安全に釣りを楽しむために 小樽海上保安部 海上保安協会小樽支部

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平成12年4月 日

海で安全に楽しむために平成 28 年度版 第九管区海上保安本部海の安全推進室

平成 27 年度 新潟県たにはま海水浴場流況調査 報告書 平成 27 年 6 月調査 第九管区海上保安本部

津波警報等の留意事項津波警報等の利用にあたっては 以下の点に留意する必要があります 沿岸に近い海域で大きな地震が発生した場合 津波警報等の発表が津波の襲来に間に合わない場合があります 沿岸部で大きな揺れを感じた場合は 津波警報等の発表を待たず 直ちに避難行動を起こす必要があります 津波警報等は 最新

資料 8 平成 28 年 7 月 25 日 海外のスマートフォンを用いた航海支援アプリについて 海上技術安全研究所 1. 概要現在 スマートフォンを用いたナビゲーション支援アプリは 自動車をはじめ 歩行者用 公共交通機関の乗り継ぎ案内等多くの交通機関を対象として様々な機能に対応している ここでは 海

目 次 はじめに 1 1 立入検査の状況 2 2 命令に係る事項 3 3 その他輸送の安全に重大な関係を有する事項 (1) 船舶事故等の発生状況 6 (2) 船種別事故等の発生状況 7 (3) 主な指導内容 9

海の安全情報 1 海の安全情報 インターネットホームページ 仙崎海上保安部のホームページの中に 海の安全情報がリンクされ 気象 海象のほか 港の工事 海難などの海上交通に関 する様々な安全情報を提供しています

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

る重大事故となるところでした 本件のような船舶海難の操船者等には 衝突 乗揚げ等海難を避けるべき業務上の注意義務があるのに この注意義務を怠り 何らかの過失 ( 行為 ) によって事故に至ったものとして 業務上過失往来危険罪 が成立し 厳しい処分が下されることがあります また当該事故の結果によって

平成 25 年度第 7 回キッズ モニターアンケート 自転車の交通ルールとマナーについて 実施報告 アンケートの実施結果は以下のとおりでした キッズ モニターのみなさん ご協力ありがとうございました アンケート概要 1 実施期間平成 25 年 12 月 13 日 ~12 月 26 日 2 回答者数

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船舶事故調査報告書 平成 30 年 12 月 19 日運輸安全委員会 ( 海事専門部会 ) 議決委員佐藤雄二 ( 部会長 ) 委員田村兼吉委員岡本満喜子 事故種類発生日時発生場所事故の概要事故調査の経過 衝突 平成 29 年 12 月 23 日 19 時 15 分ごろ 京浜港東京第 2 区 晴海信号

生活

ホームページ等のご案内 の情報提供 来島海峡航路を航行する船舶に対して 来島海峡航路に関する様々な情報 ( 巨大船の航路入航予定 潮流 気象現況 航路の航行制限 海難の状況など ) を 無線放送 インターネット ホームページ 一般電話を通じてリアルタイムに提供しています 来島海峡を安全に航行するため

Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 平成 28 年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から 発射された弾道ミサイルは 約 10

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Q4. ミサイルは発射から何分位で日本に飛んでくるのでしょうか A4. 北朝鮮から弾道ミサイルが発射され 日本に飛来する場合 極めて短時間で日本に飛来することが予想されます 例えば 本年 2 月 7 日に北朝鮮西岸の東倉里 ( トンチャンリ ) 付近から発射された弾道ミサイルは 約 10 分後に 発

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油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

MICS( 沿岸域情報提供システム ) 海上保安庁 1/8 ページ Doyle Japan 差出人 : Windows Internet Explorer 8 で保存されています [=?iso-2022-jp?b?v2luzg93cybjbnrlcm5ldcbfehbsb3jlcia4ibskqir

工事 海難防止のための五か条 一見張りは常時 適切に 目視のほか レーダーや AIS 等を使用霧などで視界不良時は 見張りを増員無理な回航は 居眠りの原因 一航法を守り 早目の避航 海上衝突予防法等に定められた航法や灯火等ルール遵守避航は 早めに かつ 大幅に 一最新の気象情報を入手 刻々と変化する

