平成 27 年 5 月 28 日 一般財団法人日本不動産研究所 第 4 回 国際不動産価格賃料指数 (2015 年 4 月現在 ) の調査結果 日本不動産研究所は 第 4 回 国際不動産価格賃料指数 (2015 年 4 月現在 ) の調査結果概要を次のと おり公表いたします なお 詳細な調査結果については 国際不動産価格賃料指数 / 詳細調査 (2015 年 4 月現在 ) として 有料にてご提供しておりますので 末尾のお問合わせ先までご連絡ください 国際不動産価格賃料指数国際的な主要都市の不動産市場動向を調査するため 対象都市の調査物件について 日本不動産研究所の不動産鑑定士が評価した価格 賃料を指数化したもの 第 4 回調査概要 対象都市 : 東京 大阪 ソウル 北京 上海 香港 台北 シンガポール クアラルンプール バンコク ジャカルタ ホーチミン ニューヨーク ロンドンの 14 都市 対象用途 : オフィス マンション 物件数 : 1 都市あたり 6 物件 ( オフィス 3 物件 マンション3 物件 ) 調査内容 : 価格時点 ( 各年 4 月 1 日 10 月 1 日 ) において 対象物件の新築 新規契約を前提とした 1 m2あたりの価格 賃料を評価し 指数化 調査結果 ( 前回調査との比較を中心に )(( 括弧内の数値は 2014 年 10 月から 2015 年 4 月までの変動率 ) オフィス市場 オフィス価格は 14 都市全てにおいて上昇したが 東京 大阪 北京 上海 ニューヨーク ロンドン などでは上昇率が鈍化した 今回 価格上昇率のトップは 東京 (+3.9%) で 次いで 大阪 (+3.8%) ロンドン (+3.5%) の順であった 東京 と 大阪 の価格上昇は 金融環境の緩和等を背景とした旺盛な投資需要によるところが大きい オフィス賃料も 14 都市全てにおいて上昇したが 東京 大阪 北京 香港 シンガポール ニューヨーク ロンドン では上昇率が鈍化した オフィス賃料の上昇率トップは ニューヨーク (+2.6%) で 業績が好調な TAMI( テクノロジー 広告 メディア インフォメーションの 4 業種の略称 ) を中心とした旺盛な需要が牽引役となった マンション市場 マンション価格については 前回と同様 上昇した都市と下落した都市の二極化が進んだ 価格上昇率のトップは 上海 と 香港 であった ( ともに +3.6%) 上海 は 昨年 10 月以降の不動産取引活性化策 ( いわゆる 930 緩和 ) により 都心部を中心に実需 投資需要の双方顕在化の影響が大きい なお 前回まで下落基調で推移していた ホーチミン だが マンション価格に対する底打ち感から 今回 わずかながら上昇に転じた (+0.8%) 一方 対前回変動率がマイナスとなったのは 台北 (-3.9%) と シンガポール (-2.3%) の 2 都市であった 台北 は 価格高騰を懸念した当局の規制強化が大きく影響した 1
1. 各都市の不動産市場トレンド 1-1. オフィス価格指数 対前回変動率 (2014 年 10 月から2015 年 4 月までの6 ヶ月間 ) 図表 1-1は オフィス価格指数の各都市 対前回変動率 今回 (2015 年 4 月現在 ) 対前回変動率が最も高かったのは 東京 の +3.9% 次いで 大阪 +3.8% ロンドン +3.5% の順であった 一方 対前回変動率が最も低かったのは 北京 で +0.1% という結果であった ( 図表 1-1)[ オフィス価格指数 対前回変動率の比較 ] 6% 5% 2014.10 2015.04 4% 3% 2% 1% 0% 東京大阪ソウル北京上海香港台北 シンカ ホ ール クアラルンフ ール ハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン 2014.10 5.2% 4.6% 2.2% 1.4% 2.2% 1.4% 1.1% 1.4% 0.6% 0.7% 2.8% 0.5% 3.6% 4.2% 2015.04 3.9% 3.8% 2.3% 0.1% 2.1% 0.7% 1.1% 1.6% 0.7% 1.3% 3.4% 0.6% 2.6% 3.5% 1-2. オフィス賃料指数 対前回変動率 (2014 年 10 月から2015 年 4 月までの6 ヶ月間 ) 図表 1-2は オフィス賃料指数の各都市 対前回変動率 今回 (2015 年 4 月現在 ) 対前回変動率が最も高かったのは ニューヨーク の +2.6% 次いで ジャカルタ +2.1% ロンドン +2.0% の順であった 一方 今回調査で対前回変動率が最も低かったのは 大阪 の +0.1% であった ( 図表 1-2)[ オフィス賃料指数 対前回変動率の比較 ] 6% 5% 4% 3% 2% 1% 0% 2014.10 2015.04 東京大阪ソウル北京上海香港台北 シンカ ホ ール クアラルンフ ール ハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン 2014.10 3.2% 1.9% 0.2% 1.0% 0.4% 1.4% 1.1% 3.6% 0.7% 0.7% 1.5% 0.6% 3.6% 2.3% 2015.04 1.9% 0.1% 0.2% 0.5% 0.9% 0.7% 1.1% 1.5% 0.7% 1.3% 2.1% 0.6% 2.6% 2.0% 2
