第 4 章 地域における食育の推進 1 栄養バランスに優れた 日本型食生活 の実践 ごはんを中心に 魚 肉 牛乳 乳製品 野菜 海藻 豆類 果物 茶など多様な副食などを組み合わせて食べる 日本型食生活 は 健康的で栄養バランスにも優れている 農林水産省では 日本型食生活 の実践等を促進するため 消費

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Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%


次世代ヘルスケア産業協議会第 17 回健康投資 WG 資料 6 職場における食生活改善の質の向上に向けて 武見ゆかり第 6 期食育推進評価専門委員会委員 ( 女子栄養大学教授, 日本栄養改善学会理事長 )

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茨城県食育推進計画―第三次―

2 夜食 毎日夜食をとっている者は では 22.5%( 平成 23 年 23.9%) であり で % と割合が高い では 18.3%( 平成 23 年 25.2%) であり 40 歳代で割合が高い 図 夜食の喫食状況 (15 歳以上 性別 年齢階級別 )

2214kcal 410g 9.7g 1 Point Advice

第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

ウ食事で摂る食材の種類別頻度野菜 きのこ 海藻 牛乳 乳製品 果物を摂る回数が大きく異なる 例えば 野菜を一週間に 14 回以上 (1 日に2 回以上 ) 摂る人の割合が 20 代で 32% 30 代で 31% 40 代で 38% であるのに対して 65 歳以上 75 歳未満では 60% 75 歳以

Ⅵ ライフステージごとの取り組み 1 妊娠期 2 乳幼児期 (0~5 歳 ) 3 学童期 (6~12 歳 ) 4 思春期 (13~19 歳 ) 5 成年期 (20~39 歳 ) 6 壮年期 (40~64 歳 ) 7 高年期 (65 歳以上 ) ライフステージごとの取り組み ( 図 )

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食育って, ご存知ですか? 食育とは 生きる上での基本であって, 知育, 徳育及び体育の基礎となるべきもの 様々な経験を通じて 食 に関する知識と 食 を選択する力を習得し, 食育の推進に取り組んでいます! 28 年 ( 平成 2 年 )3 月に 福山市食育推進計画,213 年 ( 平成 25 年

調書のの見方 新規 新規事業の実施 現行どおり 事業をする 充実 事業の充実 強化を図る 改善 事業の見直し 改善を図る 縮小 事業規模を縮小する 廃止 事業を廃止する 2

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各推進主体の具体的な取り組み 家庭 幼稚園 保育所 関係団体 家族で一緒に朝 早寝 早起き 朝 朝食の大切さを 食を食べる日を ごはんを推進し 伝えていきまし 増やしま ま ょう 朝食の大切さ 早寝 早起き 朝 園便りや給食便 簡単に作れる朝 の推進 ごはんを心がけ りで食育推進を 食のメニューを

(2) 学校給食用物資の取扱予定数量 分類 平成 29 年度 平成 28 年度 増減 基本物資 ( 主食 ) 取扱数量 パン 17,476,000 食 17,861,000 食 385,000 食 米飯 82,894,000 食 82,695,000 食 199,000 食 めん類 9,900,00

第 1 部 施策編 4

第 1 章 ヘルスプランぎふ 21 の基本的な考え方 1 計画策定の趣旨 ヘルスプランぎふ 21 は 岐阜県健康増進計画として平成 14 年 3 月に策定し その後平成 20 年度には 国が策定した 健康日本 21 と連動しながら メタボリックシンドロームに着目した生活習慣病の一次予防に重点をおいた

②肥満 やせの状況 3 歳児における肥満児の割合は減少していました 成人男性の肥満は横ばいで 代女性の肥満は増加傾向がみられました 一方 20 代女性のやせは倍増しており 肥満だけでなく 子どもを産み育てる世代への支援が必要となります 20代 60代の肥満 BMI 25以上 の割合 肥満

