最高レベルのトレード手法をどこよりもわかりやすく 小次郎講師のトレーダーズバイブル第33回 追加のルール その4 皆さん こんにちは 小次郎講師です 助手のムサシです よろしくお願いします 本日はナンピンの2回目 だんだんレベルアップしてくる よろしくお願いします
1 安いところで買って高いところで売る 古来より 相場は上がれば下がる 下がれば上がる と言われる ムサ シ君はどう思う どう思うかって 上がれば下がる 下がれば上がる 当たり前じゃない ですか 他にどういう答えがあるんですか そうかな 今日はこの 上がれば下がる 下がれば上がる というとこ ろから相場の検証をしていきたい おっとなんか奥深そうですね 相場の鉄則に 安いところで買って高いところで売る というセオリー がある まあ 当たり前と言えば当たり前ですが大事ですよね 安いところで買って高いところで売るというのは永遠の真理です
実はこの有名なセオリー 間違っている えっ 間違っているんですか そんな馬鹿な 例えば 20,000円台で推移した価格が12,000円まで下落したとす る 今の価格は安いかな高いかな 安いです めちゃめちゃ安いです
ということでこの価格で買う人が多い ところがその後の価格の推移はこうだった どうだい 12,000円は安かったかな ありゃりゃ これなら高いです
だよな 安いところで買って高いところで売る というセオリーは決 して間違いではない しかし その安い高いをどうやって決めるかと言うと 将来の価格変動 と比較して安いときに買い 将来の価格変動と比較して高いところで売 るということにある ところが将来の価格など誰にもわからない ということは現在の値段が高いか安いかも誰にもわからないのだから 結局役に立たないセオリーということになる そう言われれば それにも関わらず 過去の値段と比較して高いだの安いだのとみんな言 っている 過去の値段と比較してもなんにも意味がないのにだ そこに大きな誤解が生じている なるほど トレンドフォロー型トレードをしていると 価格が上昇してきたとき に トレンドが発生したということで買っていく それは一見安いところで買うというセオリーとは真逆に見える 確かに 高いところで買うことになりますものね
でもそれがトレードでは正解 そして その価格はその後価格が上昇することによって 後から見ると 安い値段ということになる このように誰でも正解だと思えるセオリーでも 正しく認識しないと誤 解を生むことがある 先ほど話した 相場は上がれば下がる 下がれば上がる も同様 2 相場は上がれば下がる 下がれば上がる そうなんですか でも上がりっぱなしの相場ってないですよね いつか下げるという気がしますが 確かにその通りだが 一体いつになったら下がるのかな また下がるとしてどれくらい下がるのかな それは もちろん わかりませんが 相場は上がれば下がる 下がれば上がる と言ってしまうと なんだ か 1000円から2000円まで上がった相場があると いずれまた 1000円まで下がるというニュアンスを感じさせる
下がるかもしれない またさらに上がるかもしれない 予想は出来ない のだ それは正論ですが それとナンピンの話とこの話と どう関係があるん ですか 3 ナンピン戦略とタートルズの追加 そろそろそれを説明しなくては 追加の方法には2種類あった 2種類 タートルズの追加とナンピンだ なるほど
タートルズの追加は上がっていく過程で追加をしていく手法 ナンピン は下がっていく過程で追加をしていく手法 どちらが有利だと思う 具体例で教えてください 例えばATRが200円で買い値が1000円だとしよう タートルズの手法では2分の1ATR上昇するたびに追加するんだった ね ということはこのケースでは100円上がる毎だ ケース1 タートルズの追加 条件 買い値1000円 ATR200円とする 1000円で1ユニット買う 1100円で1ユニット買う 1200円で1ユニット買う 1300円で1ユニット買う タートルズの追加は同一銘柄4ユニットまでですね
それに対し ナンピンは買い下がる この買い下がりの間隔はタートル ズと違って決まってないが 仮に同じく1000円ずつで追加とする ケース2 ナンピンの追加 条件 買い値1000円 100円下がるたびにナンピンする 1000円で1ユニット買う 900円で1ユニット買う 800円で1ユニット買う 700円で1ユニット買う と こうなる ナンピンの場合はどこまで買い下がるかというのも全く ルールがないが 仮にタートルズの追加と合わせて4ユニットとした さて どちらが有利だ ケース1では買い値の平均値は1150円 1000円 1100円 1200円 1300円 4 ケース2では買い値の平均値は850円 1000円 900円 800円 700円 4 ナンピンの方が圧倒的に有利な気がするのですが 違いますか 何故 有利と思う
だって買い値の平均値が安いですからね 850円と1150円では全然違いますもの そういう間違いをする人が多い 全て 上がれば下がる 下がれば上がる あるいは 安いところで買 って高いところで売る という間違いと同一だ そうなんですか 850円と1150円では850円の方が価格は安い これ は間違いないですね 間違いない 同じ銘柄であれば 高い買い値より安い買い値の方が有利 これも間違 いないのでは 間違いない だったら ケース2のナンピンの方が当然有利なのでは
決定的に見落としていることがあるぞ ケース1の4ユニット追加したときの価格はいくらだ えーと 1300円ですね そうだ で 買ったものの平均価格は 1150円です ということは今現在 4ユニット 150円の利益がある 確かに ケース2の4ユニット追加したときの価格はいくらだ
えーと 700円ですね 平均買い値は 850円です あっ 気がついたかね 今現在 4ユニット 150円の損失がある さて どっちが有利だね なるほど 現在 利が乗っているか 損が出ているかで比較するとケー ス1 タートルズの追加の方が確かに有利ですね だろ ナンピンを奨める人がいる 確かに一理あるように聞こえる が 言葉の魔術にひっかかってはいけない そこにはトリックがある トリック
ナンピンを奨める人はこういう ナンピンにより買値の平均値が下が る だからナンピンは有効な戦術だと もし 現在の値段が変わらないで 変わらないのに今まで買ったものの 平均的な買値だけが下がるようなマジックがあれば それは有利だ しかし そんなマジックはない ないです ナンピンというものの実体は価格が100円下がったとき ナンピンして 平均買値が50円下がるという話 買値が50円下がったというメリットより 価格が100円下がったとい うデメリットの方が大きいことを忘れている そう言われれば そのことを何故一般人は忘れるのかというと 相場は下がれば上が る と思っているから 下がれば上がるのであれば 買値の平均値が下 がるということは非常に有利 ところが 下がって下がりっぱなし 途中上がったとしても上がったと 言えるほどではない小幅の上げでまた下がっていくとしたら ナンピン で買値の平均値を下げたなどなんの意味も無くなる