1-3. マンション価格指数 対前回変動率 (2014 年 10 月から2015 年 4 月までの 6ヶ月間 ) 図表 1-3は マンション価格指数の各都市 対前回変動率 今回 (2015 年 4 月現在 ) 対前回変動率が最も高かったのは 上海 と 香港 でともに +3.6% 次いで ニューヨーク +3.5% 大阪 +2.8% の順であった 一方 対前回変動率がマイナスとなったのは 台北 -3.9% シンガポール -2.3% の 2 都市のみであった ( 図表 1-3)[ マンション価格指数 対前回変動率の比較 ] 6.0% 2014.10 2015.04 4.0% 2.0% 0.0% -2.0% -4.0% 東京大阪ソウル北京上海香港台北 シンカ ホ ール クアラルンフ ール ハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン 2014.10 1.7% 4.0% 1.5% -2.0% 3.3% 3.8% 0.1% -2.5% 1.5% 3.3% 2.9% -1.2% 3.8% 5.6% 2015.04 2.4% 2.8% 2.0% 1.0% 3.6% 3.6% -3.9% -2.3% 1.3% 2.0% 3.0% 0.8% 3.5% 1.2% 1-4. マンション賃料指数 対前回変動率 (2014 年 10 月から2015 年 4 月までの 6ヶ月間 ) 図表 1-4は マンション賃料指数の各都市 対前回変動率 今回 (2015 年 4 月現在 ) 対前回変動率が最も高かったのは ジャカルタ の +3.0% 次いで 上海 の +2.5% であった 一方 対前回変動率がマイナスとなったのは シンガポール -1.2% 北京 -0.5% ソウル -0.2% の3 都市であった ( 図表 1-4)[ マンション賃料指数 対前回変動率の比較 ] 6.0% 2014.10 2015.04 4.0% 2.0% 0.0% -2.0% -4.0% 東京大阪ソウル北京上海香港台北 シンカ ホ ール クアラルンフ ール ハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン 2014.10 0.6% 0.6% -0.7% 0.9% 2.4% 2.8% 0.7% -1.4% 0.6% 0.4% 3.1% -3.9% 1.3% 1.8% 2015.04 0.6% 0.4% -0.2% -0.5% 2.5% 0.9% 0.0% -1.2% 0.6% 1.0% 3.0% 1.0% 1.4% 1.1% 3
2. 価格 賃料指数 (2010 年 10 月 =.0) ( 図表 2-1)[ 各都市のオフィス価格指数 賃料指数 ](2010 年 10 月 =.0) 東京 大阪 1 1.3 108.5 106.3 99.4 ソウル 北京 190.0 1 1 123.8 164.2 106.1 上海 香港 1 1 144.8 144.6 135.1 124.3 台北 シンガポール 1 1 147.2 108.1 116.1 112.2 4
( 図表 2-1)[ 各都市のオフィス価格指数 賃料指数 ](2010 年 10 月 =.0) クアラルンプール バンコク 1 1 116.0 123.0 111.5 110.5 ジャカルタ 192.8 ホーチミン 1 1 168.1 135.4 99.6 1 ニューヨーク 181.4 1 ロンドン 173.7 143.4 134.8 5
( 図表 2-2)[ 各都市のマンション価格指数 賃料指数 ](2010 年 10 月 =.0) 1 東京 106.2.7 マンション価格指数マンション賃料指数 1 大阪 105.3 99.6 1 ソウル 1 北京 144.0 99.2 93.0 130.1 2010.10 2011.10 2012.10 2013.10 2014.10 1 上海 1 香港 145.9 135.2 116.1 125.4 1 台北 1 シンガポール 130.5 123.4 113.9 99.2 6
( 図表 2-2)[ 各都市のマンション価格指数 賃料指数 ](2010 年 10 月 =.0) 1 クアラルンプール 1 バンコク 142.1 108.8 115.1 106.4 1 ジャカルタ 163.9 1 ホーチミン 137.4 85.9 81.1 1 ニューヨーク 147.7 1 ロンドン 159.9.8 112.8 2010.10 2011.10 2012.10 2013.10 2014.10 2010.10 2011.10 2012.10 2013.10 2014.10 7
3. 各都市の価格 賃料水準の都市間比較 (2015 年 4 月現在 ) 3-1. オフィス / 都心地区 (CBD)/ 最上位の価格水準比較図表 3-1は 東京 / 丸の内 大手町地区所在 / 最上位オフィスの価格 (1 棟の賃貸可能面積あたりの床価格単価 ) を.0 とした場合の各都市との比較指数である なお 比較指数の作成にあたっては 価格時点において現地通貨等で評価したものをその価格時点で円換算のうえ指数化した ( 以下同じ ) ( 図表 3-1)[ オフィス / 都心地区 (CBD)/ 最上位のオフィス価格水準の比較 ] 250 (2015 年 4 月時点の東京 / 丸の内 大手町地区 =.0) 191.0 150 50.0 43.0 34.1 42.9 62.8 66.5 48.7 57.7 93.5 11.7 