8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ t を < t < を満たす実数とする OABC を 辺の長さが の正四面体とする 辺 OA を -t : tに内分する点を P, 辺 OB を t :-tに内分する点を Q, 辺 BC の中点を R とする また a = OA, b = OB, c = OC とする 以下の問いに答えよ () QP と QR をt, a, b, c を用いて表せ () PQR = のとき, t の値を求めよ () t が () で求めた値をとるとき, PQR の面積を求めよ --
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ を 以上の整数とする また, f ( x) = ( ( - ) x+ x - ) とおく 以下の問い に答えよ () x > において, 関数 y = f ( x ) の増減と漸近線を調べてグラフの概形をかけ () 数列 { xn } が x >, xn+ = f ( xn) ( n =,, ) を満たすとき, x n > を示せ () () の数列 { xn } に対し, x n+ - < - ( xn -) を示せ また lim x n を求めよ n --
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ さいころを 回ふって, 回目に出た目の数を a, 回目と 回目に出た目の数の和 を b とし, 次方程式 x - ax+ b= (*) を考える 以下の問いに答えよ () (*) が x = を解にもつ確率を求めよ () (*) が整数を解にもつとする このとき (*) の解はともに正の整数であり, また少なくとも つの解は 以下であることを示せ () (*) が整数を解にもつ確率を求めよ --
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程問題 4 解答解説のページへ 整式 f ( x ) は実数を係数にもつ 次式で, 次の係数は, 定数項は- とする 方程式 f ( x ) = は, と虚数, を解にもつとし, の実部は より大きく, の虚部は正とする 複素数平面上で,, が表す点を順に A, B, C とし, 原点を O とす る 以下の問いに答えよ () の絶対値を求めよ () を の偏角とする ABC の面積 S を を用いて表せ () S を最大にする ( < ) とそのときの整式 f ( x ) を求めよ -4-
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程問題 5 解答解説のページへ 座標空間において, O を原点とし, A (,, ), B(,, ), C(,, ) とする OAB を直線 OC のまわりに 回転してできる回転体を L とする 以下の問いに答えよ () 直線 OC 上にない点 P( x, y, z) から直線 OC に下ろした垂線を PH とする OH と HP を x, y, z の式で表せ () P( x, y, z) が L 上の点であるための条件は, z xyかつ x+ y である ことを示せ () a とする L を平面 x = aで切った切り口の面積 S( a) を求めよ (4) 立体 {( x, y, z) ( x, y, z) Î L, x } の体積を求めよ -5-
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () OP : PA = - t : t, OQ : QB = t : -t より, QP = OP -OQ = (-t) a -tb O QR = OR -OQ = ( ) b + c -tb = ( - t) b + c Q P () 正四面体 OABC は 辺の長さが から, C A a = b = c = R B ab = bc = ca = cos = ここで, PQR = なので QP QR = となり, () から, ( ) ( ) (-t) -t + ( -t) -t -t -t = まとめると, 6t - 7t+ = から (t-)(t- ) = となり, < t < より, t =, () () より, QP ( ) ( ) = -t - t -t + t = t - t+ QR = ( -t) + ( -t) + = t - t+ 4 4 (i) t = のとき QP =, QR = 7 となり, このとき, PQR = 7 6 6 (ii) t = のとき QP =, QR = となり, このとき, PQR = 4 4 8 = である 6 = である [ 解説 ] 空間ベクトルの図形への応用に関する基本的な問題です -- 電送数学舎 8
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () を 以上の整数とし, f ( x) = ( ( - ) x+ x - ) ( x > ) に対して, f ( x) = ( -- - ) = - x - x x x f ( x ) - これより, f ( x ) の増減は右表のようになる + また, lim f ( x ) =, lim f ( x ) = であり, f ( x ) x + x y x のとき, 漸近線 y = ax + b の存在を仮定すると, f ( x ) a = lim = lim ( - + ) = - x x x x b= lim ( f ( x) - - x ) = lim = x x x - - よって, 漸近線は, x = および y = - x となり, O y = f ( x ) のグラフの概形は右図のようになる x () x >, xn+ = f ( xn) のとき, x n > であることを数学的帰納法によって示す (i) n = のとき x > より成立する (ii) n= lのとき x > と仮定すると, () から x + = f ( x ) > となる l よって, n= l+ のときも成立する (i)(ii) より, x n > である () xn+ = f ( xn), = f () より, xn+ - = f ( xn) - f () ここで, x n > のとき, 平均値の定理より, ある c n ( < cn < xn) において, f ( x )- f () = f ( c )( x -) n n n より, x - = f ( c )( x -) となるので, n+ n n cn - xn+ - = - ( xn - ) = - ( - )( xn - ) cn cn さらに, で < - < から, x n+ - < - ( xn - ) c n すると, xn - > であり, から n において, ( ) n- < xn - < x - - ( ) 4 よって, < - < から, 4より lim( xn - ) = すなわち lim xn = である n n l l [ 解説 ] 非常に丁寧な誘導のついた数列の極限問題です () で問われている斜めの漸近線, () の平均値の定理の利用については, 必須技法の つです -- 電送数学舎 8
