G7 新 潟 農 業 大 臣 会 合 宣 言 ( 仮 訳 ) - 世 界 とともに 新 しい 時 代 を 切 り 拓 く- 2016.4.24 ( 前 文 ) 我 々G7 農 業 大 臣 は 世 界 の 食 料 安 全 保 障 と 栄 養 の 更 なる 強 化 について 持 続 可 能 な 農 業 政 策 の 観 点 から 議 論 するため 2016 年 4 月 23 日 及 び 24 日 日 本 有 数 の 稲 作 地 帯 であり 豊 かな 農 村 景 観 を 有 する 新 潟 に 集 った 2009 年 のイタリアでの 第 1 回 G8 農 業 大 臣 会 合 以 降 我 々は 食 料 安 全 保 障 を 国 際 的 課 題 の 中 で 核 心 に 位 置 づけることに 成 功 した 我 々は 特 に 急 速 な 都 市 化 が 進 む 現 代 において 世 界 の 食 料 安 全 保 障 のために 農 業 分 野 が 重 要 な 役 割 を 果 たすことを 認 識 する 我 々は 我 々の 農 業 分 野 におけ る 新 たな 課 題 に 対 処 するため 我 々の 行 動 が 同 様 の 課 題 に 直 面 する 他 の 国 々の 役 に 立 つとの 期 待 の 下 新 潟 の 地 に 集 った 我 々は 三 つの 新 たな 課 題 を 特 定 した 第 一 に 先 進 国 では 農 業 者 の 平 均 年 齢 が 上 昇 しており 新 たに 参 入 する 若 い 農 業 者 の 不 足 と 合 わせ 将 来 の 農 業 生 産 にと って 重 要 な 課 題 となっている 農 業 者 が 地 域 活 性 化 の 主 な 担 い 手 である 地 域 では 共 用 水 路 の 維 持 景 観 の 保 全 あるいは 防 災 活 動 などのコミュニティに 基 づく 活 動 が 崩 壊 の 危 機 に 陥 っている 第 二 に 世 界 の 人 口 増 加 急 速 な 都 市 化 及 び 食 の 嗜 好 の 多 様 化 による 安 全 で 栄 養 価 が 高 く 多 様 な 食 料 に 対 する 需 要 の 増 加 が 食 料 供 給 への 負 荷 となっており また そのことが 都 市 部 と 農 村 の 協 働 の 必 要 性 を 強 調 している 第 三 に 気 候 変 動 による 異 常 気 象 が 天 然 資 源 や 農 業 システムに 対 する 新 たな 圧 力 となっている 我 々は 2015 年 に 採 択 された 持 続 可 能 な 開 発 のための 2030 アジェンダ や 気 候 変 動 に 関 する パリ 協 定 の 実 施 を 含 め これらの 課 題 に 対 して 行 動 を 起 こ す 必 要 がある 我 々は これらの 経 済 人 口 及 び 環 境 に 関 する 新 しい 時 代 の 課 題 に 直 面 する 農 業 者 を 支 援 すべきである 我 々はまた 将 来 世 代 のために 生 物 多 様 性 及 び 固 有 の 景 観 の 保 全 を 含 め 持 続 可 能 な 農 業 農 村 の 多 様 な 機 能 や 2016 年 のベルリン 農 業 大 臣 サミットのコミュニケで 特 定 された 都 市 と 農 村 の 連 携 を 認 識 し またそれらの 発 揮 を 促 すべきである 我 々は G7が 農 業 活 動 と 非 農 業 活 動 の 両 方 を 支 援 する 取 組 と 優 良 事 例 やモデルを 開 発 する 取 組 によってこれ らの 課 題 を 克 服 するための 明 確 な 役 割 を 担 うと 信 じている この 観 点 から 我 々 は 農 業 のあらゆる 可 能 性 を 拡 げる 取 組 と 農 村 コミュニティの 活 性 化 持 続 可 能 な 農 業 生 産 生 産 性 と 食 料 供 給 能 力 の 改 善 そして 農 林 水 産 業 の 持 続 可 能 性 への 支 援 を 行 うことにコミットする これらの 課 題 に 対 処 し 我 々が 決 断 した 行 動 を 実 行 に 移 すにあたっては G7 間 の 国 際 貿 易 に 関 するコミットメントと 調 和 した 形 で 行 う 1
