組織からのゲノム DNA 抽出キット Tissue Genomic DNA Extraction Mini Kit 目次基本データ 3 キットの内容 3 重要事項 4 操作 4 サンプル別プロトコール 7 トラブルシューティング 9 * 本製品は研究用です *

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<4D F736F F D20834E E815B82CC8DEC90BB B835A838B838D815B835882F08E E646F6378>

すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 :

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基質溶液 ( 脂質成分を含む製品では 本手順はデータの精度に大きく影響します 本手順の記載は特に厳守ください ) 添付の基質溶液は希釈不要です 融解し室温に戻した後 使用直前に十分に懸濁してください (5 分間の超音波処理を推奨いたします ) 解凍後の基質溶液の残りは 繰り返しの凍結融解を避けるため

IV. 製品構成 構成容量本数保存方法有効期限 ラット皮下脂肪由来間葉系幹細胞 ( 凍結細胞 ) cells/ バイアル 1 本液体窒素保存 6 ヶ月 本細胞は ドライアイス梱包で発送しています 受け取り後 直ちにご使用にならない場合は凍結細胞を液体窒素にて保存してください V. 細胞

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Transcription:

組織からのゲノム DNA 抽出キット Tissue Genomic DNA Extraction Mini Kit 目次基本データ 3 キットの内容 3 重要事項 4 操作 4 サンプル別プロトコール 7 トラブルシューティング 9 * 本製品は研究用です *

2

本キットは動物の組織からトータル DNA を迅速に効率よく抽出するようにデザインされています また 細菌 固定組織 酵母用のプロトコールも用意しています サンプルはカオトロピック塩と Proteinase K で溶解し DNA をカラムのシリカ膜へ吸着させます エタノールを含む Wash Buffer で洗浄し DNA を Elution Buffer または ddh 2 O で溶出します 操作時間は約 60 分 ( サンプルにより溶解時間が異なります ) で 精製できる DNA のサイズは最大 50kb( 主に 20-30kb) です 精製後の DNA は直接その後のアプリケーションへ使用できます 品質管理本キットは ロットベースで品質管理を行っています 10mg のマウスの肝臓から抽出したゲノム DNA は分光光度計で抽出量を測定し アガロースゲル泳動で確認しています ゲノム DNA は 10 μ g 以上 抽出できます A 260 /A 280 は 1.7-1.9 です サンプル量と収量 サンプル 25mg までの新鮮 冷凍組織 サンプル種 組織 細菌 固定組織 酵母 血斑 収量 50μ g ( サンプル種により異なります ) 所要時間 30-60 分 キットの内容 FATGK 001 (50 preps) FATGK 001-1 (100 preps) FATGK 001-2 (300 preps) FATG1 Buffer 15ml 30ml 70ml FATG2 Buffer 15ml 30ml 70ml W1 Buffer 22ml エタノール (96-100%) を 8ml 加えてください 44ml エタノール (96-100%) を 16ml 加えてください 124ml エタノール (96-100%) を 45ml 加えてください Wash Buffer 10ml エタノール (96-100%) を 40ml 加えてください 20ml エタノール (96-100%) を 80ml 加えてください 50ml エタノール (96-100%) を 200ml 加えてください Elution Buffer 15ml 30ml 30ml 3 Proteinase K 11mg 11mg 2 11mg 6 *11mg の Proteinase K へ 1.1ml の ddh 2 O を加えてください Collection Tube 100 pcs 200 pcs 600 pcs Elution Tube 50 pcs 100 pcs 300 pcs FATG Mini Column 50 pcs 100 pcs 300 pcs Micropestle 50 pcs 100 pcs 300 pcs 3

注意 取扱時はゴム手袋 白衣を着用してください 重要事項 1. 作業は ゴム手袋と白衣を着用して行ってください 2. ddh 2 O を 1.1ml Proteinase K へ加えてボルテックスでよく混和し 10mg/ml に調整します そ の後は 4 に保管してください 3. 操作を始める前に ドライバスまたは ウォーターバスを 1 台 60 ( ステップ 4) に もう 1 台 70 ( ステップ 7) に設定してください 4. サンプルを室温に戻して処理してください 5. 全ての遠心操作は 14,000rpm (10,000 g) で行ってください 操作 4

