厚生年金基金御中 三井住友信託の年金 e-news 厚生年金基金制度における一元化法の対応について ( 厚 ) 20151019 平成 27 年 10 月 19 日三井住友信託銀行年金信託部制度管理グループ 平成 27 年 10 月 1 日から 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年法律第 63 号 )( 以下 一元化法 ) が施行されました 今般 平成 27 年 9 月 30 日付にて 一元化法の施行に関する政省令が公布され それに伴い 同日付で厚生労働省より課長通知が発出されております 本通知では 厚生年金制度の取扱いが変更されることによって厚生年金基金制度へ影響が及ぶ事項の取扱いが定められております その観点から 今後基金様にご対応いただく事務手続き等の内容について取り纏めましたのでご案内いたします < 本年金 e-news の内容 > (1) 厚生労働省の課長通知の内容及び 厚生年金基金制度への影響 について平成 27 年 9 月 30 日付にて厚生労働省より一元化法の施行による 厚生年金基金等に関する主な改正事項に関する課長通知 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律等の施行に伴う企業年金関係通知の一部改正等について が発出されておりますのでご案内いたします また本通知の内容に沿って 一元化法により厚生年金本体の取扱いが変更となる点と その変更が厚生年金基金制度に及ぼす影響についてご説明いたします なお基金様にご対応いただく内容は 基金様の現行の制度運営方式や 今後基金規約の規定を変更される内容によって異なってまいりますのでご留意願います (2) 一元化法に関して年金管理システムで対応を予定している機能一元化法により厚生年金基金制度も変更される部分がありますが その変更に対応する年金管理システムの機能についてご説明いたします なお本項目の説明は年金管理ネットサービスをご利用いただいている基金様へのご案内となります ご利用いただいていない基金様はご参考となりますのでご了承ください 規約変更に関するお手続きに関しては 平成 27 年 10 月 5 日付年金ニュース 平成 26 年度代議員会資料追補版 としてご案内しておりますので 本年金 e-news と合わせてご参照ください 1 / 7
(1) 厚生労働省の課長通知の内容及び 厚生年金基金制度への影響 について 平成 27 年 9 月 30 日付厚生労働省課長通知 ( 下記リンクをご参照ください ) 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律等の 施行に伴う企業年金関係通知の一部改正等について 課長通知では 一元化法の施行と 厚生年金保険法の改正による厚生年金基金に関する主な改正事項が明確にされています 通知の各項目 ( 第一 ~ 第四 ) と 厚生年金基金制度への影響 は次の通りです 第一厚生年金保険法の一部改正に関する事項 1. 厚生年金の保険給付に係る端数処理の変更 年金支給額 ( 年額 ) の支給単位を 100 円 (50 円未満切捨て 50 円以上切上げ ) とする 年金支給額 ( 年額 ) の支給単位を 1 円 (50 銭未満切捨て 50 銭以上切上げ ) とする 各支払期の支払額に円未満の端数が生じた場合はこれを切捨て 切捨てた金額は翌年の 2 月の金額に加算する 厚生年金基金制度への影響 老齢年金給付が代行給付相当額を下回る可能性がある場合は規約変更が必要とされていますが 本件の対応が必要な基金様はおられないものと考えております 支給停止情報では 報酬比例部分の年金額改定を伴わない場合であっても 厚生年金の額が 1 円単位に改定されることにより 支給停止額が変更されて提供される場合があります ( 円単位契機情報 ) この円単位契機情報及び年金額改定を伴う情報は 平成 27 年 10 月 1 日 ~ 平成 28 年 4 月 1 日の変更年月日分に限り 支給停止情報中で在職の有無に関わりなく企業年金連合会から提供されます 円単位契機情報を受領した場合 報酬改定等がなくても支給停止額が変更されることになるため 年金の支給停止額を再計算する必要が生じます 2. 退職による年金額改定月の変更 喪失した日から起算して 1 ヶ月を経 退職した日から起算して 1 ヶ月を経 過した日の属する月から年金額を改 過した日の属する月から年金額を改 定する 定する 2 / 7
