26愛媛の普及原稿 軽 Ⅱ

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2 作物ごとの取組方針 (1) 主食用米本県産米は 県産 ヒノヒカリ が 平成 22 年から平成 27 年まで 米の食味ランキングで6 年連続特 Aの評価を獲得するなど 高品質米をアピールするブランド化を図りながら 生産数量目標に沿った作付けの推進を図る また 平成 30 年からの米政策改革の着実な

茨城県 消費者ニーズに応えるイチゴ産地の育成 活動期間 : 平成 22 年度 ~ 継続中 1. 取組の背景鉾田地域は, メロン, ピーマン, イチゴ, トマト, 葉菜類などの野菜類の生産が盛んな, 県内有数の野菜園芸産地である 経営体の多くが複数の園芸品目を組み合わせ, 大規模な複合経営を行っている

H30年産そば方針

沖縄県 生食用パインアップル産地の育成とブランド化 活動期間 : 平成 23 年度 ~ 継続中 1. 取組の背景国産パインアップルは 沖縄県の本島北部地域及び石垣島で生産が行われており 土壌酸度が低い酸性土壌の地域で栽培が行われてきた 生産された大部分は缶詰に加工されており 昭和 60 年には生産量

宮城県 競争力のある大規模土地利用型経営体の育成 活動期間 : 平成 27~29 年度 ( 継続中 ) 1. 取組の背景震災により多くの生産基盤が失われ, それに起因する離農や全体的な担い手の減少, 高齢化の進行による生産力の低下が懸念されており, 持続可能な農業生産の展開を可能にする 地域営農シス

農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援

1 課題 目標 山陽小野田市のうち 山陽地区においては 5 つの集落営農法人が設立されている 小麦については新たに栽培開始する法人と作付面積を拡大させる法人があり これらの経営体質強化や収量向上等のため 既存資源の活用のシステム化を図る 山陽地区 水稲 大豆 小麦 野菜 農業生産法人 A 新規 農業

県内各地域の農業・農業者の動向報告(4月1日発)

流拠点としての那覇空港を備えており 沖縄県への物流を確立することにより本市農産物の輸出の可能性が広がることが期待できること さらには年間 790 万人の観光入込客数があり そのうち 160 万人が外国人であることから 今後のインバウンドの増加を見込んだPRを実施する場所として効果的であると考えている

1. 取組の背景射水市大門地域は 10a 区画の未整備な湿田が多く 営農上の大きな障害となっていた 昭和 62 年に下条地区で県内初の大区画圃場整備が実施されたのを皮切りに 順次圃場整備が進んでいる 大区画圃場整備事業が現在の 経営体育成基盤整備事業 になってからは 農地集積に加えて法人化等の担い手

大分県農業共済組合 大分県農業共済組合作成 収入保険と既存制度の掛金及び補てん金の比較 ( 大分県 ) 品目 : 米 平均収入 100 万円作付面積 83a 単収 504kg/10a シナリオ 1 販売価格が 地域平均で シナリオ 2 販売価格が 個人のみで シナリオ 3 自然災害により 地域全体が

千葉県 高品質サツマイモの安定供給による産地の強化 活動期間 : 平成 24 年度 ~ 継続中 1. 取組の背景千葉県の北総台地に位置する印旛 香取地域ではサツマイモ生産が盛んであり 当事務所では香取農業事務所と広域連携して サツマイモを中心とした露地野菜産地の振興を図っています 管内では 成田市東

めに必要な情報を提供するとともに 2 関係者一体となった契約栽培等の需要と直結した生産を推進していく また 生産者の収益性向上につながる地域の気候風土を活かした特色ある野菜等園芸作物への作付を促進し 産地づくりを進めていくため 生産者への作付誘導のインセンティブとなる産地交付金を戦略的に活用していく

