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平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

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クイズの答え 富良野川2号透過型えん堤 ダム 長さ 917m 答え② 東京タワーを3つ寝かせたほどの長さを持って おり このような形式のえん堤 ダム として は世界一です しかし 大正泥流はこのえん堤 の長さ 幅 いっぱいに氾濫して流下しました えん堤部の高さ 14. 5m 答え② 砂防えん堤の高さ

火山防災対策会議の充実と火山活動が活発化した際の協議会の枠組み等の活用について(報告)【参考資料】

6. 現況堤防の安全性に関する検討方法および条件 6.1 浸透問題に関する検討方法および条件 検討方法 現況堤防の安全性に関する検討は 河川堤防の構造検討の手引き( 平成 14 年 7 月 ): 財団法人国土技術研究センター に準拠して実施する 安全性の照査 1) 堤防のモデル化 (1)

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目 次 桂川本川 桂川 ( 上 ) 雑水川 七谷川 犬飼川 法貴谷川 千々川 東所川 園部川 天神川 陣田川

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4. 堆砂

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リサーチ ダイジェスト KR-051 自然斜面崩壊に及ぼす樹木根系の抑止効果と降雨時の危険度評価に関する研究 京都大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻特定教授杉山友康 1. はじめに 鉄道や道路などの交通インフラ設備の土工施設は これまでの防災対策工事の進捗で降雨に対する耐性が向上しつつある一方で

砂防基本計画策定指針 ( 土石流 流木対策編 ) および 土石流 流木対策設計技術指針に基づく計画 設計事例の解説 < 第 2 版 > 平成 29 年 9 月 1 日 一般財団法人砂防 地すべり技術センター

鬼怒川緊急対策プロジェクト 鬼怒川下流域 茨城県区間 において 水防災意識社会 の再構築を目指し 国 茨城県 常総市など 7市町が主体となり ハードとソフトが一体となった緊急対策プロジェクトを実施 ハード対策 事業費合計 約600億円 ソフト対策 円滑な避難の支援 住民の避難を促すためのソフト対策を


 

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Q3 現在の川幅で 源泉に影響を与えないように河床を掘削し さらに堤防を幅の小さいパラペット ( 胸壁 ) で嵩上げするなどの河道改修を行えないのですか? A3 河床掘削やパラペット ( 胸壁 ) による堤防嵩上げは技術的 制度的に困難です [ 河床掘削について ] 県では 温泉旅館の廃業補償を行っ

2.2 既存文献調査に基づく流木災害の特性 調査方法流木災害の被災地に関する現地調査報告や 流木災害の発生事象に関する研究成果を収集し 発生源の自然条件 ( 地質 地況 林況等 ) 崩壊面積等を整理するとともに それらと流木災害の被害状況との関係を分析した 事例数 :1965 年 ~20

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目次 1. はじめに 1 2. 協議会の構成 2 3. 目的 3 4. 概ね5 年間で実施する取組 4 5. フォローアップ 8

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1. 湖内堆砂対策施設の見直し 1.2 ストックヤード施設計画 ストックヤードの平面配置は 既往模型実験結果による分派堰内の流速分布より 死水域となる左岸トラップ堰の上流に配置し 貯砂ダムから取水した洪水流を放流水路でストックヤード内に導水する方式とした ストックヤード底面標高は 土木研究所の実験結

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土砂災害対策の3 本柱 1 1. 施設整備に関する取組み ハード整備の重点化 2 施設の効果 3,4 火山噴火に対応した施設整備 5 火山噴火に対する緊急対応 6 2. ソフト対策に関する取組み 的確な避難勧告の発令 7 土砂災害に関する認識の向上に係わる取組み 8 ソフト対策の事例 9 3. 流砂

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あおぞら彩時記 2017 第 5 号今号の話題 トリオ : 地方勤務の先輩記者からの質問です 気象庁は今年度 (H 29 年度 )7 月 4 日から これまで発表していた土砂災害警戒判定メッシュ情報に加え 浸水害や洪水害の危険度の高まりが一目で分かる 危険度分布 の提供を開始したというのは本当ですか