スライド 1

平成 29 年度食育活動の全国展開委託事業報告書 ( 食生活と農林漁業体験に関する調査 ) 平成 30 年 2 月

刈谷市食育推進計画

平成 30 年度広島県立庄原特別支援学校食に関する年間指導計画小学部重複障害学級 食べ物と健康との関わりについて知ろう 給食について知ろう 学習 遊びの指 導 生活単元 給食の食材や献立について知る 正しい手洗いを身に付ける 協力して配膳ができる 食後の片付けができる しっかりかむ習慣を身に付け,

スライド 1

ライフステージ別に 個人 家庭 地域 企業 行政 それぞれの分野での取組を まとめました 基本施策 1 理解と関心を深めて食育推進 個人 家庭 地域 企業 家族と 食 について話をする 感謝の気持ちを込めて いただきます ごちそうさま を言う よく噛んで味わって食べる 買い物や調理 後片付け等 食事

資料 4-2 平成 26 年度における県の主な取組 野菜で健康大作戦事業 子ども健康促進事業について さあ始めよう! あおもり 健活 推進事業

第2次帯広市食育推進計画(名古屋市パクリ)

健康くるめ21概要

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

2 基本方向 前頁の基本理念を実現するための施策の方向として 次の 4 つの基本方向を掲げます 基本方向 1 健康づくりを支える環境整備 ~ みんなでつくる健康なまち ~ 基本方向 2 生活習慣病の発症予防と重症化予防 ~ 健康をつくる生活習慣 ~ 基本方向 3 分野別の健康づくりの推進 ~ 人生を

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

1 栄養成分表示を活用してみませんか? 媒体の内容 1 ページ 導入 ねらい : 栄養成分表示 とは 食品に含まれているエネルギー及びたんぱく質 脂質 炭水化物 食塩相当量などを表示したものであることを理解する 栄養成分表示を見たことがありますか? と問いかけ 普段から栄養成分表示を見ているか 見て

平成 28 年度 第 1 回境港市学校給食センター運営委員会 1 日時 : 平成 28 年 10 月 27 日 ( 木曜日 )10:00~ 2 場所 : 境港市学校給食センター研修室 3 内容 (1) 報告事項 1 平成 28 年度学校給食の実績について 2 学校給食センターの取組について 3 アイ

第 3 部食生活の状況 1 食塩食塩摂取量については 成人男性では平均 11.6g 成人女性では平均 10.1gとなっており 全国と比較すると大きな差は見られない状況にあります 図 15 食塩摂取量 ( 成人 1 日当たり ) g 男性

平成 29 年度広島県立庄原特別支援学校食に関する年間指導計画小学部重複障害学級 遊びの指導 生活単元学習 給食の食材や献立について知る 正しい手洗いを身に付ける 協力して配膳ができる 給食の食材や献立について知る バランスよく, 何でも食べる 必要な水分を上手に摂取する 食後の片付けができる しっ

ちゃんと (450~650kcal 未満 ) 栄養バランスを考えて ちゃんと 食べたい女性や中高年男性の方向けしっかり (650~850kcal) 栄養バランスを考えて しっかり 食べたい男性や身体活動量の高い女性の方向け スマートミールの基準 1 エネルギー量 ( カロリー ) は 1 食あたり

実践内容 (1) 視点 1 教育活動全体で推進できるよう 指導体制を整備し 食に関する指導の充実 を図る 1 食育全体計画の整備既存の食育全体計画を見直し 教科 学級活動における食に関する指導の時間を確保するとともに 栄養教諭とのティーム ティーティング ( 以下 TT) についても明記した また

CSR の 5 つの重要課題 食とスポーツで心と体の元気を応援 基本的な 考え 方 貢献するSDGs CSR の5 つの重要課題 の中心的対象となる SDGs の目標 食とスポーツを手掛ける企業として 食育活動 食文化の普及 スポーツの振興などを通して心と 体の健康づくりに貢献しています スポーツと

(2) 望ましい食習慣や知識の習得 ( 関連目標 ) 子どもたちが 食習慣や知識を習得することは 生涯にわたって健全な食生活を実践していくために重要です そこで 学校では家庭科や学校行事等における調理実習等の体験を通して 児童生徒が食に関する正しい知識や技能を習得できるようにするとともに 家庭での実