新規前年度継続 ( 変更あり ) 前年度継続 加工用米助成 ( 基幹作物 ) 豊郷町農業再生協議会整理番号 2 加工用米 ( 基幹作物 ) 1,079 円 /10a 参考となる 3 1,300 円 /10a 豊郷町では加工用米を地域振興作物に位置付けている 一定品質を確保するために 種子更新を行って

表紙

【H 制定】災害高機能型推進事業実施要領

石川県水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 水稲作付面積については 昭和 60 年の 37,700ha から 平成 25 年では 26,900ha と作付 面積で約 10,000ha 作付率で約 30% と大きく減少したものの 本県の耕地面積に占める水稲作 付面積の割合は

沖縄県におけるキク生産の現状と課題護得久友子 安田秀実 ( 沖縄県農林水産部園芸振興課 ) TomokoGoEKuandHidemiYAsuDA:Presentsituationandproblemsincrysanthemum productioninokinawaprefecture はじめに沖

ウ WCS 用稲本市は県内最大の酪農地帯であるため 需要に応じた生産確保に努め 多収品種の推進 病害虫防除や雑草管理など適切な圃場管理を行う また についても実施する エ加工用米実需者の要望に対応できるよう 産地交付金を活用して複数年契約を進めることにより安 定的な供給を目指し 担い手の作付維持 (

平成19年度事業計画書

5月の病害虫発生予想と防除のポイント

( 別記 ) 大玉村地域農業再生協議会水田フル活用ビジョン ( 案 ) 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 当該地域は 水田面積に占める主食用水稲の割合が 69% で 転作作物に占める割合としては飼料作物が多く 次にそば 野菜がある しかしながら 主食用米の需要が減少する中で さらに他の転作

Microsoft Word - 結果概要.doc

1 普及活動の課題 目標 (1) 課題設定の背景 山形県庄内地方は県沿岸部に位置しており 西部は砂丘地帯 東部は中山間地帯 中央平坦部は水田地帯である また 庄内平野を抱える米どころであり 耕地面積の 92% を水田が占めている 一方 果樹専業農家は少なく 水田との複合経営が多い 庄内地域で最も生産

Microsoft Word - ⑦内容C【完成版】生物育成に関する技術.doc

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社会・環境報告書2014 ハイライト

江府町地域協議会活用明細

立地条件を活かした都市と農村の交流による地域活性化に取り組みます 都市近郊で道後温泉などの観光客や直売所が多い立地条件を活かし 地域資源を活用した体験交流会や農家レストランなどのグリーン ツーリズムや 6 次産業化を推進し 都市と農村の交流人口の拡大や農家所得の向上に取り組みます 島嶼部や中山間地域

資料 2 農業データ連携基盤の構築について 農業データ連携基盤 (WAGRI) WAGRI とは 農業データプラットフォームが 様々なデータやサービスを連環させる 輪 となり 様々なコミュニティのさらなる調和を促す 和 となることで 農業分野にイノベーションを引き起こすことへの期待から生まれた造語

唐津市農業委員会 農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 2 9 年 11 月 8 日 唐津市農業委員会 第 1 基本的な考え方農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 といいます ) の改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地

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栽培面積は減少した そこで 平成 8 年に就農者を全国から募るための農業公社が設立され 2 年間の研修生の受け入れが開始された その結果 新規就農者が確保 育成されるようになり 栽培面積は年々増加し 現在ではピーク時 ( 昭和 52 年 ) を超える面積となっている 農家の平均年齢は48 歳で うち

長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) 骨子 ( 案 ) に関する参考資料 1 骨子 ( 案 ) の項目と種子の生産供給の仕組み 主要農作物種子法 ( 以下 種子法 という ) で規定されていた項目については 長野県主要農作物等種子条例 ( 仮称 ) の骨子 ( 案 ) において すべて盛り込むこ

玉名農業協同組合北部集荷センターなす部会 構成員数 :124 名 生産経費削減天敵昆虫のスワルスキーカブリダニに加え 土着天敵のタバコカスミカメムシを利用し より効果的な害虫防除に努めた その結果 殺虫剤散布回数を抑えることができ 農薬代 散布労力両面においてコストの低減につなげることができた 部会

