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GALAC 12 月 2 2 台風 ( つづき ) はい 7 件いいえ 2 件未回答 5 件 3 集中豪雨 はい いいえ 14 件 3 分間のマスターカット ( カットイン ) L 字対応 1 時間規模の報道特番 ローカル情報ワイドの前拡大 / 特番 L 字 / ネット局にまたがることが多いので 各

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あおぞら彩時記 2017 第 5 号今号の話題 トリオ : 地方勤務の先輩記者からの質問です 気象庁は今年度 (H 29 年度 )7 月 4 日から これまで発表していた土砂災害警戒判定メッシュ情報に加え 浸水害や洪水害の危険度の高まりが一目で分かる 危険度分布 の提供を開始したというのは本当ですか

資料1-4気象庁資料

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浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

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<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

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津波警報等の留意事項津波警報等の利用にあたっては 以下の点に留意する必要があります 沿岸に近い海域で大きな地震が発生した場合 津波警報等の発表が津波の襲来に間に合わない場合があります 沿岸部で大きな揺れを感じた場合は 津波警報等の発表を待たず 直ちに避難行動を起こす必要があります 津波警報等は 最新

地震や防災に関する情報の取得源はテレビが最も多い 地震や防災に関する知識をどこで得ているかをたずねたところ テレビ と回答をする方が 66.6% と多数を占め の イ ンターネット (45.3%) 新聞 (30.7%) といった回答を大きく引き離した結果となりました テレビは昨年 一昨年に続き最も多

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年齢別では 10 才代では 知っている人は 40.0% であるのに対し 30 才代以上では 7 割以上の人が 知っていると回答しています 図表 3 おおきな地震が起きると考えられていることを知っているか ( 年齢別 ) 10 才代 (N=10) 40.0% 50.0% 10.0% 20 才代 (N=

< 要約 > < 質問 1> あなたにとって最も備えが必要だと思う災害は何ですか? トップは圧倒的に 地震 約 8 割の方が 最も備えが必要な災害 と回答 北海道 東北では 大雪 雪崩 中国 四国 九州は 台風 大雨 洪水 を警戒 < 質問 2> ご家庭の防災対策は 100 点満点で採点すると何点で

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市からのお知らせについて 市からのお知らせについて 西宮市では 市民のみなさまに市政への理解と関心を深めてもらうために 市政ニュー スやホームページなどさまざまな媒体を活用して情報発信をしています みなさまからい ただいたご意見を踏まえ より効果的で分かりやすい情報提供に努めてまいります 問 22

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その一方で 防災行政無線の聞き取り状況の調 査では 図 3に示すように20% の人が放送内容を聞き取れなかったと答えており 今後の改善 もしくは代替え手段の充実の必要性を示唆している なお 情報の入手先としてテレビの割合が低いのは地震による停電 ( 岩手県 宮城県では95% 以上が停電 ) が原因と

避難開始基準の把握 1 水害時の避難開始基準 釧路川では 水位観測所を設けて リアルタイム水位を公表しています 水位観測所では 災害発生の危険度に応じた基準水位が設定されています ( 基準となる水位観測所 : 標茶水位観測所 ) レベル水位 水位の意味 5 4 ( 危険 ) 3 ( 警戒 ) 2 (

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

< 用語解説 > *1 ソーシャルネットワーキングサービス (SNS) インターネット上の交流を通して社会的ネットワークを構築するサービス全般を指す 代表的な SNS として Twitter mixi GREE Mobage Ameba Facebook Google+ Myspace Linked

1.WEB アンケート調査の概要 まとめ 2. 集計結果 ( 抜粋 ) p.10- p.2-1

本日のお話 大雨から身を守るために 1. 大雨をもたらす気象現象 2. 気象庁が発表する情報と対応 動 3. 急な大雨から身を守るために 4. 情報の入手方法 地震から身を守るために 1. 地震とは 2. 緊急地震速報とは 3. 緊急地震速報を 聞きしたときは 4. 緊急地震速報の入手方法 2

