知りたかった ケミカルリサイクル プラスチック容器包装のリサイクル PPRC CR 研究会 1
1. プラスチック容器包装のリサイクル リサイクルと資源循環 リサイクルとは 使い終わった様々な製品を ふたたび資源や製品に再生して利用すること 資源や製品などの物質として再循環することが基本 資源を効率良く使用することです 使い終わったプラ製品や容器包装 リサイクル ( 再循環 ) された製品 ) 集めて 再びプラ資源やプラ製品などに再循環 プラスチックのリサイクルフロー 2
1. プラスチック容器包装のリサイクル 原油 プラスチック容器包装のライフサイクル 樹脂 成形加工容器包装 製造 小売 製品や材料に再生使用 化学原料 ケミカルリサイクル 消費廃棄 分別収集ベール化 材料リサイクル リサイクル 3
1. プラスチック容器包装のリサイクル 材料リサイクルとケミカルリサイクルの二つの手法があります 材料リサイクルは 新品材料と同等の品質には戻らない 新品材料 材料リサイクル同じ材質の樹脂を熱で溶かしてプラスチック材料 製品にする方法 粉砕 選別 配合 選別 手間 熱分解 蒸留 ケミカルリサイクル 熱やガス等を使って化学的なな方法で分子にして材料 製品にする方法 新品材料 ケミカルリサイクルは 新品材料に戻すことが出来る GAS 4
熱回収(同3号ケミカルリサイクル材料リサイクル再生利用1. プラスチック容器包装のリサイクル再生利用率の状況化学工業原料等 ( カーホ ンファイハ ー等 ) 軽質油タール等プラスチック原料等 ( 塗料等 ) 精製容器包装プラスチック一部は元の純粋樹脂に戻り(再び容器包装へ基分本ナフサ相当別プ破乾法選ラ砕燥熱異回第化学工業原料等別素 分 物 選収材洗造7( アンモニア 除別浄粒条コークス等 ) 去ベ2ー号ガス利用ル)( 水素 メタン等 ) 再生利用率約 80% 利用率が高い処残渣分(産業廃棄物処理同4解熱回収 処分率号))約 20% 残渣産業廃棄物処理 熱回収 処分率約 50% 再生プラ利用製品 パレット ベンチ擬木 車止め等 再商品化製品 再生ペレット 減容品 フラッフ 再生利用率約 50% 利用率が低い 5
1. プラスチック容器包装のリサイクル 環境負荷低減の効果 リサイクル手法の評価 1.4 [kg/ 容リプラ kg] 1.2 1 RPF, セメント ( 収率 75% ) 0.8 MR 原油削減効果 0.6 0.4 0.2 需要無し ガス化 ( 燃料 ) 油化 材料 RC ガス化 ( アンモニア ) コークス炉高炉 油化ガス化高炉コークス 0-0.2 需要有り 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 二酸化炭素削減効果 [kg-co2/ 容リプラ kg] ケミカルリサイクル ( コークス炉法 高炉法 ガス化 アンモニア一般 ) が材料リサイクルより CO2 削減効果が高い *: アンモニア需要がない場合 大気放出となり CO2 削減効果は低い 材料リサイクル処理量シェアは約 50% 強だが CO 2 削減シェアは約 20% 台に留まる コークス炉化学原料化 & 高炉還元処理量シェアは約 35% と少ないが CO 2 削減シェアは約 60% に達する 出典 ) 日本容器包装リサイクル協会 プラスチック製容器包装再商品化手法に関する環境負荷等の検討 ( 平成 19 年 6 月 ) および同 HP 6
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル ケミカルリサイクルとは プラ容器包装を化学的手法により高収率で分子に戻し プラスチックや化学製品の原材料などにつくり直す その原材料を使って容器包装など様々な製品をつくる 高分子物質などに再び合成 化学製品の原材料 様々な材質のプラスチックを 分子レベルに分解できる 熱や圧力で分子に分解 7
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル ケミカルリサイクルの手法 コークス炉化学原料化 高炉還元剤化 新日鐵住金 JFE プラリソース JFE プラリソース ガス化 ( アンモニア利用等 ) 昭和電工 ( エネルギー 燃料利用等 ) オリックス資源循環 ジャパンリサイクル 水島エコワークス 共英製鋼 油 化 ( ナフサ還元 = 化学原料化 ) 現在 該当なし ( 混合油化 = 燃料利用 ) 8
