県庁舎整備特別委員会委員長報告

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平成24年11月6日

三浦市長 吉 田 英男 新年明けまして おめでとうございます 市民の皆様には 気持ちも新たに 素晴らしい新年をお 迎えになられたこととお喜び申し上げます 昨年は 消えた年金問題 薬害肝炎犠牲者への対応 安倍首相の突然の辞任 ねじれ国会 による審議の停滞など 国政においては 国民に目を向けているとは思

とおりです 3 各候補地選定の理由等 (1) 大口ふれあいセンター周辺 ( 中央公園 ) 当該候補地は 大口里地区及び大口上町地区に位置し 大口ふれあいセンターや大口元気こころ館が立地し 商店街や飲食店 商業施設なども近接しており 生活機能の利便性が非常に高く 将来にわたって市民交流の中心となり得る

公表用 平成 31 年 4 月 10 日 評価の見方 A: 達成できたもの B: できている ( ただし 更なる努力を要する ) C: できていない ( 検討を要する ) D: 条文を改正する E: その他 -: 評価の対象としない 条文評価取組状況 課題 問題点今後の対策等 目的第 1 条 - 取

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イ類似団体の状況 法定上限数 抜粋 30 人 ( 人口 8~ 10 万人 ) 34 人 ( 人口 10~ 14 万人 ) 定数が定数を減員の状況法定市数法定上限人2人3人4人5人6人7人8人9人上限数数より減員1と同じ (14.8%) 9 (23.1%) 10 人11 人以上 23

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会議録の作成要領

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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中村区役所改築基本構想 平成 29 年 3 月 名古屋市

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はじめに 新庁舎の移転後は 現在の本庁舎分庁舎は庁舎としての役割を終えるが 地域の発展を支えてきた中心地であり 庁舎跡地の利活用策は今後の地域の活性化を考えるうえで大変重要な課題である 本市議会は市庁舎の活用策検討のため 平成 28 年 3 月定例会において宮古市庁舎跡地活用調査特別委員会を設置した

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1. 資金計画 資金計画は 平成 20 年 9 月に策定した 新庁舎整備方針 にお示ししてあります その内容を再度掲載します 試算額は 今後の経済状況などにより変動する可能性があり 事業の進行状況に応じて試算を修正していく予定です 新庁舎整備方針 ( 平成 20 年 9 月策定 ) P31~33 抜

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Ⅴ.( 仮称 ) 登大路バスターミナル整備計画 3-3. 平面図 (1) 地上部 1 階平面図 33

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設 機能の見直しハード面の効率化財源確保1-3. 再配置パターン ( 手法 ) の考え方 再配置計画の検討に向けて 公共施設の再配置を う場合の基本的なパターン ( 手法 ) について整理し それらの効果についても確認していきます 施設の再配置にあたっては 厳しい財政状況の中 人口が減少傾向にあるこ

2 第 3 条について (2) と (3) を別だてする趣旨がわかりません 知識 経験を有し 市長が必要と認める者 で良いと思います 第 3 条第 2 項第 2 号に規定する 知識経験を有する者 とは 市民の参画と協働に関する深い知識や豊富な経験を有する方のことです また 同項第 3 号の規定は 公

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船橋市では 生き生きとしたふれあいの都市 ふなばし をまちづくりの基本理念とし 都市の活力を生み発展し続けるまち を目指すべき将来都市像のひとつとしておりますことは皆様もご承知のとおりと思います これを実現するための施策のひとつとして 飯山満地区土地区画整理事業を推進し 便利で住みよいまちの形成を目

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ガイドライン策定の目的 和歌山県では 和歌山県安全 安心まちづくり条例 ( 平成 18 年 3 月 24 日条例第 26 号 ) に基づき 家庭及び地域における人と人との絆を大切にし お互いが支え合い 及び助け合うとともに 安全で安心な暮らしに配慮した環境の整備を行うまちづくりを推進しています その

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周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ


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阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした 行政運営の指針となる 阿賀野市総合計画 に定める本市の将来像 人 まち 自然が輝く幸福祉都市阿賀野 の実現に向けて また こよなく愛するふる里創造のため 全力を上げ取り組んでいるところでございます 国から地方への事務 権限移譲や三位一体改革が加速

平成 2 4 年 ( 年 ) 1 0 月 1 7 日 選挙管理委員会決 定 期日前投票所の設置についての考え方 1 はじめに中野区選挙管理委員会では 区役所本庁舎の不在者投票所以外に 本庁舎までの交通不便地域の選挙人の利便を図るため 平成 5 年に執行された東京都議会議員選挙において

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2) 行政機能ゾーニングについて新庁舎の整備において 各部署の庁内配置については 来庁舎の利便性と職員の業務効率の向上等の観点から以下のように考えます 1 町民の利用頻度が高い部署の考え方 相談 窓口 情報提供 の機能を有する町民の利用頻度が高い部署は 町民の利便性と来庁のしやすさに配慮して 1 階

手法 という ) を検討するものとする この場合において 唯一の手法を選択することが困難であるときは 複数の手法を選択できるものとする なお 本規程の対象とする PPP/PFI 手法は次に掲げるものとする イ民間事業者が公共施設等の運営等を担う手法ロ民間事業者が公共施設等の設計 建設又は製造及び運営

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( 様式 1) 平成年月日 参加表明書 四街道市長佐渡斉様 ( 提出者 ) 住所会社名代表者電話番号 FAX 印 平成年月日付け四街道市公告第号で手続開始の公告のありました下記業務に係るプロポーザルについて 関係資料を添えて参加表明します なお 四街道市庁舎整備基本設計業務プロポーザル実施要領を理解

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資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等


質問 3 市長は市庁舎の建替えよりも MICE 施設を優先すると発言しているが その考えは変わらないのか 回答 3 MICE については 施設計画予定地の取得において 来年度からは地権者による土地活用ができるようになることから 今年度中に購入できなければ 年間で億単位の賃借料が発生することになります

包括規定 案

TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS 2 TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS TOPICS

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2013年3月○○日

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10. 会議の大要 午後 1 時 25 分に委員長が開会を宣言する 会期を 1 日とし 会議記録署名 委員を前項 6 のとおり指名する 11. 会議の状況 ただいまの出席委員は5 名で 定足数に達していますので これより 平成 28 年第 12 回平川市教育委員会を開催します 6 番 駒井委員より

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各取組は PDCA サイクルを回し効果を評価し 目標が達成できない見通しとなったときは さらなる総量の縮減や取組 体制の強化等 基本方針等を見直します [ 図表 40] [ 図表 40:PDCA サイクル ] 計画修正 Action 計画修正 Action Plan Check 計画等修正 Acti

長期総合計画の計画的推進について < 部経営上の課題 取組方針 > H19 年度の各部の経営上の課題 取組方針の協議 < 行政改革 > 財政 人事など経営資源の現状分析 把握 課題についての対処方法の検討 行政改革実施計画の見直し <サマーレビュー > 懸案施策 事業の協議 < 実施計画 > 今後

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Transcription:

県庁舎整備特別委員会委員長報告 平成 23 年 1 月 12 日 県庁舎整備特別委員会の調査結果についてご報告申し上げます 現在の県庁舎及び警察本部庁舎は 老朽化 狭隘化 分散化等の課題に加えて 災害発生時の防災拠点施設としての耐震性と適切な機能確保が緊急の課題となっております 県庁舎の整備については 昭和 46 年 12 月に県議会に特別委員会が設置されて議論が開始されました それ以降 今日に至るまで 本委員会を含め5 回の特別委員会等が設置されるなど 40 年という長きにわたり 慎重かつ熱心な議論が重ねられてきた 長崎県政の中でも長い歴史のある重要課題の一つであります これまでの経過を振り返ってみますと 平成元年 2 月定例会において 県庁舎建設整備の財源に充てるため 長崎県県庁舎建設整備基金条例 を議決し その後 厳しい財政状況の中にあっても 毎年度積立てが続けられてきた結果 平成 21 年度末の基金残高は約 371 億円となっております 今般の厳しい経済状況等を思えば このような庁舎整備にかかる財源が確保されているのは 当時の県議会の英断であったと思います また 平成 8 年 2 月には 県庁舎建設特別委員会 が設置され 平成 9 年 2 月定例会において 長崎魚市跡地を県庁舎の建設候補地とする意見が大勢を占めた という委員長報告が行われたところであります この委員長報告を踏まえ 平成 9 年 9 月に当時の高田知事が 新庁舎の建設場所は長崎魚市跡地が最適である ことを表明し この方針に沿って 長崎市議会及び長崎市長の同意を得て 県庁舎用地の造成を目的とする長崎魚市跡地の埋立工事が進められ 平成 21 年 7 月に完成に至ったところであります 長崎魚市跡地の埋立工事の進捗や長崎駅周辺の新しいまちづくりの本格的な始動に合わせて 県において 県庁舎整備に向けての具体的な検討が進められることとなったことから 県議会としての対応の参考とするため 平成 20 年 9 月に 議会運営委員会の主催により 県内 5 地域において 県庁舎整備について県民の声を聴く会 を開催いたしました - 1 -

この会には 600 名を超える多くの県民の皆さんの参加をいただき 率直な質疑と活発な意見交換が行われ 県議会としての検討の必要性が明らかになったことから 平成 20 年 10 月に 県庁舎整備特別委員会 を設置し 終始活発な議論が行われたところであります その結果については 平成 21 年 5 月臨時会において佐藤了委員長からの報告が行われるとともに 新しい庁舎を建て替える場合の建設場所を魚市跡地とし 新庁舎の着工を判断するため 早急に基本構想を策定すること を求める 県庁舎整備に関する意見書 が賛成多数で可決され 知事に提出されました この意見書を受け 県では 県庁舎を建て替える場合の建設場所を長崎魚市跡地として 県庁舎整備の基本構想の検討に着手し 平成 22 年 2 月に 県庁舎整備基本構想案 として取りまとめ 県議会に報告されました 県議会としては この基本構想案の提出を受け 基本構想の内容を審議した上で着工についての判断を行う必要があることから 平成 22 年 3 月に 県庁舎整備問題等に関する調査 を付議事件とする本特別委員会が設置されたところであります 本委員会では 県から提出された基本構想案を中心としながら 現状と経過の確認 基本構想案の基本理念と基本方針 各施設 設備の整備計画 庁舎の規模 事業の進め方や工事発注のあり方 仮に移転した場合の現庁舎の跡地活用など 11 回の委員会を開催し 多岐にわたる議論を行うとともに 平成 20 年に続き2 度目となる 県庁舎整備について県民の声を聴く会 を県内 8 地域で開催いたしました また 現在の県庁舎及び警察本部庁舎の視察も行い 両庁舎の老朽化等は 看過できない問題であると改めて認識いたしました さらに 委員会審議の終盤においては 中村知事並びに藤井副知事にも出席を求めるなど 県政の長年の課題である県庁舎整備について 結論を急ぐことなく 常に慎重にかつ丁寧な姿勢を持って審議を行ってきたところであります 個々の審議の状況等につきましては その都度 前会報告書により報告しているところでありますが これまでの調査結果について ご報告いたします まず 県庁舎整備について県民の声を聴く会 について ご報告いたしま - 2 -

