第 6 学年 1 組 社会科学習指導案 授業日平成 24 年 10 月 24 日 ( 水 ) 6 限授業者教諭小林亨会場 6 年 2 組教室 1 単元名 にぎわう都市, 花開く文化 2 本単元の価値本単元は, 学習指導要領の第 6 学年の内容 (1) カを受けて設定する 歌舞伎や浮世絵, 国学や蘭学について調べ, 町人の文化が栄え新しい学問が起こったことが分かること 本単元では, 江戸時代の文化, 主に化政文化を取り上げる 化政文化は, 江戸時代後期, 江戸の経済の発展を背景に都市を中心に発展した文化である 都市を中心にしながらも, 経済の発展, 交通の発展, 人々の交流の発展により, 全国に浸透していく 都市を中心とし, 庶民が文化を担ったところが, この文化の特徴である また, 化政文化の時期には, 思想に影響を与える中国の儒学に対する国学の成立や, 医学や天文学などに影響を与える蘭学が受け入れられた時代である 本単元の文化の学習においては, これまで, 実際に浮世絵などを鑑賞することで, 作品の美しさをとらえてきた しかし, これだけでは, 文化や学問そのものについてのとらえることはできるが, 社会の安定と文化の特徴という面とを関連付けられない場合があった 江戸時代の文化の特徴は, 町人にささえられる ( 社会的な観点 ) や文化の広がり ( 空間的な観点 ), 今に継がれている ( 時間的な観点 ) という事象を, 社会の安定との因果関係から考えるからこそ, つながってとらえられるものである しかし, 子どもに, 社会の安定や文化の特徴が, どちらとも表面的に理解されてしまうのは, 文化の特徴と社会の安定の因果関係を探る観点が, 混在した状態 ( 観点が絞られていない状態 ) で学習が進むためである 子どもが, それぞれに, 町人が文化を担う ( 社会的な観点 ), 文化の広がり ( 空間的な観点 ), 今に継がれている ( 時間的な観点 ) ことから, 民衆の力が高まっていく ( 社会の安定 ) 様子に因果関係を求めるために, これらの事象をかかわらせて, 文化の特徴としてとらえられないことがあった そこで, 歌舞伎や浮世絵を取り上げ, この二つに共通に含まれる 町人に人気がある ( 支える ) 全国に広がる 今に継がれている ( 残されている ) という事象と民衆の力の高まり ( 社会の安定 ) に因果関係を, まず, 空間的な観点, 広がりから関連付けていく学習を進める そして, 民衆の力の高まりと文化の広がりのかかわりを基に, 今に継がれている ( 時間的な観点 ) や町人に支えられる ( 社会的な観点 ) ことと民衆の力の高まり ( 社会の安定 ) の因果関係を探っていく そうすることで, 具体的な作品を通して, 町人に支えられる ( 社会的な観点 ) や文化の広がり ( 空間的な観点 ), 今に継がれている ( 時間的な観点 ) ことをかかわらせて, 文化の特徴としてとらえることができる この姿が, 文化や学問にかかわる複数の事象を関連付けて, 江戸時代の文化の特徴について考える姿である この姿を通すことで, 浮世絵が世界の絵画にも影響を与えている事実や歌舞伎も多数の海外公演が行われ, 評価を得ていることや, 文化の学習の後に行う学問の学習でも, 蘭学や国学を今の学術と比べることで, 現在の自分たちの生活にもかかわっていることを考えられる単元となる 子どもが, 代表的な作品や人物の働きを通して, 当時の時代の社会的な背景と関連付けたり, 現在の自分の生活と関連付けたりしながら考える学習を進めるよさを知ることは, 小学校の歴史学習で目指す, 今日の自分たちの生活が長い間の我が国の歴史の先人の上に成り立っていることや, 遠い祖先の生活が自分たちの生活と深くかかわっていることの理解への基盤となる 3 本単元で目指す姿とその姿にするための創造的思考力本単元で目指す子どもは, 江戸時代の文化の発展にかかわる複数の事象を関連付けて, 