火山活動解説資料平成 31 年 4 月 19 日 19 時 40 分発表 阿蘇山の火山活動解説資料 福岡管区気象台地域火山監視 警報センター < 噴火警戒レベル2( 火口周辺規制 ) が継続 > 中岳第一火口では 16 日にごく小規模な噴火が発生しました その後 本日 (19 日 )08 時 24

図 -3.1 試験湛水実績図 平成 28 年度に既設堤体と新設堤体が接合された抱土ゾーンにおいて調査ボーリングを実施し 接合面の調査を行った 図 -2.2に示すように 調査ボーリングのコア観察結果からは 新旧堤体接合面における 材料の分離 は認められなかった また 境界面を含む透水試験結果により得ら

「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

防事業が着手された 模型実験等による慎重な検討の結果 温泉街直上流に基幹施設として3つの副ダムを持つ黒岳沢川第 1 号ダム ( 堤高 22 m) を設置し 温泉街を蛇行流下していた黒岳沢川は断面を拡大した上で スムーズな線形で石狩川までつなげることとなった 流路付け替えに伴い 橋梁の掛け替えや温泉街


(2) 陸域で噴火した場合に 発生を想定すべき現象について及び水蒸気噴火を想定すべきか 1) 発生が想定される現象 御倉山のような溶岩ドーム形成の可能性があり この場合はドーム崩落型の火砕流を想定していく必要がある 高粘性のマグマ ( 安山岩から流紋岩まで想定 ) 噴出による溶岩ドームの形成およびそ

土砂災害警戒情報って何? 土砂災害警戒情報とは 大雨警報が発表されている状況でさらに土砂災害の危険性が高まったときに, 市町村長が避難勧告等を発令する際の判断や住民の方々が自主避難をする際の参考となるよう, 宮城県と仙台管区気象台が共同で発表する防災情報です 気象庁 HP より :

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土砂災害対策の強化に向けて 提言 平成 26 年 7 月 土砂災害対策の強化に向けた検討会

避難を促す緊急行動 被災した場合に大きな被害が想定される国管理河川において 以下を実施 1. 首長を支援する緊急行動 ~ 市町村長が避難の時期 区域を適切に判断するための支援 ~ できるだけ早期に実施 トップセミナー等の開催 水害対応チェックリストの作成 周知 洪水に対しリスクが高い区間の共同点検

第 5 章ソフト事業関係関係 指定地 指定地ほかほか 災害情報の収集 提供及び提供及び維持管理 第 1 節ソフト事業関係 1. 砂防基礎調査と土砂災害警戒区域等の指定 砂防事業においては 堰堤の計画または砂防全体計画の作成時に施設効果を見込んで特別警戒区域の見直しを行い 工事完了後所定の手続きを経て

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(1) 近年の火山噴火近年 火山活動が全国的に活発化している 図 1 は 日本周辺における火山について 2010 年 1 月から 2016 年 12 月までの噴火警戒レベルが 2 以上 火口周辺危険または周辺海域警戒である火山 ( 以下 活動が活発な火山 とする ) の総数の推移を表したものである

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ダムの運用改善の対応状況 資料 5-1 近畿地方整備局 平成 24 年度の取り組み 風屋ダム 池原ダム 電源開発 ( 株 ) は 学識者及び河川管理者からなる ダム操作に関する技術検討会 を設置し ダム運用の改善策を検討 平成 9 年に設定した目安水位 ( 自主運用 ) の低下を図り ダムの空き容量

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火山活動解説資料 ( 令和元年 5 月 ) 栗駒山の火山活動解説資料 ( 令和元年 5 月 ) 仙台管区気象台地域火山監視 警報センター 火山活動に特段の変化はなく 静穏に経過しており 噴火の兆候は認められません 30 日の噴火警戒レベル運用開始に伴い 噴火予報 ( 噴火警戒レベル 1 活火山である

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資料 -5 第 5 回岩木川魚がすみやすい川づくり検討委員会現地説明資料 平成 28 年 12 月 2 日 東北地方整備局青森河川国道事務所

