規格基準食品衛生法に基づき 食品や添加物等について一定の安全レベルを確保するために定められた規格や基準で 規格基準に合わない食品等は製造 使用 販売等が禁止されています 寄生虫他の動物に寄生し栄養分をとり生活する生物であり 食中毒の原因となるものではアニサキスやクドア セプテンプンクタータなどがあり

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設問 4 ノロウイルスに関する次の記述のうち 誤っているものを 1 つ選べ 1 ノロウイルスは 冬季を中心に年間を通して胃腸炎を起こし 特に 保育園 学校 福祉施設などでは 集団発生になりやすい傾向がある 2 ノロウイルスは ヒトの腸管内で増殖し ノロウイルスの感染者のふん便 1g 中には 100

(案)

菌名原因食品及び感染したときの症状特徴 黄色ブドウ球菌 原因食品 : 弁当 おにぎりなど潜伏期間 :1~5 時間症状 : 吐き気 おう吐 下痢 腹痛などの症状が現れます ヒトや動物の化膿した傷口やおできなどに存在し 食品に付着し増殖するときに毒素を作ります 毒素は熱や乾燥に強い性質があります ウエル

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Microsoft Word - ⑥30用語集(パブコメ案)

(*) ノロウイルス : 冬期に流行する人の感染性胃腸炎の原因ウィルスで 調理従事者がノロウイルスに感染していた場合に その人を介してノロウイルスに汚染された食品を食べたり または汚染されていた二枚貝を 生あるいは十分に加熱調理しないで食べることにより食中毒を起こす ( イ ) サルモネラ * 食中


(4) 薬剤耐性菌の特性解析に関する研究薬剤耐性菌の特性解析に関する知見を収集するため 以下の研究を実施する 1 家畜への抗菌性物質の使用と耐性菌の出現に明確な関連性がない家畜集団における薬剤耐性菌の出現又はこれが維持されるメカニズムについての研究 2 食品中における薬剤耐性菌の生残性や増殖性等の生

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④26用語集

食品衛生の窓

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平成 30 年東京都食中毒発生状況 ( 速報値 ) 平成 30 年 8 月 31 日現在 8 月末までの都内の食中毒の発生状況が 東京都から公表されました 昨年と比較すると 件数では 30% 増 患者数では 46% 減となっています 最近 10 年間の平均と比較すると 患者数はほぼ同じですが発生件数

第 3 条第 2 項 農薬の登録を保留することができる場合に該当するかどうかの基準 ( 水産動植物被害に係る基準及び水質汚濁に係る基準を除く ) を設定 変更しようとするとき ( 外国製造農薬に係る登録について準用 ) 肥料取締法 ( 食品安全基本法第 24 条第 1 項第 3 号 ) 条 項 食品

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youkou

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(自治体宛)【事務連絡】HACCPに沿った衛生管理の制度化に関するQ&A

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年次別 主な病原体別の食中毒事件数の推移 * 腸管出血性大腸菌を含む

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目次 第 1 趣旨 p.1 第 2 実施期間及び対象 p.1 1 実施期間 p.1 2 対象 p.1 第 3 実施体制等 p.1 1 監視指導等の実施体制 p.1 2 関係機関との連携 p.2 第 4 重点事業 p.3 1 食品中の放射性物質対策 p.3 2 HACCP の手法を用いた自主衛生管理の

緑膿菌 Pseudomonas aeruginosa グラム陰性桿菌 ブドウ糖非発酵 緑色色素産生 水まわりなど生活環境中に広く常在 腸内に常在する人も30%くらい ペニシリンやセファゾリンなどの第一世代セフェム 薬に自然耐性 テトラサイクリン系やマクロライド系抗生物質など の抗菌薬にも耐性を示す傾

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180612改正法案経過

HACCP 自主点検リスト ( 一般食品 ) 別添 1-2 手順番号 1 HACCP チームの編成 項目 評価 ( ) HACCP チームは編成できましたか ( 従業員が少数の場合 チームは必ずしも複数名である必要はありません また 外部の人材を活用することもできます ) HACCP チームには製品

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生食用鮮魚介類等の加工時における殺菌料等の使用について 平成 25 年 3 月食品安全部 1. 経緯食品への添加物の使用については 食品衛生法第 11 条第 1 項に基づく 食品 添加物等の規格基準 ( 昭和 34 年厚生省告示第 370 号 以下 規格基準 という ) の第 2 添加物の部において