画面遷移

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圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

千葉県 全国トップを目指したさつまいも産地の活性化計画期間 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 さつまいもの主力産地である印旛 香取地域では分析の結果 高齢化のため平成 29 年には生産者数が 67% まで減少し 遊休農地が 486ha 発生することが予測された また市場調査では計画的 安定

様式 2 作成年度 平成 28 年度 森林整備加速化 林業再生基金変更事業計画書 区分 : 強い林業 木材産業構築緊急対策 区分 : 林業成長産業化総合対策 福井県

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AI IoTを活用したスマート農業の加速化 人手不足への対応や生産性の向上を進めるためには ICTを活用したスマート農業の推進が重要 今後人工知能やIoT等の先進技術により 生産現場のみならずサプライチェーン全体にイノ ベーションを起こし 生産性向上や新たな価値創出を推進 1

病害虫発生予察情報(11月予報)

5月の病害虫発生予想と防除のポイント

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3 売れる農産物づくり (1) 農業産出額 目標 評価 755 億円 (22 年度 ) 760 億円 (25 年度 ) 755 億円 A (2) 県オリジナル品種の作付面積 141ha (21 年度 ) 197 ha (26 年度見込み ) 190 ha A (3) オリーブ牛出荷頭数 100 頭

隔年結果

花き産業の概要 1. 花きの動向 (1) 生産の動向 1 花き産業は 生産から中間流通 加工 小売まで広がりを持って展開しており うち花き農業の生産額は 順調に推移してきたものの 平成 10 年の6,345 億円をピークに減少傾向に推移しており 平成 20 年には4,012 億円となっている なお

予報 岡病防第16号

米に関するマンスリーレポート 新潟県版 2018 年 12 月 今月の特集 1 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 の見直しについて 農林水産省は 11 月 28 日に 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 ( 以下 国の基本指針 ) の変更を行い 平成 31/32 年の主食用米等需要量を

北病防第 平成 23 年 142 号 2 月 18 日 関係総合振興局産業振興部長 関係振興局産業振興部長 様 様 技術普及課長 病害虫防除所長 水稲いもち病防除の徹底について 水稲の重要病害であるいもち病は 平成 20 年以降 3 年連続して多発生し 平成 22 年の 葉いもち と 穂いもち の発

系および黄色系は酸味と甘みが強く ジュー スや加熱調理用に使われる 日本では生食が 中心のため 桃色系が主流となっている 特 に 完熟させてから収穫できるように品種改 良された桃色系トマトである完熟系大玉トマ トが 現在では最も多く出回っている 作付面積 出荷量 単収の推移 平成 27 年の作付面積

営農のしおり(夏秋キク)

     くらぶち草の会の野菜、畑作栽培技術

Microsoft PowerPoint - 03 数量確保タイプ3

様式集

農林水産省登録第 号 2014 年 1 月版 製品名スワルスキープラス ( 吊り下げ型パック製剤 ) 販売 アリスタライフサイエンス株式会社 製造場 コパートビーブイ ベヘーア工場 小分製造場 アリスタライフサイエンス株式会社バイオシステムズ お問い合わせ先 IPM 営業本部東京都中央区

平成 29 年 7 月 地域別木質チップ市場価格 ( 平成 29 年 4 月時点 ) 北東北 -2.7~ ~1.7 南東北 -0.8~ ~ ~1.0 変動なし 北関東 1.0~ ~ ~1.8 変化なし 中関東 6.5~ ~2.8

PowerPoint プレゼンテーション

公益財団法人和歌山市文化スポーツ振興財団 ( 財団法人和歌山市都市整備公社から名称変更 ) 経営健全化 ( 自立化推進 ) 計画 ( 平成 22 年度 ~ 平成 25 年度 ) 取組結果報告 取組結果報告における各取組の最終進捗結果の説明区分基準 A ほぼ予定どおり 若しくは予定以上に進んだ B 取