平成 29 年 7 月 20 日滝川タイムライン検討会気象台資料 気象庁札幌管区気象台 Sapporo Regional Headquarters Japan Meteorological Agency 大雨警報 ( 浸水害 ) 洪水警報の基準改正 表面雨量指数の活用による大雨警報 ( 浸水害 )

38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

試行の概要 試行の目的石狩川滝川地区水害タイムライン ( 試行用完成版 ) を試行的に運用することにより 対応行動や実施手順を確認するとともに 運用結果を検証し 同タイムラインを精査することを目的とする 試行の概要 実施時期 : 平成 29 年出水期 (8 月 ~10 月ごろ ) 実施場所 : 各主

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気象庁 札幌管区気象台 資料 -6 Sapporo Regional Headquarters Japan Meteorological Agency 平成 29 年度防災気象情報の改善 5 日先までの 警報級の可能性 について 危険度を色分けした時系列で分かりやすく提供 大雨警報 ( 浸水害 )

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IT時代の震災と核被害

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地震防災に関するアンケート調査結果について

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第8章 災害復旧計画

住民アンケート調査結果 調査概要 平成 29 年 8 月 29 日 ( 火 ) 及び9 月 15 日 ( 金 ) の北朝鮮による我が国の上空を通過する弾道ミサイルの発射に際しては 全国瞬時警報システム (J アラート ) を使用して 国民の皆様に情報提供したところです 今回 今後の国民保護施策の参考

L アラート ( 災害情報共有システム ) の概要 1 情報発信 情報伝達 地域住民 市町村 災害時の避難勧告 指示 お知らせ等 収集 フォーマット変換 配信 テレビ事業者 システム接続 ケーブル地上波 デジタル TV データ放送など ( テキストで表示 ) 情報閲覧 入力 防災情報 お知らせ等 都

平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

3.[ トップ画面 ] データ放送連携トップ画面 トップ画面には ゆめネットデータ放送と連携した情報が表示されます " メニュー部分を左右に移動させると様々な情報メニューが表示されます " 情報メニューをタップすると内容が表示されます " データ放送以外の情報は 下部のタブメニューをタップすると他の

別添 中防災第 1 1 号 平成 29 年 5 月 31 日 各指定行政機関の長各指定公共機関の代表殿 中央防災会議会長 ( 内閣総理大臣 ) 安倍晋三 梅雨期及び台風期における防災態勢の強化について 貴殿におかれては 日頃から各般の施策を通じて災害対策の推進に御尽力をいただいているところであるが

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地震と地震保険に関するアンケート調査結果について

< 単純集計の要約 > < 質問 1> あなたにとって最も備えが必要だと思う災害は何ですか トップは昨年と変わらず 79.8% が 地震 と回答 北海道は 大雪 雪崩 中国 四国 は 津波 九州は 台風 を警戒 < 質問 2> ご家庭の防災対策は 100 点満点で採点すると何点ですか 全体平均は 3

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頻度が増えた時間が増えたインターネットに接触しているすぐに検索してみるようになった気になることがあったら わからないことや気軽に検索するようになっ< 調査結果の詳細 > 1 ネット接触と検索行動が変化 ネット接触の時間と場所が拡大し 検索の回数が増加 屋外検索 の浸透 スマートフォンを使うことで ユ

-災害に備えて-

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10


5 防災の日を知っている方は約 8 割 防災の日については知っている 聞いたことがあると答えた方が 8 割以上を占めました 9 月 1 日が防災の日 であることまでご存知の方は全体のうち 57.5% でした (Q10 参照 ) アンケート概要 アンケートタイトル地震防災に関するアンケート リサーチ実

要約 < 質問 1-1> あなたにとって最も備えが必要だと思う災害は何ですか 地震 が約 8 割で 3 年連続トップ 次いで 台風 大雨 洪水 < 質問 1-2> 質問 1-1 で選択した災害の次に 備えが必要だと思う災害は何ですか 2 番目に備えが必要な災害は 台風 次いで 大雨 洪水 津波 北海

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

障害者 ( 児 ) 防災アンケートの主旨 アンケートの概要 Ⅰ 避難に関すること Ⅱ 情報伝達に関すること Ⅲ 避難所及びその環境に関すること Ⅳ 日頃の備えに関すること 障害者 ( 児 ) 防災アンケート < 配布用 >

