牛体温監視システム

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目次 2 1) 牛体温監視システム開発背景 2) システム利用イメージ 3) システム全体構想 4) 牛体温監視システムのポイント 5) 牛体温監視システム機器構成 6) スマートフォンで るユーザポータル画面通知メール要観察牛リスト / 在籍牛リスト / 牛舎 牛房リスト画面遷移在籍牛リスト グラ

( 図 7-A-1) ( 図 7-A-2) 116

(2) 牛群として利活用 MUNを利用することで 牛群全体の飼料設計を検討することができます ( 図 2) 上述したようにMUN は 乳蛋白質率と大きな関係があるため 一般に乳蛋白質率とあわせて利用します ただし MUNは地域の粗飼料基盤によって大きく変化します 例えば グラスサイレージとトウモコシ

ふくしまからはじめよう 農業技術情報 ( 第 39 号 ) 平成 25 年 4 月 22 日 カリウム濃度の高い牧草の利用技術 1 牧草のカリウム含量の変化について 2 乳用牛の飼養管理について 3 肉用牛の飼養管理について 福島県農林水産部 牧草の放射性セシウムの吸収抑制対策として 早春および刈取

乳牛の繁殖技術と生産性向上

「牛歩(R)SaaS」ご紹介

A 農場の自家育成牛と導入牛の HI 抗体価の と抗体陽性率について 11 年の血清で比較すると 自家育成牛は 13 倍と 25% で 導入牛は 453 倍と % であった ( 図 4) A 農場の個体別に症状と保有している HI 抗体価の と抗体陽性率を 11 年の血清で比較した および流産 加療

年 ( 平成 25 年 )10 月 235 (1) 繁殖管理の基本は? 繁殖管理では 早期の子宮と卵巣の回復 的確な発情の発見 適期授精に気をつけることが重要と言われています 分娩後四十日経っても発情兆候のない牛は 獣医師に検診を依頼することも必要です 二回目(四十日~五十日)に良い発

通常 繁殖成績はなかなか乳量という生産性と結びつけて考えることが困難なのですが この平均搾乳日数という概念は このように素直に生産性 ( 儲け ) と結びつけて考えることができます 牛群検定だけでなく色々な場面で非常に良く使われている数値になりますので覚えておくと便利です 注 1: 平均搾乳日数平均


(1) 乳脂肪と乳糖の生成反芻動物である乳牛にとって最も重要なのはしっかりしたルーメンマットを形成することです そのためには 粗飼料 ( 繊維 ) を充分に与えることが重要です また 充分なルーメンマットが形成され微生物が活発に活躍するには 充分な濃厚飼料 ( でんぷん 糖 ) によりエネルギーを微

毎回紙と電卓で計算するより パソコンの表計算ソフトを利用して計算されることをすすめます パソコンは計算と記録が同時にできますから 経営だけでなく飼養管理や繁殖の記録にも利用できます 2) 飼料設計項目ア.DMI TDN CP NFC a.dmi( 乾物摂取量 ) 水分を除いた飼料摂取量のことです 飼

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平成18年度「普及に移す技術」策定に当たって

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たかということになります 従って これからは妊娠率という考え方が必要になってくると考えています もちろん 受胎率という考え方を否定しているのではありません さて 畜産経営の中の繁殖を考える上で重要なことは 繰り返しになりますが受胎率ではなく妊娠率であると考えられます しかし 人工授精や受精卵移植を行

Microsoft Word - 02肉牛研究室

地域における継続した総合的酪農支援 中島博美 小松浩 太田俊明 ( 伊那家畜保健衛生所 ) はじめに管内は 大きく諏訪地域と上伊那地域に分けられる 畜産は 両地域とも乳用牛のウエイトが最も大きく県下有数の酪農地帯である ( 表 1) 近年の酪農経営は 急激な円安や安全 安心ニーズの高まりや猛暑などの

