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() 汚染水の貯蔵状況 建屋貯蔵量 : サブドレン水位低下に合わせた建屋水位低下に伴い 水量が徐々に減少 タンク貯蔵量 : 建屋内滞留水 Sr 処理水の処理により処理水 (ALPS 処理済水 ) が増加 仮設 RHRS P P ~2 号建屋 [ 約 500m] [ 約 20850m] [ 約 897

<4D F736F F F696E74202D E9197BF322D31817A81798E518D6C322D31817A899890F CE8DF BB82C994BA82A4838A E92E18CB872342E707074>

《地域説明会資料》福島第一原子力発電所 汚染水の状況

2 号機及び 3 号機 PCV - 分析内容 原子炉格納容器 (PCV) 内部調査 (2 号機平成 25 年 8 月 3 号機平成 27 年 10 月 ) にて採取された (LI-2RB5-1~2 LI-3RB5-1~2) を試料として 以下の核種を分析した 3 H, Co, 90 Sr, 94 N

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/h に調整 8 月 12 日午後 7 時 30 分 原子炉への注水量の増加が確認されたため 注水量を約 3.8m 3 /h に調整 8 月 15 日午後 9 時 48 分 原子炉への注水量の低下が確認されたため 注水量を約 3.8m 3 /h に調整 8 月 17 日午後 3 時 46 分 原子炉

資料 1-4 廃棄物対策に関わる対応状況について 資料 福島第一原子力発電所固体廃棄物の保管管理計画 ~2018 年度改訂について~ 2018 年 8 月 23 日 東京電力ホールディングス株式会社

福島第一原子力発電所多核種除去設備(ALPS)の概要等

福島第一発電所構内で採取した建屋内瓦礫の放射能分析

別紙 2 福島第一原子力発電所における蒸発濃縮装置からの放射性物質を含む水の漏えいに対する対策の実施報告について 平成 24 年 1 月 31 日東京電力株式会社 本報告書は 福島第一原子力発電所における蒸発濃縮装置からの放射性物質を含む水の漏えいに対する対策の実施について ( 厳重注意 ) ( 平

2 及び 3 号機 PCV - 試料の性状 分析内容 PCV 内部調査 (2 号機 2013 年 8 月 3 号機 2015 年 10 月 ) にて採取された (LI- 2RB5-1~2 LI-3RB5-1~2) を試料として 以下の核種を分析した ICP-AES を用いた元素分析も実施した 3 H

福島第一原子力発電所 特定原子力施設に係る実施計画 変更認可申請書

1 現場の状況と技術的知見へのニーズ 東京電力 ( 株 ) 福島第一原子力発電所 1~4 号機の廃止措置等に向けた研究開発計画に係る国際シンポジウム 2012 年 3 月 14 日 東京電力株式会社 無断複製 転載禁止 東京電力株式会社

多核種除去設備 (ALPS) 処理水タンクの放射能濃度について 2018 年 10 月 23 日 東京電力ホールディングス株式会社 無断複製 転載禁止東京電力ホールディングス株式会社

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2.1 放射性廃棄物等の管理

2.1 放射性廃棄物等の管理

1. 今回の漏えいが発生した原因と再発防止対策 (1) 事象の概要 12 月 4 日 11 時 33 分頃 作業員が蒸発濃縮装置 3A~3C 用ハウスの堰内に水が溜まっていることを確認した 11 時 52 分頃 運転中の蒸発濃縮装置 3Aを停止し 12 時 14 分頃 作業員が目視にて漏えいが停止し

年度試料試料数発表等 2-26 水処理設備出入口水 建屋内瓦礫ホ ーリンク コア 瓦礫伐採木 立木落葉 土壌 27 水処理設備出入口水 廃棄物試料の分析状況 1 4 号機タービン建屋滞留水等 集中 RW 地下高汚染水 淡水化装置濃縮水 高温焼却炉建屋地下滞留水 処理後水 ( セシウム吸着装置 第二セ

1. ポリエチレン配管仕様の適正化 本文 表 雨水処理設備等の主要配管仕様 (2) 淡水化処理 RO 膜装置 7 淡水化処理 RO 膜装置出口から淡水化処理 RO 膜装置処理水タンクまで 呼び径材質最高使用圧力最高使用温度 呼び径 / 厚さ材質最高使用圧力最高使用温度 呼び径 / 厚さ

