指定添加物 (1) 第十条人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が薬事 食品衛生審議会の意見を聴いて定める場合を除いては 添加物 ( 天然香料及び一般に食品として飲食に供されている物であって添加物として使用されるものを除く ) 並びにこれを含む製剤及び食品は これを販売し 又は販売の用に

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2 こんなにたくさんの食品添加物を使用したお弁当!! おにぎりセット ( 29 種類 ) 俵おにぎりセット ( 21 種類 ) 表示の文字は実物大です ( 21 種類 ) 原材料名 は多い順に表示されているが使用量が不明である 原材料名 は裏面に表示してあり見にくい 食品原料 の原産国がわからないの

平成15年度マーケットバスケット方式による安息香酸、ソルビン酸、プロピオン酸、

平成 30 年度版 テンカちゃんがご案内します

1

切り口を変えて 食品添加物の全体像を見よう 1) 加工食品の歴史から 2) 食品衛生法から 食品添加物 5) 添加物表示から 3) 役割 ( 有用性 ) から 4) 安全性から 2

食品添加物のリスク評価

九五〇象となる産品に関係する場合に限る 二千九年七月十日の欧州委員会規則(EC)第六〇六 二〇〇九号(ぶどう産品の分類 醸造法及び適用される制限に関する閣僚理事会規則(EC)第四七九 二〇〇八号の実施のための細則を定めるもの)(二千九年七月二十四日の欧州連合の官報(OJL一九三)一ページ) ただし

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スライド タイトルなし

定食 1,100 円 875kcal アレルゲン ( えび 小麦 大豆 卵 ) 海老 ( 食塩 PH 調整剤 ) イカ 竹輪 ( 魚肉 植物たん白 でん粉 食塩 ぶどう糖 砂糖 食用油 豚脂 発酵調味液 醸造酢 加工でん粉 調味料 ( アミノ酸等 ) ソルビトール ph 調整剤 V.C 増粘多糖類

唐揚げ弁当 鶏竜田揚げ 鶏肉 でん粉 水 大豆油 しょう油 小麦粉 砂糖 食塩 米粉 生姜汁 みりん ニンニクペースト 醸造酢 かつおエキス 香辛料 にんにく末 調味料 ( アミノ酸 ) 加工デンプン ポリリン酸 Na 増粘剤 ( キサンタン ) 乳化剤 ( 強力小麦粉 デュラム小麦のセモリナ )

神戸市における食品添加物の検査状況 平成 26 年度 保存料 甘味料 着色料 漂白剤 発色剤 酸化防止剤 品質保持剤 防かび剤 その他 計 魚介類加工品 違反内容 違反食品等 調査結果 肉類及びその加工品

国立信州高遠青少年自然の家お弁当一覧 1 活動弁当 A( おにぎり 2 個 ) 2 活動弁当 B( おにぎり 3 個 ) 3 特定原材料 7 品目不使用活動弁当 4 幕の内弁当

別添 イソプロパノール の規格基準の改正に関する食品健康影響評価について 1. 経緯厚生労働省では 平成 14 年 7 月の薬事 食品衛生審議会食品衛生分科会における了承事項に従い 1FAO/WHO 合同食品添加物専門家会議 (JECFA) で国際的に安全性評価が終了し 一定の範囲内で安全性が確認さ

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_第45回食品表示部会_資料4-3

その1. 食品添加物ってなに? 下図に示す 1543 品目もの物質で, 化学的に合成されたものや, 天然物 ( 食べ物に限りません ) から取り出したもので, 厚生労働省が安全性を評価し, 使っても良いと認めたものです 但し,489 品目の既存添加物 ( 平成 8 年以前に認められていた天然添加物

参考 < これまでの合同会合における検討経緯 > 1 第 1 回合同会合 ( 平成 15 年 1 月 21 日 ) 了承事項 1 平成 14 年末に都道府県及びインターネットを通じて行った調査で情報提供のあった資材のうち 食酢 重曹 及び 天敵 ( 使用される場所の周辺で採取されたもの ) の 3

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定食 1,100 円 875kcal アレルゲン ( えび 小麦 大豆 卵 ) 海老 ( 食塩 PH 調整剤 ) イカ 竹輪 ( 魚肉 植物たん白 でん粉 食塩 ぶどう糖 砂糖 食用油 豚脂 発酵調味液 醸造酢 加工でん粉 調味料 ( アミノ酸等 ) ソルビトール ph 調整剤 V.C 増粘多糖類

4. 加熱食肉製品 ( 乾燥食肉製品 非加熱食肉製品及び特定加熱食肉製品以外の食肉製品をいう 以下同じ ) のうち 容器包装に入れた後加熱殺菌したものは 次の規格に適合するものでなければならない a 大腸菌群陰性でなければならない b クロストリジウム属菌が 検体 1gにつき 1,000 以下でなけ

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野外炊飯 メニュー

食品表示とは 菓子 ( ポテトチップス ) の表示例 ( 旧表示 ) 名称原材料名内容量賞味期限保存方法販売者 スナック菓子 じゃがいも ( 遺伝子組換えでない ) 植物油脂 食塩 粉末しょうゆ 肉エキスパウダー 調味料 ( アミノ酸等 ) 料 ( 原材料の 部に 豚 を含む ) 50g 枠外下部に

身近な食品に見る不安と思われていること 食 品 不 安 野菜 残留農薬 加工食品 食品添加物 食肉 BSE( 牛 ) クローン牛 動物用医薬品 飼料添加物 魚介類 有機水銀 ダイオキシン 微生物 米 カドミウム 豆腐 遺伝子組換え食品 牛乳 クローン牛 微生物 卵 微生物 フライドポテトアクリルアミ

生食用鮮魚介類等の加工時における殺菌料等の使用について 平成 25 年 3 月食品安全部 1. 経緯食品への添加物の使用については 食品衛生法第 11 条第 1 項に基づく 食品 添加物等の規格基準 ( 昭和 34 年厚生省告示第 370 号 以下 規格基準 という ) の第 2 添加物の部において