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農業高校における繁殖指導とミニ講座による畜産教育支援 大津奈央 中島純子 長田宣夫 飯田家畜保健衛生所 1 はじめに 管内の農業高校では 教育の一環とし て 繁殖雌牛4頭を飼育し 生徒が飼養 いた また 授業外に班活動として8名が畜 産部に所属していた 管理を担うとともに 生まれた子牛を県 飼養管理


Farmer's Eye SUMMER

農業現場における新技術の実装に向けたマッチングミーティング ( 第 3 回 : 畜産 ) MAFF ピッチ ( 企業プレゼンテーション ) 出展企業 時刻一覧 別添 (1) 家畜生体管理 時刻 1 企業名 : 提案技術名 提案内容 連絡先 株式会社 AmaterZ: 牛の空胎期間を適正に保つソリュー

Microsoft PowerPoint - 乳牛暑熱対策マニュアル 教科書編(第2版-1)

たまみつしげ 2 黒毛和種 琴照重 及び褐毛和種 球光重 ETI が優秀な成績を収めて 種雄牛として選抜される 鳥取牧場で作出した黒毛和種の種雄牛 琴照重 が 産子の肥育成績を調べる現場後代検定により選抜され 精液の供給が始まりました 琴照重 は 同時期に検定を実施した種雄牛 23 頭中 脂肪交雑

平成24年度自給飼料利用研究会資料|酪農生産における暑熱の影響とその対応

Microsoft Word - 宮崎FMDマニュアル⑦ 指針別紙(評価)

報告書

られる 3) 北海道での事例報告から 100 頭を超える搾乳規模での発生が多かった (33 例 82.5%) 冬から春にかけての発生がやや多い傾向 2006 年は 9 例 2007 年は 6 例が発生 全道的にも増加していると推察された 発生規模は 5~20% と一定で 搾乳規模に相関しなかった 発

11 年度以降 これまでに採択した新規参入者は215 者である 道県別にみると 宮崎県が38 者と最も多く 次に鹿児島県の34 者 北海道の31 者 長崎県の26 者となって いる ( 図 1) なお 直近の採択となった 26 年度は 5 県 7 事業実施主体で 新規参入者 10 者を採択した 図

システムの構築過程は図 1 に示すとおりで 衛生管理方針及び目標を決定後 HAC CP システムの構築から着手し その後マネジメントシステムに関わる内容を整備した 1 HACCP システムの構築本農場の衛生管理方針は 農場 HACC P の推進により 高い安全性と信頼を構築し 従業員と一体となって

スライド タイトルなし

検査の重要性 分娩前後は 乳房炎リスクが高まる時期 乾乳軟膏の効果が低下する分娩前後は 乳房炎感染のリスクが高まる時期です この時期をどう乗り越えるかが 乳房炎になるかどうか重要なポイントです 乾乳期に分娩前乳房炎検査を実施して 乳房炎の有無を確認 治療を行い泌乳期に備えます 分娩前後いかに乗り切る

B 農場は乳用牛 45 頭 ( 成牛 34 頭 育成牛 7 頭 子牛 4 頭 ) を飼養する酪農家で 飼養形態は対頭 対尻式ストール 例年 BCoV 病ワクチンを接種していたが 発生前年度から接種を中止していた 自家産牛の一部で育成預託を実施しており 農場全体の半数以上の牛で移動歴があった B 農場

豊川市民病院 バースセンターのご案内 バースセンターとは 豊川市民病院にあるバースセンターとは 医療設備のある病院内でのお産と 助産所のような自然なお産という 両方の良さを兼ね備えたお産のシステムです 部屋は バストイレ付きの畳敷きの部屋で 産後はご家族で過ごすことができます 正常経過の妊婦さんを対

和牛開始マニュアル

焼酎粕飼料を製造できることを過去の研究で明らかにしている ( 日本醸造協会誌 106 巻 (2011)11 号 p785 ~ 790) 一方 近年の研究で 食品開発センターが県内焼酎もろみから分離した乳酸菌は 肝機能改善効果があるとされる機能性成分オルニチンを生成することが分かった 本研究では 従来

あなたの農場に、妊娠牛は何頭いますか?