対応すべき行動_0921

防災 減災への民間情報の活用の必要性 東日本大震災において 明らかになった課題 従来の情報収集の取組 職員による現地調査 報道機関からの情報 通報 検知器 ( センサー ) 課題 対応できる人員の限界 小さな地域に関する情報の不足 紙情報が多い 情報の整理 管理が困難 設備 維持費用が大きい 上記課


調査結果サマリー 1. 災害時に はぐれた場合でも6 割以上が 優先して探し 避難所への移動時も9 割以上の方が 行動を共にする と回答 ( 次頁設問 1 2 3) 災害に見舞われた時 ペットの対処について尋ねたところ はぐれた場合でも 優先して探す と答えた方が62.9% また指定避難所への移動を

Ⅰ. はじめに はじめに 調査プロジェクトの一環として 外部会場を利用した実査 ( 会場調査 CLT やグループインタビュー等 ) の実施時における 台風 地震 火災その他の災害に対する対応の指針として ここに JMRA 外部会場における調査時の緊急時対応ガイドライン を定める 当ガイドラインは 調

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気象庁技術報告第134号表紙#.indd

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4 回答者属性 (1) 性別 人数割合 (%) 男性 女性 49.4% 0.4% 男性 5 女性 % 2 0.4% (2) 年代別 人数割合 (%) 20 代 % 30 代 % 40 代 % 50 代 % 60~6

調査結果 1 国内ユーザー SNS 利用率 トップは で 69.6% 1 位は 69.6% 2 位は 40.9% 3 位は 23.0% 調査対象者が 利用している SNS を複数回答で聞いたところ 1 位は で 69.6% 2 位以下は が 40.9% が 23.0% が 19.6% が 19.4%

防災カードゲーム このつぎなにがおきるかな? の遊び方 ( 土砂災害編 ) 1. おおまかな遊び方 1) カードの種類このカードには どしゃさいがい 編です その他 すいがい 編と つなみ 編があります 組み合わせによる活用も可能ですが 今回は 単独での利用を想定しています 2) カードの構成 どし

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津波に対する水門 陸閘等の操作指針について 1. 目的 本指針は, 水門 陸閘等に関して, 海岸, 河川, 港湾, 漁港等の管理者 ( 以下 施設管理者 という ) と現場操作員が平常時及び津波発生時に実施すべき事項や, 施設に関する閉鎖基準等及び配備体制などの基本的な方針を定め, 本県沿岸に襲来す

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1 水害に対する認識 (1) 水害に対する認識 問 1 あなたの家は, 今後 10 年以内に台風や集中豪雨により, 洪水, 高潮, 土砂崩れなどによる水害の被害を受ける可能性があると思いますか この中から 1 つだけお答えください 平成 28 年 1 月 被害を受ける可能性があると思う( 小計 )

その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

布 ) の提供を開始するとともに 国民に対し分かりやすい説明を行い普及に努めること 図った 複数地震の同時発生時においても緊急地震速報の精度を維持するための手法を導入するとともに 緊急地震速報の迅速化を進める 特に 日本海溝沿いで発生する地震については 緊急地震速報 ( 予報 ) の第 1 報を発表

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(2) 日本の領土 領海の上空を通過した場合 旧 1 ミサイル発射情報 避難の呼びかけ 新 ミサイル発射情報 ミサイル発射情報 先程 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 続報が入り次第お知らせします ミサイル発射 ミサイル発射 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 頑丈な建物や地下に避難して下

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

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Studies of Broadcasting and Media 次の災害に備えて 災害報道をどう進化させるのか 松坂千尋 (NHK 報道局 ) 1 大震災が突きつけたもの 2 マスメディアとして異常事態を多くの人に確実に伝える進行形の特性を生かす 3 マイメディアとして身近な情報へのニーズ連携と役割分担 4 ソーシャルメディアの可能性 5 災害に立ち向かうために

松坂千尋 ( まつざか ちひろ ) NHK 報道局編集主幹 1957 年宮崎県生まれ 1983 年 NHK 入局 2008 年 NW9 編集責任者,2009 年 N7 編集責任者,2010 年報道局社会部長就任 2012 年より現職

