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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

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定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

スライド 1


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損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

16 日本学生支援機構

目 次 高 山 市 連 結 財 務 諸 表 について 1 連 結 貸 借 対 照 表 2 連 結 行 政 コスト 計 算 書 4 連 結 純 資 産 変 動 計 算 書 6 連 結 資 金 収 支 計 算 書 7

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

第 3 四 半 期 運 用 状 況 の 概 要 第 3 四 半 期 末 の 運 用 資 産 額 は 2,976 億 円 となりました 第 3 四 半 期 の 修 正 総 合 収 益 率 ( 期 間 率 )は +1.79%となりました なお 実 現 収 益 率 は +0.67%です 第 3 四 半 期

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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新 市 建 設 計 画 の 変 更 に 係 る 新 旧 対 照 表 ページ 変 更 後 変 更 前 表 紙 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 平 成 27 年 3 月 変 更 安 中 市 6 2. 計 画 策 定 の 方 針 (3) 計

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預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

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第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

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入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

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科 売 上 原 価 売 上 総 利 益 損 益 計 算 書 ( 自 平 成 26 年 4 月 1 日 至 平 成 27 年 3 月 31 日 ) 目 売 上 高 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営 業 利 益 営 業 外 収 益 受 取 保 険 金 受 取 支 援 金 補 助 金 収 入 保

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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1

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注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

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1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

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(2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 該 当 事 項 はありません (3) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 作 成 に 係 る 会 計 処 理 の 原 則 手 続 表 示 方 法 等 の 変 更 当

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その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

市 町 村 税 の 概 況 市 町 村 税 の 概 況 は 平 成 25 年 度 地 方 財 政 状 況 調 査 平 成 26 年 度 市 町 村 税 の 課 税 状 況 等 の 調 及 び 平 成 26 年 度 固 定 資 産 の 価 格 等 の 概 要 調 書 等 報 告 書 等 の 資 料 に

2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 25 年 4 月 1 日 現 在 ) 1) 一 般 行 政 職 福 島 県 国 類 似 団 体 平 均 年 齢 平

の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

公表表紙

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

3 連 結 財 務 諸 表 の 概 要 損 益 計 算 書 の 概 要 年 度 年 度 対 前 年 比 営 業 収 益 126, ,822 26, % 営 業 費 用 94, ,560 15, % 営 業 利 益 32,614 44,261 11,64

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対 象 者 株 式 (1,287,000 株 ) 及 び 当 社 が 所 有 する 対 象 者 株 式 (1,412,000 株 )を 控 除 した 株 式 数 (3,851,673 株 )になります ( 注 3) 単 元 未 満 株 式 も 本 公 開 買 付 けの 対 象 としております なお

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Transcription:

超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 実 現 について 平 成 22 年 5 月 10 日 東 海 旅 客 鉄 道 株 式 会 社 目 次 要 旨 1 本 文 2 資 料 1 構 造 物 の 経 年 劣 化 への 備 えについて 20 資 料 2 収 入 想 定 について 22 資 料 3 長 期 債 務 残 高 の 水 準 について 30