知っておきたいこと 食品添加物編

実習科目回 テーマ 授業内容および学習課題 担当者 酸塩基反応及び抽出法による薬毒物混合物の系統 グループ 薬毒物の系統分離と確認 分離法を実施できる 薬毒物の化学構造や反応性を理解し 薄層クロマ 森本 敦司 トグラフィーや各種確認試験を利用して 含有成分 を同定できる C2-(3) A

第 3 条第 2 項 農薬の登録を保留することができる場合に該当するかどうかの基準 ( 水産動植物被害に係る基準及び水質汚濁に係る基準を除く ) を設定 変更しようとするとき ( 外国製造農薬に係る登録について準用 ) 肥料取締法 ( 食品安全基本法第 24 条第 1 項第 3 号 ) 条 項 食品

会社概要 本社所在地名古屋市東区白壁五丁目 3 番地 事業内容 パン 和洋菓子の製造 販売 創業 1920 年 ( 大正 9 年 )6 月 資本金 18 億円 売上高 1,639 億円 従業員数 3,916 名 工場数 15 工場 ( ク ルーフ 企業含む ) 各数値 2013 年 8 月末現在 C

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2.1.3 クリルオイルとは Euphausia superba 由来のものである 主な構成成分はトリグ リセリドとリン脂質である メンヘーデンオイルとは Brevootia と Ethmidium (Clupeidae) 属由来のものである サーモンオイルとは Salmon

「いわゆる健康食品」の安全性評価ガイドライン(案)

食品表示について 旧表示例 名称原材料名内容量賞味期限保存方法販売者 スナック菓子 じゃがいも ( 遺伝子組換えでない ) 植物油脂 食塩 粉末しょうゆ 肉エキスパウダー 調味料 ( アミノ酸等 ) 香料 ( 原材料の一部に小麦 豚肉を含む ) 50g 枠外下部に記載 直射日光 高温多湿の場所を避け

Taro-有機加工食品規格 j

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

基本的な表示事項 JAS 法及び食品衛生法では 原則として 事前に容器に入れられ 又は包装された食品を対象として 表示事項を定めています スーパー等のバックヤードで製造 加工した商品を 同一店舗内で販売するなど 製造 加工したその場で直接消費者に販売する場合 JAS 法に基づく表示は不要です ただし

PowerPoint Presentation

保健機能食品制度 特定保健用食品 には その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることができる 栄養機能食品 には 栄養成分の機能の表示をすることができる 食品 医薬品 健康食品 栄養機能食品 栄養成分の機能の表示ができる ( 例 ) カルシウムは骨や歯の形成に 特別用途食品 特定保健用

( 資料 4 二村氏説明資料 ) 食品添加物表示に関する考え方 2019 年 5 月 30 日 第 2 回食品添加物表示に関する検討会 日本生活協同組合連合会 日本生活協同組合連合会

リスクコミュニケーションのための化学物質ファクトシート 2012年版

ム, ジフェニル, チアベンダゾール, ピリメタニル又はフルジオキソニルを含む場合には, 物質名及び用途名を表示し, その他の表示事項については表示を省略できるものであること (2) 添加物及びその製剤に係る表示についてア添加物及びその製剤については, 規則別表第 1 に掲げる添加物 ( 府令別表第

( 権限の委任等 ) 第十五条内閣総理大臣は, この法律の規定による権限 ( 政令で定めるものを除く ) を消費者庁長官に委任する 2 及び3 略 4 この法律に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は, 政令で定めるところにより, 都道府県知事又は地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号

注 ) 材料の種類 名称及び使用量 については 硝酸化成抑制材 効果発現促進材 摂取防止材 組成均一化促進材又は着色材を使用した場合のみ記載が必要になり 他の材料については記載する必要はありません また 配合に当たって原料として使用した肥料に使用された組成均一化促進材又は着色材についても記載を省略す

生産され 農林物資の規格化等に関する法律 ( 昭和 25 年法律第 175 号 ) 第 14 条又は第 19 条の3の規定により格付されたものにあってはこの限 りでない 有機農産物 有機加工食品 有機畜産物 2 1 以外の農畜産物 ただし 以下のものを除く 原材料として使用した有機農産物及び有機畜産

[表 6] 名称、簡略人または株用途を表示しなければならない食品添加物

資料4-3 木酢液の検討状況について

シェイクイット! ダイエットプロテインシェイク ( シリアルフレーバー ) [ID 201-JP] 15,000 ( 税込 ) 植物性タンパク質を主原料に グルコマンナン 穀物 ビタミン ミネラル 乳酸菌などを含む 栄養の偏りがちな現代人におすすめの栄養補助食品です ダイエットのために 1 食分の置

食品群別栄養素等摂取量 - 食品群 栄養素別 摂取量 - 総数 歳 E B 1 B 2 C 飽和一価不飽和 n-6 系 n-3 系脂肪酸脂肪酸脂肪酸脂肪酸 mg g 総量 水溶性 不溶性 μgre 1 μg mg 2 μg mg mg mgne 3 mg μg μg mg mg mg g

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

一について二について参議院議員竹村泰子君提出小麦と小麦粉の安全性に関する質問に対する答弁書(平成九年三月二十一日内閣参質一三九第一号 以下 政府答弁書 という )は 厚生省がん研究助成金による昭和五十六年度の研究報告を踏まえ 食品衛生調査会から臭素酸カリウムはF三四四ラットに発がん性が認められたこと

1. 本日お話したい内容 自己紹介 食品事業者として食品添加物を伝える 食品事業者にとっての食品添加物の意味 消費者はなぜ食品添加物を敬遠するのか 食品事業者は食品添加物に対する誤解を助長している