次の災害に備えて 1 東日本大震災が起きた日,NHK のニュースセンターには, 東北沿岸のロボットカメラや仙台平野上空のヘリコプターから, 信じられない映像が次々に飛び込んできた それは直ちに全国に, 全世界に発信された 日本に住む人たちは, 海溝型の巨大地震と津波の脅威に向かい合っていかなければならないことを, 本当の意味で実感した 私たちはこれまでも, 災害が起きる前や進行中に被害をできるだけ減らす報道, いわゆる 減災報道 に取り組んできたが, 大震災はそれを加速させた 犠牲者は 2 万人に上ったが, 地震発生から津波の到達まで 30 分程度あり, 中には 1 時間以上のところもあった 情報の伝え方などによって, 少しでも多くの人々を救えたのではないか! との忸怩たる思いにかられた それは重い課題として我々に突きつけられている 大震災は情報を受ける側の人たちも変えた 災害に対する感度は高くなり, 犠牲や被害を減らすための情報を, より早くより細かく求めるようになったと感じる 2 異常事態を多くの人に確実に伝える災害時のメディアの役割はさまざまだが, 放送メディアの役割の柱は, 異常事態を一刻も早く, できるだけ多くの人に伝えることである 緊急地震速報, 津波警報, 台風の進路や上陸情報, 大雨警報や土砂災害警戒情報など, 気象庁は災害に備えるさまざまな情報を少しでも早く出すことに力を注いできた NHK も, これらの情報をいち早く伝えるシステムを作り, 速報してきた ところが情報を早く出すだけでは克服できない課題が, 浮かび上がった 355

放送メディア研究 No.11 2014 東日本大震災では 3 分後に大津波警報が出されたが, 津波が現実になるまで危機感を欠いた人も多かった もちろん最初の段階での津波予想高が 宮城 6 メートル, 岩手福島 3 メートル と低かったことなども影響しているだろう しかし情報がいち早く出たのに, 切迫感を持って伝わり切らなかったのも確かなのである これを教訓に, 津波 大津波警報の伝え方を見直した 強い口調や断定的言葉で避難を呼びかけ, 大津波警報ではさらに強く命令調も交える 画面では すぐ避難を! といった端的な呼びかけや, 予想高などの情報を優先表示し, 停電でワンセグしか使えないことを念頭に文字を大きくする 津波到来前の平穏な海の映像は, 安心感を与える恐れがあるため状況を見ながら使う などである 異常事態であることを確実に効果的に伝え 見て, 聞いて, すぐ分かる ことを目指している 気象庁も 2013 年 3 月から津波警報を変え, 初期段階で高さの予想が難しい巨大地震の場合は, 具体的高さを示さず 巨大 高い という情報を出すことにした 正確さよりも, 危機感の伝達と維持を大切にした対応である 異常事態を伝える工夫は, 大雨などでも同じだ 2013 年夏から運用が始まった特別警報は, チャイム付きで速報し, 画面の文字のベースの色も紫色を使うなどの差別化を図っている 浸水などの被害が出ることが多い記録的短時間大雨情報も, チャイム付きで速報することにした 危機を回避できるチャンスは一度しかないかもしれない 停電でテレビを見ることができない恐れもあるし, 避難途中では情報を得る余裕がないことも多い 機会を逃すことなく, 異常事態を伝える情報を切迫感を持って発信していきたい 356