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目次 1 降雨時に土砂災害の危険性を知りたい 土砂災害危険度メッシュ図を見る 5 スネークライン図を見る 6 土砂災害危険度判定図を見る 7 雨量解析値を見る 8 土砂災害警戒情報の発表状況を見る 9 2 土砂災害のおそれが高い地域 ( 土砂災害危険箇所 ) を調べたい 土砂災害危険箇所情報を見る

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3. 市街化調整区域における土地利用の調整に関し必要な事項 区域毎の面積 ( 単位 : m2 ) 区域名 市街化区域 市街化調整区域 合計 ( 別紙 ) 用途区分別面積は 市町村の農業振興地域整備計画で定められている用途区分別の面積を記入すること 土地利用調整区域毎に市街化区域と市街化調整区域それぞ

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1- 擁壁断面の形状 寸法及び荷重の計算 ( 常時 ) フェンス荷重 1 kn/m 1,100 0 上載荷重 10 m kn/ 3, (1) 自重 地表面と水平面とのなす角度 α=0.00 壁背面と鉛直面とのなす角度 θ=.73 擁壁

学識経験者による評価の反映客観性を確保するために 学識経験者から学術的な観点からの評価をいただき これを反映する 評価は 中立性を確保するために日本学術会議に依頼した 詳細は別紙 -2 のとおり : 現時点の検証の進め方であり 検証作業が進む中で変更することがあり得る - 2 -

平成 30 年度農村地域防災減災事業 ( 美馬 3 地区 ) ため池ハザードマップ作成委託業務 特記仕様書 経済建設部 農林課

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9 箇所名 江戸川区 -1 都道府県東京都 市区町村江戸川区 地区 清新町, 臨海町 2/6 発生面積 中 地形分類 盛土地 液状化発生履歴 近傍では1855 安政江戸地震 1894 東京湾北部地震 1923 大正関東地震の際に履歴あり 土地改変履歴 国道 367 号より北側は昭和 46~5 年 南

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浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

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資料 2 1. これまでの経緯 2. 第 3 回委員会の概要 3. 第 3 回委員会における指摘への対応状況 鳥海山火山噴火緊急減災対策砂防計画検討委員会経緯説明資料 平成 26 年 12 月 24 日 ( 水 ) 東北地方整備局新庄河川事務所

1. これまでの経緯 緊急減災対策砂防計画検討の流れと鳥海山における委員会の経緯 火山噴火緊急減災対策砂防計画 火山噴火緊急減災対策砂防 ( 国計交画省策砂定防ガ部イ H ド 19ライ 4 ン ). 検討項目 1. 計画策定の基本事項 2. 対策方針の設定 3. 緊急時に実施する対策の検討 4. 平常時からの準備事項の検討 アウトプット 現状の把握 噴火シナリオの作成 想定される影響範囲と被害の把握 対策を検討する噴火シナリオのケースの抽出 対策方針の前提条件の検討 対策方針の設定 緊急ハード対策タイムラインの作成 緊急ソフト対策タイムラインの作成 火山噴火時の緊急調査 平常時からの準備が必要な事項 火山噴火緊急減災対策砂防計画策定 H 2 3 H 2 4 H 2 6 第 1 回委員会 (H23.12.6) 現地視察会実施 第 2 回委員会 (H24.9.12) 現地視察会実施 第 3 回委員会 (H25.2.22) 講演会開催 第 4 回委員会 (H26.12.24 予定 ) 減災計画案提示 第 5 回委員会 (2 3 月予定 ) 減災計画策定 1

1. これまでの経緯 緊急減災対策砂防計画検討の流れと委員会 第 1 回委員会 (H23.12.6: にかほ市 ) 現地視察会実施 現地視察会実施状況 ( 白雪川 ) 第 1 回委員会 ( にかほ市 ) 基本事項の審議 緊急対策方針 第 2 回委員会 (H24.9.12: 遊佐町 ) 現地視察会実施 第 3 回委員会 (H25.2.22: 酒田市 ) 講演会開催 緊急減災対策砂防計画の策定方針 噴火シナリオの作成 影響範囲と被害把握方針 被害想定結果の確認 対策方針の設定 緊急時に実施する対策の概略検討 現地視察会実施状況 ( ヘリ調査 ) 第 2 回委員会 ( 遊佐町 ) 緊急対策タイムラインの検討 平常時準備事項 緊急減災対策砂防計画書の構成 講演会 ( 酒田市 ) 第 3 回委員会 ( 酒田市 ) 第 4 回委員会に向けた学識委員説明 自治体説明 秋田県自治体説明 2

