域社会の構成員であり 地域における子育て支援の取組等には積極的に参加していきましょう また 市が策定している 高槻市子ども 子育て支援事業計画 の基本理念 子どもたちの笑顔があふれるまち高槻 の実現に向けて 各職員の業務においても子育て支援の観点から協力していきましょう 1) 地域における子育て支援活動推進の取組 1 地域の子育て活動等への貢献スポーツや文化活動など 役立つ知識や特技のある職員は 地域で実施される子育て支援活動などに 積極的に参加しましょう また そのような行事に参加する職員が参加しやすいよう環境づくりに努めましょう 2 子育てバリアフリーの推進子どもを連れた人も安心して来庁できるように 施設の整備等をより一層進めていきます 授乳室やベビーシートの設置場所を周知し 市民が利用しやすいように考慮します また こうした来庁者への配慮などを通じて職員の子育てへの関心や意識を高めます 2) 子育てに向けた職員ニーズ等の把握次世代育成支援に向けて どのようなニーズがあるのか 必要に応じアンケート調査を実施していきます また 休暇や休業の取得状況や時間外勤務の実施状況を把握し 次世代育成支援の観点から必要な措置を検討していきます 22
6 非常勤職員への次世代育成支援対策の取組について 本市では ここ数年非常勤職員数が増加しており 常勤職員の3 分の1を超えています 非常勤職員についても 安心して子育てに取り組めるよう 育児に関わる休暇等の制度や手続きに関して周知を図り 仕事と子育ての両立の支援を進めていきます 1) 育児に関わる休暇等の制度の周知について 1 子の看護休暇 子の看護休暇は 子どもが小学校就学前までの間 年 5 日 (2 人以上の場合は 10 日 ) の範囲内で取得することができる有給の休暇です 2 育児時間休暇 子どもが 1 歳までの間 保育のために必要な授乳等を行う場合 1 日につき 60 分 を超えない範囲で取得することができる有給の休暇です 6 育児休務制度育児休務制度は 高槻市非常勤職員の育児のための休務に関する要綱 の規定に基づき 非常勤職員としての身分を有しながら勤務をしない制度です 育児休務は 任用期間中 子どもが1 歳 6ケ月に達する日までの間 取得することができます ( 育児休務期間中も任用期間に含まれます ) 2) 年次有給休暇の取得促進について 家族や学校の行事への参加や夏季 年末年始の期間などと併せた年次休暇の利用を 促進することで 家庭生活の充実を支援していきます 本人 業務スケジュールを勘案しながら 可能な範囲で年次有給休暇が取得できるよう努めてください 所属長 所属職員の年次有給休暇の取得状況を把握し 極端な偏りが出ないよう 業務分担の適正化を図り 取得日数の少ない職員には取得を勧めるなど 年次有給休暇が取得しやすい環境づくりをしてください 計画的な休暇取得を促進するため 休暇の取得予定表などを利用することも検討してください 23