試料名 除染装置スラッジ試料の分取 除染装置スラッジを保管場所 (Dピット) から採取した *1 一時保管していたスラッジ試料は 1 手で容器 (10 ml) を振り撹拌した後 ピペッターで約 1 mlずつ分取した 上澄み液試料とともに分析施設へ輸送した 試料名 試料量 採取日 分取日 1 約 1

たことを確認 なお 漏れた水は純水 ( 表面線量率は周辺の雰囲気線量率と同等 ) であり 付近に排水溝はないため 海への流出はないと思われる 1 月 28 日午前 10 時 29 分頃 当社社員が原子炉注水系のパトロールにおいて 現在待機中の原子炉注水用の常用高台炉注ポンプ (B) 近くのベント弁よ

1F2R/Bトーラス室*トレンチ

対策取り組み参考資料 ( 写真 図面等 ) 対策 13 熱交換機能の確保 二次系工事着手 (5/13) 原子炉代替冷却システム概要 原子炉代替設備設置に支障となる大物搬入口の瓦礫を解体搬出 (5/10~5/15) (Ⅰ 1 ). 冷原却子炉 1 号機 既設ライン一次系仮設ライン二次系仮設ライン 1


東京電力福島第一原子力発電所1~4号機に対する「中期的安全確保の考え方《(素案)

概 要 2015 年 4 月 液体及びダストを中心に敷地境界外に影響を与える可能性があるリスクを広く対象としたリスク総点検を実施し, リスク低減対策の取組みは, 環境変化等を反映し適宜見直しを行っている リスク低減対策未着手の項目 ( 下記 1) については, 月末時点で 10 項目であ

 

報告年度 汚染水処理設備出入口水 試料試料数発表等 1 4 号機タービン建屋滞留水等 滞留水 ( 集中 RW 地下 高温焼却炉建屋地下 ) 淡水化装置濃縮水 処理水 ( セシウム吸着装置 第二セシウム吸着装置 多核種除去設備 ) 瓦礫 号機原子炉建屋内瓦礫 1, 2 号機原子

たことを確認 なお 漏れた水は純水 ( 表面線量率は周辺の雰囲気線量率と同等 ) であり 付近に排水溝はないため 海への流出はないと思われる 1 月 28 日午前 10 時 29 分頃 当社社員が原子炉注水系のパトロールにおいて 現在待機中の原子炉注水用の常用高台炉注ポンプ (B) 近くのベント弁よ

中長期ロードマップ改訂のポイント 1. リスク低減の重視 スピード重視 リスク低減重視 スピードだけでなく 長期的にリスクが確実に下がるよう 優先順位を付けて対応 汚染水 プール内燃料 燃料デブリ 固体廃棄物 水処理二次廃棄物 可及的速やかに対処 周到な準備の上 安全 確実 慎重に対処 長期的に対処

資料 3 前回の小委員会の振り返りについて 多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会 事務局

《公表資料》柏崎刈羽原子力発電所6,7号機における自主的な安全対策の取り組みについて

総合評価提案書(サンプル)

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原子炉注水量が 8.8~8.9m 3 /h まで低下したため 9.1m 3 /h に調整 (8 月 10 日 16:22) 原子炉注水量が 9.5m 3 /h まで増加したため 9.0m 3 /h に調整 (8 月 12 日 19:30) スキマサージタンクへの水張りのため 使用済燃料プールに淡水注

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第 13 回廃炉 汚染水対策福島評議会 (2017/5/29) において 高木経産副大臣より 中長期ロードマップに盛り込まれている廃炉 汚染水対策の進捗の検証を指示 これを受けて 中長期ロードマップに基づき実施してきた汚染水対策の進捗状況を整理 中長期ロードマップにおける汚染水対策のマイルストーン

実用発電用原子炉の設置 運転等に関する規則 ( 抜粋 ) ( 昭和 53 年 最終改正 : 平成 25 年 )( 通商産業省令 ) ( 工場又は事業所において行われる廃棄 ) 第九十条法第四十三条の三の二十二第一項の規定により 発電用原子炉設置者は 発電用原子炉施設を設置した工場又は事業所において行

多核種除去設備について

資料 4 廃止措置施設における 保障措置について 2019 年 4 月 24 日 Copyright CHUBU Electric Power Co.,Inc. All Rights Reserved. 1

目 次 はじめに 1 Ⅰ 福島第一原子力発電所における固体廃棄物貯蔵庫について 1 固体廃棄物貯蔵庫第 9 棟増設の目的と計画 2 (1) 固体廃棄物貯蔵庫第 9 棟増設の目的 (2) 固体廃棄物貯蔵庫第 9 棟増設の計画 2 固体廃棄物貯蔵庫第 9 棟増設に関する安全性 4 (1) 周辺地域への放

