04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 袋の中に, 赤玉が 3 個, 白玉が 7 個が入っている 袋から玉を無作為に つ取り出し, 色を確認してから, 再び袋に戻すという試行を行う この試行を N 回繰り返したときに, 赤玉を A 回 ( ただし 0 A N) 取り出す確率を p( N, A) とする このとき, 以下の問いに答えよ () 確率 p( N, A) を N と A を用いて表せ () N が 0 の倍数, すなわち N 0n となる自然数 n があるとする 確率 p(0 n, 0), p(0 n, ),, p(0 n, 0 n) のうち, 一番大きな値は p(0 n, 3 n) で あることを次の手順により証明せよ (i) 0 以上の整数 a, 自然数 b に対して, (ii) 0 以上 0n 以下の整数 m に対して, b! b-a b を示す ただし 0! とする a! p(0 n, m) p(0 n, 3 n) を示す --
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ座標平面上に, 原点を中心とする半径 の円と, その円に外接し各辺が 軸または y 軸に平行な正方形がある 円周上の点 (cos, sin ) ( ただし 0 < < ) における接 線と正方形の隣接する 辺がなす三角形の 3 辺の長さの和は一定であることを示せ また, その三角形の面積を最大にする を求めよ --
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 3 解答解説のページへ () 関数 f ( ) e (sin-cos ) について, 以下の問いに答えよ ò f ( ) d の値を求めよ - () 0 < における f ( ) の最大値を求めよ (3) 0 のとき ( + -) e f ( ) が成り立つことを示せ -3-
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 4 解答解説のページへ 関数 f ( ) ( > 0) と正の実数 a について, 以下の問いに答えよ () 3 における f ( ) f (- ) の最大値および最小値を求めよ 4 4 () 3 f における ( ) f ( - ) f ( a ) の最小値を求めよ 4 4 f ( a ) f ( a( - )) -4-
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 5 解答解説のページへ自然数 n に対して, 和 S n + + + + を考える 3 n () 各自然数 n に対して k n を満たす最大の整数 k を f ( n ) で表すとき, つの奇 数 a n, bn が存在して, S n an ( n ) f と表されることを示せ b () n のとき S n は整数にならないことを示せ (3) さらに, 自然数 m, n ( m< n) に対して, 和 S m, n m, n n + + + を考える m m+ n S はどんな m, n ( m< n) に対しても整数にならないことを示せ -5-
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () 袋から玉を無作為に つ取り出したとき, 赤玉である確率は 3 0, 白玉である確率は 7 0 である この試行を N 回繰り返したときに, 赤玉を A 回取り出す確率は, ( ) ( ) A N-A 3 A 7 N-A p( N, A) C! 3 7 N A N 0 0 A!( N- A )! N 0 () (i) 0 以上の整数 a, 自然数 b に対して, (a) a< bのとき b! b-a ( a+ )( a+ ) ( b- ) b< b a! (b) a bのとき b! b-a b a! (c) a> bのとき b! b-a < b a! ( b+ )( b+ ) ( a-) a a-b b (a)~(c) より, b! b-a b (*) a! (0 n )! m 0 - (ii) 0 m 0nのとき, () から, p(0 n, m) 3 7 m!(0 n - m )! 0n 0 (0 n )! 3n 7n p(0 n, 3 n) 3 7 (3 n)!(7 n)! 0n 0 すると, (*) を利用して, p(0 n, m) (3 n)!(7 n)! m 0n-m 3 7 p(0 n, 3 n) m!(0 n-m)! 3n 7n 3 7 3 7 0 3 0 7 (3 ) n - m (7 ) n - n + m 3 m - n n n 7 n - m - n 3 n - m 3 n - m - 3 n + m - 3 n + m m -3 n 3 n - m 3 n 7 n 3 7 これより, p(0 n, 3 n) p(0 n, m) となり, p(0 n, 3 n) が最大である n m [ 解説 ] 反復試行の確率の最大値を題材とした問題です () の (i) の誘導に従えば, 方針に迷いは生じません -- 電送数学舎 04
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ 原点を中心とする半径 の円周上の点 (cos, sin ) ( 0 ) < < における接線の方程式は, cos + ysin 直線 と連立して, ysin - cos, y - cos sin そこで, L AP+ PB+ BA とすると, PAB となることを用いて, R S L cos ( - - )( + tan + ) sin + cos - cos + sin + sin cos sin cos (sin + cos ) - + sin cos - sin cos sin cos また, APB の面積を S とすると, S cos ( - ) (sin + cos -) - tan sin sin sin cos (sin + cos -) (sin + cos -) sin cos (sin + cos ) - (*) + + とおくと, 0 < < より<t と 4 なり, (*) から, ( t -) S t - - t - t+ t+ よって, S が最大となるのは, t すなわち のときである 4 ここで, t sin cos sin ( ) Q y O B θ P A [ 解説 ] 三角関数の図形への応用問題です 問題文を丁寧に読まないと, 円と正方形の位置関係について, ミスをしてしまいそうです -- 電送数学舎 04
