5. 指導観 枕草子 は類聚的章段 日記的章段 随想的章段から成っており 各章段の特徴をおさえる必要がある また 単語の使われ方や文章中での変化 文法の要点を丁寧におさえていき 清少納言の感性を読み取っていくことが求められる かたはらいたきもの では 単語の使われ方を他の文献と比較し すさまじきもの

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指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

第○学年 ○○科指導計画

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

Taro-【HP用】指導案.jtd

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

本単元における本質的な問い 芭蕉はどのような思いで おくのほそ道 を書いたのだろうか 永続的理解 芭蕉は俳句の芸術性を高めるため旅に出て, 推敲を重ねて虚構を交えることで文学的価値を高めようとした パフォーマンス課題 江戸時代前期, 松尾芭蕉の書いた俳諧紀行文 おくのほそ道 は, 多くの人に愛され,

第1学年国語科学習指導案

第○学年○組 学習指導案

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単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

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3 僕が蝶を一つ一つつぶしたのは償いのためであとすこれらは 生徒の感想や疑問をもとに教師が設定した人物像 行動 結末の意図に焦点を当てて3つに絞ったそれぞれを賛成 反対 2つの視点から読み進めていくには 討論会の形式で提示すことが有効であ討論会の班編成は まず課題に対して自分が肯定か否定かを考えさせ

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

(3) 文語の決まりや音読の仕方を知り, 古文を音読して古文特有のリズムを味わいながら古典の世界に 触れ, 古典には様々な種類の作品があることを知ることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項 ) 3 本単元における言語活動 昔話とその原典である古典を読み比べ, その内容の違いや古文

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

作品の世界に没頭することで 新たな古典の世界への一歩を踏み出し 自分の世界を広げることに 繋がるのではないだろうか 生徒観 9 月に実施した古典学習についての事前アンケートにおいて 古典の学習は楽しいと思いますか の質問に肯定的な解答をした生徒の割合は 19% で その理由としては 昔のことが分かる

の一部のみであるしたがって教科書の本文だけから小説 こころ の全体像を浮かび上がらせることは難しいしかし 掲載された部分だけでも 先生 と という二人の青年の揺れ動く こころ を描き 生徒たちを作品の中に引き込む力は群を抜いたものであると考える高校 3 年生である生徒たちは 心の葛藤というものを多く

国語科学習指導案様式(案)

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第1学年国語科学習指導案

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作中の価値観や人生観がどのように異なっているか または同じところはどこかなどを考えさせる 枕草子 については主に季節感を捉えさせ 自分の季節感を記述し発表したり 互いに鑑賞し合ったりする学習活動としていく さらに 矛盾 では 漢文に慣れるとともに様々な故事成語について知識を深め 我が国の文化に根ざし

Microsoft Word - åł½èªžç§‚2å¹´2çµ—ã••ï¼™ã†¤ã†®ã†łã†¤ã‡†ã†—ã‡™ã†‘ã‡›ã†¹ã‡‹ã†ƒã••ã•„ã†µã‡“ã†Šã†“ã†¯ã•†ã†©ã‡fiㆪㆬㆮ㕓æ„⁄尔桋

国語科学習指導案

平成29年度 中学校国語科教育

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

対象学年教科 科目名担当者名 2 学年松本直稔国語 国語総合 ( 普通科 ) 陶山千穂 高石美穂 ( 外国籍生徒向け ) 使用教科書出版社 : 大修館書店教科書名 : 新編国語総合 国語総合 は現代文 古文 漢文の基礎的な内容を総合した科目である それぞれの分野の文章の読解を通じて 人の生き様や心理

2-1_ pdf

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

Microsoft Word - ④「図形の拡大と縮小」指導案

ICTを軸にした小中連携

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

6 指導計画 (7 時間扱い ) (1) 単元の 1: 字手紙 のねらいの確認と受取人決定指導計画 2: 手紙の基本知識の確認と書くことの内容の整理 3: 時候の挨拶作成 ひと文字練習と下書き 4: ひと文字練習と下書き 5: 相互評価 推敲 ( 本時 ) 6: 推敲および清書 7: 清書と宛名書き

2010 年 7 月 18 日 ( 土 ) 英語科指導法 Ⅲ 模擬授業 2 学習指導案 第 2 学年英語科学習指導案 日時 :2010 年 7 月 18 日 ( 土 ) 第 4 時限目学年 : 第 2 学年場所 : 共通教育棟 3 号館 3F 332 教室授業者 : B082G031X 菊田真由 1

国語科学習指導案 平成 25 年 6 月 25 日 ( 火 ) 5 校時 第 3 学年 A 組 ( 男子 12 名, 女子 15 名計 27 名 ) 授業教室 3A 教室 指導者相田健太郎 (T1) 柿内香予 (T2) 1 単元の学習指導について (1) 単元名 近現代の短歌 俳句 読もう 詠もう短