2-3 分析方法と測定条件ソルビン酸 デヒドロ酢酸の分析は 衛生試験法注解 1) 食品中の食品添加物分析法 2) を参考にして行った 分析方法を図 1 測定条件を表 3に示す 混合群試料 表示群試料について 3 併行で分析し その平均値を結果とした 試料 20g 塩化ナトリウム 60g 水 150m

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危険な食品から身を守る 7 つのポイント 1. なぜ? と疑問を持つ 果汁 % なのにレモン100 個分のビタミン C ってなぜ? パック野菜の色が変わらないのはなぜ? 果汁 0% のオレンジジュースがオレンジ味なのはなぜ? レモン果汁が入っていなくてもアスコルビン酸という 添加物を加えればその分量

食品成分表 (2 日目白身魚フライ ) 菜飯 ご飯 混ぜ込み若菜 [ 大根若菜 わかめ ミニトマト 食塩 ごま 砂糖 還元水飴 酵母エキス パーム油 調味料 ( アミノ酸等 )] ひじき煮 ひじき 鶏肉 ごぼう 人参 油揚げ ( 一部にごまを含む ) 砂糖 異性化液糖 醤油 異性化液糖 枝豆 みりん

あなたは食品添加物に不安を感じますか? 食品を内側から守る 保存料 でも ちょっとその前に そもそも食品添加物って何だ? 食品添加物は食品衛生法によって 食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で 食品に添加 混和 浸潤その他の方法によって使用する物 と定義されており 食品の製造 加

生鮮食品と加工食品の区分に関する現行制度における説明例について

番号 11 番号 12 番号 13 番号 14 番号 15 番号 16 番号 17 番号 18 番号 19 番号 20 こいくちしょうゆうすくちしょうゆ米酢酒ワイン ( 白 ) ワイン ( 赤 ) 本みりん白みそ赤みそ八丁みそ エネルキ ー 79 エネルキ ー 55 エネルキ ー 48 エネルキ ー

Microsoft PowerPoint - ③(資料2)食品表示について(衛生事項)

基本的な表示事項

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資料3  農薬の気中濃度評価値の設定について(案)

“にがり”の成分や表示等についてテストしました

目 次 Ⅰ 今回の一部改正の背景と改正前の原料原産地表示制度 1 1 改正の背景 1 2 改正前の原料原産地表示制度 1 Ⅱ 新たな原料原産地表示制度 1 1 食品表示基準別表第 15 追加品目と変更点 1 2 表示の対象と表示方法 2 3 新たな表示方法 3 (1) 又は表示 (2) 大括り表示

る技術をいう 転換期間中有機 有機農産物の日本農林規格第 4 条の表ほ場の項基準の欄 2に規定する転換 農産物 期間中のほ場において生産された農産物をいう ( 生産の方法についての基準 ) 第 4 条 有機加工食品の生産の方法についての基準は 次のとおりとする 事 項 基 準 原材料及び添加 次に掲

基本的な表示事項

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資料2 食品衛生法に基づく魚介類への残留基準の設定に対応した水質汚濁に係る農薬登録保留基準の改定について(農薬小委員会報告)

(Microsoft PowerPoint - \203R\203s\201[ \201` 2.pptx)

改 正 平成 17 年 10 月 27 日農林水産省告示第 1616 号 改 正 平成 17 年 12 月 27 日農林水産省告示第 1999 号 改 正 平成 18 年 1 月 11 日農林水産省告示第 26 号 改 正 平成 18 年 2 月 17 日農林水産省告示第 169 号 改 正 平成

FOOD HYGIENE はじめに ここ 数 十 年 で 私 たちの 食 生 活 は 大 きく 変 わってきていま す 現 在 は 飽 食 の 時 代 とも 呼 ばれ かつてどの 世 代 の 日 本 人 も 経 験 したことがないほど 豊 かになってきました 食 品 産 業 や 流 通 システムの

合成樹脂の器具又は容器包装の規格

エチレンを特定農薬に指定することについてのこれまでの検討状況 1 エチレンについて (1) 検討対象の情報 エチレン濃度 98.0% 以上の液化ガスをボンベに充填した製品 (2) 用途ばれいしょの萌芽抑制のほか バナナやキウイフルーツ等の果実の追熟促進を目的とする 2 検討状況 (1) 農林水産省及

) 第八条第一項第三号の規定に基づき法第二条第二項各号又は第三項各号のいずれにも該当しな いと認められる化学物質その他の同条第五項に規定する評価を行うことが必要と認められないものとして厚生労働大臣経済産業大臣及び環境大臣が指定する化学物質は次の表の左欄に掲げる化学物 質の分類ごとにそれぞれ同表の右欄

イ果実果実 ( 濃縮果汁を除く 以下この項において同じ ) の名称を表示する なお 三種類以上の果実を使用した場合は 使用量が上位三位以下の果実の名称を その他果実 と表示することができる ロ濃縮果汁濃縮果汁を希釈したものは 濃縮還元 果汁 と 濃縮果汁を希釈していないものは 濃縮 果汁 と表示する

法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

豚丹毒 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 23 年 2 月 8 日 ( 告示第 358 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した豚丹毒菌の培養菌液を不活化し アルミニウムゲルアジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称豚丹

通行制限品目 積載することができる車両は 普通自動車及び四輪以上の小型自動車に限られます 1. 火薬類及びがん具煙火 表示 要件 項目 品名 積載数量 その他 黒色火薬 火薬類取締法その他 火薬 無煙火薬関係法令に定める事 10キログラム以下その他火薬類取締法に規定する火項を遵守すること 爆薬 薬カ

該当箇所誤正 p.58( エチルセルロース水分散液 ) 商品 の商品名 アクアコート の取扱業者 カネダ株式会社 ウイルバー エリス株式会社 p.122( カルメロース ) 投与経路等 の直腸, 膣, 尿道に適用の最大使用量 53.4mg/g 53.4mg p.173( クロスカルメロースナトリウム