I. 農 村 地 域 の 活 性 化 と 農 業 者 所 得 の 向 上 我 々は 農 業 のあらゆる 可 能 性 を 拡 げる 取 組 と 農 村 コミュニティの 活 性 化 に コミットする 我 々は 力 強 い 農 業 を 促 進 し 農 村 コミュニティにおける 適 切 な サービス 及 びインフラを 維 持 強 化 する 我 々は 以 下 の 取 組 によりその 実 現 を 目 指 す 1. 農 業 者 への 支 援 意 欲 的 で 技 術 を 有 する 先 進 的 な 農 業 者 は 農 業 分 野 の 成 長 のために 不 可 欠 であ る 情 報 通 信 技 術 の 活 用 精 密 農 業 及 び 農 業 イノベーションを 促 進 し また 自 発 的 かつ 相 互 に 合 意 可 能 な 条 件 下 での 知 識 の 移 転 移 転 された 知 識 の 現 場 への 適 用 及 び 職 業 訓 練 を 推 進 することにより 農 業 者 の 能 力 や 技 術 の 向 上 を 支 援 する ま た 農 業 及 び 食 品 分 野 への 意 欲 ある 新 規 参 入 者 を 後 押 しするとともに 新 規 参 入 者 が 成 功 できるビジネスモデルを 特 定 する 2. 女 性 若 者 の 農 業 分 野 における 可 能 性 の 拡 大 農 業 及 びフードシステムにおける ジェンダー 平 等 女 性 の 社 会 的 地 位 の 向 上 若 者 の 参 加 奨 励 は 農 村 地 域 を 変 革 し あまねく 拡 がる 発 展 を 促 す 女 性 若 者 の 生 活 や 収 入 を 改 善 するため 農 地 の 所 有 農 業 経 営 マーケティング 及 びその 他 農 業 食 料 産 業 関 連 活 動 における 女 性 若 者 の 活 躍 を 強 化 し 土 地 その 他 の 資 産 への 平 等 なアクセスの 改 善 を 推 進 する 我 々は これらの 目 的 や 2030 アジェ ンダのジェンダー 平 等 に 関 する 目 標 を 支 持 し 女 性 若 者 の 農 業 及 びフードシス テムにおける 活 躍 推 進 のための 施 策 に 関 する 課 題 や 成 功 事 例 を 共 有 する 国 際 フ ォーラムを 開 催 する 3.フードバリューチェーン(FVC)への 農 業 者 の 参 加 拡 大 食 品 加 工 流 通 サービス 分 野 を 結 合 するFVCへの 農 業 者 の 参 加 奨 励 のみな らず FVCにおける 局 所 的 地 域 的 国 際 的 な 連 結 の 構 築 及 び 促 進 により 農 業 及 び 農 村 の 所 得 向 上 が 期 待 される FVCにおける 付 加 価 値 の 農 業 者 及 び 農 村 地 域 への 分 配 に 貢 献 しうる 農 業 者 組 織 や 協 同 組 合 によるものを 含 め 農 業 者 が 農 産 物 の 付 加 価 値 を 最 大 化 することを 支 援 する 我 々は FAOとOECDそれぞ れが 行 うFVC 及 び 国 際 的 な 連 結 に 関 する 作 業 を 歓 迎 するとともに ERIAに 対 し 農 産 物 の 高 付 加 価 値 化 を 支 援 するための 調 査 の 実 施 を 求 める 4.FVCのためのグローバルな 責 任 ある 投 資 と 貿 易 農 業 食 料 に 関 するグローバルな 責 任 ある 投 資 は とりわけ 発 展 途 上 国 におい て FVCの 価 値 を 向 上 させるために 非 常 に 重 要 である 我 々は 農 業 者 食 品 加 工 業 者 小 売 業 者 がこうした 投 資 から 利 益 を 受 けることの 重 要 性 の 認 識 を 共 有 する 我 々は 国 際 的 に 認 知 された 労 働 社 会 及 び 環 境 に 関 する 基 準 原 則 及 びコミットメントの 実 施 特 に 世 界 的 に 合 意 された 農 業 及 びフードシステムに 2
