目 次 防災気象情報の入手先 1 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨 2 平成 23 年台風第 12 号 3 大雨 4 台風 5 大雨や台風によって起こる災害 6 ~ 9 防災気象情報とその効果的な利用 10 ~ 11 大雨や台風時に発表する主な警報 注意報 12 ~ 13 気象情報 14 土砂災

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気象庁 札幌管区気象台 資料 -6 Sapporo Regional Headquarters Japan Meteorological Agency 平成 29 年度防災気象情報の改善 5 日先までの 警報級の可能性 について 危険度を色分けした時系列で分かりやすく提供 大雨警報 ( 浸水害 )

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Microsoft Word 【洪水予報】報道発表資料_熊谷地台.doc

資料6 (気象庁提出資料)

平成 29 年 7 月 20 日滝川タイムライン検討会気象台資料 気象庁札幌管区気象台 Sapporo Regional Headquarters Japan Meteorological Agency 大雨警報 ( 浸水害 ) 洪水警報の基準改正 表面雨量指数の活用による大雨警報 ( 浸水害 )

台風23 集約情報_14_.PDF

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宮城県災害時気象資料平成 30 年台風第 24 号による暴風と大雨 ( 平成 30 年 9 月 29 日 ~10 月 1 日 ) 平成 30 年 10 月 3 日仙台管区気象台 < 概況 > 9 月 21 日 21 時にマリアナ諸島で発生した台風第 24 号は 25 日 00 時にはフィリピンの東で

あおぞら彩時記 2017 第 5 号今号の話題 トリオ : 地方勤務の先輩記者からの質問です 気象庁は今年度 (H 29 年度 )7 月 4 日から これまで発表していた土砂災害警戒判定メッシュ情報に加え 浸水害や洪水害の危険度の高まりが一目で分かる 危険度分布 の提供を開始したというのは本当ですか


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Microsoft PowerPoint - 参考資料 各種情報掲載HPの情報共有

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金沢地方気象台対象地域石川県 平成 30 年台風第 21 号に関する石川県気象速報 目 次 1 気象概況 2 気象の状況 3 気象官署と地域気象観測所の極値更新状況 4 特別警報 警報 注意報 気象情報等の発表状況 5 石川県の被害状況等 6 金沢地方気象台の対応状況等 平成 30 年 9 月 7

津波警報等の留意事項津波警報等の利用にあたっては 以下の点に留意する必要があります 沿岸に近い海域で大きな地震が発生した場合 津波警報等の発表が津波の襲来に間に合わない場合があります 沿岸部で大きな揺れを感じた場合は 津波警報等の発表を待たず 直ちに避難行動を起こす必要があります 津波警報等は 最新

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本日のお話 大雨から身を守るために 1. 大雨をもたらす気象現象 2. 気象庁が発表する情報と対応 動 3. 急な大雨から身を守るために 4. 情報の入手方法 地震から身を守るために 1. 地震とは 2. 緊急地震速報とは 3. 緊急地震速報を 聞きしたときは 4. 緊急地震速報の入手方法 2

避難を促す緊急行動 被災した場合に大きな被害が想定される国管理河川において 以下を実施 1. 首長を支援する緊急行動 ~ 市町村長が避難の時期 区域を適切に判断するための支援 ~ できるだけ早期に実施 トップセミナー等の開催 水害対応チェックリストの作成 周知 洪水に対しリスクが高い区間の共同点検

防災 減災出前講座 土砂災害への警戒と避難 日頃からの備え ( 家庭の防災会議 非常持出品 ) 気象情報に注意を 大雨 台風 土砂災害の前触れ 避難勧告 避難指示 避難時の心得 総務課危機管理室 - 1 -

浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

台風経路図 9 月 5 日 09 時温帯低気圧に変わる 9 月 4 日 14 時頃兵庫県神戸市付近に上陸 9 月 4 日 12 時頃徳島県南部に上陸 8 月 28 日 09 時南鳥島近海で台風第 21 号発生 -2-

土砂災害警戒情報って何? 土砂災害警戒情報とは 大雨警報が発表されている状況でさらに土砂災害の危険性が高まったときに, 市町村長が避難勧告等を発令する際の判断や住民の方々が自主避難をする際の参考となるよう, 宮城県と仙台管区気象台が共同で発表する防災情報です 気象庁 HP より :

Microsoft PowerPoint - 洪水予報河川等.pptx

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

対応すべき行動_0921

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平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

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別紙 大雨時の川のはん濫の危険性を知らせる 身近な 雨の状況 川の水位と危険性 川の予警報 などを リアルタイムでお知らせするウェブサイトです 川の水位 川の画像 PC 版 スマホ版 浸水想定区域図 住民の方々が自らはん濫の危険性を知り 的確な避難行動などに役立つように 利用者目線に立った新しい 川

1. 地上天気図 ( 左 ) と気象衛星画像 ( 右 : 赤外 ) 平成 30 年 9 月 30 日 15 時 平成 30 年 9 月 30 日 21 時 平成 30 年 10 月 1 日 03 時 - 2 -

目次 1 降雨時に土砂災害の危険性を知りたい 土砂災害危険度メッシュ図を見る 5 スネークライン図を見る 6 土砂災害危険度判定図を見る 7 雨量解析値を見る 8 土砂災害警戒情報の発表状況を見る 9 2 土砂災害のおそれが高い地域 ( 土砂災害危険箇所 ) を調べたい 土砂災害危険箇所情報を見る

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(2) 日本の領土 領海の上空を通過した場合 旧 1 ミサイル発射情報 避難の呼びかけ 新 ミサイル発射情報 ミサイル発射情報 先程 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 続報が入り次第お知らせします ミサイル発射 ミサイル発射 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 頑丈な建物や地下に避難して下

自分で行う災害への備え 大雨や台風によって起こる災害 大陸と大洋にはさまれた我が国では 季節の変わり目には梅雨前線 や秋雨前線が停滞してしばしば大雨を降らせます 台風や前線に伴っ 台風や大雨は 毎年大きな災害をもたらします 警報などの た低気圧が日本付近を通過するときも広い範囲に大雨を降らせること

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

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災害時気象資料平成 30 年 7 月豪雨 ~ 平成 30 年 7 月 5 日から 8 日にかけての鹿児島県の大雨について ~ 概要 天気図および気象衛星画像 ~3 気象レーダー画像 ~7

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平常時の防災活動 家庭内対策 指導ポイント 家屋の耐震診断と補強 家具などの転倒 落下防止と避難経路の確保 市町においては耐 家具の転倒による被害を防ぐ 震診断や耐震補強の ため タンス 食器棚などの家 補助を行っていま 具は 動かないようあらかじめ す 固定しておきましょう 冷蔵庫 などキャスター

避難開始基準の把握 1 水害時の避難開始基準 釧路川では 水位観測所を設けて リアルタイム水位を公表しています 水位観測所では 災害発生の危険度に応じた基準水位が設定されています ( 基準となる水位観測所 : 標茶水位観測所 ) レベル水位 水位の意味 5 4 ( 危険 ) 3 ( 警戒 ) 2 (

