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別紙 農薬的資材リスク情報収集事業について ベイツガ スギ ヒノキ木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0117) スギ木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0118) 蒸留木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0117)

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ベイツガ スギ ヒノキ木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0117) 試験機関財団法人残留農薬研究所 農薬 GLP 適合確認施設で実施 報告書作成年 2007 年 標本作製時間被験物質用量 (mg/kg) 動物数 小核出現頻度 (%) 多染性赤血球の割合 (%) 媒体 0 2 5 0.25 ± 0.06(0.15 ~ 0.30) - 52.6 ± 6.1(43.6 ~ 59.4) - 1250 2 5 0.18 ± 0.15(0.00 ~ 0.35) N.S. 50.3 ± 9.8(36.1 ~ 63.6) N.S. 24 a) ベイツガ スギ ヒノキ木酢液 2500 2 5 0.12 ± 0.06(0.05 ~ 0.20) N.S. 50.2 ± 6.2(39.6 ~ 55.5) N.S. 5000 2 5 0.24 ± 0.09(0.15 ~ 0.35) N.S. 49.0 ± 9.7(34.1 ~ 60.4) N.S. マイトマイシン C 10 1 5 2.15 ± 0.79(1.25 ~ 3.30) 51.5 ± 5.5(47.5 ~ 60.7) N.S. SD 標準偏差 被験物質処理群は Kastenbaum-Bowman の数表による検定, マイトマイシン C 処理群はカイ二乗検定 Wilcoxon の順位和検定 N.S. 有意差なし (p > 0.05) 有意差あり (p < 0.001 ) a) 最終投与後 24 時間

スギ木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0118) 試験機関財団法人残留農薬研究所 農薬 GLP 適合確認施設で実施 報告書作成年 2007 年 検体純度 :-%( 有効成分不明により特定不可 ) 供試動物 :ICR 系マウス (Crlj:CD1) 雄 (7 週令 体重 31.4~37.9g) 1 群雄 5 匹 試験方法 : 検体を純水に溶解し 2500 5000 及び10000mg/kg の用量で 1 日 1 回 2 日間強制経口 投与した なお 陰性 ( 溶媒 ) 対照群に純水を同様に投与した 最終投与 24 時間後に動物を屠殺し 各動物から大腿骨の骨髄を採取してスライドグ ラス上にメタノールで固定後 3% ギムザ液で染色し骨髄標本を作製した 陽性対象群 にはマイトマイシンC10mg/kg を単回強制経口投与して24 時間後に標本を作製した 各個 体あたり 2000 個の多染性赤血球を観察して小核を有する多染性赤血球の頻度を求めた また 骨髄細胞に対する毒性を調べるため 各個体あたり 1000 個の赤血球を観察して 全赤血球に対する多染性赤血球数を計数した 用量設定根拠 :1 群雄 3 匹のマウスに2500 5000 及び10000mg/kg の用量で予備試験を行った結果 いずれの容量群においても死亡例がみられなかったので 最大耐量は10000 mg/kg 以 上と考えられた よって 投与量を2500 5000 及び10000mg/kg とした 結果 : 観察結果を表に示した 雄の ICR 系 (Crlj:CD1) マウスを用い 骨髄細胞におけるスギ木酢液の小核試験を 実施した 被験物資投与群は2,500,5000 及び mg/kg 10000 の3 用量を設定し 1 日 1 回 24 時間間隔で 2 回の強制経口投与を行った 陰性対照群には被験物質投与液の調製に用いた純 水を2 回強制経口投与し 陽性対照群にはマイトマイシンCを10mg/kg で1 回強制経口投与し た 1 用量群あたり 5 匹の動物に投与し 最終投与 24 時間後に全ての動物から骨髄塗抹標本 を作成した 標本観察の結果 スギ木酢液のいずれの用量群でも陰性対象群と比べて小核を有する多染性 赤血球の出現頻度に有意な増加は認められなかった 一方 陽性対象群では 小核を有する 多染性赤血球の出現頻度に明らかな増加が認められた 以上の結果より 本実験条件下では ICR 系 (Crlj:CD1) マウスの骨髄細胞におい て スギ木酢液の小核誘発性は陰性であると結論した