かかり木の処理の作業における労働災害防止のためのガイドライン 第 1 目的等 1 目的 本ガイドラインは 近年の人工林における間伐作業の増加等を背景に かかり木の処理の作業における死亡災害が増加する傾向にあること等を踏まえ 労働安全衛生関係法令と相まって かかり木の処理に係る事前の実地調査の実施 新

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その時点で改めて ミサイルが落下する可能性がある旨を伝達し 直ちに避難することを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建

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MA 船舶事故調査報告書 平成 24 年 4 月 27 日 運輸安全委員会 Japan Transport Safety Board

目 次 Q 1 マリンレジャーはどのようなものがあるの? Q 2 水上オートバイって安全なの? Q 3 最近よく耳にするミニボートってどんなもの? Q 4 プレジャーボートを操縦するのに免許は必要? Q 5 小型船舶の免許はどのようにして取得するの? Q 6 小型船舶に乗るときは救命胴衣を着用しない

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PDF変換用(報告書)帯広市新エネルギービジョ

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海洋汚染の現状とその防止対策 海上保安庁警備救難部刑事課環境防災課 海上保安庁では 我が国の四方を取り巻く海を美しく保つため 未来に残そう青い海 をスローガンに 巡視船や航空機により我が国周辺海域における油 有害液体物質 廃棄物等による海洋汚染の監視取締りを実施するとともに 海上保安協力員等の民間ボ

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船舶プロダクト検討について 背景 船舶の情報はユーザーの注目が高く その情報は主に AIS( 後述 ) や衛星画像 ログ情報等から得られる そして海象 気象情報との連携や統計情報等の大量データから得られる情報等から新しい価値の創出も期待できる このことからコアサービスから提供するプロダクト検討の一環

平成24年

諮問第 30 号説明資料 無線従事者規則の一部を改正する省令案について - 営利法人による無線従事者の認定講習課程の実施等について - 1 改正の理由 無線従事者制度における受益者の利便性の向上等を図るため 以下のとおり 無線従事者規則の見直しを行うこととした (1) 災害発生時における特例規定の制

本章では 衝突被害軽減ブレーキ 車線逸脱警報 装置 等の自動車に備えられている運転支援装置の特性 Ⅻ. 運転支援装置を 備えるトラックの 適切な運転方法 と使い方を理解した運転の重要性について整理しています 指導においては 装置を過信し 事故に至るケースがあることを理解させましょう また 運転支援装

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(2) 日本の領土 領海の上空を通過した場合 旧 1 ミサイル発射情報 避難の呼びかけ 新 ミサイル発射情報 ミサイル発射情報 先程 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 続報が入り次第お知らせします ミサイル発射 ミサイル発射 北朝鮮からミサイルが発射された模様です 頑丈な建物や地下に避難して下

本書作成の目的について湘南海上保安署では 毎年発生しているプレジャーボートやヨット等による定置網等への乗揚げ絡網海難を防止するために 当保安署管内である相模湾にどの様な定置網等が設置されているかを 画像を利用して分かりやすく理解してもらうことを目的としている 本書使用上の留意点について 1 本書は

プレジャーボート ヨットのオーナーを対象に 航行不能または困難となった場合に安全な最寄りの係留地まで曳航する救助システム BAN(BoatAssistance Network) を運営しています 救助事業部 37

活用しよう 海の安全情報 マリンレジャーを安全に楽しむために 当協会では 海上保安庁をはじめ 海事関係団体 企業などにご協 をいただきながら 船舶の海難防 や海洋汚染防 の調査 研究を う とともに 沿岸域における海浜事故防 やマリンアクティビティの安全 対策などにも取り組んでおります これからマリ