次の災害に備えて 進行形の特性を生かす放送には同時進行で伝えるという特性もある 大震災でもロボットカメラやヘリが捉えた津波や被災地の映像が, 内外にリアルタイムで発信され状況把握や救援につながった この特性は今後も強化し続けなければならない ロボットカメラは現在全国で約 500 に上る 震災の際, 停電で使えないという弱点が明確になったため, 燃料電池などの電源強化や, 自然エネルギーを使う取り組みも進めている ヘリコプターは全国で 15 機を運用し, 離島を除けば, 全国どこでもほぼ 1 時間以内にたどり着ける体制を整えた 同時進行かそれに近い放送を実現するうえで重要さを増しているのが, NHK 以外の情報や映像である 国などが持つ河川の中継映像などを引き続き活用していくほか, 一般の人にスマートフォンなどから映像を投稿してもらい, 放送で使う仕組みも導入した 情報を確認整理するメディアとしてスピードを身上にしてきた放送だが, 速報性では劣ることも多い 緊急地震速報や自治体などからのさまざまな災害関連情報は, 携帯やスマホにメールで伝えられるし, ツイッターなどではテレビより早く災害情報が飛び交う 2013 年 9 月に初めて出された大雨特別警報の後,NHK は電話調査を行った ( 京都滋賀福井の 2979 人対象,1809 人が回答 ) 特別警報を最初に知った手段はテレビが 54% でトップ, 次いで防災関連メールの 25% だった ところがこれを年代別に見ると,20 代と 30 代の女性では 49%, 男性では 39% と, いずれもメールがトップだった 40 代もメールで特別警報を知った人が多く, 放送以外で災害関連情報の一報を得る人が多いことを示している しかし情報や状況を整理された形で詳しく知りたいというニーズには, 放送は変わらず有効である 地震後にテレビやラジオをつける人が急増することはその証であるし, 映像を見て状況を確認し理解したいという人も多い 357

放送メディア研究 No.11 2014 大雨特別警報が出たが, どんな意味があるのか, 雨の降り方や増水や浸水の状況はどうなのか, 避難の勧告 指示はどんな地域に出ているのか, 雨はいつまで降るのか 人々は分かりやすくまとまった情報を, できるだけ早く知りたいと願う それに応え, 他の手段で一報を得た人が, 情報を確認整理するメディアとして存在する意義を意識しなければならない 3 身近な情報へのニーズ大勢を対象に情報を提供するのがマスメディアの特長だが, 限られた人を対象に情報を提供する側面も持つ 特に災害時には, 個人や地域に役立つ身近な情報をどれだけ提供できるかが, 放送にも強く求められている 災害時の 私のメディア=マイメディア としての存在である マイメディアとして成り立つには, テレビやラジオの放送だけでは十分ではない 放送には, 情報が流れていくという短所がある 大震災時, テレビやラジオの前にずっと座っている訳にはいかない人にとって, 新聞などの紙の情報が役立ったのは, 好きな時に確実にアクセスできる側面が大きい ネット上の情報も, 使いやすく有用だと評価された NHK が身近な情報を効果的に伝える 1 つとして, テレビ画面の隅に文字スーパーを表示する L 字がある 情報の範囲は, 原則的に都道府県単位 ( あるいは大都市圏 ) であり, 例えば台風の場合, その地域の雨量や風速, 河川状況, 避難勧告や指示, 交通情報などを, スーパーで繰り返し表示する テレビのデータ放送では, 河川水位や避難などの情報を, よりきめ細かく図表も使いながら表示している 情報は NHK のホームページや, 携帯やスマホでも見ることができる L 字は画面を文字が流れていくが, データ放送やネットの場合, 自分が関係する情報やデータに好きな時にアクセスできる 災害時は, 食料や水などの支援をどこで受けることができるかなど, 生き 358

次の災害に備えて 抜くための生活関連情報も重要になる ライフライン放送と位置づけて強化し, テレビやラジオに加えて, データ放送やインターネット, ツイッターなどで伝えることにしている 連携と役割分担身近な情報を集めるためには連携や提携が欠かせない 自らが情報を集めるだけでなく, 情報が集まる= 他からもらう ことが大切になってくる 連携の重要性は行政なども強く意識している 国土交通省の地方整備局などの情報に基づく河川の水位や雨量などの情報を, データ放送やホームページで提供しているが, 加えて 公共情報コモンズ 情報の提供も始めた 自治体を中心に, 交通事業者や通信 電気 ガス事業者などが発信する避難情報や避難所開設情報, 交通情報やライフライン情報などを一括してメディアに流す仕組みだ NHK はこのコモンズ情報をデータ放送やネット, 携帯やスマホなどで伝えていく 身近な情報では役割分担も重要だ 人々の安否についての情報は, 情報が流れていくメディアでは利用しにくい テレビやラジオでの放送はやめ, 代わりに通信各社や自治体, 企業や大学などと連携し, J - anpi ~ 安否情報まとめて検索 ~ という共同サイトを作った それぞれに寄せられた安否情報を共有して発信するもので,E テレのデータ放送をはじめ, ホームページやスマホなどで見ることができるようにする 4 大震災では, ソーシャルメディア上で膨大な情報や画像が飛び交った NHK も一部を放送で使ったが, 情報量に分析や確認が追いつかないなどの課題が残った こうした情報にはデマが含まれることも予想されるが, 身近できめの細かい情報は, 被災直後の混乱し情報が少ない時期には, 貴重な存 359

