第 2 章コンクリートの品質 3- コ 2-1

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強度のメカニズム コンクリートは 骨材同士をセメントペーストで結合したものです したがって コンクリート強度は セメントペーストの接着力に支配されます セメントペーストの接着力は 水セメント比 (W/C 質量比 ) によって決められます 水セメント比が小さいほど 高濃度のセメントペーストとなり 接着

第 5 条工事施工中の生コンクリートの使用承認及び使用報告 1 生コンクリートの使用承認受注者は 生コンクリートの使用及び配合設計の決定について 次の事項は建設部長及び県民局出先事務所長または農林水産部長の承認を受けるものとする 1 使用承認及び配合設計書が必要なもの 第 2 条 2の生コンクリート

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8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 (

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序 近年 新幹線トンネル覆工コンクリート剥落や高架橋の床版コンクリートの塩害による劣化などコンクリート構造物の不具合が相次いで顕在化し コンクリート構造物の品質向上が急務となっています このような背景の中 土木コンクリート構造物の耐久性を向上させる観点から設置された 土木コンクリート構造物耐久性検討

§1 業務概要

(4) 単位水量 W および細骨材率 s/a の選定 細骨材率 s/a は, 所要のワーカビリティーが得られる範囲内で単位水 量 W が最小となるように, 試験によって定める. 粗大寸法(mm) 骨材の最空気量 AE コンクリート AE 剤を用いる場合 細骨材率 s/a 単位水量 W (kg) AE

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積雪寒冷地におけるポーラスコンクリートの排水性舗装への適用性について 寒地土木研究所耐寒材料チーム 草間祥吾吉田行田口史雄 道路交通騒音の軽減策としてアスファルトを用いた排水性舗装が広く普及しているが 積雪寒冷地のような過酷環境下では摩耗や骨材飛散等の早期機能低下が問題となっている このため より高

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16 コンクリートの配合設計と品質管理コンクリートの順に小さくなっていく よって, 強度が大きいからといってセメントペーストやモルタルで大きい構造物を作ろうとしても, 収縮クラックが発生するために健全な構造物を作ることはできない 骨材は, コンクリートの収縮を低減させ, クラックの少ない構造物を造る

9.2 施工条件に配慮を要するコンクリート PP 寒中コンクリート P 寒中コンクリート 暑中コンクリート マスコンクリート 凍結融解による被害例 定義日平均温度が4 以下になることが予想されるような気象条件のもとで施工されるコンク

00~33.換気マニュアル

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第 2 章コンクリートの品質 3 コ 21

第 2 章コンクリートの品質 2.1 一 般 3コ21 2.2 コンクリートの強度 3コ21 2.3 コンクリートの品質条件 3コ22 2.3.1 コンクリートの品質条件表 3コ24 3 コ 22

第 2 章コンクリートの品質 2.1 一般 コンクリートは 品質のばらつきが少なく 作業に適するワーカビリティーを有するとともに 硬化後は所要の強度 耐久性 水密性 ひび割れ抵抗性ならびに鋼材を保護する性能等をもつものでなければならない 解説 コンクリート標準示方書によれば コンクリートの品質は 構造物の設計で基準にした強度及び耐久性 水密性 ひび割れ抵抗性等構造物に要求される性能が確保されていなければならない また 鉄筋等コンクリートの内部に配置される鋼材を長期にわたって保護する必要がある 品質のばらつきの大きいコンクリートを使用すると 構造物の安全度を確保するために 大きな割増をした配合強度設定が必要となり不経済となる 作業に適したワーカビリティーを有していることは 施工を適切かつ能率的に行うことができ 均一で欠陥の少ないコンクリートを造るために欠かせない要素である 2.2 コンクリートの強度 (1) コンクリートの強度は 特別な場合を除き 材令 28 日における試験値を基準とする (2) コンクリートの圧縮強度試験 引張強度試験 曲げ強度試験はそれぞれJIS A1108 JIS A1113 JIS A1106による また 供試体の作成についてはJIS A1132による 解説 コンクリートが適切に養生された場合 その強度は材令とともに増加するが 一般のコンクリート構造物では 強度は標準養生を行った材令 28 日の強度を若干上回っても 大きく上回ることは期待できない場合が多いことから 特別な場合を除き 一般の構造物のコンクリートの強度は 標準養生を行ったコンクリート供試体の材令 28 日強度で表すことを標準とした しかし 比較的早期に供用される構造物の場合は 荷重状態及び時期等により別に考慮する必要がある 3 コ 21

