2018/4/19 JA いなば大豆栽培講習会自己紹介 30 年産大豆の収量 品質向上に向けて平成 27 年度大豆栽培講習会 平成 30 年 4 月 20 日 ( 金 ) JA いなば農業創造センター会議室高岡農林振興センター小矢部班 高岡農林振興センター伊山幸秀 2 富山県農林水産総合技術センター

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排水対策の実施例 暗渠がある場合排水がよいほ場 排水が悪いほ場 周囲明渠 弾丸暗渠 心土破砕は 2 ~5m おきに行う 周囲明渠は深さ 30 cmを確保する 周囲明渠は排水口に確実に接続する 弾丸暗渠本暗渠 暗渠がない場合排水がよいほ場 排水がよく 長辺が長いほ場 100m 以 ほ場内排水溝は4 ~

大豆作における失敗事例 Ver.3 失敗は宝 成功へのヒントにしましょう 雑草が繁茂した圃場 雑草がないきれいな圃場 平成27年1月21日 東北農政局生産振興課

5 播種 (1) 播種期本県奨励品種の好適播種期は6 月上 ~ 中旬である 麦跡では6 月中旬 ~7 月上旬の播種となる 早播きすると過繁茂になりやすく 子実害虫の被害も多くなり 遅播きすると生育量が不足し収量が低下する (2) 播種量 適期播種の標準栽培では10a 当り8,000 ~12,000

麦 類 生 育 情 報

委託試験成績 ( 平成 25 年度 ) 担当機関名 部 室名 実施期間 大課題名 課題名 目的 担当者名 山口県農林総合技術センター 農業技術部土地利用作物研究室 資源循環研究室 平成 24~26 年度 Ⅰ 大規模水田営農を支える省力 低コスト技術の確立 うね立て同時条施肥機を利用した被覆尿素の深層

大豆作における失敗事例について 東北地域は 平成 年産大豆面積が全国の約 % を占める等 大豆の一大産地となっていますが 収穫量の減少や品質の低下が長年の課題となっています 昨年度 これら課題の解決のヒントになればと 大豆作における失敗事例 を東北 6 県から報告いただき取りまとめました この度 失

圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

毒 2 全面土壌散布 ( 注 : 対象雑草のはシバムギ レッドトップを示す ) 8 カイタック乳剤 [PL-10] -H7 9 カイタック細粒剤 F [PL-10] -H8 ヘ ンテ ィメタリン 15% リニュロン 10% ヘ ンテ ィメタリン 1.5% リニュロン 1.0% は種直後 ~ は種後

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Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 -

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目 的 大豆は他作物と比較して カドミウムを吸収しやすい作物であることから 米のカドミウム濃度が相対的に高いと判断される地域では 大豆のカドミウム濃度も高くなることが予想されます 現在 大豆中のカドミウムに関する食品衛生法の規格基準は設定されていませんが 食品を経由したカドミウムの摂取量を可能な限り

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仙台稲作情報令和元年 7 月 22 日 管内でいもち病の発生が確認されています低温 日照不足によりいもち病の発生が懸念されます 水面施用剤による予防と病斑発見時の茎葉散布による防除を行いましょう 1. 気象概況 仙台稲作情報 2019( 第 5 号 ) 宮城県仙台農業改良普及センター TEL:022

Taro-農業被害の概要

3. 播種前処理 ( 播種前に雑草防除を要する場合 ) 4. 播種後出芽前茎葉処理 2017 年 8 月 1 日現在 除草剤名 成分 (%) 除草剤名 成分 (%) ( 登載年 ) ( 登載年 ) プリグロックスL ジクワット 7.0 プリグロックスL ジクワット 7.0 マイゼット パラコート 5

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1. 取組の背景射水市大門地域は 10a 区画の未整備な湿田が多く 営農上の大きな障害となっていた 昭和 62 年に下条地区で県内初の大区画圃場整備が実施されたのを皮切りに 順次圃場整備が進んでいる 大区画圃場整備事業が現在の 経営体育成基盤整備事業 になってからは 農地集積に加えて法人化等の担い手

