資 料 2-4 モバイルビジネス 活 性 化 プラン 評 価 会 議 ~オープンなビジネス 環 境 構 築 における 懸 念 点 ~ 2008/07/01 社 団 法 人 デジタルメディア 協 会 ネットワーク モバイル 委 員 会
はじめに この 資 料 は 総 務 省 より 平 成 19 年 9 月 21 日 に 公 表 された モバイルビ ジネス 活 性 化 プラン 及 び 平 成 20 年 3 月 6 日 に 公 表 された モバイル ビジネス 活 性 化 プランの 進 捗 状 況 について に 関 して 社 団 法 人 デジ タルメデイア 協 会 (AMD) 会 員 各 社 からの 意 見 をとりまとめたものです 本 資 料 作 成 に 関 しては 社 団 法 人 デジタルメデイア 協 会 ネットワーク モバイル 委 員 会 が 主 に 懸 念 事 項 を 中 心 にとりまとめを 行 いました 次 ページ 以 降 以 外 に 類 する 意 見 としては 下 記 の 通 りです コンテンツ 関 連 のフェスティバルなどを 開 催 してコンテンツビジネスの 活 性 化 を 図 るべき コンテンツビジネスの 海 外 展 開 を 活 性 化 させる 推 進 策 が 必 要 エンドユーザの 安 心 利 用 と 自 由 なコンテンツビジネスを 両 立 させるような 環 境 整 備 が 必 要 小 中 学 生 などの 携 帯 電 話 利 用 を 一 律 に 禁 ずるより 小 中 学 生 などの 安 心 安 全 利 用 に 対 するリテラシーを 高 めるような 啓 蒙 活 動 が 重 要 -1-
現 状 認 識 今 後 の 日 本 のモバイルは オープン 化 に 伴 って 徐 々に 端 末 やネットワークの 仕 様 はGSM 陣 営 の 影 響 コンテンツやサービスは 米 国 の 影 響 を 強 く 受 けたものへと 変 化 していくことが 予 想 される 通 信 事 業 者 端 末 メーカーが 国 際 展 開 EU 共 同 で 構 築 した オープン= 標 準 化 ( 護 送 船 団 ) の 世 界 通 信 機 器 ベンダー 通 信 事 業 者 Nokia Ericson 英 仏 独 西 テレコム 事 業 者 計 画 的 コンセンサス 中 心 鎖 国 =Interoperabilityの 欠 如 が 黒 船 の 来 襲 を 招 く 結 果 に 崩 壊 し 始 めた 独 自 の クローズドな 世 界 予 測 不 能 事 業 性 中 心 Internetの オープン= 自 由 ( 弱 肉 強 食 ) の 世 界 テクノロジー ベンダー ビジネス デベロッパー Qualcom Micro Soft Google 共 通 の 仕 様 の 上 で 元 来 強 いインターネット ビジネスを 展 開 -2-
懸 念 点 の 概 要 料 金 の 透 明 化 端 末 ネットワーク(インフラ) サービス/コンテンツ/アプリケーション プラットフォーム 割 引 /ポイント 等 FMC/NGNとのバンドル 販 売 キャリア 買 い 上 げによる 不 透 明 化 複 雑 に 絡 み 合 っている( 本 来 のコストが 見 えない) この 原 資 は どこから で 何 に 対 して なのか? MVNO 料 金 透 明 化 と 表 裏 一 体 SIMロック(SIMは 本 来 ネットワークを 特 定 するものでしかない) 新 しいビジネスモデル 端 末 とサービスが 一 体 化 するとSIMロックフリーの 実 現 が 困 難 になる ユーザーのIDとSIM IDの 一 体 化 はSIMロックフリーの 阻 害 要 因 となる NGN(IMS)では 分 離 された 仕 様 となっている 注 視 すべきポイント 端 末 デスクトップ( 端 末 Menu)/ポータル( 最 初 の 通 信 先 )の 独 占 が 新 しいBizモデル 創 出 の 阻 害 要 因 例 えば 多 様 なMenu 画 面 ( 考 え 方 )が 本 来 あるべき インフラの 支 配 権 を 利 用 した 先 行 優 位 による 不 公 平 ( 広 告 金 融 EC ) ライフログの 独 占 による 阻 害 に 対 する 懸 念 ( 検 索 /Push/リコメンドは そのさきがけ) 端 末 プラットフォームの 共 通 化 オープン 化 本 来 端 末 メーカーやソフトウェアベンダーを 中 心 にして 出 てくる 動 き( 何 かがこれを 阻 害 している) 国 際 競 争 力 の 強 化 で 考 えた 場 合 足 並 みの 揃 わないキャリア 主 導 でいいのか? 位 置 情 報 すでに 海 外 事 業 者 の 戦 略 に 対 してビジネス 的 な 遅 れ(APIオープン 化 により 様 々な 事 業 者 が 参 入 開 始 ) -3-