< 一般的な手法 > 操作を始める前に ドライバスまたはウォーターバスを 60 ( ステップ 4) と 70 ( ステップ 7) に設定 してください Step 1 組織の分離 a) 新鮮組織最大 25mgの組織サンプルをチューブ ( お客様でご用意ください ) に移します キットに含まれる Micropestle ですり潰す または液体窒素で組織を粉末化し 粉末をチューブ ( お客様でご用意ください ) へ移します b) 冷凍組織 最大 25mg までの組織サンプルをはかり 液体窒素で組織を粉末状にし チューブへ移します 細胞量の多い組織 ( 脾臓など ) は 10mg 程度のサンプル量を使用してください 2. 200μ l の FATG1 Buffer を加え Micropestle を使用してホモジナイズします Step 2 溶解 3. 20μ l の Proteinase K(10mg/ml) をサンプルに加え ボルテックスで混和します 4. 60 で組織が溶解するまでインキュベートします ( サンプルにより異なりますが 通常は 1 時 間程度インキュベートします ) * インキュベート中は 10-15 分に一度ボルテックスでサンプルを混和してください 5. 数秒間スピンダウンし 蓋の内側についた溶液を回収します <RNA-free genomic DNA を抽出する場合のオプションステップ > 6. 4μ l の RNaseA (100mg/ml) をサンプルに加え 室温で 2 分間インキュベートしてください 7. 200μ l の FATG2 Buffer をサンプル溶液に加え パルスボルテックスし 70 で 10 分間インキ ュベートしてください 8. 数秒間スピンダウンし 蓋の内側についた溶液を回収します * 不溶性の残渣がある場合は 2 分間遠心分離し 上清を新しいチューブ ( お客様でご用意く ださい ) へ移します 5

Step 3 DNA の吸着 9. 200μ l のエタノール (96-100%) をサンプル溶液に加え パルスボルテックスで混和します 10. 数秒間スピンダウンし 蓋の内側についた溶液を回収します 11. FATG Mini Column を 2.0ml Collection Tube へ取り付けます サンプル溶液 ( 沈殿物も含めま す ) を FATG Mini Column にアプライし 1 分間遠心分離します ろ液を捨て FATG Mini Column を新しい Collection tube に付けます Step 4 洗浄 12. 500μ l の W1 Buffer( 事前にエタノールを加えてください ) を FATG Column へ加え 1 分間遠 心分離し ろ液を捨てます 13. 750μ l の Wash Buffer( 事前にエタノールを加えてください ) を加え 1 分間遠心分離し ろ液を 捨てます 14. さらに 3 分間 10,000 g で遠心分離し Column を乾燥させます * この操作は酵素処理を阻害する物質を取り除くための重要なステップです Step 5 DNA の溶出 15. FATG Mini Column を Elution Tube へ取り付けます 16. 50-200μ l の Elution Buffer または ddh 2 O(pH7.5-8.5) を FATG Mini Column 膜の中央にアプライし 3 分間静置します * 効率よく溶出させるため Elution Buffer をカラム膜中央へ加え 完全に吸着させてください * 通常 200μ l で溶出しますが サンプル量が少なかった場合などは 50-150μ l で溶出してください 17. 2 分間遠心分離し DNA を溶出します 18. 4 または -20 で精製した DNA を保管してください 6