2. 第 3 回委員会の概要 < 緊急ハード対策施設配置 > < 緊急ソフト対策施設配置 > 凡例既設観測機器雨量観測所 ( アメダス ) 雨量観測所 ( 県 ) 土砂移動検知センサ ( 県 ) 監視カメラ ( 県 ) 水位計 量水計 ( 県 ) 計画観測機器土砂移動検知センサ監視カメラ積雪計 < 緊急対策タイムライン > 遊砂地導流提仮設堰堤扇状地堰堤嵩上げ平地部河床掘削 渓流内 除石 遊砂地導流提仮設堰堤堰堤嵩上げ 河床掘削 除石 監視システム 火口近傍監視システム 0 日 火山性地震発生 未着手 点検 準備 未着手 点検 準備 点検 準備 60 75 日 90 日 150 日 火口周辺情報 X 地点周辺半径 2kmで X 地点周辺で噴気活発化 異常多発異常多発 小規模噴火が発生 マグマ噴火に移行噴火警報 準備 準備 準備 準備 整備 整備 準備 : 仮設路の確認 施設の設計 計画 協力業者の招集 地元との調整等 火口下方渓流は活動状況に応じて無人化 状況により中止 中止 火口下方は状況に応じ無人化 原則として無人化 中止 < 課題 > (1) 対策用地の確保 各種手続き 資機材の手配等を迅速に実施するための平常時準備が必要 (2) 火山活動の推移や積雪の影響等を考慮して緊急対策整備優先順位等を行動計画として検討することが必要 (3) 緊急時の関係機関間の情報共有と一般への情報提供 3

2. 第 3 回委員会の概要 第 3 回委員会の意見 平成 25 年 2 月 22 日 ( 酒田市にて開催 ) (1) 緊急時に実施する対策の検討 指摘事項 緊急時の対策箇所について 具体的な土砂処理場所を想定した上で 詳細な計画を検討する必要がある 関係機関と連携 調整を行いつつ 計画を具体化していく必要がある 個別の検討について下記の指摘があった 既設堰堤の除石に関して 除石後の堰堤の安定性についても留意すること 指摘への対応 今後行動計画として検討 実際に緊急ハード対策を行う場合は 現地状況や法規制 アクセスなども具体的な事資料 3に反映項を考慮する必要がある 緊急ハード対策の河川名がわかりにくいので 水系名 支川名を明示すること 資料 3に反映 緊急ハード対策施設配置の対象規模 目標の考え方を整理して明示すること 緊急ソフト対策の内容について 緊急的な対応と平常時の対応の区分を明確にすること また 工事従事者の安全確保と一般の警戒避難をわかりやすく整理すること 監視観測機器の種別毎の観測対象 目的を整理 明示すること 同上 除石後の安定性をモデル的に検討した 3-(1) 資料 3 に反映 資料 3 に反映 土砂移動観測を目的とした震動計の火山活動への適用の可能性を検討すること 資料 3 に反映 (2) 平常時からの準備事項 今後 噴火警戒レベルが導入された場合 緊急対策ドリルもそれに整合させる 積雪を考慮してドリルを作成することは合理的である 噴火警戒レベルの導入状況に応じて対応する - 個別の課題について実際の行動を進めるために より具体的な行動計画を作成していく必要がある 関係機関ワーキンググループを開催し 具体的な行動に移すための協議を進める 今後作成する行動計画の中で記載 合同防災訓練を実施することで 関係機関間の情報連絡や災害対応に関する課題の抽出 緊急減災対策砂防計画等の見直しを図る 鳥海山の火山観測体制について 土砂監視等と連携して拡充していく必要がある 資料 3 に反映 4