生活衛生営業 HACCP ガイダンス ( 食肉販売業用 ) 導入手引書 本ガイダンスでは まず メニュー調査表 と 調理工程表 によりそれぞれの施設の 危害要因分析 を行い 次にこの手引書の 衛生管理点検表 を HACCP の考え方を取り入れた 衛生管理計画 とし それを用いて モニタリング 記録の

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法律 出典 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年 8 月 10 日法律第 145 号 ) 政令 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 36 年 1 月 26 日政令第 11 号 ) 省令 医薬品 医療機器等の品質

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目次 1. 実施期間 1 ページ 2. 実施範囲 1 ページ 3. 実施体制と関係機関との連携 1 ページ 4. 監視指導対象業種と監視数 1 ページ 5. 監視時の指導事項 1 ページ 6. 重点的に実施した監視指導事項 1 ページ 7. 継続的に実施した監視指導事項 2 ページ 8. 食品の収去

08-03月くらし-3.3

牛・豚処理工程の変更に伴う枝肉細菌汚染の変動について

滋賀県のHACCP推進の取組み

阿賀野川 SA 栄養成分 アレルゲン一覧表 (2016 年 1 月 18 日現在 ) お客様各位 ~ 一覧をご覧になる際は 下記注意事項を必ずご覧下さいませ ~ 一覧表記載の栄養成分の数値は 検査機関での分析値を基本とし 一部食材に関しては 五訂増補日本食品標準成分表 による計算値のいずれか または

平成 29 年度食品安全モニター課題報告 食品の安全性に関する意識等について I. 食品の安全性に係る危害要因等について 問 1 A~G に掲げる事項についてリスクの観点からあなたはどう思いますか それぞれ の事項について 選択肢 1~6 の中から 1 つずつ選んでください 事項 A 環境問題 B

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遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の概要 目的国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため 遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより 生物多様性条約カルタヘナ議定書 ( 略称 ) 等の的確かつ円滑な実施を確保 主務大臣による基本的事項の公表 遺

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食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

別添 平成 30 年 8 月 31 日作成 ( 最終改正 : 平成 31 年 2 月 25 日 ) ( 下線部は更新 追加箇所 ) HACCP に沿った衛生管理の制度化に関するQ&A 平成 30 年 6 月 13 日に公布された食品衛生法等の一部を改正する法律では 原則として全ての食品等事業者の皆様

はじめに 食中毒とは 食中毒を起こす微生物が付着して増殖した飲食物や 有毒又は有毒な化学物質 ( 自然毒 ) が含まれている飲食物を摂取することによって起こる健康障害です 東京都では 毎年 100 件程度発生する食中毒ですが 食中毒の大部分を占めるのは微生物による食中毒です このたび 食品衛生に関わ

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

参考資料 1 野生鳥獣肉の衛生管理に関するガイドライン 平成 26 年 5 月 鳥獣保護法の改正に伴い 今後 野生鳥獣の捕獲数が増加し 食用としての利活用が増加する見込みであり 食用に供される野生鳥獣肉の安全性の確保を推進していく必要がある 1 1 平成 26 年 5 月 22 日参議院環境委員会附

第4章

近年患者数が多く公衆衛生上の重要性が増しているノロウイルスについて ヒトへの 感染経路における食品 ( カキを中心とした二枚貝とその他の食品別 ) の寄与率やヒトの 症状の有無による食品への汚染の程度を明らかにする研を実施する 2 調査事業 (1) 食品用器具 容器包装に用いられる化学物質のリスク評

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- 2 - 第一条農林物資の規格化等に関する法律の規定に基づく公聴会等に関する内閣府令(平成二十一年内閣府令第五十四号)の一部を次のように改正する 第十一条の見出し中 都道府県知事 の下に 又は指定都市の長 を加える (健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令の一部改正)第二条健康増

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目について以下の結果を得た 各社の加熱製品の自主基準は 衛生規範 と同じ一般生菌数 /g 以下 大腸菌 黄色ブドウ球菌はともに陰性 未加熱製品等の一般生菌数は /g 以下であった また 大腸菌群は大手スーパーの加熱製品については陰性 刺身などの未加熱製品については

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牛海綿状脳症 (BSE) とは BSE は牛の病気の一つ BSE プリオン と呼ばれる病原体が 主に脳に蓄積し 脳の組織がスポンジ状になり 異常行動 運動失調などを示し 死亡する 脳から異常プリオンタンパク質を検出することにより診断 現在のところ 生前診断法はない この病気が牛の間で広まったのは B