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その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建


~ 二次的な被害を防止する ~ 第 6 節 1 図 御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果 平成 26 年 9 月の御嶽山噴火後 土砂災害防止法に基づく緊急調査が国土交通省により実施され 降灰後の土石流に関するシミュレーション結果が公表された これにより関係市町村は

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( 施設名 ) における 土砂災害時の避難確保計画 各施設の状況に応じて 赤字部分を修正してください 福祉施設 医療機関両方で使用できる内容にしています 不要な部分は削除してください 施設の状況に応じて内容を追加してください ( 提出時 このテキストボックスは削除してください ) 平成 年 月

Taro-●Ⅰ山口県の自然災害(P1-P5

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

Wx Files Vol 年4月4日にさいたま市で発生した突風について

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家族みんなの防災ハンドブック 保存版

昭和 28(1953) 年 8 月 11 日 昭和 32(1957) 年 7 月 25 日 昭和 33(1958) 年 9 月 26 日 南山城の大雨 諫早豪雨 狩野川台風 8 月 13 日に サハリンからオホーツク海に進んだ低気圧から伸びる寒冷前線が 北海道の南東岸から東北地方北部を通って朝鮮半島

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Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10

近畿地方整備局 資料配付 配布日時 平成 23 年 9 月 8 日 17 時 30 分 件名土砂災害防止法に基づく土砂災害緊急情報について 概 要 土砂災害防止法に基づく 土砂災害緊急情報をお知らせします 本日 夕方から雨が予想されており 今後の降雨の状況により 河道閉塞部分での越流が始まり 土石流

2. エルニーニョ / ラニーニャ現象の日本への影響前記 1. で触れたように エルニーニョ / ラニーニャ現象は周辺の海洋 大気場と密接な関わりを持つ大規模な現象です そのため エルニーニョ / ラニーニャ現象は周辺の海流や大気の流れを通じたテレコネクション ( キーワード ) を経て日本へも影響

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避難勧告等の発令に着目したタイムラインの概要 取組概要 市町村長が避難勧告等を適切なタイミングで発令できるよう 全国の直轄河川を対象に避難勧告等の発令に着目したタイムラインを策定 平成 26 年の出水期までに 全国 109 水系の 148 市町村と連携し 洪水を対象とするタイムラインを策定 各地域で

津地方気象台対象地域 : 三重県 平成 29 年 1 月 14 日から 16 日にかけての大雪に関する三重県気象速報 目次 1 気象の状況 (1) 概況 (2) 地上天気図及び気象衛星赤外画像 (3) レーダーエコー (4) 観測記録 2 特別警報 警報 注意報 府県気象情報の発表状況 3 被害状況


1 概要 (1) 資料作成の目的 3 月 1 日から 2 日にかけて 急速に発達した低気圧の影響により 静岡県では 暴風となった所があった この影響で 強風に伴う人的被害や住家の一部損壊などの被害が発生した このときの気象資料をとりまとめる目的で本資料を作成した 本資料は 3 月 2 日 22 時現

Ⅱ 土砂災害警戒情報が出たら 緊急連絡網による連絡 電話 メール FAX その他 ( ) の実施 ( 副会長, 各種団体, 該当する自主防災部等 ) 緊急避難場所の開設準備を指示 隣接自主防災会へ情報を提供 該当自主防災部を通じて, 緊急避難場所として の開設準備中 ( 又は開設済み ) を住民へ伝

また 台風 18 号が九州から北海道へ縦断した 17 日 18 日は 全国から 41,000 通以上の写真付きのウェザーリポートが寄せられ 各地の被害状況を詳細に把握することができました 記録的大雨となった大分県からは道路の損壊や大規模冠水のリポートが届き 断続的に強い雨が降った岩手県沿岸からは大規

三重県における主な気象災害 (1945 年以降 ) 主な被害 2017 年 12 月 15 日現在 発生年月日 1950 ( 昭 25) 9.3 要因 台風第 28 号 ( ジェーン台風 ) 主な被害地域 全域 概況台風第 28 号が紀伊水道に入り 若狭湾に抜けた 風による被害が大きかった 最大風速

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防災の基礎

【東日本大震災発生から7年】「災害への備えに関する調査」結果 ~あなたのご家庭の備えを点検しませんか~_損保ジャパン日本興亜

学校安全に関する参考資料1-15

重ねるハザードマップ 大雨が降ったときに危険な場所を知る 浸水のおそれがある場所 土砂災害の危険がある場所 通行止めになるおそれがある道路 が 1 つの地図上で 分かります 土石流による道路寸断のイメージ 事前通行規制区間のイメージ 道路冠水想定箇所のイメージ 浸水のイメージ 洪水時に浸水のおそれが

豪雨災害対策のための情報提供の推進について

第8章 災害復旧計画

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(案)

種にふくまれているものは何か 2001,6,5(火) 4校時

1 気象状況 (1) 概況 2 月 28 日から 3 月 1 日にかけて 低気圧が急速に発達しながら日本海を北東に進んだ このため 福井県内では 2 月 28 日夜から 3 月 1 日夜遅くかけて強風となり 最大風速は 福井で西南西 14.9m/s(1 日 08 時 12 分 ) 敦賀で北西 16.

Microsoft Word - 615_07k【07月】01_概況

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平成 26 年 3 月 28 日 気象庁 特別警報の認知度等に関する調査結果 ( 概要 ) I 調査の概要 1 目的 国民の特別警報に対する認知度 理解度を把握し 今後の特別警報の運用や利活用の促進 当庁 の周知 広報活動に資するための資料の収集 2 調査内容 (1) 特別警報の認知状況 (2) 特

平成 24 年台風第 4 号により三重県津市なぎさまち付近で発生した高潮 高波による浸水被害 (6 月 19 日 ) の現地調査報告 注 : この資料は速報としてまとめたものであり データについては後日修正することがあります 平成 24 年 7 月 17 日 津地方気象台 本件に関する問い合わせ先津

10/23 14:16 大阪府阪南市 さららさん 10/23 6:47 京都府舞鶴市 fitfit さん 南海本線男里川橋梁の落ち込 んだ線路を横から見たら 約 1 メートル程落ち込んでま す 台風の大雨で裏山が崩れました 10/23 9:05 奈良県生駒郡三郷町 エーミール=himiko さん 1

ダムの運用改善の対応状況 資料 5-1 近畿地方整備局 平成 24 年度の取り組み 風屋ダム 池原ダム 電源開発 ( 株 ) は 学識者及び河川管理者からなる ダム操作に関する技術検討会 を設置し ダム運用の改善策を検討 平成 9 年に設定した目安水位 ( 自主運用 ) の低下を図り ダムの空き容量

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土砂災害防止法よくある質問と回答 土砂災害防止法 ( 正式名称 : 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関 する法律 ) について よくいただく質問をまとめたものです Ⅰ. 土砂災害防止法について Q1. 土砂災害は年間どれくらい発生しているのですか? A. 全国では 年間約 1,00