江戸時代の文化の特徴について考える子どもである 江戸時代の文化の発展にかかわる事象, つまり, 関連付けさせたい事象とは, 町人に人気がある ( 支える ) 全国に広がる 今に継がれている ( 残されている ) である この三つ事象の, 庶民の力の高まり ( 社会の安定 ) との因果関係を探ることで, 三つの事象をかかわらせて, 江戸時代の文化の特徴として考える姿が, 目指す姿である 目指す子どもの姿になるためには, 民衆の力の高まり ( 交通の発達, 生産力の向上 ) -1-
が, 江戸の文化の発展の特徴の背景にあることに気付く場面 そして, 民衆の力の高まりと, 文化の発展が関連付いていることに気付く場面が大切である 前者をもち出し, 後者を結び付けの場面と設定する もち出しの場面では, 歌舞伎と浮世絵 ( 学問では蘭学 医学, 天文学 と国学 ) を採り上げ, 町人に人気がある ( 支える ) 全国に広がる 今に継がれている ( 残されている ) の三つの事象を関連付ける観点として, 空間的な観点を子どもに見出させていく 前時において, 歌舞伎や浮世絵が社会に与えた効果や影響, 特徴について小グループでネーミングしている 本時は, それを発表させる 町人に人気があった と言えそうだ などとネーミングを発表し合った後に, 質疑応答を行う ここで, 歌舞伎や浮世絵についてのとらえ ( イメージ ) を共有し, 話し合いの共通の土台を作る 歌舞伎や浮世絵, それぞれのネーミングを書いた短冊を, 子どもが比較しやすいように, 同じ意味や内容のものを同列に並べ, 気付いたことはありませんか と問う 子どもに, それぞれのグループから出されたネーミングの短冊を手掛かりに, 町人に人気があった ( 支えられた ) 全国 ( 各地 ) に広がった 海外に評価された 今でも大切に残っている など, 歌舞伎と浮世絵の共通点があることに気が付かせていく そして, どうして全国 ( 各地 ) に広がることができたのでしょうか と問う 子どもは, 既習事項である, が広がる時には何が必要だ があると広がりが起きた という, これまでの既習事項 ( ものが広がる時の見方や考え方 = 空間的な観点 ) を基に, 類推する思考の方法を使って, 歌舞伎や浮世絵が全国に広がったことを, 江戸時代の交通の発達と生産力の向上 ( 民衆の力の高まり ) とかかわらせて, 仮説にまとめていく そして, 結び付ける場面で, 歌舞伎や踊りが地方に広がったことと今でも大切に継承されている様子を示した資料を提示する 仮説を全体で立証した後に, 広がっのは全国各地だけでしょうか と問い, 社会的な観点や時間的な観点から, 歌舞伎や浮世絵について見直させていく そして, 江戸時代に生まれた歌舞伎や浮世絵は, どのようなものだったのでしょう みなさんの考えを書きましょう と指示し, 自分の考えをまとめさせる 発表をしたり聞いたりしたことを, 文章でまとめ整理することで, 全国に広がっている 町人に人気がある 現在に継承される と調べてきたことと, 民衆の力が高まっていることを基にして結び付けて, 江戸時代の文化の特徴を類推する思考の方法を使って考え, 目指す姿に変容する このように, 本単元では, もち出しの場面では類推する思考の方法を, 結び付けの場面においても, 類推する思考の方法を使わせて, 目指す姿に変容させる授業を構想する 4 指導の構想本時では, 歌舞伎や浮世絵について, 民衆 ( 町人 ) に人気があった 全国に広がった ( 伝わった ) 現在に継承される ということを, はじめに空間的な観点から, 交通の発達, 生産力の向上 ( 民衆が力を高める様子 ) と関連付けて考えさせ, 次に観点を時間的な観点に広げ, これらをかかわらせて, 文化の特徴として考えさせていく 子どもは, 江戸幕府による身分制度が確立し, 