Ⅳ 花き

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営農のしおり(夏秋キク)

スプレーストック採花時期 採花物調査の結果を表 2 に示した スプレーストックは主軸だけでなく 主軸の下部から発生する側枝も採花できるため 主軸と側枝を分けて調査を行った 主軸と側枝では 側枝の方が先に採花が始まった 側枝について 1 区は春彼岸前に採花が終了した 3 区 4 区は春彼岸の期間中に採


圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

白 ネ ギ

ネギ 防除法

今後の管理のポイント [懸案事項] ①早期作型における2番花 房の花芽分化遅延 ②炭そ病とハダニ類の発生 拡大 [対策] ①寒冷紗を被覆して 花芽分化を誘導する 2番花房 の花芽分化を確認して被覆を除去する 被覆期間の目安 9月25 10月20日 ②定期的に薬剤による防除を行う 特に葉かぎ後の 葉か

Ⅲ-3-(1)施設花き

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平成19年度事業計画書

高品質米の生産のために

ダイコン 防除法

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ジベレリン協和液剤 ( 第 6006 号 ) 2/ 年 6 月 13 日付け 25 不知火 はるみ 3 回以内 水腐れ軽減 0.5 ~1ppm 500L/10a 着色終期但し 収穫 7 日前まで 果実 ぽんかん 水腐れ軽減 0.5ppm 500L/10a 着色始期 ~4 分

表紙

Taro-ホームページ原稿(暖候期対

取組の詳細 作期の異なる品種導入による作期分散 記載例 品種名や収穫時期等について 26 年度に比べ作期が分散することが確認できるよう記載 主食用米について 新たに導入する品種 継続使用する品種全てを記載 26 年度と 27 年度の品種ごとの作付面積を記載し 下に合計作付面積を記載 ( 行が足りない

試験中 試験中 試験中 12 月下旬 試験中 試験中 試験中 12 月下旬 試験中 試験中 試験中 1 月中旬 試験中 試験中 試験終了 12 月中旬 試験中 試験中 試験中 1 月上旬 試験中 試験中 試験中 1

表 30m の長さの簡易ハウス ( 約 1a) の設置に要する経費 資材名 規格 単価 数量 金額 キュウリ用支柱 アーチパイプ ,690 直管 5.5m 19mm ,700 クロスワン 19mm 19mm ,525 天ビニル 農 PO 0.1mm

予報 岡病防第16号

普及技術 6 トルコギキョウ10 月出しとカンパニュラ3 月出しの無加温電照輪作体系 3 利活用の留意点 1) 赤色 LEDランプは, 株式会社鍋精製 (DPDL-R-9W, 波長 nm) を用い, 地表面から光源先端までの距離は1.5m,2m 間隔で設置している (PPFD:0.6~

仙台稲作情報令和元年 7 月 22 日 管内でいもち病の発生が確認されています低温 日照不足によりいもち病の発生が懸念されます 水面施用剤による予防と病斑発見時の茎葉散布による防除を行いましょう 1. 気象概況 仙台稲作情報 2019( 第 5 号 ) 宮城県仙台農業改良普及センター TEL:022

平成 30 年 7 月 27 日 ( 表題 ) 台風第 12 号の接近に伴う農作物被害技術対策情報について ( 担当 ) 佐賀北部農業技術者連絡協議会事務局 気象庁によると台風第 12 号は 現在 ( 平成 30 年 7 月 27 日 6 時 45 分 ) 硫黄島の南 東約 80km を北東に向かっ

11月表紙

温度 平成 23 年平均平成 23 年最高平成 23 年最低平均気温 ( 平年値 ) 最高気温 ( 平年値 ) 最低気温 ( 平年値 ) 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 図 1 生育期間中の気温推移 ( 淡路農技内 ) 降水 3 量

1 作物名     2 作付圃場 3 実施年度   4 担当

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シシリアンルージュ栽培講習会

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Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 -

わかっていること トマトすすかび病について


実証研究の目的 東日本大震災の被災地域である福島県浜通り地域において 花き生産を中心とした農業経営の収益性向上に貢献するため 夏秋トルコギキョウと低温性花きのカンパニュラ メジューム ( 以下カンパニュラ ) を効率的に組合せた周年生産体系の現地実証を行い その成果を普及させることを目的としています