安全な畜産物の生産と生産性の向上適正な飼養管理家畜の健康の維持 家畜のアニマルウェルフェア (Animal Welfare) とは 国際獣疫事務局 (OIE) のアニマルウェルフェアに関する勧告の序論では アニマルウェルフェアとは 動物が生活及び死亡する環境と関連する動物の身体的及び心理的状態をいう

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Milk quality and animal health

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れた。

平成17年



11 ウシガラス化保存時のストロー内希釈液の種類と胚の生存性

( 図 2-A-2-1) ( 図 2-A-2-2) 18

現在 乳房炎治療においては 図 3に示す多くの系統の抗菌剤が使用されている 治療では最も適正と思われる薬剤を選択して処方しても 菌種によっては耐性を示したり 一度治癒してもすぐに再発することがある 特に環境性連鎖球菌や黄色ブドウ球菌の場合はその傾向があり 完治しない場合は盲乳処置や牛を廃用にせざるを

目 次 パソコン報告システムについて 3 1. 利用登録を行いましょう ( 初めての方 ) 4 2. 出生の届出 ( 報告 ) を行いましょう 7 3. 異動の届出 ( 報告 ) を行いましょう 耳標再発行請求を行いましょう セキュリティコードを取得しましょう パ

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25 岡山農総セ畜研報 4: 25 ~ 29 (2014) イネ WCS を主体とした乾乳期飼料の給与が分娩前後の乳牛に与える影響 水上智秋 長尾伸一郎 Effects of feeding rice whole crop silage during the dry period which exp

島根畜技セ研報 44:1~5(2016) 乳牛の低カルシウム血症予防のためのイネ発酵粗飼料における DCAD 調整手法の検討 1) 安田康明松浦真紀岩成文子 布野秀忠 要約飼料用イネのイオンバランスに着目し 無機成分および DCAD から陰イオン性について分析評価した 結果は 品種として リーフスタ

解 説 一方 乳成分にも違いが見られた 分娩後30日以内 産牛100頭規模の農場としている 損失額の計算は で乳脂肪率が5 を超える場合は栄養不足で体脂肪の ①雄子牛の出生頭数減少 雄子牛の売却減 ②雌子 過剰な動員が起こっていると判断できる この時期に 牛の出生頭数減少 更新牛購入コスト ③出荷乳

2) 飼養管理放牧は 5 月から 11 月の期間中に実施した 超音波検査において受胎が確認された供試牛は 適宜退牧させた 放牧開始時および放牧中 3 週間毎に マダニ駆除剤 ( フルメトリン 1 mg/kg) を塗布した 放牧には 混播永年草地 2 区画 ( 約 2 ha 約 1 ha) を使用し

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ビタミン過剰が原因と疑われる牛の異常産について

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症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習


ⅱ カフェイン カテキン混合溶液投与実験方法 1 マウスを茶抽出液 2g 3g 4g 相当分の3つの実験群と対照群にわける 各群のマウスは 6 匹ずつとし 合計 24 匹を使用 2 実験前 8 時間絶食させる 3 各マウスの血糖値の初期値を計測する 4 それぞれ茶抽出液 2g 3g 4g 分のカフェ

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子牛育成の参考書 ~ 子牛育成プロジェクトの調査結果から ~ 平成 26 年 3 月 東松浦農業改良普及センター唐津農業協同組合上場営農センター北部家畜保健衛生所

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Microsoft Word - ①

材料及び方法 1. 方法発情および発情直後を避けて プロジェステロンとエストロジェン徐放剤 (PRID TEIZO: あすか製薬株式会社 ) を挿入した (0 日目とする ) 4 日目に生理食塩水 ( 大塚生食注 : 大塚製薬株式会社 )50ml を溶媒とした FSH( アントリン R10: 共立製

PowerPoint プレゼンテーション

はじめに この 成人 T 細胞白血病リンパ腫 (ATLL) の治療日記 は を服用される患者さんが 服用状況 体調の変化 検査結果の経過などを記録するための冊子です は 催奇形性があり サリドマイドの同類薬です は 胎児 ( お腹の赤ちゃん ) に障害を起こす可能性があります 生まれてくる赤ちゃんに

