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別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

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医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

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国際塩基配列データベース n DNA のデータベース GenBank ( アメリカ :Na,onal Center for Biotechnology Informa,on, NCBI が運営 ) EMBL ( ヨーロッパ : 欧州生命情報学研究所が運営 ) DDBJ ( 日本 : 国立遺伝研内の日

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法医学問題「想定問答」(記者会見後:平成15年  月  日)

背景 ~ 抗菌薬使用の現状 ~ 近年 抗微生物薬の薬剤耐性菌に伴う感染症の増加が国際的にも大きな課題の一つに挙げられている 欧州及び日本における抗菌薬使用量の国際比較 我が国においては 他国と比較し 広範囲の細菌に効く経口のセファロスポリン系薬 キノロン系薬 マクロライド系薬が第一選択薬として広く使

図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

本報告書は 文部科学省の科学技術試験研究委託事業による委託業務として 京都大学が実施した 平成 19 年度の ライフサイエンス知識の階層化 統合化事業 の成果を取りまとめたものです 従って 本報告書の著作権は 文部科学省に帰属しており 本報告書の全部または一部の無断複製等の行為は 法律で認められたと

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

1.1 検索 検索ボックス上部にある から 検索範囲を選択します All を選択すると 全検索結果が表示されます Drug を選択すると 薬剤情報に絞った検索結果 が表示され Disease では疾患情報 Toxicology では中毒情報と 選択した範囲に絞られた検索 結果が表示されます 以下は

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られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 商品名 : イチョウ葉脳内 α( アルファ ) 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績による食経験の評価 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) 弊社では当該製品 イチョウ葉脳内 α( アルファ ) と同一処方の製品を 200

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

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使用マニュアル 同文書院

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

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301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

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2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

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ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

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本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用

生物時計の安定性の秘密を解明

報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

201601

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要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

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Ligases の 分類クラス下に階層構造として表 検索機能を持つ 公共データベースサイトへのリンクと構成タンパク質の LSKB 内リンクにより 当該タンパク質をターゲットとする化合物をさまざまな角度から ることができるほか タンパク質を構成するドメインや PDB 複合体リガンド 文献を参照できる

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1 分子標的治療薬概論 分子生物学の進歩により, がんの特性が徐々に明らかになるにつれ, がん薬物療法における新しい抗悪性腫瘍薬の開発戦略は大きく変わってきている. 本邦においても 2001 年に CD20 に対する抗体であるリツキシマブが B 細胞リンパ腫の治療薬として認可されて以来, 様々な分子

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

2. 看護に必要な栄養と代謝について説明できる 栄養素としての糖質 脂質 蛋白質 核酸 ビタミンなどの性質と役割 およびこれらの栄養素に関連する生命活動について具体例を挙げて説明できる 生体内では常に物質が交代していることを説明できる 代謝とは エネルギーを生み出し 生体成分を作り出す反応であること

2 有効成分名 添付文書及び審査報告書に基づき記載する 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 添付文書及び審査報告書のほか薬価基準収載品目リストにより記載する 複数の品目がある場合は 個別医薬品コード (YJ コード ) 順に番号を振り 記載する ( 複数規格があっても 全規格まとめて YJ コード順とす


スイッチ OTC 医薬品の候補となる成分についての要望 に対する見解 1. 要望内容に関連する事項 組織名日本消化器病学会 要望番号 H28-11 H28-12 H28-16 成分名 ( 一般名 ) オメプラゾール ランソプラゾール ラベプラゾールオメプラゾール : 胸やけ ( 胃酸の逆流 ) 胃痛

過去の医薬品等の健康被害から学ぶもの

前回処方薬のワーファリン錠からリクシアナ錠に切り替えることについて 処方医から患者に休薬期間の指示はなかった また 患者に PT-INR について確認したが分からないという返答であった PT-INR 等が治療域下限以下になった上での切り替えであるか不明であるため疑義照会を行った 疑義照会の会話例 患

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後発医薬品への変更調剤について

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

保健機能食品制度 特定保健用食品 には その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることができる 栄養機能食品 には 栄養成分の機能の表示をすることができる 食品 医薬品 健康食品 栄養機能食品 栄養成分の機能の表示ができる ( 例 ) カルシウムは骨や歯の形成に 特別用途食品 特定保健用