1 試験分類  効率的農業生産技術確立対策試験

Microsoft Word 予報第9号

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5月の病害虫発生予想と防除のポイント


今月の麦大豆

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あけぼの255_01

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リンゴ黒星病、うどんこ病防除にサルバトーレME、フルーツセイバーが有効である

病害虫発生予察情報(11月予報)

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スライド 1

研究成果 業務需要に向けたリーキの品種選定と栽培技術開発 ~ 水田輪作による秋冬どり栽培が可能 ~ 1. はじめにリーキは 西洋ネギ ( ポロネギ ) ともいわれ 根深ネギより太く短い葉鞘を形成します しかし リーキの葉身はニンニクやニラのように平らで 筒状の葉身を持つ根深ネギとは明らかに様相が異な

鳥 カラス たぬき等 ) 発生しやすい病害虫は次のとおり ヨトウムシ アブラムシ ハダニ アザミウマ センチュウ うどんこ病 灰かび病 イオウ病 炭そ病 プランターによる栽培 注意! 追肥は2~3 月に行います 培養土はもともと肥料が入った土なので 追肥を行う際も肥料のあげすぎに注意します ( 当園

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元高虫防第 139 号令和元年 7 月 4 日 各関係機関長様 高知県病害虫防除所長 病害虫発生予察情報について 令和元年度病害虫発生予察 6 月月報及び令和元年度予報 4 号 (7 月 ) を送付します 令和元年度病害虫発生予察 6 月月報 Ⅰ. 気象概況半旬 (6 月 ) 平均気温最高気温最低気

平成 26 年度補正予算 :200 億円 1

農試気象対策試験 (5 月 20 日移植 ) のコシヒカリで 出穂期から登熟前半 ( 出穂期 ~ 登熟中期 ) までの乾物重の推移をみると 穂重の増加が平年に比べ大きかった 全体に平年に比べ乾物重は大きいが 根よりも地上部の発達が大きいため 天候の変動に注意して水管理等を適切に行うことが大切である

コシヒカリの上手な施肥

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本文、発送文

Microsoft Word - ⑦内容C【完成版】生物育成に関する技術.doc

農薬登録事項変更登録申請書

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メラレウカ苗生産技術の検討 供試品種は レッドジェム, レボリューションゴールド を用い, 挿し木を行う前日に枝を採取し, 直ちに水につけ持ち帰り, 挿し穂の基部径を 0.8~1.2mm,1.8~2.2mm,2.8~3.3mm で切り分けた後, 長さ約 8cm, 基部から 3cm の葉を除いた状態に

3 園芸作物 < 果菜類 > 1-1 トマト [ ハウス ] ア導入すべき持続性の高い農業生産方式の内容 トマトは主に道央 道南および道北の施設で栽培され 作型は促成 ( ハウス加温 マルチ ) 半促成 ( ハウス マルチ ) 抑制 ( ハウス ) などである 品種は 桃太郎 ハウス桃太郎 桃太郎

茨城県 消費者ニーズに応えるイチゴ産地の育成 活動期間 : 平成 22 年度 ~ 継続中 1. 取組の背景鉾田地域は, メロン, ピーマン, イチゴ, トマト, 葉菜類などの野菜類の生産が盛んな, 県内有数の野菜園芸産地である 経営体の多くが複数の園芸品目を組み合わせ, 大規模な複合経営を行っている

バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版)

白紋羽病の病徴 果樹の地上部にこんな症状が出ていたら要注意 春先の発芽が遅れ 花芽分化が多く 開花時期が早まる 徒長枝の本数が少ない または伸長が悪い 梅雨明け後期に 葉が萎れたようになる 秋期に葉の黄化や 落葉が早くなる 果実の肥大が悪く 熟期が早まる 徒長枝の伸長が悪い 菌 糸 束 秋期の葉の早

岡山県農業研報 6:31-35(2015) 31 岡山県北部においてニンニクを出荷規格に適合させるために重視すべき越冬後の生育指標 佐野大樹 岸本直樹 森本泰史 The Important Growth Index of Overwintered Garlic for Conforming the

試験分類優良品種等導入対策試験調査課題名中玉トマトの品種地域適応性試験実施期間平成 27 年度担当地域支援係 1 目的本市では 直売を中心に中玉トマトが生産されているが 秋の裂果が多く 食味が安定しないという実態がある 生産者要望により 裂果が少なく 糖度および酸度のバランスが良く食味が良い品種の選