東北日本海側において播種期、栽植密度および1株本数がダイズの生育収量に与える影響

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H30年産そば方針

1 地域の概要 紫波町は岩手県のほぼ中央にあり 北は矢巾町 を挟んで盛岡市になり 南は花巻市に接しています ( 図 1) 町域は北上盆地を挟んで東の北上山地と西の奥羽山系にまたがって細長く広がり 町域の中央を東北の大河北上川が南流しています 北上川は北上盆地の東寄りを流れているため 平野は北上川の西

水稲いもち病当面の対策                   

     くらぶち草の会の野菜、畑作栽培技術

1 課題 目標 山陽小野田市のうち 山陽地区においては 5 つの集落営農法人が設立されている 小麦については新たに栽培開始する法人と作付面積を拡大させる法人があり これらの経営体質強化や収量向上等のため 既存資源の活用のシステム化を図る 山陽地区 水稲 大豆 小麦 野菜 農業生産法人 A 新規 農業

農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援

山形県における 水稲直播栽培の実施状況 平成 28 年 8 月 26 日 ( 金 ) 山形県農業総合研究センター 1 1 山形県における水稲直播栽培の現状 1 (ha) 2,500 2,000 1,500 1, 乾田直播 湛水 ( 点播 ) 湛水 ( 条播 ) 湛水 ( 散播 )

附則この要領は 平成 4 年 1 月 16 日より施行する この要領は 平成 12 年 4 月 3 日より施行する この要領は 平成 30 年 4 月 1 日より施行する 2

戦後に発泡スチロール (PSP) 容器が開発され 機械による大量生産ができ個食化になった 昔は内容量が1 個 100gだったが 50g 30gの小さな容器になり そのまま食べる たれの味や大豆の粒径も大粒 中粒など色々な嗜好が出てきた 大豆の産地も昔は中国だったが アメリカ カナダ 国産 国産でもど

○地下かんがい手引き.doc

平成29年度自給飼料利用研究会資料

取組の詳細 作期の異なる品種導入による作期分散 記載例 品種名や収穫時期等について 26 年度に比べ作期が分散することが確認できるよう記載 主食用米について 新たに導入する品種 継続使用する品種全てを記載 26 年度と 27 年度の品種ごとの作付面積を記載し 下に合計作付面積を記載 ( 行が足りない

農業技術情報 平成 30 年 5 月 16 日 ゆとりみらい 21 推進協議会指導部会 十勝普及センター十勝東部支所 JA 幕別町 JA 札内 JA 帯広大正 日甜幕別原料事務所 幕別町農林課 54-

試験中 試験中 試験中 12 月下旬 試験中 試験中 試験中 12 月下旬 試験中 試験中 試験中 1 月中旬 試験中 試験中 試験終了 12 月中旬 試験中 試験中 試験中 1 月上旬 試験中 試験中 試験中 1

11月表紙

( 別記 ) 大玉村地域農業再生協議会水田フル活用ビジョン ( 案 ) 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 当該地域は 水田面積に占める主食用水稲の割合が 69% で 転作作物に占める割合としては飼料作物が多く 次にそば 野菜がある しかしながら 主食用米の需要が減少する中で さらに他の転作

普通作 ( 雑草 ) 防除方法の試験研究成果等目次 Ⅰ 耕種的防除法 p 1~ 6 Ⅱ 除草剤による防除 p 7~ 17 Ⅲ 水稲除草剤の田植え同時処理について p18~ 20 Ⅳ 麦類除草剤抵抗性スズメノテッポウの発生と防除 p21~ 24 Ⅴ 麦類カラスノエンドウの発生と防除 p25~ 27 Ⅵ

表紙

展示圃要領1

スプレーストック採花時期 採花物調査の結果を表 2 に示した スプレーストックは主軸だけでなく 主軸の下部から発生する側枝も採花できるため 主軸と側枝を分けて調査を行った 主軸と側枝では 側枝の方が先に採花が始まった 側枝について 1 区は春彼岸前に採花が終了した 3 区 4 区は春彼岸の期間中に採

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平成 26 年度補正予算 :200 億円 1

付図・表

機関名 ( 地独 ) 北海道立総合研究機構農業研究本部 部署名 企画調整部企画課 記入者氏名 山崎敬之 電話番号 レーザー式生育センサを活用した秋まき小麦に対する可変追肥技術 レーザー式の生育センサを使って秋まき小