武士による政治が安定したことを学習してきている この段階で子どもは, 農民や町人は, きまりや年貢に押さえ付けられ, 苦しい生活を強いられている 一方で, 交通の発達や生産力の向上により, 力を高めている と考えている そのように考えている子どもに, 浮世絵と水墨画を比較させ, 室町やこれまでに学習した時代の文化の特徴について想起させる さらに, ゴッホの絵や歌舞伎の海外での評価を文書で示した資料を提示する 子どもは どうして, こんな影響を与えたり, 評価をもらえたりするのだろう 海外に評価されるような文化は他にもあるのだろうか 歌舞伎や浮世絵とは, どんなものなのだろう という考えを抱く そこで, 学習課題を 江戸時代には, どんな文化があるのだろう と設定し, はじめに 歌舞伎や浮世絵とは, どのようなものなのだろうか調べてみよう と学習問題を設定する 歌舞伎や浮世絵について, 調べる視点を設定して調べている 調べる視点は どんな ( 内容や技法, 代表的な人物や作品 ) どのように ( どんな人たちに, 場所で ) なぜ ( 文化が生まれた, 親しまれた理由 ) である 子どもは, 浮世絵については, 版画, 印刷技術の発達, 大量生産による安価販売, 歌川広重 東海道五十三次, 葛飾北斎 富嶽三十六景 などを調べている 歌舞伎については, 室町時代の阿国から始まっている, 町人に親しまれる内容が描かれた, 近松門左衛門 曽根崎心中 などを調べている このような子どもに次のように働き掛けを行う 働き掛け 1 歌舞伎や浮世絵は である ( した ) を提示し, 歌舞伎や浮世絵を説明す -2-
るには, の中にどんな言葉や文が入るでしょうか と問い, 小グループで調べたことを整理させ, ネーミングさせる 歌舞伎や浮世絵について調べた子どもに, 歌舞伎や浮世絵の社会に与えた効果や影響, 特徴のイメージを共有させるために, ネーミングをさせる 小グループで画用紙に書き出したことを整理させ, 短冊にネーミングを書かせる 子どもは, 画用紙に書いた事象から, それぞれの社会に与えた効果や影響, 特徴を見出そうとする このことで, 子どもは, 町人に人気があった 安くてみんなが楽しめた 世界に評価される日本の大切な文化 などのように, 歌舞伎や浮世絵のそれぞれの特徴について, それぞれのイメージをもつ 働き掛け 2 短冊に書き出したネーミングとその根拠を発表させ, 質疑応答を行わせた後に 気付いたことはありませんか と問い, 共通点を見付け出させる 子どもは, この段階まで 歌舞伎 浮世絵 の一方についての情報しかもっていない 短冊を黒板に貼り, 根拠とともに発表をさせ, 質疑応答を行わせることで, 調べたことの共有を行い, 話し合いの土台を作る 自分が調べたことと他が調べたことを関連付けて考えさせるための共通点を見付け出させるために, 発表やネーミングのカードを見て, 気付いたことはありませんか と問う 子どもは, 自分が調べたことと他が調べたことを比較して, 歌舞伎と浮世絵の共通点をネーミング ( 短冊 ) やネーミングの根拠から見出していく 働き掛け 3 歌舞伎や浮世絵は, どうして各地に伝わることができたのでしょうか と問い, 空間的な観点から考えさせる 民衆の力の高まりと 全国に広がった という事象を関連付けさせるために, どうして各地に伝わることができたのか と方法を問い, 関連付けるための観点を, 空間的な観点に絞り, 調べたことを見直させる 子どもは, 歌舞伎と浮世絵のネーミングや 全国で行われた という事実があることや 広がり という言葉を手掛かりに, が広がる時には何が必要だ があると広がりが起きた という既習事項 ( ものが広がる時の見方や考え方 = 空間的な観点 ) から歌舞伎や浮世絵について考えていく そして, 交通の発達と農業技術の開発, 特産物の生産などが全国に広がっていたということを基にして, 交通の発達, 