津地方気象台 対象地域 : 三重県 平成 26 年 台風第 11 号に関する三重県気象速報 目 次 1 概要 2 気象の状況 3 観測記録 4 特別警報 警報 注意報 府県気象情報の発表状況 5 土砂災害警戒情報の発表状況 6 指定河川洪水予報の発表状況 7 被害状況 8 防災関係機関への説明会等

平成24年7月九州北部豪雨と水害対策――豪雨被害の概要および企業の水害対策につい

1. 天候の特徴 2013 年の夏は 全国で暑夏となりました 特に 西日本の夏平均気温平年差は +1.2 となり 統計を開始した 1946 年以降で最も高くなりました ( 表 1) 8 月上旬後半 ~ 中旬前半の高温ピーク時には 東 西日本太平洋側を中心に気温が著しく高くなりました ( 図 1) 特

7/5 4:00 7/5 8:00 7/5 12:00 7/5 16:00 7/5 20:00 7/6 0:00 7/6 4:00 7/6 8:00 7/6 12:00 7/6 16:00 7/6 20:00 7/6 24:00 7/5 4:00 7/5 8:00 7/5 12:00 7/5 16:

ハザードマップポータルサイト広報用資料

目次 1. はじめに 1 2. 協議会の構成 2 3. 目的 3 4. 概ね5 年間で実施する取組 4 5. フォローアップ 8

H25 港南区区民意識調査

別添 中防災第 1 1 号 平成 29 年 5 月 31 日 各指定行政機関の長各指定公共機関の代表殿 中央防災会議会長 ( 内閣総理大臣 ) 安倍晋三 梅雨期及び台風期における防災態勢の強化について 貴殿におかれては 日頃から各般の施策を通じて災害対策の推進に御尽力をいただいているところであるが

東北地方太平洋沖地震への 気象庁の対応について ( 報告 ) 気象業務の評価に関する懇談会 平成 23 年 5 月 31 日 気象庁 1

Transcription:

平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨により 晒川が越流新潟県十日町市川原町写真提供 : 新潟県 大雨や台風に 備えて 平成 23 年台風第 12 号により 土砂崩れで国道 169 号線が塞がれる奈良県吉野郡川上村 平成 24 年 5 月気象庁

目 次 防災気象情報の入手先 1 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨 2 平成 23 年台風第 12 号 3 大雨 4 台風 5 大雨や台風によって起こる災害 6 ~ 9 防災気象情報とその効果的な利用 10 ~ 11 大雨や台風時に発表する主な警報 注意報 12 ~ 13 気象情報 14 土砂災害警戒情報 土砂災害対策のための防災情報 15 指定河川洪水予報 河川を指定して行う洪水予報 16 台風に備える防災気象情報 17 大雨の状況を面的に把握するための情報 18 防災気象情報などの入手方法 19 資料編 自分で行う災害への備え 20 ~ 21 雨の強さと降り方 風の強さと吹き方

防災気象情報の入手先 インターネット 警報や注意報 台風情報 気象レーダー 解析雨量 降水短時間予報など 気象庁が発表している情報は 気象庁ホームページで閲覧できます http://www.jma.go.jp/ また 民間の気象会社のホームページでも 情報を手に入れることができます テレビ ラジオ 警報や注意報の発表状況は テレビやラジオを通じて知ることもできます また最近では それぞれのテレビ局が作成しているデータ放送で情報を入手することもできます ( データ放送の詳細については 各テレビ局あてお問い合わせ下さい ) 携帯電話 国土交通省防災情報提供センターの携帯電話用サイトからも 防災気象情報を閲覧することができます 掲載しているもの : 気象警報 注意報 気象情報 気象レーダー 気象ナウキャストなど http://www.mlit.go.jp/saigai/bosaijoho/i-index.html 1

平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨 平成 23 年 7 月 27 日から30 日にかけて 新潟県と福島県会津を中心に大雨となった 特に 28 日から30 日にかけては 前線が朝鮮半島から北陸地方を通って関東の東にかけて停滞し 前線に向かって暖かく非常に湿った空気が流れ込み 大気の状態が不安定となって 新潟県と福島県会津を中心に 平成 16 年 7 月新潟 福島豪雨 を上回る記録的な大雨となりました この期間の降水量は 福島県会津の多いところで700 mm 新潟県の多いところで600 mmを超え 7 月の月降水量平年値の2 倍以上となりました この大雨により 新潟県 福島県において死者 4 名 行方不明者 2 名となりました ( 被害の状況は内閣府による ( 平成 23 年 12 月 28 日現在 )) また 新潟県 福島県では各地で堤防の決壊や河川のはん濫による住家の浸水 農地の冠水が発生したほか 土砂災害による住家や道路の被害も多数発生しました その他 停電 断水が発生し 交通機関にも大きな影響が出ました この7 月 27 日から30 日にかけて災害をもたらした大雨について 気象庁は 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨 と命名しました 新潟県加茂市宮寄上 ( ミヤヨリカミ ) の雨の状況 (7 月 27 日 0 時 ~ 7 月 30 日 24 時 ) 2

平成 23 年台風第 12 号 平成 23 年 8 月 25 日 9 時にマリアナ諸島の西の海上で発生した大型の台風第 12 号は 発達しながらゆっくりとした速さで北上し 29 日 21 時には中心気圧が970hPa 最大風速が25m/sとなりました 台風は 30 日に小笠原諸島付近で進路を北西に変え 9 月 2 日には勢力を保ったまま四国地方に接近 3 日 10 時頃に高知県東部に上陸しました その後も 台風はゆっくりと北上を続け 四国地方 中国地方を縦断し 4 日未明に日本海に進みました 台風が大型でさらに動きが遅かったため 長時間にわたって台風周辺の非常に湿った空気が流れ込み 西日本から北日本にかけて 山沿いを中心に広い範囲で記録的な大雨となりました 8 月 30 日 17 時から9 月 5 日 24 時までの総降水量は 紀伊半島を中心に広い範囲で1000mmを超え 多いところでは年降水量平年値の6 割に達し 紀伊半島の一部の地域では解析雨量で2000mmを超えました また 西日本の太平洋側を中心に平均風速 20m/sを超える非常に強い風が吹き 海上では波の高さが6m を超える大しけとなり 沿岸では高潮となりました この台風による土砂災害 浸水 河川のはん濫等により 和歌山県で死者 52 名 行方不明者 5 名となったのをはじめ 全国で死者 78 名 行方不明者 16 名となり ( 被害状況は内閣府による ( 平成 23 年 12 月 28 日現在 )) 北海道から四国にかけての広い範囲で床上 床下浸水などの住家被害 田畑の冠水などの農林水産業への被害 鉄道の運休などの交通障害が発生しました また 和歌山県や奈良県内では豪雨に伴う山崩れにより河道閉塞 ( 天然ダム ) が生じたため 警戒区域が設定され住民の立ち入りが規制されました 和歌山県新宮市新宮 ( シンク ウ ) の雨の状況 (8 月 30 日 17 時 ~ 9 月 5 日 24 時 ) 3