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報告書

学位論文要旨 牛白血病ウイルス感染牛における臨床免疫学的研究 - 細胞性免疫低下が及ぼす他の疾病発生について - C linical immunological studies on cows infected with bovine leukemia virus: Occurrence of ot

妊よう性とは 妊よう性とは 妊娠する力 のことを意味します がん治療の影響によって妊よう性が失われたり 低下することがあります 妊よう性を残す方法として 生殖補助医療を用いた妊よう性温存方法があります 目次 はじめにがん治療と妊よう性温存治療抗がん剤治療に伴う卵巣機能低下について妊娠の可能性を残す方

高等学校「保健」補助教材「災害の発生と安全・健康~3.11を忘れない~」 第3章

受精卵移植に関する登録取扱要項

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人工授精技術者のための牛人工授精マニュアル-人的要因の見直しに向けた確認メモ集-


出生の届出のページ画面 6 一行取消選択中の行を削除します 7 農家コード 届出する農家コードを表示します 個体識別番号から種別までのいずれかのデータを入力した行に 2で表示されている農家コードが自動入力されます 8 個体識別番号 届出する牛の個体識別番号を入力します 13 に表示されている個体識別

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その最初の日と最後の日を記入して下さい なお 他の施設で上記人工授精を施行し妊娠した方で 自施設で超音波断層法を用いて 妊娠週日を算出した場合は (1) の方法に準じて懐胎時期を推定して下さい (3)(1) にも (2) にも当てはまらない場合 1 会員各自が適切と考えられる方法を用いて各自の裁量の

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肉用牛 _ 生産コスト縮減に向けた主な取り組み 2 放牧 放牧は 放牧に取り組む前と比べて 飼料費を約 25% 労働費を約 35% 削減できることから 肉用牛繁殖農家の所得向上に有効な手段である また 放牧に取り組むことで 増頭につながった事例もある バヒアグラス草地への放牧 水田放牧 矮性ネピアグ

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岡山農総セ畜研報 6: 55 ~ 59 (2016) < 研究ノート > 黒毛和種における繁殖性向上を目指した飼料給与体系の検討 福島成紀 木曽田繁 滝本英二 Examination of the Feeding Method Aiming at Improving reproductive Per

Top 10 causes of death globally 年世界死亡原因トップ 10 Alzheimer disease and other dementias アルツハイマーその他認知症 Trachea, brochus, lung cancers 気管 気管支 肺がん

平成 27 年度 2 級実験動物技術者認定試験 各論 ( イヌ ) 試験時間 : 13 時 00 分 ~15 時 00 分 解答は答案用紙の該当欄の を 1 つ鉛筆で黒く塗りつぶしてください をはみ出したり塗りつぶし方が不十分にならないよう注意してください 平成 27 年 8 月 23 日 ( 公社

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2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

目 次 Ⅰ 酪農及び肉用牛生産の近代化に関する方針 1 酪農及び肉用牛生産をめぐる近年の情勢の変化 1 2 酪農及び肉用牛生産の競争力の強化 1 3 酪農及び肉用牛生産のための飼料生産基盤の確立 3 4 家畜衛生対策の充実 強化 5 5 安全安心な畜産物の生産による消費者の信頼確保 5 6 消費者ニ