産総研プレス発表資料

(3) 栄養強調表示 ( 一般用加工食品の場合 基準第 7 条第 1 項 一般用生鮮食品の場合 任意表示 ( 第 21 条第 1 項 ) 別表第 12 13) 別表第 に掲げている栄養成分及び熱量を強調する場合は 当該栄養成分の量及び熱量は 別表第 9 の第 3 欄 ( 測定及び算出の方

相模女子大学 2017( 平成 29) 年度第 3 年次編入学試験 学力試験問題 ( 食品学分野 栄養学分野 ) 栄養科学部健康栄養学科 2016 年 7 月 2 日 ( 土 )11 時 30 分 ~13 時 00 分 注意事項 1. 監督の指示があるまで 問題用紙を開いてはいけません 2. 開始の

2,3-ジメチルピラジンの食品添加物の指定に関する部会報告書(案)

- 2 - 第一条農林物資の規格化等に関する法律の規定に基づく公聴会等に関する内閣府令(平成二十一年内閣府令第五十四号)の一部を次のように改正する 第十一条の見出し中 都道府県知事 の下に 又は指定都市の長 を加える (健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令の一部改正)第二条健康増

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品目 1 四アルキル鉛及びこれを含有する製剤 (1) 酸化隔離法多量の次亜塩素酸塩水溶液を加えて分解させたのち 消石灰 ソーダ灰等を加えて処理し 沈殿濾過し更にセメントを加えて固化し 溶出試験を行い 溶出量が判定基準以下であることを確認して埋立処分する (2) 燃焼隔離法アフターバーナー及びスクラバ

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食 品 添 加 物 とは < 食 品 添 加 物 の 定 義 > 食 品 衛 生 法 第 4 条 第 2 項 添 加 物 とは 食 品 の 製 造 の 過 程 にお いて 又 は 食 品 の 加 工 若 しくは 保 存 の 目 的 で 食 品 に 添 加 混 和 浸 潤 その 他 の 方 法 によっ

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旧制度からの主な変更点 1 加工食品と生鮮食品の区分の統一 JAS 法と食品衛生法において異なる食品の区分について JAS 法の考え方に基 づく区分に統一 整理 新たに加工食品に区分されるもの さん現行の食品衛生法では表示対象とはされていない 軽度の撒塩 生干し 湯通し 調味料等により 簡単な加工等

Transcription:

第 8 章食品添加物 8.1 概念 8.2 メリットとデメリット 8.3 安全性評価 8.4 ADI と使用基準の設定 8.5 成分規格 8.6 使用基準 8.1 食品添加物の概念 食品添加物の定義と分類定義添加物とは 食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保有の目的で 食品に添加 混和 浸潤その他の方法によって使用する物をいう ( 食品衛生法第 4 条 2) 意義栄養価 / 品質の維持大量 安定供給 安全性 / 商品価値の向上 食料資源の有効利用 消費者が要求 < 安い おいしい 簡便 > 8.7 種類と用途 1 2 規格 および基準 1) 食品衛生法と添加物 第 6 条 : 人の健康を損なう恐れがある添加物を禁止 第 10 条 : 厚生労働大臣が審議会の意見に従って添加物を指定する ポジティブリスト制 第 11 条 : 使用など基準を定め 成分の規格を定める 第 21 条 : 基準や規格は食品添加物公定書に収載する 3 食品添加物の規格および使用基準 ( 食品衛生法第 11 条 ) 添加物の使用基準便覧 添加物一般の使用基準 http://www.ffcr.or.jp/zaidan/mhwinfo.nsf/syokutenlist?openview 食品添加物の摂取量が 1 日摂取許容量を超えないように 食品衛生法第 7 条の規定に基づいて 食品添加物の使用基準が定められています 規格とは - 食品添加物の純度や成分について最低限遵守すべき項目を示したものであり 安定した製品を確保するため定められています 基準とは - 食品添加物をどのような食品に どのくらいまで加えてもよいかということを示したものであり 過剰摂取による影響が生じないよう 食品添加物の品目ごとあるいは対象となる食品ごとに定められています 第 8 版食品添加物公定書 (07.09) 25,000 円我国における食品添加物の通則 一般試験法 試薬 試液等 成分規格 保存基準各条 製造基準 使用基準及び表示基準を規定した書 4 食品添加物の定義と分類分類 学合成品行政指導で規制化天然添加物指定添加物 (454 品目 ) 既存添加物 (365 品目 ) 天然香料 ( 約 600 品目 ) 一般飲食添加物 ( 約 100 品目 ) 2016.10.06 現在 厚生労働大臣が安全性と有効性を確認し指定 法律 ( 食品衛生法 ) で規制される 天然添加物として使用実績が認められ品目が確定している添加物 ウコン エタノール 果汁類 カゼイン グルテン コラーゲン サフラン マンナンなど 行政指導行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導 勧告 助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう ( 行政手続法第 2 条 ) 5 指定対象 化学的合成 + 天然指定添加物 (454 品目 ) 天然添加物既存添加物 (365 品目 ) 食品添加物 指定対象外 一般飲食添加物 ( 約 100 品目 ) 天然香料 ( 約 600 品目 ) 6 1