8.1 15.5 13.0 0 東京大阪ソウル北京上海香港台北シンカ ホ ールクアラルンフ ールハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン ( ) 都心地区 (CBD) に所在する最上位オフィスを前提とした床価格単価の各都市比較指数 (2015 年 4 月の東京 丸の内大手町地区 =.0) 3-2. オフィス / 都心地区 (CBD)/ 最上位の賃料水準比較 図表 3-2 は 東京 / 丸の内 大手町地区所在 / 最上位オフィスの賃料 ( 基準階の賃貸可能面積あた りの賃料単価 ) を.0 とした場合の各都市との比較指数である ( 図表 3-2)[ オフィス / 都心地区 (CBD)/ 最上位のオフィス賃料水準の比較 ] 1 185.2 (2015 年 4 月時点の東京 / 丸の内 大手町地区 =.0) 151.5 60 40 20.0 44.1 58.9 72.0.0 35.6 75.6 23.5 17.6 38.0 39.3 106.9 0 東京大阪ソウル北京上海香港台北シンカ ホ ールクアラルンフ ールハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン ( ) 都心地区 (CBD) に所在する最上位オフィスを前提とした賃料単価の各都市比較指数 (2015 年 4 月の東京 丸の内大手町地区 =.0) 8
3-3. マンション / 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) の価格水準比較図表 3-3は 東京 / 港区元麻布所在 / 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) のマンション価格 (1 戸の専有面積あたりの分譲単価 ) を.0 とした場合の各都市との比較指数である なお 比較指数の作成にあたっては 価格時点において現地通貨等で評価したものをその価格時点で円換算のうえ指数化した ( 以下同じ ) ( 図表 3-3)[ マンション / 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) の価格水準の比較 ] 350 300 250 (2015 年 4 月時点の東京 / 港区元麻布地区 =.0) 234.9 330.0 150 50 0 175.8 165.7 151.3 144.1.0 77.2 83.4 52.4 35.7 27.8 24.9 12.1 東京大阪ソウル北京上海香港台北シンカ ホ ールクアラルンフ ールハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン ( ) 各都市の高級住宅 ( ハイエンドクラス ) のマンションを前提とした分譲単価の各都市比較指数 (2015 年 4 月の東京 元麻布地区 =.0) 3-4. マンション / 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) の賃料水準比較 図表 3-4 は 東京 / 港区元麻布所在 / 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) のマンション賃料 (1 戸の専有 面積あたりの賃料単価 ) を.0 とした場合の各都市との比較指数である ( 図表 3-4)[ マンション / 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) の賃料水準の比較 ] 400 350 (2015 年 4 月時点の東京 / 港区元麻布地区 =.0) 339.6 300 276.1 250 150 50.0 90.6 66.7 69.8 93.1 196.2 71.7 157.9 47.5 45.2 66.7 25.7 0 東京大阪ソウル北京上海香港台北シンカ ホ ールクアラルンフ ールハ ンコクシ ャカルタホーチミンニューヨークロント ン ( ) 各都市の高級住宅 ( ハイエンドクラス ) のマンションを前提とした賃料単価の各都市比較指数 (2015 年 4 月の東京 元麻布地区 =.0) 9
4. 国際不動産価格賃料指数 / 詳細調査 ( 有料版 ) のご案内 (1) 内容 第 4 回国際不動産価格賃料指数調査 (2015 年 4 月現在 ) に基づく各種投資指標等の詳細データ集 (2) 掲載内容 1) オフィス 1 各都市の価格指数 賃料指数 2 各都市の平均 NOI 利回りと国債利回りとの比較 3 各都市のオフィス リターン分析 ( インカム キャピタル トータルリターン分析 ) 4 都心地区 (CBD) 最上位オフィスの価格 賃料水準比較 5 各都市のオフィス市況概要など 2) マンション 1 各都市の価格指数 賃料指数 2 各都市の平均 NOI 利回りと国債利回りとの比較 3 各都市のマンション リターン分析 ( インカム キャピタル トータルリターン分析 ) 4 高級住宅 ( ハイエンドクラス ) の価格 賃料水準比較 5 各都市のマンション市況概要など データ集サンプル ( 例 ) (3) 照会先詳細は 下記までご連絡下さい 一般財団法人日本不動産研究所研究部 : 愼 平井 吉野 田口 /TEL:03-3503-5335 (HP):http://www.reinet.or.jp/ 10