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スライド 1

続報を伝達しますので 引き続き屋内に避難していて下さい 弾道ミサイルが日本の上空を通過した場合には 他に追尾しているミサイルやミサイルから分離した落下物が我が国の領土 領海に落下する可能性が無いことを確認した後 弾道ミサイルが通過した旨の情報をお知らせします ((2)2) 引き続き屋内に避難する必要

AIS ECDIS AIS AIS ) 1 AIS SOLAS (The International Convention for the Safety of Life at Sea) AIS AIS AIS AIS ( AIS )

問い合わせ先警備救難部救難課救難課長髙田淳 TEL ( 内線 3250) 平成 25 年 5 月 24 日 第十管区海上保安本部 海猿が谷山に集結! ~ 潜水士 機動救難士による合同訓練の開催 ~ 平成 18 年 4 月及び平成 24 年 4 月に佐多岬沖合において発生した高速

船尾部の便所 スパンカーマスト及び操舵室上部が脱落した 大浦丸は 左舷船首部 のハンドレールに曲損を 前部マストに折損を 船底部に破口及び擦過痕をそれぞれ 生じた < 原因 > 本事故は 洲埼北西方沖において 大浦丸が北進中 第五育丸が漂泊して釣り中 両船長が見張りを適切に行っていなかったため 両船

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目次 1 防犯パトロールの目的 2 防犯パトロールの始め方 3 防犯パトロールの必需品 4 防犯パトロールの具体的方法 5 防犯パトロールの着眼点 6 防犯パトロールの注意事項 番通報するときのポイント 8 調布市防災 安全情報メールに登録を

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( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

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次 海と安全 NO.573 カヌー ( カヤック ) 2 スタンドアップパドルボード 4 ミニボート 6 シュノーケリング 8 新たなマリンアクティビティ 9 カイトボード シーボブ ジェットボード 上バイクを利 したアクティビティ ツアーなどで楽しめるアクティビティ 10 バナナボートなどチューブ

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第8章 災害復旧計画

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場 外 警 備 以下の仕様により 業務を遂行すること 1 目的 (1) 和歌山競輪場 駐車場及び周辺地域において来場者の安全を確保するため適切な交通誘導 交通整理を行うとともに 秩序維持のため 警備任務を遂行することにより 和歌山競輪場 の円滑な運営に寄与することを目的とする (2) 和歌山競輪場駐

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

測量士補 重要事項 はじめに GNSS測量の基礎

(3) 技術開発項目 長周期波の解明と対策 沿岸 漁場の高度利用 ライフサイクルコストに基づく施設整備と診断技術 自然災害( 流氷 地震 津波など ) に強いみなとづくり 等 30 項目 技術開発項目として 30 項目の中から 今後 特に重点的 積極的に取り組んでいく必要のある技術開発項目として 1

第6章  特殊災害対策計画

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その他の事項 という ) を乗せ ウェイクボーダーをけん.. 引して遊走する目的で 平成 30 年 8 月 13 日 14 時 00 分ごろ土庄町室埼北東方にある砂浜 ( 以下 本件砂浜 という ) を出発した 船長は 自らが操船し 操縦者 同乗者 E の順にウェイクボードに 搭乗させ 本件砂浜北東

免許登録日平成 26 年 7 月 3 日免許証交付日平成 26 年 7 月 3 日 ( 平成 31 年 7 月 2 日まで有効 ) 釣り客 A 男性 54 歳釣り客 B 男性 51 歳釣り客 C 男性 74 歳死傷者等重傷 3 人 ( 釣り客 A 釣り客 B 及び釣り客 C) 損傷 なし 気象 海象

弾道ミサイルが発射された場合の情報伝達と取るべき行動に関する Q&A 情報伝達の概要について Q1. どのような場合に J アラートが使用されるのでしょうか A1. 全国瞬時警報システム (J アラート ) は 弾道ミサイルが日本の領土 領海に落下する可能性又は領土 領海を通過する可能性がある場合に