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

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血液学的検査 >> 2B. 凝固 線溶関連検査 >> 2B400. 検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 B 3.2% クエン酸ナトリウム ( 黒 ) 血液 2 ml 血漿 検体ラベル ( 単項目オーダー時

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

資料2 ゲノム医療をめぐる現状と課題(確定版)

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平成 30 年 8 月 10 日 リポバス錠 5, 10, 20 アトーゼット配合錠 LD, MSD 株式会社 HD 競合品目 1 クレストール錠 クレストールOD 錠 アストラゼネカ 競合品目 2 リピトール錠 アステラス製薬 競合品目 3 リバロ錠 リバロOD 錠 興和 自社製品を除いた同効品で

2. ポイント ALK 陽性肺がんに対する次世代 ALK 阻害薬 Ceritinib( 国内承認申請中, 米 欧承認済 ) への耐性機構として 新たに P 糖たんぱく質 (ABCB1) の過剰発現が Ceritinib の細胞外排出を亢進して耐性を起こすことを発見しました P 糖たんぱく質の過剰発現

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号


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4. 代表的な薬局製剤 漢方製剤について概説できる 5. 代表的な薬局製剤 漢方製剤を調製できる 6. 医薬品の適正在庫とその意義を説明できる 7. 納入医薬品の検収を体験し そのチェック項目 ( 使用期限 ロットなど ) を列挙できる 8. 薬局におけるアイテムの管理 配列の概要を把握し 実務を体

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

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( 別添 ) 御意見 該当箇所 一般用医薬品のリスク区分 ( 案 ) のうち イブプロフェン ( 高用量 )(No.4) について 意見内容 <イブプロフェン ( 高用量 )> 本剤は 低用量製剤 ( 最大 400mg/ 日 ) と比べても製造販売後調査では重篤な副作用の報告等はない 一方で 今まで

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汎発性膿疱性乾癬のうちインターロイキン 36 受容体拮抗因子欠損症の病態の解明と治療法の開発について ポイント 厚生労働省の難治性疾患克服事業における臨床調査研究対象疾患 指定難病の 1 つである汎発性膿疱性乾癬のうち 尋常性乾癬を併発しないものはインターロイキン 36 1 受容体拮抗因子欠損症 (

皮的肺生検 ) で遺伝子変異が特定できる可能性がある場合に 血液検査後に 気管支鏡検査 ( または経皮的肺生検 ) を受けたい と回答したのは 130 名 (87.8%) でした 確定診断の検査時にて辛い思いをされた 92 名の方においても 82 名 (89.2%) が再度その辛い思いをした検査を受

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本日の内容 1. 本邦におけるコンパニオン診断システムの規制 2. NGSを用いたコンパニオン診断システム 1 規制上の取扱い 2 評価の考え方と検討課題 3. NGSを用いた遺伝子検査システムに関連した課題 2

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研究成果報告書

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

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バイオサイエンスデータベースセンター統合化推進プログラム ゲノム情報に基づく疾患 医薬品 環境物質データの統合 自分の健康を守るデータベース 京都大学化学研究所 金久實 2013 年 10 月 5 日トーゴーの日シンポジウム 2013 金久實 ( 京都大学 ) licensed under CC 表示 2.1 日本

Where is the Life we have lost in living? Where is the wisdom we have lost in knowledge? Where is the knowledge we have lost in information? Where is the information we have lost in data? T.S. Eliot, "The Rock", Faber & Faber 1934

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KEGG とは 1. KEGG (Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes) ゲノムをはじめとした生命科学のビッグデータ ( ハイスループット実験データ ) を解釈し有効利用するために 1995 年より京都大学化学研究所金久研究室が開発 提供 2. 生命システムの機能に関する知識のレファレンス 細胞 個体 エコシステムといった生命システムの機能に関する実験事実を 分子ネットワーク (KEGG パスウェイマップ BRITE 機能階層 KEGG モジュール ) として知識集約 3. ゲノムと生命システムをつなぐ辞書 ゲノムと生命システムをつなぐ KEGG Orthology (KO) システムにより 全ゲノム配列既知の生物種すべてで分子ネットワークを再構築 KEGG ウェブサイトへの月間ユニークビジター数 KEGG 論文 8 編 (NAR DB Issues) の合計引用回数 50 万 8,000 以上