3 園芸作物 < 果菜類 > 1-1 トマト [ ハウス ] ア導入すべき持続性の高い農業生産方式の内容 トマトは主に道央 道南および道北の施設で栽培され 作型は促成 ( ハウス加温 マルチ ) 半促成 ( ハウス マルチ ) 抑制 ( ハウス ) などである 品種は 桃太郎 ハウス桃太郎 桃太郎

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資料 2 農業データ連携基盤の構築について 農業データ連携基盤 (WAGRI) WAGRI とは 農業データプラットフォームが 様々なデータやサービスを連環させる 輪 となり 様々なコミュニティのさらなる調和を促す 和 となることで 農業分野にイノベーションを引き起こすことへの期待から生まれた造語

Ⅱ 今後の管理について 1 水管理について (1) 気象変動に対応した水管理 幼穂形成期に入ったら間断かん水 出穂期から開花期にかけては湛水管理 その後は間断 かん水が水管理の基本になりますが 気象変動に対応した水管理を心がけましょう 1 減数分裂期の低温 減数分裂期 ( 葉耳間長 ±0cm 出穂期

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シシリアンルージュ栽培講習会

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除草剤使用基準 6 作物別使用基準 _陸稲~_飼料

図 2 水稲栽培における除草剤処理体系 追肥による充実不足 白粒対策 ~ 生育後半まで肥切れさせない肥培管理 ~ 図 3 追肥作業は 水稲生育中 後期の葉色を維持し 籾数及び収量の確保と玄米品質の維持に重要な技術です しかし 高齢化や水田の大区画化に伴い 作業負担が大きくなり 追肥作業が困難になりつ

営農のしおり(夏秋キク)

調査研究課題:○○▽▽の調査研究

元高虫防第 139 号令和元年 7 月 4 日 各関係機関長様 高知県病害虫防除所長 病害虫発生予察情報について 令和元年度病害虫発生予察 6 月月報及び令和元年度予報 4 号 (7 月 ) を送付します 令和元年度病害虫発生予察 6 月月報 Ⅰ. 気象概況半旬 (6 月 ) 平均気温最高気温最低気

1206有機栽培表紙2

今後の管理のポイント [懸案事項] ①早期作型における2番花 房の花芽分化遅延 ②炭そ病とハダニ類の発生 拡大 [対策] ①寒冷紗を被覆して 花芽分化を誘導する 2番花房 の花芽分化を確認して被覆を除去する 被覆期間の目安 9月25 10月20日 ②定期的に薬剤による防除を行う 特に葉かぎ後の 葉か

月中旬以降の天候によって塊茎腐敗による被害が増加する事例も多い 平成 28 年度は疫病の発生面積率は19.9% と例年に比べてやや少なかったものの 塊茎腐敗の発生面積率は 14.8% と例年に比べてやや多かったとされる ( 平成 現在 北海道病害虫防除所調べ ) かつては 疫病には

NO.523

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2 作物ごとの取組方針 (1) 主食用米本県産米は 県産 ヒノヒカリ が 平成 22 年から平成 27 年まで 米の食味ランキングで6 年連続特 Aの評価を獲得するなど 高品質米をアピールするブランド化を図りながら 生産数量目標に沿った作付けの推進を図る また 平成 30 年からの米政策改革の着実な

農業気象技術対策資料

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平成19年度事業計画書

作物ごとの対策については 以下のとおりです 水稲 水稲に対する日照不足の影響で最も懸念されることはいもち病の発病であり 出穂期以降では登熟障害 いわゆる白未熟の発生が懸念される また 大雨により河川の水位が高くなり 排水路の水が河川に放流できずに冠水被害をもたらすことがある これらを考慮して健全な生

農業技術情報 平成 30 年 5 月 2 日ゆとりみらい 21 推進協議会指導部会 十勝普及センター十勝東部支所 JA 幕別町 JA 札内 JA 帯広大正 日甜幕別原料事務所 幕別町農林課 54-66

ネギ 防除法

平成 28 年度農林水産業 食品産業科学技術研究推進事業 平成 29 年 1 月版 コムギなまぐさ黒穂病 Q & A 北海道農政部生産振興局技術普及課 北海道病害虫防除所 北海道立総合研究機構農業研究本部