大雨 大陸と大洋にはさまれた我が国では 季節の変わり目には梅雨前線や秋雨前線が停滞してしばしば大雨を降らせます 台風や前線を伴った低気圧が日本付近を通過するときも広い範囲に大雨を降らせることがあります 集中豪雨 一般的には 激しい雨ほど降る範囲が狭く 長続きしません しかし 低気圧や台風 前線などによって 集中豪雨 と呼ばれるような 狭い範囲に長時間に渡って大雨となることがあります 下のグラフは平成 17 年 9 月 4 日夕方から5 日未明にかけての東京都杉並区における降水の状況です 直線距離で約 30km離れた東京国際空港で1 時間最大雨量が7mmでしたが 杉並区では1 時間に100mmを超える猛烈な雨が降るなど 東京 23 区及び多摩北部の一部地域で雷を伴った激しい雨が降り 河川の溢水や内水はん濫によ下井草 264 ミリ ( 最大 1 時間降水量 112 ミリ ) り6,000 棟を超える床上 床下浸水が発生しました 石神井 240 ミリ ( 最大 1 時間降水量 107 ミリ ) 久我山 240 ミリ ( 最大 1 時間降水量 97 ミリ ) mm 総降水量分布図 (9 月 4 日 1 時 ~ 9 月 5 日 9 時 ) 局地的な大雨によって起こる災害 急速に発達した積乱雲 ( 雷雲 ) によって短時間に非常に激しい雨が局地的に降ることにより 道路や低地が水に浸かったり 河川が急に増水したりします 楽しい水遊びの場や生活の場が ときに命を奪う非常に危険な場へ一変することを知り 気象の変化への注意を心がけましょう 平成 20 年 7 月 28 日 兵庫県神戸市灘区の都賀川が急激に増水し 河川内の親水公園で水遊びをしていた子どもたちなどが流され その内 5 人が亡くなった 左写真は平常時 右写真は事故発生時の都賀川で 川の水位は 10 分間で約 1 m 30 cm も上昇 ( 写真提供 : 神戸市ホームページ ) 4

台風 台風は 暴風 高潮 高波 大雨等をもたらします 台風の発生数と日本への接近数 上陸数 熱帯や亜熱帯の海洋上で発生する低気圧を 熱帯低気圧 と呼び このうち北西太平洋で発達して最大風速が34ノット ( 約 17m/s) 以上になったものを 台風 と呼びます 台風は一年間に平均して25~26 個発生し 11 ~ 12 個が日本に接近 3 個程度が日本に上陸しています 発生 接近 上陸ともに 7 月から10 月にかけて最も多くなります 0 5 0 4 0 3 0 2 0 1 0 0 0 0 3 0 1 0 3 0 0 2 1 1 0 接近数 上陸数 0 0 1 7 0 8 発生数 0 2 3 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 2 1 5 9 0 5 3 4 0 9 4 8 2 9 0 8 3 1 5 0 2 2 3 0 0 0 1 2 0 1 台風の月別発生 接近 上陸数 (1981 年 ~ 2010 年の 30 年平均 ) 台風の強さと最大風速 台風の強さ猛烈な非常に強い強い 最大風速 54 m/s 以上 44 m/s 以上 54 m/s 未満 33 m/s 以上 44 m/s 未満 8 22 2 44 猛烈な台風非常に強い台風強い台風台風 台風の強さは その最大風速により上の表のように決めています なお 瞬間風速は平均風速 (10 分間平均 ) の1.5 倍以上に達することがあります 強さ別の台風の発生割合 (1981-2010 年 ) 台風の大きさ 台風の大きさは 強風域 ( 平均風速 15m/s 以上の風が吹く範囲 ) の大きさによって右表のように決めています 台風は数百 kmの水平スケールをもつ大きな自然現象であり 中心付近でのみ災害が起こるわけではありません 暴風域 ( 平均風速 25m/s 以上の風が吹く範囲 ) や強風域の情報に注意が必要です また 台風から離れたところでも大雨による災害が発生します 台風の大きさ 超大型 ( 非常に大きい ) 大型 ( 大きい ) 強風域の半径 800km 以上 500km 以上 800km 未満 5

大雨や台風によって起こる災害 大雨による災害 我が国では 梅雨期の大雨や台風などにより 国民の生命 財産 社会生活に大きな影響を及ぼす河川のはん濫 土砂災害などが毎年発生します 平年の一ヶ月雨量を超えるような大雨が短期間で降ると 河川のはん濫や 山 がけ崩れなどが発生して人々の生活や生命を脅かすようになります 台風は 中心を非常に発達した積乱雲の集団が取り巻き そこでは激しい雨が降ります また 台風の北上とともに暖かく湿った空気が南の海上から流れ込むため その周辺部でも激しい雨が長時間降り続くことがあります さらに台風が日本から遠く離れた南の海上にあっても 日本付近に前線が停滞している場合には 大雨となることがあります また 台風の速度が速い場合は 突然の大雨に見舞われることがあり 河川の急激な増水による被害などが発生することがあります 土砂災害 山腹や川底の石や土砂が集中豪雨などによって一気に下流へと押し流される現象を土石流と呼びます また 山の斜面や自然の急傾斜のがけ 人工的な造成による斜面が崩壊することを山 がけ崩れと呼びます 土砂災害の例平成 23 年 9 月和歌山県東牟婁郡那智勝浦町における土砂災害台風第 12 号周辺の湿った空気が流れ込み 紀伊半島を中心に記録的な大雨となりました この期間の降水量は 紀伊半島を中心に広い範囲で1,000mmを超え 土砂災害が発生しました 土砂災害による家屋崩壊 ( 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町 ) 写真提供 : 和歌山県 洪水 大雨や融雪などによって 河川の水位が普段より著しく高くなったり 流量が著しく増えたりすることを洪水と呼びます 一般には川から水があふれ はん濫することを洪水と呼びます 洪水による災害の例平成 23 年 8 月新潟県新潟市における洪水害前線が朝鮮半島から北陸地方を通って関東の東にかけて停滞し 前線に向かって暖かく非常に湿った空気が流れ込み 大気の状態が不安定となって 新潟県と福島県会津を中心に大雨となりました ( 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨 ) この期間の降水量は 福島県の多いところで700mm 新潟県の多いところで600mmを超える 河川のはん濫等が発生しました 6