2 麦類 ( 子実用 ) (1) 4 麦計平成 24 4 麦の作付面積 ( 子実用 ) は26 万 9,5haで 前に比べて2,2ha(1%) 減少した ( 表 8) 麦種別には 二条大麦は前に比べて7ha(2%) 増加したものの 小麦 六条大麦及びはだか麦は前に比べてそれぞれ2,3ha(1%) 3

元高虫防第 139 号令和元年 7 月 4 日 各関係機関長様 高知県病害虫防除所長 病害虫発生予察情報について 令和元年度病害虫発生予察 6 月月報及び令和元年度予報 4 号 (7 月 ) を送付します 令和元年度病害虫発生予察 6 月月報 Ⅰ. 気象概況半旬 (6 月 ) 平均気温最高気温最低気

実証研究の目的 東日本大震災の被災地域である福島県浜通り地域において 花き生産を中心とした農業経営の収益性向上に貢献するため 夏秋トルコギキョウと低温性花きのカンパニュラ メジューム ( 以下カンパニュラ ) を効率的に組合せた周年生産体系の現地実証を行い その成果を普及させることを目的としています

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

温度 平成 23 年平均平成 23 年最高平成 23 年最低平均気温 ( 平年値 ) 最高気温 ( 平年値 ) 最低気温 ( 平年値 ) 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 図 1 生育期間中の気温推移 ( 淡路農技内 ) 降水 3 量

県内各地域の農業・農業者の動向報告(4月1日発)

スライド 1

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国産粗飼料増産対策事業実施要綱 16 生畜第 4388 号平成 17 年 4 月 1 日農林水産事務次官依命通知 改正 平成 18 年 4 月 5 日 17 生畜第 3156 号 改正 平成 20 年 4 月 1 日 19 生畜第 2447 号 改正 平成 21 年 4 月 1 日 20 生畜第 1

本日のお話 つなぐことの意味 技術の効果 ( 第一期実用技術開発事業 ) 現地実証と産地への実用化 適用樹種拡大研究への発展 更なる共同研究 実用化に向けて

【千葉県事業計画】別記様式第3号別添

イチゴの殺虫剤 ( 福岡県 ) 使用香港と同等台湾と同等共通 6 月アーデント WP (2,-ND,ND) ランネート 45DF (1,ND,2) 7 月ロディー EC (5,5,1) アタブロン EC (2,ND,0.5) マトリック FL (0.5,ND,ND) ランネート 45DF (1,ND

広報たかす

微生物殺虫剤 < 商品のお問合せは アリスタライフサイエンス株式会社 > 天敵放飼後のレスキュー ( 臨機 ) 防除剤としては 天敵への影響が少ない微生物殺虫剤が効果的です 天敵に悪影響を与えないだけでなく 効果のある化学殺虫剤を 切り札剤 として温存することができますので

あぜみち26No1

品目別の現状と克服すべき課題 食料 農業 農村基本計画 ( 平成 22 年 3 月閣議決定 ) をもとに整理

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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ナスにおける天敵の利用法

取組の詳細 作期の異なる品種導入による作期分散 記載例 品種名や収穫時期等について 26 年度に比べ作期が分散することが確認できるよう記載 主食用米について 新たに導入する品種 継続使用する品種全てを記載 26 年度と 27 年度の品種ごとの作付面積を記載し 下に合計作付面積を記載 ( 行が足りない

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣計画期間対象地域 シロガシラ イノシシ キジ平成 27 年度 ~ 平成 29 年度うるま市全域 ( 注 )1 計画期間は 3 年程度とする 2 対象地域は 単独で又は共同で被害防止計画作成する全ての市町村名を記入 する 2. 鳥獣による農