おける 責 任 ある 投 資 のための 原 則 (CFS-RAI) のさらなる 活 用 を 探 求 す る 我 々は 最 近 採 択 された 責 任 ある 農 業 サプライチェーンのためのOECD -FAOガイダンス を 歓 迎 し 企 業 がそれを 遵 守 することを 奨 励 する 我 々は また 2015 年 6 月 の 食 料 安 全 保 障 及 び 栄 養 に 関 するニューアライアンスの 指 導 者 会 議 で 提 示 された 土 地 に 基 づく 責 任 ある 農 業 投 資 に 関 するニューアライアンス の 分 析 枠 組 を 歓 迎 する 我 々は フードチェーン 全 体 における 農 業 の 役 割 強 化 に 向 けてFVCにおける 農 業 の 役 割 を 改 善 するための 農 業 者 や 農 村 地 域 の 企 業 の 資 金 需 要 に 応 じた 適 切 な 金 融 手 段 を 開 発 することの 重 要 性 と 自 発 的 かつ 相 互 に 合 意 可 能 な 形 での 知 識 移 転 の 重 要 性 について 認 識 する 我 々は 持 続 可 能 なF VCを 育 成 し 優 良 事 例 を 奨 励 するための 政 府 とビジネスとの 共 同 の 責 任 を 認 識 する 我 々は 全 ての 関 連 するステークホルダーを 包 摂 的 に 集 め 基 準 となる 優 良 事 例 を 提 示 し 特 に 開 発 途 上 国 における 資 金 へのアクセスや 農 業 及 び 農 業 ビ ジネスにおける 責 任 ある 農 業 投 資 の 促 進 に 関 する 政 策 経 験 を 交 換 するため 農 業 食 料 産 業 分 野 の 投 資 に 関 するG7フォーラムを 開 催 する 途 上 国 における 農 業 食 料 産 業 分 野 での 雇 用 創 出 を 可 能 にする 環 境 また 同 分 野 のあまねく 拡 がる 成 長 は 農 村 地 域 からの 人 口 流 出 や 不 規 則 な 移 民 の 原 因 を 緩 和 しうる 透 明 性 が あり 機 能 的 な 市 場 を 通 じ WTOコミットメントに 沿 った 農 産 物 食 品 貿 易 もま た FVCの 世 界 規 模 での 促 進 及 び 農 村 地 域 の 生 産 者 への 新 たな 機 会 の 提 供 に 資 する また 貿 易 は 食 料 価 格 の 不 安 定 性 の 減 少 に 貢 献 し 得 る 5. 農 村 地 域 における 資 産 の 最 適 かつ 持 続 可 能 な 活 用 持 続 可 能 な 農 業 生 産 の 増 大 及 び 食 品 産 業 分 野 の 付 加 価 値 の 向 上 は 農 村 地 域 の 資 産 の 利 用 手 段 の 確 保 及 び 効 率 的 な 利 用 なしには 達 成 されない 例 えば 土 地 土 壌 水 などの 天 然 資 源 の 持 続 可 能 な 利 用 は 成 果 の 高 い 農 業 活 動 を 行 う 上 で 欠 か せない 基 盤 である 我 々は 農 村 コミュニティの 景 観 や 独 特 の 食 文 化 を 高 く 評 価 する 我 々は 我 々 個 々の 国 家 経 済 にとっての 農 村 地 域 と 農 村 コミュニティの 重 要 性 を 認 識 し 農 村 地 域 の 農 業 者 と 非 農 業 者 の 両 方 の 所 得 向 上 に 繋 がる 農 業 生 産 にとどまらない 活 動 の 多 様 化 を 推 進 する 我 々は VGGTに 沿 った 合 法 かつ 確 実 な 土 地 の 所 有 権 を 保 障 しながら 土 地 土 壌 水 の 効 率 的 持 続 可 能 かつ 機 能 的 な 管 理 と 利 用 のための 政 策 を 追 求 する II. 持 続 可 能 な 農 業 生 産 生 産 性 及 び 食 料 供 給 力 の 改 善 我 々は 世 界 の 消 費 者 需 要 の 一 層 の 多 様 化 及 び 農 業 者 の 高 齢 化 や 気 候 変 動 等 の 生 産 サイドの 課 題 に 対 応 し 世 界 の 食 料 安 全 保 障 及 び 栄 養 に 資 するため 持 続 可 能 な 形 での 農 業 生 産 及 び 生 産 性 の 改 善 にコミットする 我 々は 以 下 の 取 組 によ りその 実 現 を 目 指 す 6. 研 究 開 発 と 技 術 開 発 の 推 進 持 続 可 能 性 に 関 する 課 題 や 人 々の 生 活 の 質 の 改 善 に 取 り 組 みつつ 将 来 の 食 料 ニーズを 満 たすためには 研 究 開 発 農 業 技 術 イノベーション ノウハウ 技 3
