成果報告書



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2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

検 討 検 討 の 進 め 方 検 討 状 況 簡 易 収 支 の 世 帯 からサンプリング 世 帯 名 作 成 事 務 の 廃 止 4 5 必 要 な 世 帯 数 の 確 保 が 可 能 か 簡 易 収 支 を 実 施 している 民 間 事 業 者 との 連 絡 等 に 伴 う 事 務 の 複 雑

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セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

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代 議 員 会 決 議 内 容 についてお 知 らせします さる3 月 4 日 当 基 金 の 代 議 員 会 を 開 催 し 次 の 議 案 が 審 議 され 可 決 承 認 されました 第 1 号 議 案 : 財 政 再 計 算 について ( 概 要 ) 確 定 給 付 企 業 年 金 法 第

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

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通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

一般競争入札について

定款

弁護士報酬規定(抜粋)

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

●幼児教育振興法案

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6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

文化政策情報システムの運用等

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目 次 1. 社 会 保 障 分 野 でできること 1 1 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 の 改 善 2 保 険 証 機 能 の 一 元 化 3 自 己 診 療 情 報 の 活 用 4 給 付 可 能 サービスの 行 政 側 からの 通 知 2. 年 金 分 野 でできること 5

●電力自由化推進法案

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学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

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平成21年9月29日

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

2 導 入 に 係 る 各 課 の 役 割 部 署 名 危 機 管 理 室 主 な 事 務 番 号 法 に 規 定 さ れ た 事 務 へ の 個 人 番 号 の 導 入 に 関 す る こ と 制 度 導 入 に 向 け た 事 務 の 総 括 に 関 す る こ と 個 人 番 号 の 独 自

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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

老発第    第 号

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全設健発第     号

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03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

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ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

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( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

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2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

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4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

小 売 電 気 の 登 録 数 の 推 移 昨 年 8 月 の 前 登 録 申 請 の 受 付 開 始 以 降 小 売 電 気 の 登 録 申 請 は 着 実 に 増 加 しており これまでに310 件 を 登 録 (6 月 30 日 時 点 ) 本 年 4 月 の 全 面 自 由 化 以 降 申

第 8 条 本 協 議 会 における 研 修 は 以 下 のとおりとする (1) 座 学 研 修 農 業 講 座 や 先 進 農 家 視 察 など 農 業 経 営 基 礎 講 座 やその 他 担 い 手 のための 研 修 会 等 への 参 加 など 年 24 回 程 度 とする (2) 実 務 研

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(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

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国 税 クレジットカード 納 付 の 創 設 国 税 のクレジットカード 納 付 については マイナンバー 制 度 の 活 用 による 年 金 保 険 料 税 に 係 る 利 便 性 向 上 に 関 するアクションプログラム( 報 告 書 ) においてその 導 入 の 方 向 性 が 示 されている

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為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

目 次 市 民 税 の 減 免 に つ い て 1 減 免 の 一 般 的 な 留 意 事 項 2 減 免 の 範 囲 お よ び 減 免 割 合 3 1 生 活 保 護 法 の 規 定 に よ る 保 護 を 受 け る 者 3 2 当 該 年 に お い て 所 得 が 皆 無 と な っ た

16 日本学生支援機構

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

寄 附 申 込 書 平 成 年 月 日 一 般 社 団 法 人 滋 賀 県 発 明 協 会 会 長 清 水 貴 之 様 ご 住 所 ご 芳 名 ( 会 社 名 ) 印 下 記 により 貴 協 会 に 寄 附 を 申 し 込 みます 記 1. 寄 附 金 額 金 円 也 1. 寄 付 金 の 種 類

資料2 利用者負担(保育費用)

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Transcription:

2007 情 財 第 989 号 2007 年 度 オープンソースソフトウェア 活 用 基 盤 整 備 事 業 自 治 体 等 におけるオープンソースソフトウェア 活 用 に 向 けての 導 入 実 証 ~Ruby の 普 及 を 目 指 した 自 治 体 基 幹 業 務 システム 構 築 ~ 成 果 報 告 書 平 成 20 年 2 月 Ruby City MATSUE コンソーシアム 1

Linux は Linus Torvalds 氏 の 日 本 およびその 他 の 国 における 登 録 商 標 または 商 標 である Microsoft Windows 98/Me/2000/XP/Vista お よ び Microsoft Office は 同 じ く 米 国 お よ び 各 国 に お け る Microsoft Corporation の 商 標 である その 他 全 ての 製 品 名 と 会 社 名 は 一 般 的 にそれぞれの 会 社 の 所 有 物 である 本 書 においては TM c および R マークの 記 載 は 省 略 した 2

用 語 定 義 用 語 意 味 Apache 最 も 普 及 している Web サーバソフトウェアの 1 つ フリーウェアとして 公 開 され 世 界 中 の 有 志 の 手 により 開 発 されている AtomPublishing Web 上 の 情 報 を 作 成 参 照 更 新 削 除 するための 標 準 的 なプロトコル Protocol (RFC5023) ActiveRecord Rails の 構 成 要 素 の 一 つで データベースへのアクセス 機 能 を 提 供 する MVC アーキテクチャにおけるモデルに 相 当 する Ajax ウェブブラウザ 内 で 非 同 期 通 信 とインターフェイスの 構 築 などを 行 う 技 術 の 総 称 画 面 遷 移 を 伴 わない 動 的 な Web アプリケーションの 構 築 を 実 現 可 能 にする CentOS RedHat 社 より 公 開 されているソースコードから 同 社 の 商 標 商 用 パッケ ージなどを 含 まない 形 でリビルドされた フリーの Linux ディストリビュ ーション Red Hat Enterprise Linux との 互 換 を 目 指 して 有 志 のコミュニ ティによって 開 発 された COBOL CODASYL 委 員 会 によって 制 定 された 事 務 処 理 用 のプログラミング 言 語 CSS Web ページのレイアウトを 定 義 するための 記 述 形 式 CSV データをカンマ(, )で 区 切 って 並 べたファイル 形 式 CUPS Common Unix Printing System の 略 Easy Software Products により 開 発 された 印 刷 システム UNIX/Linux 環 境 で 動 作 する 印 刷 環 境 を 提 供 して おり Web ベースの 設 定 ツールなどが 用 意 されている Default Deny 初 期 設 定 または 既 定 値 において すべてのアクセスを 拒 否 する 動 作 を 行 うこ とを 指 し 必 要 なもの( 通 信 やサービス 等 )だけを 設 定 に 追 加 してゆくこと で 最 小 限 の 動 作 に 制 限 する 考 え 方 や 設 定 方 法 HTML Web ページを 記 述 するための 形 式 JavaScript ブラウザ 上 で 動 作 するプログラミング 言 語 JCL バッチプログラムを 制 御 するためのプログラミング 言 語 JRuby Java VM 上 で 動 作 する Ruby の 処 理 系 LaTeX テキストベースの 組 版 処 理 システム 文 書 のレイアウトを 指 示 するために 複 雑 なコマンドの 入 力 が 必 要 となる LDAP インターネットやイントラネットなどの TCP/IP ネットワークで ディレク トリデータベースにアクセスするためのプロトコル MVC アーキテクチャ アプリケーションをデータの 処 理 を 司 るモデル(M) 画 面 表 示 を 司 るビュ ー(V) モデルとビューの 仲 介 を 行 うコントローラ(C)の 三 つの 要 素 に 分 離 する 設 計 方 式 MySQL オープンソースのデータベースとして 最 も 普 及 している RDBMS の 1 つ マルチユーザ/スレッド 方 式 を 採 用 しており 堅 牢 性 と 高 速 性 に 定 評 がある 3

MIT ライセンス PDCA Perl RDBMS Ruby マサチューセッツ 工 科 大 学 を 起 源 とする 代 表 的 なソフトウェアライセン ス オープンソースであるか 無 いかに 関 わらず 再 利 用 を 認 めている 数 ある ライセンスの 中 で 非 常 に 制 限 の 緩 いライセンスと 言 える マネジメントサイクルの 代 表 的 なモデル Plan Do Check Action の 略 で それぞれ 計 画 実 施 点 検 処 置 などと 訳 される これら のフェーズを 順 に 回 転 させていくことで 業 務 改 善 を 図 る 考 え 方 Larry Wall 氏 によって 開 発 されたテキスト 処 理 能 力 に 優 れたプログラミン グ 言 語 Relational DataBase Management System の 略 リレーショナルデ ータベースを 管 理 するソフトウェア リレーショナルデータベースとは デ ータを 表 ( 列 および 行 )で 管 理 し キーとなるデータを 利 用 して 複 数 の 表 を 関 連 付 けるデータベース 方 式 データの 結 合 や 抽 出 が 容 易 であり 現 在 では 最 も 一 般 的 なデータベース 方 式 松 本 行 弘 氏 が 開 発 したプログラミング 言 語 Ruby on Rails オープンソースの Web アプリケーションフレームワーク SAML 標 準 化 団 体 OASIS によって 策 定 された ID やパスワードなどの 認 証 情 報 を 安 全 に 交 換 するための XML 仕 様 SDLC System Development Life Cycle の 略 情 報 システムの 開 発 における 要 件 定 義 設 計 から 開 発 構 築 テスト 保 守 運 用 までの 一 連 のフェーズを 含 む 概 念 Smalltalk パロアルト 研 究 所 で 開 発 されたオブジェクト 指 向 プログラミング 言 語 SSL Secure Socket Layer の 略 通 信 を 暗 号 化 して 送 受 信 する 手 順 で 公 開 鍵 暗 号 方 式 や 電 子 署 名 などの 技 術 を 組 み 合 わせ データの 盗 聴 やなりすまし を 防 ぐ System Integration コンピュータやネットワークなどの 色 々な 種 類 のハードウェアやソフトウ ェア 技 術 を 選 択 組 み 合 わせることで 利 用 目 的 に 合 ったシステムを 構 築 すること TrueType フォント 広 く 利 用 されているフォント 形 式 Unicode 多 言 語 を 同 時 に 扱 うための 文 字 コード 体 系 URI ネットワーク 上 の 情 報 を 識 別 するために 利 用 される 形 式 UTF-8 Unicode をバイト 列 に 符 号 化 する 方 式 の 一 つ XML データを 表 現 するための 汎 用 的 な 形 式 アジャイル ソフトウェア 開 発 プロセスのうち 良 いものを 素 早 く 無 駄 なく 作 ろうとする ものの 総 称 ウオーターフォール ソフトウェア 開 発 プロセスをいくつかの 工 程 に 分 割 し 各 工 程 での 成 果 物 を 明 確 に 定 義 その 成 果 物 に 基 づいて 後 工 程 の 作 業 を 順 次 行 っていく 4

オブジェクト 指 向 言 語 仮 想 化 ソフトウェア 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 にかかわる 事 務 処 理 正 規 表 現 セキュリティホール 手 続 き 型 言 語 統 一 基 準 ハーデニング ペネトレーションテス ト 手 法 モーダルダイアログ オブジェクト(データと 処 理 を 併 せ 持 つもの)の 組 み 合 わせによりプログラ ムを 構 成 するプログラミング 言 語 単 一 のハードウェア 上 に 複 数 の 仮 想 的 なハードウェアを 生 成 し 複 数 のソ フトウェアをそれぞれ 独 立 して 動 作 させる 技 術 を 取 り 入 れたソフトウェア 今 般 の 医 療 制 度 改 革 の 一 環 として 医 療 保 険 における 世 帯 内 で 医 療 及 び 介 護 の 両 制 度 における 自 己 負 担 額 の 合 計 額 が 著 しく 高 額 となった 場 合 に 一 定 の 上 限 額 を 超 えた 部 分 を 新 たに 高 額 医 療 合 算 介 護 サービス 費 及 び 高 額 介 護 合 算 療 養 費 として 支 給 することとし これにより 世 帯 の 負 担 軽 減 を 図 ることとしている ( 厚 生 労 働 省 老 健 局 介 護 保 険 課 : 平 成 19 年 3 月 資 料 より) 文 字 列 のパターンを 表 現 する 表 記 法 文 字 列 の 検 索 置 換 を 行 なうときに 利 用 される 一 般 に OS やソフトウェアおける プログラムの 不 具 合 や 設 計 上 のミスに 起 因 する 情 報 セキュリティ 上 の 欠 陥 のことを 指 す 手 続 き(データに 対 する 処 理 )の 組 み 合 わせによりプログラムを 構 成 するプ ログラミング 言 語 政 府 機 関 の 情 報 セキュリティ 対 策 のための 統 一 基 準 内 閣 官 房 情 報 セキュリ ティセンターにより 公 示 された 情 報 セキュリティの 基 準 2007 年 6 月 14 日 に 第 2 版 へ 改 訂 ハーデニング(hardening)とは 要 塞 化 と 訳 され 機 器 およびソフトウェア に 備 わっている 機 能 を 有 効 活 用 し 情 報 システムの 安 全 性 を 高 めること 脆 弱 性 検 査 手 法 の 一 つ 実 際 の 攻 撃 手 順 および 手 法 に 則 り 対 象 システムへ の 侵 入 および 情 報 取 得 を 試 みる 検 査 手 法 閉 じられるまで 元 のウィンドウ 上 における 操 作 ができなくなるようなウィ ンドウ 5