指定添加物 (1) 第十条人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が薬事 食品衛生審議会の意見を聴いて定める場合を除いては 添加物 ( 天然香料及び一般に食品として飲食に供されている物であって添加物として使用されるものを除く ) 並びにこれを含む製剤及び食品は これを販売し 又は販売の用に供するために 製造し 輸入し 加工し 使用し 貯蔵し 若しくは陳列してはならない ( 食品衛生法 ) 第十二条法第十条の規定により人の健康を損なうおそれのない添加物を別表第一のとおりとする ( 食品衛生法施行規則 ) 平成 17 年 4 月 28 日改正 7 指定添加物 (2) ( 例 ) 1. ソルビン酸 不飽和脂肪酸に静菌作用があることから発見された物質で 保存料として用いられる チーズ 食肉製品 漬け物等に使用が認められている 2. キシリトール 野菜や果物に含まれている天然物で ガム 清涼飲料水等に甘味料として用いられる 指定添加物リスト http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten 8 既存添加物 (1) 1. この法律 ( 食品衛生法 ) の公布の際現に販売され 又は販売の用に供するために 製造され 輸入され 加工され 使用され 貯蔵され 若しくは陳列されている添加物 2. この法律 ( 食品衛生法 ) の公布の際現に販売され 又は販売の用に供するために 製造され 輸入され 加工され 使用され 貯蔵され 若しくは陳列されている製剤又は食品に含まれる添加物 既存添加物 (2) 平成 7 年度に食品衛生法が改正され 指定の範囲が化学的合成品のみから天然物を含むすべての添加物に拡大された 法改正当時既に我が国において広く使用されており 長い食経験があるものについては 法改正以降もその使用 販売等が認められることとなり 例外的に食品衛生法第 6 条の規定を適用しないこととなっている そのような既存添加物は 既存添加物名簿に収載されている しかしながら (1) 人の健康確保にとって問題がある知見が報告された既存添加物については 当該経過措置の対象とすべきではないこと (2) 現時点で使用実績がなくなっている既存添加物については 法第 6 条の適用対象としても 営業者の側に混乱を招く事態は想定されないことから 平成 15 年度の食品衛生法改正により 安全性に問題があると判明した あるいは既に使用実態のない既存添加物については既存添加物名簿からの消除が可能となったものである 食品衛生法附則 ( 平成七年五月二四日法律第一〇一号 ) 抄 ( 既存添加物に関する経過措置 ) 第二条 9 10 既存添加物 (3) ( 例 ) 1. クチナシ色素 クチナシの果実から得られる着色料 栗きんとん等に用いられる 2. 柿タンニン 柿の渋から得られる清澄剤 酒の製造等に用いられる 既存添加物名簿 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten 天然香料 この法律で天然香料とは 動植物から得られた物又はその混合物で 食品の着香の目的で使用される添加物をいう ( 食品衛生法第 4 条 3) ( 例 ) 1. バニラ香料 バニラの果実から得られる香料 複数の揮発性成分から構成されている 2. カニ香 カニの身から得られる香料 蒲鉾等の魚肉練り製品に用いられる 天然香料基原物質リスト http://www.ffcr.or.jp/zaidan/mhwinfo.nsf/syokutenlist?openview 11 12 2

一般飲食物添加物 (1) 一般に飲食に供されているもので添加物として使用されるもの ( 例 ) 1. イチゴジュース イチゴの果実を搾汁したもの 饅頭の着色に用いられる 2. 寒天 テングサ等から粘質物を抽出したもの 羊羹などの成形に用いられる 一般飲食物添加物として認められている色素類は 原料が食品として食べられていること 抽出する溶剤が水かエタノールであることが条件 13 一般飲食物添加物 (2) 通常は食品として摂取される果汁や野菜ジュースが着色の目的で使われることがある 果汁や野菜ジュースやこれらの原料である果実や野菜類などから色素の成分を抽出 精製したものを着色料として使用することがある 増粘安定剤として使われるものには グルテン マンナン レンネットカゼインなどがある 製造用剤としては カゼイン ゼラチンなどの他に 酒造用の清澄剤 ろ過助剤として使われる小麦粉 寒天 卵白などがある コンニャク抽出物 ( グルコマンナン ) ダイズ多糖類などは 増粘安定剤と製造用剤の両方の使用目的で使われている 無機系の調味料として使われるものには ホエイソルトがある 一般に食品として飲食に供させている物であって添加物として使用される品目リスト http://www.ffcr.or.jp/zaidan/mhwinfo.nsf/a11c0985ea3cb14b 492567ec002041df/58c1b6daef61dfa04925684600097831? OpenDocument 14 メリットとデメリットメリット 毒性? 野放し? 食中毒予防 食品の腐敗防止 商品価値の向上 栄養強化 デメリット 隠された事実? 安全性 表示違反 不正使用 人為的ミス 15 怖い? 騙されてる? 16 安全性評価 食品に使うことのできる添加物の量は ラットやマウスなどの動物実験で 国際的な機関が無害と確かめた量 ( 無毒性量 ) の通常 1/100の量を 毎日食べつづけても安全な量 (1 日摂取許容量 ) とし さらに この量よりずっと少なくなるように使い方がきめられています 1/100 一日摂取許容量 (ADI) 以下の添加物しか食べない 少量量大量 無作用 無作用 健康被害 死亡 無毒性量 1 日摂取許容量 (ADI) 使用量多いものでも ADI の 3% 使用量 ADI 1/100 以下 最大無作用量 ( 最大無毒性量 ) 最小致死量 17 18 3