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門司津波対策専従班作業中

小笠原・伊豆諸島周辺海域における外国漁船への対応について

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Interview 02 vol. 15 vol

漂流・漂着ゴミに係る国内削減方策モデル調査地域検討会

海上安全管理 (Marine Safety Management) 海上安全 + 安全管理 海上安全 船 - 操船者 - 環境 の相互連環システムに視点をおいた安全施策 安全管理 安全性を高めるために関係者のモチベーション醸成とコンセンサス形成を図ること 井上欣三著 海上安全管理 研究 (2006

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土砂災害警戒情報って何? 土砂災害警戒情報とは 大雨警報が発表されている状況でさらに土砂災害の危険性が高まったときに, 市町村長が避難勧告等を発令する際の判断や住民の方々が自主避難をする際の参考となるよう, 宮城県と仙台管区気象台が共同で発表する防災情報です 気象庁 HP より :

-. 遭難通信 遭難通信とは 船舶 航空機または他の移動体が重大かつ急迫の危険に陥り 即時 の救助を求める場合の 遭難呼出しに始まり 遭難通信終了の伝送に終わる 遭難移 動体の救助に関するいっさいの移動業務の通信をいう -- 通則 ( R.R ) 遭難呼出しは 他のすべての伝送に対して絶

橡Ⅰ.企業の天候リスクマネジメントと中長期気象情

2018 年 7 月 1 日更新 八重瀬町ガマ入壕体験のご案内 ( クラシンウジョウ壕 ヌヌマチガマ ) 1. ガマについて 1 クラシンウジョウ壕 ( 八重瀬町字具志頭 1637) 2 ヌヌマチガマ ( 八重瀬町字具志頭 782) クラシンウジョウ壕の予約管理 実施は NPO 法人自然体験学校のみ

先行的評価の対象とするユースケース 整理中. 災害対応に関するユースケース. 健康に関するユースケース. 移動に関するユースケース. 教育に関するユースケース. 小売 物流に関するユースケース 6. 製造 ( 提供した製品の保守を含む ) に関するユースケース 7. 農業に関するユースケース 8.

3. 学校に不審者が侵入した場合の対応について 対応 1 情報の入手 巡回中の教職員の情報子どもからの情報偶然に発見 職員室への報告 複数の教職員で現場へ 発見者が インターホン 無線 携帯電話等所持 不審者から子どもを 携帯電話 等で 状況を把握 回避 職員室へ報告 職員室へ連絡 対応 2 対応

普通損害保険 1 通常部分危険区分 ( 漁業種類 トン数区分 船質及びてん補範囲等 ) 毎に再保険料率 ( 告示 ) を下回らない範囲で基準率が定められ これに再保険と同率の各種割増引きが適用される ( 保険約款 ) 2 異常部分 ( 台風 風浪 低気圧及び突風による危険率で 危険部分 ) 再保険料

別紙 1 人命救助等における GPS 位置情報の取扱いに 関するとりまとめ 緊急時等における位置情報の取扱いに関する検討会 平成 25 年 7 月

2 Vol Vol. 32 Contents 1

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

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ご被災者等支援計画 ( ご被災者等支援の基本的な考え方 ) 2013 年 8 月 日本トランスオーシャン航空株式会社 琉球エアーコミューター株式会社

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安全に釣りを楽しむために 小樽海上保安部 海上保安協会小樽支部