目 次 1 導 入 実 証 の 目 的 と 概 要...8 1.1 本 導 入 実 証 の 背 景... 8 1.2 本 導 入 実 証 の 目 的... 8 1.3 実 証 事 業 の 概 要... 10 1.3.1 高 額 合 算 システムの 構 築... 10 1.3.2 システム 基 盤 整 備... 12 1.3.3 人 材 育 成... 13 1.3.4 セキュリティ 検 証... 14 1.3.5 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察... 16 1.4 導 入 実 証 の 規 模 対 象 範 囲... 18 1.5 実 施 体 制... 19 1.5.1 実 施 体 制 スキーム... 19 1.5.2 法 人 内 開 発 体 制... 20 1.5.3 共 同 実 施 先 及 び 再 委 託 先 における 実 施 体 制... 20 1.5.4 自 治 体 における 実 施 体 制... 21 1.5.5 本 導 入 実 証 における 自 治 体 の 役 割... 21 1.6 導 入 実 証 スケジュール... 23 1.6.1 スケジュール... 23 1.6.2 マイルストン... 24 1.6.3 スケジュールに 関 する 考 察... 28 1.7 普 及 活 動 活 用 計 画... 28 1.7.1 普 及 活 動... 28 1.7.2 メンテナンス バージョンアップ 機 能 拡 張 等 の 計 画... 28 1.7.3 自 治 体 における 活 用 計 画... 29 2 事 前 準 備...30 2.1 自 治 体 との 事 前 調 整... 30 2.1.1 事 業 説 明 会 の 実 施... 30 2.1.2 実 証 内 容 に 関 する 調 整... 30 2.1.3 導 入 実 証 への 参 加 協 力 についての 調 整... 30 2.2 システム 開 発 構 築 体 制 の 確 立... 31 2.2.1 導 入 実 証 体 制 の 確 立... 31 2.2.2 システム 開 発 会 社 協 力 企 業 の 選 定... 31 3 システム 開 発...32 3.1 高 額 合 算 システム... 32 3.1.1 高 額 合 算 システムの 構 成... 32 3.1.2 高 額 合 算 システムの 機 能 概 要... 32 3.2 帳 票 出 力 環 境... 33 3.2.1 帳 票 出 力 環 境 の 構 成... 33 3.2.2 帳 票 出 力 環 境 の 機 能 概 要... 34 6

4 導 入 実 証 結 果...35 4.1 高 額 合 算 システムの 構 築... 35 4.1.1 高 額 合 算 システム 構 築 の 目 的... 35 4.1.2 高 額 合 算 システム 構 築 の 結 果... 35 4.1.3 高 額 合 算 システムについての 検 証 結 果 ( 業 務 シミュレーション 結 果 )... 41 4.1.4 高 額 合 算 システム 業 務 シミュレーションに 対 する 評 価... 49 4.2 システム 基 盤 整 備 の 検 証... 54 4.2.1 検 証 の 目 的 目 標... 54 4.2.2 帳 票 出 力 環 境 についての 検 証 結 果... 54 4.2.3 構 築 された 帳 票 出 力 環 境 についての 評 価... 55 4.2.4 共 通 ライブラリ 化 への 取 り 組 み 方 針 と 目 標... 59 4.2.5 構 築 された 共 通 ライブラリについての 評 価... 59 4.3 人 材 育 成 の 取 組 みについての 検 証... 63 4.3.1 検 証 の 目 的... 63 4.3.2 実 施 した 初 期 教 育 の 内 容... 63 4.3.3 実 施 した 開 発 支 援 の 内 容... 68 4.3.4 考 察... 75 4.4 セキュリティ 検 証... 76 4.4.1 検 証 の 目 的 目 標... 76 4.4.2 統 一 基 準 整 合 確 認 についての 実 施 内 容... 77 4.4.3 OS 標 準 ハーデニングガイドライン 作 成 についての 実 施 内 容... 79 4.4.4 セキュリティ 診 断 についての 実 施 内 容... 83 実 施 結 果 および 考 察... 87 4.4.5... 87 4.5 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察... 89 4.5.1 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 格 導 入 についての 検 討 内 容 と 考 察... 89 4.5.2 既 存 システムとの 連 携 についての 実 施 内 容 と 考 察... 94 他 自 治 体 担 当 者 への 説 明 会 についての 実 施 内 容 と 考 察... 97 4.5.3... 97 5 総 括...101 5.1 実 証 実 験 に 参 加 した 職 員 意 見 のまとめ... 101 5.2 人 材 育 成 に 関 するまとめ... 102 5.3 今 後 の Ruby 普 及 に 向 けての 総 括... 104 6 おわりに...105 7

1 導 入 実 証 の 目 的 と 概 要 1.1 本 導 入 実 証 の 背 景 オープンソースソフトウェア(OSS)の 有 効 性 については 既 に 疑 う 余 地 はなく その 利 用 は 急 速 に 広 がっている 今 後 更 なる OSS の 普 及 促 進 を 考 えた 場 合 事 務 処 理 システム 系 への 適 用 は 重 要 なポイントであり 例 えば 自 治 体 の 住 民 情 報 等 を 扱 う 基 幹 業 務 システム において も 活 用 が 期 待 されている OSS のプログラミング 言 語 の 一 つである Ruby も Smalltalk のような 本 格 的 なオブジ ェクト 指 向 機 能 と Perl のようなスクリプト 言 語 としての 手 軽 さを 兼 ね 備 えており 型 宣 言 が 必 要 ない クラスやメソッドの 定 義 が 実 行 時 に 行 われる といった 動 的 な 性 質 や ブロック と 呼 ばれる 文 法 要 素 により 言 語 の 拡 張 が 容 易 であるという 特 徴 を 持 ち 高 い 生 産 性 を 持 つ 言 語 として 評 価 されていることから 今 日 インターネットフロント 業 務 領 域 では 急 速 に 普 及 してい る しかし このように 注 目 を 集 める Ruby であっても その 急 速 な 普 及 の 一 方 で 自 治 体 等 の 基 幹 業 務 システムへの 適 用 実 績 は 見 あたらず 今 後 の 普 及 促 進 をはかるうえで Ruby によって 構 築 されたシステムがバッチ 処 理 帳 票 出 力 処 理 といったこれまで 実 績 のない 基 幹 業 務 の 領 域 において 十 分 なパフォーマンスと 安 定 性 を 示 し 自 治 体 基 幹 業 務 においても 安 心 して 採 用 でき ることを 広 く 示 すことは 今 後 の OSS の 基 幹 業 務 への 適 用 といった 点 において 重 要 である また 一 方 で 自 治 体 業 務 システムの 開 発 に 携 わる 企 業 においては 自 治 体 の 複 雑 な 業 務 仕 様 に 対 して 業 務 ノウハウを 活 かしながら OSS を 活 用 し 効 率 的 にシステム 開 発 できる 人 材 は 少 な く その 育 成 が 求 められている 1.2 本 導 入 実 証 の 目 的 基 幹 業 務 システムにおける Ruby を 中 心 とした OSS 適 用 の 可 能 性 及 びシステム 開 発 を 行 う 技 術 者 の OSS によるプログラム 開 発 への 移 行 性 を 検 証 するため 対 象 自 治 体 である 松 江 市 にてシステム 化 を 予 定 している 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 にかかわる 事 務 処 理 をモデル に 基 幹 業 務 システムを 構 築 し 現 時 点 で 充 分 でないと 予 想 される 事 務 処 理 系 システム 開 発 時 の 共 通 部 品 の 整 備 や 開 発 の 過 程 で 発 生 するセキュリティや 大 量 帳 票 出 力 処 理 などの 問 題 点 の 確 認 やその 解 決 策 の 検 討 を 行 うとともに これまで Ruby による 開 発 経 験 のない 技 術 者 (COBOL 等 を 主 として 開 発 を 行 ってきた 技 術 者 )がシステム 構 築 に 携 わる 際 に 有 効 となる 規 約 集 などのドキュメントについて 考 察 を 行 っている また 長 期 間 利 用 される 自 治 体 の 基 幹 業 務 システムの 調 達 において OSS を 活 用 する 場 合 品 質 性 能 セキュリティ 等 を 維 持 し さらにトータルコストを 削 減 するという 観 点 で どの ような 調 達 方 法 が 有 効 であるか 併 せて 考 察 も 行 っている 本 プロジェクトの 対 象 自 治 体 である 松 江 市 では Ruby City MATSUE プロジェクトを 推 進 し Ruby を 地 域 振 興 の 柱 の 一 つとした 活 動 を 展 開 している 企 業 誘 致 も 成 果 が 見 えており コンソーシアム 企 業 としても 今 回 の 実 証 成 果 により Ruby City MATSUE プロジェクトの 推 進 に 寄 与 できたと 考 えている 8

具 体 的 には 以 下 のような 課 題 に 対 して 課 題 解 決 また 解 決 につながる 考 察 を 行 うことを 目 指 しているが 今 回 の 事 業 では 特 に(1)の 課 題 解 決 につながる 取 り 組 みを 最 重 要 視 して 取 り 組 んだ (1) 業 務 システム 構 築 において Ruby による 開 発 実 績 がない 事 に 起 因 する 課 題 業 務 システム 特 有 の 処 理 を 実 現 するための 基 盤 環 境 が 整 備 されていない 帳 票 出 力 処 理 バッチ 処 理 等 の 大 量 データ 処 理 の 安 定 性 処 理 性 能 が 確 認 されてい ない 安 全 性 に 問 題 がないという 確 認 がなされていない (2) 自 治 体 業 務 システムというフィールドに OSS(Ruby) 技 術 者 がいない 事 に 起 因 する 課 題 Ruby を 熟 知 した 業 務 エンジニアがいない 技 術 者 がいないために 効 果 的 な Ruby の 活 用 イメージが 検 討 できない レガシー 技 術 者 が Ruby 技 術 を 習 得 する 場 合 のハードルが 高 い 例 COBOL: 手 続 き 型 Ruby:オブジェクト 指 向 (3)OSS の 利 用 を 前 提 とした 調 達 に 関 する 課 題 OSS の 利 用 を 前 提 とした 自 治 体 業 務 システムの 調 達 実 績 がない( 少 ない) OSS の 利 用 を 前 提 とした 自 治 体 業 務 システムの 調 達 を 行 う 際 の 課 題 抽 出 考 察 が 行 われていない 9

1.3 実 証 事 業 の 概 要 本 プロジェクトでは 松 江 市 が 平 成 20 年 度 から 運 用 を 予 定 している 高 額 合 算 システム を Ruby 及 び Ruby on Rails を 中 心 とした OSS 技 術 によって 構 築 し その 過 程 を 通 じて 下 記 の 実 証 作 業 を 行 った 1.3.1 高 額 合 算 システムの 構 築 (1)システムの 概 要 高 額 合 算 システムは 申 請 受 付 高 額 合 算 計 算 結 果 通 知 支 給 支 払 バッチ 処 理 ( 帳 票 ) 等 の 機 能 を 提 供 する 事 により 平 成 20 年 度 の4 月 から 施 行 される 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 にかかわる 事 務 処 理 を 円 滑 に 実 施 し 住 民 サービスの 向 上 を 図 るもの である また 同 システムは 既 存 の 各 種 システム( 住 民 記 録 システム 住 民 税 システム 介 護 保 険 システム 国 民 健 康 保 険 システム 後 期 高 齢 者 医 療 システム)にて 管 理 される データとの 連 携 機 能 を 提 供 する 既 存 システム 住 民 記 録 システム 住 民 税 システム 国 民 健 康 保 険 システム 介 護 保 険 システム 後 期 高 齢 者 医 療 システム 被 用 者 保 険 システム 高 額 合 算 システム 通 知 書 による 連 携 他 市 町 村 の 国 保 介 護 後 期 高 齢 者 システム 相 談 業 務 申 請 の 受 付 業 務 高 額 合 算 計 算 処 理 高 額 合 算 対 象 者 一 覧 高 額 合 算 療 養 費 シミュレーション 高 額 合 算 介 護 費 シミュレーション 再 処 理 対 象 者 一 覧 : 既 存 システムとのデータ 連 携 : 既 存 システムとの 紙 による 連 携 : 高 額 合 算 システムの 利 用 シーン 図 1.3.1-1 高 額 合 算 システム 概 要 10

(2)システム 開 発 における 前 提 条 件 1 高 額 合 算 システムの 仕 様 について 本 プロジェクトで 開 発 した 高 額 合 算 システム は 平 成 19 年 3 月 に 厚 生 労 働 省 老 健 局 介 護 保 険 課 より 公 表 された 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 にかかる 事 務 処 理 について に 基 づき 要 求 定 義 設 計 を 行 った なお 実 証 期 間 中 に 生 じた 同 制 度 または 関 連 する 法 令 の 追 加 変 更 等 については 本 実 証 期 間 中 の 対 応 は 行 わず 本 格 導 入 時 に 対 応 するものとした 2 外 字 の 取 り 扱 いについて 高 額 合 算 システムでは 住 民 情 報 として 人 名 データなどを 取 り 扱 うため 外 字 を 扱 う 必 要 がある 外 字 の 取 り 扱 いは 個 々の 自 治 体 ごとに 異 なるため 特 定 の 自 治 体 の コード 体 系 に 依 存 したシステムを 構 築 した 場 合 他 自 治 体 への 適 用 が 難 しくなって しまう そこで 高 額 合 算 システムでは 以 下 の 前 提 で 外 字 を 取 り 扱 い 既 存 システ ムから 高 額 合 算 システムに 外 字 を 含 むデータを 取 り 込 む 際 には 既 存 システム 側 で 必 要 な 変 換 処 理 を 行 った 上 でデータを 出 力 するものとした 外 字 の 字 形 データはUnicodeのTrueTypeフォントとして 既 存 システムから 抽 出 する 既 存 システムの 外 字 を 含 むテキストデータは 文 字 コードをUTF-8に 変 換 した 上 で 抽 出 する (3) 業 務 シミュレーションによる 検 証 1 業 務 シミュレーションについて 開 発 した 高 額 合 算 システムについては 自 治 体 職 員 による 業 務 シミュレーション を 実 施 し 要 求 した 機 能 を 実 現 するシステムが 構 築 されている 事 を 検 証 した 具 体 的 には 高 額 合 算 制 度 にて 想 定 される 世 帯 情 報 年 齢 税 情 報 転 入 転 出 といった 複 雑 なデータパターンや 業 務 システムから 取 り 込 むデータ 件 数 ( 実 運 用 時 に 想 定 される 件 数 )などを 元 に 自 治 体 職 員 とシステム 開 発 者 が 協 力 して シ ミュレーションパターンを 作 成 する 事 により 検 証 作 業 を 行 った 2 実 証 に 使 用 するデータについて 松 江 市 における 個 人 情 報 保 護 条 例 ならびに 情 報 セキュリティポリシー に より 下 記 の 条 件 のもと 導 入 実 証 を 行 った 既 存 システムとの 接 続 は 行 わない 既 存 システムを 想 定 した 模 擬 データ での 実 証 とする 模 擬 データは 既 存 の 業 務 システムで 取 り 扱 われるデータ 件 数 や 制 度 として 想 定 される 業 務 処 理 パターン( 平 成 19 年 3 月 に 公 表 された 資 料 から 判 断 でき シス テムで 実 装 可 能 なパターン)に 基 づき 作 成 した ( 表 4.1.3 1 シミュレーション 用 データ 件 数 表 参 照 ) 11