農業技術のの開発, 特産物の生産も, どれも全国に広がって, 人やものがたくさん往き来した だから, 歌舞伎も行き来して広がっていったのではないだろうか と類推する思考の方法を使って仮説にまとめていく 働き掛け 4 資料で歌舞伎の広がりを確認した後, 歌舞伎が広がったのは全国各地だけでしょうか 問い, 観点を広げ, 学習問題についての自分の考えを書かせる 旅を楽しむ人々の様子 ( 絵図 ) 村芝居の資料 新潟の蜑の手振りの絵図と解説文 を載せた資料 地方の文化 を配付する その後に 全国に広がったと言えるでしょうか と問う そうすると, 仮説の根拠や資料から, 地方の町人や百姓も歌舞伎や踊りを楽しんでいた お参りの旅で歌舞伎を見ることを楽しみにもしていた 浮世絵が各地に伝わったのも同じだと思う だから, 広がったと言える と類推し確認する その子どもに 広がったのは全国各地だけでしょうか と問う 子どもは, 歌舞伎や浮世絵について調べたことを, 空間的な観点から再度見直して 世界にも広がった や, 資料を基に観点を時間的な観点に広げ, 今にも広がっている ( つながっている ) と考え進める その後に 江戸時代に生まれた歌舞伎や浮世絵は, どのようなものだったのでしょう みなさんの考えを書きましょう と指示し, 自分の考えをまとめさせる そうすることで, 子どもは, 発表をしたり聞いたりしたことを整理し, 類推する思考の方法を使って, 民衆 ( 町人 ) に人気があったこと, 全国に広がったこと, 世界に広がったこと, 今に広がっている ( 継承されている ) ことなどの特徴を, 交通の発達, 生産力の向上 ( 民衆が力を高める様子 ) と結び付け, 歌舞伎や浮世絵は, 町人に人気があり, 全国や世界, 現在に広がった それができたのは, 交通の発達や生産力が上がり民衆の力が付いたからであろう と考える これが, 江戸時代の文化や学問にかかわる複数の事象を関連付けて, 江戸時代の文化や学問の特徴について考えた姿である -3-
5 指導計画 全 9 時間 ( 27Q) 第 1 次 江戸時代の文化と学問 8 時間 ( 24Q)( 本時 4 / 9 時 ) 第 2 次 江戸の文化と学問をまとめよう 1 時間 ( 3 Q) 6 本時の構想 (1) ねらい 交通の発達や生産力の向上と, 庶民に人気があったことや全国に広がった ( 伝わった ) こと, 現在に継承されていることをかかわらせながら, 江戸時代の文化の特徴について考えることができる (2) 主張 ( 展開 ) 3 Q( 45 分 ) このような子どもに ( C0) それぞれの時代の文化には, 現在の自分たちの暮らしにも受け継がれているものがある 江戸時代は, 幕府による身分制度が確立し, 武士による政治が安定した 江戸時代の交通の発達, 農業技術の発展, 生産力の向上がかかわり合って, 人々の暮らしを安定させた 江戸時代には, どんな文化が生まれたのだろう という学習課題を設定し, その解決のための本時の学習問題を 歌舞伎や浮世絵は, どんなものなのだろう と設定している 歌舞伎や浮世絵について どんな ( 内容や技法, 代表的な人物や作品 ) どのように ( どんな人たちに, 場所で ) なぜ ( 文化が生まれた, 親しまれた理由 ) を視点として, 小グループに分かれて調べ学習を行っている 浮世絵 浮世絵は版画である 印刷技術が発達して, 大量に作ることができたので, 安く買えた 歌舞伎の人気がでたことで, 役者絵もたくさん売られた 安藤広重の 東海道五十三次 や葛飾北斎の 富嶽三十六景 などがある 歌舞伎 町人が主人公の話や厳しい身分制度の中で人間らしく生きようとする人々の姿などが描かれ, 老若男女, 町人に人気があった 歌舞伎小屋や寺社でも演じられた 近松門左衛門が書いた 曽根崎心中 などがある 人気の役者の絵がよく売れた このように働き掛けると 働き掛け 