発表内容 1. はじめに ( トウモロコシの特徴 ) 2. 飼料用トウモロコシの栽培の現状 3. 今後の作付け拡大に向けた技術開発

造林面積の推移造林面積子播種苗本数播種量 はじめに ヒバは正式な名前がヒノキアスナロというヒノキ科の樹木です 近年, 複層林施業が推進されるようになって, 道南地方では耐陰性の高いヒバの樹下植栽が盛んになってきました また, 道南の郷土樹種としてヒバが注目されるようになったことから裸地植栽も増加傾向

上記課題を解決するために 本発明に係る雑草抑制方法は 雑草生育地に対してセンチピートグラスの種子の吹き付け施工を行い 前記雑草生育地をセンチピードグラスにより緑化することで 雑草の発生を抑制する雑草抑制方法において 春の時期に 前記雑草生育地に対して除草剤を散布する春の除草剤散布工程と 春から秋にか

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ほ場台帳 ( 生産団体用 : 作成例 ) 品目名記入年月日平成年月日 生産管理責任者名 作型収穫始月旬収穫終月旬 ほ場番号生産者名所在地栽培面積収穫予定 a 計人 a - 2 -

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26愛媛の普及原稿 軽 Ⅱ

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1 作物名     2 作付圃場 3 実施年度   4 担当

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水稲の栽培管理のポイント ~26 年産を超える品質を確保するために ~ 平成 27 年産の米づくりも いよいよ山場を迎えます 昨年産米は 幼穂形成期以降に適切な葉色 が維持できたことや 出穂期以降の気温がコシヒカリの登熟適温に近かったことから 高い品質を確 保することができました 今後は 生育状況を

Ⅰ ミニトマトの袋培地栽培マニュアル 1 ミニトマト袋培地栽培システムの設置 ア ほ場の準備 袋培地を用い 地床と完全に分離した隔離栽培を実現します 下敷シートと発泡スチロールにより根の土壌への侵入を防ぎ 土壌病害をシャットアウトします 下敷シート 発泡スチロール板 ほ場を整地し 土ぼこりや雑草を防

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カンキツの土づくりと樹勢回復対策 近年高品質果実生産のために カンキツ類のマルチ栽培や完熟栽培など樹体にストレスをかける栽培法が多くなっています それにより樹体への負担が大きく 樹勢が低下している園地が増えています カンキツ類を生産するうえで樹が適正な状態であることが 収量の安定とともに高品質生産の

あたらしい 農業技術 No.510 環境にやさしい柑橘の草生栽培 平成 20 年度 - 静岡県産業部 -

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殺虫剤 協友ダントツ 粒剤クロチアニジン 0.50% 種類名 / クロチアニジン粒剤登録番号 / 第 号 * 毒性 / 普通物有効年限 / 4 年包装 / 1kg 12 3kg 6 10kg 特 長 浸透移行性に優れ カメムシ目 ハエ目 コウチュウ目 チョウ目 バッタ目 アザミウマ目の各

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平成 30 年度大豆栽培講習会 平成 30 年 4 月 20 日午後 6 時 30 分より農業創造センター 1. 開会 2. 開会挨拶 3. 内容 1 29 年産反省及び 30 年産重点取り組み事項について高岡農林振興センター伊山副主幹 2 その他除草剤の取扱い BASF 4. 質疑応答 5. 閉会挨拶 6. 閉会

2018/4/19 JA いなば大豆栽培講習会自己紹介 30 年産大豆の収量 品質向上に向けて平成 27 年度大豆栽培講習会 平成 30 年 4 月 20 日 ( 金 ) JA いなば農業創造センター会議室高岡農林振興センター小矢部班 高岡農林振興センター伊山幸秀 2 富山県農林水産総合技術センター農業研究所 3 東京での富富富発表会 ( 平成 29 年 3 月 ) 4 本日の内容 1. 平成 29 年産大豆の反省点 2. 平成 30 年産大豆の重点技術対策 大豆奨励品種決定調査 5 1