第5回 農地・農村部会 資料 /8

中古マンション概況 首都圏における 213 年 1~3 月の中古マンション成約は 9,663 件 ( 前年同期比 12.2% 増 ) で 6 期連続で前年同期を上回り 増加率は 2 ケタに拡大しています すべての都県 地域で前年同期を上回っています の 1 m2当たり単価は首都圏平均で

資料 3-1 人工知能や IoT によるスマート農業の 加速化について ( 案 ) 平成 28 年 11 月

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4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

リンゴ黒星病、うどんこ病防除にサルバトーレME、フルーツセイバーが有効である

H26 中予地方局産業振興課普及だより 新技術情報 -1 いちご新品種 紅い雫 ( あかいしずく ) 1. 紅い雫 の来歴県農林水産研究所が育成したいちご新品種 紅い雫 は あまおとめ ( 母親 ) 紅ほっぺ ( 父親 ) の交配により誕生し 平成 26 年 6 月 25 日に品種登録出願されました

継続 農林水産業を支える特色ある技術開発 本県農林水産業の発展に向け 県オリジナル新品種の開発や低コスト化 大規模化 付加価値の創出 持続可能な活力ある地域農業の実現等に向けた技術開発を実施 予算額 ( 当初 ): 88,247 千円 ( ) ( に掲載の 4 事業の計 ) 事業期間 : 平成 28

(5) 老上西学区 1 まちづくりの方向性 1-1. 生活拠点の形成と交通環境の充実 既存の生活拠点を中心とした 50 戸連坦制度の厳守等により市街地の拡散を抑制するこ とで 利便性の高い生活環境を維持していくものとします 老上西学区は 東側から南側にかけての一帯が市街化区域に含まれ ( 主 ) 大

(2) 新系統の発生状況平成 28 年 4~10 月にかけて府内 19 地点のネギ キャベツ及びタマネギほ場から採集したネギアザミウマの次世代を一頭飼育法 ( 十川ら, 2013) により調べた結果 南丹市以南の16 地点で新系統 ( 産雄性生殖系統 ) を確認した 山城地域では 産雄性生殖系統が優

公益目的支出計画実施報告

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Transcription:

Ⅳ 生産 流通 販売の一体的推進 20

花き産地の維持及び農家所得向上 東予地方局産業振興課産地育成室 管内のデルフィニウムは現在 生産者 7 戸 栽培面積約 50a と県内では最大の産地ですが 近年 市場価格の低迷や生産コストの上昇により生産者 栽培面積とも ピーク時から大幅に減少しており 産地の維持が課題となっています そこで 産地育成室では 産地活性化のため 国補事業である地域コンソーシアム支援事業を活用し 関係機関と連携して県オリジナル品種 さくらひめ 等の生産 販売振興を行いました 高品質育苗技術の確立 良質で安価なデルフィニウム苗の供給体制を確立するため 管内高冷地にある ( 有 ) 別子木材センターで育苗試験を行うとともに 関係者による現地検討を重ね 育苗技術を確立することができました 今後は 平成 29 年度までに 同センターから良質な苗を管内農家に安定供給できるよう 引き続き技術支援を行っていきます 育苗技術について現地検討 産地ブランド化講演会 首都圏実需者との意見交換 首都圏の実需者として ( 株 ) 大田花きと 小売店である ( 株 ) リベルテを招き 産地ブランドを確立する手法について講演会を開催しました 併せて 実需者と関係機関で産地の PR 方法について検討を行いました また 実需者を栽培圃場にも招き 栽培方法や品質のこだわり等について生産者との意見交換を行い 産地を PR しました 市場での PR 活動 ( 株 ) 大田花きの花展示ブースで 当産地デルフィニウムとポスターを展示し 産地を PR しました これらの結果 平成 26 年産 パルフェライトブルー の 11~1 月までの平均単価は 209 円 / 本 ( 前年同期 148 円 / 本に比べ 41% 高 ) となり さくらひめ の 12~1 月までの平均単価は シネンシス系としては高単価の 190 円 / 本で販売できました ( 株 ) 大田花きにおける切り花 PR 21