凛々子 に異変はないか 毎日観察しましょう 凛々子 の様子がおかしいと思ったら 病虫害か生育不良を疑いましょう 雨の多い梅雨時期には カビやウイルスによる感染で 病気になることがあります また 肥料が少なかったり 多かったりすると 生育不良が起こりやすくなります 毎日観察して 凛々子 に異変があった

材料および方法

ハクサイ黄化病のヘソディム

北病防第 平成 23 年 142 号 2 月 18 日 関係総合振興局産業振興部長 関係振興局産業振興部長 様 様 技術普及課長 病害虫防除所長 水稲いもち病防除の徹底について 水稲の重要病害であるいもち病は 平成 20 年以降 3 年連続して多発生し 平成 22 年の 葉いもち と 穂いもち の発

5月の病害虫発生予想と防除のポイント

P01

鳥 カラス たぬき等 ) 発生しやすい病害虫は次のとおり ヨトウムシ アブラムシ ハダニ アザミウマ センチュウ うどんこ病 灰かび病 イオウ病 炭そ病 プランターによる栽培 注意! 追肥は2~3 月に行います 培養土はもともと肥料が入った土なので 追肥を行う際も肥料のあげすぎに注意します ( 当園

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     くらぶち草の会の野菜、畑作栽培技術

水管理について今年は 平年並みに梅雨らしい雨が降ると予想が出てきています ここ数年は 降れば大雨 という事が多くなっています また 長雨になった場合も畑の野菜を守れるよう 排水対策をしっかり行ってください 畑の周りの排水溝を深めに掘って畝のかさ上げを行い 畑に水が溜まらないようにしましょう ( 時々

茨城県農業総合センター園芸研究所研究報告第 13 号 数種花壇苗の生育, 開花に及ぼす播種時期ならびに栽培温度の影響 駒形智幸 EfectsoftheSeedingTimeandGrowingTemperaturesonGrowthand thefloweringtim

麦 類 生 育 情 報

山形県における 水稲直播栽培の実施状況 平成 28 年 8 月 26 日 ( 金 ) 山形県農業総合研究センター 1 1 山形県における水稲直播栽培の現状 1 (ha) 2,500 2,000 1,500 1, 乾田直播 湛水 ( 点播 ) 湛水 ( 条播 ) 湛水 ( 散播 )

(Taro12-\216w\220j0503.jtdc)

図 2 水稲栽培における除草剤処理体系 追肥による充実不足 白粒対策 ~ 生育後半まで肥切れさせない肥培管理 ~ 図 3 追肥作業は 水稲生育中 後期の葉色を維持し 籾数及び収量の確保と玄米品質の維持に重要な技術です しかし 高齢化や水田の大区画化に伴い 作業負担が大きくなり 追肥作業が困難になりつ

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2 ブドウの病害虫

茨城県農業総合センター園芸研究所研究報告第 13 号 半促成メロンの 4 月穫り栽培における品種選定および保温方法 金子賢一 小河原孝司 薄史暁 佐久間文雄 SelectionofUsefulCultivarsandaMethodofHeatInsulationinSe

毒 2 全面土壌散布 ( 注 : 対象雑草のはシバムギ レッドトップを示す ) 8 カイタック乳剤 [PL-10] -H7 9 カイタック細粒剤 F [PL-10] -H8 ヘ ンテ ィメタリン 15% リニュロン 10% ヘ ンテ ィメタリン 1.5% リニュロン 1.0% は種直後 ~ は種後

台風15号技術対策資料 H24年8月27日

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リン酸過剰の施設キュウリほ場(灰色低地土)における基肥リン酸無施肥が収量に及ぼす影響

平成16年度農作物有害動植物発生予察情報

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材料および方法

Ⅰ ミニトマトの袋培地栽培マニュアル 1 ミニトマト袋培地栽培システムの設置 ア ほ場の準備 袋培地を用い 地床と完全に分離した隔離栽培を実現します 下敷シートと発泡スチロールにより根の土壌への侵入を防ぎ 土壌病害をシャットアウトします 下敷シート 発泡スチロール板 ほ場を整地し 土ぼこりや雑草を防

Transcription:

花き 実況 1 キクあわら市の露地ギクは彼岸出荷用の サヤカ リボン エミ で 9 月上中旬が出荷ピークとなり 昨年より開花は早まった お吉 が 77.2cm セイコ が 62cm 葉数 62 枚であった 病害虫は黒斑病 褐斑病が多発 ハダニ類中発 オオタバコガが多発した 一部の株にスタントウィロイドがみられた 坂井市のキク農家は 9 月上旬までの豪雨により 根傷み株がみられ 一部強風による曲がりがみられた セイコ が草丈 45cm 福井市の露地ギクについては 銀河 草丈 80cm 秋水 90cm で彼岸出荷のキクでは品種間差はあるが出荷が遅れる傾向が見られる 黒さび病 ダニ類 スリップス類が小発生である (9 月 8 日調査 ) 奥越では 和泉のキク出荷がほぼ終了した 9 月咲きの くるみ ( 黄 ) は 124cm で葉数 55 枚 映虹 ( 赤 ) が 113cm 78 枚でともに 9 月中旬開花 芽なしの 松本城 ( 黄 ) が 78cm で 生育は普通である 暮れ植え用のかき挿し苗養成は順調で 9 月中旬に暮れ植え畝が多く作られた 病害虫では オオタバコガ ハスモンヨトウが中発生 ダニ アブラムシが多発生 褐斑病 黒斑病が多発生 軟腐病が小発生 くるみ 清水 等で中位葉にも病斑がみられた 南越の 9 月咲きギクの 9 月 18 日調査で わかさ こさと かりゆし は 100~110cm 9 月上中旬に出荷された 一部の圃場で 8 月の日照不足の影響から 金風車 等で生育遅れと根の不良による枯れ上がりが発生した アザミウマ類の被害があった 丹生の 9 月 12 日調査の 9 月咲きギクは 山手紅 草丈 110cm(85cm 昨年同時期調査 ) で出荷始め ビートル 110cm で出荷始め状況である 全般的に開花は平年並みで 9 月上旬から出荷始めている 一部の圃場でアザミウマ類が微発生 10 月咲きギクは 星の子 草丈 115cm(88cm 1 昨年同時期調査 ) となっている 生育は順調である ニ州の 9 月咲きキクの草丈は 9 月 18 日調査 ( 昨年 9 月 20 日 ) で しらさぎ が草丈 79.2 cm ( 昨年 80cm) 映紅 が草丈 69.4 cm ( 昨年 70cm) で収穫終了 わかさ が草丈 98.6 cm ( 昨年 100cm) で開花盛期であった 開花は全体に早めであった 病害虫ではアザミウマ類が少発である 10 月咲きキクは ふるさと が草丈 61.4 cm ( 昨年 80 cm ) 蕾径 7.0 mm ( 昨年 7.0 mm ) お吉が草丈 73.4 cm ( 昨年 98.0 cm ) 蕾径 3.1 mm ( 昨年未出蕾 ) となっており 一部でアブラムシ類の発生が見られる 若狭の9 月咲き小ギクの草丈は 9 月 19 日調査 ( 昨年 9 月 24 日施設 ) で 楽園 が草丈 99.0 cm ( 昨年 85 cm ) わかさ が草丈 101.8 cm ( 昨年 107 cm ) で開花始め みゆき が草丈 86.6 cm ( 昨年 107 cm ) みすず が草丈 91.6 cm ( 昨年 95 cm ) で収穫終わりである 病害虫ではアザミウマ類 アブラムシ類 メイガ類が少発である