2018/4/19 本日の内容 1 JA いなばの大豆作付面積の推移 (ha) 減少傾向 平成 29 年産大豆の反省点 8 JA いなばの大豆単収の推移 (kg/10a) ほぼ横ばい JA いなばの大豆等級比率 (%) H28 年産より向上しました 等級平成 29 年産平成 28 年産平成 27 年産 2 等ーー 2.3 3 等 39.1 0.6 77.0 特定加工 ( 合格 ) 59.5 59.0 15.5 規格外 1.4 40.4 5.2 9 JAいなば大豆検査結果より 10 生育期の特徴 〇播種時期が早く 播種量が多い経営体あり 苗立が多く生育が旺盛 〇概ね 2 回培土が実施できた 良好な生育が維持された 〇開花期以降 急激に主茎長が伸長したほ場が見られた 小 中程度の倒伏 11 病害虫等の発生 病害 1 黒根腐病の発生が増加 2 葉焼病の発生 ( 一部シュウレイ ) 虫害 1 ハダニ類による葉枯れが発生 2 ウコンノメイガ マメシンクイガが散見 難防除雑草 1 イヌホオズキの発生が拡大 12 2

2018/4/19 黒根腐病 ハダニ類 13 14 イヌホオズキ本日の内容 2 平成 30 年産大豆の重点技術対策 15 重点技術対策 ていねいで確実な作業を行い収量 品質向上を! 1 排水の良いほ場づくり ( 排水対策 ) 2 土づくり 堆肥の施用 石灰質資材の散布 3 適正な播種作業 4 適期の中耕 培土作業 5 畦間かん水の実施 6 病害虫の適期防除 7 適切な雑草対策 8 熟期を確認して適期に収穫 1 排水対策 ~3 適正な播種作業までのポイント 1 排水対策 2 土づくり 3 適正な播種作業 18 3

2018/4/19 1 排水対策排水が悪いと 1 排水対策 播種精度の低下 除草剤の効果が不十分 培土が困難 苗立不足 初期生育不良 根量不足 収量の低下 大豆は湿害に弱い額縁排水溝の設置 高い方が水はけが良くなる!! 溝の深さは 20cm 以上!! 用水路 すぐに実施! 心土破砕の実施 細かく斜めにかける!! しっかり連結 排水路 排水溝は 深く掘り下げる 1 排水対策排水溝と水吐尻との連結 掘り下げ 2 土づくり 発酵鶏糞 (100kg~200kg/10a) や堆肥等を投入 地力の向上 散布作業 石灰質資材 ( 苦土石灰 100kg/10a) を施用し ph6.0~6.5に矯正 連結 根粒菌の着生 活性の向上 茎疫病の発生防止 ( 苗立ちの安定 ) 平成 30 年度の土づくりに向けて ヘアリーベッチの作付けも検討しましょう (9 月下旬 ~10 月上旬播種 ) 茎疫病 3 適正な播種 出芽 苗立ち不良の要因は 土壌的要因 排水不良による土壌水分過多 砕土の不良 ( 砕土率が低いと苗立率も低下 ) 機械的要因 播種機の調整不良 ( 駆動輪と繰出ロール 播種ベルトと播種目皿との連動不良等 ) 播種深度 ( 浅過ぎる 深過ぎる ) 播種速度 ( 速過ぎて駆動輪が跳ね上がる ) 〇わらのすき込みが不十分 ( 土中にうまく播種されない ) 3 適正な播種 乾いたほ場では! 出芽が良好! 除草剤もよく効く! 湿ったほ場では 出芽が不揃い! 除草剤の効果も半減 4