放送メディア研究 No.11 2014 在になりえる ツイッターやフェイスブックなどの情報や画像を積極的にそして適切に活用するため, 取材放送のガイドラインを整えた 一例を挙げると, 通信環境の悪化などで情報発信者と連絡がつかない場合は, 多角的な周辺取材を行って真実性を判断することなどを盛り込んでいる また普段から, ソフト ハード両面で経験を蓄積しておく必要があるため, ネット上の大量のデータを監視し, 一報のキャッチや情報分析に当たるチームも発足させた 大震災は, ソーシャルメディアが浸透した先進国で発生した最悪の災害となった その経験を生かし積極的な活用に取り組みたい 5 災害時にマスメディアとして, マイメディアとして存在する意義について触れてきたが, 公共放送 NHK に最も求められるのは, 突きつめればマスメディアの側面であり, 緊急性がある情報をいち早く多数に伝えることである そのためには情報をどう伝えるかを, 検証し見直し続けなければならない 多少の混乱が起きても最悪事態を想定して伝えて欲しいという要望は, 震災後強くなっていると感じるが, 行きすぎたパニックを引き起こさないよう, 伝え方は工夫していかなければならない 情報への慣れや空振りに伴う危機感の低下にも, 注意が必要だ 例えば新たに作られた特別警報は防災上重要だが, 反面警報への感度が鈍くなり, 大雨警報は出たが特別警報は出ていないので大した雨ではない と判断される恐れもある また異常事態の情報が出ても, それほどの被害がない場合は, 空振りと受け止められ, いざという時の反応が鈍くなる恐れもある 情報への慣れを乗り越えるには, どのような伝え方と情報の整理の仕方が効果的なのか, 問い続けなければならない より根本的な課題もある 地震はいきなり襲ってくるし, 風水害などでも 360

次の災害に備えて 通常とは違う事態だと予測自体が困難なケースも増えている 2013 年 3 月に北海道を襲い,9 人が亡くなった猛吹雪 前日から全国放送と地域放送で繰り返し注意を呼びかけたが, 外出を控える必要がある異常事態だと気象台も NHK も伝えることはできなかった 39 人が犠牲になった 10 月の伊豆大島の土砂災害 台風の接近で大雨は予想されていたが, あれほどの降り方と被害の予測は難しかった 自然の脅威は激しさを増し, 予測しにくい, 予測を上回る, 局地的で突発的な災害が多くなっていると感じる そうした観点から重要さが増しているのは, いざという時に何が必要でどう行動するかを身につけ, 日頃から備えてもらうための防災報道である 地震の場合は, 家具を固定し, 非常持ち出し袋を用意し, 避難路を確かめ, 海岸近くの人は大きな揺れを感じたらすぐに避難することを呼びかける 猛吹雪の地域であれば, 外出を早めに控えたり, 車に毛布を多めに常備したりすることを薦める 土砂災害や洪水であれば, 自分の住む地域の危険性をあらかじめ知っておき, 豪雨の前に早め早めに避難することを働きかける こうした対応を醸成する日常的な報道である 情報が発達した現代では情報に頼りすぎ, 情報がないと動かないという傾向も強まる 決定的な情報は出ないこともあるという前提に立ち, 最低限何を備えておけばよいのか, どのような情報の段階で地域や個人が避難などを判断すればよいのか その材料を提供する報道の重要性が増している 圧倒的な脅威を見せつけた大震災と, 年々激しさを増す風水害, 猛暑や大雪 さまざまな側面から立ち向かうための災害報道を作り上げ, 改善し, 進化させていかなければならない 361