結果の概要

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

第3章「疾病の発症予防及び重症化予防 1がん」

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小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

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事例 食生活改善推進員による食文化継承の取組 一般財団法人日本食生活協会 1ふるさと料理教室の開催 ( 静岡県協議会 ) 幼児と保護者 小 中学生を対象に だしの取り方 だしの色々な違いについて体験 だしをしっかり取る事で 減塩 につながり それが健康的な食生活につながる事を多くの人々に伝える みず

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スライド 1

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計画改訂の趣旨 社会構造が大きく変化し 少子高齢化が進む中 生活環境の改善や医療の進歩などにより 平均寿命が延びている一方で 肥満や糖尿病などの生活習慣病が増加しており 健康づくりや疾病予防の重要性はますます高まっています 子どもから高齢者まで すべての県民が 健やかな生活をおくるために ヘルスプロ

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

泉大津

第3章 指導・監査等の実施

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

資料 3 第 3 回次期札幌市健康づくり基本計画策定部会 現計画の評価と次期計画への関連について (1) 母子保健 1 思春期の心と身体の健康づくり 10 代の自殺率 ( 人口 10 万対 ) 指 標 現計画計画策定時の値 中間評価時の値 実績値 10~14 歳 ~19

私の食生活アセスメント

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

学校給食実施基準施行通知

藤沢型地域包括ケアシステムの推進について 平成 30 年 2 月藤沢市議会定例会厚生環境常任委員会資料 1 ⅠⅠ 中長期を見据えた検討体制の見直し 1 これまでの経過等について現在, 国では 地域共生社会 の実現に向け, 様々な改革が進められており, 平成 30 年 4 月に施行される社会福祉法の一

歯科中間報告(案)概要

食育に関する意識調査の結果について ( 速報 ) 基本目標 1 毎日きちんと朝ごはんを食べます 規則正しい生活を心がけ, 毎日朝ごはんをしっかり食べて充実した 1 日を過ごす 1 朝ごはんを毎日食べる人の割合 (1) 一般問 6 朝食を食べていますか ( は1つだけ) 0% 10% 20% 30%

10 群馬県 共食の増加 ( 食事を 1 人で食べる子どもの割合の減少 ) 食品中の食塩や脂肪の低減に取り組む飲食店の登録数の増加 朝 昼 夕の三食を必ず食べることに気をつけて食事をしている子どもの割合の増加 朝食欠食者の減少 ( 成人 ) 元気県ぐんま 21( 第 2 次 )

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

要因 2 全国的に 死亡原因の 6 割が生活習慣病であり 大阪市においては 特に死亡者数の最 も多い悪性新生物 ( がん ) の死亡率が高くなっている なお 心疾患および脳血管疾患 については 全国との差が年々縮まり 現在はほぼ同じ水準となっている 国 大阪府 大阪市の死亡率 H22 年 人口 10

案 参考資料 1 健康長寿笑顔のまち 京都推進プラン ( 計画期間 : 平成 30 年 ~34 年度 ) 身体活動 運動分野抜粋案 1

結果の概要 1 栄養 食生活に関する状況 (1) 野菜の摂取状況 20 歳以上における 1 日の野菜摂取量の平均値は 288.1g 性別にみると男性 297.1g 女性 281.1g 年齢階級別にみると 男女ともに 40 歳代で最も少ない 図 1 野菜摂取量の平均値 (20 歳以上 性 年齢階級別

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食育に関するアンケート

第3節 重点的な取り組み

食生活改善推進員 ( 愛称ヘルスメイト ) は地域の食育アドバイザー ヘルスメイトが健康づくりのお手伝い 食生活改善推進員 ( 愛称ヘルスメイト ) は 私たちの健康は私たちの手で をスローガンに地域の中で食生活改善をとおした健康づくりのためのボランティア活動をしています 男性も参加でき バランスの