河川のはん濫により橋が水没信濃川 ( 小須戸橋地点 ) 写真提供 : 北陸地方整備局 浸水 洪水によるはん濫や都市部などで大雨の際に 下水溝や用水溝の排水能力が追いつかず 住宅や田畑が水につかることを浸水と呼びます 浸水による災害の例平成 20 年 8 月 29 日愛知県一宮市における浸水害南から湿った空気が流れ込み 大気の状態が不安定となり 愛知県を中心に記録的な大雨となりました 一宮市では時間雨量が 100mmを超える猛烈な雨が降り 道路の冠水等が発生しました 冠水したアンダーパス ( 愛知県一宮市 ) 写真提供 : 一宮市役所 暴風による災害 台風は最大風速が約 17m/s 以上の巨大な空気の渦巻きで 地上付近では反時計回りに強い風が中心に向かって吹き込みます 平均風速 15 ~ 20m/sの風が吹くと 歩行者が転倒したり 高速道路での車の運転に支障が出始め さらに強くなると建物の損壊 農作物の被害 交通障害など社会に甚大な被害をもたらします また 風で飛ばされてきたもので電線が切れて停電したり 最大風速が40m/sを超えると電柱が倒れたりすることがあります さらに 台風の周辺では 暖かい空気が流れ込み大気の状態が不安定となり 活発な積乱雲が発生して竜巻等の激しい突風を伴うこともあります 7

暴風による災害の例平成 19 年 7 月 13 日沖縄県那覇市における暴風害平成 19 年台風第 4 号は 7 月 13 日昼前から13 日昼過ぎにかけて 非常に強い勢力で沖縄本島の西海上をかなり接近して通過しました この台風の影響で沖縄本島地方では風速 25m/s 以上の暴風域に入り 那覇市では最大風速 30m/ s 最大瞬間風速 56.5m/sを観測しました 暴風で剥ぎ取られた屋根 ( 沖縄県那覇市 ) 写真提供 : 那覇市役所 高潮による災害 台風が接近して気圧が低くなると 気圧低下 1hPaにつき海面が約 1cm 上昇します 例えば 台風の接近によって気圧が1000hPaから950hPaになることによって海面は50cm 上昇します また 海から陸に向かう強風で海水が海岸に吹き寄せられてさらに海面が上昇します 特に南に開いた湾の西側を台風が北上する場合 南寄りの強風が吹くため 大きな高潮被害が発生することがあります 高潮による災害の例平成 16 年 8 月 30 日香川県高松市における高潮害平成 16 年台風第 16 号は 8 月 30 日 強い勢力で西日本を縦断しました 台風の接近 通過に伴う気圧降下で海面が上昇し 南からの暴風による吹き寄せで豊後水道などから瀬戸内海に大量の海水が送り込まれ瀬戸内海沿岸では高潮が発生しました 一年を通して最も潮位の高い季節のしかも大潮の時期にあたり さらに満潮の時間と重なったこともあり 香川県 岡山県 広島県の沿岸では多くの浸水被害が発生しました 高潮による浸水被害 ( 香川県高松市 ) 写真提供 : 高松市役所 8

高波による災害 台風や低気圧が日本のはるか遠くにあっても日本周辺に高波が押し寄せることがあります 気象庁が発表する防災気象情報では 波の高さを有義波高で表現します 有義波高とは ある地点で連続して観測される波のうち 高いほうから順に1/3の個数までの波について平均した波高のことです 人が目で見たときに感じる波の高さに近いと言われています 数時間 ( 約 1,000 回の波 ) のうちには有義波高の2 倍近い大波が打ち寄せる事があります 台風接近の際は 普段にも増して高波に警戒が必要です 高波による災害の例平成 16 年 9 月 8 日北海道神恵内村における波浪害平成 16 年台風第 18 号は 暴風域を伴ったまま9 月 8 日朝には北海道の西海上を北上しました この台風により 北日本の日本海側では有義波高が6mをこえる大しけとなりました この大しけの影響で 北海道神恵内村では海岸沿いの道路で落橋が発生するなど 大きな被害が出ました 高波による道路の落橋被害 ( 北海道神恵内村 ) 写真提供 : 北海道 9

10 気象庁は 低気圧や台風の接近などによって 大雨や強風により 災害が発生するおそれがある場合 発表のタイミングや内容 市町村などの防災機関の対応例や住民の皆さんにとっていただきたい行防災気象情報とその効果的な利用

11 警報や注意報は 雨量や風速などが基準を超えると予想されるときに発表します 基準は災害の発生と雨量や風の強さなどとの関係を調査した上で 防災関係機関と協議して 防災対応の段階に合わせて決定します 気象災害時の避難勧告等に より有効に活用できるよう 大雨及び洪水警報 注意報の基準には災害発生と対応のよい指標 ( 土壌雨量指数 流域雨量指数 ) を用いています なお 地震活動や火山活動などにより 土砂災害によりいっそう注意が必要になった地域に対しては 大雨警報 注意報の基準を下げて運用する場合があります 警報や注意報などの防災気象情報を発表します 動については概ね次のとおりです

大 雨や台風時に発表する主な警報 注意報 警報 注意報について 気象庁は 大雨や強風などによって災害が起こるおそれのあるときに 注意報 を 重大な災害が起こるおそれのあるときに 警報 を発表して 注意や警戒を呼びかけます すべての気象警報や注意報は原則として個別の市町村を対象に発表します 災害のおそれがなくなったときには 警報や注意報を解除します 大雨や台風時に発表する主な警報 注意報の種別 種類 内 容 大雨警報 大雨により重大な災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 特に警戒を要する災害を 大雨警報 ( 浸水害 ) 大雨警報( 土砂災害 ) と明示します 大雨注意報 大雨により災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 対象となる災害として 浸水による災害や土砂災害などがあります 洪水警報 大雨 長雨 融雪などにより河川が増水し 重大な災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 洪水注意報 大雨 長雨 融雪などにより河川が増水し 災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 暴風警報 暴風により重大な災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 強風注意報 強風により災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 波浪警報 高い波により重大な災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 波浪注意報 高い波により災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 高潮警報 台風や低気圧等による海面の異常な上昇により重大な災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 高潮注意報 台風や低気圧等による海面の異常な上昇を予想したときに発表します 雷注意報 落雷 雷に伴うひょう及び竜巻などの突風により災害が起こるおそれがあると予想したときに発表します 警報 注意報の発表対象区域 ( イメージ ) テレビやラジオによる放送では 大雨や洪水などの警報が発表 等に用いられる市町村等をまとめた地域の ( 東 都の例 ) 東 都 東 地方 23 区 部 23 区東部 区 中 区 区 新 区 区 品川区 区 大 区 区 区 中 区 区 区 北区 区 区台東区 区 東区 川区 区 区 戸川区 された場合には 重要な内容を簡 北部 川市 市 市 府中市 市 布市 小金 市 小平市 東村山市 国分 市 国 市 市 東大和市 市 東 市 村山市 東 市 潔かつ効果的に伝えられるよう 部 南部 市 生市 村市 あきる 市 町 日 町 村 町 市 町 市 日 市 市 市 市町村等をまとめた地域の名称を用いて 警戒が必要な地域をお知 北部 南部 大 新 丈 大 町 村 新 村 村 丈町 村 部 北部 23 区 部 23 区東部 らせする場合があります 小 村 村小 村 南部 等 12