メモ 安全性審査 急性経口毒性試験で得られる 試験動物の群の 50% を死亡させると予想される統計学的な被験物質の一回の経口投与量 LD50: Lethal Dose 50% kill 半数致死量 化学物質の同定 規格の設定 : 純度 正常 不純物等の同定 動物実験等を用いた毒性試験結果 無毒性量 (NOAEL:No Observed Adverse Effect Level) メモ ある物質について動物試験等において毒性学的なすべての有害な影響が観察されない最大の投与量 変異原性を試験するときに用いる サルモネラ菌に突然変異を引き起こすかどうかを調べる エームス試験 毒性試験 : 急性毒性試験 反復投与毒性試験 発がん性試験 変異原性試験 繁殖試験 催奇形性試験 体内動態試験 抗原性試験 19 ADI( 許容一日摂取量 ) の設定 ADI(Acceptable Daily Intake) とは ADI を超えないように使用基準を設定 安全性の確保 単位 :mg/kg 体重 / 日 人がある物質の一定量を一生涯にわたって摂取し続けても 現時点でのあらゆる知見からみて 認めるべき健康への悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量 ADI= 無毒性量 / 安全係数 安全係数 : ある物質について 人への ADI を設定する際に 通例 動物における無毒性量に対して更に安全性を配慮するために用いる係数 ( 通常 100~500) 対象食品 最大使用量の限定 20 表示基準 1) 食品添加物の表示 (1) 原則として 使用したすべての添加物名を 容器包装の見やすい場所に記載 (JAS 法では 一括表示の原材料欄に 食品 食品添加物の順に記載することになってる ) また * 栄養強化の目的で使用されるもの * 加工助剤 * キャリーオーバーについては 表示が免除されています 21 2) 食品添加物の表示 (2) 物質名で表示する原則として物質名を表示する しかし 添加物の化学名では馴染みが無く 逆にわかりにくくなる場合もある ( 例 ) ビタミン C の化学物質名は L- アスコルビン酸 ビタミン C や V.C と書いた方がわかりやすい そこで 添加物の品名 ( 名称及び別名 ) 簡略名及び類別名を定め 添加物を表示する場合は これらの名前を使用する このリストは 食品衛生法施行規則 別表第 2 既存添加物名簿 及び 食品衛生法に基づく添加物の表示等について ( 平成 8 年 5 月衛化第 56 号厚生省生活衛生局長通知 ) に記載されている 22 3) 食品添加物の表示 (3) 用途名を併記する一部の添加物 保存料や甘味料など8 種類の用途に使われるものは 消費者の選択に役立つ情報として その用途名を併せて表示する ( 例 ) 保存料( ソルビン酸 K) 甘味料( ステビア ) 用途名を併記する添加物 ( 食品衛生法施行規則別表第 5) 1 甘味料甘味料 人口甘味料又は合成甘味料 2 着色料着色料又は合成着色料 3 保存料保存料又は合成保存料 4 増粘剤 安定剤 ゲル化剤又は糊料 5 酸化防止剤酸化防止剤 6 発色剤発色剤 7 漂白剤漂白剤 8 防かび剤又は防ばい剤防かび剤又は防ばい剤 主として増粘の目的で使用される場合にあっては増粘剤又は糊料主として安定の目的で使用される場合にあっては安定剤又は糊料主としてゲル化の目的で使用する場合にあってはゲル化剤又は糊料 23 4) 食品添加物の表示 (4) 一括名で表示できる添加物 ( 食品衛生法施行規則別表第 5の4 関係 ) 表示される一括名添加物の例 イーストフード ガムベース かんすい 苦味料 酵素 光沢剤 塩化アンモニウム 塩化マグネシウム グルコン酸カリウムほか エステルガム グリセリン脂肪酸エステル 酢酸ビニル樹脂ほか 炭酸カリウム ( 無水 ) 炭酸ナトリウム 炭酸水素ナトリウムほか イソアルファー苦味酸 カフェイン ( 抽出物 ) ホップ抽出物ほか アガラーゼ アクチニジン アクロモペプチダーゼほか オウリキュウリロウ カルナウバロウ カンデリラロウほか 香料又は合成香料アセト酢酸エチル アセトフェノンほか ( 及び天然香料 ) 酸味料 軟化剤 ( チューインガム軟化剤 ) 調味料 ( その構成成分に応じて種類別を表示 ) 調味料 ( アミノ酸 ) 調味料 ( アミノ酸等 ) 調味料 ( 核酸 ) 調味料 ( 核酸等 ) 調味料 ( 有機酸 ) 調味料 ( 有機酸等 ) 調味料 ( 無機塩 ) 調味料 ( 無機塩等 ) 豆腐用凝固剤又は凝固剤 乳化剤 ph 調整剤 膨脹剤 膨張剤 ベーキングパウダー ふくらし粉 アジピン酸 クエン酸 クエン酸三ナトリウムほか グリセリン プロピレングリコール ソルビトール アミノ酸 :L- アスパラギン酸ナトリウム DL- アラニンほか核酸 :5'- イノシン酸二ナトリウム 5'- ウリジル酸二ナトリウムほか有機酸 : クエン酸カルシウム クエン酸三ナトリウムほか無機塩 : 塩化カリウム リン酸三カリウムほか 塩化カルシウム 塩化マグネシウム グルコノデルタラクトンほか グリセリン脂肪酸エステル ショ糖脂肪酸エステルほか アジピン酸 クエン酸 クエン酸三ナトリウムほか アジピン酸 L- アスコルビン酸 塩化アンモニウムほか 24 4