1 歌舞伎や浮世絵 である ( した ) を提示し, 歌舞伎や浮世絵を説明するには, の中にどんな言葉や文が入るでしょうか と問い, 小グループで調べたことを整理させ, ネーミングさせる 指示 今日は, 歌舞伎や浮世絵についてみなさんが調べたことを基に 浮世絵や歌舞伎は, どのようなものだったのか について, 解き明かしていきましょう 黒板に 歌舞伎や浮世絵は である ( した ) を掲示する 発問 歌舞伎や浮世絵を説明するには, の中にどんな言葉や文が入るでしょうか 指示 グループで, みんなの考えを整理して, 歌舞伎や浮世絵は である ( した ) と短い言葉や文でまとめてください まとめた言葉や文は短冊に大きく書いてください 言い方はいくつあってもいいです みなさんが考えを出し合ってまとめたら, それぞれの班で発表をしてもらいます 発表の仕方は 何班は, である ( した ) と名前をつけました それは, ~ という理由からです と伝えます そのつもりで, 班のみんなで考えを出し合って, 理由をはっきりとさせながら, 名前をつけていきましょう 黒板に書き方と発表の仕方を示す このようになり ( C1) グループで, 自分が考える根拠を発表し合い, 名前をつけていく 町人に人気があったもの 安くてみんなが楽しめるもの -4-
世界に評価されているもの 資料に書いてあったし, 浮世絵は大量に作ることができて, 安く買えたから 歌舞伎の芝居小屋に集まる人は, 若い人も歳をとった人も, 男の人も女の人もたくさんつめかけていて, 脚本も町人に喜ばれるものだったから 外国でも評価を受けているから ここから本時このように働き掛けると 働き掛け 2 短冊に書き出したネーミングとその根拠を発表させ, 質疑応答を行わせた後に 気付いたことはありませんか と問い, 共通点を見付け出させる 指示 それでは, 班でまとめたカードを黒板に貼ってください 指示 それぞれの班の考えを発表してもらいます 班からお願いします 発問 発表を聞いたりカードを見たりして, 不思議だ, なぜだろうと思ったこと, 質問したいことはありませんか 発問 発表を聞いたり, ネーミングを見たりして, 気付いたことはありませんか このようになり ( C2) それぞれのネーミングを, 根拠を明らかにして発表する ( C - 1 と同様 ) 班の発表やカードについての質疑応答を行う 浮世絵は, いくらぐらいしたのですか 200 円から 400 円です 歌舞伎の話は, 全部でいくつあるのですか ( 答えられない場合は保留する ) 広がり に関する質問は, 板書し保留する 班の発表や画用紙から, ネーミングやその根拠の共通点を探す 浮世絵も歌舞伎も, 町人に人気があったということは同じだ 安かったり, 自分たちと同じような人を演じたりしたので, どっちも親しみやすかったのだと思う 京都で始まって大阪, 江戸で行われたというのは, 各地に伝わった浮世絵とは違う でも, 歌舞伎にも, 全国で行われたとあるから, はじめは大阪や江戸だったということだと思う ゴッホたちに影響を与えた というのは, 歌舞伎も海外で評価を得ているから, 今でも世界に評価されている と同じことだろうと思う もし, 大量に売れた ということが, 多くの人に人気があった ということだったら, 自分が調べたこと ( ネーミング ) と同じだと思う 町人が文化を発展させたと言えると思う このように働き掛けると 働き掛け 3 歌舞伎や浮世絵は, どうして各地に伝わることができたのでしょうか と問い, 空間的な観点から考えさせる 発問 歌舞伎や浮世絵が町人に人気があったことは, たくさんの人が見に行く, 安い, 大量生産から納得できそうですね では, どうして各地に伝わることができたのでしょうか 指示 自分の考えを, どうしてそう考えるのか, 理由と一緒に付箋紙に書いてみましょう 指示 書いたことを発表してください 