す この会は 県議会において基本構想や着工の是非などを審議し 知事に対して県議会としての考えを示すに当たって 県庁舎整備問題がすべての県民に関わる関心が高い重要な問題であり 慎重な審議が必要であることにかんがみ 広く県民の皆さんからのご意見をお聴きする必要があるとの認識のもと 昨年 7 月 24 日から9 月 4 日までの間 県内 8 地域において開催いたしました この会には 各市町長をはじめとする各地域の有識者に加え 広く県民の皆さんの参加を募ったところ 延べ 1,505 人にも及ぶ多くの参加をいただき いずれの地域の会場においても 率直な質疑とともに活発な意見交換が行われ 県庁舎整備に対する県民の皆さんの関心の高さを再確認することができました また 県民の皆さんの声を直接地域に出かけて聴かせていただくという 県議会の真摯な姿勢を評価する意見も多くいただいたところであります この会の総括としては 県庁舎建設そのものに反対する意見や建設場所の問題点を指摘する意見も一部にはあったものの 県が策定した基本構想案については おおむね理解が得られたものと考えられ 長崎魚市跡地での新庁舎建設の機は熟しており 早期の着手を求める意見を含め 決断の時である との意見が大勢を占めたところでありました また 県庁舎建設による県内への経済波及効果を高めるため 県内企業の受注機会の確保や県内産資材の使用促進を求める意見や 移転した場合の跡地活用については 史跡 出島 の復元との調和を図るなど長崎全体のまちづくりの問題として 周辺地域や長崎市だけでなく 長崎県全体の活性化につなげることを求める意見が多く出されました このほか 県庁舎整備に関する意見以外にも 離島をはじめ 県土の均衡ある発展という視点に立ち 広域道路網の整備促進や県有施設の地域バランスに配慮した配置など 様々な意見が出されました 次に 委員会審議の結果について ご報告いたします まず 基本構想案などの具体的な審議を行うに先立ち現庁舎が抱える課題 現庁舎の耐震改修 現在地での建替え 長崎魚市跡地及びその周辺施設の安全性などについて改めて確認を行ったところです その際 一部の委員から何点かの疑問が示されましたが 一つひとつ確認 - 3 -

がなされ 疑問はすべて払拭されました 次に 県庁舎整備基本構想案 については 基本理念と基本方針をはじめ 各施設 設備の整備計画 庁舎の規模 事業の進め方など基本構想案の内容について 各委員から様々な意見が出されました 県においては 本委員会での意見とあわせて 県民の声を聴く会 やパブリックコメント 各種団体との意見交換会等において多くの県民の皆さんから寄せられた意見を踏まえ 基本構想案の修正が行われました 本委員会としては 県議会において慎重かつ営々と行ってきた議論を踏まえて策定 修正された 県庁舎整備基本構想案 について 了承する との意見で一致いたしました 次に 新庁舎の着工の是非については 庁舎の建設そのものに反対する意見が一部にはありましたが 現在の県庁舎及び警察本部庁舎は 老朽化 狭隘化 分散化等の課題に加え 災害発生時の防災拠点施設としての役割を果たすために その耐震性と適切な機能確保が喫緊の課題であり 県民の生命 財産を守る立場にある県として 何の策も講じずに放置することは許されないことから 新たな庁舎の建設を判断すべき時期にきている また 県議会において慎重かつ営々と行ってきた議論を踏まえて確定する 長崎県庁舎整備基本構想 に基づき 長崎魚市跡地において新たな県庁舎 ( 行政棟 議会棟 警察棟 ) の建設に速やかに着手すること との結論に達したところであります このように 40 年間という長い歴史の中で 県議会において慎重に議論が重ねられてきた県庁舎及び警察本部庁舎の整備について 本委員会の審議結果を取りまとめ 別途 新たな県庁舎の建設に関する意見書 提出方の動議を提出いたしておりますので 議員各位のご賛同を賜りますよう よろしくお願い申し上げます また 基本構想案については 本委員会において各委員から様々な意見が出され これらを踏まえて修正が行われましたが その主なものは次のとおりであります まず 建設形体についてでありますが 行政部門と議会部門の建設形体については 議会自らが主体性を持って検討すべきとの認識のもと 県から示された案を各会派に数次にわたって持ち帰り検討するなど 慎重な審議を行ってまいりました - 4 -