警報 注意報の見方 警報や注意報では 注意警戒が必要な事項 注意警戒期間 ピーク時間 雨量や波の高さなどの予想最大値を記載しています 気象状況の変化に伴って現象の起こる地域や時刻 激しさの程度などの予測が変わる事があります そのようなときには 発表中の警報や注意報の内容を更新しますので 最新の警報や注意報をご利用ください 気象警報 注意報の例 ( 気象庁ホームページの表示例 ) 平成 XX 年 X 月 XX 日 XX 時 XX 分福岡管区気象台発表 a b c a b c d e f 福岡県の注意警戒事項福岡 北九州地方では 24 日夜遅くまで浸水や河川の増水に 25 日昼前まで土砂災害に警戒して下さい お知らせ XXXの地震に伴い 被災地域の一部を対象に大雨警報 注意報について現行基準より引き下げた暫定基準で運用しています =================================== 北九州市 [ 発表 ] 大雨 ( 土砂災害 浸水害 ), 洪水警報強風注意報 [ 継続 ] 雷注意報特記事項土砂災害警戒浸水警戒 24 日夜遅くまでに暴風警報に切り替える可能性がある d 土砂災害警戒期間 25 日昼前まで注意期間 25 日夕方にかけて以後も続く浸水警戒期間 24 日夜遅くまで e 注意期間 25 日朝まで 1 時間最大雨量 80ミリ洪水警戒期間 24 日夜遅くまで注意期間 25 日夕方にかけて以後も続く風警戒期間 24 日夜遅くから25 日明け方まで注意期間 25 日昼前まで北東の風ピークは25 日未明響灘最大風速 20メートル雷注意期間 25 日朝まで付加事項はん濫竜巻 f 当該気象台担当区域内で 注意警戒が必要な事項について表示します 地震等により暫定的に基準を引き下げて運用している場合や 内容を訂正して発表した場合に その旨をお知らせします 発表中の警報 注意報の種別を 発表状況 ( 発表 継続 警報から注意報 解除 ) 毎にまとめて表示します また 大雨警報には 大雨警報 ( 害 ) のように 大雨警報の特に警戒すべき事項を括弧書きで付しています 土砂災害や浸水に関する注意警戒や 警報発表の可能性を 特記事項 として表示します 現象毎に 注意警戒期間 ピーク時間 雨量や波の高さなどの予想最大値を表示します また 気象状況により 警報 注意報を切り替え 注意警戒期間等を変更する場合があります 警報 注意報に関連して災害に結びつくおそれのある現象を表示します [ 発表 ] 大雨 ( 浸水害 土砂災害 ), 洪水警報 [ 継続 ] 雷注意報特記事項土砂災害警戒浸水警戒 土砂災害 警戒期間 9 日夜のはじめ頃まで 注意期間 9 日夜遅くまで 浸水 警戒期間 9 日夜のはじめ頃まで 注意期間 9 日夜遅くまで 1 時間最大雨量 50 ミリ 洪水 警戒期間 9 日夜のはじめ頃まで 注意期間 10 日朝まで 付加事項 はん濫 突風 赤字 : 予測が変わった箇所 常に最新の情報をご利用下さい [ 継続 ] 大雨 ( 浸水害 土砂災害 ) 洪水警報雷注意報特記事項土砂災害警戒浸水警戒 土砂災害 浸水 洪水 付加事項 警戒期間 9 日夜遅くまで注意期間 10 日朝まで警戒期間 9 日夜遅くまで注意期間 10 日朝まで 1 時間最大雨量 80ミリ警戒期間 9 日夜遅く注意期間 10 日朝まではん濫突風 13

気象情報 大雨等に際して 警報 注意報に先立って1 日 ~ 数日程度前から注意を呼びかけたり警報 注意報を補完したりするために 気象情報 ( 大雨に関する気象情報 など) を発表します 気象情報では 現象の推移 雨量等の予想 観測成果 防災上の注意 警戒事項などを具体的にお知らせするほか 警戒すべき現象を強調する 図表等を用いて視覚的にわかりやすくするなどの工夫も行っています 対象となる地域による気象情報の種類 対象となる地域による種類 全般気象情報 : 全国を対象に発表 地方気象情報 :11 地方 * ごとに発表 府県気象情報 : 都道府県 ( 北海道や沖縄県ではさらに細かい単位 ) ごとに発表 (*) 沖縄地方 九州南部 奄美地方 九州北部地方 四国地方 中国地方 近畿地方 東海地方 北陸地方 関東甲信地方 東北地方 北海道地方 大雨と洪水に関する新潟県気象情報第 8 号平成 23 年 07 月 28 日 19 時 37 分新潟地方気象台発表 地域から南 地域にかけて発達した雷 がし 地的に猛烈な雨を 測 この付近を中 に土砂災害 河川の増水やはん濫 低地の浸水に 重に警戒 地域から南 地域にかけて発達した雷 が 19 時 25 分のレー ー 新潟県では29 日 にかけて断続的に雷を伴い非常に しい雨の降る所がある見込みです 中 を中 に い で土砂災害警戒情報が発表中です 土砂災害 河川の増水やはん濫 低地の浸水に 重に警戒して下さい 平成 23 年 7 月 28 日に新潟地方気象台が発表した 図を用いた 大雨と洪水に関する新潟県気象情報第 8 号 記録的短時間大雨情報 現在の降雨がその地域にとって稀な激しい現象であることを周知するため 数年に一度の猛烈な雨を観測 解析した場合に 記録的短時間大雨情報 を府県気象情報として発表します 記録的短時間大雨情報の発表例和歌山県記録的短時間大雨情報第 1 号平成 23 年 9 月 4 日 03 時 26 分和歌山地方気象台発表 3 時和歌山県で記録的短時間大雨新宮市南部付近で120ミリ以上那智勝浦町付近で120ミリ以上古座川町付近で約 110ミリ串本町付近で約 110ミリ平成 23 年 9 月 4 日に和歌山地方気象台が発表した 記録的短時間大雨情報 14

土 砂災害警戒情報 土砂災害対策のための防災情報 気象庁は 土砂災害の危険度が高まっていることを地方自治体や住民に知らせる情報として 都道府県と共同で土砂災害警戒情報を発表しています 土砂災害警戒情報は 大雨警報 ( 土砂災害 ) の発表中に さらに土砂災害の危険度が高まった時に発表する情報で 地方自治体の行う避難勧告等の防災対応の判断や 住民の自主的な避難行動の判断などの参考としていただくことを目的としています 土砂災害警戒情報が発表されたら 崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は 早めの避難を心がけるとともに 市町村から発表される避難勧告などの情報に注意してください 土砂災害警戒情報の発表例 和歌山県土砂災害警戒情報 第 3 号 平成 23 年 9 月 2 日 23 時 20 分 和歌山県 和歌山地方気象台 共同発表 警戒対象地域 市 新宮市 かつら 町 * 高 町 * 那智勝浦町 古座川町 * 印は 新たに警戒対象となった市町村を示します 警戒 況 降り続く大雨のため 警戒対象地域では土砂災害の危険度が高まっています とる き の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は めの避難を がけるとともに 市町村から発表される避難勧告などの情報に注意してく さい 警戒対象地域 地 域 い合わ -- ( 和歌山県県土 備部河川 下水道 砂防 ) -- ( 和歌山地方気象台 ) 台風第 12 号による降り続く大雨に伴い土砂災害の危険度が高まっている中 平成 23 年 9 月 2 日 23 時 20 分に和歌山県と和歌山地方気象台が共同で発表した 土砂災害警戒情報 です 15

