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2015年度 2次数学セレクション(整数と数列)

2016年度 広島大・文系数学

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2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

2014年度 センター試験・数学ⅡB

2018試行 共通テスト 数学ⅠA 解答例

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2015-2018年度 2次数学セレクション(整数と数列)解答解説

2015-2017年度 2次数学セレクション(複素数)解答解説

20~22.prt

Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

学習指導要領

学習指導要領

05 年度センター試験数学 ⅡB () において,cos q 0 であるから,P ( cos q, sin q) より, 直線 OP を表す方程式は y sin q sin q x cos q cos q x すなわち, (sin q) x - (cos q) y 0 ( ) ク 点 O,P,Q が

学習指導要領

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解答速報数学 2017 年度大阪医科大学 ( 前期 ) 一般入学試験 1 (1) 0, 8 1 e9 進学塾 0t= $ e e 0t= 11 2e -1 1 = 2 e 0t= -11 dy dx = -2 - t te 3t 2-1 = = ビッグバン dy (2) x

p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

学習指導要領

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2019対策 千葉大・文系数学

学力スタンダード(様式1)

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平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

Chap2

Σ(72回生用数ⅠA教材NO.16~30).spr

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重要例題113

公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

< 中 3 分野例題付き公式集 > (1)2 の倍数の判定法は 1 の位が 0 又は偶数 ( 例題 )1~5 までの 5 つの数字を使って 3 ケタの数をつくるとき 2 の倍数は何通りできるか (2)5 の倍数の判定法は 1 の位が 0 又は 5 ( 例題 )1~9 までの 9 個の数字を使って 3

< 図形と方程式 > 点間の距離 A x, y, B x, y のとき x y x y : に分ける点 æ ç è A x, y, B x, y のとき 線分 AB を : に分ける点は x x y y, ö ø 注 < のとき外分点 三角形の重心 点 A x, y, B x, y, C x, を頂

数学 Ⅲ 無限等比級数の問題解答 問 1 次の無限級数の和を求めよ (1) (5) (2) (6) (7) (3) ( 解 )(1) 初項 < 公比 < の無限等比級数より収束し (4) (2) (3) その和は ( 答 ) であるから 初項 < 公比 となっている よって 収束し その和は よって

学習指導要領

FdData中間期末数学2年

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機構学 平面機構の運動学

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1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

( 最初の等号は,N =0, 番目は,j= のとき j =0 による ) j>r のときは p =0 から和の上限は r で十分 定義 命題 3 ⑵ 実数 ( 0) に対して, ⑴ =[] []=( 0 または ) =[6]+[] [4] [3] [] =( 0 または ) 実数 に対して, π()

測量試補 重要事項

平成 30 年度入学試験問題 数学 注意事項試験開始後, 問題冊子及び解答用紙のページを確かめ, 落丁, 乱丁あるいは印刷が不鮮明なものがあれば新しいものと交換するので挙手すること 1. 試験開始の合図があるまで問題冊子を聞かないこと 試験開始後は, すべての解答用紙に受験番号 氏名を記入すること

解答例 ( 河合塾グループ株式会社 KEI アドバンスが作成しました ) 特別奨学生試験 ( 平成 29 年 12 月 17 日実施 ) 数 学 数学 2= 工 経営情報 国際関係 人文 応用生物 生命健康科 現代教育学部 1 整理して (60 分 100 点 ) (2 3+ 2)(

学習指導要領 ( イ ) 集合集合と命題に関する基本的な概念を理解し それを事象の考察に活用すること 向丘高校学力スタンダード 三つの集合について 共通部分 和集合を求めることができる また 二つの集合について ド モルガンの法則 を理解する ( 例 ) U ={ n n は 1 桁の自然数 } を

数学 Ⅲ 微分法の応用 大学入試問題 ( 教科書程度 ) 1 問 1 (1) 次の各問に答えよ (ⅰ) 極限 を求めよ 年会津大学 ( 前期 ) (ⅱ) 極限値 を求めよ 年愛媛大学 ( 前期 ) (ⅲ) 無限等比級数 が収束するような実数 の範囲と そのときの和を求めよ 年広島市立大学 ( 前期

平成 30 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) -3 (-6+4) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