超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 実 現 について( 要 旨 ) 1. 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 実 現 により 東 京 名 古 屋 大 阪 の 日 本 の 大 動 脈 輸 送 の 二 重 系 化 を 実 現 し 将 来 のリスク 発 生 に 備 える 必 要 東 海 道 新 幹 線 の 経 年 劣 化 と 大 規 模 地 震 等 の 災 害 発 生 のリスクに 対 する 備 え 2. 超 電 導 リニアの 実 現 は 日 本 の 経 済 社 会 全 体 に 大 きな 波 及 効 果 超 電 導 リニアの 高 速 かつ 勾 配 に 強 い 特 性 を 発 揮 させて3 大 都 市 圏 を 直 線 的 に 結 び 都 市 間 の 到 達 時 間 短 縮 効 果 を 最 大 とすることで 経 済 及 び 社 会 活 動 を 活 性 化 東 海 道 新 幹 線 の 活 用 可 能 性 の 拡 大 最 先 端 技 術 の 実 用 化 による 製 造 業 の 活 性 化 への 貢 献 等 の 日 本 経 済 への 大 きな 波 及 効 果 新 たな 高 速 鉄 道 のブレークスルーであり 海 外 展 開 をにらんで 鉄 道 産 業 全 体 にとっ てビジネスチャンスが 拡 大 3.JR 東 海 は 自 己 負 担 でプロジェクトを 完 遂 民 間 企 業 として 経 営 の 自 由 投 資 の 自 主 性 の 確 保 の 原 則 の 貫 徹 が 大 原 則 であり 国 に 資 金 援 助 は 求 めない 最 短 ルート 地 元 負 担 による1 県 に1 中 間 駅 の 前 提 で 開 業 時 期 は 名 古 屋 は20 27 年 ( 平 成 39 年 ) 大 阪 は2045 年 ( 平 成 57 年 ) 第 一 段 階 としての 名 古 屋 開 業 後 経 営 体 力 を 回 復 して 速 やかに 大 阪 開 業 に 取 り 組 む 経 営 諸 元 として 1 収 入 2 費 用 3 設 備 投 資 4 経 常 利 益 5 長 期 債 務 残 高 6 資 金 調 達 7 経 営 の 健 全 性 指 標 8リスク 回 避 の 考 え 方 を 説 明 航 空 機 需 要 等 を 取 り 込 んだ 固 めの 収 入 想 定 のもと 実 績 を 踏 まえた 堅 実 な 経 費 支 出 と 設 備 投 資 を 行 いつつ 建 設 を 進 め 想 定 外 の 経 費 増 や 収 入 減 を 伴 うリスクに 対 して も 債 務 縮 減 による 経 営 体 力 回 復 のための 時 間 調 整 を 行 うことで 対 処 し 計 画 を 完 遂 できること などがポイント 日 本 経 済 の 大 動 脈 輸 送 を 使 命 とする 当 社 にとって その 使 命 を 十 分 に 果 たせなくな るリスク 回 避 が 投 資 目 的 の 主 眼 東 海 道 新 幹 線 と 一 元 経 営 を 前 提 として 経 営 合 理 性 のある 投 資 4. 早 期 開 業 に 向 け 早 期 に 着 工 を 完 成 までに10 年 を 超 える 期 間 を 要 し 早 期 実 現 のために 早 期 着 工 が 必 要 さらに 最 新 技 術 維 持 のため 実 験 線 の 延 伸 完 成 から 間 断 なく 着 手 することが 重 要 建 設 主 体 に 指 名 されれば 工 事 は 最 新 技 術 により 環 境 にも 十 分 配 慮 して 実 施 - 1 -

超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 実 現 について 1. 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 実 現 により 東 京 名 古 屋 大 阪 の 日 本 の 大 動 脈 輸 送 の 二 重 系 化 を 実 現 し 将 来 のリスク 発 生 に 備 える 必 要 日 本 経 済 の 大 動 脈 である 東 海 道 新 幹 線 の 経 年 劣 化 と 大 規 模 地 震 等 の 災 害 発 生 のリ スクに 対 し 抜 本 的 な 備 えを 早 期 に 実 現 することが 必 要 である 1) 東 海 道 新 幹 線 の 経 年 劣 化 に 備 えなくてはならない 東 海 道 新 幹 線 は 昭 和 39 年 10 月 の 開 業 から 既 に45 年 が 経 過 している 特 に 東 海 道 新 幹 線 の 構 造 物 については 昭 和 34 年 からの 約 5 年 間 で 東 京 ~ 大 阪 間 が 同 時 に 建 設 された 経 緯 から 全 線 にわたり 取 替 時 期 が 集 中 的 に 到 来 するこ とになる これについては 既 に 平 成 30 年 以 降 に 大 規 模 改 修 工 事 を 実 施 することを 計 画 しているが この 全 線 にわたる 構 造 物 の 大 改 修 は 対 象 数 が 大 変 多 く しかも その 一 つ 一 つの 工 事 を 現 在 保 守 作 業 に 充 てている 午 前 0 時 から6 時 までの 短 時 間 だけで 行 うことは 難 しく 一 定 の 運 休 といった 措 置 や 工 事 箇 所 ごとに 工 事 期 間 中 及 び 改 修 した 構 造 物 が 安 定 化 するまでの 間 は 速 度 を 落 とした 徐 行 運 転 が 必 要 になることが 想 定 され 相 当 の 運 転 支 障 を 覚 悟 しなければならない ( 資 料 1 参 照 ) しかも この 大 改 修 を 行 っても 設 備 は 永 続 的 ではなく その 後 30~50 年 の レンジでみれば 構 造 物 の 再 度 の 大 改 修 のみならず 大 幅 な 取 り 替 えが 必 要 とな る 中 央 新 幹 線 を 実 現 しても 東 海 道 新 幹 線 の 大 規 模 な 改 修 工 事 は 必 要 であるが バイパス 機 能 を 確 保 できることから 上 記 のような 運 休 徐 行 によるダメージ を 軽 減 回 避 することが 可 能 となり これにより 日 本 の 大 動 脈 輸 送 を 安 定 的 に 維 持 していくことができる 2) 東 海 大 地 震 等 の 大 災 害 に 対 する 抜 本 的 な 備 えとしての 二 重 系 化 を 早 期 に 実 現 し なくてはならない 東 海 道 新 幹 線 は 東 海 大 地 震 の 想 定 震 源 域 地 域 を 通 過 することから 構 造 物 の 耐 震 強 化 等 の 対 策 を 着 実 に 進 めてきているが 自 然 界 の 事 象 である 以 上 想 定 - 2 -