厚生年金基金制度への影響 老齢年金給付の改定については国の取扱いに合わせるよう規約変更が必要とされており 本事項は解散手続き中の基金様を含め 全ての基金様が対象となります 平成 27 年 10 月 1 日喪失者から 本取扱いの対象となります 基金様の選択されるパターンと 取扱いにつきまして 2. 一元化法により年金管理システムで対応を予定している機能 でご対応についてご説明いたします 3. 老齢厚生年金の支給停止事由の追加 国会議員または地方議会議員の在職支給停止を適用する 厚生年金基金制度への影響 支給停止の範囲を被保険者まで拡大されている基金様は 老齢年金給付の支給停止に国会議員や地方議会の議員を加える場合および従前から変更しない場合ともに 被保険者の定義部分について規約変更が必要とされています 支給停止の範囲を被保険者としており かつ一元化法の施行に合わせて 議員等に支給停止の範囲を拡大される基金様が対象となりますので 対象となる基金様は< 本件についてのご照会先 >にご連絡をお願いします ( ご参考 ) 一元化法の施行に伴い 支給停止情報 繰下げ停止情報に次の支給停止コ ードが新たに追加されます 支給停止コード 内容 51-80 議員資格取得による停止 52-80 議員資格喪失による停止解除 51-81 議員在職届未提出による差止 52-81 議員在職届未提出による差止の解除 68-01 2 以上年金受給者における在職停止額の按分改定 4. 二以上期間者の特例 厚生年金基金制度への影響 共済年金の加入員期間を有する加入員の方がおられる基金様に 影響がある事項としては 離婚分割による年金額の計算方法の変更があります また 厚生年金と共済年金の双方を受給される受給者の支給停止額は 按分により計算され 支給停止情報では厚生年金部分に係る金額が提供されます 対象の方がおられる基金様は< 本件についてのご照会先 >にご連絡をお願いします 3 / 7
第二国民年金保険法の一部改正に関する事項 ( 省略 ) 第三国民年金保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 16 年改正法 ) の一部改正に関する事項 70 歳以上の高在老者の支給停止範囲の拡大 昭和 12 年 4 月 1 日以前に生まれた方 70 歳以上の全ての方が支給停止の対 は 在職の支給停止の適用がない 象となる 厚生年金基金制度への影響 国に合わせて支給停止の範囲を拡大する場合は 規約変更が必要とされています 平成 14 年 4 月 1 日付変更時に その時点で 70 歳以上の加入員の支給停止範囲を拡大されていない基金様が 本対象者のみ支給停止とする扱いは適切でないと考えられることから 弊社では従前から変更しない対応 ( 平成 12 年 4 月 1 日以前に生まれた方には支給停止の範囲を拡大しない ) を推奨致します 第四厚生年金保険法の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令 ( 平成 26 年経過措置政令 ) の一部改正に関する事項 厚生年金基金制度に及ぶ影響 厚生年金制度に公務員や私学教職員が加入することとなり それに伴って被保険者区分の名称は下表の通り変更されます 基金規約で規定される名称が変更となりますが 掛金や給付への影響はありません 名称内容 第 1 号厚生年金被保険者第 2 号厚生年金被保険者第 3 号厚生年金被保険者第 4 号厚生年金被保険者 第 2 号 ~ 第 4 号厚生年金被保険者以外の被保険者国家公務員共済組合員地方公務員共済組合員私学共済加入者 4 / 7
(2) 一元化法に関して年金管理システムで対応を予定している機能 源泉徴収票の様式改定 公的年金等の源泉徴収票 の様式に 所得税法第 203 条の 3 第 4 号 の欄が追加される予定です 様式を変更する時期に関しては 平成 27 年度の源泉徴収票様式に関する年金 e-news であらためてご案内いたします 退職による年金額改定月の変更一元化法に関して年金管理システムでは これまで資格喪失日を退職改定の基準日としていたものを 基金様の制度に合わせて退職日を基準日とする取扱いに変更いたします 具体的には資格喪失日が 4 月 1 日の場合 その翌月の 5 月に年金額が改定されていたものが 退職日 ( 資格喪失の前日 ) である3 月 31 日の翌月である 4 月に改定 ( 支給停止解除 ) されることになります 結果として年金額が改定される月が1ヶ月前倒しされます ( 以下は加算型の基金様に関する事項です ) 厚生年金が改定となる場合でも 厚生年金基金では新規裁定となるケースがあります 喪失により第 2 種退職年金を失権し 第 1 種退職年金の新規裁定を行う場合は 失権と新規裁定を 退職日を基準として実施する取扱いと 退職日を基準とする第 2 種退職年金の改定を行ってから その後喪失日を基準として第 2 種退職年金の失権と第 1 種退職年金の新規裁定を実施する取扱いを選択いただくことになります 加算部分については 基本部分にあわせて 退職日を基準とする改定に変更するパターンと 従来通り喪失日を基準として改定するパターンを選択いただくことが必要になります それぞれのパターンに応じた 月初喪失 ( 月末退職 ) による指図書等の適用月の対応は次の表の通りとなります A. 