平成 25 年度京都数学オリンピック道場 ( 第 1 回 ) H 正三角形 ABC の外接円の,A を含まない弧 BC 上に点 P をとる. このとき, AP = BP + CP となることを示せ. 解説円周角の定理より, 4APC = 4ABC = 60, であるから, 図のよ

4STEP 数学 B( 新課程 ) を解いてみた 平面上のベクトル 6 ベクトルと図形 59 A 2 B 2 = AB 2 - AA æ 1 2 ö = AB1 + AC1 - ç AA1 + AB1 3 3 è 3 3 ø 1

( 表紙 )

Math-quarium 練習問題 + 図形の性質 線分 は の二等分線であるから :=:=:=: よって = = = 線分 は の外角の二等分線であるから :=:=:=: よって :=: したがって == 以上から =+=+= 右の図において, 点 は の外心である α,βを求めよ α β 70

Microsoft Word - 断面諸量

頻出問題の解法 4. 絶対値を含む関数 4.1 絶対値を含む関数 絶対値を含む関数の扱い方関数 X = { X ( X 0 のとき ) X ( X <0 のとき ) であるから, 絶対値の 中身 の符号の変わり目で変数の範囲を場合分けし, 絶対値記号をはずす 例 y= x 2 2 x = x ( x

PowerPoint プレゼンテーション

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問 題

平成 31 年度 前期選抜学力検査問題 数学 ( 2 時間目 45 分 ) 受検番号氏名 注 意 1 問題は, 表と裏にあります 2 答えは, すべて解答欄に記入しなさい 1 次の (1)~(7) の問いに答えなさい (1) 3 (-2 2 ) を計算しなさい 表合計 2 次の (1)~(6) の問

Chap2.key

長尾谷高等学校レポート 回目 全枚. 関数 f() = について, 次の各問いに答えよ ( 教科書 p6~7, 副読本 p97) () 微分係数 f ( ) を定義に従って求めよ ただし, 求める過程を必ず書くこと () グラフ上の (, ) における接線の傾きを求めよ. 関数 ( ) = 4 f

平成 0 年度高校 1 年 ( 中入 ) シラバス予定 授業計画月単元 項目内容時数 10 節三角形への応用数学 Ⅱ 1 章方程式 式と証明 1 節整式 分数式の計算 1 正弦定理 2 余弦定理 三角形の面積 4 空間図形の計量 参 内接円の半径と三角形の面積 発展 ヘロンの公式 1 整式の乗法と因

数学 ⅡB < 公理 > 公理を論拠に定義を用いて定理を証明する 1 大小関係の公理 順序 (a > b, a = b, a > b 1 つ成立 a > b, b > c a > c 成立 ) 順序と演算 (a > b a + c > b + c (a > b, c > 0 ac > bc) 2 図

Transcription:

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 袋の中に, 赤玉が 3 個, 白玉が 7 個が入っている 袋から玉を無作為に つ取り出し, 色を確認してから, 再び袋に戻すという試行を行う この試行を N 回繰り返したときに, 赤玉を A 回 ( ただし 0 A N) 取り出す確率を p( N, A) とする このとき, 以下の問いに答えよ () 確率 p( N, A) を N と A を用いて表せ () N が 0 の倍数, すなわち N 0n となる自然数 n があるとする 確率 p(0 n, 0), p(0 n, ),, p(0 n, 0 n) のうち, 一番大きな値は p(0 n, 3 n) で あることを次の手順により証明せよ (i) 0 以上の整数 a, 自然数 b に対して, (ii) 0 以上 0n 以下の整数 m に対して, b! b-a b を示す ただし 0! とする a! p(0 n, m) p(0 n, 3 n) を示す --

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ座標平面上に, 原点を中心とする半径 の円と, その円に外接し各辺が 軸または y 軸に平行な正方形がある 円周上の点 (cos, sin ) ( ただし 0 < < ) における接 線と正方形の隣接する 辺がなす三角形の 3 辺の長さの和は一定であることを示せ また, その三角形の面積を最大にする を求めよ --

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 3 解答解説のページへ () 関数 f ( ) e (sin-cos ) について, 以下の問いに答えよ ò f ( ) d の値を求めよ - () 0 < における f ( ) の最大値を求めよ (3) 0 のとき ( + -) e f ( ) が成り立つことを示せ -3-