スギ木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0118) 試験機関財団法人残留農薬研究所 農薬 GLP 適合確認施設で実施 報告書作成年 2007 年 標本作製時間被験物質用量 (mg/kg) 動物数 小核出現頻度 (%) 多染性赤血球の割合 (%) 媒体 ( 純水 ) 0 2 5 0.20 ± 0.11(0.05 ~ 0.35) - 52.2 ± 9.4(42.0 ~ 60.9) - 2500 2 5 0.16 ± 0.04(0.10 ~ 0.20) N.S. 52.4 ± 8.1(42.3 ~ 62.6) N.S. 24 a) スギ木酢液 5000 2 5 0.22 ± 0.04(0.15 ~ 0.25) N.S. 51.4 ± 6.8(41.7 ~ 57.4) N.S. 10000 2 5 0.26 ± 0.08(0.15 ~ 0.35) N.S. 56.3 ± 4.6(50.0 ~ 61.7) N.S. マイトマイシン C 10 1 5 4.35 ± 1.91(2.55 ~ 7.05) 44.1 ± 5.9(37.8 ~ 53.7) N.S. SD 標準偏差 被験物質処理群は Kastenbaum-Bowman の数表による検定, マイトマイシン C 処理群はカイ二乗検定 Wilcoxon の順位和検定 N.S. 有意差なし (p > 0.05) 有意差あり (p < 0.001 ) a) 最終投与後 24 時間

蒸留木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0117) 試験機関 財団法人 残留農薬研究所 GLP 対応 報告書作成年 2007 年 検体純度 :-%( 有効成分不明により特定不可 ) 供試動物 :ICR 系マウス (Crlj:CD1) 雄 (7 週令 体重 29.8~36.7g) 1 群雄 5 匹 試験方法 : 検体を純水に溶解し 2500 5000 及び10000mg/kg の用量で 1 日 1 回 2 日間強制経口 投与した なお 陰性 ( 溶媒 ) 対照群に純水を同様に投与した 最終投与 24 時間後に動物を屠殺し 各動物から大腿骨の骨髄を採取してスライドグ ラス上にメタノールで固定後 3% ギムザ液で染色し骨髄標本を作製した 陽性対象群 にはマイトマイシンC10mg/kg を単回強制経口投与して24 時間後に標本を作製した 各個 体あたり 2000 個の多染性赤血球を観察して小核を有する多染性赤血球の頻度を求めた また 骨髄細胞に対する毒性を調べるため 各個体あたり 1000 個の赤血球を観察して 全赤血球に対する多染性赤血球数を計数した 用量設定根拠 :1 群雄 3 匹のマウスに2500 5000 及び10000mg/kg の用量で予備試験を行った結果 いずれの容量群においても死亡例がみられなかったので 最大耐量は10000 mg/kg 以 上と考えられた よって 投与量を2500 5000 及び10000mg/kg とした 結果 : 観察結果を表に示した 雄の ICR 系 (Crlj:CD1) マウスを用い 骨髄細胞における蒸留木酢液の小核試験を 実施した 被験物資投与群は2,500 5000 及び mg/kg 10000 の3 用量を設定し 1 日 1 回 24 時間間隔で 2 回の強制経口投与を行った 陰性対照群には被験物質投与液の調製に用いた純 水を2 回強制経口投与し 陽性対照群にはマイトマイシンCを10mg/kg で1 回強制経口投与し た 1 用量群あたり 5 匹の動物に投与し 最終投与 24 時間後に全ての動物から骨髄塗抹標本 を作成した 標本観察の結果 蒸留木酢液のいずれの用量群でも陰性対象群と比べて小核を有する多染性 赤血球の出現頻度に有意な増加は認められなかった 一方 陽性対象群では 小核を有する 多染性赤血球の出現頻度に明らかな増加が認められた 以上の結果より 本実験条件下では ICR 系 (Crlj:CD1) マウスの骨髄細胞におい て 蒸留木酢液の小核誘発性は陰性であると結論した

蒸留木酢液 : マウスを用いた小核試験 ( 試験番号 IET 06-0119) 試験機関財団法人残留農薬研究所 農薬 GLP 適合確認施設で実施 報告書作成年 2007 年 標本作製時間被験物質用量 (mg/kg) 動物数 小核出現頻度 (%) 多染性赤血球の割合 (%) 媒体 ( 純水 ) 0 2 5 0.15 ± 0.09(0.05 ~ 0.30) - 50.1 ± 4.7(43.2 ~ 55.4) - 24 a) 2500 2 5 0.20 ± 0.06(0.15 ~ 0.30) N.S. 45.4 ± 7.7(37.3 ~ 53.1) N.S. 蒸留木酢液 5000 2 5 0.15 ± 0.08(0.05 ~ 0.25) N.S. 49.6 ± 9.8(35.1 ~ 62.0) N.S. 10000 2 5 0.16 ± 0.09(0.05 ~ 0.30) N.S. 43.9 ± 10.9(30.6 ~ 54.1) N.S. マイトマイシン C 10 1 5 1.52 ± 1.59(1.00 ~ 5.05) 50.0 ± 13.0(28.1 ~ 60.8) N.S. SD 標準偏差 被験物質処理群は Kastenbaum-Bowman の数表による検定, マイトマイシン C 処理群はカイ二乗検定 Wilcoxon の順位和検定 N.S. 有意差なし (p > 0.05) 有意差あり (p < 0.001 ) a) 最終投与後 24 時間