Effect of Inhaled Indomethacin for Bronchorrhea in a Case of Bronchioloalveolar Carcinoma Key words: Bronchioloalveolar carcinoma, Bronchorrhea, Inhaled indomethacin therapy, CT angiogram sign
532 Table イ ン ドメタ シ ン吸 入 で症 状 改 善 を み た肺 胞 上 皮 癌 の 一 例 1. Laboratory findings on admission. Fig. 2. A) Chest CT scan at the level of the carina shows air-space consolidation with peripheral dominance and several nodular lesions in the left upper lobe. B) CT scan shows cavity-like lesions in the consolidation of left S9. A) Fig. 1. Chest roentogenogram on admission shows a combination of dense consolidation and ground glass opacities in the right lung and dense consolidation with air bronchogram in the left lung. Fig. 3. CT scan shows enhanced branching pulmonary vessels within consolidation in the left lower lobe (the CT angiogram sign). を 認 め,airbronchogramも 指 摘 し 得 た(Fig. 1). 胸 部CT:肺 野 条 件 で は 気 管 分 岐 レベ ル で 胸 膜 下 領 域 に 肺 胞 充 実 性 陰 影 と左 上 葉 に 小 葉 程 度 の 大 き さ の 結 節 状 陰 影 を 認 め た(Fig.2A).陰 影 の分 布 に は全 体 に共 通 す る様 式 を見 出 だせ な か っ た が,陰 影 が 小 葉 間 隔 壁 に よ り境 さ れ る 部 位 も 混 在 し て い た.ま B) た 左S9胸 膜 直 下 に 空 洞様 病 変 を 認 め た(Fig.2B).縦 隔 条 件 の 造 影CTで 左 下 葉 のconsolidation内 に 肺 動 脈 影 と思 わ れ る分 岐 を 呈 す る 線 状 陰 影,い gram わ ゆ るCT signが 認 め ら れ た(Fig.3)2).ま は angioた縦 隔 リ
Fig. 4. Clinical course. Table 2. Biochemical analysis of sputum. - before and after-inhalation of indomethacinbefore-inhalation after-inhalation
534 イ ン ドメタ シ ン 吸 入 で 症 状 改 善 を み た肺 胞 上 皮 癌 の 一 例 ン パ 節 転 移 も 認 め な か っ た. 3.考 Fig. 察 5. The autopsy specimen obtained from the lung shows fairly uniform tall columnar mucin-producing cells lining spaces that mimic the normal alveolar architecture. イ ン ドメ タ シ ン 吸 入 療 法 は 多 量 の 喀 痰 を 有 す る患 者 に対 す る治 療 的 試 み と して近 年 注 目さ れ て い る4).そ の作 用 機 序 は 内 因 性 プ ロ ス タ ノ イ ドの 産 生 の 抑 制 に よ っ て,気 Cl分 泌 が 制 御 さ れ,管 道上皮 細胞 によ る 腔 側 へ の2次 的 な水 分 移 動 が 減 少 す る と 考 え ら れ て い る.現 在 ま で に慢 性 気 管 支 炎,び ま ん 性 汎 細 気 管 支 炎,気 管支拡 張 症 に 対 す る 効 果 が 報 告 さ れ て い る4).肺 皮 癌 に 対 す る 有 用 性 は,検 当 た ら ず,本 胞 上 索 し得 た 範 囲 で は 見 症 に よ る気 管 支 漏 に 対 す る対 症 療 法 と し て は 初 め て の 報 告 と思 わ れ る. 吸 入 方 法 は 千 葉 ら の 方 法 に 基 づ き5)調 製 し た 溶 解 液 を1回2ml(イ 1日3回 ン ド メ タ シ ン25mg含 有), ジ ェ ッ トネ ブ ラ イ ザ ー に て 投 与 し た. 本 例 で は 喀 痰 量 の 減 少 は 得 ら れ な か っ た が, 性 状 の 変 化 に よ る呼 吸 困 難 感 の 改 善 が 明 ら か で あ っ た.自 覚 症 状 と 痰 の 肉 眼 所 見 か ら は,絶 間 な く 流 失 す る 粘 性 の 低 い 痰 が,断 え 続 的に ま と ま っ て 喀 出 さ れ る粘 度 の 高 い 痰 に 変 化 し,痰 の 喀 出 時 間 お よ び 回数 が 減 少 した こ とに よ る もの と考 え ら れ た.中 村 ら は 流 動 性 が 強 く,粘 る い は 降 伏 値 が 低 値 な 痰 は,咳 ス ト状 に な り,粘 に よ り容 易 に ミ ク リア ラ ン ス の面 で は 有 利 覚 症 状 の 面 か らは不 利 とな る可 能 性 を 指 摘 し て い る6). ン ドメ タ シ ン吸 入 前 後 で 変 化 した 要 因 が 気 道 か ら の 水 分 分 泌 の 抑 制 され た結 果 で あ る こ と を指 示 す る 検 査 所 見 は 得 ら れ な か っ た.な 文 改 善 と 自覚 症 状 改 善 に 関 係 が あ る 可 能 性 が 報 告 さ れ て い る7胸. 