5) 食品添加物の表示 (5) 表示が免除される 1 < 栄養強化の目的で使用されるもの > ビタミン類 ミネラル類 アミノ酸類については ただし 同じ添加物でも 栄養強化の目的以外で使用する場合は 表示する必要がある L- アスコルビン酸を栄養強化の目的で使用する場合 表示免除 L- アスコルビン酸を酸化防止剤として使用する場合 酸化防止剤 ( ビタミン C) と表示 25 6) 食品添加物の表示 (6) 表示が免除される2 < 加工助剤 > 食品の加工の際に添加されるもの 次の3つに該当する場合は 表示が免除 1 2 3 食品の完成前に除去されるもの例 ) 油脂製造時の抽出溶剤であるヘキサン 最終的に食品に通常含まれる成分と同じになり かつ その成分量を増加させるものではないもの例 ) ビールの原料水の水質を調整するための炭酸マグネシウム 最終的に食品中にごくわずかな量しか存在せず その食品に影響を及ぼさないもの例 ) 豆腐の製造工程中 大豆汁の消泡の目的で添加するシリコーン樹脂 26 7) 食品添加物の表示 (7) 表示が免除される 3 < キャリーオーバー > 原則として 食品の原材料に使用された添加物についても 表示する必要がある しかし 食品の原材料の製造又は加工の過程で使用され その食品の製造過程では使用されないもので 最終食品に効果を発揮することができる量より明らかに少ない場合は 表示が免除される ただし 添加物を含む原材料が原型のまま存在する場合や 着色料 甘味料等のように 添加物の効果が視覚 味覚等の五感に感知できる場合は キャリーオーバーにはならない * 保存料の安息香酸を含むしょうゆでせんべいの味付けをした場合 この安息香酸は含有量が少なく せんべいには効果を持たない キャリーオーバーとなる * 着色料を使ったメロンソースをメロンアイスに使用した場合 最終製品にも色としての効果がある キャリーオーバーとならない * 発色剤を使用したハムをポテトサラダに入れた場合 ハムはそのまま原型を止めている キャリーオーバーとならない 27 食品添加物の種類と特徴 1) 主な食品添加物 1 甘味料 ( サッカリンナトリウム アスハ ルテーム ) 2 着色料 ( タール系色素 12 種,β カロテン ) 3 保存料 ( ソルヒ ン酸 安息香酸 フ ロヒ オン酸 ) 4 増粘安定剤 [ 増粘剤 安定剤 ゲル化剤 ] 5 酸化防止剤 (Ⅼ アスコルヒ ン酸 トコフェロール ) 6 発色剤 ( 亜硝酸ナトリウム, 硝酸カリウム ) 7 漂白剤 ( 亜塩素酸ナトリウム 二酸化硫黄 ) 8 防かび剤 (OPP, シ フェニル TBZ ) 28 2) 用途名で表示される添加物のグループ 3) 製造用に使われるその他の添加物 1 イーストフード 2 ガムベース 3 かんすい 4 酵素 5 光沢剤 6 香料 7 酸味料 8 チューインク カ ム軟化剤 9 調味料 10 凝固剤 11 苦味料 12 乳化剤 13pH 調整剤 14 膨張剤 1 発酵調整剤 2 結着剤 3 風味向上剤 4 保色剤 5 色調安定剤 6 防湿剤 7 皮膜剤 8 粘着防止剤 9 保水剤 10 軟化剤 11 日持ち向上剤 12 品質保持剤 13 殺菌剤 14 防虫剤 29 30 5

1. 製造や加工に必要なもの 豆腐凝固剤豆乳を固めて, 豆腐を作るときに使われる 塩化マグネシウムなど かんすい中華めん特有の食感, 風味, 色調をつくりだすアルカリ剤 炭酸ナトリウムなど 消泡剤豆乳の蒸煮工程, 果実ジャムなどの濃縮工程, 蒸留酒の蒸留工程, 発酵食品の発酵工程, 天ぷらのフライ工程などで発生する, 消えにくい泡の消泡に使用される シリコーン樹脂など 抽出溶剤食品原料から必要な食品成分を抽出するために使用される ヘキサンなど ( 最終食品の完成前に除去され, 残留しない ) 酵素生体細胞によって生産されるタンパク質で, 一般の化学反応と異なり, 特定の物質に温和な条件で反応を行い, 目的の物質を製造するために使用される α アミラーゼなど ph 調整剤食品のpHを適切な範囲に調整し, 食品の変質, 変色を防止したり, 他の食品添加物の効果を向上させるために使用される クエン酸など その他製造用剤ろ過助剤 ( 二酸化ケイ素など ), 酸剤 ( 塩酸など ), アルカリ剤 ( 水酸化ナトリウムなど ), 結着剤 ( リン酸塩など ), 離型剤 ( 流動パラフィンなど ), グレーズ剤 ( 増粘剤のキタサンガムなど ) などがある 31 2. 保存性の向上および食中毒の予防に使われるもの 保存料加工食品の微生物による腐敗, 変敗を防止し, 食中毒の発生を予防するとともに食品の保存性の向上のために使用される ソルビン酸など 殺菌料食品やその原料あるいは食品製造用機械, 器具を汚染している微生物を殺菌するために使用される 過酸化水素など ( 使用した後で分解, 除去される ) 酸化防止剤食品中の油脂の酸化を防止したり, 果実加工品や漬け物などの変色や褐変を防止するのに使用される アスコルビン酸など 防かび剤かんきつ類やバナナの輸送貯蔵中のかびの発生を防止するために使用される オルトフェニルフェノールなど 日持向上剤そうざい, サラダなど保存性の低い食品の短期間の腐敗, 変敗を抑えるために使用される 酢酸など 32 3. 嗜好性および品質の向上に使われるもの 着色料赤, 青, 黄など様々な色調を演出するために使用される 食用赤色 2 号など 発色剤食品中の血色素に作用して安定な色素を生成させる目的で使用される 亜硝酸ナトリウムなど 漂白剤加工食品の原料である食品などに含まれる好ましくない色素成分や着色物質を無色にし, 色調を白くするために使用される 亜硫酸ナトリウムなど 光沢剤食品の表面に光沢を与え, 防湿など食品を保護する目的で使用される カルナウバワックスなど 香料食品に香気を付与または増強するために使用される 種類は多い 香辛料抽出物ペッパー, マスタード, シナモンなどの香辛料 ( スパイス ) からその有効成分を抽出したもの 食欲を増し, おいしさを高めるために使用される ペッパー抽出物など 甘味料食品に甘味を付与するために使用されるもの アスパルテームなど 33 3. 嗜好性および品質の向上に使われるもの ( つづき ) 酸味料食品に酸味の付与または酸味の調整や味の調和のために使用される クエン酸など 調味料食品にうまみや塩味などを付与, 増強し, また味の調和や調整をして味覚の向上や改善に使用されるもの ( 甘味料, 酸味料, 苦味料を除く ) グルタミン酸ナトリウムなど 苦味料食品に適度の苦味を与え, おいしさを増すために使用される カフェインなど 乳化剤食品に乳化, 分散, 浸透, 起泡, 消泡, 洗浄などの目的で使用される グリセリン脂肪酸エステルなど 増粘剤, 安定剤, ゲル化剤, 糊料食品の粘度の増強, 乳化分散の安定化やゲル化などの機能により, 食品に好ましい組織をつくり, おいしさや品質の向上維持のため使用される アラビアガムなど 膨張剤ケーキ, まんじゅう, 蒸しパンなどをふっくらと膨張させるために使用される 炭酸水素ナトリウムなど ガムベースチューインガムのそしゃく基材として使用される チクルなど 4. 栄養の補充, 強化に使われるもの 栄養強化剤ビタミン, ミネラルやアミノ酸などの栄養成分を強化するために使用される ビタミン C など 34 役割による A 食品の製造や加工に必要なもの豆腐用凝固剤 かんすい ( ラーメン用 ) 酵素 ろ過助剤油脂抽出溶剤 炭酸ガス 消泡剤 酸 アルカリ B 食品の保存性を高め 食中毒を予防するもの保存料 殺菌剤 酸化防止剤 防かび剤 C 食品の嗜好性や品質を向上させ 魅力を増すもの a 色 着色料 発色剤 漂白剤 光沢剤 b 香 香料 香辛料抽出物 c 味 甘味料 酸味料 苦味料 調味料 d 食感 乳化剤 増料 安定 ゲル化剤 膨張剤 D 食品の栄養成分を補充 強化するものビタミン ミネラル アミノ酸 35 30-58 食品添加物に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) 食品添加物は JAS 法によって定義されている (2) 加工助剤の表示は 省略できない (3) キャリーオーバーの表示は 省略できない (4) 酸化防止の目的で使用したビタミン E の表示は省略で きない (5) 栄養強化の目的で使用したビタミン C の表示は 省略 できない 36 6