1.3.2 システム 基 盤 整 備 Ruby 及 びRuby on Railsで 構 築 された 高 額 合 算 システム(アプリケーション 部 )が 稼 動 するうえで 必 要 となる 以 下 のシステム 基 盤 の 整 備 を 行 った (1) 帳 票 出 力 環 境 Rubyでシステムを 構 築 する 場 合 現 状 では 帳 票 出 力 の 標 準 的 な 手 法 は 確 立 しておら ず LaTeXなどを 用 いた 帳 票 出 力 を 行 うなど 開 発 効 率 の 低 い 手 法 に 頼 っている 本 システムでは オープンソースの 帳 票 ツールであるJasperReports/iReportを 利 用 し 効 率 的 な 帳 票 開 発 を 実 現 した JasperReports/iReportはJavaで 実 装 されているため Rubyから 使 いやすいインタ フェースでアクセスできるようにするためのライブラリを 開 発 した また 大 量 印 刷 時 の 帳 票 データをスプール 管 理 する 機 能 を 開 発 した Ruby Java 帳 票 出 力 要 求 帳 票 出 力 高 額 合 算 システム 帳 票 出 力 環 境 JasperReports 図 1.3.2-1 帳 票 出 力 環 境 概 要 図 (2) 共 通 ライブラリ RubyおよびRuby on Railsには 今 回 開 発 する 高 額 合 算 システムのような 事 務 処 理 プ ログラムの 実 績 が 少 なく 西 暦 と 和 暦 の 変 換 年 齢 計 算 バッチ 処 理 の 制 御 といった 事 務 処 理 向 けの 開 発 環 境 では 当 たり 前 のように 提 供 されている 機 能 についても 標 準 では 提 供 されていない そこで 高 額 合 算 システムの 設 計 開 発 を 進 めていく 上 で 明 らかになった 上 記 の 機 能 については 高 額 合 算 システムからは 極 力 独 立 して 利 用 できる 形 の 共 通 ライブラリ として 開 発 した 12

1.3.3 人 材 育 成 本 システムの 開 発 においては Rubyによる 開 発 経 験 のないCOBOL 技 術 者 が 開 発 に 参 加 した 初 期 教 育 や 開 発 時 の 技 術 的 サポートを 通 じて Rubyを 習 得 する 上 での 問 題 点 を 明 らかにするとともに COBOL 技 術 者 がRubyを 習 得 する 際 の 助 けとなるような 手 引 書 を 作 成 した 高 額 合 算 システム 開 発 実 証 作 業 人 材 育 成 での 取 り 組 み 初 期 教 育 開 発 支 援 共 通 技 術 の 整 理 / 設 計 支 援 コードレビュー QA サポート コーディング 規 約 手 引 書 作 成 コーディング 規 約 の 修 正 躓 き 集 関 数 対 比 表 図 1.3.3-1 人 材 育 成 での 取 り 組 み 概 要 図 (1) 初 期 教 育 Rubyの 経 験 のないCOBOL 技 術 者 に 対 して 研 修 を 実 施 し RubyおよびRuby on Railsの 基 本 的 な 知 識 の 習 得 を 目 指 した カリキュラムとしては 以 下 の2コース( 計 5 日 間 )を 実 施 した 1 Ruby 入 門 (2 日 間 ) Rubyを 利 用 してプログラムを 作 成 するために 必 要 な 知 識 ( 基 本 文 法 プログラム の 作 成 と 実 行 の 方 法 実 行 環 境 )とオブジェクト 指 向 について 講 義 と 演 習 により 習 得 する 2 Ruby on Rails 入 門 (3 日 間 ) Ruby on Railsフレームワークを 使 用 してWebアプリケーションを 作 成 するため の 知 識 を 講 義 と 演 習 により 習 得 する (2) 開 発 支 援 COBOL 技 術 者 がRubyによる 開 発 をスムーズに 行 えるように 以 下 のとおり 開 発 支 援 を 行 った 1 設 計 支 援 / 共 通 技 術 の 整 理 設 計 レビューを 行 い Ruby 及 びRuby on Railsに 適 した 設 計 が 行 えるよう 助 言 し た また 共 通 技 術 の 整 理 に 際 して 部 品 化 が 可 能 かつ 有 効 と 考 えられる 機 能 につい て 検 討 し 実 装 方 法 について 設 計 者 へ 助 言 した 13

2 コードレビュー コードレビューを 行 い コーディング 規 約 への 適 合 性 や その 他 の 実 装 上 の 問 題 をチェックした QAサポート 開 発 者 に 対 するQAサポートを 行 い 開 発 時 に 発 生 する 諸 問 題 の 解 決 にあたった 手 引 書 の 作 成 高 額 合 算 システム 開 発 に 先 立 ち コーディング 規 約 (Rubyの 基 本 文 法 プログラ ムの 作 成 と 実 行 の 方 法 実 行 環 境 )を 作 成 し 初 期 教 育 ~ 開 発 支 援 を 通 じて 得 られ た 知 見 を 元 に Ruby 導 入 の 手 助 けとなるような 手 引 書 ( 開 発 規 約 躓 き 集 )を 作 成 した 1.3.4 セキュリティ 検 証 本 実 証 実 験 におけるセキュリティ 検 証 では RubyおよびLinuxで 構 成 されるシステ ムにおいて 松 江 市 としてのセキュリティ 要 件 の 検 討 および 当 該 セキュリティ 要 件 を 踏 まえて 最 低 限 必 要 となるセキュリティ 実 装 のための 検 証 作 業 を 行 った セキュリティ 検 証 の 結 果 は 本 システムの 本 番 移 行 時 のセキュリティ 計 画 に 用 いられ る 他 他 の 自 治 体 におけるRubyおよびLinuxで 構 成 されるシステムの 開 発 構 築 時 に セキュリティ 要 件 を 定 める 際 の 参 考 となる (1) 統 一 基 準 との 整 合 今 回 構 築 する 高 額 合 算 システムおよび 基 盤 環 境 は 求 められるセキュリティ 要 件 を 定 め 開 発 構 築 を 行 った システム 開 発 構 築 のセキュリティ 要 件 を 定 めるにあたって 総 務 省 は 地 方 公 共 団 体 における 情 報 セキュリティポリシーに 関 するガイドライン を 公 開 している 本 実 証 実 験 においては 開 発 するシステムの 特 性 ( 取 り 扱 う 情 報 の 重 要 度 )および 実 証 実 験 により 公 開 するという 公 益 性 を 考 慮 して 当 該 ガイドラインと 同 じく 政 府 機 関 におけるセキュリティ 推 進 の 過 程 で 作 成 され かつ 当 該 ガイドラインより 対 象 およ び 要 求 事 項 が 広 範 におよぶ 統 一 基 準 に 基 づきセキュリティ 要 件 の 選 定 を 実 施 した 1 セキュリティ 要 件 の 選 定 本 実 証 実 験 で 開 発 構 築 するシステムは 将 来 的 に 松 江 市 のシステムと 接 続 して 利 用 することを 想 定 しており 統 一 基 準 の 要 求 事 項 だけでなく 松 江 市 のセキュリテ ィ 基 準 に 準 拠 する 必 要 があった そのため 事 前 に 松 江 市 と 協 議 し 松 江 市 のセキュリティポリシーおよびセキュ リティに 対 する 意 向 を 踏 まえて 本 システムに 求 められるセキュリティレベルを 定 め 統 一 基 準 よりセキュリティ 要 求 項 目 の 選 定 を 行 い 開 発 構 築 の 要 件 とした 14

2 統 一 基 準 との 整 合 に 係 る 報 告 書 およびチェックリスト 統 一 基 準 との 整 合 に 係 る 報 告 書 では RubyおよびLinuxを 用 いたシステム 開 発 構 築 において 政 府 機 関 に 求 められるセキュリティ 要 求 および 松 江 市 が 求 めるセキ ュリティ 要 求 を 満 たしていくうえで どのような 問 題 課 題 が 発 生 しうるかを 明 ら かにし 自 治 体 が 同 システムを 導 入 する 際 の 参 考 となることを 目 指 した また 選 定 したセキュリティ 要 求 項 目 は 各 項 目 を 自 治 体 等 で 利 用 しやすいよう 分 かりやすい 文 言 や 分 類 等 のカスタマイズを 行 い チェックリストの 形 で 文 書 化 を 行 った (2)OS 標 準 ハーデニングガイドライン サーバの 脆 弱 性 は 構 築 時 のセキュリティ 設 定 の 不 備 に 起 因 するものが 多 い 予 め リスクを 低 減 するためには 構 築 段 階 でのセキュリティ 仕 様 の 策 定 を 行 い 事 前 の 措 置 を 講 ずることが 重 要 である 本 実 証 実 験 環 境 においては 基 盤 環 境 としてLinuxを 搭 載 したサーバを 利 用 した 上 記 項 番 (1)で 選 定 した 統 一 基 準 項 目 をベースに 事 前 のリスク 低 減 を 図 る 目 的 で OSにバンドルされているアプリケーションについて 初 期 インストール 状 態 からセキ ュリティ 設 定 を 実 施 するための 最 低 限 の 要 件 をガイドラインとして 整 備 した 本 ガイドラインは 同 システムを 今 後 拡 張 する 際 のハーデニング 基 本 ガイドライン として 使 用 されることで 基 礎 的 な 脆 弱 性 の 回 避 に 継 続 して 貢 献 することを 想 定 して いる (3)セキュリティ 診 断 Rubyの 普 及 を 目 指 すにあたり システムを 開 発 する 言 語 を 選 定 する 際 に Rubyお よびRuby on Railsで 開 発 されたシステムのセキュリティが 担 保 されている 事 が Rubyを 開 発 言 語 として 採 択 するための 要 因 となり 得 る RubyおよびRuby on Railsについては 開 発 されたシステムのセキュリティ 上 の 脆 弱 性 について 公 に 検 証 された 報 告 は 無 いため 本 実 証 実 験 においてRubyおよびRuby on Railsを 用 いて 開 発 されるWebアプリケーションについて 脆 弱 性 診 断 を 行 い セキ ュリティが 担 保 されているかどうか 検 証 した 1 脆 弱 性 診 断 RubyおよびRuby on Railsにより 開 発 されるWebアプリケーションについて 専 用 ツールおよびハンドオペレーションによる 脆 弱 性 診 断 を 行 い RubyおよびRuby on Railsの 特 性 に 関 する 脆 弱 性 を 洗 い 出 した 15

2 診 断 結 果 報 告 発 見 された 脆 弱 性 はRubyおよびRuby on Railsの 特 性 に 起 因 するものであるかど うか 分 析 し 高 額 合 算 システムの 利 用 環 境 における 脅 威 を 想 定 してリスクを 提 示 し た また 通 常 発 生 しうる 脆 弱 性 について RubyおよびRuby on Railsを 使 用 するこ とによって 回 避 できたと 考 えられる 効 果 についても 分 析 を 行 った RubyおよびRuby on Railsを 用 いて 自 治 体 の 基 幹 システムを 開 発 する 際 に どの ような 脆 弱 性 が 回 避 でき どのような 脆 弱 性 が 発 生 するかを 明 らかにし 今 後 導 入 が 想 定 される 松 江 市 および 他 の 自 治 体 でのRubyおよびRuby on Railsを 用 いた Webアプリケーション 導 入 の 際 の 参 考 となることを 目 指 した 1.3.5 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察 (1) 本 プロジェクトの 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 格 導 入 について 松 江 市 においては 本 プロジェクトの 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 格 導 入 を 行 い 高 額 合 算 システムを 本 稼 動 させる 予 定 である そのような 試 みは 全 国 でも 例 がなく その 調 達 に 向 けては 整 理 すべき 課 題 があると 予 想 されたため その 抽 出 考 察 を 行 っ た 1 主 な 開 発 課 題 本 格 導 入 にあたって 改 修 が 必 要 となる 開 発 項 目 など 課 題 を 明 確 にする 2 ライセンスに 係 る 留 意 点 著 作 権 表 示 の 問 題 や 来 年 度 の 本 稼 動 用 システムのソースコードの 公 開 方 法 など 考 察 を 行 なう 3 本 格 導 入 における 方 向 性 開 発 手 法 開 発 体 制 守 秘 義 務 の 問 題 共 同 化 など 調 達 の 方 向 性 に 関 わる 事 項 に ついての 考 察 を 行 なう 16

4 自 治 体 職 員 にとって 有 効 なOSSテキストの 作 成 自 治 体 関 係 者 から OSS を 職 員 に 理 解 してもらうために 有 効 なテキストの 作 成 を 予 定 していたが 下 記 テキストを 利 用 することとなった ユーザ 企 業 自 治 体 のためのオープンソースソフトウェア 活 用 上 の 留 意 点 http://www.hkd.meti.go.jp/hokim/open_houkoku/pamph.pdf (2) 既 存 システムとの 連 携 について 高 額 合 算 システムでは 独 自 性 を 排 除 するためにも 既 存 システムと 連 携 する 際 は 必 要 となるデータのフォーマットを 提 示 し 既 存 システム 側 にて 必 要 なデータを 用 意 してもらうという 方 法 をとった 本 格 導 入 を 想 定 した 際 に レガシー 等 既 存 システム とデータ 連 携 を 行 う 場 合 どのような 調 整 事 項 が 発 生 するのか 4.5.2 既 存 システム との 連 携 についての 実 施 内 容 と 考 察 にまとめた (3) 他 の 自 治 体 担 当 者 への 説 明 会 今 回 の 成 果 に 対 して 第 三 者 的 な 評 価 を 得 るために 松 江 市 以 外 の 自 治 体 担 当 者 に 対 しても 説 明 会 を 実 施 した 説 明 会 では IPA 事 業 の 概 要 今 回 の 事 業 実 施 内 容 の 説 明 とデモンストレーションも 行 なった 説 明 会 の 様 子 及 びアンケート 結 果 について 4.5.3 他 自 治 体 担 当 者 への 説 明 会 についての 実 施 内 容 と 考 察 にまとめた 17