喀 痰 量 の 減 少 が 認 め ら れ な か っ た 一 因 に は, 癌 の 進 行 に 伴 う痰 産 生 量 の 増 加 に よ り,減 少効 果 が 相 殺 さ れ た 可 能 性 も 考 え ら れ た.1例 のみ の デ ー タ で あ り,生 化 学 的 分 析 か らの 変 化 も著 明 で は な か っ た が,蓄 もの で あ り,今 痰の 肉眼的変化 は明瞭 な 後 と も対 症 療 法 と して は 試 行 す る 価 値 は 十 分 に あ る も の と思 わ れ た. 謝 辞 喀痰 の 生化 学 分 析 お よび脂 質 分 画 に対 す る考 察 は,日 本 喀痰 研 究所 所 長,長 岡滋 先 生 の御 教 示 に よ る もの で あ 喀 痰 分 析 か ら は,イ 喀 痰 がmucinousに 比)の 軽 度 上 昇 傾 向 は,粘 液 線 毛 ク リア ラ ン ス の 液 塊 と し て の 喀 出 感 を伴 わ な い 可 能 性 を 述 べ,咳 だ が,自 性 あ チ ジ ル コ リ ン と ス フ ィ ン ゴ ミエ リ ン の 比(L/S り,こ こ に深 謝致 し ます. な お,本 論文 の要 旨 は第106回 日本 肺癌 学会 関 東部 会 (1993年3月6日,千 葉)に て発 表 した. おホォ スファ 献 1) Spiro SG, Lopez-Vidriero MT, Charman J, et al: Bronchorroea in a case of alveolar cell carcinoma. J Clin Path 28: 60-65, 1975. 2) Im J-G, Han MC, Yu EJ, et al: chiolo-alveolar Sign" on CT Scan. Carcinoma: Radiology 1990. 3) Mountain CF, Libshitz HI, Hermes KE,: Lobar Bron- LUNG CANCER A HANDBOOK for STAGING and IMAGING, pp 4-7. USA, Charles "Angiogram P. Young, 176: 749-753, 4) Tamaoki 1992. J, Chiyotani A, Kobayashi K, et
al: Effect of indomethacin on bronchorrhea in patients with chronic bronchitis, diffuse panbronchiolitis, bronchiectasis. Am Rev Respir Dis 145: 548-552, 1992. Effect of Inhaled Indomethacin for Bronchorrhea in a Case of Bronchioloalveolar Carcinoma Shinpei Kawaguchi, Hideo Kobayashi, Souichirou Kanou, Takuji Kiryu, Naokazu Nagata and Hiroshi Shibata* The Third Department of Internal Medicine National Defence Medical College, Tokorozawa, Saitama, Japan The Second Department of Pathology We report the effectiveness of inhaled indomethacin therapy for a case of bronchioloalveolar carcinoma with bronchorrhea. A 61-year-old woman was admitted to our hospital because of dyspnea, cough, and a large amount of transparent sputum. Chest roentogenogram showed bilateral diffuse infiltrative opacities. On admission, she produced about 100 ml of sputum a day (bronchorrhea). Chest CT scan showed the CT angiogram sign which has been reported to be a characteristic finding in bronchioloalveolar carcinoma. Transbronchial lung biopsy revealed well differentiated adenocarcinoma. Since the patient's condition deteriorated, treatment was directed to reducing sputum volume and supportive care. There was no improvement after 30 mg of prednisone daily, and she produced about 500 ml of sputum each day. Therefore, inhalation indomethacin therapy was started. Although sputum volume did not decrease, respiratory difficulties were improved by a change in the increased viscosity of sputum which resulted in an easier expectoration. She died due to progressive respiratory failure, and autopsy revealed typical features of bronchioloalveolar carcinoma with marked mucinous production.