料 金 の 透 明 化 に 関 する 懸 念 点 (Kick Backモデルに 対 する 懸 念 ) A 社 端 末 ユーザー (100 万 人 ) 3 万 3 万 5000 円 1000 円 5 万 A 社 (メーカー) 5 万 100 万 =500 億 3 万 100 万 =300 億 -------------------------- -200 億 1000 100 万 24ヶ 月 =240 億 ---------------------------------------- +40 億 その 他 メーカー 端 末 ユーザー 5 万 円 5000 円 通 信 事 業 者 従 量 制 であれば 新 たな 需 要 分 をレベニューシェアとするモデルも 考 え られるが 定 額 制 の 場 合 通 信 費 から 端 末 代 が 支 払 われたことになり 実 質 的 にメーカーに 対 する 販 売 奨 励 金 の 分 割 支 払 のようなもの 端 末 メーカーにとっては もちろんリスクを 負 うことにはなるし Kick Back の 合 計 が 端 末 仕 入 れの 適 正 範 囲 内 であれば 実 質 的 には 端 末 仕 入 原 価 ではある が プラスに 振 れた 場 合 は 通 信 事 業 者 にとっては 販 促 費 の 増 大 と 等 しい 通 信 事 業 者 から 見 れば 新 規 顧 客 獲 得 費 ( 販 促 費 ) その 他 の 端 末 メーカーユーザーから 見 れば 高 い 端 末 を 買 わされたことになる 通 信 事 業 者 が 通 信 料 のマイナス 分 をユーザー 全 体 に 転 嫁 した 場 合 特 定 メーカーの 端 末 販 促 費 を 他 のユーザーにも 負 わせたことになる Kick Backモデルでは 端 末 とネットワークが 一 体 となり SIMロックは 不 可 欠 となる 本 質 的 な 問 題 点 通 信 事 業 者 が 端 末 を 買 い 上 げること 通 信 事 業 者 が 介 在 することにより メーカー 間 の 公 平 な 競 争 が 阻 害 される 同 一 シリーズの 端 末 がほぼ 同 じ 価 格 で 売 られているが 本 当 にその 価 格 が 正 当 なのか?( 価 格 は 強 制 されていないのか?) -4-
端 末 支 配 がもたらす 懸 念 点 API 等 の 仕 様 を 非 公 開 と することで アプリケーショ ンを 独 占 することが 可 能 PULLメディア 型 ポータル (4 大 媒 体 /PCポータル) PUSHメディア 型 ポータル 携 ネイティブ デバイス 10Key カメラ 赤 外 線 放 送 RFID/NFC (Felica) Flash GPS 帯 アプリ (ブリッジ) メニュー アプリ 専 用 アプリ (QRコード) (URL 認 識 ) メーラー TVアプリ 専 用 アプリ 専 用 アプリ 電 話 メイン アプリ 既 存 の 構 図 WEB Browser FLASHによる ポータル 化 Media Player 地 図 による ポータル 化 その 他 のアプリ アプリケーションを 独 占 する ことで 本 来 様 々な 事 業 者 が 参 入 するはずのポータ ルを 独 占 することが 可 能 キャリア 支 配 型 ポータル メディア 支 配 型 ポータル アプリ 支 配 型 ポータル ユーザーのファーストアクションに 近 いアプリケーションの 競 争 環 境 整 備 (デバイスAPI アプリケーション 開 発 用 API アプリケーションのインストール/ 登 録 スキーム 等 のオープン 化 )が 様 々な 事 業 者 の 参 入 によるモバイルビジネス 活 性 化 のポイント -5-
端 末 支 配 がもたらす 懸 念 点 の 例 (ISP CPのポジションに 関 する 懸 念 点 ) 待 ち 受 け 状 態 のTOP 画 面 メニューアプリTOP 画 面 キャリアのWEBポータル デフォルト キャリアの コンテンツ /サービス キャリアの メニューのみ キャリア 設 定 コンテンツ 他 CPコンテンツリスト キャリアの 設 定 メニュー キャリア 設 定 広 告 枠 キャリアと 他 のISPや CP 等 の コンテンツ /サービス を 同 等 に コンテンツ メニュー 端 末 設 定 メニュー キャリアの 設 定 メニュー キャリアのWEBポータルと 他 のISPのWEBポータルが 並 列 キャリアのコンテンツと 他 のCPのコンテンツが 並 列 これはISPに 関 係 なくキャリアが 提 供 するサービスであり キャリア のWEBポータルにあるのはおかしい -6-