1.4 導 入 実 証 の 規 模 対 象 範 囲 本 導 入 実 証 の 規 模 期 間 ならびに 対 象 範 囲 について 以 下 に 記 す 導 入 実 証 対 象 自 治 体 : 島 根 県 松 江 市 対 象 部 署 : 介 護 保 険 課 保 険 年 金 課 情 報 政 策 課 商 工 課 導 入 規 模 : 実 施 施 設 テクノプロジェクト IPA 実 証 事 業 開 発 室 ( 概 要 は 下 記 のとおり) サーバ 3 台 端 末 用 PC 4 台 レーザープリンタ 2 台 業 務 シミュレーション 参 加 職 員 数 10 名 程 度 導 入 実 証 期 間 : 2007 年 8 月 30 日 から2008 年 2 月 29 日 まで 本 導 入 実 証 の 実 施 施 設 の 様 子 を 以 下 に 示 す 開 発 室 ( 入 り 口 ) 開 発 作 業 風 景 実 証 用 機 器 (サーバ プリンタ) 18

1.5 実 施 体 制 1.5.1 実 施 体 制 スキーム 代 表 企 業 として 株 式 会 社 テクノプロジェクト 共 同 実 施 先 として 株 式 会 社 ネットワ ーク 応 用 通 信 研 究 所 伊 藤 忠 テクノソリューションズ 株 式 会 社 の3 社 にて Ruby City MATSUE コンソーシアムを 設 立 し 下 記 のような 役 割 を 担 った また 高 額 合 算 システ ムの 開 発 を 株 式 会 社 マツケイに セキュリティ 診 断 を 伊 藤 忠 アビエーション 株 式 会 社 に 再 委 託 ( 請 負 )した 本 導 入 実 証 全 体 の 実 施 体 制 スキームを 以 下 に 示 す Ruby City MATSUE コンソーシアム 代 表 企 業 共 同 実 施 先 株 式 会 社 テクノプロジェクト 総 合 窓 口 プロジェクト 管 理 報 告 書 作 成 管 理 株 式 会 社 テクノプロジェクト 高 額 合 算 システム 設 計 開 発 人 材 育 成 ( 手 引 書 作 成 ) 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察 システム 実 証 作 業 報 告 書 作 成 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 人 材 育 成 企 画 実 践 Ruby 開 発 技 術 支 援 業 務 アプリ 開 発 支 援 共 通 基 盤 設 計 開 発 実 証 実 験 支 援 ( 性 能 ) 報 告 書 作 成 伊 藤 忠 テクノソリューションズ 株 式 会 社 セキュリティ 検 証 設 計 構 築 時 のセキュリティ 要 件 検 討 実 証 実 験 支 援 (セキュリティ 面 ) 報 告 書 作 成 自 治 体 業 務 シミュレーション 松 江 市 商 工 課 :Ruby City MATSUE プロジェクト 推 進 情 報 政 策 課 : 情 報 管 理 部 門 介 護 保 険 課 保 険 年 金 課 : 実 証 対 象 業 務 担 当 部 門 再 委 託 先 株 式 会 社 マツケイ 高 額 合 算 システム 開 発 伊 藤 忠 アビエーション 株 式 会 社 セキュリティ 診 断 図 1.5.1-1 実 施 体 制 の 全 体 スキーム 19

1.5.2 法 人 内 開 発 体 制 委 託 先 委 託 先 法 人 である 株 式 会 社 テクノプロジェクトの 体 制 を 以 下 に 示 す 表 1.5.2-1 委 託 先 法 人 体 制 表 ( 株 式 会 社 テクノプロジェクト) 委 託 先 名 業 務 管 理 経 理 責 任 主 な 実 施 場 所 株 式 会 社 テクノプロジェクト オープンシステム 部 総 務 部 株 式 会 社 テクノプロジェクト 690-0826 島 根 県 松 江 市 学 園 南 2-10-14 タイムプラザビル 1.5.3 共 同 実 施 先 及 び 再 委 託 先 における 実 施 体 制 共 同 実 施 先 及 び 再 委 託 先 の 体 制 を 以 下 に 示 す 共 同 実 施 先 表 1.5.3-1 共 同 実 施 先 体 制 表 ( 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 ) 共 同 実 施 先 名 業 務 管 理 経 理 責 任 主 な 実 施 場 所 1 主 な 実 施 場 所 2 主 な 実 施 場 所 3 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 基 盤 研 究 グループ 経 営 企 画 室 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 本 社 690-0826 島 根 県 松 江 市 学 園 南 2-12-5 HOYO パークサイドビル 2F 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 オープンラボ サテライトオフィス 690-0003 島 根 県 松 江 市 朝 日 町 478-18 松 江 テルサ 別 館 2F 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 東 京 支 社 101-0021 東 京 都 千 代 田 区 外 神 田 5-6-12 コーワビル 3 2F 表 1.5.3-2 共 同 実 施 先 体 制 表 ( 伊 藤 忠 テクノソリューションズ 株 式 会 社 ) 共 同 実 施 先 業 務 管 理 経 理 責 任 主 な 実 施 場 所 伊 藤 忠 テクノソリューションズ 株 式 会 社 セキュリティサービス 課 財 務 経 理 部 伊 藤 忠 テクノソリューションズ 株 式 会 社 102-0074 東 京 都 千 代 田 区 九 段 南 2-3-14 靖 国 九 段 南 ビル 20

再 委 託 先 1 高 額 合 算 システム 開 発 表 1.5.3-3 再 委 託 先 体 制 表 ( 株 式 会 社 マツケイ) 外 注 先 名 株 式 会 社 マツケイ 業 務 管 理 ソリューションビジネス 部 経 理 責 任 総 務 部 主 な 実 施 場 所 690-0046 島 根 県 松 江 市 乃 木 福 富 町 735-211( 湖 南 テクノパーク 内 ) 2セキュリティ 診 断 表 1.5.3-4 再 委 託 先 体 制 表 ( 伊 藤 忠 アビエーション 株 式 会 ) 外 注 先 名 業 務 管 理 経 理 責 任 主 な 実 施 場 所 伊 藤 忠 アビエーション 株 式 会 社 技 術 開 発 部 サイバーディフェンス 研 究 所 107-0052 東 京 都 港 区 赤 坂 8-5-32 田 中 駒 ビル 8 階 1.5.4 自 治 体 における 実 施 体 制 表 1.5.4-1 自 治 体 における 実 施 体 制 表 自 治 体 松 江 市 ( 商 工 課 情 報 政 策 課 介 護 保 険 課 保 険 年 金 課 ) 業 務 管 理 介 護 保 険 課 主 な 実 施 場 所 松 江 市 役 所 690-8540 島 根 県 松 江 市 末 次 町 86 番 地 1.5.5 本 導 入 実 証 における 自 治 体 の 役 割 表 1.5.5-1 本 導 入 実 証 における 自 治 体 の 役 割 表 番 号 1 2 作 業 項 目 高 額 合 算 システム 開 発 支 援 システム 基 本 設 計 の 承 認 既 存 業 務 システムに 関 する 確 認 支 援 業 務 シミュレーション 計 画 の 支 援 模 擬 データ 作 成 支 援 高 額 合 算 システムの 動 作 検 証 ( 業 務 シミュレーション) 窓 口 業 務 の 実 証 作 業 定 期 業 務 の 実 証 作 業 21

3 4 5 報 告 書 作 成 支 援 各 実 証 作 業 に 関 するアンケート ヒアリングへの 協 力 セキュリティ 検 討 検 証 統 一 基 準 のセキュリティ 要 求 項 目 の 検 討 確 認 OS 標 準 ハーデニングガイドライン 要 求 事 項 の 確 認 セキュリティ 診 断 結 果 の 確 認 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察 アクションプランのレビューと 承 認 中 間 報 告 書 のレビュー 最 終 報 告 書 のレビュー 既 存 システム 関 連 の 協 議 セッティング 他 自 治 体 情 報 の 収 集 随 時 の 協 議 参 加 Q&A 対 応 22

1.6 導 入 実 証 スケジュール 1.6.1 スケジュール 表 1.6.1-1 導 入 実 証 スケジュール 予 定 線 実 績 線 システム 開 発 等 作 業 項 目 事 業 推 進 プロジェクト 運 営 管 理 高 額 合 算 システムの 構 築 高 額 合 算 システム 設 計 高 額 合 算 システム 開 発 業 務 シミュレーション 準 備 ( 模 擬 データ 作 成 等 ) 人 材 育 成 初 期 教 育 開 発 支 援 システム 基 盤 構 築 帳 票 出 力 環 境 設 計 帳 票 出 力 環 境 開 発 共 通 ライブラリ 開 発 セキュリティ OSS ハーデニングガイドライ ン 作 成 統 一 基 準 との 整 合 2007 9 10 11 12 2008 1 2 備 考 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 格 導 入 について 既 存 システムとの 連 携 につい て 他 の 自 治 体 担 当 者 への 説 明 会 実 証 環 境 構 築 機 器 調 達 機 器 設 置 設 定 23

導 入 実 証 等 2007 2008 備 考 作 業 項 目 9 10 11 12 1 2 システム 導 入 実 証 帳 票 出 力 性 能 検 証 セキュリティ 診 断 セキュリティ 診 断 管 理 業 務 シミュレーション 報 告 書 作 成 企 業 報 告 書 作 成 自 治 体 報 告 書 作 成 レビュー 等 1.6.2 マイルストン 表 1.6.2-1 マイルストン 表 (1) 高 額 合 算 システムの 構 築 1 高 額 合 算 システム 設 計 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 基 本 設 計 書 作 成 要 求 仕 様 を 元 に 基 本 設 計 書 を 作 成 する 10 月 15 日 10 月 15 日 2 基 本 設 計 書 レビュー 内 部 レビュー 後 顧 客 レビューを 実 施 する 10 月 18 日 10 月 18 日 3 基 本 設 計 書 承 認 自 治 体 担 当 者 にご 承 認 頂 く 10 月 31 日 10 月 31 日 4 詳 細 設 計 書 作 成 基 本 設 計 書 を 元 に 詳 細 設 計 書 を 作 成 する 11 月 2 日 12 月 7 日 5 詳 細 設 計 書 レビュー 内 部 レビューを 実 施 する 11 月 9 日 12 月 10 日 2 高 額 合 算 システム 実 装 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 高 額 合 算 機 能 の 実 装 詳 細 設 計 書 に 従 い 高 額 合 算 機 能 を 実 装 する 12 月 28 日 1 月 11 日 2 自 己 負 担 証 明 書 発 行 機 能 の 実 装 詳 細 設 計 書 に 従 い 自 己 負 担 証 明 書 発 行 機 能 を 実 装 する 12 月 28 日 1 月 11 日 3 他 業 務 連 携 機 能 の 実 詳 細 設 計 書 に 従 い 他 業 務 連 携 機 能 を 実 装 する 12 月 28 日 1 月 22 日 装 4 操 作 手 引 書 作 成 高 額 合 算 システムの 操 作 手 引 書 を 作 成 する 12 月 28 日 1 月 22 日 24

3 業 務 シミュレーション 準 備 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 実 証 環 境 の 構 築 導 入 実 証 を 行 うサーバ 及 びクライアント 等 環 境 を 12 月 14 日 1 月 15 日 2 業 務 シミュレーショ ン 計 画 構 築 する 業 務 シミュレーション 計 画 書 ( 処 理 パターン 一 覧 等 )を 作 成 する 12 月 28 日 1 月 22 日 3 検 証 データの 作 成 検 証 データ( 模 擬 データ)を 作 成 する 12 月 28 日 1 月 22 日 (2)システム 基 盤 整 備 1 帳 票 出 力 環 境 設 計 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 基 本 設 計 書 作 成 基 本 設 計 書 を 作 成 する 9 月 28 日 10 月 12 日 2 基 本 設 計 書 レビュー 内 部 レビューを 実 施 する 10 月 5 日 10 月 19 日 3 詳 細 設 計 書 作 成 基 本 設 計 書 を 元 に 詳 細 設 計 書 を 作 成 する 10 月 12 日 10 月 19 日 4 詳 細 設 計 書 レビュー 内 部 レビューを 実 施 する 10 月 19 日 11 月 1 日 2 帳 票 出 力 環 境 実 装 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 帳 票 出 力 サービスの 詳 細 設 計 書 を 元 に 帳 票 出 力 サービスを 実 装 する 11 月 9 日 11 月 16 日 実 装 2 帳 票 出 力 プラグイン の 実 装 詳 細 設 計 書 を 元 に 帳 票 出 力 プラグインを 実 装 す る 11 月 9 日 11 月 16 日 3 スプール 管 理 機 能 の 詳 細 設 計 書 を 元 に スプール 管 理 機 能 を 実 装 する 12 月 14 日 12 月 27 日 実 装 4 帳 票 印 刷 機 能 の 実 装 詳 細 設 計 書 を 元 に 帳 票 印 刷 機 能 を 実 装 する 12 月 14 日 12 月 27 日 (3) 人 材 育 成 1 初 期 教 育 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 事 前 準 備 テキストや 研 修 環 境 の 準 備 テキストの 確 認 研 9 月 28 日 9 月 28 日 修 の 予 行 演 習 を 行 う 2 研 修 の 実 施 研 修 を 実 施 する 10 月 5 日 10 月 5 日 3 報 告 書 作 成 Ruby 研 修 実 施 報 告 書 を 作 成 する 10 月 12 日 10 月 12 日 25