術 そしてそれらの 自 発 的 かつ 相 互 に 受 入 可 能 な 形 での 農 業 者 への 普 及 のための 戦 略 と 投 資 が 必 要 である 国 際 的 な 農 業 研 究 課 題 には 学 問 横 断 的 かつ 実 用 指 向 である 必 要 が 一 層 増 している 新 しい 機 械 装 置 の 現 場 への 適 用 は ブロードバ ンド 通 信 情 報 通 信 技 術 ビッグデータとともに 食 料 供 給 能 力 の 増 大 を 促 進 す る 可 能 性 を 有 している 我 々は 例 えば 養 殖 漁 業 飼 料 用 昆 虫 等 の 未 利 用 生 物 資 源 の 利 用 のような 飼 料 チェーンにおける 代 替 タンパク 源 の 研 究 を 含 め 更 なる 研 究 開 発 を 推 進 し 国 際 農 業 研 究 協 議 グループ(CGIAR) 小 麦 イニシアチブ OECD 国 際 共 同 研 究 プログラム(CRP)などの 多 国 間 枠 組 に 基 づく 取 組 を 促 進 する 我 々はまた 若 手 研 究 者 の 人 材 育 成 の 強 化 に 取 り 組 む 7. 動 植 物 疾 病 及 び 生 物 学 的 脅 威 との 闘 い 越 境 性 動 物 疾 病 (TADs) 及 び 病 害 虫 は 世 界 の 食 料 供 給 のみならず 人 の 健 康 に 対 しても 直 接 的 に 深 刻 な 脅 威 となり 得 る 我 々は 疾 病 と 対 峙 するため 動 物 と 人 間 の 健 康 の 関 連 性 を 強 調 した ワンヘルス アプローチ にコミットする 我 々はまた これらの 脅 威 に 対 処 するため 国 際 獣 疫 事 務 局 (OIE) FAO WHO FAO/WHO 合 同 国 際 食 品 規 格 委 員 会 (Codex 委 員 会 ) 並 びに 国 際 植 物 防 疫 条 約 (IPPC)を 通 じた 国 際 的 な 協 調 を 促 進 する 我 々はまた 2014 年 の 世 界 健 康 安 全 保 障 アジェンダ(GHSA) 及 びその 共 通 目 標 を 通 じた 取 組 を 含 め G7が 各 国 によるWHOの 措 置 (IHR)の 実 施 を 支 援 することにコ ミットする また 特 に 社 会 資 本 が 未 発 達 の 国 地 域 において 緊 急 時 における 感 染 症 対 策 及 びSPS 分 野 での 能 力 強 化 を 支 持 する 意 向 がある 我 々は OIE やFAOのリーダーシップの 下 での 牛 疫 の 撲 滅 に 至 った 取 組 を 賞 賛 し 現 在 進 行 中 の 撲 滅 後 の 取 組 を 支 援 する 我 々は 小 反 芻 獣 疫 (PPR)などの 主 要 な 疾 病 の 撲 滅 に 向 けたOIEとFAOの 取 組 を 奨 励 する 我 々は 動 物 衛 生 研 究 ネット ワーク(STAR-IDAZ)のイニシアチブを 歓 迎 する 8. 薬 剤 耐 性 との 闘 い 薬 剤 耐 性 (AMR)は 世 界 の 保 健 食 料 生 産 及 び 環 境 にとっての 確 認 された 非 常 に 深 刻 な 脅 威 である 我 々は AMRについて 世 界 レベル 地 域 レベル 及 び 国 家 レベルで 対 応 することを 決 意 した 我 々は 近 年 採 択 されたAMRに 関 するWHOの 世 界 行 動 計 画 を 全 面 的 に 支 持 する 我 々は 自 らの 国 家 行 動 計 画 を 策 定 又 は 評 価 及 び 効 果 的 に 実 施 するとともに 他 国 の 計 画 策 定 を 支 援 する 我 々 は 人 動 物 及 び 農 業 分 野 での 抗 菌 剤 1 の 慎 重 な 使 用 を 確 保 し したがって リ スクアナリシスがなされない 場 合 には 動 物 における 成 長 促 進 のための 抗 菌 剤 の 使 用 を 段 階 的 に 廃 止 し また 人 用 及 び 動 物 用 医 薬 品 の 分 野 において 抗 菌 剤 の 使 用 を 治 療 目 的 のみとするよう 努 める OIE FAO WHO Codex 並 びにOECDとの 協 力 の 下 他 の 国 々に 対 し AMRに 関 連 する 活 動 への 参 加 を 奨 励 する 1 G7 諸 国 における 抗 菌 剤 の 用 語 の 定 義 の 相 違 に 留 意 しつつ ここでは 人 の 健 康 に 影 響 を 及 ぼす 抗 菌 剤 を 指 す 4