KEGG MEDICUS とは ( 本研究開発のまとめ ) 1. トランスレーショナル バイオインフォマティクス 疾患 医薬品 環境物質など社会的ニーズの高いデータを ゲノム情報を基盤とした生体システム情報として統合し 最先端の研究と社会との架け橋となる統合データベースを開発 2. 疾患 医薬品に関する知識のレファレンス 生体システムに対するゆらぎの概念で 疾患 医薬品に関する知識を KEGG の分子ネットワークに統合 3. 医薬品添付文書の統合 日本 米国の医薬品添付文書を統合し 研究者コミュニティだけでなく 医療従事者や一般の人々にも有用な情報を提供自分の健康は自分で守るという意識改革を目指したツール群を開発 KEGG MEDICUS サイトへの月間ユニークビジター数研究開発開始時の月間ユニークビジター数 20 万 4 万

トランスレーショナル バイオインフォマティクス 対象役割例 研究者 研究成果 ( とくにビッグデータからの ) を実社会で活用するための情報技術とリソースを提供 個別化医療ドラッグディスカバリー感染症対策 一般の人々個人の関心事 ( とくに健康状態 ) に対して科学的理解を深めるための情報リソースを提供 参加型医療セルフメディケーション環境保全

KEGG MEDICUS における疾患 医薬品の知識集約 分子ネットワークのゆらぎ状態 としての疾患 分子ネットワークへのゆらぎ物質 としての医薬品 環境物質 診断マーカー ゲノムのゆらぎ ( 先天的 後天的な変異等 ) 生体システム 疾患 環境のゆらぎ ( 病原菌, 体内細菌叢を含む ) ( 分子ネットワーク ) 健康状態 治療薬 ゲノムバイオマーカー KEGG DISEASE KEGG DRUG 疾患エントリ (H 番号 ) 病因遺伝子環境因子病原体ゲノム診断マーカー As of September 27, 2013 1,301 3,274 1,015 348 586 医薬品エントリ (D 番号 ) ターゲット薬物代謝酵素トランスポーターゲノムバイオマーカー CYP 阻害 誘導トランスポーター阻害 誘導 10,031 4,256 689 187 209 355 154

KEGG DRUG: 医薬品に関する知識のレファレンス D 番号一般名商品名 D09731 クリゾチニブザーコリ 添付文書へのリンク 化学構造 効能 効果 KEGG DISEASE へのリンク 適応症 ターゲット ( パスウェイ ) 相互作用 開発の歴史 薬物代謝ゲノムバイオマーカー薬物間相互作用 医薬品分類

KEGG パスウェイマップ : 非小細胞肺がん KEGG リソースへのリンク 抗腫瘍薬 ( プロテインキナーゼ阻害薬 ) の構造マップ 2001 イマチニブ ( グリベック ) EML4-ALK 融合遺伝子 2007 Mano 2011 クリゾチニブ ( ザーコリ )

KEGG マッピング 医薬品添付文書の統合 ゲノム 遺伝子 K 番号 メタボローム 化合物 C 番号 医薬品 添付文書 商品 D 番号 KEGG 分子ネットワーク ATC 分類 KEGG DRUG 添付文書 商品 L 抗悪性腫瘍薬と免疫調節薬 L01 抗悪性腫瘍薬 L01X その他の抗悪性腫瘍薬 L01XE プロテインキナーゼ阻害薬 L01XE01 イマチニブ D08066 イマチニブ D01441 イマチニブメシル酸塩 (JP16) 00050712 グリベック ( ノバルティスファーマ ) 添付文書の ID JAPIC ID (8 桁 ) 商品の ID JAPIC ID (11 桁 ) YJ コード 4291011F1028 グリベック錠 100mg ( ノバルティスファーマ ) L01XE16 クリゾチニブ D09731 クリゾチニブ (JAN) 00060351 ザーコリ ( ファイザー ) 4291026M1023 ザーコリカプセル200mg ( ファイザー ) 4291026M2020 ザーコリカプセル250mg ( ファイザー ) ( 米国 ) DailyMed setid FDA NDC

