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Ⅰ その他 教育委員会所管予算の概要 予算総括表 項 施策体系別事業一覧 3 平成 30 年度主要施策の概要 目 Ⅱ 平成 30 年度主要施策の概要希望をかなえるための後押し すべての子供が夢をはぐくむことのできる社会づくり 社会で活躍する人材の育成 学びのセーフティネット構築事業 重点事業 ( 一

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八街市教育振興基本計画(平成26年~平成35年)

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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

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市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

愛媛県学力向上5か年計画

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

平成18年度標準調査票

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目 次 1 実施方針策定の趣旨 P. 1 2 振興計画に基づく取組みと求められる対応 P. 1 (1)Ⅰ 期期間中の取組み (2) 新制度のもと求められる対応 3 当面の実施方針 P. 2 (1) 基本となる考え方 (2) 当面の実施方針 4 新制度のもとでの市立幼稚園 P. 3 (1) 市立幼稚園

TSRマネジメントレポート2014表紙

1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

国語 B では 話すこと 聞くこと 領域において 全国及び県平均を上回っているが 他の三つの領域においては 全国及び県平均を下回っている 活用する力を育成する取組のさらなる充実が必要である 設問 1 の目的に応じて 話し合いの観点を整理する力は身についてきている 設問 3 の二つの詩を比べて読み 自

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成績評価を「学習のための評価」に

主な取組 質の高い幼児教育の推進 幼稚園教育要領の内容の定着を図るため幼稚園において 幼児の実態等を踏まえた適切な教育課程を編成し 家庭や地域と連携 協力しつつ幼児教育を推進します 幼稚園において運動遊びを充実させ 幼児の体力向上を目指します ふかやこども園モデル園運営事業に係る3 歳児受入れ 平日

①H28公表資料p.1~2

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

求められる整理編

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

札幌市教育研究推進事業のあらまし Ⅰ. 札教研事業とは 1. 経緯 札幌市教育研究推進事業( 札教研事業 ) は 札幌市教育研究協議会 ( 昭和 25 年 5 月創設 ) いわゆる 札教研 の研究 研修活動部分を引き継ぐ形で 平成 19 年度より新たに教育委員会の事業として推進されて今日に至る 2.

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目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

商業科 ( 情報類型 ) で学習する商業科目 学年 単位 科目名 ( 単位数 ) 1 11 ビジネス基礎 (2) 簿記(3) 情報処理(3) ビジネス情報(2) 長商デパート(1) 財務会計 Ⅰ(2) 原価計算(2) ビジネス情報(2) マーケティング(2) 9 2 長商デパート (1) 3 プログ

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

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本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

学習意欲の向上 学習習慣の確立 改訂の趣旨 今回の学習指導要領改訂に当たって 基本的な考え方の一つに学習 意欲の向上 学習習慣の確立が明示された これは 教育基本法第 6 条第 2 項 あるいは学校教育法第 30 条第 2 項の条文にある 自ら進んで学習する意欲の重視にかかわる文言を受けるものである

看護部 : 教育理念 目標 目的 理念 看護部理念に基づき組織の中での自分の位置づけを明らかにし 主体的によりよい看護実践ができる看護職員を育成する 目標 看護職員の個々の学習ニーズを尊重し 専門職業人として成長 発達を支援するための教育環境を提供する 目的 1 看護専門職として 質の高いケアを提供

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

第2節 茨木市の現況

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

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2、協同的探究学習について

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

PrimoPDF, Job 20

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

1

Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

中央区における学校評価  基本的な考え方

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

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41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

平成28年度「英語教育実施状況調査」の結果について

1 国の動向 平成 17 年 1 月に中央教育審議会答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について が出されました この答申では 幼稚園 保育所 ( 園 ) の別なく 子どもの健やかな成長のための今後の幼児教育の在り方についての考え方がまとめられています この答申を踏まえ

(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

平成25~27年度間

地域子育て支援拠点事業について

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

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ICTを軸にした小中連携

基本施策情報活用能力の育成を図ります 幼児教育の推進 にあたっては 幼児期が生涯の人格形成の基礎を培う大切な時期であるとの認識のもと 子どもたちの心身の発達に資する質の高い幼児教育を推進します 2 人との絆や自然との関わりの中で伸びゆく豊かな心の育成 子どもたちが生命を大切にする心や思いやりの心 感