サンプル別プロトコール 細菌の培養液 1. 1ml の細菌培養液をチューブ ( お客様でご用意ください ) に移します 2. 2 分間遠心分離し 上清を完全に除去します 3. 一般的な手法のステップ 2 へ進んでください 生体試料中 (Biological fluids) の細菌 1. サンプルを 7,500rpm 又は 5,000 g で 10 分間遠心分離し 細菌を回収してください 2. 一般的な手法のステップ 2 へ進んでください 目鼻咽頭又は他のスワブ 1. スワブを 2ml の PBS に室温で 2-3 時間つけておきます 2. 7,500rpm 又は 5,000 g で 10 分間遠心分離し 細菌を回収してください 3. 一般的な手法のステップ 2 へ進んでください グラム陽性の細菌ドライバスまたはウォーターバスを 60 と 95 に設定してください 1. 1ml の細菌培養液をチューブ ( お客様でご用意ください ) に移します 2. 2 分間遠心分離し 上清を完全に除去してください 3. ペレットを 200μ lの lysozyme reaction solution (20mg/ml lysozyme; 20mM Tris-HCl, ph8.0; 2mM EDTA; 1.2% Triton) を加え 再懸濁します 4. 37 で 30 分インキュベートします <RNA-free genomic DNA を抽出する場合のオプションステップ > 5. 4μ l の RNaseA (100mg/ml) をサンプルに加え 室温で 2 分間インキュベートしてください 6. 20μ l の Proteinase K と 200μ l の FATG 2 Bufferをサンプルに加え パルスボルテックスで混和します 7. 60 で 30 分インキュベートし さらに 95 で 15 分インキュベートしてください 8. 一般的な手法のステップ 8 へ進んでください 7

< 固定組織 > パラフィン埋め込み組織 1. 25mg までの組織をチューブ ( お客様でご用意ください ) へ移します 2. 1ml のキシレンを加え よく混ぜ室温で 30 分インキュベートします 5 分間遠心分離し ピペッティングでろ液を捨てます 1ml のエタノール ( 96-100%) を脱パラフィン化した組織に加え ボルテックスで緩やかに混和します 3. 5 分間遠心分離し 上清をピぺットを使用して除去します 4. 1ml のエタノール (96-100%) を加え ボルテックスで混和します 5. 5 分間遠心分離し 上清をピぺットを使用して除去します 6. 37 で 10 分インキュベートし エタノールを蒸発させます 7. 組織を付属の Micropestle ですり潰す または液体窒素で粉末にします 一般的な手法のステップ 2 へ進んでください < 固定組織 > ホルマリン固定組織 1. 25mg の組織を 1ml の PBS で 2 回洗浄し ホルマリンを除去します 2. 組織を付属の Micropestle ですり潰す または液体窒素で粉末にします 一般的な手法のステップ 2 へ進んでください < 酵母 > 1. 3ml の酵母培養液 (OD600=10) をチューブ ( お客様でご用意ください ) へ移します 2. 7,500rpm 又は 5,000 g で 10 分間遠心分離し 上清を完全に除きます 3. ペレットを 600μ l の sorbitol buffer (1M sorbitol; 100mM EDTA; 14mM β -mercaptoethanol) で再懸濁し 200U の zymolase または lyticase を加え 30 で 30 分インキュベートします 4. 7,500rpm 又は 5,000 g で 5 分間遠心分離し 上清を完全に除きます 5. 一般的な手法のステップ 2 へ進んでください < 乾燥血液のスポット > ドライバスまたはウォーターバスを 85 ( ステップ 2) 60 ( ステップ 5) 70 ( ステップ 7) に設定してください 1. 乾燥血液の付着したフィルター紙を細かく切り チューブ ( お客様でご用意ください ) へ加えます 2. 200μ l の FATG1 Buffer を加え 85 で 10 分間インキュベートします 3. 数秒間スピンし 蓋についた溶液を収集します 4. 20μ l の Proteinase K をサンプル溶液に加え ボルテックスで混ぜます 5. 60 で 1 時間インキュベートします インキュベート中 10-15 分に 1 度ボルテックスしサンプルを混和します 6. 一般的な手法のステップ 5 へ進んでください 8

トラブルシューティングトラブル 原因 解法 収量が少ない 1. サンプル中の細胞数が少ない サンプルを多めに使用し 200μ l へ濃縮してください 2. Proteinase K が機能していないため 溶解が不十分 新たに調整した Proteinase K を用いて抽出をやり直してください 3.1 FATG2 Buffer とサンプルがよく 抽出をやり直してください 混和できていないため 溶解が不十分 サンプルと FATG2 Buffer を直ちにパルスボルテックスで混和してください 3.2 インキュベーション時間が短い 新しいサンプルで抽出をやりなおしてください インキュベーション時間を長くし サンプル断片が残らないようにしてください 3.2 ステップ 9 でエタノールを加える操作を抜かしている ステップ 9 のエタノールを加えるステップを忘れずに行ってください 4.1 Wash Buffer へエタノールが加えられていない Wash Buffer を使用する時 エタノール (96-100%) を必要量加えてください 4.2 Wash Buffer へ加えたエタノールの濃度が異なる Wash Buffer を使用する時 エタノール (96-100%) を必要量加えてください 5.1 ddh 2 O の ph が不適応 ddh 2 O の ph を 7.5-9.0 に調整してください または 付属の Elution Buffer を使用してください 5.2 Elution Buffer が FATG Mini Column へ十分に吸着されていない FATG Mini Column へ Elution Buffer を添加後 5 分静置してから遠心分離してください 9