2018/4/19 3 適正な播種 砕土率 40% 以下 吸水が遅い 不均一な苗立ち 苗立ちが不安定で揃いが悪い 砕土率 60% 以上 吸水が速い 均一苗立ち 出芽 苗立ちが安定し 揃いも良い 砕土率が高いと苗立率も高くなる 3 適正な播種 品種別 播種時期別の栽植本数と播種量の目安 品種 エンレイ シュウレイ 播種時期に合わせて播種量を調整 早すぎる播種を避ける 播種時期 5 月 6 半旬 ~ 6 月上旬 6 月中旬 5 月 6 半旬 ~ 6 月上旬 6 月中旬 栽植本数 ( 本 /10a) 14,000~ 16,000 16,000~ 18,000 12,000~ 15,000 15,000~ 18,000 粒種 大粒 大粒 播種量 (kg/10a) H29 産種子注 ) 4.9~5.6 5.6~6.3 設定条件 ( 条間 80cm) 目皿 スプロケット 目皿側 H26 産種子は B-3 でも可 注 ) 大粒の百粒重 : エンレイ 31.6g シュウレイ 37,1g として計算 苗立率 90% の場合 車輪側 B-2 11 13 B-22 14 10 B-2 10 14 B-22 13 10 大粒 4.9~6.2 B-3 11 13 大粒 6.2~7.4 B-3 10 14 26 3 適正な播種播種精度の向上 品種別 播種時期別の目標栽植本数に応じた種子量を準備 目皿とスプロケットの組合せ等の調整は事前に 播種作業速度は 0.5m/ 秒程度の速さで 30a ほ場を 70 分程度で播種する速度 (3 連播種機 ) 3 適正な播種 播種時の留意点 砕土率を高めるため 耕うん作業は速度を落とし丁寧に 播種も速度を落としてしっかり適正量を播く 耕起 ~ 播種 除草剤散布の一連の作業は土壌が乾いた状態で 1 日で実施 播種深度は 3cm ( 乾燥時はやや深く ) 播種深度は 3cm 程度! 3 適正な播種 適正な播種深度 4 中耕 培土作業 ~7 雑草対策までのポイント 播種深度は 3cm 程度 図播種深度が播種後 2 日の大豆種子含水率に及ぼす影響 (H25 農研 栽培課 ) 土壌が乾燥し その後も晴天が続くと予想される場合はやや深くする 天気予報 ( 週間天気 ) 確認!! 4 適期の中耕 培土作業 5 畦間灌水の実施 6 病害虫の適期防除 7 雑草対策 30 5

2018/4/19 4 中耕 培土 的確な培土の実施を! (1 回目は遅れずに 2 回目は確実に ) 培土作業は ほ場条件の良い時に 晴れ間を見て早めに実施 培土の効果を高めるため 株元にしっかりと土をかける 培土の効果 ~ 培土は一石四鳥 ~ 1 排水の促進と湿害の防止 2 根量と根粒菌の増加 3 雑草の抑制 4 倒伏の防止 4 中耕 培土排水溝の点検と手直しを 2 回目 : 播種 30~35 日後 ( 本葉 4~5 葉期 ) 初生葉が隠れる程度 良い培土 悪い培土 1 回目 : 播種 20~25 日後 ( 本葉 2~3 葉期 ) 子葉が隠れる程度 株元に凹みのある培土では 株元に水がたまり 湿害や病害の原因となる 新根が伸びず 生育不良となる 株間の雑草を抑制できない 倒伏しやすくなる ( 収穫にも影響 ) 培土後は溝の手直し ( 連結作業を忘れずに行う!! 32 4 中耕 培土排水溝の点検と手直しを 雨の日は ほ場に出て点検!! 5 畦間かん水 干ばつ時の畦間かん水の実施 莢数の確保 ちの防 開花期から 9 月上旬頃までの間に 3 日間以上晴天日が続いたら 土壌の乾き具合に応じて早めにかん水 30 50 スコップひとかきで解決!! 百粒重 (g) 29 28 27 26 百粒重の増加 ちりめんじわ粒発生率 ( 粒数 %) 40 30 20 10 0 しわ粒の減少 は開花期以降 多くの水が必要 6 病害虫の適期防除 基本防除は適期に確実に実施! 主な害虫と被害 薬剤散布は莢伸長期 ~ 子実肥大期に 2 回実施 防除時期の目安薬剤名防除対象主な被害 1 回目 8 月初旬 2 回目 8 月中旬 粉剤 スミチオンベルクート粉剤 DL 液剤 ベルクートフロアブル +ダントツフロアブル 粉剤 Zボルドートレボン粉剤 DL 液剤 アミスタートレボン SE 紫斑病カメムシ類等 紫斑病カメムシ類等 落莢 青立ち 子実肥大停止 青立ち カメムシ多発生地域では 2 回防除後も発生状況をみて追加防除 フタスジヒメハムシマメシンクイガ アオクサカメムシ 資料 : 滋賀県病害虫防除所 HP より 6