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 4 解答解説のページへ 関数 f ( ) ( > 0) と正の実数 a について, 以下の問いに答えよ () 3 における f ( ) f (- ) の最大値および最小値を求めよ 4 4 () 3 f における ( ) f ( - ) f ( a ) の最小値を求めよ 4 4 f ( a ) f ( a( - )) -4-

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程問題 5 解答解説のページへ自然数 n に対して, 和 S n + + + + を考える 3 n () 各自然数 n に対して k n を満たす最大の整数 k を f ( n ) で表すとき, つの奇 数 a n, bn が存在して, S n an ( n ) f と表されることを示せ b () n のとき S n は整数にならないことを示せ (3) さらに, 自然数 m, n ( m< n) に対して, 和 S m, n m, n n + + + を考える m m+ n S はどんな m, n ( m< n) に対しても整数にならないことを示せ -5-

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () 袋から玉を無作為に つ取り出したとき, 赤玉である確率は 3 0, 白玉である確率は 7 0 である この試行を N 回繰り返したときに, 赤玉を A 回取り出す確率は, ( ) ( ) A N-A 3 A 7 N-A p( N, A) C! 3 7 N A N 0 0 A!( N- A )! N 0 () (i) 0 以上の整数 a, 自然数 b に対して, (a) a< bのとき b! b-a ( a+ )( a+ ) ( b- ) b< b a! (b) a bのとき b! b-a b a! (c) a> bのとき b! b-a < b a! ( b+ )( b+ ) ( a-) a a-b b (a)~(c) より, b! b-a b (*) a! (0 n )! m 0 - (ii) 0 m 0nのとき, () から, p(0 n, m) 3 7 m!(0 n - m )! 0n 0 (0 n )! 3n 7n p(0 n, 3 n) 3 7 (3 n)!(7 n)! 0n 0 すると, (*) を利用して, p(0 n, m) (3 n)!(7 n)! m 0n-m 3 7 p(0 n, 3 n) m!(0 n-m)! 3n 7n 3 7 3 7 0 3 0 7 (3 ) n - m (7 ) n - n + m 3 m - n n n 7 n - m - n 3 n - m 3 n - m - 3 n + m - 3 n + m m -3 n 3 n - m 3 n 7 n 3 7 これより, p(0 n, 3 n) p(0 n, m) となり, p(0 n, 3 n) が最大である n m [ 解説 ] 反復試行の確率の最大値を題材とした問題です () の (i) の誘導に従えば, 方針に迷いは生じません -- 電送数学舎 04

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ 原点を中心とする半径 の円周上の点 (cos, sin ) ( 0 ) < < における接線の方程式は, cos + ysin 直線 と連立して, ysin - cos, y - cos sin そこで, L AP+ PB+ BA とすると, PAB となることを用いて, R S L cos ( - - )( + tan + ) sin + cos - cos + sin + sin cos sin cos (sin + cos ) - + sin cos - sin cos sin cos また, APB の面積を S とすると, S cos ( - ) (sin + cos -) - tan sin sin sin cos (sin + cos -) (sin + cos -) sin cos (sin + cos ) - (*) + + とおくと, 0 < < より<t と 4 なり, (*) から, ( t -) S t - - t - t+ t+ よって, S が最大となるのは, t すなわち のときである 4 ここで, t sin cos sin ( ) Q y O B θ P A [ 解説 ] 三角関数の図形への応用問題です 問題文を丁寧に読まないと, 円と正方形の位置関係について, ミスをしてしまいそうです -- 電送数学舎 04