区分

計画の今後の方向性

埼玉県食育推進計画 ( 第 3 次 ) 平成 28 年度 ~30 年度 彩の国 埼玉県

1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実


2. 食料自給率の推移 食料自給率の推移 我が国の食料自給率 ( 総合食料自給率 ) は 長期的に低下傾向で推移してきましたが 近年は横ばい傾向で推移しています (%) (H5 ) 43 7

May, 2019 FNB 東京大会選手村におけるメニューの策定及び産地表示について ~ 選手村ダイニングにおける食の発信 ~ 東京 2020 大会組織委員会

奈良ウォーキングベスト1

多くの大学においては 新入生のオリエンテーション時やサークルの代表者に 未成年者の飲酒の防止と イッキ飲み 等過剰飲酒の禁止に関する指導や啓発が行われています また 平成 27 年度からは 県保健所 精神保健福祉センター等が中心となり 大学生向けのアルコール健康障害や適正飲酒の知識に関する出前講座を


平成23年度 事業計画書

下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

図 3 児童 生徒の状況 ( 共食 : 夕食 ) 資料 : 平成 27 年度食生活調査 ( 愛媛県学校栄養士協議会 ) 図 4 食育への関心の状況 (20 歳以上 ) 資料 : 平成 27 年愛媛県県民健康調査 2 多様な暮らしに対応する食生活支援の必要性 共働きや単身赴任の増加など ライフスタイル

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

スライド 1

2. 栄養管理計画のすすめ方 給食施設における栄養管理計画は, 提供する食事を中心とした計画と, 対象者を中心とした計画があります 計画を進める際は, それぞれの施設の種類や目的に応じて,PDCA サイクルに基づき行うことが重要です 1. 食事を提供する対象者の特性の把握 ( 個人のアセスメントと栄

11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当

地域総合支援協議会

表紙裏 ( 空白 )

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平成18年度

私の場合 上記表より男性 年齢 51 歳の所を確認しました 活動量低い 普通以上を選択します 活動量は低いにあてはまります ( 座り仕事が中心 歩行 軽いスポーツ等は 5 時間未満 ) 表よりエネルギーは 2200±200 キロカロリーになり 1 日にとる 5 種類の分類のうち摂取量 ( つ (SV


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第 4 章 地域における食育の推進 1 栄養バランスに優れた 日本型食生活 の実践 ごはんを中心に 魚 肉 牛乳 乳製品 野菜 海藻 豆類 果物 茶など多様な副食などを組み合わせて食べる 日本型食生活 は 健康的で栄養バランスにも優れている 農林水産省では 日本型食生活 の実践等を促進するため 消費者の様々な特性 ニーズに対応した食育メニューを関係者の連携の下に提供するモデル的な食育活動等に対して支援を実施 ごはんをベースに中食を組み合わせた日本型食生活の例 2 食育ガイド 等の活用促進 食育について 具体的な取組の最初の一歩を促す 食育ガイド を農林水産省ホームページに掲載するとともに 啓発を促進 食事の望ましい組合せやおおよその量をイラストで分かりやすく示した 食事バランスガイド は 平成 17(2005) 年に厚生労働省と農林水産省が策定 普及 活用を図るため 保健所や保健センターの健康づくりに関する事業等において教材として活用 また 地方農政局等が主催する食育に関する行事等において情報を提供 食事バランスガイド 食育ガイド ( 抜粋 ) 26