洗浄後もカラム膜に 赤褐色の断片が残る 1.1 Proteinase K の劣化により 細胞を完全に溶解していない 抽出をやり直してください Proteinase K を再度調製してください FATG2 Buffer へ Proteinase K を直接加えないでください 1.2 FATG2 Buffer とサンプルが十分に混和していない 抽出をやり直してください FATG2 Buffer をサンプルに加えた後 即パルスボルテックスで混和してください 1.3 インキュベーション時間が短い 新しいサンプルで抽出をやりなおしてください インキュベーション時間を長くし サンプル断片が残らないようにしてください 2.1 ステップ 9 でエタノールを加える操作を抜かしている ステップ 9 のエタノールを加えるステップを忘れずに行ってください 3.1 Wash Buffer へエタノールが加えられていない Wash Buffer を使用する時 エタノール (96-100%) を必要量加えてください 3.2 Wash Buffer へ加えたエタノール Wash Buffer を使用する時 エタノー の濃度が異なる ル (96-100%) を必要量加えてくださ い カラムが目詰まりをお こしている 1.1 サンプルが非溶解性の断片を含む フィルター紙 骨 毛髪などの断片を取り除いてください 1.2 サンプルの粘性が高い サンプル量を減らしてください 1.3 Proteinase K の劣化により 細胞を完全に溶解していない 抽出をやり直してください Proteinase K を再度調製してください FATG2 Buffer へ Proteinase K を直接加えないでください 10

精製した DNA の A260/A280 が低い 1.1 Proteinase K の劣化により 細胞を完全に溶解していない 抽出をやり直してください Proteinase K を再度調製してください FATG2 Buffer へ Proteinase K を直接加えないでください 1.2 FATG2 Buffer とサンプルが十分に混和していない 抽出をやり直してください FATG2 Buffer をサンプルに加えた後 即パルスボルテックスで混和してください 1.3 インキュベーション時間が短い 新しいサンプルで抽出をやりなおしてください インキュベーション時間を長くし サンプル断片が残らないようにしてください 2.1 ステップ 9 でエタノールを加える操作を抜かしている ステップ 9 のエタノールを加えるステップを忘れずに行ってください 3.1 Wash Buffer へエタノールが加えられていない Wash Buffer を使用する時 エタノール (96-100%) を必要量加えてください 3.2 Wash Buffer へ加えたエタノールの濃度が異なる Wash Buffer を使用する時 エタノール (96-100%) を必要量加えてください 3.3 ゲノム DNA がコンタミしている チューブの縁へサンプルやバッファーをつけないように操作してください 精製した DNA の A260/A280 が高い 1.1 RNA 断片がコンタミしているステップ 6 を行い RNA を除去してください 1.2 RNase A を加える前に FATG2 オプションステップを行う場合は RNase Buffer を加えた A を加えてから FATG2 Buffer を加えてください 溶出した DNA が変性 している 1.1 サンプルが古い新鮮なサンプル またはよく保管されたサンプルを使用してください 1.2 電気泳動用のバッファーが電気泳動には 新しい泳動バッファーを DNase でコンタミしている利用してください 1.3 パラフィン固定サンプルからのパラフィン固定組織から抽出したゲノム場合 DNA は変性しています PCR へは使用できますが ザンブロッティングや制限酵素処理には不向きです 11

日本総代理店 株式会社チヨダサイエンス 101-0044 東京都千代田区岩本町 2-13-11 TEL: 03 (3864) 7701 FAX: 03 (3864) 7752 E-mail: technical@chiyoda-s.jp vol.0905