KEGG MEDICUS で Crizotinib を検索 Google で ザーコリ を検索 医療用医薬品添付文書 : ザーコリ

KEGG MEDICUS 医薬品情報 医療用医薬品 H2 ブロッカー ガスター を検索 一般用医薬品 先発品 後発品の商品一覧 有効成分は同じでも添加物に違いがある

有効成分 添加物検索 乳糖 を含まない ファモチジン を検索

医薬品相互作用データベース 高コレステロール血症治療薬 ( スタチン ) クレストール 添付文書より併用禁忌 併用注意の相互作用を網羅的に抽出 医薬品名や医薬品グループ名を規格化する辞書を用いて KEGG エントリ (C/D/E 番号 ) に対応づけ 毎月の添付文書の更新に対応

医薬品相互作用チェック 医療用医薬品および一般用第 1 類医薬品の相互作用と重複投与をチェック お薬手帳の医薬品リスト またはウェブインターフェースから入力した医薬品リストに対応 根拠となる情報が記載された添付文書へのリンクを提供

KEGG お薬手帳 ウェブブラウザのローカルストレージを利用 自分が使用している処方薬 OTC 薬を自分で管理し 病院や薬局で情報を共有 お薬一覧にある医薬品間の併用禁忌 基本情報に登録された副作用歴や妊婦等に対して禁忌の医薬品 健康診断の検査値に基づく肝障害 腎障害等と禁忌の医薬品を自動検出 個人のゲノム情報 ( とくに薬物代謝酵素の遺伝子多型 ) とのチェック機能も導入予定

ゲノムバイオマーカー がんの標的 ( 融合遺伝子 過剰発現 遺伝子変異など ) その他の標的 ( 遺伝子多型 ) 薬物代謝 ( 遺伝子多型 ) 先天性代謝異常 ( 遺伝子欠損 )

抗血液凝固薬 ワーファリン ワーファリンのターゲット VKORC1 ワーファリンの代謝酵素 CYP2C9

DailyMed 米国添付文書 個人のゲノム情報に基づくワーファリンの投与量 ビタミン K 合成サイクル ビタミン K 依存の血液凝固カスケード VKORC1: vitamin K epoxide reductase K2 K1 γ-glutamyl caroboxylase

乳がん治療薬 タモキシフェン 薬物代謝酵素の遺伝子多型 タモキシフェン ( プロドラッグ ) 遺伝子多型酵素活性 CYP2D6 エンドキシフェン ( 活性代謝物 ) *1 (wild type) *2 *3 *4 *5 *10 正常正常欠損欠損欠損低下 遺伝子 CYP2C9 CYP2C19 UGT1A1 その他の例 多型 *1 (wild type) *2 (C430T/R144C) *3 (A1075C/I359L) *1 (wild type) *2 (G681A) *3 (G636A) *17 (-806C>T) *28 (TA repeat) *6 (G211A / G71R) 日本人に多い (*1/*10, *2/*10, *10/*10)

今後の展望 1. KEGG DISEASE を疾患のレファレンスデータベースへ 2. 自分の健康を守るために有用な薬物代謝酵素の遺伝子多型 CYP2C19 *1 (WT) *2 (G681A) 日本人に多い *3 (G636A) *17 ( 806C>T) *1/*1 Exensive metabolizer (EM) *1/*2 *1/*3 Intermediate metabolizer (IM) *2/*2 *2/*3 *3/*3 Poor metabolizer (PM) *1/*17 *17/*17 Ultrarapid metabolizer (UM) 3. 病原体ゲノムからフェノタイプへ 病原性 薬剤耐性などのシグネチャーモジュール 4. コミュニティからの知識獲得 病因遺伝子の変異や多型の詳細ではなく 分子ネットワークの知識を集約 日本の研究者コミュニティがもつ知識を KEGG MODULE に蓄積できるようにする

代謝ネットワークの構築原理 map01200 Carbon metabolism Kanehisa, M.; Chemical and genomic evolution of enzyme-catalyzed reaction networks. FEBS Lett. 587, 2731-2737 (2013). (Special issue: A century of Michaelis - Menten kinetics)

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