を 超 える 大 地 震 が 起 きれば 長 期 不 通 となり 東 京 ~ 大 阪 間 の 大 動 脈 輸 送 が 断 絶 する 可 能 性 は 否 定 できない このため 現 有 設 備 の 強 化 だけではなく 中 央 新 幹 線 を 開 通 させて 日 本 の 大 動 脈 輸 送 を 二 重 系 化 することこそが 抜 本 的 な 備 え と 言 える ここ 数 年 インドネシア スマトラ 島 沖 ( 平 成 19 年 9 月 及 び21 年 9 月 ) 中 国 四 川 (20 年 5 月 ) ハイチ(22 年 1 月 ) チリ( 同 2 月 )とまさに 想 像 を 超 えた 大 災 害 が 相 次 いで 発 生 している 日 本 でも 昨 年 8 月 の 駿 河 湾 の 地 震 による 東 名 高 速 道 路 の 短 期 間 の 不 通 ですら 経 済 社 会 生 活 に 大 きなダメージを 与 えたことからしても 長 期 間 にわたり 東 海 道 新 幹 線 の 機 能 を 途 絶 させない 抜 本 的 な 対 策 の 実 現 を 急 がなければならない 2. 超 電 導 リニアの 実 現 は 日 本 の 経 済 社 会 全 体 に 大 きな 波 及 効 果 超 電 導 リニアの 高 速 特 性 を 発 揮 させるべく3 大 都 市 圏 を 直 線 的 に 結 び 都 市 間 の 到 達 時 間 短 縮 効 果 を 最 大 とすることにより 日 本 の 経 済 及 び 社 会 活 動 が 大 いに 活 性 化 することはもとより 東 海 道 新 幹 線 の 活 用 可 能 性 が 広 がるほか 超 電 導 リニアとい う 最 先 端 技 術 がインフラの 基 幹 技 術 として 実 用 化 されることにより 製 造 業 の 活 性 化 への 貢 献 等 の 効 果 などが 期 待 できる 1) 超 電 導 リニアにより3 大 都 市 圏 を 直 線 的 に 結 び 都 市 間 の 到 達 時 間 短 縮 効 果 を 最 大 とすることにより 経 済 及 び 社 会 活 動 が 大 いに 活 性 化 超 電 導 リニアは 強 い 登 坂 能 力 を 持 ち 在 来 型 新 幹 線 では 不 可 能 な40 の 勾 配 を 時 速 500kmで 走 行 できるため 直 線 に 近 い 最 短 ルートである 南 アルプス ルートを 設 定 できる これによってこそ その 超 高 速 特 性 を 最 大 限 に 生 かすこ とができ 都 市 間 の 到 達 時 間 短 縮 効 果 が 最 大 となる この 超 電 導 リニア 最 短 ルートでの 中 央 新 幹 線 実 現 により 東 京 と 名 古 屋 を 最 速 40 分 東 京 と 大 阪 を 最 速 67 分 で 結 ぶことを 想 定 している これは 時 間 的 には 日 本 の 三 大 都 市 圏 があたかも 一 つの 巨 大 都 市 圏 を 形 成 する 効 果 を 生 むもの であり 三 大 都 市 圏 の 融 合 が 飛 躍 的 に 進 み 巨 大 都 市 圏 で 活 動 する 人 々の 交 流 が 拡 大 する 中 で それぞれの 都 市 圏 の 経 済 文 化 活 動 が 大 いに 活 性 化 すると 期 待 される また 南 アルプスルートでの 中 央 新 幹 線 実 現 には 次 の 各 面 で 大 きなメリット と 可 能 性 がある - 3 -