学習者用デジタル教材リスト 国語 1 年 国語 1 年上コンテンツ上 8 あいさつをしよう 8 関連ページ 内容 趣旨など 場面の様子を想像する ( 音声付 場面や状況に合わせた言葉遣いの確認 ) 国語 1 年上 コンテンツ 上 10 じこしょうかいをしよう 10 場面の様子を想像する ( 音声付

第4学年算数科学習指導案

第1学年国語科学習指導案

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

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学習指導要領

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d 単元について 第 2 学年 5 組国語科学習指導案単元名 : 謎解きインタビュー記事を書こう教材文 : 走れメロス 男子 21 名女子 16 名計 37 名 指導者水田陽子 単元観本単元は, 中学校学習指導要領国語科第二学年, C 読むこと の指導事項 イ文章全体と部分との関係, 例示や描写の効

Microsoft Word - 社会科

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

第 1 学年 国語科学習指導案 1 単元名 オツベルと象 を読む ~ 読みの交流を通して~ 学習指導要領との関連 C 読むこと (1) エ文章の構成や展開 表現の特徴について 自分の考えを持つこと 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項イ ( ア ) 音声の働きや仕組みについて関心を持ち 理解を深

Taro-5年研究のまとめ

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

第 2 問 A 問題のねらいインターネット上の利用者の評価情報やイラストを参考に場面にふさわしい店を推測させることを通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉えたり, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 友人, 家族, 学校生活などの身の回りの事柄に関して平易な英語で書かれ

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

【単元吊】「段落のつながりに気をつけて読もう《[ツバメがすむ町]

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児童は, これらの 読みの観点 を使いながら, 物語のしくみや中心人物の心情の変化を捉える経験を積んできている しかし, 作品の価値や作者の思いに気付いたりすることは十分ではない (2) 教材観本単元で取り扱う教材は, 作者である小林豊氏がアフガニスタンを訪問した際の経験を基に書いた三部作の中から教

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

(2) -2,4,1 3 y=-x-2 をかいた ( 人 ) 4 (1) y=2x-9,y=2x,y=3x+3 (2) y=x+11 (3) 指導観校内の研究テーマが 考える力を引き出す授業のあり方 ということで, 数学科では考える力とは何かを分析し,11 項目に整理した 1 帰納的に考える力 2

また 情報の作り手としての活動も学習に組み込まれている 放送局は情報の作り手として 考えたことや伝えたいことなどから話題を集め 収集した知識や情報を関連付け 目的や意図に応じて 事柄が明確に伝わるように話の構成を工夫している これは 学習指導要領に示されている 話すこと 聞くこと の話すこと内容と同

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○数学科 2年 連立方程式

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

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7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

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第1学年国語科学習指導案

画像, 映像などの気象情報や天気と1 日の気温の変化の仕方に興味 関心をもち, 自ら気象情報を収集して天気を予想したり天気の観測をしたりしようとしている 気象情報を活用して, 天気の変化を予想することができる 1 日の気温の変化の仕方を適切に測り, 記録することができる 天気の変化は気象情報を用いて

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Transcription:

第 2 学年国語科学習指導案日時 : 平成 29 年 9 月 25 日 ( 水 )~10 月 5 日 ( 木 ) 場所 : 東京学芸大学附属高等学校対象 : 2 年 H 組授業者 : 森合陽紀 糸井満里奈 池上誠指導教諭 : 浅田孝紀先生 1. 単元名 枕草子 ( 教育出版古典 B 古典編 ) 2. 単元の目標 1 作者である清少納言について関心を持ち 内容や表現のしかた 他の文献等から積極的に理解しようとしている 国語への関心 意欲 態度 2 文章に表れているものの見方や考え方について 知識や体験と関連付けながら 自分の考えを持つことができる 読む能力 3 枕草子 の表現の特色を把握し 言語表現に対する理解を深めることができる 知識 理解 3. 単元の評価規準 関心 意欲 態度読む能力知識 理解 古文に書かれた内容や時代背景 作者について関心をもち 進んで意見や感想を交流しようとする 内容や表現の仕方 他の文献などから 作者の特徴や性格を捉えようとしている 抽象的な概念を表す語句や心情を表す語句などに注意して読むことができる 文章に表れているものの見方や考え方について 知識や体験と関連付けながら 自分の考えをもつことができる 内容や表現のしかたに注目し 作者や時代背景を正確に読み取ることができる 重要な古語や文法を理解することができる 本文の表現の特色を把握し 言語表現に対する理解を深めることができる 4. 教材観 枕草子 は平安時代中期に清少納言によって書かれた随筆文学である のちに作られることとなる 鴨長明の 方丈記 ( 鎌倉時代初期 ) 兼好法師の 徒然草 ( 鎌倉時代後期 ) に立つ三大随筆のはじめとして位置付けられている また 構成としては 約三百の章段から成っており 以下のように大別される 1 類聚的章段 2 日記的章段 3 随想的章段であり それぞれ 1 ある主題のもとに連想された物事を集めた章段 2 宮仕えの体験を記した章段 3 自然や人事に関する感想を叙述した章段 として成っている 今回扱う文章は 枕草子 の中の かたはらいたきもの すさまじきもの 九月ばかり の三つであり 前二つは類聚的章段 九月ばかり は随想的章段にそれぞれ位置づけられている 清少納言が見聞きしていて苦痛なものを書く かたはらいたきもの と 興ざめだと感じるものを書く すさまじきもの は 主に清少納言が何をもってそうだと感じるのかを文章中から読み取ることを中心としつつ どのようにその単語が使われているのか その単語は文書中に変化はあるのか ということを読み取っていくことができればいいと考える また 九月ばかり は 自然についての感想が書かれており 自分と他人との感受の違いを をかし という点について 書かれていることが興味深い文章となっている 授業の中では 主に 作者である清少納言や 枕草子 そのものと 同時代の作品での単語の使われ方の違いや 現代までに続く感覚などとの対比を中心に授業を行い 過去と現在を繋げながら古典作品を読み解いていくことができるような学習を進めていきたいと考えている