1-1. 水処理二次廃棄物の保管形態 水処理二次廃棄物のうち 水分が主体の除染装置スラッジ ALPS スラリーの安定化処理を優先的に検討 吸着塔類 使用済吸着塔一時保管施設に保管 除染装置スラッジ 廃スラッジ貯蔵施設に保管 ( プロセス主建屋地下の貯槽 D) 廃棄物規制検討会第 6 回資料 2 を更

 

1 海水 (1) 平成 30 年 2 月の放射性セシウム 海水の放射性セシウム濃度 (Cs )(BqL) 平成 30 年 平成 29 年 4 月 ~ 平成 30 年 1 月 平成 25 ~28 年度 ~0.073 ~ ~0.

第三セシウム吸着装置の設置について 追記 1 設置の目的 第三セシウム吸着装置は, 処理装置 ( セシウム吸着装置, 第二セシウム吸着装置, 除染装置 ) の信頼性向上及び建屋滞留水浄化の加速を目的として設置するものである 第三セシウム吸着装置は,1 号 ~4 号機タービン建屋等, 高温焼却炉建屋及

2 トリチウムの基本情報 トリチウムは水素の放射性同位体 ( 宇宙線等により生成するため 河川 海など自然界にも存在 ) トリチウムは β 線を放出するが トリチウムの β 線はエネルギーが小さいため 紙 1 枚で遮へいが可能 また そのため 外部被ばくはほとんどない 福島県河川水及び水

福島第一原発の廃炉・汚染水対策について ①

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:00 0:02 ベント開始 1:00 平成 23 年 7 月 31 日 現在 6:00 6:10 S/P 室で異音,S/P 圧力低下 6:14 煙の発生 6:14 音がして壁の一部破損 6:51 原災法 15 条 : 敷地境界放射線量異常上昇 (500μSv/h 超 ): 発電所

資料 1-6 労働環境改善について 2016 年 3 月 30 日 東京電力株式会社 1


PowerPoint プレゼンテーション

 

2001年1月22日

分野課題目標対策 号機 2 号機 3 号機 号機 対策 8 コンクリートホ ンフ 車 ( キリン 等 ) による外部からの注水の信頼性向上 遠隔操作化を検討 実施 対策 9 キリン 等による蒸気 プール水のサンプリングと測定 信頼性向上 : 耐久性を向上させたホース ( 高性能ポリエチレン管 ) の

10:00 3 号機 白煙発生 10:45 3 号機 格納容器破損のおそれがあるため 中央制御室 ( 共用 ) から作業員退避 11:14 3 号機 白煙についてはプールからの蒸発量が多いものと推定 11:33 3 号機 格納容器の重大な損傷の可能性は低いとみて 作業員が中央制御室に復帰し 注水作業

目的 2 汚染水処理対策委員会のサブグループ 1 地下水 雨水等の挙動等の把握 可視化 が実施している地下水流動解析モデルの妥当性を確認すること ( 汚染水処理対策委員会事務局からの依頼事項 )

1. 東北地方太平洋沖地震 発生日時 :2011 年 3 月 11 日 14:46 発生場所 : 三陸沖 ( 北緯 38.1 度, 東経 度 ) 深さ : 24 km マグニチュード : 9.0 震度 ( 気象庁発表 ): 楢葉町 富岡町 大熊町 双葉町で震度 6 強 震源位置と原子力発

プレゼンテーションタイトル

1. 目的 概要 原子炉建屋内に布設されている 窒素封入ホース 及び 原子炉注水配管 について, 今後の信頼性向上, 設備の保全を検討するため, 2,3 号機原子炉建屋内の現場調査を行った なお,1 号機については, 現場調査を計画中 < 窒素封入設備 > 1~3 号機窒素封入ホースの二重化工事を計


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仮設焼却施設の運転状況(11月4日~12月26日)

Slide 1

 

1.K 排水路の状況 1~4 号機原子炉建屋西側を流れる K 排水路は 降雨時に放射性物質濃度が上昇 K 排水路は 直接港湾外に排水されている状況 排水路の濃度低減対策として 平成 26 年度は 実施計画に基づき 主に敷地西側エリアの除染 フェーシング 道路清掃 排水路清掃などを実施 K 排水路の排