2 スイセン あわら市のハウス栽培の定植は 8 月下旬より開始され 約 2 万球定植された 丹生の 7 月下旬に定植された促成栽培は 8 月下旬ころから発芽がみられた 季咲きス イセンの花芽分化状況や発達は圃場によりばらつきがある 3 トルコギキョウ 坂井では 8 月 3 日に定植した苗が草丈 25cm( 昨年 17cm) である (9 月 8 日調査 昨年 9 月 26 日調査 ) 品種は ロベラピンク 北斗星 レイナホワイト 等であった 南越では 9 月 12 日調査で 7 月 14 日定植の ロジーナブルー の草丈が 60cm ボヤージ ュグリーン 60cm アンバーダブルバーボン 67cm まほろばブルーフラッシュ 68cm であ る 4 ストック 坂井では 8 月上旬定植苗が草丈 18cm である (9 月 11 日調査 ) 品種は ピンクアイアン ホワイトアイアン 等であった 南越のカルテットシリーズは 8 月中旬から 9 月上旬まで連続的に播種されており 草丈 は 9 月 12 日調査で 8 月 17 日播種が葉数 4 枚 草丈 7cm( 葉数 10 枚 草丈 14cm) 8 月 25 日播種で 葉数 1 枚 草丈 2cm 程度 9 月 2 日播種は発芽中である (1 昨年は 9 月 22 日調 査 ) 二州では 3 月収穫用のストックが 9 月中旬に播種された 若狭では 8 月中旬定植のストックが 9 月 19 日調査 ( 昨年 9 月 24 日調査 ) で 草丈 25 cm 葉数 35~40 枚となっている 病害虫はハイマダラノメイガが少発 8 月下旬に直播さ れたものは 草丈 5 cm 葉数 6~9 枚となっている 5 その他 福井の切り花用ハボタン の草丈は 9 月 2 日調査で 晴姿 40cm 初紅 4 5cm ウィンターチェリ ー 43cm である 初紅 ウィンターチェリー は 定植時期を早めに行い 本 葉 2 葉での定植を行った 一部の圃場では高温乾燥のため生育にバラツキがあり 一部に チョウ目 害虫の食害がみられる 勝山市北谷で生産されている枝物は サンゴミ ズキ等が 9 月中旬より出荷されている 坂井の オータムヴィオレ は 60-70cm 蕾径 8 mm(9 月 8 日調査 ) であった 電照栽培のアスター は主にステラシリーズが作付されており 7 月 7 日 ~8 月 25 日まで電照 9 月中旬から出荷されて いる ハダニ類 オンシツコナジラミが多発生 図福井地区のハボタン生育状況 2014 場所 作型 品種 定植時期 草丈 cm 調査日 福井北部 雨よけ 初紅 7 月 18 日 55 9 月 2 日 晴姿 7 月 25 日 50 9 月 2 日 福井南部 雨よけ 初紅 7 月 18 日 45 9 月 2 日 ウィンターチェリー 7 月 19 日 43 9 月 2 日 晴姿 7 月 25 日 40 9 月 2 日 永平寺 雨よけ 初紅 7 月 18 日 50 9 月 2 日 晴姿 7 月 25 日 45 9 月 2 日 写真 1 北谷地区での枝もの栽培状況

対策 1 8 9 月咲きギク親株のハウス搬入と管理 1) 親株のハウス内への植え付け適期は 11 月上旬までである キクの根は地温が 5~6 以下になると 新根の発生が悪くなるので 奥越地域や山間部では搬入を早めに行うことを励行する 2) ハウス内に床幅 90cm 前後 高さ 20cm 程度の畝を準備する 土寄せ苗を7 10cm 間隔で植え付ける 苗 ( 親株 ) は太くがっしりして 花芽のついていないものを選んで植える 3) 植え付け床が乾いている場合は 早めに灌水し適湿にしておく 4) 植え付け後は月に1~2 回 ジマンダイセンフロアブルやコロナフロアブルで予防散布を励行する 白さび病が発生した場合は 病葉を取り除いた後にサプロール乳剤などの治療剤を散布するが 最近は各地域でサプロール乳剤の耐性菌がみられるため EBI 剤の散布回数は最小限にとどめる 害虫では特にアザミウマ類 ダニ類の発生があるので 葉裏 生長点を中心に殺虫剤 殺ダニ剤の散布を行い 圃場持ち込みを防止する 5) プリンスフロアブル等でチョウ目害虫を抑制することも重要である 二州地区や奥越の一部では キクモンサビダニの加害痕である紋々病が本年度見られた 生長点付近に重点的に殺ダニ剤を散布し 親株圃に蔓延しないよう留意する 6) 植え付け後は保温等を行い 速やかに活着させる その後 ハウスのサイド側のビニールを 奥越では 12 月 若狭地域では 1 月下旬までは開放する 7) 低温時の灌水はできるだけ控える 特に植え付けが遅れた場合に土壌水分が高い過湿状態では 活着不良になる場合がある また 灌水する場合は晴天日の 10 時ごろがよく 灌水後は換気を十分に行う 2 ストックの管理 1) 昼間の気温が高いと軟弱徒長しやすい さらに菌核病が発生するので換気に十分注意する 夜温が 8~10 以下になれば 夜間はサイドビニールを閉めて保温するが 朝 8 時までには開放して十分に換気する 2) ストックのホウ素欠乏症は 葉 茎 花の各部位に発現し 葉の表皮の白化 茎割れ 茎の褐色斑点 開花異常の症状として現れる 定植時にホウ砂を1kg/a 施用 ( ホウ素として 0.36kg/a) すると発生を防止できる 3) 出蕾を始めたら灌水 液肥施用は中止し 茎葉を硬くしめる 粘質土など乾きの遅い圃場では さらに早めにこれらの対策を行う 4) 菌核病は 連作地で発蕾期から発生し 株元から褐変して立枯れ症状で枯死する 灌水は午前中に済ませて株元の乾燥を図り ポリベリン水和剤やトップジンM 水和剤を散布する 5) 収穫適期は 3~4 輪が開花した時 ( 市場によって多少異なる ) を目安とし 手で株を引き抜いて収穫する 抜いた株は株元の緑色の部分で切り戻し 花穂が曲がらないよう真っ直ぐに立てて水あげする