3-(1) 除石後の砂防堰堤の安定に関する検討既往施設の安定計算の前提緊急除石した状態における火山泥流に対する既設堰堤の安定性について照査した 前提条件 安定計算は設計技術指針にある 土石流時 を 火山泥流時 に読み替えて検討した 火山泥流の規模は 大規模噴火時の放出土砂 210 万 m3 を想定 波高 流速は当該地点のシミュレーション結果より把握し 流体力を算出した < 通常の土石流に対する砂防堰堤の安定性評価基準 > 転倒条件 : 砂防えん堤の自重及び外力の合力の作用線が底部中央 1/3 以内に入ること 滑動条件 : 砂防えん堤と基礎地盤の間で滑動を起こさない ( 摩擦抵抗 + せん断強度 > 水平力 ) こと 破 壊 : 砂防えん堤内に生ずる最大応力が材料の許容応力度を超えないこと 地盤の受ける最大圧が地盤の許容支持力以内であること 流体力の大きさ 外力側の条件としては 土石 土石流( 泥流 ) の流速 流動深流 ( 泥流 ) の流体力の大きさと 作用点の位置その作用点の位置による 土石流( 泥流 ) の流動深 堰堤の堆砂状況 既存砂防堰堤は 土石流よりも著しく規模の大きい火山泥流に対して 所定の基準を満たさない可能性がある 築造時期によっては 土石流に対しても現行の基準を満たさない可能性がある 表 - 火山泥流の規模比較 水系名渓流名 流域面積 火山泥流 噴出量 210 万 m 3 泥流総量 ヒ ーク流量 (km 2 ) (10 3 m 3 ) m 3 /s 奈曽川 6.66 3,963 2,202 鳥越川 5.02 3,057 1,698 白雪川赤川 10.14 6,619 3,677 5

3-(1) 除石後の砂防堰堤の安定に関する検討 既往施設の安定計算結果 H1 土石流対策技術指針案策定 以降に竣工 1 白雪川 : 既設堰堤 Sr-3n( 平成 13 年 ) 除石対象堰堤のうち最も大きな流体力を受ける堰堤 諸元堤高 10m 天端幅 3.0m 底幅 10m 上流法勾配 1:0.5 下流法勾配 1:0.2 堤高以外の詳細諸元は推定値 既設堰堤 Ns7 付近の流体力数値シミュレーション結果より波高 :6.66m 流速 :8.02m/s 流体力 :695KN/m 以前に竣工 2 奈曽川 : 既設堰堤 Ns-7 ( 昭和 30 年 ) 除石対象堰堤のうち最も堰堤規模が小さい堰堤 諸元堤高 4m 天端幅 2.5m 底幅 5.3m 上流法勾配 1:0.5 下流法勾配 1:0.2 堤高以外の詳細諸元は推定値 既設堰堤 Ns7 付近の流体力数値シミュレーション結果より波高 :4.95m 流速:6m/s 流体力 :269KN/m 流体力の大きさと堰堤の規模の関係で最も条件の厳しいと思われる堰堤 土石流時( 堆砂なしの場合 ) 滑動 F s f V 1.43 Fs= 1.20 O.K H Fs: 滑動安全率 土石流時( 堆砂なしの場合 ) 滑動 F s f V 1.03 < Fs= 1.20 N.G H Fs: 滑動安全率 転倒 e M M r 0 B V 2 1.51 1/6 B0= 1.67 O.K B0: 底盤幅 地盤反力 σd= 314.53 kn/m 2 ( 下流側 ) σu= 15.51 kn/m 2 ( 上流側 ) 転倒 e M M r 0 B V 2 1.20 >1/6 B0= 0.88 N.G B0: 底盤幅 e: 合力作用線と堤底の交点と堤底中央までの距離 (m) 地盤反力 σd= 206.36 kn/m 2 ( 下流側 ) 土石流対策技術指針案策定 ( 平成元年 ) 以降に整備された Sr-3n は安定評価基準に適合するが 以前に整備された施設 Ns-7 は 火山泥流に対して現行の安定性評価基準にみたないが 滑動安全率は 1.0 であり 大きく機能を損なう可能性は低いと考えられる 6