1. 申請の概要 1 申請の概要汚染水タンク堰内に貯まった雨水は, 一旦 雨水回収タンクに回収し 排水基準を満足する場合はそのまま構内散水し, 満足しない場合は RO 等の雨水処理設備にて浄化し構内散水を実施 雨水処理設備等については, 現場実態を踏まえて以下設備の増設を順次計画 汚染水タンクの増設

原子炉物理学 第一週

内 容 1 1. 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 (1Fサイト)の 現 況 2. 1Fサイトの 廃 炉 推 進 に 向 けた 原 子 力 機 構 の 取 り 組 み 2-1 中 長 期 の 研 究 開 発 課 題 に 対 して 燃 料 デブリ 取 り 出 しに 向 けた 研

2. 各社の取り組み 各社においては 六ヶ所再処理工場の竣工に向けた取り組み等に加え これまで使用済燃料の発生量見通し等に応じて 使用済燃料貯蔵設備のリラッキングによる増容量 敷地内乾式貯蔵施設の設置 敷地外中間貯蔵施設の設置等の必要な貯蔵対策に取り組んできている ( 添付資料 1 参照 ) 今後も

御報告内容 (1) 汚染水タンクからの漏えい事象について (2) 多核種除去設備 B 系統出口水放射能濃度上昇について (3) その他の漏えい 溢水等の事象について 無断複製 転載禁止東京電力株式会社 1

福島県原子力発電所の廃炉に関する安全監視協議会 資料 (1)-2 2 号機原子炉建屋西側外壁開口後のオペフロ調査の実施について 2018 年 7 月 26 日 東京電力ホールディングス株式会社 無断複製 転載禁止東京電力ホールディングス株式会社 1. 西側壁開口後のオペフロ調査の実施について 2 号

東京電力福島第一原子力発電所汚染水対策の対応廃炉 汚染水対策現地調整会議課題に対する管理表 資料 2 平成 26 年 6 月 16 日 対策番号 8 循環ライン信頼性向上対策 9 課題 指摘事項対応方針 及び検討課題進捗状況 降雨等による斜面のすべりに伴う汚染水の移送配管の損傷への対応 HTI( 雑

中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会(第49回)

敦賀発電所 1 号機廃止措置に係る 地元企業の発展 雇用促進策 平成 28 年 5 月 19 日 日本原子力発電株式会社


第 2 回保障措置実施に係る連絡会 ( 原子力規制庁 ) 資料 3 廃止措置施設における保障措置 ( 規制庁及び IAEA との協力 ) 平成 31 年 4 月 24 日 日本原子力研究開発機構安全 核セキュリティ統括部 中村仁宣

次 はじめに P1 福島第 原 発電所の施設は 事故でどうなったの? 廃炉 って 何をするの? 廃炉 の作業は どのくらいの時間がかかるの? 今は主にどんな 廃炉 の作業をしているの? 再爆発する危険性はないの? 地震や津波の備えはどうなっているの? 発電所敷地内の放射線量はどれくらいなの? 発電所

設計小委第 号 国内 BWR プラントの非常用電源設備の配置について 平成 23 年 8 月 23 日電気事業連合会 国内 BWR プラントの非常用電源設備の構成例 及び非常用 DG 等の電源設備の配置設計の変遷を東京電力のプラントを例に示す 1. 非常用電源設備の構成図 1~2に 所内

(第36回特定原子力施設監視・評価検討会資料)1,000tノッチタンクから3号タービン建屋への移送ホースからの漏えいについて

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(3)IAEAにおける安全基準作り等ア.IAEAでは IAEA 憲章に基づき 原子力施設 放射線防護 放射性廃棄物の管理及び放射性物質の輸送等に係るIAEA 安全基準文書 (IAEA Safety Standards Series) を作成し 加盟国における国際的に調和の取れた安全基準類の導入を支援

られなかった また 内部確認において ドラム缶内側は 大きな廃棄物袋 ( 以下 充填用袋 という ) で養生され その中に スラッジを 3~12kg 毎に二枚以上重ねた廃棄物袋に封入したものが複数個充填されガムテープ等で閉じられていた さらに 廃棄物袋を容器から取り出し観察したところ a) 廃棄物袋

福島第1原子力発電所事故に伴う 131 Iと 137 Csの大気放出量に関する試算(II)

学んで、考えてみよう 除染・放射線のこと 使い方

研究炉班 : 審査会合 (28 回実施 ) ヒアリング (111 回実施 ) 地震津波班 : 審査会合 (33 回実施 ) ヒアリング (73 回実施 ) 新規制基準対応の想定スケジュール (HTTR) 設置変更許可申請 : 平成 26 年 11 月 26 日 第 1 回 : 平成 28 年 10