食品表示基準における販売形態ごとの適用範囲について

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一について第一に 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号 以下 感染症法 という )第十二条の規定に基づき 後天性免疫不全症候群(以下 エイズという )の患者及びその病原体を保有している者であって無症状のもの(以下 HIV感染者 という )(以下 エイズの患者等

H29年度高知市監視指導計画実施結果_s

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ICAC2012 記録集5-9.indd

表 1-2. コーデックスガイドライン (Codex Guidelines)2018 年 2 月現在 78 ガイドライン コーデックスガイドラインは 食品の安全性 品質 取込み可能性を確実にするために 証拠に基づいて 情報と助言を推奨手順と同時に提供するものである ガイドラインタイトル策定 部会 最

衛生管理マニュアル 記載例

ファクトシート 作成日 : 平成 23 年 11 月 24 日 エルシニア症 (Yersiniosis) 1 エルシニア症とは エルシニア症は Yersinia 属菌の中で一般的に食中毒菌として知られる Yersinia enterocolitica と仮性結核菌として知られる Yersinia p

背景 消費者の食品の安全性に対する関心 要求は 平成 7 年の腸管出血性大腸菌 O157による食中毒事件を機に一気に高まり 消費者は 安心して食べられる安全な食品 を強く求めています このような消費者の要望に応えるため 食品業界では食品の安全性の確保のため世界的に有効な衛生管理手法として認められてい

目 次 はじめに 1 第 1 基本方針 2 第 2 監視指導計画の適用区域と適用期間 2 第 3 監視指導の実施体制等に関する事項 3 第 4 監視指導計画 6 第 5 計画の実施状況等の公表及び普及啓発事業の実施 19 第 6 食中毒等健康被害発生時の対応 21 第 7 食品等事業者の自主的衛生管

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( 権限の委任等 ) 第十五条内閣総理大臣は, この法律の規定による権限 ( 政令で定めるものを除く ) を消費者庁長官に委任する 2 及び3 略 4 この法律に規定する農林水産大臣の権限に属する事務の一部は, 政令で定めるところにより, 都道府県知事又は地方自治法 ( 昭和二十二年法律第六十七号

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保健機能食品制度 特定保健用食品 には その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることができる 栄養機能食品 には 栄養成分の機能の表示をすることができる 食品 医薬品 健康食品 栄養機能食品 栄養成分の機能の表示ができる ( 例 ) カルシウムは骨や歯の形成に 特別用途食品 特定保健用

事業番号 0296 平成 23 年行政事業レビューシート ( 厚生労働省 ) 事業名 BSE 対策など食肉の安全確保対策推進事業 担当部局庁 医薬食品局食品安全部 作成責任者 事業開始 終了 ( 予定 ) 年度平成 14 年度担当課室監視安全課滝本浩司 会計区分一般会計施策名 - 根拠法令 ( 具体

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後などに慢性の下痢をおこしているケースでは ランブル鞭毛虫や赤痢アメーバなどの原虫が原因になっていることが多いようです 二番目に海外渡航者にリスクのある感染症は 蚊が媒介するデング熱やマラリアなどの疾患で この種の感染症は滞在する地域によりリスクが異なります たとえば デング熱は東南アジアや中南米で

健康牛の BSE 検査の廃止に係る経緯 (2015 年 ) 12 月 18 日 (2016 年 ) 8 月 30 日 11 月 15 日 12 月 12 日 ~ 16 日 20,22 日 (2017 年 ) 2 月 13 日 4 月 1 日 食品安全委員会に諮問 食品安全委員会から答申薬事 食品衛生

Transcription:

用語説明 あ行 アレルゲンを含む食品近年 アレルギーをはじめとした過敏症 ( アレルギー疾患 ) を引き起こすことが知られている物質 ( アレルゲン ) を含む食品を原因とする健康被害が多く見られるため平成 14 年 4 月からアレルゲンを含む食品の表示が義務付けられました 現在 特定原材料として えび かに 小麦 そば 卵 乳及び落花生の7 品目が定められ 表示が義務付けられています また 特定原材料に準ずるものとして あわび いか いくら オレンジ カシューナッツ キウイフルーツ 牛肉 くるみ ごま さけ さば 大豆 鶏肉 バナナ 豚肉 まつたけ もも やまいも りんご及びゼラチンの20 品目が定められており 表示が奨励されています 汚染指標菌衛生管理が効果的に実施されているかどうかを知るために用いられるもので 汚染指標菌には 一般生菌 大腸菌群 大腸菌 などがあります これらの菌を調べることにより 汚染の度合いや病原菌の有無を推測することができます か行 確認規程食鳥処理の年間処理羽数 30 万羽以下である食鳥処理業者が 食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律 ( 以下 食鳥検査法 という ) に基づき 食鳥処理に際し 食鳥処理衛生管理者に食鳥の生体の状態 食鳥と体の体表の状況又は中抜と体に係る内臓及びその体壁の内側面の状況について 厚生労働省令で定める基準に適合するか否かを確認させるための項目を記載した規程をいいます 確認状況報告書 食鳥検査法 に基づき 認定小規模食鳥処理業者が確認規程に定める方法に従って 食鳥と体の状況を確認し その結果を市長に報告するものです 〇カンピロバクター家畜や家きんの腸内に常在している細菌で 特に鶏の保菌率が高いと言われています 少量の菌数で発症し 潜伏期間が長いという特徴があり この菌に汚染された鶏肉をさしみやタタキのような加熱不十分な状態で食べることによって食中毒が多く起こっています 管理運営基準食品衛生法第 50 条第 2 項の規定により 食品関係営業者が遵守しなければならない公衆衛生上講ずべき措置で 大阪市食品衛生法施行条例第 3 条に示されています 1

規格基準食品衛生法に基づき 食品や添加物等について一定の安全レベルを確保するために定められた規格や基準で 規格基準に合わない食品等は製造 使用 販売等が禁止されています 寄生虫他の動物に寄生し栄養分をとり生活する生物であり 食中毒の原因となるものではアニサキスやクドア セプテンプンクタータなどがあります アニサキスは その幼虫がサバ アジ イカ イワシ サンマなどに寄生します アニサキスが寄生した魚介類を生で食べた場合 まれにアニサキスが胃や腸壁に侵入して 激しい腹痛 吐き気 嘔吐などの症状を引き起こします クドア セプテンプンクタータは クドア属の寄生虫 ( 粘液胞子虫 ) の一種で ヒラメの筋肉に寄生することが知られています この寄生虫が多く寄生したヒラメを生で食べると 食後数時間で一過性の下痢 おう吐などの食中毒様症状がみられますが ほとんどの場合 すぐに回復します さ行 残留農薬残留農薬とは 農薬の使用に起因して食品に含まれる特定の物質を意味します 農薬が残留した食品を摂取することにより 人の健康を損なうことがないよう 食品衛生法に基づく 食品 添加物等の規格基準 において農産物に残留する農薬の量の限度が定められており 一般に 残留農薬基準 と呼ばれています 残留農薬基準が設定された場合 これを超えるような農薬が残留している農産物は 販売禁止等の措置が取られることになります 平成 15 年の食品衛生法の改正ではポジティブリスト制度が導入され 残留基準が定められていない農薬が一定量以上含まれる食品の販売についても禁止されています GLP(GoodLaboratoryPractice) 試験検査の精度を管理し 信頼性を確保するために遵守事項を定め 検査業務を管理するシステム 検査部門を統括する検査部門責任者及び理化学検査 細菌検査等の各分野に検査区分責任者を設置し 施設 検査器具類の管理や検査業務の管理を行います また 検査部門から独立して設置された信頼性確保部門責任者が 内部点検を行い 外部精度管理調査への定期的な参画計画を作成します * 信頼性確保部門食品衛生法第 29 条に規定される食品衛生検査施設において その検査の精度管理を行い信頼性を確保するために 食品衛生法施行規則第 37 条に規定される内部点検などを行う部門を指します * 外部精度管理調査食品衛生検査の検査精度の維持向上や信頼性確保を図るため 国が指定する外部の公的検査機関で検査の正確さを評価してもらう調査のことです 2