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牛体温監視システム

ルーメン温とは 健康なウシのルーメン内の温度は給 や給餌により 刻々と変化しています ウシの種類や給餌内容により ルーメン内の平均温度は異なりますが 概ね 39.5 近辺を保っており 教科書で謳われているウシの体温 ( 直腸温 ) より 0.5 1.0 い数値になっています 健康なルーメンの平均温は これは給餌される餌の構成や給餌量による影響が大きいのではないかと考えられます このグラフは 和種の繁殖 のルーメン温の 1 の温度変化を表しています グラフは左から 0:00, 1:00, 2:00... 右端が 23:59 で を通して概ね 39.0 辺りになっていることがわかります : 朝 夕の給餌によるルーメン温の上昇をみることが出来ます : 給 によってルーメン内の温度が急激に下がりますので この は給 を 3 回 ったことを しています 重ね合わせ 2 21 3 1 時系列並べ 2 21 3 1 2 21 2 22 2 23 2 24 2 25 2 26 2 27 2 28 3 1 発情とは 酪農などで決められた時刻に給餌するのではなく 飽 の状態 ( 常に餌が与えられている ) にしていたり 搾乳 などで多量の給 が必要なケースを除くと 健康なウシのルーメン温は上のグラフのようにほぼ 定の温度域を保っています 年の決まった時期に発情期のあるイヌやネコと違い ウシは 間と同じように 定周期で繰り返し排卵タイミングがあります その周期は概ね 21 間隔となっており そのタイミングを捉えて 授精 (AI) や受精卵移植 (ET) を うことにより効率の良い繁殖を って確実に年 1 産とすることが 畜産農家の経営課題になっています 1 回の発情タイミングを逸すると 次回の発情までの 21 間 産に繋がらない給餌や世話を うこととなり 畜産農家の収益に大きく影響します 発情兆候や発情を捉えるためには 昔から 動 状態観察 ( 乗駕など ) で発 し 授精を っていましたが 落としが多く 最近では無発情 鈍性発情のウシが増加傾向にあり さらに発情期間が短期化傾向という状況の中で胃診電信のような IoT 機器を利用して 発情発 を う 法を取る農家が増えてきています 授精から分娩までの期間 これも 間と同じように 和種で 285 ホルスタイン種で 280 程度といわれています 分娩予定 は 授精 の から 3 を引いて に 10 を すという計算 法が昔から使われています ( 和種 )

乳用牛の生産サイクルによる給水回数の違い 泌乳期 乾乳期 泌乳期 ( 搾乳している期間 ) のウシの場合 与える飼料も濃厚飼料 50: 粗飼料 50 となり 々搾乳されることから給水は非常に多くなります 乾乳期 ( 分娩までの 60 ) は粗飼料が主体となり 量も多くないことから給水回数は例に挙げたように激減します 同様に 牛の繁殖牛も粗飼料が主体となり 量も多くないことから給水回数は乾乳期の乳用牛と似たスタイルになっています 繁殖牛 分娩後 1 週間のホルスタインで 1 に 24 回も給水していた例もあります (1 20 )

肥育牛の群内順位による給水回数の違い 肥育において 牛房に群飼いをしている場合 強弱により順位が決定されます 下の例では 牛群内で順位の い牛は給餌を い ルーメン温の上昇もみられ それにより給水を なっていますが順位の低い牛は 給餌の際に餌場に近寄ることが出来ず 給水だけを繰り返し っています 餌場に近寄れる頃にはすでに餌箱にはほとんど餌は残っておらず 日々残餌があればそれを食べるような状況でした 24 時間監視カメラを設置した環境で試験を実施した際に確認 ( データは 1 月 4 日 ) 順位の い牛 : 冬 順位の低い牛 : 冬 ところが季節が代わり 暑い時期になると順位の低い牛は順位の い牛から給水を邪魔されるようになりました ウォーターカップに近づくと 順位の い牛にブロックされるという状況でした 7 月の健康診断の結果でも順位の低い牛は 拍数は 110 呼吸数 86 で浅く 速迫で荒い呼吸と熱中症の恐れありでした 24 時間監視カメラを設置した環境で試験を実施した際に確認 ( データは 7 月 7 日 牛舎内最 気温は 34.5 ) 順位の い牛 : 夏 順位の低い牛 : 夏