2 開 発 支 援 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 設 計 支 援 / 共 通 技 術 の 整 理 設 計 のレビューを 行 う 共 通 技 術 の 整 理 に 際 して 助 言 等 を 行 う 11 月 31 日 11 月 30 日 2 コードレビュー コードレビューを 行 い 実 装 に 問 題 ないかどうか 12 月 28 日 1 月 31 日 確 認 する 3 QA サポート QA サポートを 行 う 12 月 28 日 1 月 31 日 4 手 引 書 の 作 成 手 引 書 を 作 成 する 1 月 18 日 2 月 25 日 (4)セキュリティ 検 証 1 統 一 基 準 整 合 確 認 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 統 一 基 準 項 目 確 認 自 治 体 と 協 議 し 基 本 項 目 を 決 定 する 10 月 24 日 10 月 24 日 2 チェックシート 作 成 統 一 基 準 からチェックシートを 作 成 する 11 月 2 日 11 月 30 日 3 チェックシートレビ ュー 内 部 レビュー 後 コンソーシアム 内 レビューを 実 施 する 11 月 9 日 12 月 20 日 2OS 標 準 ハーデニングガイドライン No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 基 本 要 件 確 認 自 治 体 と 協 議 し 基 本 要 件 を 決 定 する 11 月 9 日 12 月 1 日 2 ガイドライン 作 成 統 一 基 準 との 整 合 性 を 取 りながら 作 成 する 11 月 16 日 1 月 28 日 3 ガイドライン 項 目 検 各 項 目 を 検 証 する 11 月 23 日 1 月 31 日 証 作 業 4 検 証 報 告 書 作 成 検 証 結 果 報 告 書 作 成 する 11 月 30 日 2 月 15 日 5 ガイドラインレビュ ー 内 部 レビュー 後 コンソーシアム 内 レビューを 実 施 する 11 月 30 日 2 月 5 日 3セキュリティ 診 断 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 診 断 計 画 書 作 成 システム 構 築 スケジュールと 調 整 して 作 成 する 12 月 21 日 12 月 21 日 2 診 断 計 画 書 レビュー 内 部 レビュー 後 コンソーシアム 内 レビューを 実 12 月 28 日 1 月 17 日 施 する 3 Web アプリケーショ Web アプリケーション 診 断 を 実 施 する 1 月 18 日 1 月 23 日 ン 診 断 実 施 4 診 断 報 告 書 作 成 診 断 の 結 果 を 取 り 纏 める 2 月 8 日 1 月 30 日 5 診 断 報 告 書 レビュー 内 部 レビュー 後 コンソーシアムと 自 治 体 の 合 同 2 月 15 日 2 月 15 日 レビューを 実 施 する 26

(5) 本 格 導 入 を 想 定 した 課 題 抽 出 考 察 1 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 格 導 入 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 アクションプラン 作 成 スケジュールと 成 果 物 の 概 要 について 自 治 体 と 合 意 形 成 10 月 12 日 10 月 11 日 2 自 治 体 への 中 間 報 告 自 治 体 への 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 悪 導 入 に 11 月 30 日 1 月 13 日 関 する 中 間 報 告 と 意 見 交 換 3 自 治 体 への 最 終 報 告 自 治 体 への 成 果 物 の 活 用 を 前 提 とした 本 格 導 入 に 1 月 11 日 2 月 15 日 関 する 最 終 報 告 と 意 見 交 換 4 報 告 書 作 成 最 終 意 見 交 換 の 内 容 を 含 め 報 告 書 にまとめる 1 月 31 日 2 月 22 日 2 既 存 システムとの 連 携 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 連 携 に 向 けて 協 議 開 始 既 存 システム 関 係 者 を 集 め 連 携 にあたり 必 要 な 協 議 を 開 始 する 11 月 30 日 11 月 19 日 2 報 告 書 作 成 連 携 実 現 に 向 けて 発 生 した 調 整 事 項 経 緯 を 報 告 2 月 15 日 2 月 15 日 書 にまとめる 3 他 の 自 治 体 担 当 者 への 説 明 会 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 説 明 会 の 調 整 説 明 会 の 日 程 調 整 を 行 う 12 月 28 日 12 月 21 日 2 説 明 会 の 実 施 他 の 自 治 体 の 担 当 者 に 対 して 説 明 会 を 実 施 し 意 見 1 月 25 日 1 月 22 日 収 集 を 行 う 3 報 告 書 作 成 他 の 自 治 体 の 担 当 者 からの 評 価 収 集 された 意 見 2 月 15 日 2 月 15 日 を 報 告 書 にまとめる (6)システム 導 入 検 証 1 帳 票 出 力 性 能 検 証 No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 性 能 検 証 大 量 印 刷 の 試 験 を 行 い 帳 票 出 力 性 能 を 検 証 する 12 月 28 日 12 月 27 日 2 報 告 書 の 作 成 帳 票 出 力 環 境 性 能 検 証 結 果 報 告 書 を 作 成 する 1 月 18 日 1 月 18 日 2 業 務 シミュレーション No 項 目 名 内 容 予 定 期 限 実 績 1 業 務 シミュレーショ ン 自 治 体 職 員 による 業 務 シミュレーションを 実 施 す る 1 月 31 日 2 月 8 日 2 報 告 書 の 作 成 業 務 シミュレーション 結 果 を 報 告 書 にまとめる 2 月 21 日 2 月 21 日 27

1.6.3 スケジュールに 関 する 考 察 高 額 合 算 制 度 は 平 成 20 年 度 から 施 行 される 制 度 であるため 高 額 合 算 シス テム の 設 計 に 際 しては 公 表 されている 資 料 からは 判 断 する 事 が 困 難 な 部 分 もあり 自 治 体 担 当 者 とシステム 開 発 者 が 処 理 パターンを 想 定 して 詳 細 設 計 を 進 める 必 要 があ った 実 際 に 詳 細 設 計 に 着 手 すると 処 理 パターンは 当 初 の 想 定 以 上 に 複 雑 であり 詳 細 設 計 は 予 定 から1ヶ 月 程 度 遅 れて 完 了 した( 関 連 する 業 務 においても 遅 延 が 生 じ た) システムの 実 装 にあたっては 詳 細 設 計 が 完 了 した 機 能 から 先 行 して 着 手 したが 本 実 証 の 目 的 には 人 材 育 成 の 取 り 組 みも 含 んでいるため 全 体 のスケジュール 回 復 には 至 らなかった 最 終 的 には Ruby 技 術 者 による 開 発 支 援 を 延 長 するとともに 要 員 を 増 員 させ 実 証 期 間 内 に 予 定 していた 全 てのシステム 開 発 作 業 とシミュレーション 等 の 検 証 作 業 を 完 了 することができた なお 関 連 する 他 の 実 証 業 務 についても 上 記 遅 延 により 作 業 着 手 が 遅 れるなど 影 響 が 発 生 したが いずれも 実 証 期 間 内 に 予 定 していた 全 ての 作 業 を 完 了 している 1.7 普 及 活 動 活 用 計 画 1.7.1 普 及 活 動 高 額 合 算 システムについては 自 治 体 をサポートする 事 業 者 に 広 く 事 業 成 果 をアピールし 平 成 20 年 度 に 松 江 市 で 予 定 されている 本 格 導 入 に 合 わせた 横 展 開 を 目 指 す また 本 格 導 入 が 行 われるタイミングで 稼 動 事 例 として Web サイトから 情 報 公 開 を 行 う Ruby の 手 引 書 等 については 高 額 合 算 システムを 横 展 開 する 際 にアピールポイントとして 充 分 活 用 できるものと 考 えられる 特 に 自 治 体 の 業 務 システムを 長 期 的 に 低 コストで 保 守 す る 事 が 求 められる 情 報 システム 部 門 には その 有 効 性 について 理 解 を 得 られるものと 期 待 し ている 帳 票 出 力 環 境 をはじめ 今 回 重 点 的 に 取 り 組 んだ 共 通 基 盤 については 今 後 更 に 機 能 を 充 実 させコンソーシアム 各 社 の SI(System Integration) 事 業 において 活 用 するだけでなく Web サイトなどを 通 じて 適 用 事 例 を 公 開 していく また 共 通 基 盤 の 利 用 に 対 する 有 償 のサポー トを 提 供 し 他 の SI 事 業 者 への 浸 透 を 図 っていきたい 1.7.2 メンテナンス バージョンアップ 機 能 拡 張 等 の 計 画 本 実 証 実 験 では 期 間 中 に 制 度 変 更 などが 発 生 しても システムの 修 正 等 の 対 応 は 行 って いない 従 って 本 格 導 入 作 業 においては 最 新 の 制 度 への 対 応 や 実 データを 使 ったテスト 結 果 の 反 映 といった 改 修 作 業 が 必 要 である 導 入 後 のバージョンアップ 機 能 追 加 については 出 来 る 限 り 低 予 算 で 対 応 しうる 事 が 求 め られており 導 入 自 治 体 数 を 増 やすことで1 自 治 体 あたりの 負 担 の 軽 減 に 取 り 組 んでいきた い 28

1.7.3 自 治 体 における 活 用 計 画 高 額 合 算 システムの 実 運 用 は 高 額 合 算 制 度 の 仕 様 決 定 状 況 にもよるが 現 状 では 平 成 2 0 年 12 月 までの 稼 動 を 目 指 している 従 って 対 象 自 治 体 ( 松 江 市 )は 本 実 証 終 了 と 同 時 に 実 証 結 果 を 踏 まえて 実 運 用 に 関 する 検 討 を 進 める 予 定 であり 既 存 システムの 改 修 も 予 定 している なお 現 時 点 では 松 江 市 は 本 実 証 の 成 果 物 を 本 格 導 入 のベースとすることを 決 定 しており 来 年 度 導 入 に 向 けて 必 要 となる 作 業 について 予 算 処 置 済 である 29

2 事 前 準 備 2.1 自 治 体 との 事 前 調 整 2.1.1 事 業 説 明 会 の 実 施 まず 今 回 の 実 証 事 業 への 参 加 にあたっては 対 象 自 治 体 ( 松 江 市 )と IPA 事 業 へ の 応 募 について 大 枠 の 合 意 が 得 られた 後 に 関 係 者 に 対 する 事 業 説 明 会 を 実 施 した 特 に IPA 事 業 へ 応 募 した 場 合 も 採 択 が 約 束 されたものではないこと あくまでも 実 証 事 業 であり 提 案 は IPA 事 業 にふさわしい 内 容 でなければならないことを 説 明 した 実 施 日 :2007 年 5 月 10 日 実 施 場 所 : 松 江 市 役 所 参 加 者 : 松 江 市 介 護 保 険 課 保 険 年 金 課 商 工 課 情 報 政 策 課 様 説 明 項 目 : IPA の 事 業 概 要 について 高 額 合 算 システムの 概 要 について IPA 公 募 事 業 への 提 案 イメージについて 松 江 市 への 依 頼 事 項 について IPA 事 業 のリスクについてについて Linux サーバについて 外 字 の 取 り 扱 いについて 帳 票 の 扱 いについて 今 後 の 進 め 方 について 2.1.2 実 証 内 容 に 関 する 調 整 実 証 内 容 に 関 する 調 整 については 事 業 範 囲 を 既 存 システムとの 連 携 から 既 存 システムへの 連 携 インターフェースの 提 示 へ 見 直 しを 行 った ( 詳 細 については 4.5.2 既 存 システムとの 連 携 についての 実 施 内 容 と 考 察 参 照 ) 2.1.3 導 入 実 証 への 参 加 協 力 についての 調 整 実 証 事 業 の 採 択 を 受 けた 場 合 松 江 市 関 係 者 には IPA 事 業 の 推 進 報 告 システム 開 発 設 計 レビュー 業 務 シミュレーションへの 参 加 報 告 書 作 成 支 援 などコンソー シアムと 一 体 となった 活 動 をお 願 いすることになる 従 って 事 業 応 募 にあたっては まずその 点 について 理 解 を 得 る 必 要 がある 松 江 市 の 窓 口 である 介 護 保 険 課 より 必 要 となる 時 間 を 算 出 し 提 示 してほしいと 依 頼 があったため 関 係 する 部 署 毎 に 想 定 され る 作 業 負 担 について 提 示 し 協 力 を 依 頼 した 30

2.2 システム 開 発 構 築 体 制 の 確 立 2.2.1 導 入 実 証 体 制 の 確 立 今 回 の 事 業 体 制 の 検 討 は 自 治 体 業 務 システム 開 発 分 野 で 多 くの 実 績 を 持 つ 株 式 会 社 テクノプロジェクトと Ruby による 開 発 事 例 を 業 務 システム 分 野 へも 広 げたい 構 想 を 持 つ 株 式 会 社 ネットワーク 応 用 通 信 研 究 所 との 協 議 から 始 まった また システム 公 開 を 考 慮 しセキュアで 対 外 的 にも 安 心 してご 利 用 いただくシステムとするため 伊 藤 忠 テクノソリューションズ 株 式 会 社 も 参 画 しコンソーシアムを 構 成 することとなっ た その 後 事 業 応 募 の 考 えを 松 江 市 に 相 談 したところ 高 額 合 算 業 務 を 対 象 に 事 業 へ 応 募 する 方 向 性 が 見 出 されることとなった 帳 票 出 力 の 実 証 実 験 では キヤノン 株 式 会 社 より 実 証 用 プリンタ 及 び 必 要 となる 技 術 情 報 の 提 供 を 受 けシステム 環 境 を 構 築 した 2.2.2 システム 開 発 会 社 協 力 企 業 の 選 定 今 回 の 事 業 実 施 にあたって 高 額 合 算 システム 開 発 及 びセキュリティ 診 断 において 協 力 企 業 の 参 画 を 依 頼 した それぞれの 委 託 先 選 定 の 背 景 について 以 下 に 述 べる 業 務 委 託 先 企 業 : 株 式 会 社 マツケイ 委 託 業 務 : 高 額 合 算 システム 開 発 Ruby による 高 額 合 算 システムの 開 発 業 務 については 今 回 極 めて 短 納 期 であ ることから 開 発 時 の 生 産 性 を 高 めるよう 設 計 段 階 からの 参 画 を 依 頼 した まず 公 募 事 業 の 意 味 合 いを 理 解 できる 事 松 江 市 におけるシステム 開 発 の 実 績 を 有 し 要 求 するスキルを 充 分 満 たしているため 選 定 した 業 務 委 託 先 企 業 : 伊 藤 忠 アビエーション 株 式 会 社 委 託 業 務 :セキュリティ 診 断 業 務 本 セキュリティ 診 断 作 業 は 通 常 のセキュリティ 診 断 と 合 わせて Ruby および Ruby on Rails の 特 性 に 係 る 脆 弱 性 の 発 見 を 行 うため 特 に 高 い 技 術 力 と 豊 富 な 経 験 が 求 められる 言 語 の 特 性 について 脆 弱 性 を 分 析 するためには ツールが 取 得 す る 情 報 などから 脆 弱 性 を 推 察 する 手 法 だけでなく 最 新 技 術 情 報 を 取 り 入 れた 手 作 業 を 中 心 とする(ハンドオペレーションベース)ペネトレーションテスト 手 法 に 長 けている 必 要 がある 同 社 はこれらの 実 績 を 有 し 要 求 するスキルを 充 分 満 たして いるため 選 定 した 31