ネットワークの 高 機 能 化 に 伴 う 懸 念 点 (Intelligent Network と Stupid Network) オープンなネットワーク とは 様 々なネットワーク 利 用 者 が( 一 定 のルールの 下 に) 自 由 にサービスが 提 供 利 用 できる 環 境 にあることだとすると ネットワークのインテリジェント 化 のために ネットワーク 内 に 機 能 が 増 えれば 増 えるほど (=ネットワークと 一 体 化 したアプリケーションが 増 えれば 増 えるほど) ネットワーク 事 業 者 が 保 有 する プラットフォーム が 増 大 し(= プラットフォームの 利 用 が 前 提 が 増 大 し) ネットワークの 自 由 な 利 用 が 制 限 される 恐 れが 増 大 する 3G 以 降 のIMSでは サービスやQoS 等 のネットワーク 制 御 は Application Serverで 提 供 される ネットワークに 機 能 を 与 えるのはApplication Serverであり これらを( 一 定 のルールの 下 に) 自 由 に 提 供 できることが 今 後 の オープンなモバイルビジネス の 促 進 に 必 要 Application Server 端 末 内 部 のアプリケーションだけではなく ネットワークの 機 能 全 般 に 渡 る 競 争 環 境 の 整 備 が 3G 以 降 の 様 々な 事 業 者 の 参 入 によるモバイルビジネス 活 性 化 のポイント -7-
Global Standardに 対 する 懸 念 点 国 際 競 争 力 を 確 保 しつつ オープンなモバイル ビジネス 環 境 を 構 築 するためには 世 界 的 に 確 立 した 世 界 標 準 =Global Standard への 準 拠 が 必 要 では 世 界 標 準 =Global Standard に 準 拠 していればOKなのか? 携 帯 におけるJAVAは GlobalではMIDPだが 日 本 ではキャリア 独 自 仕 様 Push to talk over Cellerは OMAで 仕 様 が 規 程 され 端 末 キャリア 間 での 互 換 性 が 確 保 されているはず 3GやIMSにおいても Global Standard と 謳 いながら 実 際 にはVersion 違 いであった WiFiにおける 独 自 のSIP メディア ファイルにおける 独 自 のDRM 等 ベースはGlobal Standardだが 本 来 ネットワーク ビジネスにおける Global Standard とは Interoperability の 確 保 のため 相 互 接 続 や 互 換 性 の 無 いGlobal Standardは 意 味 が 無 い モバイル ビジネスを 活 性 化 するためには より 広 いビジネス 領 域 環 境 が 必 要 また 一 度 出 来 上 がってしまった 社 会 インフラ を 変 更 するのはリソースの 無 駄 使 い こういったことが 起 きないようにする 方 法 を 考 える 必 要 がある ガラパゴス 化 を 防 ぐために 事 前 に ステーク ホルダー が 議 論 検 証 する 場 が 必 要 -8-
新 たなビジネスモデル 構 築 に 向 けた 懸 念 点 (Life Log=ユーザー 情 報 の 独 占 ) 欲 しい 情 報 だけ/ 必 要 な 情 報 だけを 探 す = 検 索 情 報 を 得 るための2 大 機 能 面 白 い( 楽 しい)/ 役 に 立 つ 情 報 を 教 えて = レコメンド 少 しでも 手 間 を 省 きたい(ユーザー) タイムリーに 情 報 を 届 けたい( 事 業 者 ) Push 目 的 達 成 を 簡 単 に = AI 実 現 するためには ユーザーの 属 性 様 々な 履 歴 ( 検 索 履 歴 購 入 履 歴 行 動 履 歴 等 )のデータや 分 析 結 果 等 が 必 要 個 人 の 認 証 と Life Log の 収 集 機 能 の 拡 大 ネットワーク 端 末 プラットフォーム 以 外 に Life Log を 優 越 的 に 収 集 し 蓄 積 できる 環 境 (=ユーザー 情 報 を 独 占 的 に 囲 い 込 むことが 出 来 る 環 境 )のオープン 化 が 必 要 になる IDポータビリティ は Life Logポータビリティ と 不 可 分 -9-