発熱時 ルーメン温はこのように上昇する ( 気管 系疾患 ) 和種 オス去勢 重ね合わせ 10 14 10 17 気管 系疾患など発熱を伴う疾病に罹患した場合 外 で判断出来る 動変化 ( 滞 など ) を発現するより以前にルーメン温の上昇がみられます そのため 々の 舎での 回りでは 落とす ( 判断出来ない ) ような発熱を検知可能 胃診電信システムからのメールによる通知は 24 時間発信しますので ルーメン温が高い状態が続いている通知の場合すぐに実際に 舎に出向く もしくは次の給餌のタイミングで直腸温の計測を っていただくことをお勧めします このケースでは直腸温での検温で 41 の発熱を確認し 抗 剤の投与により回復しました 通知時刻 :2018 年 10 16 15:11 個体識別 :xxxxx 3715 1 ルーメン温 :41.57 (6H 平均 ) 舎 房 : 丹波 3 号 E6 号名 : 山悠 [1] 自家耳標 :454 発熱を放置すると以下のように数 に渡り高熱の状態が続き 治療が遅れる事で へのダメージは大きくなります

発熱時 ルーメン温はこのように上昇する ( 乳房炎 ) 重ね合わせ 12 17 12 20 通常より い温度が続き さらに上昇する 通知時刻 :2018 年 12 18 利用 時 :2018 年 12 18 3:09 12:25 個体識別 :xxxxx 1579 2 薬効別分類 : 抗生物質製剤 ルーメン温 :41.10 (6H 平均 ) 医薬品名称 : セファゾリン 舎 房 : 搾乳 舎 南側 利用数 :3000mg 号名 : バリア 自家耳標 :176 薬効別分類 : 抗生物質製剤 医薬品名称 : ペニシリン 利用数 :20ml 利用 時 :2018 年 12 19 12:25 薬効別分類 : 抗生物質製剤医薬品名称 : セファゾリン利用数 :3000mg 利用 時 :2018 年 12 20 12:25 薬効別分類 : 抗生物質製剤医薬品名称 : ペニシリン利用数 :20ml

ルーメン温はこのように上昇し低下する ( 和種 : ルーメンアシドーシス疑い ) 12 月 20 日 12 月 21 日 12 月 22 日 12 月 23 日 12 月 20 日 ( 通常のルーメン温 ) 12 月 21 日 ( 発熱当日 ) 通知日時 :2018 年 12 月 21 日 21:10 個体識別 :xxxxx 2358 9 ルーメン温 ::1.01 (6H 平均 ) 12 月 22 日 ( ルーメン温の高い状態が続く ) 12 月 23 日 ( ルーメン温低下 その後 低ルーメン温が続く ) この件について獣医師さんに聞くと 肥育牛はアシドーシスになりにくいと言われるが 条件が重なると発生する 当該のウシのいる牛房は優劣差が激しく 弱いウシには大きなストレスがかかっており べれる時にドカ いするような急激な濃厚飼料の過 状況となり ルーメンアシドーシスの状態となったと思われる 今回のように大腸アシドーシスも疑われるような状況 糞便 が みどり になるのはかなり重篤でこのまま同じ群飼を続けていると最後まで けずに突然死する事になる まずはビオスリーの給餌なり健康な牛から胃汁移植などを って ルーメン微生物を回復させる必要がある

分娩時 ルーメン温はこのように変化する (1) 和種 重ね合わせ 12 8 12 11 分娩 2 前 分娩 1 前 通知時刻 :2018 年 12 09 個体識別 :xxxxx 0794 9 22:25 ルーメン温 :39.18 (6H 平均 ) 舎 房 : 肥育繁殖 F 繁殖右 号名 :[ 稚内 ] 植村 分娩当 娩出 時 :2018 年 12 10 19:30 子の性別 : メスメモ :35.0kg るみこ 分娩後

分娩時 ルーメン温はこのように変化する (2) ホルスタイン種 重ね合わせ 12 9 12 12 分娩 2 前 分娩 1 前 分娩当 通知時刻 :2018 年 12 11 個体識別 :xxxxx 0939 1 娩出 時 :2018 年 12 11 0:25 ルーメン温 :39.42 (6H 平均 ) 14:10 舎 房 : 搾乳 舎 北側子の性別 : メス 号名 : アーニットメモ :44.0kg 自然分娩自家耳標 :174 分娩後