2.3 コンクリートの品質条件 現場練りコンクリートの配合及びレディーミクストコンクリートの品質は 表 2.3.1に示すコンクリートの品質条件を満足するように定め または 選定することを標準とする 解説 コンクリートの品質は 個々の構造物 現場の条件毎にコンクリートの品質条件を決定するのは繁雑であり また 設計者の主観に左右されることのないように 各事業で通達や基準が定められている これらのことから 各基準 示方書及び施工実績等を基に 開発局が通常実施している一般的なコンクリート構造物について 北海道の厳寒気象に対する耐久性を加味して 表 2.3.1コンクリートの品質条件表を定めたものである しかし 特別な場合でこの表によることが適切でない構造物 施工方法については 別に考慮する必要がある 粗骨材の最大寸法については 開発局で実施している一般の構造物のコンクリートは ほとんどがレディーミクストコンクリートであり レディーミクストコンクリート (JIS A5308) の粗骨材種別に合わせ (20 又は25mm 40mm ) の2 種とした 記号 C : 無筋コンクリート RC : 鉄筋コンクリート PC : プレストレストコンクリート T : トンネルコンクリート TR : トンネル鉄筋コンクリート P : ポンプ施工コンクリート S : 海洋コンクリート 海洋コンクリートの区分 (a) 海中の構造物 常時海水中に没している構造物 の構造物 飛沫帯より海水の影響をうけない場所で常時潮風をうけ波しぶきをまれにうける環境で 図 5.1.1に示す太線の地域では海岸線から 700m 以内 その他の地域では海岸線から200m 以内の構造物 の構造物 海上及び海水塑上部で潮の干満 波しぶきによる乾湿の繰返しをうける構造物 橋面均し 覆道の均しコンクリートは設計基準強度 18N/ mm 2 を標準とし 部材寸法を考慮し粗骨材の最大寸法を選定する また 歩道均しも同じ扱いとする 地覆及び面壁のコンクリートは設計基準強度 24N/ mm 2 以上とし 部材寸法を考慮し 粗骨材最大寸法を選定する なお鋼橋の地覆については 床版部と同一として施工してもよい 橋梁上部工の地覆 剛性防護柵のコンクリートは 膨張材入りコンクリートを標準とする 3コ 22 H31.04 改訂

セメントの記号 ( 種類 ) ( 記号 ) 普通ポルトランドセメント N 普通ポルトランドセメント ( 低アルカリ形 ) NL 早強ポルトランドセメント H 早強ポルトランドセメント ( 低アルカリ形 ) HL 超早強ポルトランドセメント UH 超早強ポルトランドセメント ( 低アルカリ形 ) UHL 中庸熟ポルトランドセメント M 中庸熟ポルトランドセメント ( 低アルカリ形 ) ML 耐硫酸塩ポルトランドセメント SR 耐硫酸塩ポルトランドセメント ( 低アルカリ形 ) SRL 高炉セメントA 種 BA 高炉セメントB 種 BB 高炉セメントC 種 BC シリカセメントA 種 SA シリカセメントB 種 SB シリカセメントC 種 SC フライアッシュセメントA 種 FA フライアッシュセメントB 種 FB フライアッシュセメントC 種 FC 3 コ 23

2.3.1 コンクリートの品質条件表 表 2.3.1 (1/3) コンクリート品質条件表 記号 設計基準強度 N/ mm 2 スランフ cm 空気量 最大水セメント比 粗骨材最大寸法mm 最小単位セメント量kg /m 3 適用する構造物の代表例 道 路 備考 C1 C1P 8.0 8.0 4.5 4.5 270 C4 18 5.0 4.5 55 40 C4P 18 8.0 4.5 55 40 270 C5S 18 5.0 5.5 50 40 C5PS 18 8.0 5.5 50 40 270 C7 бbk=4.5 2.5 4.5 45 40 280 基礎均し 埋戻し 歩道 縁石 雨水桝等の基礎ガードケーブル支柱基礎内陸部の ( 橋台 橋脚 ) 無筋構造物消波異形ブロック海上及び飛沫帯の ( 橋台 橋脚 ) 無筋構造物舗装工 ( 小規模人力施工は スランプ6.5cmとして良い ) C9 15.0 4.5 or 4.0 50 40 370 C10 18 8.0 5.0 55 RC1 21 4.5 55 40 280 井筒底版等の水中コンクリート完全に水中又は地下に没する場合は 空気量を4.0 とする胴込 裏込 勾配調整コンクリート内陸部の鉄筋構造物 現場打ち鉄筋コンクリート構造物の施工に当たっては 構造物の種類 部材の種類と大きさ 鋼材の配筋条件 コンクリートの運搬 打込み 締固め等の作業条件を適切に考慮し スランプ値を設定する 一般的な鉄筋コンクリート構造物 においては スランプ値は12cmを標準とする 一般的な鉄筋コンクリート構造物 とは コンクリート舗装工 場所打ち杭等の水中コンクリート及びトンネル覆工を除くものとする ( 流動性を高めた現場打ちコンクリートの活用に関するガイドライン H29.3 流動性を高めたコンクリートの活用検討委員会 ) 3コ 24 H30.04 改訂