a. 地 表 に 露 出 する 区 間 が 最 も 短 くなることは それ 自 体 自 然 環 境 や 生 活 環 境 の 保 全 の 面 で 優 位 であるが 同 時 に 工 期 に 影 響 を 与 える 可 能 性 のある 用 地 取 得 が 少 なくなることで 工 期 の 確 実 さが 増 すことになる b. 超 電 導 リニアは もともと 航 空 機 に 比 べて1 座 席 あたりのCO 2 排 出 量 が 少 ないが その 中 でも 最 短 ルートであるため CO 2 排 出 量 は 当 然 のこととし て 最 も 少 なくなる 一 方 で 到 達 時 分 が 最 も 短 いことから 輸 送 需 要 量 が 最 も 大 きくなり 建 設 費 及 び 維 持 運 営 費 並 びに 設 備 更 新 費 は 最 も 安 いので 費 用 対 便 益 は 最 大 となる c. 高 速 道 路 が 南 北 を 縦 断 する 長 野 県 においては 県 南 部 が 超 電 導 リニアによ り 東 京 名 古 屋 大 阪 と 最 短 で 結 ばれることとなれば そこを 結 節 点 として 高 速 道 路 と 連 携 することにより 県 北 部 及 び 中 部 に 観 光 客 を 誘 致 するという これまでなかった 形 での 観 光 開 発 の 可 能 性 を 拓 くこととなる 2) 東 海 道 新 幹 線 の 活 用 可 能 性 の 拡 大 中 央 新 幹 線 の 実 現 は 次 の 点 で ひかり こだま 停 車 駅 の 利 用 者 や 沿 線 地 域 にとってのメリットも 大 きい 1 ひかり こだま の 拡 大 及 び 停 車 増 による 利 便 性 速 達 性 の 向 上 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 開 業 後 は 東 京 ~ 名 古 屋 ~ 大 阪 の 直 行 輸 送 が 相 当 程 度 中 央 新 幹 線 に 移 り 現 在 の 東 海 道 新 幹 線 の 輸 送 力 に 余 裕 ができるこ とを 活 用 して ひかり こだま の 運 転 本 数 と 停 車 回 数 を 増 やすなど 現 在 とは 異 なる 新 しい 可 能 性 を 追 求 する 余 地 が 拡 大 する すなわち 現 在 の ひ かり こだま 停 車 駅 において フリークエンシーが 向 上 するとともに 東 京 名 古 屋 大 阪 への 到 達 時 間 を 短 縮 する 可 能 性 が 高 まる a. ひかり こだま 拡 大 のイメージ - 4 -

b. ひかり の 停 車 増 による 到 達 時 分 の 短 縮 7 分 21 分 29 分 46 分 注 ) 平 成 22 年 3 月 改 正 ダイヤにおける ひかり こだま の 最 速 列 車 ( 東 京 駅 発 下 り)の 比 較 2 新 駅 設 置 の 余 地 が 高 まる 現 在 の 高 密 度 で 直 行 列 車 中 心 のダイヤの 中 では 新 駅 の 設 置 は 極 めて 困 難 で あるが リニア 中 央 新 幹 線 開 業 後 は 東 海 道 新 幹 線 のダイヤの 過 密 度 が 緩 和 されるため 現 在 応 えられない 請 願 駅 設 置 要 望 など 新 駅 設 置 の 余 地 が 高 まる 3 運 休 等 によるダメージが 少 ない 大 規 模 改 修 工 事 を 実 施 する 余 地 が 広 がる 平 成 30 年 度 以 降 に 実 施 する 計 画 である 大 規 模 改 修 工 事 については 中 央 新 幹 線 によるバイパス 機 能 が 近 未 来 に 開 通 することを 前 提 とするのであれば 例 えば 鋼 橋 について 全 体 的 な 取 り 替 えではなく 中 心 部 材 の 取 り 替 えで 対 応 するなど 東 海 道 新 幹 線 自 体 の 運 休 や 徐 行 によるダメージを 軽 減 もしくは 回 避 する 工 法 を 採 用 する 余 地 が 広 がることとなる 3) 最 先 端 技 術 の 実 用 化 による 製 造 業 の 活 性 化 への 貢 献 超 電 導 リニアは 超 電 導 技 術 磁 気 シールド 技 術 高 速 鉄 道 車 両 技 術 運 転 制 御 技 術 電 力 変 換 技 術 高 精 度 土 木 技 術 など 従 来 型 の 鉄 道 にはない 最 新 技 術 で 構 成 された 日 本 独 自 のシステムである しかも この 超 電 導 リニアを 新 た に 日 本 の 大 動 脈 輸 送 を 担 うこととなる 大 規 模 なインフラにおいて 実 現 すること は 世 界 の 注 目 を 集 めることとなる このシステムを 構 成 する 広 範 な 技 術 や 装 置 について その 実 現 の 過 程 で 行 う 更 なる 技 術 開 発 と 量 産 化 による 低 廉 化 などを 通 じて 鉄 道 のみならず 関 連 分 野 への 展 開 と 応 用 が 期 待 できる さらには 関 連 技 術 を 組 み 込 んだ 製 品 の 一 般 への 普 及 による 生 活 向 上 につなげていくプロセスの 中 で 製 造 業 の 国 際 競 争 力 強 化 等 の 波 及 効 果 が 期 待 できる - 5 -