ん濫注意情報解除(指 定河川洪水予報 河川を指定して行う洪水予報 防災上重要な河川について 河川の増水やはん濫に対する水防活動の判断や住民の避難行動の参考となるように 国が管理する河川は国土交通省水管理 国土保全局と気象庁が 都道府県が管理する河川は都道府県と気象庁が 共同して指定河川洪水予報を発表しています 気象庁は気象 ( 降雨 融雪など ) の予測 水管理 国土保全局や都道府県は水文状況 ( 河川の水位または流量 ) の予測を担当して 緊密な連携のもとで洪水予報を行っています 洪水予報の標題は 洪水の危険度の高い順からそれぞれ はん濫発生情報 はん濫危険情報 はん濫警戒情報 はん濫注意情報 を河川名の後に付加したものです また 洪水の危険度と水位を対応させて数値化した水位危険度レベルを情報に記載し わかりやすい情報を目指しています 情報発表の流れ 水位 ははんんんんん濫濫濫濫濫警警危発危戒戒険生険情情情情情報は報は報は報報ははん濫危険水位を超えた場合洪水注意報洪水警報 一定時間後にはん濫危険水位到達を予測 ん濫注意)はん濫注意情報ははん濫が発生した場合 ( レベル 5) 警戒情報情解報は報除ん濫警戒情洪水注意報 はん濫危険水位 ( レベル 4) 避難判断水位 ( レベル 3) はん濫注意水位 ( レベル 2) 時間の流れ 洪水予報の標題 ( 種類 ) 発表基準市町村 住民に求められる行動 川はん濫発生情報 ( 洪水警報 ) 川はん濫危険情報 ( 洪水警報 ) はん濫の発生 ( はん濫水の予報 ) はん濫危険水位に到達 [ 市町村 ] 新たにはん濫が及ぶ区域の住民の避難誘導 [ 住民 ] 新たにはん濫が及ぶ区域では避難を検討 判断 [ 住民 ] 避難を完了 川はん濫警戒情報 ( 洪水警報 ) 一定時間後にはん濫危険水位に到達が見込まれる場合 あるいは避難判断水位に到達し さらに水位の上昇が見込まれる場合 [ 市町村 ] 避難勧告等の発令を判断し 状況に応じて発令 [ 住民 ] 避難を判断 川はん濫注意情報 ( 洪水注意報 ) はん濫注意水位に到達し さらに水位の上昇が見込まれる場合 [ 市町村 ] 避難準備情報の発令を判断し 状況に応じて発令 [ 住民 ] はん濫に関する情報に注意 16

台風に備える防災気象情報 台風が発生すると 台風の位置 強さ 大きさの実況や予報に関する台風情報を発表します 早期の防災準備活動を支援するために 5 日先までの進路予報を発表し 台風が日本に近づいたときには 各地域に3 日先まで 暴風域に入る確率 を発表します 各地の気象台や測候所は 気象庁本庁が発表した情報をもとに担当する地域の特性などを加味して 台風に関する気象情報 を発表します また GMDSS( 海上における遭難及び安全のための世界的な制度 ) という国際的な取り決めに基づき 外洋や近海を航行する船舶に対して 台風に関する情報を発表しています 台風予報の発表例 ( 左 :3 日先までの予報 右 :5 日先までの進路予報 ) 暴風域に入る確率 値の増加が最も大きな時間帯に暴風域に入る可能性が高く 値の減少が最も大きな時間帯に暴風域から抜ける可能性が高くなります 台風に関する海上警報の種類 呼 称 和 文 英 文 海上台風警報 海上暴風警報 海上強風警報 TYPHOON WARNING STORM WARNING GALE WARNING 風力階級 :12 ( 風速が 64 ノット (32.7m/s) 以上 ) の場合 風力階級 :10 ~ 11 ( 風速が 48 ノット (24.5m/s) 以上 64 ノット (32.7m/s) 未満 ) の場合 風力階級 :8 ~ 9 ( 風速が 34 ノット (17.2m/s) 以上 48 ノット (24.5m/s) 未満 ) の場合 説 明 17

大 雨の状況を面的に把握するための情報 解析雨量 降水短時間予報 解析雨量は 国土交通省水管理 国土保全局 道路局と気象庁が全国に設置しているレーダーとアメダス等の地上の雨量計を組み合わせて 降水量分布を1km 四方の細かさで解析したものです 解析雨量を利用すると 雨量計の観測網にかからないような局所的な強雨も把握することができるので 的確な防災対応に役立ちます 降水短時間予報は 解析雨量から求めた雨域の移動速度に 地形による雨雲の発達や衰弱なども考慮して予測雨量を計算し これに数値予報による予測雨量を組み合わせて 6 時間後までの各 1 時間雨量を1km 四方ごとに予報しています 1 時間後 2 時間後 3 時間後 4 時間後 5 時間後 6 時間後 降水ナウキャスト 最新の雨量の実況分布をもとにした予報で 1 時間後までの各 5 分刻みの降水強度を5 分間隔で予報するものと 各 10 分間降水量を10 分間隔で予報するものがあります 降水強度の予報は 目先の降水域の変化の把握を 降水量の予報は 量的な高度利用を主な目的としています 降水ナウキャストは 30 分ごとに作成される降水短時間予報では捉えられない 短時間に発達する降水の監視 予想に利用できます 5 分後 10 分後 15 分後 20 分後 25 分後 30 分後 5 分間隔で予報するナウキャストの例 18

防災気象情報などの入手方法 一 般的な入手方法 気象台は時々刻々最新の警報や注意報などの防災気象情報を発表し 都道府県などへ直ちに伝達するとともに テレビやラジオの気象情報番組などを通じて広く一般の方へもお知らせしています また インターネットの広範な普及を背景に 気象情報や観測データをホームページに掲載することによって利用しやすくしています また 国土交通省防災情報提供センターでは 携帯電話から気象警報などを閲覧できるサイト (1ページ参照) があります 防 災機関向けの情報提供 防災機関へは 気象台から防災情報提供システム ( 専用線 ) を通じて 警報や注意報はもとより 土砂災害や洪水の危険度を分布図にした情報などの詳細な防災情報を提供しています 実際に防災活動の最前線に立つ方々のより的確な防災活動を支援しています また インターネットを活用した市町村等への防災気象情報の提供も行っています この情報提供は 都道府県等を通じた警報等の伝達をサポートするもので 市町村や消防 水防機関等の防災機関を対象とし 災害応急対応の判断に有効な情報を 防災情報提供システム ( インターネットの電子メール及び防災専用ホームページ ) によって提供するものです 19