乳児期からの幼児教育について 大阪総合保育大学 大方美香

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

英語教育改善プラン

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H30全国HP

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

17 石川県 事業計画書

ANNUAL REPORT

はじめに 学校を取り巻く環境は, 社会や経済の変化に伴い, より複雑化 多様化しており, 学校には, これまで以上に子供たちに対するきめ細かな対応が求められております また, 情報化やグローバル化といった社会の急速な変化が進む中, 知識を活用し, 協働して新たな価値を生み出せるよう, 主体的な学びを

系統的で一貫性のあ評価指標 評価指標による達成度 総合評価 るキャリア教育の推進に向けて 小 中 1 卒業後の生活につながる客観的 < 評定 > 学部段階での客観的アセスメントに基づいた指導計画 指標に基づいた卒業を立案することができる A B C 後の生活を見据えた教育活動につながる 2 立案され

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平成18年度標準調査票

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

人権教育の推進のためのイメージ図

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

新学習指導要領の理念と カリキュラム マネジメント 2019( 平成 31) 年 1 月 16 日 文部科学省 3 階講堂 天笠茂 ( 千葉大学特任教授 )

第4章 道徳

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

「標準的な研修プログラム《

回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

スライド 1

44 大分県

県立学校職員 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 地方公務員法 ( 昭和 25 年法律第 261 号 ) 第 15 条の2 第 1 項第 5 号の規定に基づき 山形県教育委員会における職員 ( 学校教育法 ( 昭和 22 年法律第 26 号 ) 第 7 条に規定する校長及び教員等 ) の標準職務遂行

2 経年変化 ( 岡山平均との差の推移 ) (1) 中学校 1 年生で比較 ( 昨年度まで中学校 1 年生のみの実施のため ) 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 国 数 語 学 基 礎 活 用 基 礎

スライド 1

第3節 重点的な取り組み

15 県立村山産業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電子情報科 ) 知徳体が調和した人間を目指し 誠実な行動ができる生徒 将来 地域の産業 社会の発展に貢献しようとする強い気持ちを持った生徒 将来のスペシャリストになるという明確な目的意識を持ち そのために必要な知識 技術及び技能を身につ

Transcription:

序章 広島で学んで良かったと思える日本一の教育県の創造 本県では, 平成 22 年 10 月に 将来にわたって 広島に生まれ, 育ち, 住み, 働いて良かった と心から思える広島県の実現 を基本理念とした ひろしま未来チャレンジビジョン を策定した このビジョンに基づき, 県教育委員会では, 平成 26 年 12 月にグローバル化する 21 世紀の社会を生き抜くための新しい教育モデルの構築を目指して 広島版 学びの変革 アクション プラン を策定し, これからの社会で活躍するために必要な資質 能力の育成を目指した主体的な学びを促す教育活動を積極的に推進することとしている 1 広島で学んで良かったと思える日本一の教育県の創造 (1) アイデンティティ 自律 挑戦 本県で学んだ子供たちが, 将来社会の中で活躍し, 広島で学んで良かった 今の自分があるのは, 広島のあの学校で, あの先生に学んだお陰だ と, 本当に自信を持って言える, 自慢ができる, そういう子供たちを育てていきたいと考えている 本県では, これまで 新たな 教育県ひろしま の創造 に向けた取組を積極的に進め, 一定の成果を上げてきたが, 今後, さらに教育の充実を図り, 広島 で学んで良かったと思える日本一の教育県の創造 を実現するためには, 教職員や児童生徒一人一人が, しっかりとした アイデンティティ を持ち, 自律 し, 失敗を恐れず果敢に 挑戦する ( チャレンジ精神 ) ことが重要である アイデンティティ とは, 郷土の歴史, 伝統 文化への理解 愛情をもち, それらを拠り所としながら, 過去に縛られたり, 他者に依存したりするのではなく, 自らに依拠し未来に向かって 自分はこうありたい と思う姿であり, すなわち 自分の夢 目標 をしっかり確立するということである 決められた目標に向かって決められたことができる 自立 に対し 自律 とは, 自らのアイデンティティに基づき, 課題を発見して目標を設定する, それを達成するための創意工夫 ( 方策や手段 ) と判断を行う, これらを全て自分で考えるということである 目標があり, 自律ができれば, あとはそれを実行するための 挑戦 が必要となるが, 単にチャレンジ精神を高めるだけでは十分ではなく, それを実現するためのスキルを磨くことが必要である チャレンジ精神とスキルが合わさった最適な状態を学校の中にいかに作るかが重要である 挑戦して次のステップに上がっても, そこで何もしなければ必ず後退する 教職員も児童生徒も, 果敢に挑戦し続けていくことが大切である (2) 上質イメージを持つ 広島で学んで良かったと思える日本一の教育県 の創造のためのキーワード チャレンジ精神チャレンジ精神 自律自律 アイデンティティアイデンティティ すべての子供たちは本来, ~ できるようになりたい, ~ が分かるようになりたい