かんきつ新品種 たまみ の産地化推進 今治支局産地育成室 かんきつ類の新品種 たまみ は 甘味が強く オレンジ様の強い香りが特徴で 2 月に販売できる温州みかんタイプの中晩柑として 管内では主に上島町で栽培されています (100 戸 7.5ha) 産地育成室では 新たな産地を育成するため 25 年度から たまみ産地化推進事業 ( 県地方局事業 ) を実施し 産地化における問題点や販売方法を検討するとともに 栽培技術の確立と普及に努めています 産地化対策検討会の開催 県 上島町 JA 生産者らが集まり 産地化に関する栽培上の問題点と技術対策や流通 販売面の改善方法について検討しています たまみ はまだまだ知名度が低く 生産量は多くありませんが 特長である香りと甘さを最もよく味わえる温州みかんサイズ中心の生産 販売を行い 県内外に PR していくこととしています たまみの試食販売 産地化対策検討会 販売促進活動で知名度アップ 流通 販売コーディネーターのアドバイスを受けながら 販路開拓に取り組んでおり 26 年度からは 試験的に関西と中部の 2 店舗で相対販売が始まりました また たまみ の知名度アップのために実施した販促活動でのアンケート結果では 3 割以上の消費者から 同時期の温州みかんより価格が高くても購入したい と 高い評価を受けました 技術実証試験の実施 たまみ は 導入されて間がなく技術的に不明な点が多いことから 岩城駐在所 ( 旧果樹試験場岩城分場 ) や現地圃場で各種栽培技術の実証試験に取り組んでいます 特に たまみ は隔年結果性が強いため 適正な着果管理が課題となっていましたが 1 m3当たり 50 果程度に摘果すると 生産量が連年 安定することがわかりました 27 年度には栽培マニュアルを作成し 実証結果の普及を図ることにしています 適正な着果管理で安定生産 22

施設いちごの天敵を利用したハダニの総合防除の実証 中予地方局産業振興課産地育成室 近年 消費者の食の安全 安心に対する意識の高まりから 人の健康や環境に対するリスクを減らすため 産地育成室では 総合的有害生物管理 (IPM) の普及を推進しています IPM は 適切な防除手段を総合的に組み合わせ 生態系が持つ病害虫等の自然制御の仕組みを活用する技術です 特に 天敵や環境への影響が強い農薬等を削減することが重要であるため 新技術導入広域推進事業 ( 国補 ) を活用し 施設いちごの天敵を利用したハダニの総合防除の実証を行いました IPM の実践を支援 IPM 実践農家には 害虫の薬剤抵抗性の発達を遅らせるためのローテーション防除に加え 適期防除のために圃場見回りを徹底してもらうなど 薬散布以外の作業は増えますが 結果として農薬散布回数が 6 割減り軽労化につながりました また 環境への負荷を軽減するだけでなく 生産者の農薬暴露頻度も軽減できました ハダニ等の発生状況の調査 カブリダニ類とハダニ類の発生状況 IPM 実証内容と結果 天敵チリカブリダニ ミヤコカブリダニの放飼によるハダニ類の発生抑制効果について実証しました 初期のハダニ類の発生が多く 一時ハダニ類の増加数がカブリダニ類を上回りましたが 11 月下旬の応急防除や部分放飼を行うことでハダニ類を低密度に抑制することができ 安定した防除効果を確認できました 今後の IPM 普及に向けて IPM 導入のポイントや実証結果を個別指導や研修会で紹介し 26 年度は 中予管内の施設いちご栽培面積のうち 約 34% まで導入が進みました 病害虫発生状況等の観察や スポット的な応急防除の徹底を啓発するなど IPM のさらなる普及に向けて 引き続き支援していきます ハダニを捕食中のミヤコカブリダニ 23