施設基準食品衛生法に基づき 都道府県知事が公衆衛生に与える影響が著しい営業について 業種別に定めた基準で この基準に適合していなければ 営業許可を受けることができません 指定外添加物 食品衛生法の規定に基づき 販売 使用等が認められている添加物以外の添加物をいい ます 収去 ( しゅうきょ ) 食品衛生法並びに食品表示法に基づき 食品関係営業施設に食品衛生監視員が立ち入り 試験検査をするために必要最少量の食品や食品添加物等を無償で採取できる権限の行為をいいます 〇消費期限開封前の状態で定められた方法で保存した場合において 腐敗 変敗その他の品質 ( 状態 ) の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日のことです 一般的に 品質が急速に劣化する食品 ( 例 : 弁当 調理パン そうざい 生菓子類等 ) に表示すべきとされています 〇賞味期限開封前の状態で定められた方法で保存した場合において 期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日のことです 一般的に比較的品質が劣化しにくい食品 ( 例 : スナック菓子 即席めん類 缶詰等 ) に表示すべきとされています 食品衛生監視員食品衛生法の規定に基づき 都道府県等の職員のうち一定の資格を有する者が任命されるもので 食品に起因する衛生上の危害を防止するために営業施設等への立入検査や食品衛生に関する指導の職務等を行います 食品添加物食品の製造の過程において着色 保存等の目的で食品に加えられるものです 安全性等の評価を行ったうえで ヒトの健康を損なうおそれがない場合 として厚生労働大臣が指定するもの以外の使用は認められていません この指定の対象には 化学的合成品だけでなく 天然に存在する添加物も含まれます 例外的に指定の対象外となるものは 天然香料 及び 一般に食品と考えられるもので添加物として使用されるもの ( 社会通念上食品と考えられるもの : 例えばイチゴジュースによる着色など ) のみです 3

食品等事業者食品等を採取 製造 輸入 加工 調理 販売等を行う事業者や学校 病院その他の施設において継続的に不特定若しくは多数の者に食品を供与する事業者をいいます 食鳥 食鳥肉 食鳥検査法 において 食鳥とは鶏 あひる 七面鳥をいいます 食鳥肉 とは 食鳥検査法 の規定に基づいて内臓摘出された後の食鳥における肉 内臓 骨及び皮をいいます 食鳥検査 食鳥検査法 の規定に基づき とさつされる食鳥の疾病や異常の有無について 生体 脱羽後 内臓摘出後に実施する検査のことで この検査を行う検査員を食鳥検査員といいます 食鳥処理場食鳥をとさつし その羽毛を除去したり 食鳥とたいの内臓を摘出したりするために設けられた施設をいいます 食鳥検査法 に基づく事業許可と 食品衛生法 に基づく食肉処理業又は食肉販売業の営業許可が必要です 食肉獣鳥の生肉 ( 骨及び臓器を含む ) のことを示しており 海獣を含む魚介類の生肉は含まれません 総合衛生管理製造過程 HACCPシステムを基礎として 我が国で食品の衛生管理方法を法的に位置づけたものです 厚生労働大臣が指定した食品について 食品の製造又は加工の方法及びその衛生管理の方法を製造者が作成し 規定の基準に適合していることが確認された場合は 厚生労働大臣から承認書が交付されます 総水銀水銀がメチル化された化合物であるメチル水銀は 毒性が強く メチル水銀に汚染された魚介類を長期間にわたり摂取すると 人の健康に影響を及ぼすおそれがあることから 魚介類 ( マグロ類 河川産魚介類 ( 湖沼産の魚介類は含まない ) 深海性魚介類等は除く) について 暫定的規制値が定められています 4

た行 腸管出血性大腸菌菌の性状は 人の常在菌である大腸菌とほぼ同じですが 最大の特徴はベロ毒素を産生することです 腸管出血性大腸菌は熱に弱く 75 で1 分間以上加熱すれば死滅します 腸管出血性大腸菌 O157は その代表的な菌です 牛などの家畜の腸管等にいることがあり その糞便が様々な経路で食品や水を汚染して感染するといわれています 多くの食中毒菌は 10 万個から100 万個以上の菌を取り込まないと発症しませんが 腸管出血性大腸菌の場合 わずか50 個程度の非常に少ない菌数で発症します また 患者の便を介して人から人へ感染することもありますので 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 で 3 類感染症 に指定されています 登録検査機関食品衛生法に基づいて 厚生労働大臣が登録や検査の業務に関する規程を認可し 国や自治体の代わりに検査を行うことができる法人を指します 国や自治体の試験検査機関以外の民間の検査機関でも登録検査機関になることが認められています と畜検査と畜検査とは と畜場で食肉にされる牛 豚等が法律で指定された病気にかかっていないかについて検査を行うことをいいます 法律で指定された病気にかかっている牛 豚等は食用不適として廃棄処分されます な行 生食用食肉生食用として販売される牛の食肉 ( 内臓を除く ) をいいます いわゆるユッケ タルタルステーキ 牛刺し 牛タタキ等が含まれます ノロウイルス人に急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一つで 平成 9 年に食中毒の病因物質に加えられました ノロウイルスによる食中毒は1 年を通じて発生しますが 11 月から3 月に集中して発生します このウイルスは食品中では増殖できず 人の腸内でのみ増殖し 糞便や吐物とともに排出されます また 感染者の糞便や吐物には 大量のウイルスが存在しており これらの処理を誤ると二次感染や集団感染を起こすこともあります は行 HACCP( ハサップ ) 食品の安全性を高度に保証する衛生管理の手法の一つです 具体的には 食品の製造業者 5