2018 年 5 月 22 日 中部電力株式会社 浜岡原子力発電所低レベル放射性廃棄物底面塗装剥がれおよび水滴付着の確認に伴い 廃棄物埋設確認申請を取り下げる廃棄体の原子炉施設保安規定上の扱いについて 1 経緯および目的 2018 年 3 月 19,20 日に中部電力 ( 株 ) 浜岡原子力発電所か

1. 東北地方太平洋沖地震の概要 発震日時 ; 2011 年 3 月 11 日 ( 金 ) 午後 2 時 46 分頃 発生場所 ; 三陸沖 ( 北緯 38 度 東経 度 ) 震源深さ24km マグニチュード9.0 各地の震度 ; 震度 7: 宮城県栗原市 震度 6 強福島県楢葉町 富岡町

1. CDO 1

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バックチェック計画書

19 ページ 19 ページ a. 原子炉 使用済燃料プールへの代替注水及び淡水移送機能号機 1 号機 2 号機 3 号機 4 号機負荷復水移送ポンプ 残留熱除去系封 4D-1 水ポンプ等の負 荷容量 a. 原子炉 使用済燃料プールへの代替注水及び淡水移

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福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について ( 第 48 報 ) 平成 26 年 4 月 3 日東京電力株式会社. はじめに本書は 平成 23 年 6 月 9 日付 東京電力株式会社福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の処理設備及び貯蔵設備等の設置について ( 指示 ) ( 平成 23 6 8 原院第 6 号 ) にて 指示があった以下の内容について報告するものである 指示内容 汚染水の処理設備の稼働後速やかに 同発電所内の汚染水の貯蔵及び処理の状況並びに当該状況を踏まえた今後の見通しについて当院に報告すること また その後 内の汚染水の処理が終了するまで 一週間に一度当院に対して 同様の報告を実施すること 2. 建屋内滞留水の貯蔵及び処理の状況 ( 実績 ) 4 月 29 日現在の各建屋内 (~4 号機 ( 復水器 トレンチを含む )) における貯蔵量及び滞留水貯蔵施設 ( 高温焼却炉建屋近傍の地下通路部を含む ) における貯蔵量 処理量等は添付資料 - の通り 3. 貯蔵及び処理の今後の見通し () 短期見通し移送については 滞留水貯蔵施設の貯蔵量 放射能処理装置の稼働状況を踏まえ,2 号機及び 3,4 号機の建屋内滞留水水位が OP.3, 前後で維持するように計画する 移送先については 滞留水貯蔵施設であるプロセス主建屋または高温焼却炉建屋とする また 処理については 滞留水貯蔵施設の貯蔵量及び移送の状況を踏まえ 実施することとする 5 月 6 日想定の各建屋内 (~4 号機 ( 復水器 トレンチを含む )) における貯蔵量及び滞留水貯蔵施設 ( 高温焼却炉建屋近傍の地下通路部を含む ) における貯蔵量 処理量等は添付資料 -2 の通り

(2) 中期見通し,2 号機及び 3,4 号機の建屋内滞留水については 海洋への放出リスク及び地下水への漏えいリスクを低減させる観点から 建屋内滞留水の OP.4, 到達までの余裕を確保し 建屋内滞留水水位を地下水位よりも低く管理することが必要である 一方で 地下水の流入量を抑制し 建屋内滞留水の発生量を減少させるという観点から 建屋内滞留水水位を当面 OP.3, 前後で維持するように 滞留水貯蔵施設の貯蔵容量を踏まえて移送を計画する また プロセス主建屋及び高温焼却炉建屋の滞留水については 中低レベル用処理水受タンクの設置状況や放射能処理装置の稼働率 メンテナンス期間を踏まえて 処理を計画する 各建屋内 (~4 号機 ( 復水器 トレンチを含む )) における貯蔵量及び滞留水貯蔵施設 ( 高温焼却炉建屋近傍の地下通路部を含む ) における貯蔵及び処理状況の 3 ヶ月後までの見通しは添付資料 -3 の通り 各建屋内及び滞留水貯蔵施設の貯蔵量は 降雨の影響がないと仮定すると 移送及び処理を実施することにより ほぼ一定で推移する見込みであるが 放射能処理装置の稼働率等により変更の可能性はある また 放射能処理装置で処理した水 ( 淡水及び濃縮塩水 ) は 中低レベル用処理水受タンクにより貯蔵可能である 以 上 2