6) 害虫では特にコナガ類の発生があるので登録のある薬剤を定期的にローテーション散布し徹底防除する 3 トルコギキョウの定植作業 1) 栽培期間が長いため 特に土づくりが重要である 優良堆肥を 2~3t/10a 施用し 30cm 以上の深さで耕起する 2) 無加温ハウスでは 遅くとも 11 月中旬までに植え付けをする 植え付け日の1 週間程度前からハウスを密閉して 地温を十分あげてから植え付けする 3) 本葉 4 枚になると茎立ち始めるので茎立ち前に定植する 4) 植え付けは 晴天日の午前中か 暖かい曇天の日に済ませる 5) 多湿条件下では 灰色かび病が発生しやすいので 換気を十分に行い 灰色かび病等の防除にゲッター水和剤等の薬剤による防除を励行する 6) 育苗箱と植え付け後に液肥 500~1000 倍を根付け肥として施用する 4 スイセンの管理 1) 水が確保できる圃場では灌水をしっかり行う 季咲スイセンでは 9 月上中旬に土壌水分が安定してないと開花期が遅れる傾向があるので 前年に葉先枯病の発生が少なく 用水が確保できる圃場では灌水を積極的に実施する 2) 促成栽培は温度と灌水管理を十分に行い 品質の良い花を生産する 遮光資材の取り外しは 気温 25 以下になった時点を目安とし 曇天の時に行う 促成栽培の灌水は9 月下旬まで継続し それ以降は灌水を停止し 根腐れ防止のため 溝さらえ等圃場排水を徹底する 3) 出芽時にゲッター水和剤 1000 倍液で灰色カビ病等の防除をする 4) 球根養成圃場の準備斑点病の病徴球根養成圃場では PK 化成を a 当たり 5kg マグフミン等の石灰資材を 10kg 施す 5) イノシシ等獣害対策の実施イノシシはミミズを食べるため 球根を掘り起こす 電気柵を張ったところでは 草刈や漏電防止の再確認も十分に行う 5 福井ユリの定植作業 1) 定植適期は各品種とも 11 月下旬 ~12 月上旬であるので 圃場の準備を進める 2) ハウス周辺の排水対策を行い 定植 14 日前を目処に石灰類 10kg/a ようりん4 kg/a 堆肥 300kg/a を施用し 土壌酸度をpH5.5~6.5 に調整する 3) 施肥は定植 7 日前に有機質肥料 (N-P-K=6-5-5)30kg/a 草木加里 1kg/a を全量基肥とし EC を 0.8mS/cm 程度とする 4) 畝は畝幅 120 cm ( 天幅 90 cm ) で 栽植密度 12 cm 12 cmの 6 条植えを基本とする 分球している球根は 15 cm 20 cmに定植し 芽立ち後 2 本に整理する 球根の覆

土は7cmとする 6 完熟堆肥の積み込み施設栽培では 良品生産 連作障害回避のため 良質堆肥が必要である 1) 本圃面積 10a に対し 水田 30a 分の稲わらを積み込む 2) 稲わらにススキ (3cm 程度に細かく切断したもの ) を半分位混合して積み込むと 長持ちする良質の堆肥ができる 市販のモミガラ堆肥も積み込むことで 完熟に近くなる 3) 積み込む場合 10a 分の稲わら (500~600kg) に 水 1トン弱と窒素分を補うため石灰窒素か硫安などを 20kg 程度加え 積み込む 発熱後に 2~3 回の切り返しを行う なお リン酸分も加えるとリン酸の肥効が高まる