以 上 を 図 示 すれば 次 の 図 の 通 りである 三 菱 総 合 研 究 所 調 査 による 4) 海 外 展 開 をにらんでビジネスチャンスが 拡 大 当 社 の 技 術 開 発 によって 実 用 レベルとなった 超 電 導 リニアにより 中 央 新 幹 線 を 実 現 することは 日 本 独 自 の 技 術 による 文 字 通 り2 世 紀 ぶりの 鉄 道 システムの ブレークスルーである 現 在 はまさに 世 界 の 高 速 鉄 道 に 対 する 期 待 と 需 要 が 拡 大 しているところであ るが こうした 需 要 の 取 り 込 みに 当 たり 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 実 現 により 日 本 が 世 界 で 唯 一 時 速 500kmの 最 新 システムと その 運 営 ノウ ハウを 持 つことは 日 本 の 鉄 道 産 業 全 体 にとって 大 きな 展 望 を 開 く 可 能 性 が 期 待 できる - 6 -

3.JR東 海 は 自 己 負 担 でプロジェクトを 完 遂 1) 建 設 段 階 から 開 業 の 前 後 を 通 じて 健 全 経 営 を 堅 持 できる 平 成 19 年 12 月 の 長 期 試 算 見 通 しに 対 して 平 成 22 年 3 月 期 決 算 までの 最 新 のデータを 織 り 込 み 現 時 点 で 合 理 的 と 考 える 一 定 の 前 提 を 置 き 試 算 を 改 め て 行 った 今 回 の 試 算 結 果 を 踏 まえた 結 論 は 次 の 通 りである a. 健 全 経 営 を 確 保 しつつ 大 阪 まで 当 社 の 自 己 負 担 で 実 施 できる b. 名 古 屋 開 業 は2027 年 ( 平 成 39 年 ) 大 阪 開 業 は2045 年 ( 平 成 57 年 ) 収 支 及 び 経 常 利 益 の 推 移 ( 単 位 : 億 円 ) 年 度 2010 計 画 (H22) 2027( 名 ) (H39) 2028 (H40) 2045( 阪 ) (H57) 2046 (H58) 2050 (H62) 営 業 収 益 11,440 12,130 12,,470 13,540 14,670 14,670 営 業 利 益 2,790 3,310 2,,230 2,180 1,940 2,720 経 常 利 益 1,590 1,740 630 750 500 1,720 2) 前 提 条 件 1 民 間 企 業 としての 原 則 を 貫 徹 しなければならない このプロジェクトの 推 進 にあたっては 経 営 の 自 由 投 資 の 自 主 性 の 確 保 とい う 民 間 企 業 としての 原 則 が 貫 徹 されなければならない これを 大 前 提 に 当 社 は 健 全 経 営 を 維 持 しながら 路 線 建 設 について自 己 負 担 で 進 める 経 営 環 境 の変 化 等 のリスクには 時 間 軸 で 対 応 し 国 の 資 金 援 助 は 求 めない - 7 -

健 全 経 営 のポイント a. 工 事 期 間 および 開 業 後 を 通 じて 安 全 安 定 輸 送 と 競 争 力 強 化 に 必 要 な 投 資 を 行 いながら 安 定 配 当 を 継 続 すること b. 長 期 債 務 残 高 は ピークとなる 開 業 時 においても 過 去 の 経 験 値 の 範 囲 内 (5 兆 円 以 内 )に 止 め 開 業 後 は 円 滑 に 縮 減 していける 見 通 しであるこ と 2 まず 名 古 屋 まで 開 業 させることを 目 指 し 次 いで 大 阪 までの 実 現 に 着 手 する 大 阪 まで8~9 兆 円 という 巨 大 プロジェクトであるので 現 実 的 な 計 画 の 手 順 としては 第 一 局 面 として 名 古 屋 までを 実 現 し その 後 経 営 体 力 を 回 復 させ て 大 阪 までに 取 り 掛 かる 二 段 階 方 式 とすることで 健 全 経 営 を 維 持 しつつ 計 画 を 完 遂 できる なお 第 一 局 面 の 名 古 屋 開 業 時 点 において 東 京 ~ 名 古 屋 以 西 間 の 利 用 者 に 対 しても 超 電 導 リニアの 名 古 屋 開 業 効 果 を 最 大 化 できるよう 名 古 屋 での 東 海 道 新 幹 線 との 乗 り 継 ぎを 負 担 感 のないスムーズなものとするため 超 電 導 リニア と 東 海 道 新 幹 線 のホームを 結 ぶ 動 線 について エスカレータ 及 びエレベータを 効 果 的 に 配 置 するなどの 工 夫 を 行 い 利 便 性 の 向 上 に 努 める 3 ルートは 南 アルプスルート 駅 は1 県 に1 駅 設 置 する a.ルートは 南 アルプスルート ルートについては 建 設 費 用 地 取 得 が 必 要 な 区 間 の 長 さ 維 持 運 営 費 設 備 更 新 費 時 間 短 縮 効 果 輸 送 需 要 量 の 全 ての 面 において 南 アルプスルー トが 最 も 優 れていることから 民 間 企 業 として 経 営 合 理 性 を 追 求 し また 株 主 への 説 明 責 任 を 負 う 立 場 から このルートしか 選 択 し 得 ない 工 事 遂 行 のあらゆる 段 階 において 安 全 性 を 確 保 した 上 で コストの 徹 底 的 な 圧 縮 に 努 めながらリスク 対 応 能 力 を 高 めて 工 事 の 完 遂 を 目 指 すことにな る b. 地 元 負 担 による1 県 1 駅 を 前 提 とする 中 間 駅 については 超 電 導 リニアの 特 性 と 地 域 振 興 の 両 立 さらには 公 平 性 の 観 点 から 地 元 負 担 による1 県 1 駅 を 前 提 とする - 8 -