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 3 問題のページへ () () f f ( ) e (sin-cos ) に対して, t とおくと, dt cos d となり, ò - f ( ) d ò - e (sin-)cosd e ( t-) dt - - t t ée ( t ) ù ê - ú - e dt 4 - e- - e e e e sin f ( ) e cos (sin- cos ) + e (cos+ ) ò - ë û ò ( ) 6 e (cos - cos + - + ) 3 - e (+ -) -e (sin- )(sin+ ) すると, 0 < における ( ) の増減は右表のようになる よって, f ( ) の最大値は で ある (3) まず, f ( + ) f ( ) これより, f ( ) は周期 の周期関数なので, () から f ( ) である さて, g( ) ( + -) e とおくと, 0 において, + + + - g ( ) ( ) e ( ) e ( + 4) e 0 (i) のとき g( ) g() e>となり, g( ) f ( ) が成り立つ 0 f ( ) 0 + 0 + 0 - f ( ) - 0 - (ii) 0 < のとき < から 0 となり, g ( ) ( + 6+ 4) e 0より, g ( ) g () (+ 4 ) e ここで, h( ) g( ) - f ( ) とおくと, h ( ) g ( ) - f ( ) となり, h ( ) g () - f ( ) sin sin sin (sin 4 ) + e + e (- )(+ ) e ( + 4 + + - 4 ) e (+ 3) 0 よって, h( ) h (0) g(0) - f (0) 0より, g( ) f ( ) が成り立つ (i)(ii) より, 0 のとき ( + -) e f ( ) が成り立つ t [ 解説 ] 微分法の不等式への応用問題です (3) の証明する不等式は, が大きいときは明らかに成り立つので, が 0 に近いところで示せばよいことになります -3- 電送数学舎 04
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 4 問題のページへ () 3 において, f ( ), g( ) f ( ) f (-) (-) - とすると, 4 4 log g( ) log - (- ) log + (-) log( - ) 両辺を で微分すると, g ( ) log + -log(-) - - g( ) - 4 log g ( ) - - 0 + g( ) > 0から, g( ) の増減は右表のように g ( ) なり, その最大値は 4 7 (, 3 ) 4 4 4, 最小値は ( ) である () 3 f ( ) f (- ) f ( a) において, h( ) とすると, 4 4 f ( a ) f ( a( - )) - a - a (- ) a (- ) a h( ) a a (- ) a a a (- ) a (- ) ( a ) ( a( - )) a a (- ) -a --a(-) a-a-a( -) ( -a) (-)(-a) (-) a (- ) a { (-) - } - -a { g ( )} これより, h( ) の最小値については, () より, (i) - a 0 (0<a ) のとき で最小値 ( ) -a をとる (ii) - a< 0 ( a>) のとき で最小値 7 ( ), 3 4 4 4 -a をとる 4 3 4 [ 解説 ] 微分と増減の問題です () は, 一見, 複雑そうですが, () の結果がうまく利用できるように作問されていました -4- 電送数学舎 04
04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 5 問題のページへ () 自然数 n を素因数分解すると, l (3 以上の素数の積 ), すなわち l ( 奇数 ) という形に書くことができる ただし, 整数 l は, k n を満たす最大の整数 k を f ( n ) としたとき, 0 l f ( n) である さて, f ( ) S n + + + + について, 分母を最小公倍数 n ( 奇数 ) で通分 3 n すると, f の項の分子は奇数であるが, それ以外の項の分子は ( n) - l ( 奇数 ) と f ( ) n なり, f ( n) < lよりすべて偶数となる an これより, Sn の分子は奇数となり, a n, bn を奇数として, Sn ( n ) f と表す bn ことができる () n のとき f ( n ) より, Sn の分子は奇数, 分母は偶数となるので, Sn は整数 にならない (3) m< nのとき, S m, n m + m + + + に対して, n (i) f ( m- ) < f ( n) のとき f ( n) -f ( m-) n m m n an am- ab -- a -b Sm, n Sn-Sm - - f ( n) f ( m-) f ( n ) bn bm- bb n m- すると, Sm, nの分子は奇数, 分母は偶数より, Sm, nは整数にならない (ii) f ( m- ) f ( n) のとき このとき, Sm, nの項数 n- m+ は f ( m-) より小となり, S m, n < + + + よって, Sm, nは整数にならない (i)(ii) より, Sm, nはどんな m, n( m n) f ( m-) f ( m-) f ( m-) < ( m-) f f ( m-) < に対しても整数にならない [ 解説 ] 非常に記述しにくい問題です 上のようにアバウトにまとめるだけでも, かなりの時間を費やしました なお, 記述は省きましたが, 具体例を通して考えています -5- 電送数学舎 04