自分で行う災害への備え 1 2 3 台風や大雨は 毎年大きな災害をもたらします 警報などの防災気象情報を利用して 被害を未然に防いだり 軽減することが可能です テレビやラジオなどの気象情報に十分注意してください 台風や大雨の危険が近づいているというニュースや気象情報を見たり聞いたりしたら 災害への備えをもう一度確認しましょう 家の外の備え 大雨が降る前 風が強くなる前に行いましょう 窓や雨戸はしっかりとカギをかけ 必要に応じて補強する 側溝や排水口は掃除して水はけを良くしておく 風で飛ばされそうな物は飛ばないよう固定したり 家の中へ格納する 家の中の備え 非常用品の確認 懐中電灯 携帯用ラジオ( 乾電池 ) 救急薬品 衣類 非常用食品 携帯ボンベ式コンロ 貴重品など 室内からの安全対策飛散防止フィルムなどを窓ガラスに貼ったり 万一の飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておく 水の確保断水に備えて飲料水を確保するほか 浴槽に水を張るなどして生活用水を確保する 避難場所の確認など 学校や公民館など 避難場所として指定されている場所への避難経路を確認しておく 普段から家族で避難場所や連絡方法などを話し合っておく 避難するときは 持ち物を最小限にして 両手が使えるようにしておく 4 非常持ち出し品を用意しましょう 以下は非常持ち出し品の一例です リュックサック 食料品など 飲料水 乾パンやクラッカーなど レトルト食品 缶詰 粉ミルク 哺乳ビンなど ナイフ 缶切り 鍋や水筒 医薬品など 救急医薬品 常備薬 予備の眼鏡など 防災頭巾やヘルメット 丈夫な靴 地図 貴重品 お金 現金 ( 小銭も ) 預金通帳など 印鑑 健康保険証など 身分証明書 衣類 下着 タオル 寝袋 雨具 日用品 懐中電灯 ラジオ 電池 軍手 ロープ マッチやライター 使い捨てのカイロ マスク 紙おむつ 生理用品 ティッシュなど 筆記用具 厚手のごみ袋など 20

大雨が降り出した! 台風が接近している! ときは 気象台が発表する 台風情報 警報 注意報 などに気をつけましょう! 気象台では 台風の影響が考 えられる場合や雨などにより重大な被害が発生する恐れがあるときは 台風情報 警報 注意報 を発表します テレビやラジオから最新の情報を入手して下さい 危険な場所に近づかない 雨で増水した小川や側溝は境界が見えにくくなり 転落事故が発生します また 山崩れ がけ崩れも起こりやすくなります 日頃は安全と思われている場所でも油断せず これらの場所にはむやみに近づかないようにしましょう 非常用品の点検 非常用持ち出し品の点検をしましょう 例えば 赤ちゃんのいる家庭では粉ミルクとお湯を忘れないように準備しましょう 災害発生の危険が迫ってきたら 市区町村長は 災害の危険が迫った地域の住民に対 して 避難勧告 や 避難指示 を行ないます これらの指示は 防災無線 広報車 消防署などによって伝えられます 危険を感じたり 市区町村長からの避難指示があった場合は すぐにその指示に従えるよう準備し あわてず速やかに避難しましょう 避難の前には 必ず火の始末をしましょう 避難の際の持ち物は最小限にして 背中に背負うなど とっさのとき両手が自由に使えるようにしておきましょう また 指導者の指示に従って 慎重に行動しましょう 忘れ物をしたからといって 取りに戻るのは危険です 避難の準備 避難勧告が出てからあわてないように 避難場所ま での道順や避難指示の伝達方法 隣近所との協力体制などについて 再度確認しましょう 避難先では 勝手な判断や行動をせず 指導者の指示に従いま しょう 引き続き 台風に関する情報 警報 注意報 などの情報に注意して 最新の情報を入手しましょう 21

雨の強さと降り方 1 時間雨量 (mm) 10 以上 ~ 20 未満 気象庁 20 以上 ~ 30 未満 30 以上 ~ 50 未満 予報用語やや強い雨強い雨激しい雨 人の受けるイメージ 人への影響 屋内 ( 木造住宅を想定 ) 屋外の様子 車に乗っていて 災害発生状況 ザーザーと降る 地面からの跳ね返りで足元がぬれる 雨の音で話し声が良く聞き取れない どしゃ降り 地面一面に水たまりができる この程度の雨でも長く続く時は注意が必要 風の強さと吹き方 平均風速 (m/ 秒 ) 10 以上 ~ 15 未満 バケツをひっくり返したように降る 傘をさしていてもぬれる ワイパーを速くしても見づらい 側溝や下水 小さな川があふれ 小規模の崖崩れが始まる 15 以上 ~ 20 未満 50 以上 ~ 80 未満非常に激しい雨 滝のように降る ( ゴーゴーと降り続く ) 寝ている人の半数くらいが雨に気がつく 道路が川のようになる 高速走行時 車輪と路面の間に水膜が生じブレーキが効かなくなる ( ハイドロプレーニング現象 ) 山崩れ 崖崩れが起きやすくなり危険地帯では避難の準備が必要都市では下水管から雨水があふれる 20 以上 ~ 25 未満 80 以上 猛烈な雨 息苦しくなるような圧迫感がある恐怖を感ずる 傘は全く役に立たなくなる 水しぶきであたり一面が白っぽくなり 視界が悪くなる 都市部では地下室や地下街に雨水が流れ込む場合があるマンホールから水が噴出する土石流が起こりやすい多くの災害が発生する 25 以上 ~ 30 未満 車の運転は危険 雨による大規模な災害の発生するおそれが強く 厳重な警戒が必要 30 以上 おおよその時速 ~ 50 km ~ 70km ~ 90km ~ 110km 110km ~ 風圧 (kg 重 /m2) ~ 11. 3 ~ 20.0 ~ 31.3 ~ 45.0 45.0 ~ 予報用語やや強い風強い風非常に強い風猛烈な風 速さの目安一般道路の自動車高速道路の自動車特急列車 人への影響 屋外 樹木の様子 車に乗っていて 建造物の被害 風に向って歩きにくくなる傘がさせない 樹木全体が揺れる電線が鳴る 道路の吹流しの角度が水平 高速道路で乗用車が横風に流される感覚を受ける 取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始める 風に向って歩けない転倒する人もでる 高速道路では 横風に流される感覚が大きくなり 通常の速度で運転するのが困難となる ビニールハウスが壊れ始める 小枝が折れる しっかりと身体を確保しないと転倒する 鋼製シャッターが壊れ始める風で飛ばされた物で窓ガラスが割れる 立っていられない屋外での行動は危険 樹木が根こそぎ倒れはじめる 車の運転を続けるのは危険な状態となる ブロック塀が壊れ 取り付けの不完全な屋外外装材がはがれ 飛び始める 屋根が飛ばされたり 木造住宅の全壊が始まる 100-8122 東京都千代田区大手町 1 丁目 3 番 4 号平成 24 年 5 月電話 :(03)3212-8341( 代表 ) FAX:(03)6689-2917( 耳の不自由な方向け ) ホームページ :http://www.jma.go.jp/ このリーフレットは 印刷用の紙へリサイクルできます