3) 経 営 諸 元 前 項 の 前 提 の 下 長 期 試 算 見 通 しを 構 成 する 経 営 諸 元 は 次 の 通 りである 1 収 入 想 定 現 状 の 収 入 をベースに 到 達 時 間 の 短 縮 効 果 により 航 空 機 利 用 の 需 要 を 取 り 込 む ことによる 収 入 増 等 を 加 えて 想 定 した a. 名 古 屋 開 業 まで 運 輸 収 入 について 従 前 は 策 定 時 点 での 平 成 19 年 度 業 績 予 想 で 固 定 的 に 推 移 する 前 提 としたが その 後 の 経 済 状 況 を 踏 まえて 今 回 は 平 成 18 年 度 実 績 から 先 日 公 表 した 平 成 22 年 度 業 績 予 想 までの5 年 平 均 値 に 高 速 道 路 料 金 政 策 の 影 響 を 織 り 込 んだ 水 準 で 推 移 すると 見 込 む ( 営 業 収 益 :11,960 億 円 で 一 定 ) ( 運 賃 料 金 は 現 在 と 同 じレベル ) b. 名 古 屋 開 業 後 から 大 阪 開 業 まで 中 央 新 幹 線 と 東 海 道 新 幹 線 の 運 輸 収 入 は 従 前 と 同 様 合 計 で 名 古 屋 開 業 時 に 開 業 前 と 比 べて5% 増 その 後 の10 年 間 は 定 着 化 が 進 み 毎 年 度 開 業 前 比 で0.5%ずつ 増 加 し 累 計 で10% 増 加 した 後 は 一 定 になると 見 込 む c. 大 阪 開 業 後 中 央 新 幹 線 と 東 海 道 新 幹 線 の 運 輸 収 入 は 名 古 屋 開 業 から 時 間 が 経 過 し 中 央 リニアが 十 分 定 着 していることを 前 提 に 合 計 で 大 阪 開 業 時 に 大 阪 開 業 前 と 比 べて15% 増 になり その 後 は 一 定 と 見 込 む 注 ) 上 記 の 収 入 想 定 の 妥 当 性 及 び 需 要 予 測 モデルとの 比 較 関 係 当 社 の 収 入 見 通 しは 将 来 の 経 済 成 長 率 等 を 説 明 変 数 としたモデルによる 需 要 予 測 ではなく 現 行 の 収 入 を 維 持 しながら 超 電 導 リニア 開 業 による 変 化 について これまでの 航 空 機 との 競 争 の 中 で 蓄 積 したシェア 変 動 の 実 績 をベ ースに 想 定 する 方 法 を 採 っている その 結 果 当 社 が 想 定 する 収 入 に 対 応 する 輸 送 量 は 4 項 目 調 査 のモデル 推 計 による 名 古 屋 開 業 時 及 び 大 阪 開 業 時 の 輸 送 需 要 量 を 下 回 る 固 めの 想 定 と なっている ( 資 料 2 参 照 ) - 9 -