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 3 問題のページへ () () f f ( ) e (sin-cos ) に対して, t とおくと, dt cos d となり, ò - f ( ) d ò - e (sin-)cosd e ( t-) dt - - t t ée ( t ) ù ê - ú - e dt 4 - e- - e e e e sin f ( ) e cos (sin- cos ) + e (cos+ ) ò - ë û ò ( ) 6 e (cos - cos + - + ) 3 - e (+ -) -e (sin- )(sin+ ) すると, 0 < における ( ) の増減は右表のようになる よって, f ( ) の最大値は で ある (3) まず, f ( + ) f ( ) これより, f ( ) は周期 の周期関数なので, () から f ( ) である さて, g( ) ( + -) e とおくと, 0 において, + + + - g ( ) ( ) e ( ) e ( + 4) e 0 (i) のとき g( ) g() e>となり, g( ) f ( ) が成り立つ 0 f ( ) 0 + 0 + 0 - f ( ) - 0 - (ii) 0 < のとき < から 0 となり, g ( ) ( + 6+ 4) e 0より, g ( ) g () (+ 4 ) e ここで, h( ) g( ) - f ( ) とおくと, h ( ) g ( ) - f ( ) となり, h ( ) g () - f ( ) sin sin sin (sin 4 ) + e + e (- )(+ ) e ( + 4 + + - 4 ) e (+ 3) 0 よって, h( ) h (0) g(0) - f (0) 0より, g( ) f ( ) が成り立つ (i)(ii) より, 0 のとき ( + -) e f ( ) が成り立つ t [ 解説 ] 微分法の不等式への応用問題です (3) の証明する不等式は, が大きいときは明らかに成り立つので, が 0 に近いところで示せばよいことになります -3- 電送数学舎 04

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 4 問題のページへ () 3 において, f ( ), g( ) f ( ) f (-) (-) - とすると, 4 4 log g( ) log - (- ) log + (-) log( - ) 両辺を で微分すると, g ( ) log + -log(-) - - g( ) - 4 log g ( ) - - 0 + g( ) > 0から, g( ) の増減は右表のように g ( ) なり, その最大値は 4 7 (, 3 ) 4 4 4, 最小値は ( ) である () 3 f ( ) f (- ) f ( a) において, h( ) とすると, 4 4 f ( a ) f ( a( - )) - a - a (- ) a (- ) a h( ) a a (- ) a a a (- ) a (- ) ( a ) ( a( - )) a a (- ) -a --a(-) a-a-a( -) ( -a) (-)(-a) (-) a (- ) a { (-) - } - -a { g ( )} これより, h( ) の最小値については, () より, (i) - a 0 (0<a ) のとき で最小値 ( ) -a をとる (ii) - a< 0 ( a>) のとき で最小値 7 ( ), 3 4 4 4 -a をとる 4 3 4 [ 解説 ] 微分と増減の問題です () は, 一見, 複雑そうですが, () の結果がうまく利用できるように作問されていました -4- 電送数学舎 04

04 千葉大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 5 問題のページへ () 自然数 n を素因数分解すると, l (3 以上の素数の積 ), すなわち l ( 奇数 ) という形に書くことができる ただし, 整数 l は, k n を満たす最大の整数 k を f ( n ) としたとき, 0 l f ( n) である さて, f ( ) S n + + + + について, 分母を最小公倍数 n ( 奇数 ) で通分 3 n すると, f の項の分子は奇数であるが, それ以外の項の分子は ( n) - l ( 奇数 ) と f ( ) n なり, f ( n) < lよりすべて偶数となる an これより, Sn の分子は奇数となり, a n, bn を奇数として, Sn ( n ) f と表す bn ことができる () n のとき f ( n ) より, Sn の分子は奇数, 分母は偶数となるので, Sn は整数 にならない (3) m< nのとき, S m, n m + m + + + に対して, n (i) f ( m- ) < f ( n) のとき f ( n) -f ( m-) n m m n an am- ab -- a -b Sm, n Sn-Sm - - f ( n) f ( m-) f ( n ) bn bm- bb n m- すると, Sm, nの分子は奇数, 分母は偶数より, Sm, nは整数にならない (ii) f ( m- ) f ( n) のとき このとき, Sm, nの項数 n- m+ は f ( m-) より小となり, S m, n < + + + よって, Sm, nは整数にならない (i)(ii) より, Sm, nはどんな m, n( m n) f ( m-) f ( m-) f ( m-) < ( m-) f f ( m-) < に対しても整数にならない [ 解説 ] 非常に記述しにくい問題です 上のようにアバウトにまとめるだけでも, かなりの時間を費やしました なお, 記述は省きましたが, 具体例を通して考えています -5- 電送数学舎 04