加工用キャベツ生産安定と産地化 南予地方局産業振興課産地育成室 南予地方局管内では 三間 鬼北地域を中心に水田裏作を利用したキャベツ栽培を推進しており 生産者 27 名 栽培面積 12.9ha と 年々栽培面積が増えています キャベツは年による価格変動が激しいため 取引単価が市況に左右されない加工用契約栽培を主として取り組んでいます 近年は 若い栽培者が加わり産地規模が大きくなる一方で 栽培者の高齢化が進んでいるため 作業の効率化や省力化も図っています また キャベツ栽培は天候の影響を受けやすいため 契約量を確保するため生産安定技術の普及とともに 不作時の補完として生食用キャベツの栽培も推進しています キャベツの生産安定技術の普及 キャベツの契約数量の確保のため 講習会やほ場巡回等を通じて 早期のほ場準備 適期定植 排水性の向上 雑草対策の徹底に重点を置き 安定生産量技術の普及を進めました その他 肥培管理や病害虫防除 適期収穫など品質の向上もあわせて支援し モデル圃場の単収は 5.2t/10a となりました 栽培ほ場を巡る互評会 キャベツの機械植え講習会 契約栽培の拡大へ 契約栽培の規模拡大に伴って 契約数量の確保がさらに重要となります 不作時の契約数量を確保する生食用栽培を推進し 今年度は約 2.6ha で作付けされました 取引単価が事前に決められ 安定した収入が見込めるキャベツの契約栽培は農家にとって魅力的で 生産意欲が高いことから 今後も単収の向上や新たな取引先の確保など産地拡大を支援していきます 作業の省力化推進 L 玉以上のキャベツは 鉄コンテナを利用しての満杯出荷を推進しているほか 平成 25 年には新たに播種機 1 台及び定植機 2 台を導入し 播種から定植作業の省力化を図っています 一部高齢者がキャベツ生産から離脱する中 新規栽培者や栽培規模を拡大する農家も増えてきました コンテナよる出荷 24

きゅうりの単収アップによる産地強化への取り組み 八幡浜支局産地育成室 管内のきゅうり栽培は共選販売体制が整備され 生産拡大が図られてきましたが 近年は高齢化に伴うリタイア等により 生産面積は横ばいから減少に転じています そこで 産地育成室では 生産技術の高位平準化を図るとともに 耐病性 収量性の高い新品種への見極めと更新 難防除病害虫対策の確立や天敵等を利用した総合防除技術の導入により きゅうり産地の単収アップを支援しています 高度な栽培技術の普及 栽培技術講習会を実施し 整枝 肥培管理及び病害虫防除の徹底を重点的に指導しています また 関係機関と連携し 耐病性及び収量品質に優れた品種の見極めと 品種特性に応じた栽培管理指導により 新品種への更新が大幅に進んだことから 露地きゅうりの単収は 5.7t/10a と高い水準を維持しています 露地きゅうり現地栽培講習会 /10 天敵利用研修会 新規栽培者等の確保育成 平成 24 年の葉たばこ廃作を契機に 露地栽培を中心に新規栽培者の確保に努めており 平成 26 年は新たに 7 人が栽培を開始しました 産地強化のためには経験の浅い生産者の技術向上が不可欠であることから 栽培歴 2 3 年目の生産者を対象に 重点的に研修会や個別巡回指導を行っています その結果 ほとんどの生産者が前年の単収を超えるなど成果が出ています 難防除病害虫対策の確立 徹底した防除対応により 黄化えそ病の発生面積を 2.3ha( 平成 22 年 8ha) に抑えていますが 一部地域で多発傾向にあることから 一層の指導徹底を図ることとしています また 抑制栽培での天敵利用や褐斑病耐病性品種の導入 アザミウマ類侵入抑制効果の高い赤色防虫ネット被覆等を推進し 総合防除技術の確立と普及を図っています 新規栽培者研修 25