9. 協 力 枠 組 の 構 築 我 々は 越 境 性 動 物 疾 病 生 物 学 的 脅 威 AMR 等 公 衆 衛 生 動 物 衛 生 分 野 における 世 界 共 通 の 課 題 に 対 処 するため 既 存 のメカニズムを 補 完 するG7 獣 医 当 局 間 での 技 術 的 な 情 報 共 有 のための 協 力 枠 組 を 構 築 し ワンヘルス アプロー チを 加 速 させることを 決 断 した 我 々は 日 本 が 第 一 回 会 合 の 主 催 を 表 明 したこ とを 歓 迎 する 10. 食 料 の 損 失 廃 棄 の 削 減 G20 農 業 大 臣 は 食 料 の 損 失 及 び 廃 棄 が 経 済 環 境 社 会 において 非 常 に 重 要 な 世 界 的 問 題 であることを 強 調 した 我 々は G20がFAOと 国 際 食 糧 政 策 研 究 所 (IFPRI)に 設 立 を 要 請 した 食 料 の 損 失 廃 棄 の 測 定 及 び 削 減 に 関 する 技 術 的 なプラットフォーム の 立 ち 上 げを 歓 迎 する 我 々は G7メンバー が 食 料 の 損 失 及 び 廃 棄 を 削 減 するための 付 加 価 値 のある 取 組 を 共 有 するために このプラットフォームを 使 用 することを 奨 励 する 食 料 の 廃 棄 を 防 止 する 戦 略 は 持 続 的 な 消 費 及 び 生 産 に 関 する 2030 アジェンダ 目 標 の 達 成 を 促 進 する 11. 栄 養 に 関 するニーズの 充 足 栄 養 不 良 は 依 然 として 大 きな 課 題 であり 継 続 的 な 取 組 特 に 栄 養 不 足 を 撲 滅 する 取 組 は 重 要 である 食 育 は 生 活 の 質 を 悪 化 させ 保 健 分 野 での 公 的 支 出 の 増 加 を 必 要 とする 肥 満 や 生 活 習 慣 病 を 含 む 健 康 問 題 に 取 り 組 む 上 で 重 要 な 役 割 を 担 う 我 々は 2016 年 を 国 際 マメ 年 とする 国 連 の 宣 言 と 豆 類 が 世 界 の 栄 養 改 善 への 貢 献 について 認 識 する 我 々は 農 業 者 食 品 産 業 を 含 む 全 ての 関 連 するステークホルダーとの 協 力 の 下 で 栄 養 改 善 や 食 品 安 全 の 教 育 を 含 む 食 育 に 関 する 施 策 を 発 展 させる 高 齢 人 口 や 脆 弱 な 人 々は 特 定 の 栄 養 ニーズと 栄 養 へ のアクセスの 困 難 さ( 例 えば 嚥 下 障 害 )を 有 する こうした 栄 養 ニーズを 満 たす 製 品 の 開 発 は 新 しい 市 場 機 会 となり 得 る 12. 農 業 及 び 食 料 安 全 保 障 政 策 のための 信 頼 性 のある 統 計 及 びデータ 我 々の 食 料 供 給 能 力 をモニタリングし 世 界 の 食 料 需 給 構 造 の 変 化 を 感 知 する ことは 適 正 な 農 業 政 策 の 基 礎 である 我 々は 農 業 市 場 情 報 システム(AMI S)への 支 持 を 再 確 認 するとともに 全 ての 国 にわたる 信 頼 性 がありかつ 比 較 可 能 な 統 計 情 報 の 開 発 を 促 す 我 々は 世 界 のステークホルダーによる 農 業 と 栄 養 のデータの 入 手 アクセス 及 び 利 用 を 可 能 にする 農 業 と 栄 養 のためのグローバ ルオープンデータ(GODAN) イニシアチブの 重 要 性 を 認 識 する III. 持 続 可 能 な 農 林 水 産 業 の 実 現 我 々は 農 林 水 産 業 の 気 候 変 動 に 対 する 脆 弱 性 と 生 物 多 様 性 保 全 等 の 正 の 外 部 経 済 性 を 認 識 しつつ 農 林 水 産 業 の 持 続 可 能 性 と 農 山 漁 村 の 活 性 化 を 支 援 することに コミットする 我 々はまた 2030 アジェンダ 及 びパリ 協 定 の 実 施 を 支 援 することに コミットする 我 々は 以 下 の 取 組 によりその 実 現 を 目 指 す 5