分娩時 ルーメン温はこのように変化する (3) ホルスタイン種 産褥期熱発 重ね合わせ 1 12 1 15 分娩 2 前 分娩 1 前 通知時刻 :2019 年 01 14 個体識別 :xxxxx 2313 1 20:24 ルーメン温 :39.41 (6H 平均 ) 舎 房 : 乾乳 舎 南側 号名 : スーパームーン自家耳標 :H201 分娩当 娩出 時 :2018 年 12 15 13:00 子の性別 : メス メモ : ホルスタイン 分娩後 2 目 利用 時 :2019 年 01 17 16:00 薬効別分類 : 抗生物質製剤医薬品名称 : エクセネル症状 : 子宮炎 乳房炎利用数 :20ml

分娩時 ルーメン温はこのように変化する (4) ホルスタイン種 乳熱 分娩 3 日前分娩 2 日前分娩 1 日前分娩当日分娩 1 日後 分娩 3 日前 分娩 2 日前 分娩 1 日前 通知日時 :2019 年 02 月 28 日 21:25 個体識別 :xxxxx 2208 1 ルーメン温 :38.83 (6H 平均 ) 分娩当日 利用日時 :2019 年 03 月 02 日 16:00 薬効別分類 :1 22 以外のその他の薬剤医薬品名称 : ニューグロン症状 : 乳熱 ( 低カルシウム血症 ) 利用数 :500ml

発情時 ルーメン温はこのように上昇する ( 交雑種 2 頭同時発情 ) 32 01:12 座る 02:36 座る 03:12 座る 04:32 座る 05:16 座る 01:53 つ 02:54 つ 04:28 つ 05:14 つ 05:52 つ 34 00:07 座る 01:12 座る 02:31 座る 03:10 座る 04:32 座る 00:17 つ 01:53 つ 02:52 つ 04:31 つ 05:11 つ 07:16 34 on 32 後逃げる 07:52 32 on 34 横逃げる 07:52 34 on 32 後逃げない 08:09 34 on 32 後逃げない 15:25 32 on 34 頭逃げる 15:28 34 on 32 後逃げない 15:32 32 on 34 頭逃げる 15:55 32 on 34 後逃げる 16:04 34 on 32 横逃げない 17:12 34 on 32 後逃げない 18:49 32 on 34 後逃げる 19:05 34 on 32 後逃げない 19:12 32 on 34 横逃げる 19:34 32 on 34 後逃げない 22:12 32 on 34 前逃げない 22:50 34 on 32 前逃げない

発情時 ルーメン温はこのように上昇する ( ホルスタイン種 繋ぎ ) 発情 11 28 11 29 11 30 重ね合わせ 11 28 11 30 ルーメン温上昇 ルーメン温の高い状態が続く 直検時刻 :2018 年 11 30 直検結果 : 発情 17:00 成熟卵胞 個体識別 :xxxxx 2205 0 子宮の収縮 舎 房 : 搾乳 舎 北側 粘液の跡 号名 : シンクレア

ルーメン温はこのように上昇する ( ホルスタイン種 : 転倒による死亡 ) 3 月 6 3 月 7 3 月 8 3 月 9 3 月 10 3 月 10 9:00 3 月 11 9:00 当 の状況として 早朝 3 時以降にルーメン温が急上昇したが 温通知を検知する処理は 3 時間毎に動作するため 3 時のバッチ処理では通知条件に らず 6 時の処理の際に 発熱通知 を送信 舎担当者が 舎に出向いた時点で ウシは脚を滑らせてペチャンコに開脚している状態だったが まだ息はあったため数 で起き上がらせようとしたが 狭い 舎内で数 の では起こせず 重機を使って 舎外に運んでいる最中に死んだとのこと 転倒の原因は 無乾乳分娩の途中で乾乳となり 中途半端な飼養管理となったため 過肥になっており自重に耐え切れず転倒したとされ死因は 転倒しガスの抜けない状況で発酵により拡張した第一胃に肺や心臓が圧迫されて 機能を停止したことによる心不全とされました

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