1 ミニボートを安全に利用するために ミニボートの海難免許や船舶検査が不要な ミニボート ( ) と呼ばれる船舶の海難は 過去 5 年間で 137 隻発生し 6 人が死亡しています ( 全国値 ) 転覆の主な原因は 気象 海象不注意 と 船体バランス不注意 気象 海象不注意の事例 風が強くなってきたので帰港しようとしたら 船首から大波を受け転覆 波が高くなってきたので反転しようとしたら 浸水し転覆 船体バランス不注意の事例 船上に立って揚錨中 船体のバランスを崩し転覆 船内で移動しようとして船体のバランスを崩し転覆 ミニボートを安全に利用するため 以下の基本を必ず守りましょう! 海事知識が不足ミニボートは免許のいらない船舶ですが 船長としての責任は負います ルール マナーを守らず運航することは 自船及び他船に危険をもたらします 基本その 1 海のルールを守る! 転 覆 ミニボートはコンパクトに構成されていることから 手漕ぎボートと同様に気象 ( 風 波 ) 他船の航走波の影響を受けやすく 転覆して海上に投げ出される危険性が高い 基本その 2 衝 突 風が強い時 波が高い時 不安な時は 出航中止! ミニボートはそのコンパクト性から他の船舶から存在が把握しにくく 衝突される可能性が高い 基本その 3 漂 流 視界のすぐれない早朝 霧の時には 出航中止! ミニボートは推進機関が小さい事から 潮流に流され海岸へ戻れなくなる危険性があります 基本その 4 海岸から遠く離れるような航行はしない! ミニボートの範囲は 次の要件を満たす船舶です 1 全長 3m 未満 2 推進器出力 1.5kw 未満 ( 約 2 馬力 ) 3 直ちにプロペラの回転を停止することのできる機構を有する船舶その他のプロペラによる人の身体の障害を防止する構造を有する船舶

海の基本ルール 2 海上でも陸上と同じように交通ルールがあります ( 海上衝突予防法 港則法 海上交通安全法 ) 陸上と違い停止していても他の船を避ける義務が生じます 基本的なルールを守り事故を防止しましょう ミニボートは非常に小さいため 波間に見えなくなり また レーダーでも探知し難いため 相手船から見えていない可能性があります 目立つ旗を掲げたり レーダー反射物 ( 空き缶等 ) を掲げるなど 衝突防止のため自船の存在をアピールしましょう ミニボートは 灯火がないため夜間に出ることは避けましょう やむを得ず夜間に出る場合は 明かりを掲げ 自船の存在をアピールしてください

3 もしも 海中転落してしまったら まず 海に浮いていることが重要です 浮かんでいれば 救助の手が差し延べられます そのためには ライフジャケットを着用することが極めて有効です 防水パックを使用した携帯電話の携行! ライフジャケットを着用し 海に浮いていて 救助されるためには 助けて欲しい! と救助機関へ通報 要請しなければなりません そのためには 耐水タイプ又は防水パックに入れた携帯電話を携行するなど 連絡手段を確保しましょう! 海上保安庁では 緊急通報用電話番号を局番なし 118 番 ( 無料 ) として設定しています 最新の GPS 付き携帯電話で 118 番通報されると自動的に位置情報データも発信され素早い救助活動に役立ちます もしもの時の救助要請は 118 番まで! 救助要請を受けた海上保安庁などが 他の機関と連携しつつ救助に駆けつけます 第一管区海上保安本部 マリンレジャーの部屋マリンレジャーの部屋 http://www.kaiho.mlit.go.jp/01kanku/marirehp/marire_top.html

4 出かける前に 海上では天候が急変することがあるので 出発前には 最新の気象情報で釣り場の天候を予測し 注意報が発令されているときは中止しましょう 携帯電話等の連絡手段を確保し 家族などに 行き先や行動予定を伝えてから 釣りに出掛けましょう 万一に備え 服装は 赤や黄色等の目立つ服装を心がけましょう 釣り場では 釣りに出掛けるときは 万一に備え 単独行動は避けましょう また 釣り場に到着したら 海中転落した際の上陸場所やお互いの救助方法を確認しましょう ライフジャケットは常時 正しく着用するようにしましょう 立ち入り禁止となっている場所での釣りは止めましょう 安全な釣り場を確保しましょう 防波堤や岩場は避難する場所が限られているので 常に海上模様や雲の動きに注意し天候や海上模様の悪化が予想されれば どんなに魚が釣れていても直ちに中止し 避難しましょう ちょっとした無理が命取りになります 磯場は 海草などで滑りやすくなっているので 十分注意しましょう また 後ろから襲ってくる波など 常に周囲の環境に注意しましょう 海中転落があった場合 転落者から目を離すことなく クーラーボックスなど浮力のあるものやロープなどを投入 身体を確保し 付近にいる人に協力してもらい救助活動にあたりましょう 小さな魚はリリース ゴミは責任を持って持ち帰り 自然環境を守りましょう