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル コークス炉化学原料化の特徴 事前処理工程 熱分解工程 搬送されたプラスチック類 二次破砕物 造粒物 コークス炉化学原料化法によるリサイクルの内訳 40% 炭化水素油 ( フ ラスチック原料等 ) ガス精製工程 20% コークス ( 製鉄原料 ) 40% コークス炉ガス ( 高効率発電 水素利用 ) 9 1200 の酸素のない状態で間接加熱 ( 乾留 )
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル コークス炉化学原料化の炭化水素油の利用例 再商品化された炭化水素油 コークス コークス炉ガスは それぞれ製鉄所内にある化成工場 高炉 発電所で有効利用します 10
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル ガス化 ( アンモニア製造 ) ガス化プラント 使用済みプラスチックからアンモニアを製造します アンモニアプラント ベール 使用済みプラスチックは自治体が分別収集し 圧縮梱包されベールになります 破砕成形設備 ベールを破砕成形設備の破砕機で破砕し 異物を除去した後 成形機により成形プラに加工されます 破砕機 ガス化プラントで作られた合成ガスは アンモニア製造設備へ運ばれ 炭酸ガスを取り出したあと 水素を取り出します その水素と空気中の窒素を反応させてアンモニアが作られます 成形プラ 低温ガス化炉 高温ガス化炉 磁力選別機 成形機 成形プラとなったプラスチックの固まりは 低温ガス化炉 と 高温ガス化炉 という 2 つのガス化炉の中で熱分解され 合成ガスとなります 11
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル ガス化 ( アンモニア製造 ) 再商品化製品の利用例 ガス化 ( アンモニア製造 ) の特長 プラスチックをほぼ全量 再商品化 再商品化製品の品質 物性が通常品と同等 製品として市場に供給する再生利用 製造プロセスとして初めてエコマーク認定 水素を活用した新たな取り組み アンモニアを利用した製品 ( 低炭素水素の地域循環型モデル実証事業 ) アクリル繊維ナイロン繊維肥料 医薬等 NO X を無害化する 炭酸ガスを利用した製品 脱硝用薬剤 炭酸飲料 ドライアイス 12
2. プラスチック容器包装のケミカルリサイクル 高炉還元剤化 油化 高炉還元剤化とは 使い終わったプラスチックを 製鉄工程で使用するコークスの代替物にリサイクルする手法 石炭が節約でき 水素の有効利用が図れ CO2 削減に繋がる 油化とは 使い終わったプラスチックを 熱で分解して生成油を製造する手法 廃プラスチックから塩素分を取り除き 残りの炭化水素分を熱で分解して分留した後 生成油ができる 13
7. プラスチック製容器包装の各再商品化手法と流れ 天然資源を採る 使う 別ける集める 燃やす 埋める ( 主に原油 ) リサイクル製品 PS 樹脂 容器アクリル繊維製品 原料を作る 一部は樹脂の原料に 化学原料 製鉄原料 容器包装を作る ケミカルリサイクル コークス炉化学原料化 ( 製鉄原料含む ) 高炉還元剤 ( 製鉄原料 ) ガス化 ( アンモニア等 ) ガス化 一部は燃料に 石炭 フ ラスチック投入 コークス炉化学原料化 材料リサイクル 固めた原料に 手選別 リサイクル市町村で圧縮しベール化 約 50% いろいろなリサイク50% ル方法約 100% 燃やす 埋めるごみが減らせる 物流パレット ハ レット等 再生樹脂 ( ペレット ) ペレット化又はフラッフ化 水洗浄比重分離 光学式選別機 選別で残ったかす ( 残渣 ) 約 30% 産業廃棄物処理へ リサイクルすると 新たに使う天然資源が節約できる 発電する 熱 セメントに 固めた原燃料 (RPF) に エネルギー回収 セメント原燃料化現行法では緊急避難的処理法
ご清聴ありがとうございました 15