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受験番号 平成 27 年度前期日程 化学 ( その 1) 解答用紙 工学部 応用化学科 志願者は第 1 問 ~ 第 4 問を解答せよ 農学部 生物資源科学科, 森林科学科 志願者は第 1 問と第 2 問を解答せよ 第 1 問 [ 二酸化炭素が発生する反応の化学反応式 ] 点 NaHCO 3 + HCl NaCl + H 2 O + CO 2 CO 2 の物質量を x mol とすると, 気体の状態方程式より, 1.0 10 5 (Pa) 2.1(L)= x(mol) 8.3 10 3 (Pa L/(mol K)) (273+90) (K) CO 2 の物質量 (x mol) は, x=0.06970 mol NaHCO 3 の分子量は 84 だから,84 0.06970=5.85 =5.9 g [ 炭酸水素ナトリウムの質量 ] 5.9 g 問 1 硝酸銀添加前の NaCl の物質量は,0.029/58=0.00050 mol 添加した硝酸銀の物質量は,0.01 60/1000 = 0.00060 mol 塩化ナトリウム由来の塩化物イオンの全てが難溶性の塩である塩化銀を生成して沈殿するが, 塩化銀はわずかに水に溶けるため再溶解し,AgCl (s) Ag + + Cl - という溶解平衡が成立する. ( この平衡定数が溶解度積 K sp,agcl である ). (3) 一方, 塩化銀が生成した後の銀イオンは, 過剰に残存した銀イオンと, 塩化銀の再溶解により生じる銀イオンの和であるが, 後者は前者に比べて極めて小さいため無視できる 以上から塩化銀生成後の過剰の銀イオン濃度は, [Ag + ] =(0.00060-0.00050) 1000 / (60+25)=0.001176 mol/l と近似できる. 従って, [Ag + ] [Cl - ] = K sp,agcl に代入して, 求める塩化物イオン濃度は, [Cl - ] = K sp,agcl /[Ag + ] [ 塩化物イオンの濃度 ] = (2.0 10-10 ) / 0.001176 = 1.700 10-7 mol/l 1.7 10-7 mol/l 第 1 問第 2 問第 3 問第 4 問合計

[A] [B] H + HCO 3 - [ 電離度の計算過程 ] 電離度 (α) は,α= K 1 c である 0.10 mol/l の H 2 CO 3 の電離度は, 7.8 10 7 0.10 = 7. 8 10 3 = 2.8 10-3 [ 電離度 ] 2.8 10-3 問 2 [ph の計算過程 ] H + と HCO 3 - が電離して x mol/l となったとすると, H 2 CO 3 H + + HCO 3 - c-x(mol/l) x(mol/l) x(mol/l) になる. 別解 このとき,K 1 =[H + ][HCO 3- ] / [H 2 CO 3 ] である. c x だから c-x = cとみなして, K 1 = x 2 /(c-x) = x 2 /c x 2 = c K 1 xは, x = 7. 80 10 8 ph = - log 10 [H + ] = -log 10 ( 7. 80 10 8 ) = 4-1/2 log 10 7.8 = 4-0.45 = 3.55 H 2 CO 3 の濃度をc (mol/l), 電離度をαとすると, 電離平衡に達したときの水溶液中の各成分濃度は, H 2 CO 3 H + + HCO - 3 c(1-α)(mol/l) cα(mol/l) cα(mol/l) になる. 電離度 (α) が2.8 10-3 であるので,[H + ]= c 2.8 10-3 H 2 CO 3 の濃度 c (mol/l) は, 0.10 mol/lであるので, [H + ]= c 2.8 10-3 にあてはめて [ph] [H + ]= 0.10 2.8 10-3 ph =- log 10 [H + ] = -log 10 (2.8 10-4 ) = 4- log 10 2.8 = 3.55 [ 二酸化炭素が発生する反応の化学反応式 ] 3.55 2NaHCO 3 Na 2 CO 3 + H 2 O +CO 2 問 3 [ 塩酸を加えたときの化学反応式 ] Na 2 CO 3 +2 HCl 2NaCl + H 2 O +CO 2 (3) [ ア ] [ イ ] 水和水 ( 結晶水 ) 風解