表 2.3.1 (2/3) コンクリート品質条件表 記号 設計基準強度 N/ mm 2 スランフ cm 空気量 最大水セメント比 粗骨材最大寸法mm 最小単位セメント量kg /m 3 適用する構造物の代表例 道 路 備考 RC1S 5.5 45 40 300 21 RC1S 4.5 50 40 280 (a) RC21 24 4.5 55 40 280 RC21S 24 5.5 45 40 300 RC21S (a) 24 4.5 50 40 280 RC4 24 5.0 55 280 RC4S 24 6.0 45 330 RC5 30 5.0 55 280 RC5S 30 6.0 45 330 RC11 30 18.0 4.0 55 350 RC111 40 18.0 4.0 55 350 RC12 30 4.5 55 40 280 RC12S 30 5.5 45 40 300 RC12S (a) 30 4.5 50 40 280 海上及び飛沫帯の鉄筋構造物 深礎杭 内陸部の ( 橋台 橋脚 擁壁 井筒 カルバート トンネル巻き出し坑門工 鋼橋横桁巻立て等 ) 鉄筋構造物 海上および飛沫帯の ( 橋台 橋脚 擁壁 井筒 カルバート トンネル巻き出し坑門工 鋼橋横桁巻立て等 ) 鉄筋構造物 内陸部の (RCT( 桁 ) 構造物 RCスラブ橋 鋼橋非合成床版等 ) 構造物 海上及び飛沫帯の (RCT( 桁 ) 構造物 RCスラブ橋 鋼橋非合成床版等 ) 構造物 内陸部の ( プレテンPC 中詰 合成桁床版 鋼橋横桁巻立て等 ) 構造物 海上及び飛沫帯の ( プレテンPC 中詰 合成桁床版 鋼端横桁巻立て等 ) 構造物 現場打杭等の水中コンクリート RC21に相当する高強度鉄筋 (SD390,SD490) を採用する場合の鉄筋構造物 RC21Sに相当する高強度鉄筋 (SD390,SD490) を採用する場合 および 塩害の影響が懸念される下部構造の鉄筋構造物海上および飛沫帯の下部構造物 ( 橋台 橋脚 ) (a) 海中 (a) 海中 左記の強度は呼び強度を示す (a) 海中 従来のRC2およびRC3については 品質条件が同じであるので それぞれRC4およびRC5に統一した また (b) 海上や についても同様とする RC11およびRC111の設計基準強度は 道示 (H29)Ⅳ 編 5.2.6 P78 表 5.2.2 による 尚 RC111は 高強度 (SD390 SD490) を採用する場合の現場打杭等の水中コンクリートを示す 海上および飛沫帯に限らず 塩害の影響が懸念される下部構造 ( 橋台 橋脚 ) は 道路橋示方書 同解説 Ⅳ 道示 (H29)Ⅳ 編 6.2 P85 の解説によりRC12Sの適用例に追加した また RC21Sの適用例から削除しないことで適宜運用できるものとした 3コ 25 H31.04 改訂

表 2.3.1 (3/3) コンクリート品質条件表 記号 設計基準強度 N/ mm 2 スランフ cm 空気量 最大水セメント比 粗骨材最大寸法mm 最小単位セメント量kg /m 3 適用する構造物の代表例道路 備考 PC1 PC1P 30 30 5.0 5.0 50 50 280 280 内陸部の ( ポステンPC 桁中詰等 ) 構造物 PC1S 30 6.0 45 330 海上及び飛沫帯の ( ポステンPC 桁中詰等 ) 構造物 PC1PS 30 6.0 45 330 PC2 40 5.0 50 280 内陸部の ( ポステン PC 桁等 ) 構造物 PC2P 40 5.0 50 280 PC2S 40 6.0 45 330 海上及び飛沫帯の ( ポステンPC 桁等 ) 構造物 PC2PS 40 6.0 45 330 3コ 26 H30.04 改訂