3 システム 開 発 本 プロジェクトで 開 発 したソフトウェアを 以 下 に 示 す 3.1 高 額 合 算 システム 3.1.1 高 額 合 算 システムの 構 成 高 額 合 算 システムのソフトウェア 構 成 を 以 下 に 示 す 網 掛 けの 部 分 が 高 額 合 算 システ ムとして 開 発 する 機 能 である 高 額 合 算 システムの 機 能 はアプリケーションサーバに 配 置 される 下 図 の 矢 印 はデータベースサーバ 帳 票 サーバ 連 携 データとのデータ の 流 れを 示 している アプリケーションサーバ 連 携 データ 住 民 国 保 介 護 後 期 取 り 込 み 高 額 合 算 システム 高 額 合 算 機 能 自 己 負 担 証 明 書 発 行 機 能 他 業 務 連 携 Ruby on Rails 帳 票 サーバ 帳 票 出 力 環 境 単 一 帳 票 出 力 / 一 括 帳 票 出 力 データベースサーバ MySQL 図 3.1.1-1 高 額 合 算 システムの 構 成 図 ( 概 要 ) 3.1.2 高 額 合 算 システムの 機 能 概 要 (1) 高 額 合 算 機 能 自 治 体 窓 口 にて 住 民 からの 支 給 申 請 の 受 付 を 行 い 連 携 する 各 システムから 受 け 取 っ た 情 報 をもとに 高 額 合 算 計 算 ( 1) 処 理 を 実 行 する また 計 算 結 果 に 基 づき 支 給 可 否 の 判 定 支 給 額 の 算 出 を 行 い 申 請 者 への 結 果 の 通 知 支 給 支 払 いに 関 する 帳 票 出 力 等 を 行 う 1 高 額 合 算 計 算 各 医 療 保 険 ( 国 民 健 康 保 険 被 用 者 保 険 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 )における 世 帯 内 で 医 療 及 び 介 護 の 両 制 度 における 自 己 負 担 額 の 合 計 額 のうち 一 定 の 上 限 額 を 超 える 額 ( 支 給 額 )を 算 出 するための 計 算 32

(2) 自 己 負 担 証 明 書 発 行 機 能 自 治 体 窓 口 にて 住 民 からの 自 己 負 担 証 明 書 ( 2) 発 行 申 請 の 受 付 を 行 い 連 携 する 各 システムの 情 報 をもとに 自 己 負 担 額 証 明 書 の 発 行 処 理 を 行 う 証 明 書 の 発 行 は 一 括 発 行 処 理 にて 行 う 2 自 己 負 担 証 明 書 高 額 合 算 計 算 の 対 象 年 度 内 において 制 度 毎 の 高 額 合 算 計 算 に 使 用 する 自 己 負 担 額 の 証 明 書 (3) 他 業 務 連 携 機 能 連 携 する 他 の 業 務 システムから 提 供 される 住 民 記 録 情 報 各 種 給 付 情 報 等 の 取 り 込 み を 行 う また 高 額 合 算 の 支 給 額 を 給 付 実 績 情 報 として 連 携 するシステム 向 けに 出 力 する 3.2 帳 票 出 力 環 境 3.2.1 帳 票 出 力 環 境 の 構 成 帳 票 出 力 環 境 のソフトウェア 構 成 を 以 下 に 示 す 網 掛 けの 部 分 が 帳 票 出 力 環 境 とし て 開 発 する 機 能 モジュールである 帳 票 出 力 環 境 の 機 能 モジュールは アプリケーシ ョンサーバ( 高 額 合 算 システムが 稼 動 するサーバ)と 帳 票 出 力 サーバ( 帳 票 出 力 要 求 を 処 理 するサーバ)のそれぞれに 下 図 のように 配 置 される 矢 印 は 機 能 モジュール 間 のデータの 流 れを 表 す アプリケーションサーバ 帳 票 出 力 サーバ 帳 票 出 力 プラグイン 帳 票 出 力 要 求 帳 票 出 力 サービス 帳 票 出 力 要 求 JasperReports PDF 出 力 PDF 出 力 API 呼 び 出 し 帳 票 データ 高 額 合 算 システム スプール 管 理 機 能 印 刷 要 求 帳 票 印 刷 機 能 図 3.2.1-1 帳 票 出 力 環 境 の 構 成 図 33

3.2.2 帳 票 出 力 環 境 の 機 能 概 要 (1) 帳 票 出 力 サービス 帳 票 出 力 API を Web サービスとして 提 供 する PDF の 出 力 は Java の 帳 票 出 力 ラ イブラリである JasperReports を 利 用 して 行 う アプリケーションは 帳 票 出 力 サービ スに 帳 票 出 力 要 求 を 行 うことにより 帳 票 を 出 力 する プリンタへの 出 力 はスプール 管 理 機 能 及 び 帳 票 印 刷 機 能 を 利 用 して 行 う PDF を 出 力 する 場 合 は 即 座 にアプリケーションに PDF データを 返 す (2)スプール 管 理 機 能 大 量 の 帳 票 出 力 時 の 出 力 帳 票 をスプールに 保 存 し 管 理 する 機 能 を 提 供 する 帳 票 出 力 サービスから 受 け 取 った 入 力 データから 帳 票 データを 作 成 し 作 成 結 果 データを 格 納 す る Web ベースの 管 理 インタフェースにより スプールの 帳 票 データに 対 し 印 刷 ( 再 印 刷 ) プレビュー 削 除 などの 処 理 を 実 行 することができる (3) 帳 票 印 刷 機 能 スプールの 帳 票 データをプリンタに 出 力 し 印 刷 処 理 を 実 行 する 印 刷 処 理 は 途 中 でキ ャンセルすることができる (4) 帳 票 出 力 プラグイン 帳 票 出 力 Web サービスに 要 求 を 発 行 するための API を 提 供 する Rails プラグイン として 実 装 し Rails アプリケーションから 簡 単 に 利 用 できるようにする 34

4 導 入 実 証 結 果 4.1 高 額 合 算 システムの 構 築 4.1.1 高 額 合 算 システム 構 築 の 目 的 高 額 合 算 システムの 構 築 は Ruby 及 び Ruby on Rails を 中 心 とする OSS また 本 実 証 を 通 じて 開 発 されたシステム 基 盤 環 境 を 活 用 し 高 額 合 算 業 務 として 松 江 市 で 想 定 されるデータパターン データ 件 数 に 対 して 実 運 用 が 可 能 な 業 務 システムが 構 築 可 能 であるか 検 証 することを 目 的 として 行 った 4.1.2 高 額 合 算 システム 構 築 の 結 果 (1) 高 額 合 算 システムの 設 計 と 基 盤 環 境 の 整 理 高 額 合 算 システムは Ruby on Rails を 利 用 した Web アプリケーションとして 構 築 することとした システムの 設 計 にあたり 自 治 体 業 務 システム 開 発 の 経 験 を 有 する 技 術 者 と Ruby on Rails を 使 用 した Web アプリケーション 開 発 に 精 通 する 技 術 者 によ り システム 構 築 する 際 に 必 要 となる 基 盤 環 境 について 整 理 を 行 った 高 額 合 算 システムと 合 わせて 開 発 した 基 盤 環 境 は 以 下 のとおりであるが 個 々の 内 容 は 4.2 システム 基 盤 整 備 の 検 証 に 記 す 帳 票 出 力 環 境 バッチ 処 理 環 境 和 暦 変 換 年 齢 計 算 ライブラリ 35

(2) 高 額 合 算 システムの 構 成 本 実 証 を 通 じて 開 発 したシステム 基 盤 を 活 用 し 下 記 の 構 成 で 高 額 合 算 システムを 構 築 した ( 業 務 アプリケーションとして 開 発 を 行 った 機 能 は 図 中 の 斜 線 で 囲 まれた 箇 所 ) アプリケーションサーバ 高 額 合 算 アプリケーション 高 額 合 算 機 能 自 己 負 担 証 明 書 発 行 機 能 他 業 務 連 携 オンライン 帳 票 出 力 PDF 一 括 帳 票 出 力 帳 票 出 力 サーバ 帳 票 出 力 環 境 帳 票 出 力 サービス スプール 管 理 機 能 帳 票 印 刷 機 能 バッチ 処 理 環 境 データベースサーバ 一 括 帳 票 出 力 高 額 合 算 システム DB 窓 口 端 末 帳 票 (PDF) プレビュー 後 出 力 システム 画 面 < 窓 口 処 理 > 高 額 合 算 アプリケーション から 実 行 < 一 括 処 理 > 高 額 合 算 アプリケーション またはバッチ 処 理 環 境 より 実 行 < 一 括 帳 票 出 力 処 理 > 帳 票 出 力 環 境 のスプール 管 理 機 能 から 実 行 図 4.1.2-1 高 額 合 算 システム 構 成 図 (3) 機 能 の 実 装 状 況 高 額 医 療 高 額 介 護 合 算 制 度 にかかわる 事 務 処 理 の 概 要 ( 厚 生 労 働 省 老 健 局 介 護 保 険 課 : 平 成 19 年 3 月 資 料 より)に 基 づき 検 討 した 高 額 合 算 システムの 機 能 及 びその 実 装 状 況 を 以 下 に 示 す 36

表 4.1.2-1 高 額 合 算 システム 機 能 の 実 装 状 況 分 類 機 能 名 実 装 状 況 備 考 申 請 受 付 処 理 申 請 受 付 登 録 自 己 負 担 証 明 登 録 自 己 負 担 額 証 明 書 申 請 入 力 自 己 負 担 額 証 明 書 発 行 ( 単 票 ) 自 己 負 担 証 明 書 照 会 被 保 険 者 状 況 照 会 申 請 一 覧 自 己 負 担 額 登 録 一 覧 自 己 負 担 額 証 明 書 一 括 発 行 処 理 申 請 一 覧 表 出 力 自 己 負 担 額 登 録 一 覧 表 出 力 高 額 合 算 処 理 所 得 区 分 情 報 作 成 処 理 (バッチ) 高 額 合 算 処 理 高 額 合 算 結 果 確 認 一 覧 出 力 支 給 審 査 処 理 支 給 審 査 処 理 支 給 審 査 処 理 ( 結 果 通 知 分 ) 通 知 結 果 登 録 支 給 決 定 者 一 覧 表 出 力 審 査 対 象 者 一 覧 表 出 力 審 査 対 象 者 一 覧 表 出 力 ( 結 果 通 知 分 ) 結 果 通 知 処 理 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 他 保 険 者 結 果 通 知 書 ( 一 覧 ) 出 力 支 払 消 込 処 理 支 払 結 果 入 力 口 座 振 替 依 頼 情 報 作 成 口 座 振 替 結 果 消 し 込 み 窓 口 払 結 果 一 覧 表 自 己 負 担 額 計 算 処 理 国 保 実 績 自 己 負 担 額 登 録 処 理 国 保 高 額 再 計 算 処 理 後 期 実 績 自 己 負 担 額 登 録 処 理 後 期 高 額 再 計 算 処 理 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 37

介 護 実 績 自 己 負 担 額 登 録 処 理 介 護 高 額 再 計 算 処 理 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 業 務 連 携 処 理 住 民 異 動 情 報 取 込 更 新 処 理 世 帯 異 動 情 報 取 込 更 新 処 理 国 保 異 動 情 報 取 込 更 新 処 理 後 期 異 動 情 報 取 込 更 新 処 理 介 護 異 動 情 報 取 込 更 新 処 理 住 民 税 賦 課 情 報 取 込 更 新 処 理 生 活 保 護 情 取 込 更 新 処 理 国 保 給 付 実 績 取 込 更 新 処 理 国 保 所 得 区 分 情 報 取 込 更 新 処 理 後 期 給 付 実 績 取 込 更 新 処 理 後 期 所 得 区 分 情 報 取 込 更 新 処 理 介 護 給 付 実 績 取 込 更 新 処 理 介 護 所 得 区 分 情 報 取 込 更 新 処 理 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 制 度 が 未 確 定 なため 実 装 しなかっ た 高 額 合 算 結 果 情 報 出 力 処 理 共 通 被 保 険 者 番 号 検 索 金 融 機 関 検 索 国 保 世 帯 員 個 人 選 択 運 用 マスタメンテナンス ユーザ パラメータ 管 理 データメンテナンス ログビューア ジョブスケジューラ - バッチ 処 理 環 境 で 開 発 38

(4) 高 額 合 算 システムのスクリーンショット( 主 要 な 機 能 を 抜 粋 ) 図 4.1.2-2 支 給 申 請 入 力 画 面 図 4.1.2.1.2-3 自 己 負 担 額 証 明 書 入 力 画 面 図 4.1.2-4 被 保 険 者 状 況 紹 介 画 面 39

図 4.1.2-5 高 額 合 算 結 果 確 認 一 覧 画 面 図 4.1.2-6 支 給 審 査 入 力 画 面 図 4.1.2-7 通 知 結 果 入 力 画 面 40