5 石狩湾港放水路砂浜から出港し 北防波堤付近でカレイ釣りをしていたところ 風が強くなってきたため出港地に向け帰港しようとした際 船首から約 2m の波を受け転覆 該人は 転覆したボートを自力で起こし這い上がったが 船外機 (2 馬力未満 ) は冠水し始動不能 携帯電話の入ったクーラーホ ックスは流出し連絡手段がなくなり コ ムホ ート付属のオールで帰還を試みたが 風が強く 転覆現場付近から北西約 10km 沖合いに漂流し 翌日に通りかかった漁船により発見救助された 当時の気象晴東の風 10m/s 波 1.5m 気温 19 度 軽く小さなボートは 波や風に弱いため天候悪化の前に切り上げ 携帯電話は身に着けましょう 悪化が予想される場合は 中止の決断も重要です 銭函海岸沖合いで手漕ぎゴムボートに乗り 錨を入れて釣りをしていたが 帰るため錨を揚げようとしたところ バランスを崩し転覆し 海中へ投げ出された 転落者は 漁船により救助後 低体温症で入院 軽く小さなボートは バランスが悪いため 錨を揚げる際は 姿勢を低くし 船首尾から引揚げるなど十分注意しましょう 島牧村大平川河口付近斜路からボートを降し沖合い 100m 付近で釣りをしていたが 移動のため船外機を起動させても起動しないため 118 番通報により救助要請機関整備後の試運転を兼ねていたが 出港当初からエンジン音が不安定だった 陸上と違い 歩いて帰ることはできません 機関整備は万全にし 不安があれば中止しましょう

こんなのは みんなの迷惑 6 積丹町の漁港から釣りをしようと出港 釣果が得られなかったので 釣りをあきらめ 付近海岸の岩場にゴムボートを係留したまま 山菜取りをするため山に入った 帰ろうと戻ったところ ボートのロープが解け 沖合いに流れていたため回収をあきらめ海上保安部等への通報もせず帰宅した 3 日後 石狩市浜益沖に無人で漂流しているボートが発見され 巡視艇で同ボートを回収 海中転落の可能性があることから 海保 警察 消防等により 沿岸及び海上を車両 船艇 航空機を動員して捜索を行った この状況を持ち主が新聞報道で知り 後日出頭したことで 無人流出事故と判明した 捜索により 多額の税金が消費されることとなりました 係留はしっかり行い ボートから離れる場合は 放置せず陸揚げしましょう ボートには連絡先を記入連絡先を記入し また 流出してしまった場合は かならず関係機関へ通報しましょう

MICS: 沿岸域情報提供システム MICS : Maritime Information and Communication System 誰もが簡単に 必要な情報を必要なときに 誰にでも分かりやすく をコンセプトに プレボートジャー 漁船などの船舶運航者やマリンレジャー愛好者の方々に対して インターネットや携帯電話などを通じ 全国の海上保安部からリアルタイムに 海の安全情報を提供しています このシステムは 気象 海象の現状や過去のデータ 地域の安全情報 ( 海上工事 海上行事 ) ライブカメラによる画像などにより 海に関する安全情報を提供しています 海に出かける前に 安全に関する情報を事前に入手することにより 出港の可否やレジャー活動の場所の決定等 海難を防止するために活用してください 小樽海上保安部気象観測情報テレフォン 携帯 web サービス青苗岬 弁慶岬 神威岬 天売島 焼尻島 0134-23-11 7( テレフォンサービス ) http://www6.kaiho.mlit.go.jp/otaru/m(i モード等 ) http://www6.kaiho.mlit.go.jp/otaru/m(i モード等 ) http://www6.kaiho.mlit.go.jp/otaru/ ( インターネット ) 小樽海上保安部 047-0007 小樽市港町 5 番 3 号 0134 27 6118