30-59 食品添加物とその用途の組み合わせである 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) オルトフェニルフェノール 防かび剤 (2) 亜硝酸ナトリウム 殺菌剤 (3)β- カロテン 酸化防止剤 (4) ステビア抽出物 保存料 (5) 次亜塩素酸ナトリウム 発色剤 29-57 食品衛生関連法規に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) 食品安全委員会は 食品衛生法により設置された (2) 食品衛生監視員を任命するのは 農林水産大臣である (3) 食品添加物公定書を作成するのは 厚生労働大臣及び 内閣総理大臣である (4) 食品衛生推進員は国が委嘱する (5) 管理栄養士免許は食品衛生管理者の任用資格である 37 38 29-62 食品添加物に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ 29-63 食品添加物とその用途の組合せである 正しいのはどれか 2 つ選べ (1) 食品添加物は 健康増進法で定義されている (2) 指定添加物は 消費者庁長官が指定する (3) 既存添加物は 天然添加物として使用実績があ ったものである (4) 天然香料は 指定添加物に含まれる (5) 一般飲食物添加物は 既存添加物に含まれる 39 (1) アスパルテーム : 着色料 (2) ジフェニル : 酸化防止剤 (3) エリソルビン酸 : 甘味料 (4) 亜硝酸ナトリウム : 発色剤 (5) 次亜塩素酸ナトリウム : 殺菌料 40 28-63 食品添加物の 1 日摂取許容 (ADI) に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ 27-64 食品衛生法に基づく食品添加物にする記述である 正しいのはどれか 2 つ選べ (1) 1 年間摂取し続けても影響を受けない量のことである (2) ヒト試験によって求められる (3) 単位は mg/kg 体重 / 年で示される (4) 最大無毒性量を安全係数で除して算出される (5) 種差と個人差を考慮した安全係数には 10が使われる (1) 食品添加物の指定は 消費者庁長官が行う (2) 一般飲食物添加物は食品添加物に含まれる (3) 既存添加物は 指定添加物に含まれる (4) 天然由来の化合物は指定添加物に含まれる (5) 天然香料は 指定添加物に含まれる 41 42 7

26-63 食品添加物に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) 既存添加物名簿 には化学合成した添加物が記載されている (2) L- アスコルビン酸を酸化防止剤として使用する場合は 使用基準 がない (3) dl-α- トコフェロールは 栄養強化の目的で使用することができる (4) β- カロテンを着色料の目的で使用する場合は 用途名併記の 必要はない 25-74 食品添加物に関する記述である 正しいのはどれか 2 つ選べ (1) ブチルヒドロキシトルエン (BHT) は 防カビ剤である (2) L- アスコルビン酸は 清涼飲料水の酸化防止に使用が認められ ている (3) 次亜塩素酸ナトリウムは 野菜の消毒に使用が認められている (4) ソルビン酸カリウムは 漂白剤として使用が認められている (5) イマザリルを防カビ剤として使用する場合は 使用基準がない 43 44 22-73 食品添加物に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) 食品添加物は 食品衛生法において 合成添加物 天然添加物 天然香料 一般飲食物添加物の 4 種類に分類される (2) FAO/WHO 合同食品添加物専門家委員会では 食品添加物の 有効性評価を行っている (3) 許容 1 日摂取量 (ADI) は ヒトが 1 年間毎日摂取し続けても 何ら影響の現れない量である 22-74 食品添加物の物質名と用途の組合せである 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) 過酸化水素 発色剤 (2) ジフェニール 保存料 (3) ソルビン酸カリウム 防カビ剤 (4) 亜硝酸ナトリウム 殺菌料 (5) エリソルビン酸 酸化防止剤 (4) ADI は ヒトの体重 1 kg あたりの 1 日摂取量で表わされる (5) ADI は 最小毒性量を 100 で除して算出される 45 46 20-74 食品添加物に関する記述である 正しいのはどれか 1 つ選べ (1) 1 日摂取許容量 (ADI) は ヒトが一生涯にわたって毎日摂取し続けても健康に影響を及ぼさないと判断できる量である (2) ADI は ヒト試験によって求められる (3) 指定添加物は農林水産大臣により指定されている添加物である (4) 指定添加物は 天然添加物として使用実績が認められている添加物である (5) 指定添加物には対象食品 使用量の制限が定められていない 47 8