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () 次方程式 x - ax+ b= (*) が x = を解にもつ条件は, - a+ b=, a= + b ここで, さいころを 回ふって, 回目に出た目の数が a, 回目と 回目に出た 目の数の和が b である そこで, 回目と 回 目の目の数とその和 b の値をまとめると右表のようになる すると, b より, から a となり, 4 4 5 4 5 6 5 6 7 6 7 8 (i) ( a, b ) = (, ) のとき 4 5 6 7 8 9 目の出方は, 表より 通り (ii) ( a, b ) = (4, ) のとき 目の出方は, 表より 通り 6 7 8 9 (iii) ( a, b ) = (5, 4 ) のとき目の出方は, 表より 通り (iv) ( a, b ) = (6, 5) のとき目の出方は, 表より 4 通り (i)~(iv) より, 求める確率は, + + + 4 5 = である 6 8 () (*) が整数解をもつとき, その解を x =, ( ) とすると, a = +, b = すると,, はともに整数となり, さらに a >, b > なので, より > かつ > である 4 5 6 7 8 9 5 6 7 8 9 また, から = + + で, から + 6 なので, 6 すなわち となる したがって, 少なくとも つの解は 以下である + () (*) が整数解 x =, ( ) をもつとき, = a 4に注意す して, a の値で場合分けをする (i) a = のとき 4から整数 は存在しない (ii) a = のとき 4から =, から =, からb = となり, 不適である (iii) a = のとき 4から =, から =, からb = となる すると, () の表より 通り (iv) a = 4 のとき 4から =, となる (iv-a) = のとき から =, からb = となるので, 表より 通り (iv-b) = のとき から =, からb = 4 となるので, 表より 通り (v) a = 5 のとき 4から =, となる (v-a) = のとき から = 4, からb = 4 となるので, 表より 通り (v-b) = のとき から =, からb = 6 となるので, 表より 5 通り -- 電送数学舎 8
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 (vi) a = 6 のとき 4から =,, となる (v-a) = のとき から = 5, からb = 5 となるので, 表より 4 通り (v-b) = のとき から = 4, からb = 8 となるので, 表より 5 通り (v-c) = のとき から =, からb = 9 となるので, 表より 4 通り + (+ ) + (+ 5) + (4+ 5+ 4) (i)~(vi) より, 求める確率は, = である 6 8 [ 解説 ] 次方程式の解が絡んだ形の確率の問題です 解答例からもわかるように, 丁寧に場合分けをするタイプです なお, () は () と同じく, a の値を基準に場合分けをしています -4- 電送数学舎 8
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 4 問題のページへ () 条件より, a, b を実数として, x = を解にもつことから, f () = となり, + a+ b- =, b=- a+ すると, f ( x) = x + ax + bx-とおくと, f ( x ) = は f ( x) = x + ax + (- a+ ) x- = ( x- ){ x + ( a+ ) x+ } さらに, f ( x ) = は虚数解 x =, をもつことから, = となり, より, x + ( a+ ) x+ = ( x- )( x- ) より, = すなわち = となり, = である () () から =, また arg = とおくと, の実部が より大で虚部が正から, ABC は右図のような配置になり, = (cos + isin ), = (cos - isin ) すると, ABC の面積 S は, θ O C() x S = sin ( cos - ) = sin (cos - ) B( ) () を cos = を満たす第 象限の角とし, < < に おいて, () から, S = cos (cos - )-sin = cos - cos -(- cos ) = 6cos - cos - = (cos - )(cos + ) ここで, < から cos < cos となり, 6 6 > より S の増減は右表のようになる 6 S + - すると, = のとき S は最大になる 6 S このとき, = ( cos + isin ) a + =- ( + ) よって, a =-4 = + 6 6 i となり, から, =- - i- + i=- となり, から f ( x) = x - 4x + 6x-である y A( ) [ 解説 ] 次方程式に複素数平面を絡めた融合問題です 複雑な場合分けが生じないように, 配慮された問題設定となっています -5- 電送数学舎 8
8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 5 問題のページへ () 点 H は直線 OC 上の点なので, t を実数として, z OH = toc = t(,, ) = ( t, t, ) B また, OP = ( x, y, z) より, y C HP = OP -OH = ( x-t, y- t, z) O ここで, HP ^ OC から HP OC = A となり, ( x- t) + ( y- t) = x x+ y x+ y x+ y x-y - x+ y よって, t = から, OH = (,, ), HP = (,, z ) () AOC = BOC = から, 回転体 L は, 線分 OC を中心軸 4 4 とし, 母線と中心軸のなす角が の直円錐 ( 内部を含む ) を 4 O C 表す そして, 点 P が L 上の点であるための条件は, OP OC OP OC cos 4 より, x+ y z x+ y x + y + z + となり, xy よって, より, z xyかつ x+ y である () L を平面 x = a ( a ) で切った切り口は, より, z ay 4 より a+ y から, -a y -a 5 そして, 45 を平面 x = a上に図示すると右図の網点部になり, ( x+ y) x + y + z その面積を S( a) とおくと, y 軸に関する対称性から, -a -a S( a) = aydy = a é y ù ê ë úû = 4 a ( -a ) -a = 4 ( -a ) a ( - a ) (4) 立体 {( x, y, z) ( x, y, z) Î L, x } の体積を V とすると, V = S( a) da = 4 ( a ) a ( a ) da - - ここで, I = (-a) a( -a) da とおくと, I = (-a) a-a da = (-a) -( a- ) + da さらに, s= a- とおくと, ds = da となり, z - a y -6- 電送数学舎 8
I = (-s) -s ds = -s ds- s -s ds 8 神戸大学 ( 理系 ) 前期日程解答解説 そして, - s ds = =, また u= -s とおくと du =-sds から, 4 4 s - s ds =- udu = u du = é u ù êë úû = したがって, I = - となるので, V = 4 ( - ) = -4 である 4 4 9 [ 解説 ] 立体の体積を求める問題です たいへん詳しい誘導がついています なお, 回転体 L が直円錐であることは明らかなので, () では () の誘導を利用しませんでした 立式の詳細は ピンポイントレクチャー を参照してください また, () では, この円錐を母線に平行に切っていますので, 放物線が出現しています -7- 電送数学舎 8