2 費 用 想 定 現 状 の 経 費 をベースに 中 央 新 幹 線 の 維 持 運 営 費 減 価 償 却 費 をはじめ 中 央 新 幹 線 及 び 東 海 道 新 幹 線 在 来 線 等 を 一 元 的 に かつ 健 全 に 経 営 していくため に 必 要 な 経 費 を 見 込 んだ a. 名 古 屋 開 業 までの 費 用 想 定 人 件 費 は 社 員 の 現 在 の 年 齢 構 成 を 踏 まえるとともに 中 央 新 幹 線 の 建 設 及 び 名 古 屋 開 業 に 必 要 な 人 員 を 少 しずつ 確 保 することを 前 提 に 見 込 んだ 物 件 費 は 運 輸 収 入 と 同 じく 平 成 18 年 度 実 績 から 平 成 22 年 度 業 績 予 想 までの5 年 の 平 均 並 みを 基 本 とし 現 在 進 めているコスト 削 減 も 考 慮 した なお 東 海 道 新 幹 線 及 び 在 来 線 に 関 する 設 備 投 資 に 連 動 する 費 用 については 毎 年 度 の 設 備 投 資 額 に 連 動 させて 見 込 んだ 減 価 償 却 費 は 新 規 取 得 資 産 について 土 木 建 築 設 備 電 気 機 械 設 備 車 両 設 備 ごとに 耐 用 年 数 を 見 込 んで 計 算 した なお 山 梨 リニア 実 験 線 の 延 伸 更 新 投 資 は 研 究 開 発 用 資 産 の 耐 用 年 数 を 使 用 した 支 払 利 息 は 現 有 の 長 期 債 務 について 約 定 金 利 により 計 算 し 毎 年 度 新 たに 調 達 する 資 金 については 次 の 通 りとした 以 下 b. 及 びc.についても 同 じである 借 入 額 : 上 記 の 収 入 から 支 払 いを 伴 う 費 用 を 差 し 引 き 東 海 道 新 幹 線 等 の 安 全 安 定 輸 送 と 競 争 力 強 化 に 必 要 な 投 資 と 株 主 への 配 当 を 行 った 後 で 残 った 資 金 を 基 に 中 央 リニアの 建 設 を 進 めることとし 不 足 す る 資 金 は 毎 年 度 社 外 から 調 達 する 借 入 期 間 :5 年 10 年 20 年 の3 種 類 とし 平 成 19 年 12 月 の 意 思 決 定 後 の 実 績 を 参 考 に 1:1:1の 割 合 で 借 り 入 れる 前 提 とした 借 入 金 利 : 足 元 の 調 達 実 績 は 期 間 5 年 で1% 前 半 から 半 ば 10 年 で1. 6% 程 度 20 年 で2.2% 程 度 であるが 固 めにみて いずれ も3%と 想 定 した b. 名 古 屋 開 業 後 から 大 阪 開 業 までの 費 用 想 定 東 海 道 新 幹 線 在 来 線 等 の 費 用 については 上 記 a.と 同 様 の 考 え 方 で 見 込 んだ - 10 -

中 央 新 幹 線 の 維 持 運 営 費 については 調 査 報 告 書 に 記 載 した 額 を 見 込 み 減 価 償 却 費 については トンネル 土 工 橋 梁 停 車 場 設 備 変 電 設 備 車 両 設 備 など 設 備 ごとに 耐 用 年 数 を 見 込 んで 計 算 した c. 大 阪 開 業 後 の 費 用 想 定 東 海 道 新 幹 線 在 来 線 等 の 人 件 費 物 件 費 については 大 阪 開 業 に 伴 い 利 用 者 の 比 重 が 中 央 新 幹 線 へ 移 ることから 1 割 程 度 減 少 すると 見 込 んだ 中 央 新 幹 線 の 維 持 運 営 費 減 価 償 却 費 については 上 記 b.と 同 様 の 考 えで 見 込 んだ d. 物 価 上 昇 物 価 上 昇 は 当 初 20 年 間 累 計 で5% 上 昇 する 前 提 とした 注 ) 過 去 20 年 間 で 消 費 者 物 価 指 数 は7% 程 度 上 昇 している 一 方 で 企 業 物 価 指 数 は7% 程 度 下 落 しており それと 比 べてやや 高 めの 前 提 とした その 後 については30~40 年 後 を 見 通 す 超 長 期 の 試 算 となるため 収 入 費 用 両 面 とも 物 騰 を 見 込 まない 前 提 とした 3 設 備 投 資 計 画 東 海 道 新 幹 線 在 来 線 等 の 安 全 安 定 輸 送 の 確 保 と 競 争 力 の 維 持 強 化 中 央 新 幹 線 の 建 設 とその 維 持 運 営 に 必 要 な 投 資 を 想 定 した a. 東 海 道 新 幹 線 在 来 線 山 梨 リニア 実 験 線 等 への 投 資 東 海 道 新 幹 線 在 来 線 山 梨 リニア 実 験 線 については 平 成 29 年 度 まで の 設 備 投 資 はN700 系 投 入 などの 必 要 なものを 積 み 上 げて 見 込 み その 後 は 安 全 安 定 輸 送 と 競 争 力 強 化 を 確 保 できる 水 準 として これまでの 実 績 を 踏 まえて 毎 年 度 1,500 億 円 程 度 で 一 定 とした 注 1) 東 海 道 新 幹 線 の 大 規 模 改 修 は 引 当 金 積 立 計 画 で 承 認 された 額 を 想 定 し 前 提 とした 設 備 投 資 と 修 繕 費 に 含 めている 注 2) 名 古 屋 の 新 ビルは 単 独 で 採 算 の 取 れる 事 業 として 計 画 中 であり 設 備 投 資 収 入 費 用 いずれも 試 算 の 対 象 外 とした 注 3) 会 社 発 足 時 から 平 成 21 年 度 までの 設 備 投 資 実 績 の 平 均 は100 系 - 11 -