2018/4/19 黒根腐病の症例 生育初期から感染するが 後半になって葉の黄化や立ち枯れ症状を呈する 黒根腐病の特徴と対策 < 特徴 > 〇病原菌は土中に長期に潜伏する 大豆作付の回数が多いと 被害が拡大する 〇排水が悪いほ場で蔓延しやすい 〇発生した場合の治療的な薬剤がない < 対策 > 1 連作回避 病原菌の密度を高めない 2 排水対策 3 激発したほ場は最後に収穫 38 7 適切な雑草防除 < 耕種的防除 > 出芽苗立をしっかりとる 砕土率を高め 播種直後除草剤の効果を高める 排水を良くし ほ場を過湿状態にしない 株元までしっかり土がかかるように2 回培土を実施 大豆の生育を旺盛にして地表を覆う 畦畔雑草は早めに刈取り 雑草の種子をほ場に落とさない < 除草剤 > 雑草の種類を確認し 生育期間中に使用可能な除草剤を適期に散布する 7 適切な雑草防除大豆用の除草剤 散布時期対象雑草薬剤名 10a 当たり散布量 播種後出芽前 雑草生育期 ( イネ科雑草 3~10 葉期 ) ( 収穫 30 日前まで ) 大豆 5 葉期 ~ 雑草生育期 ( 畦間 株間処理 ) ( 収穫 28 日前まで ) 雑草の生育初期 ~6 葉期 ( 収穫 45 日前まで ) 1 年生雑草 ( ツユクサ カヤツリク サ トレファノサイド粒剤 2.5 キク アフ ラナ科を除く ) 1 年生雑草 イネ科 1 年生雑草 ( スズメノカタビラ除く ) プロールプラス乳剤 ポルトフロアブル 1 年生雑草バスタ液剤 1 年生雑草 ( イネ科を除く ) 大豆バサグラン液剤 4~6kg 400~600ml ( 水 70~150l で希釈 ) 200~300ml ( 水 100l で希釈 ) 300~500ml ( 水 100~150l で希釈 ) 100~150ml ( 水 100l で希釈 ) 40 7 適切な雑草防除 こんな植物をみかけたら すぐ退治! 7 適切な雑草防除 防除のポイント : 後始末より未然防止 ほ場に入れない ( 早期発見 早期防除 ) 種子を増やさない ( 結実前の徹底防除 ) 帰化雑草に対する非選択性除草剤の効果 非選択除草剤 草種類 \ 除草剤 バスタ液剤 ロロックス 41 帰化アサガオ類 イヌホオズキ類 ヒユ類 非選択性薬剤を散布する際は 大豆にかからないように注意が必要 42 7

適期収穫雑草防除病害虫防除 2018/4/19 < 参考 > 砕土率向上にアップカットロータリ 耕うん爪の取付け方法を改良 トラクタ進行方向 ゴムカバースクリーン整地板細かい土回転方向粗い土アップカットロータリの耕起断面 上層 : 細かい土が集まる 発芽安定効果下層 : 間隙が大きい 排水効果 フランジ型 ( 従来 ) ホルダー型 ( 改良 ) 耕うん爪 耕うん軸 4 ヶ所 1 本毎に取付け 砕土性向上 耕うん同時畝立て播種機 アップカットロータリ耕うん同時畝立て播種 わら詰まり 防止用ディスク 成形版 1. メリット 砕土率が高まる は種まで 1 工程で行い 降雨リスクを回避 労働時間を短縮できる 2. デメリット 大型トラクターが必要 走行速度が遅い 砂壌土では 爪が擦り減りやすい ( ダウンカットロータリを活用する方法もあり ) 46 今年の重点技術対策 ( まとめ ) 排水対策の徹底 土づくりと適正な施肥 適正な播種 作付 播種計画 畦間かん栽植本数の確保確な中耕 培土~ 開花期収獲的水( 管理)播種前 ていねいで確実な作業を行い収量 品質向上を! 基本技術を徹底し 気象変動に負けない大豆づくりを! 47 おわり 48 8