6 2016.4.24 13. 気 候 変 動 のための 国 際 研 究 協 力 気 候 変 動 についての 成 果 主 義 で 幅 広 い 研 究 は 世 界 中 に 利 益 をもたらす 我 々は 共 同 研 究 を 増 加 させ 成 果 を 共 有 し 自 発 的 かつ 相 互 に 合 意 可 能 な 形 での 効 果 的 な 知 識 技 術 の 移 転 を 促 すため グローバル リサーチ アライアンス(GRA)を 支 援 し 気 候 変 動 対 応 型 農 業 に 関 するグローバル アライアンス(GACSA) 及 びその 他 の 気 候 変 動 農 業 に 関 する 国 際 プラットフォームの 重 要 性 を 認 識 する 我 々は 4/1000 イニシアチブやFAOの 地 球 土 壌 パートナーシップの 重 要 性 を 認 識 しつつ 炭 素 の 森 林 吸 収 源 や 農 地 土 壌 吸 収 源 に 関 する 知 見 や 経 験 を 共 有 する 我 々は COP22の 期 間 中 にG7フォローアップサイドイベントを 開 催 するこ とにより 気 候 変 動 問 題 に 対 処 するためのこれらのイニシアチブを 協 調 した 形 で フォローアップする 我 々は 新 品 種 の 開 発 に 寄 与 する 植 物 遺 伝 資 源 の 適 切 な 保 全 と 利 用 を 促 進 する この 観 点 から 我 々は 食 料 及 び 農 業 のための 植 物 遺 伝 資 源 に 関 する 国 際 条 約 (ITPGR) 及 びその 遺 伝 資 源 の 取 得 の 機 会 の 提 供 及 び 利 益 の 配 分 に 関 する 多 数 国 間 の 制 度 生 物 多 様 性 条 約 及 び 名 古 屋 議 定 書 の 持 つ 重 要 な 役 割 を 認 識 する 14. 強 靱 なインフラ 土 地 及 び 森 林 異 常 気 象 や 自 然 災 害 の 規 模 や 頻 度 が 増 加 しており 新 たな 常 態 となっている 我 々は 気 候 変 動 や 自 然 災 害 に 対 する 強 靱 性 を 強 化 し 農 業 生 産 能 力 を 維 持 するた め 農 業 インフラの 整 備 更 新 土 地 土 壌 生 物 多 様 性 水 及 び 森 林 の 管 理 を 推 進 する 15. 農 業 及 び 生 態 系 気 候 変 動 対 応 型 農 業 有 機 農 業 及 び 生 態 系 を 活 用 した 農 業 を 含 む 全 ての 形 態 の 農 業 は 持 続 可 能 であるべきであり また 可 能 であれば 生 物 多 様 性 や 地 球 の 生 態 系 の 健 全 性 に 貢 献 するべきである 我 々は 優 良 事 例 及 び 評 価 手 法 の 共 有 にコミッ トする 16. 持 続 可 能 な 森 林 経 営 と 違 法 伐 採 の 排 除 持 続 可 能 な 森 林 経 営 は 持 続 可 能 な 人 の 暮 らし 価 値 がありカーボンニュートラ ルな 原 材 料 の 提 供 気 候 変 動 の 緩 和 と 適 応 生 物 多 様 性 の 保 全 持 続 可 能 な 土 壌 や 土 地 の 管 理 水 域 保 護 など 経 済 的 社 会 的 環 境 的 便 益 を 提 供 することにより 持 続 可 能 な 開 発 に 貢 献 する 我 々は 持 続 可 能 な 森 林 経 営 のための 重 要 な 一 歩 とし て 天 然 林 や 湿 地 の 保 全 を 含 む 森 林 生 態 系 及 び 生 態 系 サービスの 保 全 及 び 再 生 ま