受験番号 平成 27 年度前期日程 化学 ( その 2) 解答用紙 [ 一酸化炭素が発生する反応の化学反応式 ] CO 2 + C 2CO CO 2 の質量を x g,co の質量を y g とする x + y = 7.800 [g] 1 問 4 気体の状態方程式から, 2.0 10 5 (Pa) 3.113 (L) =(x/44 + y/28)(mol) 8.3 10 3 (Pa L/(mol K)) (273+27)( K) 式を整理すると, x/44 + y/28 = 0.25004 = 0.250 28x + 44y = 308 2 1 と 2 の連立方程式を解くと,x = 2.2 (g), y = 5.6 (g) [ 二酸化炭素の質量 ] [ 一酸化炭素の質量 ] 2.2 g 5.6 g (3) [ 記号 ] (a), (d)

[ -2- ] [ ] CH 3 -CH 2 -CH 2 -CH 3 CH 3 -CH 2 -CH 2 -CH 3

, C 3 H 6

受験番号 平成 27 年度前期日程 化学 ( その4) 解答用紙 第 3 問 点 問 1 1 m 3 中の酸素のグラム数は 8.9 g 8.9 g / 32 g/mol = 0.28 mol [ 酸素の物質量 ] 0.28 mol 問 2 0.28 mol 22.4 L 293.15 / 273.15 = 6.7 L [ 推定過程 ] [ 酸素の体積 ] 6.7 L 問 3 2 気圧であることから 1 気圧のときの酸素の平衡濃度は 6 mg/l となる グラフより 6 mg/l のときの水温は 52 [ 理由 ] [ 水温 ] 52 問 4 例えば塩化カリウムでは 飽和溶液中で 固体表面からイオンが溶け出す速度と液中から固体表面に戻って析出する速度がつりあっているが 水温が上昇すると析出速度より溶解速度が勝るため 一方 酸素では 水温が上がるほど酸素分子の熱運動が激しくなり 溶質である酸素分子が水分子との分子間力を振り切って空気中に飛び出しやすくなるため 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200

問 5 A= 1 気圧の純酸素における酸素分圧 = 1 気圧 B= 2 気圧の空気における酸素の分圧 = 2 0.2 気圧 = 0.4 気圧 従って A/B= 1/0.4=2.5 [A/B] 2.5 [ 器具 1 の図 ] [ 器具 2 の図 ] 問 6 [ 器具 1 の名称 ] [ 器具 2 の名称 ] ホールピペット (2 ml) メスフラスコ (100 ml) [ 希釈方法 ] サンプル液をホールピペット ( 2 m L ) で標 線まで吸いとり メスフラスコ ( 1 0 0 m L 20 40 ) にホールピペットのサンプル液を流し込み 80 蒸留水を標線まで加えて栓をして十分に降り 100 混ぜる [ グルコースの完全燃焼を表す化学反応式 ] C 6 H 12 O 6 + 6O 2 6CO 2 + 6H 2 O 問 7 液のグルコース濃度は 0.180 g/l / 180 g/mol = 0.00100 mol/l 従って 必要酸素量は 0.00600mol/L = 192 mg/l [TOD] 192 mg/l