第 2 部食育推進施策の具体的取組 3 専門的知識を有する人材の養成 活用 管理栄養士 栄養士の養成を行っており 平成 26(2014) 年度は栄養士免許が 19,090 件 ( 累計交付数 1,023,005 件 ) 管理栄養士免許は平成 27(2015) 年 12 月現在で 10,822 件 ( 累計交付数 205,267 件 ) 公益社団法人日本栄養士会では 会員である約 5 万人の管理栄養士等が 全国で乳児期から高齢者までの食育を推進していくための活動を実施 健康増進のしおりの作成や 各都道府県栄養士会との協力による栄養相談 食生活相談事業 児童福祉施設の職員等を対象とした講習会 全都道府県に設置している 栄養ケア ステーション の更なる機能充実と拠点数の拡大等を実施 健康増進のしおり 公益社団法人調理技術技能センターでは 高度な調理技術を生かして地域における食育推進運動のリーダーとして活躍できる専門調理師を養成するために 専門調理師 調理技能士のための食育推進員認定講座 を開催 公益社団法人全国調理師養成施設協会では 全国の調理師養成施設において 近隣住民等を参加対象とした 食育教室 を開催し 健康に配慮した食生活の大切さの講義や親子調理実習を通じて一緒に食べる楽しさを伝えるなど 食育を普及啓発 公益社団法人日本中国料理協会は 専門調理師等による小学校等での出張授業の実施や 行政が主催する食育事業の体験活動 行事等の実施に協力し 地域の食育活動を推進 食育教室の様子 27

4 健康づくりや生活習慣病の予防や改善のための取組の推進 平成 25(2013) 年度から開始した 健康日本 21( 第二次 ) の推進に資する地域や職域における生活習慣病の発症予防と重症化予防の効果的な取組事例をスマート ライフ プロジェクトホームページに掲載するなど 国民の健康の増進を総合的に推進 このうち 野菜の摂取について 成人 1 人 1 日当たりの摂取量は平均 292.3g であり 全ての年代で目標としている 毎日プラス 1 皿 の啓発用ツール 1 日当たり 350g の摂取量に達しておらず 特に 20 歳代で摂取量が最も少なくなっている状況も踏まえ 平成 27(2015) 年度の食生活改善普及運動において 健康日本 21( 第二次 ) の目標の一つである野菜の摂取量の増加に焦点を当て 毎日プラス 1 皿の野菜 の啓発用ツールを作成するとともに 日本人の野菜摂取状況に関連する情報発信を実施 果物の摂取量についても 成人 1 人 1 日当たりの摂取量は平均 109.0g であり 推奨される 1 日当たり 200g に達しておらず 特に 20 歳代から 40 歳代の若い世代で少なくなっていることも踏まえ 適量を毎日の食生活に取り入れるべきであることについて 科学的見地からの理解が広まるよう多角的な取組を実施 具体的には 生産者団体と協力し 毎日くだもの 200 グラム運動 による家庭や学校給食等における摂取の促進 健康への有益性や機能性の周知 社会人 ( 企業 ) を対象とした普及啓発 小学生を対象とした出前授業に取り組んでおり 果物の摂取が生涯にわたる食習慣となるよう その定着を推進 野菜摂取量の平均値 (20 歳以上 年齢階級別 ) 果物摂取量の平均値 (20 歳以上 年齢階級別 ) (g/ 日 ) 400 350 300 250 200 150 292.3 199.5 238.1 168.7 248.9 172.9 272.6 191.5 292.4 202.9 322.1 311.0 218.1 205.8 100 50 105.2 92.8 89.5 104.0 69.4 76.0 81.1 0 総数 20-29 歳 30-39 歳 40-49 歳 50-59 歳 60-69 歳 70 歳以上 (6,727)(491) (797)(1,009)(1,027)(1,548)(1,855) (g/ 日 ) 250 200 150 139.6 152.7 109.0 99.4 100 59.9 52.9 59.5 50 0 総数 20-29 歳 30-39 歳 40-49 歳 50-59 歳 60-69 歳 70 歳以上 (6,727)(491) (797)(1,009)(1,027)(1,548)(1,855) 緑黄色野菜 その他の野菜 果実類 資料 : 厚生労働省 国民健康 栄養調査 ( 平成 26(2014) 年 )) 28