5. 指導観 枕草子 は類聚的章段 日記的章段 随想的章段から成っており 各章段の特徴をおさえる必要がある また 単語の使われ方や文章中での変化 文法の要点を丁寧におさえていき 清少納言の感性を読み取っていくことが求められる かたはらいたきもの では 単語の使われ方を他の文献と比較し すさまじきもの では自分の感覚と清少納言の感覚を比較していく 九月ばかり では 本文から読み取れる作者の性格を出発点として 図書館でさまざまな文献から作者の性格をさらに掘り下げていくことで 清少納言について理解を深めることができ より 枕草子 への関心を高めることができると考える 授業の中では 教師が一方的に話をしたり 知識を教え込んだりするような受け身の授業ではなく ペア学習やグループ学習などの中で考えたり 話し合ったり 書いたりする場面を多く作り 生徒が主体的に参加できる授業をしていくことが大切である 6. 単元計画 主な学習活動 1 九月ばかり の前半部の口語訳を確認していく 九月ばかり の後半部の口語訳を確認していく 人の心にはつゆをかしからじと思ふこそ またをかしけれ という言葉から 清少納言の性格を考える 2 目的を明確にし 活動の手順を確認する グループ別の活動 各グループごとの発表 評価 評価の観点 前半 ( 叙景 ) と後半 ( 叙景 批評 ) の違いに気づき 口語訳を作ることができる 読む能力 知識 理解 ( ノート 発言 ) 作者の自然を見る視点の鋭さや評論家的正確に気付き それに対して自分の考えを述べることができる 関心 意欲 態度 知識 理解 ( ノート 発言 ) 清少納言の性格について積極的に調べることができる 関心 意欲 態度 ( ワークシート ) グループとしての考えを発表することができる 関心 意欲 態度 知識 理解 ( ワークシート 発表 )