受験番号 平成 27 年度 前期日程 化学 ( その 5 ) 解答用紙 第 4 問 成分気体 A の分圧を P A Pa, 成分気体 B の分圧を P B Pa とおくと, 点 成分気体 A (1.0 10 5 Pa) (2.0 L) = P A Pa (5.0 L) P A = 2/5 (1.0 10 5 ) = 4.0 10 4 Pa 成分気体 B (2.0 10 5 Pa) (3.0 L) = P B Pa (5.0 L) P B = 3/5 (2.0 10 5 ) = 1.2 10 5 Pa よって 全圧 P は, P = P A + P B = 1.6 10 5 Pa [ 成分気体 A の分圧 ] [ 成分気体 B の分圧 ] [ 混合気体の全圧 ] 4.0 10 4 Pa 1.2 10 5 Pa 1.6 10 5 Pa 問 1 コックを閉じる前の混合気体におけるAとBの物質量を, それぞれn A mol, n B mol とすると, Aについて n A = P A V A / (R T) = (1.0 10 5 Pa) (2.0 L) / (R T) mol Bについて n B = P B V B / (R T) = (2.0 10 5 Pa) (3.0 L) / (R T) mol コックを閉じた後には, これらのうち,2.0 / (2.0+3.0)=2 / 5 が容器 Ⅰにある 反応前後での物質量の関係を, 温度 T, 気体定数 Rを用いて表すと, 2A + B 2C 反応前 (2.0 10 5 )/(R T) (2/5) (6.0 10 5 )/(R T) (2/5) 0 反応後 0 {(6.0 10 5 )/(R T)-(1/2)(2.0 10 5 )/(R T)} (2/5) (2.0 10 5 )/(R T) (2/5) よって, 反応後の全物質量 n mol は, n = {(6.0 10 5 )/(R T)-(1/2)(2.0 10 5 )/(R T)} (2/5) + (2.0 10 5 )/(R T) (2/5) = (7.0 10 5 )/(R T) (2/5) 反応後の全圧 P は,P V = n RT より P (2.0 L) = { (7.0 10 5 )/(R T) (2/5) } R T P = 1.4 10 5 Pa また, 反応後の成分気体 Cの分圧 P C Pa は,Cのモル分率が { (2.0 10 5 )/(R T) (2/5) } / { (7.0 10 5 )/(R T) (2/5) } = 2/7 であることから, P C =(1.4 10 5 Pa) 2/7 = 4.0 10 4 Pa [ 混合気体の全圧 ] [ 成分気体 C の分圧 ] 1.4 10 5 Pa 4.0 10 4 Pa

表より N 2 ( 気 )=2N( 気 ) 945 kj 表より NH 3 ( 気 )=N( 気 )+3H( 気 ) 3 391 kj 表より H 2 ( 気 )= 2H( 気 ) 436 kj (3) + +3 (3) 2 N 2 ( 気 )+3H 2 ( 気 ) =2NH 3 ( 気 ) + 93 kj 熱化学方程式 N 2 ( 気 )+3H 2 ( 気 )=2NH 3 ( 気 )+93 kj 生成するアンモニアの割合の多い方は 500 の場合 [ 理由 ] この反応は発熱反応であるので, ルシャトル 20 エの原理により, 7 0 0 では 5 0 0 の場 合に比べ左方向 ( 吸熱方向 ) に平衡が移動し, N H 3 の割合は減る よって 5 0 0 の方 問 2 が発生するアモニアの割合は多い 生成するアンモニアの割合は変化しない [ 理由 ] 希ガスを加える問題では, 平衡状態にある気 (3) 体の分圧のみを考えるので, 体積一定でアル ゴンガスを加えても, 平衡状態にある気体の 分圧は変わらないので, 平衡は移動しない 生成するアンモニアの割合は減少する [ 理由 ] 希ガスを加える問題では, 平衡状態にある気 (4) 体の分圧のみを考えるので, 圧力一定でアル ゴンガスを加えると, 平衡状態にある気体の 分圧は下がるので, 平衡は分子数の多い左に 移動する

受験番号 平成 27 年度前期日程 化学 ( その6) 解答用紙 第 4 問 (5) 生成するアンモニアの割合は変化しない 7 0 0 に比べ 5 0 0 では右方向に平衡が 20 移動し, N H 3 の割合は増えるが, 平衡状態 に達するまで長時間かかる 7 0 0 では平 問 2 衡状態に達するまでの時間は短いが, 左方向 (6) に 平 衡 が 移 動 し, 生 成 す る N H 3 の 割 合 が 減 る そ こ で, 5 0 0 で 触 媒 を 用 い た 場 合 は, 短 時 間 で N H 3 の 割 合 が 多 い 結 果 が 得 ら れ る 120 140 160 180 200