といった願いや希望を持っており, それに対し, 教育のプロである教師は, 全力で応えていく必要がある しかしながら, 子供たちは, 日々の授業等において, 何らかの原因でつまずいてしまうと, それがきっかけとなって自信を失い, どうせ自分にはできない, やっても無駄だ などと投げやりになるなど, 何に対しても前向きに取り組もうとしなくなってしまう状況に陥りやすい そういった意欲を失っている子供たちに対し, ~ しなさい, なぜ ~ できないの などと強制や批判を繰り返すだけでは, 到底, 教育的な効果は望めず, そういった時に, 子供たちが自らの主体的な選択と納得によって自ら学ぶように導くのが教師であり, 教育のプロとして真剣に考えていく必要がある その中で, 子供たち一人一人に, 今の自分が実現したい夢や目標を, こうなりたい, こうありたい という具体的でありありとした鮮明なイメージ ( 上質イメージ ) として持たせることが大切である 上質イメージを持った子供たちは, それを実現しようとして, いつまでに何をする, この段階までにこうなっておく といった実現までのプロセスを自ら考え, それに沿って行動できると考える そのためにも, まずは, 教師自身が, 教育のプロとして こうなりたい, こうしたい といった上質イメージをしっかり持ち, それに向けて日々研鑽していくことが大切である そういう努力をしている教師の姿を見て, 子供たちは, あの先生のようになりたい, ああいう人になりたい という上質イメージを持ち, それを目指して自らも行動していく子供に育っていくのである 教師や学校は, 子供たちに上質イメージを持たせることや, 子供たち自身が上質イメージを持つことができるように, 日々の教育活動の中で子供たちと真剣に向き合い, ~ って面白い, ~ ができるようになるとこんなに良いことがある, 自分でも努力すればできるようになる ということを体感させ, それを認める こういった経験を積み重ねることにより, 子供たちは自信を回復し, こうなりたい, こうありたい と, さらに上質なイメージを持つことができるようになると考えている このように, 子供たちが自らの夢や目標に向けて挑戦し, 学び続け, 成長し続けるよう, 教職員が一体となって学校全体で支え続けることで, 広島で学んで良かったと思える日本一の教育県の創造 につながるものと考える 2 教育委員会の施策 平成 27 年度の主要施策の概要 ひろしま未来チャレンジビジョン の 4 つの挑戦 のうち, 教育委員会が大きく関わる 人づくり の分野には, 教育 多様な主体の社会参画 人が集まり定着する環境整備 の三つの領域が設定されている また, 豊かな地域づくり の分野には, 中山間地域の地域力強化 が設定されている

ビジョンに掲げる 目指す姿 を着実に実現していくために, 平成 27 年度に特に重点的 に取り組むべき施策やその方向性を示した 県政運営の基本方針 2015 のうち, 県教育委 員会が特に重点的に取り組むものとして, 社会で活躍する人材の育成 と 中山間地域の 地域力強化 がある 社会で活躍する人材の育成 については, 平成 26 年 12 月に策定した 広島版 学び の変革 アクション プラン (P4 に概要 P12 から具体的な施策展開についての説明 ) を着実に推進するため, 新たに, 学びの変革 牽引プロジェクト, 小 中学校課題発 見 解決学習推進プロジェクト, 異文化間協働活動推進事業 ~ 高校生海外留学 1 万人プ ロジェクト ~, 高等学校課題発見 解決学習推進プロジェクト に取り組むこととして いる また, 今年度から新たに 幼児教育環境充実プロジェクト を実施することとしている 全県的な幼児教育の質の確保に向けて, 今年度は, 家庭教育や幼稚園 保育所等への支援 の状況や課題など, その背景や要因等について, 調査することとしている 特別支援教育ビジョン推進事業 では, 新たに 特別支援学校就職サポート隊ひろし まチャレンジフェア を開催し, 生徒が技能検定で身に付けた就労への意欲 態度を企業 関係者に知っていただくことにより, 就職支援に対する理解促進と就労先の拡大を図って いくこととしている この他, 児童の豊かな心を育成するために, 山 海 島 体験活動 ひろしま全県展 開プロジェクト や 生徒指導集中対策プロジェクト 等についても, 昨年度に引き続い て, 実施していくこととしている 中山間地域の地域力強化 については, 今年度から新たに 高校生による中山間地域 わくわく事業 をスタートさせることとしている 中山間地域の次代を担う高校生が, 地 域 市町と一体となり, 地域の活性化に向けた取組を行うことを通して, 地域への愛着や 理解を深め, 地域の次世代のリーダーとして活躍できるような人材を育成していくことと している これらの 教育改革施策 を進めるための基盤づくりとして, 引き続き, ことばの教育 や キャリア教育 を推進していくとともに, 信頼される学校づくり や 県民総参加の 教育の推進 に着実に取り組んでいくこととしている また, 平成 26 年 8 月に国が策定した 子供の貧困対策に関する大綱 ( 参考 HP: 内閣 府ホームページ 子どもの貧困対策の推進 ) を踏まえ, 次代を担う子供が, 将来, 生ま れ育った環境によって左右されることなく, 健やかに育ち, 夢や希望, 高い倫理観や豊か な人間性を持ち, 意欲にあふれ自立した若者へと成長 できるよう, 教育費負担の軽減 といった教育の支援に取り組むこととしている 広島版 学びの変革 アクション プラン の概要 県教育委員会では, 平成 26 年 12 月に, グローバル化する 21 世紀の社会を生き抜くための新しい教育モデルの構築を目指して 広島版 学びの変革 アクション プラン ( 以下 アクション プラン という ) を策定した