高レベル滞留水の貯蔵及び処理の状況 H26.4.29 現在 区分 / 高レヘ ル水 / 廃棄物処理水 ( 塩水 ) 処理水貯槽多核種除去設備処理水 ( 濃縮塩水 ) 貯蔵量 A 処理水 ( 淡水 ) へ濃縮塩水受タンク 4 353,9m 3 多核種除去設備処理済水淡水受タンク 22,27m 3 淡水ろ過水濃縮廃液貯槽 9,29m 3 タンク濃縮廃蒸発濃処理水 ( 濃縮塩水 ) 淡水化装置処理水貯槽 5 76,524m 液貯槽縮装置受タンク (RO 方式 ) 3 原子炉注水量 (4/23-4/29) 前回報告比 ろ過水 - - 貯蔵量 2 処理水 ( 淡水 ) 2,228m 3 m 3 処理水 ( 淡水 ) 受タンク廃液供給タンク 78m 3 累積処理水 449,39m 3 注水タンク 2 [ 蒸発濃縮装置処理水 ] SPT(B),22m 3 (CST) 廃液供給タンク原子炉建屋 号機 :8m 3 / 日,FDW CS ( ハ ッファタンク ) [ 淡水化装置処理水 ] 2 号機 :3m 3 / 日,FDW CS 3 号機 :6m 3 / 日,FDW CS 圧力容器 タービン建屋 復水器 ( 高温焼却炉建屋 ) ( プロセス主建屋 ) SPT(B) 処理装置 ( セシウム吸着装置 ) ( 第二セシウム吸着装置 ) ( 除染装置 ) 淡水化処理前 / 処理後 蒸発濃縮処理前 / 処理後 試料採取箇所プロセス主建屋セシウム吸着装置出口 除染装置出口 高温焼却炉建屋 第二セシウム吸着装置出口 添付資料 - 前回報告比貯蔵容量 2,3 +,4m 3 364,2m 3 64m 3 27,5m 3 変化なし 9,5m 3 +2,862m 3,m 3 前回報告比貯蔵容量 2 +32m 3,2m 3 +44m 3 3,m 3 塩素濃度 22ppm /3ppm (4/8 採取 ) 6,9ppm / 2ppm (H23/2/2 採取 ) 試料濃度 6 2.6E+4 Bq/cm 3 (3/ 採取 ) 6.5E- Bq/cm 3 (3/ 採取 ) - 3.6E+4 Bq/cm 3 (4/8 採取 ) 9.9E- Bq/cm 3 (4/8 採取 ) 格納容器 廃棄物 A より 施設 貯蔵量 前回報告比 T/B 建屋内水位 貯蔵施設処理量貯蔵量前回報告比水位 (4/23-4/29) 累積処理量 廃棄物発生量 前回報告比 保管容量 号機 約 3,5m 3 4m 3 OP.2,55 プロセス主建屋 約 5,m 3 7 67m 3 OP.4,2 約 5,74m 3 約 93,58m 3 廃スラッジ 597m 3 変化なし 7m 3 2 2 号機 約 2,m 3 m 3 OP.2,992 高温焼却炉建屋 約 3,29m 3 +52m 3 OP.2,43 8 8 使用済ヘ ッセル 882 本 9 +2 本 2,54 本 3 号機 約 22,m 3,3m 3 OP.2,833 合計 約 8,39m 3 淡水化装置 蒸発濃縮装置稼動中は水位が静定しないため参考値扱い 4 号機約 7,4m 3 2m 3 OP.2,89 2 運用上の上限値 3 地下貯水槽を含まない 合計約 74,m 3 4 ろ過水タンクの貯蔵容量 (4,6m 3 ) を含む 5 多核種除去設備 ( ホット試験中 ) の処理済水を貯蔵するが タンクの運用状況に応じて 淡水や濃縮塩水を貯蔵 前回報告時点 (H26.4.22)~ 現在の主なイベント 4/25 2 号機の移送先を 3 号機タービン建屋から高温焼却炉建屋に切替 4/27~ 2 号機から高温焼却炉建屋への移送を停止中 4/24 3 号機の移送先をプロセス主建屋から高温焼却炉建屋に切替 切替後の移送を実施中 H24//29~ 4 号機からの移送を停止中 セシウム吸着装置と第二セシウム吸着装置の運転を実施 ( セシウム吸着装置稼働率 :9.2%( 前回想定稼働率 :2%)/ 第二セシウム吸着装置稼働率 :49.2%( 前回想定稼働率 :45%)) 4/24 セシウム吸着装置の運転を停止 4/24 第二セシウム吸着装置の運転を再開 4/23~24 号機タービン建屋から 号機廃棄物処理建屋への移送を実施 4/23 サイトバンカ建屋からプロセス主建屋への移送を実施 タンク運用による 処理水貯槽 の貯蔵容量の変更予定 6 表記はCs-37のデータ 7 焼却工作建屋地下 階の滞留水 ( 約 2m 3 ) を含む 8 セシウム吸着装置及び第二セシウム吸着装置の合計処理量処理量の内訳 : セシウム吸着装置 (,6m 3 ) 第二セシウム吸着装置(4,3m 3 ) 累積処理量の内訳 : セシウム吸着装置 (28,93m 3 ) 第二セシウム吸着装置(72,65m 3 ) 9 使用済ベッセルの内訳 : セシウム吸着装置使用済ベッセル (478 本 ) 第二セシウム吸着装置使用済ベッセル ( 本 ) 多核種除去設備の保管容器 (286 基 ) 及び処理カラム ( 塔 ) モバイル式処理装置使用済ベッセル (7 本 使用済燃料プール の浄化に使用した 本を含む )