4.1.3 高 額 合 算 システムについての 検 証 結 果 ( 業 務 シミュレーション 結 果 ) 高 額 合 算 システムが 高 額 合 算 制 度 の 仕 様 から 想 定 される 世 帯 情 報 年 齢 税 情 報 転 入 転 出 などの 複 雑 なデータパターンや 対 象 自 治 体 での 実 運 用 時 に 想 定 されるデ ータ 件 数 に 対 応 した 操 作 性 処 理 性 能 を 有 しているか 検 証 するため 対 象 自 治 体 のシ ステム 担 当 者 による 業 務 シミュレーションを 実 施 した シミュレーションにあたり 既 存 の 業 務 システムが 扱 うデータ 件 数 を 対 象 自 治 体 に 確 認 し 下 記 のとおりデータを 作 成 した 表 4.1.3-1 シミュレーション 用 データ 件 数 表 データ 種 別 件 数 住 民 情 報 ( 住 民 数 ) 210,000 住 民 情 報 ( 世 帯 数 ) 70,000 国 民 健 康 保 険 ( 被 保 険 者 数 ) 51,600 介 護 保 険 ( 被 保 険 者 数 ) 57,000 後 期 高 齢 者 医 療 保 険 ( 被 保 険 者 数 ) 31,500 支 給 申 請 情 報 2,030 自 己 負 担 証 明 書 申 請 情 報 3,010 参 考 松 江 市 総 人 口 194,046 人 世 帯 数 76,722 世 帯 ( 平 成 20 年 1 月 31 日 現 在 ) ~ 松 江 市 統 計 情 報 データベース より 抜 粋 ~ http://toukei.city.matsue.shimane.jp/toukei/mtd020/mtd020_frame.asp (1)シミュレーション 操 作 高 額 合 算 システムの 仕 様 検 討 ~ 設 計 作 業 において 松 江 市 の 業 務 担 当 職 員 と 開 発 者 が 協 議 した 内 容 を 元 にシステムが 構 築 されていること 業 務 上 考 慮 すべきデータパタ ーンに 対 処 できること また Web アプリケーションとして 構 築 した 業 務 システムと 従 来 の 業 務 システム(ホストシステム クライアント サーバ 型 システム)との 比 較 など 対 象 自 治 体 職 員 がシステムの 実 運 用 をイメージすることができるかといった 観 点 で 担 当 職 員 によるシミュレーション 操 作 を 実 施 した 図 4.1.3-1 シミュレーション 操 作 の 様 子 41

(2) 処 理 性 能 計 測 シミュレーション 操 作 の 日 程 で 検 証 することが 難 しい 以 下 の 項 目 について 同 様 の 環 境 を 用 いて 処 理 時 間 を 計 測 した 1 バッチ 処 理 性 能 高 額 合 算 システムは 運 用 上 データベースに 蓄 積 されたデータを 一 括 して 処 理 す る 必 要 がある 実 運 用 においては 一 括 処 理 はオンライン 業 務 終 了 後 必 要 な 処 理 を 順 番 どおりに 実 行 し 翌 日 からは 処 理 が 終 了 したデータを 元 に オンライン 業 務 を 再 開 する 目 的 で 行 う 今 回 は 運 用 上 一 括 処 理 が 必 要 と 考 えられる 処 理 を 開 発 者 側 で 選 定 したうえ 組 み 合 わせて 実 行 し 処 理 時 間 を 計 測 した 表 4.1.3-2 計 測 を 行 ったバッチ 処 理 一 覧 No 一 括 処 理 の 組 み 合 わせ 備 考 A 所 得 区 分 情 報 作 成 + 高 額 合 算 計 算 高 額 合 算 計 算 処 理 ( 全 検 証 パター ン) 帳 票 一 括 出 力 処 理 B 自 己 負 担 証 明 書 一 括 発 行 帳 票 一 括 出 力 処 理 C 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 + 帳 票 一 括 出 力 処 理 (3 種 類 ) 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 史 書 出 力 + 他 保 険 者 結 果 通 知 書 出 力 D 口 座 振 替 依 頼 情 報 作 成 振 替 データ 出 力 処 理 + 帳 票 出 力 処 理 A 所 得 区 分 情 報 作 成 + 高 額 合 算 計 算 支 給 申 請 情 報 に 対 して 所 得 区 分 情 報 作 成 ジョブ 高 額 合 算 計 算 ジョブ を 2 制 度 分 ( 国 保 1,120 件 後 期 :910 件 ) 実 行 した < 全 体 処 理 時 間 > 30 分 31 秒 <ジョブ 単 位 処 理 時 間 > 表 4.1.3-3 所 得 区 分 情 報 作 成 + 高 額 合 算 計 算 の 計 測 結 果 順 番 ジョブ 名 開 始 終 了 処 理 時 間 1 所 得 区 分 情 報 作 成 ( 国 保 ) 17:53:46 17:54:43 57 秒 2 所 得 区 分 情 報 作 成 ( 後 期 ) 17:54:44 17:59:21 4 分 37 秒 3 高 額 合 算 計 算 ( 国 保 ) 17:59:22 18:09:26 10 分 04 秒 4 高 額 合 算 計 算 ( 後 期 ) 18:09:27 18:24:20 14 分 53 秒 42

B 自 己 負 担 証 明 書 一 括 発 行 自 己 負 担 額 証 明 書 発 行 申 請 情 報 ( 国 保 :350 件 後 期 :0 件 介 護 :2,600 件 )に 対 して 自 己 負 担 証 明 書 発 行 ジョブ を 実 行 した ( 発 行 した 自 己 負 担 額 証 明 書 は 帳 票 出 力 環 境 サーバに 蓄 積 ) < 全 体 処 理 時 間 > 5 分 48 秒 <ジョブ 単 位 処 理 時 間 > 表 4.1.3-4 自 己 負 担 証 明 書 一 括 発 行 の 計 測 結 果 順 番 ジョブ 名 開 始 終 了 処 理 時 間 1 自 己 負 担 証 明 書 一 括 発 行 ( 国 保 ) 18:41:36 18:42:39 1 分 03 秒 2 自 己 負 担 証 明 書 一 括 発 行 ( 後 期 ) 18:42:40 18:42:40 0 秒 3 自 己 負 担 証 明 書 一 括 発 行 ( 介 護 ) 18:42:42 18:47:27 4 分 45 秒 C 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 + 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 + 他 保 険 者 結 果 通 知 書 出 力 前 項 の A で 実 行 した 支 給 申 請 情 報 に 対 して 支 給 審 査 処 理 をオンライン 機 能 から 実 施 後 決 定 した 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 情 報 を 元 に 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 他 保 険 者 結 果 通 知 書 出 力 の3 種 類 の 一 括 帳 票 出 力 を 実 行 した < 全 体 処 理 時 間 > 21 分 13 秒 <ジョブ 単 位 処 理 時 間 > 表 4.1.3-5 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 + 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 + 他 保 険 者 結 果 通 知 書 出 力 の 計 測 結 果 順 番 ジョブ 名 開 始 終 了 処 理 時 間 1 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 20:50:53 20:51:57 1 分 04 秒 ( 国 保 -- 支 給 ) 2 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 20:51:58 20:52:24 26 秒 ( 国 保 -- 不 支 給 ) 3 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 20:52:25 20:53:11 46 秒 ( 後 期 -- 支 給 ) 4 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 20:53:12 20:53:22 10 秒 ( 後 期 -- 不 支 給 ) 43

5 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 ( 介 護 -- 支 給 ) 6 支 給 ( 不 支 給 ) 決 定 者 一 覧 出 力 ( 介 護 -- 不 支 給 ) 7 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 ( 国 保 ) 8 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 ( 後 期 ) 9 支 給 ( 不 支 給 ) 結 果 通 知 書 出 力 ( 介 護 ) 10 他 保 険 者 結 果 通 知 書 ( 一 覧 ) 出 力 ( 国 保 ) 11 他 保 険 者 結 果 通 知 書 ( 一 覧 ) 出 力 ( 後 期 ) 12 他 保 険 者 結 果 通 知 書 ( 一 覧 ) 出 力 ( 介 護 ) 20:53:23 20:55:38 2 分 15 秒 20:55:39 20:56:19 40 秒 20:56:20 21:05:25 9 分 05 秒 21:05:26 21:10:19 4 分 53 秒 21:10:20 21:11:42 1 秒 22 秒 21:11:43 21:11:47 4 秒 21:11:48 21:12:16 28 秒 21:12:17 21:12:17 0 秒 D 口 座 振 替 依 頼 情 報 作 成 前 項 の C まで 処 理 を 進 めた 申 請 情 報 (3,850 件 )に 対 して 口 座 振 替 依 頼 情 報 作 成 処 理 ( 口 座 振 替 依 頼 書 の 一 括 発 行 及 び 振 込 依 頼 情 報 ファイル 出 力 )を 実 行 し た < 全 体 処 理 時 間 > 22 分 37 秒 <ジョブ 単 位 処 理 時 間 > 表 4.1.3-6 口 座 振 替 依 頼 情 報 作 成 の 計 測 結 果 順 番 ジョブ 名 開 始 終 了 処 理 時 間 1 口 座 振 替 依 頼 情 報 作 成 21:46:44 22:09:21 22 分 37 秒 2 オンライン 処 理 性 能 高 額 合 算 システムのオンライン 機 能 には 一 度 に 複 数 のデータベース 項 目 を 参 照 し グラフ 表 示 一 覧 表 示 を 行 う 機 能 がある 開 発 段 階 で 処 理 の 特 性 から 十 分 な レスポンスが 提 供 できるか 検 証 が 必 要 と 思 われる 機 能 や シミュレーション 操 作 で レスポンスが 遅 いと 評 価 された 機 能 について 一 覧 表 示 件 数 やデータベース 設 定 の 調 整 などチューニングを 行 い レスポンスを 計 測 した 44

表 4.1.3-7 計 測 を 行 ったオンライン 機 能 一 覧 No 機 能 名 測 定 理 由 A 支 給 審 査 処 理 の 特 性 から 充 分 なレスポンスが 提 供 できるか 検 証 が 必 要 B 支 給 審 査 ( 結 果 通 知 分 ) 処 理 の 特 性 から 充 分 なレスポンスが 提 供 できるか 検 証 が 必 要 C 被 保 険 者 番 号 検 索 シミュレーション 操 作 でレスポンスが 遅 いと 評 価 された D 被 保 険 者 状 況 照 会 シミュレーション 操 作 でレスポンスが 遅 いと 評 価 された A 支 給 審 査 処 理 の 特 性 ( 対 象 とするデータ 件 数 の 多 さ 処 理 の 複 雑 さ)から 十 分 なレスポ ンスが 提 供 できるか 検 証 が 必 要 と 思 われる 機 能 であるためチューニングを 行 いレ スポンスを 計 測 した <データの 状 況 > 制 度 区 分 = 国 保 の 支 給 申 請 情 報 : 1.120 件 ( 申 請 件 数 ) <チューニング 概 要 > ボトルネックを 調 査 したところ 処 理 対 象 データを100 件 単 位 で 画 面 表 示 する 処 理 に 最 も 時 間 を 要 していることが 分 かったため 一 度 に 表 示 するデータ 件 数 を 調 整 した ( 最 終 調 整 値 :30 件 ) < 計 測 の 流 れ> 画 面 表 示 件 数 ( 処 理 対 象 データ 件 数 ではない)を100 件 50 件 30 件 と 変 えて 以 下 の 操 作 を 実 施 した 支 給 審 査 画 面 で 制 度 区 分 = 国 保 状 態 = 未 決 定 を 選 択 検 索 処 理 一 括 審 査 処 理 確 認 処 理 実 行 処 理 の 順 で 各 処 理 を 実 行 し それぞれのレスポンスを 計 測 いずれも 処 理 対 象 データ( 支 給 申 請 情 報 )1,120 件 を 一 括 処 理 < 計 測 結 果 > 表 4.1.3-8 支 給 審 査 機 能 の 計 測 結 果 結 果 一 覧 表 画 面 表 示 件 数 別 のレスポンス 100 件 の 場 合 50 件 の 場 合 30 件 の 場 合 検 索 処 理 平 均 7.28 秒 平 均 3.93 秒 平 均 2.68 秒 一 括 審 査 処 理 平 均 7.67 秒 平 均 4.22 秒 平 均 2.92 秒 45

確 認 処 理 平 均 13.37 秒 平 均 7.03 秒 平 均 4.31 秒 実 行 処 理 平 均 6.03 秒 平 均 3.93 秒 平 均 3.09 秒 B 支 給 審 査 ( 結 果 通 知 分 ) 処 理 の 特 性 ( 対 象 とするデータ 件 数 の 多 さ 処 理 の 複 雑 さ)から 十 分 なレスポ ンスが 提 供 できるか 検 証 が 必 要 と 思 われる 機 能 であるためチューニングを 行 いレ スポンスを 計 測 した <データの 状 況 > 他 庁 からの 計 算 結 果 通 知 情 報 : 140 件 ( 通 知 件 数 ) <チューニング 概 要 > ボトルネックを 調 査 したところ 処 理 対 象 データを100 件 単 位 で 画 面 表 示 する 処 理 に 最 も 時 間 を 要 していることが 分 かったため 一 度 に 表 示 するデータ 件 数 を 調 整 した ( 最 終 調 整 値 :30 件 ) < 計 測 の 流 れ> 画 面 表 示 件 数 ( 処 理 対 象 データ 件 数 ではない)を 100 件 50 件 30 件 と 変 えて 以 下 の 操 作 を 実 施 した 審 査 ( 通 知 分 ) 画 面 で 制 度 区 分 = 国 保 状 態 = 未 決 定 を 選 択 検 索 処 理 一 括 審 査 処 理 確 認 処 理 実 行 処 理 の 順 で 各 処 理 を 実 行 し それぞれのレスポンスを 計 測 いずれも 処 理 対 象 データ140 件 を 一 括 処 理 < 計 測 結 果 > 表 4.1.3-9 支 給 審 査 ( 結 果 通 知 分 ) 機 能 の 計 測 結 果 結 果 一 覧 表 画 面 表 示 件 数 別 のレスポンス 100 件 の 場 合 50 件 の 場 合 30 件 の 場 合 検 索 処 理 平 均 6.43 秒 平 均 3.57 秒 平 均 2.48 秒 一 括 審 査 処 理 平 均 7.10 秒 平 均 3.56 秒 平 均 2.45 秒 確 認 処 理 平 均 11.93 秒 平 均 6.03 秒 平 均 3.81 秒 実 行 処 理 平 均 4.64 秒 平 均 2.57 秒 平 均 1.94 秒 46