同じ意見を書いたという人は, 黒板に付箋紙を貼りにきてください 交通や生産力の向上, その他と, 黒板上に意図的に分類しながら貼らせる 発表や発言から, 同じ意見の小見出しが出てこない場合は, 分 この集まりは, どんな点が同じなのでしょう と問い, 小見出しを付けさせる このようになり ( C3) 歌舞伎や浮き世は, どうして各地に伝わることができたのでしょうか について, 根拠をもって, 自分の考えを付箋紙に書き, 発表する 航路や五街道が整備されて, たくさんのものを運べるようになったから, 人やも -5-
のと一緒に歌舞伎も広がったはずだ 技術や新田が開発されて, 生産力も上がった, 現金収入も増えていたから, 買ったり見たりする余裕はあったと思う だから広がった 全国に陸路も航路も広がって, 人やもの, 情報やお金が往き来したんだから, それと一緒に, 浮世絵と一緒で, 歌舞伎も往き来できたと思う 交通の発達, 農業技術のの開発, 特産物の生産も, どれも全国に広がって, 人やものがたくさん往き来した だから, 歌舞伎も行き来して広がっていったのではないだろうか ( 仮説 ) このように働き掛けると 働き掛け 4 資料で歌舞伎の広がりを確認した後, 広がったのは全国各地だけでしょうか と問い, 観点を広げ, 学習問題についての自分の考えを書かせる 地方の文化 を配付し, 掲示する 指示 資料を基に ~ だから, 全国に広がっていたと言える 言えない と言えそうですか 発表してください 発問 広がったのは, 全国各地だけでしょうか 発問 江戸時代に生まれた歌舞伎や浮世絵は, どのようなものだったのでしょう みなさんの考えを資料の下の枠に書きましょう このようになり ( Cn) 資料を基に, 歌舞伎も全国に広がったことを検証する 大阪や江戸などの大都市だけでなく, 地方の町人や百姓も歌舞伎や踊りを楽しんでいた だから, 広がっていたと言える お参りの旅で歌舞伎を見ることを楽しみにもしていた だから, 広がったと言える 広がったのは, 全国各地だけでしょうか について, 観点を広げて考える 海外で評価されていたから, 世界に広がった 今でも村芝居があるから, 現在にも広がった ( つなっがている ) 歌舞伎や浮世絵が, どのようなものだったと言えそうか, 考えを出し合う 全国に広がった 全国に広がったのは, 交通の発達やつくる力が高まったからだ それは, 町人に人気があることにもつながると思う 歌舞伎や浮世絵は, どのようなものだろう について, 考えを書く 歌舞伎や浮世絵は町人に人気があった 交通の発達や生産力が上がって, 大阪や江戸だでけでなく全国に広がり, 海外や現在にも広がった 歌舞伎や浮世絵などの江戸時代の文化は全国に広がって, 町人が支えた 踊りや歌舞伎, 浮世絵は, 技術や新田の開発をしたり, 工芸品や商品作物を生産が高まってして交通も発達したからこそ, 全国や海外, 現在に広がったのだと思う 7 検証 (1) 検証すること 1 類推する思考の方法を促す働き掛けにより, ものが広がる時の見方や考え方をもち出させることができたか 2 類推する思考の方法を促す働き掛けにより, 町人に人気があったことと全国に広がったこと, 海外や現代に広がる等の特徴と交通の発達, 生産力の向上があったことを結び付けて, 目指す姿になっているか (2) 検証の方法 1 働き掛け 3 における付箋紙の記述に, 点線部分のような 交通の発達 生産力の向上 などの民衆の力が高まる様子を, 広がる要因とした記述がある 2 働き掛け 4 において, 交通の発達, 生産力の向上にかかわる記述 ( 波線部分 ) と, 民衆 ( 町人 ) に人気があった, 支えた ( 二重波線部分 ) ことと全国 ( 海外 ), 現在等に広がったこと ( 二重線部分 ) を結び付けた記述がある 1 と 2 の両方があって, 表れありとする -6-