近年, グローバル化の進展などにより, あらゆる資源が国境を越えて行き交い, 様々 な課題がますます変化 複雑化 高度化する先行き不透明な社会へと移行している ま た, 科学技術などの急速な発展により, 新たな知識 情報が次々に生まれ, 情報通信技術の目覚ましい進化と相まって瞬時に世界中に拡散するため, 既存の知識はともすれば 陳腐化し, これまで常識だと思われていたことがいつのまにか新たに書き換えられてし まうということも珍しくはない このような 変化の激しい社会 では, 学校で学んだ知識や技能を定型的に適用して 解決できる問題は少なくなり, 自ら深く考え, 知識や情報を統合して新しい価値を創り 出す力, さらにはそのために多様な他者と協働できる力を有する人材が求められている アクション プランでは, このような人材を育成するため, 何を知っているか を重視したこれまでの 知識ベースの学び に加えて, 知識を活用し, 協働して新たな価値 を生み出せるか を重視した, 資質 能力 ( 知識, スキル, 意欲 態度, 価値観 倫理観 ) の育成を目指した主体的な学び を促す教育活動の積極的な推進を目指している そのための具体的な取組として, 児童生徒が自ら問題を見付け, 異なる価値観を持つ 人々と協働して答えを導き出していく 課題発見 解決学習 や, 自ら体験し, 違いに 気付き, 多様性を受容する中で, グローバル マインドや実践的なコミュニケーション 能力を育成する 異文化間協働活動 を小学校段階から系統的に推進することなどを掲 げている アクション プランでは, 各取組の方向性について示しているが, 今後, 各学校において, 教員一人一人がアクション プランの趣旨を理解した上で, 教員間での十分な議 論を行うなどして, 各校の特色を生かした児童生徒の主体的な学びを促す教育活動を実 践していくことが必要である < これからの社会で活躍するために必要な資質 能力の育成を目指した教育活動の方向性 > 児童生徒の主体的な学びを促す 課題発見 解決学習 や 異文化間協働活動 を通して, 次のような人材の育成を目指す 自ら深く考え, 自分の言葉で自分自身や広島 日本のことを語ることのできる自立した人材 多様性を受け入れ, 自信を持って異なる文化の人とコミュニケーションを取ることのできる人材 様々な人々と協働して, 答えのない諸課題に対し失敗を恐れず果敢に挑戦し続け, 新たな価値を創造することのできる人材 課題発見 解決学習 異文化間協働活動 各教科で習得した知識やスキルを活用し, 異なる価値観を持つ 人々と協働して, 答えのない問題から最善解を創造 自ら体験し, 違いに気付き, 多様性を受容する中で, グローバル マインドを涵養し, 実践的なコミュニケーション能力も向上 課題設定 情報収集 整理分析 創造 発表 ( グループ学習, インタビュー, 体験 経験, プレゼン等 ) 実社会に生かす 目標設定 実際の体験 国 語 地理 歴史 社会 公民 算数 数学 理 科 外国語 保健体育 技術 家庭 芸術 情報 主体的な試み 概念化 汎用化 振り返り 複雑化 高度化する実社会との繋がりを意識して児童生徒が自ら課題を設定 体験を通して自分自身の行動や考えを深く振り返ることが重要