高レベル滞留水の貯蔵及び処理の状況 H26.5.6 想定 添付資料 -2 / 区分高レヘ ル水 / 廃棄物 処理水 ( 塩水 ) 処理水 ( 濃縮塩水 ) 処理水 ( 淡水 ) 多核種除去設備処理済水 淡水 原子炉注水量 (4/3-5/6) 今回報告比 ろ過水 - - 2 処理水 ( 淡水 ) 2,268m 3 +4m 3 累積処理水 45,47m 3 原子炉建屋 号機 :8m 3 / 日,FDW CS 2 号機 :8m 3 / 日,FDW CS 3 号機 :8m 3 / 日,FDW CS 処理水貯槽 ろ過水タンク 注水タンク (CST) ( ハ ッファタンク ) A へ 2 濃縮廃液貯槽 多核種除去設備 蒸発濃縮装置 処理水 ( 濃縮塩水 ) 受タンク 処理水 ( 淡水 ) 受タンク [ 蒸発濃縮装置処理水 ] [ 淡水化装置処理水 ] 淡水化装置 (RO 方式 ) 廃液供給タンク 貯蔵量濃縮塩水受タンク 3 355,77m 3 淡水受タンク濃縮廃液貯槽処理水貯槽 4 今回報告比 +,76m 3 22,86m 3 84m 3 27,5m 3 9,29m 3 変化なし 9,5m 3 78,834m 3 +2,3m 3 貯蔵容量,2 372,7m 3,m 3 タービン建屋 ( 高温焼却炉建屋 ) SPT(B) 圧力容器 復水器 ( プロセス主建屋 ) 処理装置 ( セシウム吸着装置 ) ( 第二セシウム吸着装置 ) ( 除染装置 ) 格納容器 廃棄物 A より 施設 貯蔵量 今回報告比 T/B 建屋内水位 貯蔵施設処理量貯蔵量今回報告比水位 (4/3-5/6) 累積処理量 廃棄物発生量 今回報告比 保管容量 号機 約 3,6m 3 +m 3 OP.2,99 プロセス主建屋 約 5,23m 3 +3m 3 OP.4,32 約 5,46m 3 約 936,4m 3 廃スラッジ 597m 3 変化なし 7m 3 2 号機 約 2,6m 3 5m 3 (2 号機 T/B) 高温焼却炉建屋 約 3,59m 3 +3m 3 OP.2,395 5 5 使用済ヘ ッセル 892 本 6 + 本 2,54 本 3 号機 約 2,9m 3 2m 3 OP.2,8 合計 約 8,82m 3 (3 号機 T/B) 4 号機約 6,8m 3 6m 3 合計約 72,9m 3 現在 (H26.4.29)~ 想定の主なイベント 2 号機から 3 号機への移送を再開予定 3 号機から高温焼却炉建屋への移送を実施予定 4 号機からの移送は停止継続予定 第二セシウム吸着装置の運転を予定 ( 想定稼働率 :65%) セシウム吸着装置の停止継続予定 タンク運用による 濃縮塩水受タンク 処理水貯槽 の貯蔵容量の変更予定 運用上の上限値 2 地下貯水槽を含まない 3 ろ過水タンクの貯蔵容量 (4,6m 3 ) を含む 4 多核種除去設備 ( ホット試験中 ) の処理済水を貯蔵するが タンクの運用状況に応じて 淡水や濃縮塩水を貯蔵 5 セシウム吸着装置及び第二セシウム吸着装置の合計処理量処理量の内訳 : セシウム吸着装置 (m 3 ) 第二セシウム吸着装置(5,46m 3 ) 累積処理量の内訳 : セシウム吸着装置 (28,93m 3 ) 第二セシウム吸着装置(727,m 3 ) 6 使用済ベッセルの内訳 : セシウム吸着装置使用済ベッセル (478 本 ) 第二セシウム吸着装置使用済ベッセル ( 本 ) 多核種除去設備の保管容器 (295 基 ) 及び処理カラム ( 塔 ) モバイル式処理装置使用済ベッセル (8 本 使用済燃料プール の浄化に使用した 本を含む )