が原材料の受入から最終製品に至る一連の工程の各段階で発生する危害を分析し その危害の発生を防止することができるポイントを重要管理点として定め 重点的に管理することにより 製造工程全般を通じて製品のより一層の安全性を確保するという手法であり 国際的にもその導入が推進されています 平成 30 年 6 月に食品衛生法の改正が公布され すべての食品等事業者がHACCPに沿った衛生管理を行うよう制度化されました BSE(BovineSpongiform Encephalopathy) 異常プリオンたんぱく質が病気の原因とされ 牛の脳の組織に海綿状 ( スポンジ状 ) の変化を起こす病気です 一般に 異常プリオンたんぱく質を含む肉骨粉を介して感染すると考えられ 長い潜伏期間の後 異常行動 運動失調等の中枢神経症状を呈し 発病後 2 週間から 6カ月の経過で死に至ると考えられています 現在のところ 治療法はありません BSEスクリーニング検査 BSEスクリーニング検査は BSEの感染の有無について調べる検査です 平成 13 年 10 月 18 日から全国の食肉衛生検査所では と畜場に搬入され食肉処理される牛について BSEのスクリーニング検査を実施しています この検査でBSEを疑う結果が得られた場合は 国が指定する検査施設でより精度の高い確認検査を実施し 専門家による会議において確定診断が行われます 検査の結果が確認されるまでの間 枝肉や内臓等のすべての部位は市場内に保管され 最終的にBSEと診断されたものは出荷されず焼却処分となります BSEスクリーニング検査は 当初は全月齢を対象に実施していましたが 牛海綿状脳症対策特別措置法施行規則の一部が改正され 検査の対象となる牛の月齢が 平成 25 年 4 月 1 日より 21 か月齢以上から 30 か月齢超に また 同年 7 月 1 日より 48 か月齢超に変更されました さらに 平成 29 年 4 月 1 日より 48 か月齢超の健康牛のBSE 検査は廃止されました なお 24 か月齢以上の牛のうち 生体検査において神経症状等を示すものについては 平成 29 年 4 月以降も引き続きBSEスクリーニング検査の対象となります PCB PCBとはポリ塩化ビフェニル化合物の総称であり 電気機器の絶縁油 熱交換器の熱媒体 ノンカーボン紙など様々な用途で利用されてきました 脂肪に溶けやすいという性質から 慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し 様々な症状を引き起こすことが報告されています 昭和 47 年にPCB は製造中止になりましたが 安定性が高く 分解されにくいため 自然界での長期間の残留性が問題になっていることから 昭和 47 年 8 月 食品中に残留する PCB の規制について の中で 食品別に暫定的規制値が設定されています 〇不顕性感染者細菌やウイルスなど病原体の感染を受けたにもかかわらず 症状を発症していない感染者のことをいいます 6

〇放射性物質放射線 ( アルファ (α) 線 ベータ (β) 線 ガンマ (γ) 線 エックス (X) 線 中性子線など ) を出す能力 ( 放射能 ) を持った物質のことをいいます 厚生労働省が食品中の放射性物質に関して定めた放射性セシウムの基準値は 食品から許容することができる線量である年間 1mSv( ミリシーベルト ) を超えないように設定されています また 放射性セシウムの基準値は 測定に時間がかかる放射性セシウム以外の核種と放射性セシウムとの比率を算出し 合計 1mSvを超えないように設定されています ら行 〇リスクコミュニケーション消費者 食品等事業者 学識経験者 行政担当者等の関係者が 食品の安全性に関する情報を共有し それぞれの立場から意見を出し合うなかでお互いがともに考える土壌を築き上げ 関係者間の信頼感を作り出し 食品に係るリスクに関して社会的な合意形成の道筋を探ろうとする双方向的なコミュニケーションをいいます 7