各会派での検討結果を踏まえ 本委員会としては 行政棟 議会棟 警察棟の3 棟をそれぞれ別棟とするが 行政棟と議会棟は可能な限り近接して配置するべきとの意見でまとまり 基本構想案の修正が行われたところであります 次に 工事発注等については WTO 政府調達協定 がある中で 県庁舎建設による県内への経済波及効果を高めるための方策について議論が集中し 若干割高になったり 品質確保のリスクもあるかもしれないが 県内企業の受注機会の拡大のため 躯体工事と内装工事を分離発注してもらいたい あらゆる発注方法について調査研究を行い 最大限の工夫をすべきである 分離発注の課題解決を図るため 庁内に関係部局による検討委員会等をつくるべきであるなど様々な意見がありました この工事発注等については 県庁舎整備について県民の声を聴く会 においても 参加者から多くの意見が出されるなど県民の関心が非常に高いことから 県内業界団体の代表の方々に参考人として委員会に出席いただき ご意見をお聴きするなど 特に慎重に審議を行いました 参考人からは 建設工事だけでなく 設計 監理業務についても 県内企業の受注機会の拡大を求める意見が出されたところであります 本委員会での審議結果 県内業界団体や県民からの意見を踏まえ 県内企業の受注機会の拡大を図るために 工事の分離発注や 設計 監理業務への JV 方式の導入のほか 分離発注の課題解決に向けた庁内検討体制を整備することが新たに記載されました 次に 仮に移転した場合の現庁舎の跡地活用については 現庁舎周辺の住民の方々が県庁舎の移転に反対する意見がある中で 副知事の出席を求め審議を行うなど 慎重に審議を進めたところであります 各委員からは 埋蔵文化財予備調査等の調査を前倒しで早急に行うべきである 現庁舎の跡地は長崎のまちの再生化の起爆点になれる 地元の理解を得るための一つの方法として 県庁舎整備と跡地活用を並行して早く進めてもらいたい 跡地活用は 出島との連動 連携なくして考えられない 県庁移転後 跡地をどうするかによって さらに出島が活きてくる 魚市跡地と同様に跡地はまちづくりの柱である 移転に反対する地元商店街のことだけではなく 長崎県全体のことを考える中で 長崎市民や周辺の方々の意見を十分聴いて組み入れていく必要がある 具体的な活用策が決まっていないた - 5 -

め 多くの市民 県民が不安に思っているなど 様々な意見がありました 県においては 本委員会での意見を踏まえ 平成 22 年度 9 月補正予算で埋蔵文化財等各種調査費を計上し 調査を開始するなど 県庁舎建設と並行して検討が進められることになりました このほか 基本理念の表現や 県民の子育て支援の機能 庁舎の規模 駐車場計画など 各委員からは基本構想案の全般にわたり 様々な意見が出されました このような本委員会での審議結果や県民からの意見を踏まえ 基本構想案の修正が行われたところでありますが その詳細については 省略させていただきます 委員長報告の最後に一言申し上げたいと存じます この度 県議会で 40 年間もの長い歴史の中で 先輩議員等の努力で慎重に議論が積み上げられてきた県庁舎等の整備問題について 一定の結論に至ったことについては万感の思いを感じざるを得ません 我々は 今日の日に至るまで 計 13 回の 県庁舎整備について県民の声を聴く会 を開催し 県内各地で多くの県民の意見を酌み取るよう最大限の努力をしてまいりました このように県議会が汗をかき 地域に足を運び 直接住民の皆様と意見交換することは 地方分権 地域主権時代の中で また県議会のあり方が議論されている中で 先駆的であり 大切な取組みであると考えております また 本委員会の審議におきましては 11 回にわたる委員会を開催し 慎重かつ熱心な議論を行ってきたところでございます 審議の中では 委員会の委員のみならず 各会派の議員全員にご意見も伺いながら 賛成 反対の両意見について議論を重ねてまいったところであります 今回の報告は 特別委員会のメンバーとともに 県内をくまなく歩き 多くの県民との対話を通して導き出されたものであることを 改めて述べさせていただきました 以上 県庁舎整備特別委員会の調査結果の報告といたします ご清聴 まことにありがとうございました - 6 -