た 森 林 減 少 の 予 防 のため 再 生 植 林 人 工 林 の 利 用 を 含 む 持 続 可 能 な 森 林 経 営 のための 総 合 的 な 土 地 利 用 のアプローチを 引 き 続 き 支 援 するとともに 特 に 小 規 模 林 業 者 の 効 率 性 改 善 のため 持 続 可 能 な 林 業 活 動 における 確 実 な 森 林 所 有 訓 練 能 力 構 築 及 び 知 識 移 転 を 引 き 続 き 推 進 する 我 々は 森 林 管 理 の 改 善 違 法 伐 採 及 び 関 連 した 貿 易 の 排 除 並 びに 合 法 に 伐 採 されかつ 持 続 可 能 な 方 法 で 生 産 された 木 材 の 利 用 支 援 のための 適 切 な 措 置 をとることを 決 意 する 17. 持 続 可 能 な 漁 業 資 源 管 理 海 洋 漁 業 資 源 の 持 続 可 能 な 利 用 と 持 続 可 能 な 養 殖 業 の 実 践 は 食 料 安 全 保 障 に
貢 献 する 水 産 業 を 所 管 する 大 臣 は 関 連 する 地 域 漁 業 管 理 機 関 その 他 の 国 際 的 な 枠 組 みを 通 じた 適 切 な 資 源 管 理 を 推 進 する 彼 らは 違 法 無 報 告 無 規 制 (IU U) 漁 業 の 防 止 に 向 けた 措 置 や 規 制 の 実 施 を 確 実 にするよう 努 めること また 第 三 国 や 地 域 又 は 国 際 的 な 専 門 機 関 に 対 して こうした 努 力 を 強 化 するよう 奨 励 する ことをコミットする 彼 らは G7 外 務 大 臣 による 2015 年 の 海 洋 安 全 保 障 に 関 す る 宣 言 において 表 明 された 支 持 及 び 2015 年 の 海 洋 安 全 保 障 に 関 するG7ハイレベ ル 会 合 での 反 IUUについての 勧 告 を 歓 迎 する 彼 らはまた 既 存 の 漁 業 に 関 する 漁 獲 努 力 量 の 拡 大 や 新 たな 漁 業 の 開 発 その 他 資 源 や 生 息 環 境 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 のある 活 動 が 水 生 資 源 の 長 期 的 な 持 続 可 能 性 や 海 洋 における 生 物 多 様 性 に 及 ぼ す 影 響 に 関 する 事 前 の 評 価 なしに 行 われることを 防 止 するために 協 力 することを 歓 迎 する 彼 らは 開 発 途 上 国 が 海 洋 生 態 系 に 対 する 負 の 影 響 を 減 じるために 自 国 の 漁 業 活 動 の 評 価 することを 支 援 する 取 組 を 支 持 する 彼 らは 生 物 種 や 重 要 な 生 息 環 境 を 保 全 する 取 組 を 推 進 する 我 々G7 農 業 大 臣 は これらの 取 組 が 自 発 的 かつ 相 互 に 緊 密 な 協 力 の 下 で 実 施 さ れることを 期 待 する 我 々はまた FAO OECDを 含 む 国 際 機 関 及 びG20 各 国 に 対 し 取 組 を 進 めることを 求 める 我 々は 2011 年 に 発 生 した 東 日 本 大 震 災 からの 復 興 に 向 けた5 年 間 にわたる 日 本 の 取 組 に 注 目 するとともに 復 興 を 加 速 するための 世 界 中 からの 支 援 について 賞 賛 する 我 々は 輸 入 規 制 が 科 学 的 知 見 と 根 拠 に 基 づくSPS 合 意 を 含 むWTOル ールと 調 和 的 であるべきことを 確 認 する 我 々は これらのルール 及 び 合 意 を 尊 重 することにコミットする 我 々は 被 災 地 の 復 興 が 一 日 も 早 く 達 成 されることを 期 待 する さらに 我 々は 最 近 熊 本 大 分 地 域 で 発 生 した 地 震 によって 被 災 した 人 々 並 びに 世 界 中 で 自 然 災 害 による 被 害 に 苦 しんでいる 人 々に 対 して 心 からの 連 帯 の 意 を 表 明 する ( 以 上 ) 7