C 被 保 険 者 番 号 検 索 シミュレーション 操 作 でレスポンスが 遅 いと 評 価 された 機 能 であるため チュー ニングを 行 いレスポンスを 計 測 した <データの 状 況 > 国 保 : 被 保 険 者 情 報 : 51,600 件 後 期 : 被 保 険 者 情 報 : 31,500 件 介 護 : 被 保 険 者 情 報 : 57,000 件 宛 名 情 報 ( 住 民 数 ) : 210,000 件 上 記 の 制 度 区 分 ( 国 保 後 期 介 護 ) 別 の 被 保 険 者 情 報 と 宛 名 情 報 から 指 定 された 被 保 険 者 情 報 を 表 示 する <チューニング 概 要 > ボトルネックを 調 査 したところ 検 索 結 果 を100 件 単 位 で 表 示 する 処 理 に 最 も 時 間 を 要 していることが 分 かったため 一 度 に 表 示 するデータ 件 数 を 調 整 した ( 最 終 調 整 値 :30 件 ) < 計 測 の 流 れ> 検 索 結 果 の 表 示 件 数 を 100 件 50 件 30 件 と 変 えて 以 下 の 操 作 を 実 施 し た 被 保 険 者 番 号 検 索 画 面 で 制 度 区 分 を 選 択 ( 国 保 後 期 介 護 ) 検 索 処 理 を 実 行 し 検 索 結 果 が 表 示 されるまでのレスポンスを 計 測 < 計 測 結 果 > 表 4.1.3-10 10 被 保 険 者 番 号 検 索 機 能 の 計 測 結 果 結 果 一 覧 表 検 索 結 果 の 表 示 件 数 別 のレスポンス 100 件 の 場 合 50 件 の 場 合 30 件 の 場 合 検 索 処 理 ( 国 保 ) 51,600 件 平 均 4.31 秒 平 均 2.97 秒 平 均 2.15 秒 検 索 処 理 ( 後 期 ) 31,500 件 平 均 4.24 秒 平 均 2.83 秒 平 均 2.14 秒 検 索 処 理 ( 介 護 ) 57,000 件 平 均 4.34 秒 平 均 3.02 秒 平 均 2.17 秒 47

D 被 保 険 者 状 況 照 会 シミュレーション 操 作 でレスポンスがにて 遅 いと 評 価 された 機 能 であるため チ ューニング 前 後 でレスポンスを 計 測 した <データの 状 況 > 国 保 : 被 保 険 者 情 報 : 51,600 件 後 期 : 被 保 険 者 情 報 : 31,500 件 介 護 : 被 保 険 者 情 報 : 57,000 件 自 己 負 担 額 情 報 : 58,800 件 上 記 の 制 度 区 分 ( 国 保 後 期 介 護 ) 別 の 被 保 険 者 情 報 と 自 己 負 担 額 情 報 から 指 定 された 被 保 険 者 情 報 について その 被 保 険 者 の 世 帯 員 の 状 況 を 表 示 する <チューニング 概 要 > ボトルネックを 調 査 したところ データベース 検 索 処 理 (インデックスの 設 定 さ れていないキーによる 外 部 結 合 )に 最 も 時 間 を 要 していることが 分 かったため 必 要 なインデックスを 設 定 した < 測 定 の 流 れ> インデックスの 設 定 前 後 で 以 下 の 操 作 を 実 行 した 被 保 険 者 状 況 照 会 画 面 で 対 象 となる 被 保 険 者 番 号 を 入 力 検 索 処 理 を 実 行 し 被 保 険 者 状 況 照 会 結 果 が 表 示 されるまでのレスポンスを 計 測 他 の 計 測 作 業 は 当 該 作 業 によるインデックスを 設 定 した 状 態 で 行 っているた め 他 の 計 測 結 果 への 影 響 はない < 計 測 結 果 > 表 4.1.3-11 11 被 保 険 者 状 況 照 会 機 能 の 計 測 結 果 結 果 一 覧 チューニング 前 後 比 較 インデックス 設 定 前 インデックス 設 定 後 世 帯 構 成 2 人 の 場 合 平 均 26.74 秒 平 均 2.17 秒 世 帯 構 成 3 人 の 場 合 平 均 1 分 04.46 秒 平 均 3.99 秒 世 帯 構 成 6 人 の 場 合 平 均 57.08 秒 平 均 3.62 秒 48

4.1.4 高 額 合 算 システム 業 務 シミュレーションに 対 する 評 価 高 額 合 算 システムの 業 務 シミュレーションの 結 果 を 元 に 実 際 にシステムを 使 用 す る 対 象 自 治 体 の 職 員 (4 名 )に 対 してアンケートを 実 施 した (1)シミュレーション 操 作 に 対 するアンケート 結 果 設 問 1: 今 回 操 作 いただいた 内 容 につきまして これまでの 打 合 せを 踏 まえたシステムにな っていましたか? 表 4.1.4-1 シミュレーション 操 作 に 対 するアンケート 設 問 1の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 0 2 良 い 4 3 普 通 0 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 基 本 部 分 制 度 確 定 部 分 について よく 作 られていると 思 う 設 問 2: 業 務 シミュレーションに 用 意 したデータは これまで 検 討 してきたパターンを 網 羅 したものでしたか? 表 4.1.4-2 シミュレーション 操 作 に 対 するアンケート 設 問 2の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 2 2 良 い 2 3 普 通 0 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 概 ね 網 羅 されていると 思 われる データは 一 通 り 用 意 されていたと 思 います 概 要 を 見 る 限 り 現 在 想 定 でき 得 る 検 討 パターンは 網 羅 されていると 思 われる ここまで 協 議 されてきたパターンについては 網 羅 されていると 思 う 今 後 制 度 の 詳 細 が 明 らかになっていくとともに 検 証 が 必 要 になると 考 えられる 49

設 問 3: 今 回 のシステムは Web アプリケーションとなっていますが システムの 操 作 性 につ いて 皆 さんがこれまで 使 われてきた 業 務 システムとの 相 違 点 などがありましたらご 記 入 下 さい (ホスト 系 システム クライアント サーバ 系 システム) 表 4.1.4-3 シミュレーション 操 作 に 対 するアンケート 設 問 3の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 0 2 良 い 3 3 普 通 0 4 悪 い 1 5 非 常 に 悪 い 0 Web アプリケーションだからといって 使 いにくいと 言 うこともなく 通 常 業 務 で 使 用 するシステムとの 差 異 を 特 段 感 じなかったので 凄 いと 思 った 特 に 相 違 点 は 無 く 比 較 的 使 いやすかったと 思 われる 特 に Web アプリケーショ ンであることを 意 識 することは 無 かった 既 存 の 介 護 保 険 システムが 非 常 に 使 いやすいことから 比 較 すると 多 少 使 いにくい イメージがある( 操 作 の 慣 れによるものもあるが レスポンスが 遅 いと 感 じる 機 能 がある) 設 問 4: システムのレスポンスについて お 気 付 きの 点 がありましたらご 記 入 下 さい 例 XXX 処 理 の 時 間 が 長 く 感 じたなど 表 4.1.4-4 シミュレーション 操 作 に 対 するアンケート 設 問 4の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 0 2 良 い 1 3 普 通 2 4 悪 い 1 5 非 常 に 悪 い 0 被 保 険 者 状 況 照 会 画 面 において 処 理 時 間 が 長 く 感 じました 被 保 険 者 番 号 検 索 被 保 険 者 状 況 照 会 は もう 少 し 処 理 時 間 が 短 いと 良 いと 思 っ た 検 索 など 時 間 を 要 する 作 業 をしているときに 検 索 中 などのシステムが 作 業 し ていることをはっきりと 表 示 させるとよいのではと 感 じた 既 存 の 介 護 システムと 比 較 すると 遅 い 気 がする 50

設 問 5: 高 額 合 算 業 務 を 行 ううえで どのようにシステムを 活 用 していくことになるのか ご 利 用 イメージは 持 っていただけましたでしょうか? また システムを 運 用 する 上 で お 気 付 きの 点 がありましたら 併 せてお 答 えくださ い 表 4.1.4-5 シミュレーション 操 作 に 対 するアンケート 設 問 5の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 0 2 良 い 3 3 普 通 1 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 実 務 が 固 まっていない 面 もあり イメージを 描 きにくい 面 があります 証 明 書 発 行 業 務 だけであれば 介 護 保 険 課 に 端 末 をおく 必 要 がないように 思 いました バッチ 処 理 等 の 使 い 方 が 業 務 の 中 でどうなっていくのかがまだわからない 部 分 がある できるだけ 効 率 的 な 運 用 ができるよう 今 後 詰 めていく 必 要 がある (2) 性 能 計 測 結 果 に 対 するアンケート 結 果 設 問 1: 性 能 測 定 用 に 用 意 したデータは 実 運 用 を 想 定 したデータ 件 数 が 用 意 されていまし たでしょうか?( 件 数 については 計 測 結 果 報 告 書 をご 参 照 下 さい) 表 4.1.4-6 性 能 計 測 結 果 に 対 するアンケート 設 問 1の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 2 2 良 い 1 3 普 通 1 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 十 分 なデータ 件 数 でした 予 想 される 最 大 のデータ 数 で 検 証 してあるので 充 分 と 思 う 世 帯 数 が 若 干 少 ない 気 もするが 大 差 はないと 思 うので 51

設 問 2: 今 回 は 実 運 用 で 特 に 時 間 を 要 すると 思 われるバッチ 処 理 を 組 み 合 わせて 実 行 しま したが 計 測 結 果 をご 覧 になって バッチ 処 理 の 運 用 は 問 題 なく 検 討 できそうでしょ うか? 表 4.1.4-7 性 能 計 測 結 果 に 対 するアンケート 設 問 2の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 2 2 良 い 1 3 普 通 1 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 問 題 ないと 思 います 全 処 理 合 わせて1 時 間 以 内 であり バッチ 処 理 としては 問 題 ないと 思 う 設 問 3: 今 回 は 実 運 用 で 特 に 時 間 を 要 すると 思 われるオンライン 画 面 処 理 ( 一 括 審 査 など) について 計 測 を 行 いましたが 結 果 について 感 想 をお 聞 かせください 表 4.1.4-8 性 能 計 測 結 果 に 対 するアンケート 設 問 3の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 0 2 良 い 4 3 普 通 0 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 問 題 ないレベルです オンライン 処 理 についてもレスポンスはよいと 思 う 問 題 ないと 思 います 52

設 問 4: 業 務 シミュレーション 操 作 にて 応 答 速 度 が 遅 いと 評 価 された 機 能 についてシステ ムチューニングを 実 施 して 計 測 を 行 っていますが 実 運 用 時 に 問 題 ないレベルまで 改 善 されていますでしょうか? 表 4.1.4-9 性 能 計 測 結 果 に 対 するアンケート 設 問 4の 集 計 結 果 No 選 択 肢 人 数 1 非 常 に 良 い 0 2 良 い 3 3 普 通 1 4 悪 い 0 5 非 常 に 悪 い 0 問 題 ないレベルです レスポンスは 実 運 用 時 には 問 題 ないと 思 う (3) 高 額 合 算 システム 構 築 に 関 する 考 察 今 回 整 備 したシステム 基 盤 環 境 を 活 用 することにより 自 治 体 担 当 者 システム 開 発 者 が 協 議 した 高 額 合 算 システムの 機 能 要 件 について 制 度 の 仕 様 が 確 定 してい ないため 開 発 を 見 送 った 一 部 の 機 能 を 除 き 開 発 を 予 定 していたすべての 機 能 を 実 装 することができたといえる システムの 操 作 性 に 関 しては web アプリケーションとして 業 務 システムを 構 築 したことへのマイナスの 評 価 はなく 既 存 の 業 務 パッケージシステムと 比 較 した 場 合 を 除 き おおむね 高 い 評 価 を 得 ることができた 今 回 は 自 治 体 業 務 システムの 開 発 経 験 が 豊 富 な 技 術 者 が 開 発 リーダとなって 設 計 を 進 めたこと また その 設 計 内 容 を 本 導 入 実 証 で 開 発 したシステム 基 盤 を 活 用 することによって 実 現 できたこ とがその 要 因 と 考 えられる システムの 処 理 性 能 に 関 しても 松 江 市 での 実 運 用 を 想 定 した 場 合 に 問 題 となる ような 処 理 時 間 は 計 測 されなかった 件 数 の 多 いテーブルを 複 合 的 に 検 索 しながら データを 更 新 する 処 理 など Ruby によるプログラム 側 で 実 装 した 場 合 に 速 度 の 低 下 が 懸 念 される 処 理 については データベース 側 で 処 理 するようバッチ 機 能 を 実 装 し たことが 効 果 的 だったと 考 えられる オンライン 機 能 では 画 面 への 一 覧 表 示 処 理 や 大 量 データの 検 索 を 行 う 処 理 についてレスポンスが 遅 い 機 能 があったが 表 示 件 数 の 調 整 やデータベースに 適 切 な 設 定 を 行 うことで いずれも 実 運 用 において 問 題 ないレベルに 改 善 している (4) 実 運 用 に 向 けて 本 実 証 で 開 発 した 高 額 合 算 アプリケーションは 制 度 の 詳 細 な 仕 様 が 明 確 にされ ていない 部 分 について 開 発 者 と 対 象 自 治 体 のシステム 担 当 者 の 協 議 により 想 定 機 能 として 実 装 している 部 分 が 含 まれている 今 後 制 度 の 詳 細 な 仕 様 が 明 らかにな るとともに 機 能 の 修 正 追 加 について 検 討 が 必 要 である 53