~4 号機 T/B 滞留水処理シミュレーション結果 添付資料 -3 O.P 3 4/29 移送停止中 3 号ターヒ ン建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -mm/d(-72m 3 /d) 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -8mm/d(-6m 3 /d) 3 号ターヒ ン建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -mm/d(-72m 3 /d) 2 号機 T/B 滞留水水位 [mm](/2 号機連通 ) 3 号ターヒ ン建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -mm/d(-72m 3 /d) 2 号機 T/B 滞留水水位 更なる降雨の影響を含む 2 号機 T/B 滞留水水位 ( 参考 ) 3 号ターヒ ン建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -mm/d(-72m 3 /d) 号ターヒ ン建屋から移送 号ターヒ ン建屋から移送 号ターヒ ン建屋から移送 4/29 OP.2,992 (2 号機 T/B 建屋水位 ) 4/29 5/4 5/9 5/4 5/9 5/24 5/29 6/3 6/8 6/3 6/8 6/23 6/28 7/3 7/8 7/3 7/8 7/23 7/28 O.P 4/29 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 2 台 ) -6mm/d (-84m 3 /d) 3 号機 T/B 滞留水水位 [mm](3/4 号機連通 ) 3 号機 T/B 滞留水水位 更なる降雨の影響を含む 3 号機 T/B 滞留水水位 ( 参考 ) 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 2 台 ) -6mm/d (-84m 3 /d) 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 2 台 ) -6mm/d (-84m 3 /d) 3 4/29 OP.2,833 (3 号機 T/B 建屋水位 ) 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -4mm/d (-6m 3 /d) 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -4mm/d (-6m 3 /d) 高温焼却炉建屋へ移送 ( ホ ンフ 台 ) -4mm/d (-6m 3 /d) 4/29 5/4 5/9 5/4 5/9 5/24 5/29 6/3 6/8 6/3 6/8 6/23 6/28 7/3 7/8 7/3 7/8 7/23 7/28 集中 R/W 貯蔵量 26 2 2 8 6 集中 R/W 合計貯蔵量 4/29 セシウム吸着装置停止中 プロセス主建屋貯蔵量 8 4/29 第二セシウム吸着装置運転中 高温焼却炉建屋貯蔵量 6 4/29 5/4 5/9 5/4 5/9 5/24 5/29 6/3 6/8 6/3 6/8 6/23 6/28 7/3 7/8 7/3 7/8 7/23 7/28 濃縮塩水タンク容量と貯蔵量 2 38 36 4/29 多核種除去設備 ( ホット試験 ) 運転中 3 3 4/29 蒸発濃縮装置停止中 4/29 淡水化装置 (RO 方式 ) 再循環運転中 タンク容量 ( 左目盛 ) 濃縮塩水貯蔵量合計 ( 左目盛 ) 処理水 ( 濃縮塩水 ) 受タンク貯蔵量 ( 左目盛 ) 濃縮廃液貯槽貯蔵量 ( 右目盛 ) 3 4/29 5/4 5/9 5/4 5/9 5/24 5/29 6/3 6/8 6/3 6/8 6/23 6/28 7/3 7/8 7/3 7/8 7/23 7/28 注記 処理装置の処理量は 78m 3 /d と想定 (T/B 滞留水水位等の状況により処理量を変更 ) T/B 滞留水水位 は 福島第一原子力発電所近傍における最近の降雨及び地下水などの流入による水位変動状況を考慮したシミュレーション 更なる降雨の影響を含む T/B 滞留水水位 は 福島第一原子力発電所近傍における 8~ 月の過去 3 年間 (H2~H22) の平均降雨量の降雨があった場合の水位変動分 (5mm/ 日 ) を T/B 滞留水水位 に加算したシミュレーション