基本部分のみ改定時期を 喪失月翌月 から 喪失月 に変更する 新規 改定 2 種失権 1 種新規 基本部分 翌月 当月 (2 種改定 ) 当月 (2 種失権 ) 翌月 (1 種新規 ) 翌月 加算部分翌月翌月 (1 種新規 ) 翌月 5 / 7
B-1. 基本部分及び加算部分の改定時期を 喪失月翌月 から 喪失月 に変更す る 第 2 種退職年金から第 1 種退職年金に切り替わる場合においては 喪失月 から第 1 種退職年金として支給を開始 ( 加算部分の支給を開始 ) する 新規 改定 2 種失権 1 種新規 基本部分 翌月 当月 (2 種失権 ) 当月 (1 種新規 ) 当月 加算部分翌月当月 (1 種新規 ) 当月 B-2. 基本部分及び加算部分の改定時期を 喪失月翌月 から 喪失月 に変更する ただし 第 2 種退職年金から第 1 種退職年金に切り替わる場合においては 喪失月 に第 2 種退職年金を改定し 喪失月翌月 から第 1 種退職年金として支給を開始 ( 加算部分の支給を開始 ) する 新規 改定 2 種失権 1 種新規 基本部分 翌月 当月 (2 種改定 ) 当月 (2 種失権 ) 翌月 (1 種新規 ) 翌月 加算部分翌月当月 (1 種新規 ) 翌月 現在の年金管理ネットサービスで指図書作成を行っていただく場合 喪失に伴う改定は 基本部分 加算部分ともに翌月適用として取り扱っています 一元化法の施行により 基金様が選択されたパターンに応じて 一部を当月適用として取り扱う必要が生じてまいります 本件に関するシステム対応は 現在下記のスケジュールでご提供機能のリリースを予定しています < 平成 27 年 11 月 > 平成 27 年 10 月 1 日以降に 60 歳以上で月初 1 日に喪失した者 ( 以下対象者といいます ) の一覧表を作成し ご提供致します より早期の提供をご希望される基金様は < 本件についてのご照会先 >にご連絡をお願いします < 平成 27 年 11 月末リリース予定 > 対象者の見込額計算で指図書作成を行う際に 翌月適用で各項目が表示されますが 以下のメッセージを画面に表示します お手数ですが 基金様の規約内容に応じて 当月適用となる方には メッセージの内容に沿って 新年金額の適用 6 / 7
月の変更と 初回 未支給給付に関する項目 (*) の変更をお願いします * 未支給の有無 月数 初回額 初回相当額 未支給額 未支給相当額 遡及額 遡及相当額 ( メッセージの表示例 ) 当月適用に修正した場合のシステム算出値 : 未支給の有無 1 月数 X 未支給額 XX,XXX 未支給相当額 XXX < 平成 28 年 1 月末リリース予定 > 基金様が選択された規約の内容に従って制度の登録を行います 指図書作成では各パターンに応じて 改定等の適用を当月適用として各項目を表示します なお 上記のパターン以外で 国の受給権の有無等により 適用月を変更する対応を行われる場合は 引き続き手修正で対応いただきますようお願いいたします 今後のシステム対応に利用するため 基金様が選択されたパターンを < 本件についてのご照会先 >にご連絡いただきますようお願いいたします 本紙は以下のURLでも公開しております ご活用ください (PDF 閲覧ソフトが必要です ) http://www.smtb.jp/business/pension/pamail/e-news/151019kous.pdf 年金 e-news バックナンバー一覧は以下のURLで公開しておりますのでご活用ください ( 毎月 15 日基準で更新致します ) http://www.smtb.jp/business/pension/pamail/e-news/backnumberks.xls < 本件についてのご照会先 > 三井住友信託銀行年金信託部制度管理グループ基金サービスチーム 03-6256-3827 本メールが 万一誤ってご登録先以外の方に着信した場合には お手数ですが上記照会先までご連絡くださいますようお願い申しあげます 7 / 7