第 2 学年国語科学習指導案日時 : 平成 29 年 10 月 4 日 ( 水 ) 校時場所 : 東京学芸大学附属高等学校 対象 : 2 年 H 組授業者 : 池上誠指導教諭 : 浅田孝紀先生 1. 単元名 枕草子長月ばかり ( 教育出版古典 B 古典編 ) 2. 本時のねらい (1/2) 前半( 叙景 ) と後半 ( 叙景 批評 ) の違いに気づき 清少納言の鋭い批評家精神を感じる 晩秋の季節感 庭の植込みに置く梅雨の姿をさらりと書きとめた 繊細な感覚美 短章ゆえに鋭く描出する新鮮な筆致を味読させる 3. 本時の評価 前半( 叙景 ) と後半 ( 叙景 批評 ) の違いに気づき 口語訳を作ることができる 作者の自然を見る視点の鋭さや評論家的性格に気づき それに対して自分の考えを述べることができる 4. 本時の 時間 学習事項指導上の留意点 ( ) 手だて ( ) 評価 ( ) 導入 (5 Ⅰ 九月 ( 長月 ) ばかり や陰暦の確認をする 本文の季節はいつごろか確認する 前半 ( 九月ばかり ~ あはれにをかしけれ ) 1 文ずつ読み 口語訳を確認していく 語釈と文法 九月ばかり (= 露こぼるばかり ) 夜一夜 降りあかし けざやかに 前栽 ( せんざい ) 透垣 ( すいがい ) 羅文 ( らもん ) かいたる こぼれ残りたるに ( 露こぼるばかり ) 白き玉を 文法の要点 さし出でたるに こぼれ残りたるに なぜ前栽は ぬれかかりたる なのか なぜ蜘蛛の巣は こぼれ たのか 白き玉を貫きたるやうなる はどのような様子か 長月ばかり は随想的章段であることを確認する 長月 は太陽暦の十月上旬から十一月上旬で 夜がだんだん長くなることに由来 ばかり は副助詞で ころ くらい ( 程度 ) の意 だけ ( 限定 ) ではないことを確認する 九月ばかり と 露こぼるばかり の ばかり が程度の意 透垣 羅門は教科書の挿絵を見て参考にする 夜一夜 の雨により前栽が ぬれかかりたる ことを確認する 夜一夜 の雨により蜘蛛の巣が こぼれ たことを確認する 白き玉を貫きたるやうなるこそ は教科書の注釈を参考に 白露 が 白き玉 のように見え 蜘蛛の巣 が 糸で貫きたるやう であることを確認する Ⅱ 前半 ( 叙景 ) と後半 ( 叙景 批評 ) の違いに気づき 清少納言の鋭い批評家精神を感じる 後半 ( すこし日 ~ またをかしけれ ) 一文ずつ読み口語訳を確認していく 語釈と文法 日たけぬれば ふと かみざま と言ひたる 萩など が今までは露を帯びて 重げなる ことを確認する つゆをかしからじ には 露 がかかっていることを確認する 露の三視点から作者の自然を見る視点の鋭

まとめ 文法の要点 手ふれぬに 露の落つるに こぼるばかり つゆをかしからじ 萩などのいと重げなるに はなぜ 重げなる なのか をかし をかしからじ をかしけれ の部分は 誰が 何を をかし または をかしからじ と思うのか 個人 (2 ペア (1 全体 (2 まとめ 人の心にはつゆをかしからじと思ふこそ またをかしけれ という言葉から 筆者のどのような性格がうかがえるか 個人 (2 グループ (5 全体 (8 さを確認する 風景を感じる をかし と もののとらえ方の違いに気づく をかし の両方が使われている をかし をかしからじ をかしけれ に注目させ ペアで話し合わせる 前半 ( 叙景 ) と後半 ( 叙景 批評 ) の違いに気づき 口語訳を作ることができる 読む能力 知識 理解 ( ノート 発言 ) 他の連中は感受性が鈍いから こんな微妙な点に趣を感じることなんてないのだわ と そう思うこと自体に満足している また この筆者らしい自信に満ちた誇らしげな様であるとともに 自己の見解を客観的に批判する評論家的性格がうかがえることを確認する 作者の自然を見る視点の鋭さや評論家的性格に気づき それに対して自分の考えを述べることができる 関心 意欲 態度 知識 理解 ( ノート 発言 )

第 2 学年国語科学習指導案日時 : 平成 29 年 10 月 5 日 ( 木 ) 校時場所 : 東京学芸大学附属高等学校図書館 対象 : 2 年 H 組授業者 : 池上誠指導教諭 : 浅田孝紀先生 1. 単元名 枕草子長月ばかり ( 教育出版古典 B 古典編 ) 2. 本時のねらい (2/2) 清少納言の性格について調べる活動を通して 清少納言に関する理解を深める 3. 本時の評価 清少納言について積極的に調べ グループとして考えたことを発表することができる 4. 本時の 時間 学習事項指導上の留意点 ( ) 手だて ( ) 評価 ( ) 導入 (5 1. 目的を明確にし 活動の手順を確認する 付箋の書き方や活動の手順を説明する 前時のまとめで生徒が発表した清少納言の性格が本当にそうなのか 他にも違う一面があるのか さまざまな文献から考えさせる 清少納言の性格は本当に ( 前時のまとめ ) なのか調べよう (30 まとめ 2. グループ別の活動 活動 1 清少納言について書かれた作品を読み 清少納言の性格についての情報を集める 活動 2 集めた情報をもとに カテゴリーごとに分類する 3. まとめ 各グループごとに発表 グループに 1 枚ワークシートを配り 付箋を活用することで 情報を視覚化し 整理しやすくする 情報が少ないグループには 机間指導でサポートする 清少納言の性格について積極的に調べることができる 関心 意欲 態度 ( ワークシート ) カテゴライズした分類 ( 性格 ) とその根拠にしたもの ( 作品 文 ) を発表させる グループとしての考えを発表することができる 関心 意欲 態度 知識 理解 ( ワークシート 発表 ) 準備するもの : 付箋 ワークシート 本 図書館で使用する本について 清少納言の性格について言及しているものや性格を想像できるものを使用する 平安時代 ~ 現代の作品まで幅広く扱いたい ( 先生方と相談 )