第 2 部食育推進施策の具体的取組 5 歯科保健活動における食育推進 8020 運動 口腔保健推進事業 により 各都道府県において 地域の実情を踏まえた 8020 運動 に関わる事業を展開 その中で 噛み応えのある料理などを用いた噛むことの大切さの教育や 食生活を支える歯 口腔の健康づくりについての歯科医師 栄養士等の多職種を対象とした講習会等も実施 6 食品関連事業者等による食育推進 食品製造業 小売業 外食産業をはじめとした食品関連事業者等では 工場 店舗の見学 製造 調理体験 農林漁業体験 料理教室の開催のほか 店舗での食育体験教室の開催 出前授業 食生活に関する情報提供などを幅広く実施 農林水産省では 消費者の様々なライフスタイルの特性 ニーズに対応した食育メニューを関係者の連携の下 体系的に提供するモデル的な取組への支援を実施し 全国 18 団体で取り組まれた 7 ボランティア活動による食育推進 食生活改善推進員が地域で質の高い活動ができるよう 食生活改善の実践方法や 食育の普及活動についてのリーダー研修の実施 地域住民に対する食育に関する講習会の開催など 食育の普及啓発活動への支援を実施 食生活改善推進員は 地域における食育推進活動の最大の担い手であり 平成 26(2014) 年度は一年間で約 308 万回 延べ 1,704 万人に対して健康づくり活動を実施 29

事例 健康に食べる ための食環境整備 健康づくり応援弁当 普及事業 長野県 長野県では 県民一人ひとりが生活習慣病予防の重点項目 Action( 体を動かす ) Check( 健診を受ける ) Eat( 健康に食べる ) に取り組み 世界で一番 (ACE) の健康長寿を目指す 健康づくり県民運動 信州 ACE( エース ) プロジェクト を進めている 県の食育推進計画の基本分野の 1 つ 健康づくりと食育 では このプロジェクトの Eat( 健康に食べる ) の取組と連動して 県民の健康や食生活の課題を踏まえ 食塩控えめで 野菜たっぷり な健康に配慮した食事が 外食や中食でも選択できるように取組を推進している 中食では 幅広い年代が利用するコンビニエンスストア等と連携し 一定の基準に沿った 健康づくり応援弁当 (ACE 弁当 ) の提供を通じて 県民に対し 減塩や野菜摂取量の増加など健康に配慮した食事についての普及啓発に取り組んでいる これまで 大手コンビニエンスストアと県との共同企画による県内限定の 信州 ACE 弁当 を販売したほか 県内のスーパーマーケットやケータリング業者などからも 健康づくり応援弁当 が販売されるなど 県内全域に普及してきている 健康づくり応援弁当 の基準 主食 主菜 副菜がそろっている エネルギー 500kcal 以上 700kcal 未満 野菜 140g 以上 ( きのこ含む ) 食塩相当量 3g 未満 栄養成分の表示 長野県産の食材を出来るだけ使用 統一ロゴマーク コンビニエンスストアとの共同企画による 信州 ACE 弁当 事例 食でつなぐ ひと もの こころ ~ 地域住民の食を支える食品スーパーマーケットの取組 ~ 株式会社マルイ ( 岡山県 ) 株式会社マルイは 地域住民の毎日の食を支える食品スーパーマーケットの立場から 食に関する情報や体験活動を 地域の生産者 企業 学校 行政等と幅広く連携しながら提供している 毎月 19 日の 食育の日 には 店舗内で旬の食材を活用した料理提案を行うほか 定期的な料理教室も開催している 食酢メーカーとの共催で酢を活用した減塩メニューを提案するなど 食品製造事業者とも連携している 学校との連携では 高等学校との協働で考案した地産地消レシピの紹介や 大学と協働開発した弁当の販売なども行っている このように 地域住民に身近な存在である食品スーパーマーケットを 地域住民と生産者 企業 学校 行政等の多様な主体とをつなぐ拠点として位置付けながら また 企業としての事業活動とうまく調和させることにより 持続的かつ発展的な食育活動を推進中である 生産者と消費者をつなぐ農業体験 店舗イートインコーナーでの料理教室 [ 第 3 回食と農林水産業の食育優良活動表彰消費 安全局長賞 ( 企業部門 ) 受賞 ] 30