300 系 700 系 N700系 と 集 中 的 に 取 替 を 行 ってきた 新 幹 線 車 両 投 資 品 川 駅 建 設 や 電 源 設 備 増 強 など 地 上 設 備 の 増 強 投 資 及 び 山 梨 実 験 線 投 資 を 除 くと1,1000 億 円 である b. 中 央 新 幹 線 への 投 資 中 央 新 幹 線 の 建 設 工 事 の 着 工 は 名 古 屋 までについて 交 政 審 での 審 議 や 環 境 影 響 評 価 を 経 て 平 成 26 年 度 初 と 置 くとともに 大 阪 までについては 名 古 屋 開 業 後 長 期 債 務 残 高 が 現 在 の 水 準 に 戻 った 年 度 に 着 工 する 前 提 と した 各 年 度 の 投 資 額 は 調 査 報 告 書 のデー ータをベー ースに ピーク 時 の 長 期 債 務 残 高 が5 兆 円 を 超 えない 工 事 期 間 について 整 備 新 幹 線 の 工 事 費 の 年 度 区 分 の 実 績 を 参 考 に 設 定 した 更 新 投 資 については 調 査 報 告 書 に記 載 した50 年 累 計 の 積 み 上 げに 使 っ たデータを 使 用 した 中 間 駅 については 地 域 負 担 (5,900 億 円 うち 名 古 屋 まで3,300 億 円 )で 建 設 することを 想 定 した 4 経 常 利 益 経 常 利 益 は 建 設 期 間 中 についても また 名 古 屋 開 業 直 後 及 び 大 阪 開 業 直 後 の 償 却 負 担 や 利 子 負 担 が 重 い 時 期 についても 安 定 配 当 を 維 持 することができ る 水 準 を 確 保 できる ( 単 位 : 億 円 ) 年 度 2010 計 画 (H22) 2027( 名 ) (H39) 2028 (H40) 2045( 阪 ) (H57) 2046 (H58) 2050 (H62) 営 業 収 益 11,440 12,130 12,,470 13,540 14,670 14,670 営 業 利 益 2,790 3,310 2,,230 2,180 1,940 2,720 経 常 利 益 1,590 1,740 630 750 500 1,720-12 -

5 長 期 債 務 残 高 長 期 債 務 残 高 は 工 事 の 進 捗 に 伴 い 増 加 し 名 古 屋 開 業 時 及 び 大 阪 開 業 時 の 年 度 末 には 概 ね5 兆 円 の 水 準 まで 増 加 するが その 後 は 減 価 償 却 費 等 を 基 に 確 保 するキャッシュフローにより着 実 に 縮 減 できる 注 ) 長 期 債 務 残 高 のピークを 過 去 の 経 験 値 の 範 囲 内 である5 兆 円 とした 理 由 に ついては 資 料 3を 参 照 6 資 金 調 達 既 存 債 務 の 借 り 換 えも 含 めた 会 社 全 体 の 資 金 調 達 の 水 準 は 名 古 屋 開 業 に 向 け ての 工 事 の 進 捗 及 び 大 阪 開 業 に 向 けての工 事 の 進 捗 とともに 増 加 し ピーク 時 には いずれも7,000 億 円 程 度 まで 増 加 するが 一 時 的 なものであり 後 述 する 営 業 キャッシュフローを 基 に 円 滑 に 調 達 及 び 返 済 できる 見 込 みである 7 経 営 の 健 全 性 指 標 当 社 は 健 全 経 営 を 確 保 した 上 でこのプロジェクトを 進 めていくので 次 の 指 標 においても 経 営 の 健 全 性 を 確 保 できることが 示 される - 13 -

a. 自 己 資 本 比 率 健 全 経 営 を 確 保 した 上 で 推 進 するため 着 実 に 資 本 の 厚 みが 増 し 自 己 資 本 比 率 は 長 期 債 務 残 高 のピーク 時 においても 現 在 より 高 い40~50% の 水 準 となる 2009 年 度 末 (H21) 2027 年 度 末 (H39) 2045 年 度 末 (H57) 固 定 資 産 4 兆 8,401 億 円 9 兆 2,800 億 円 10 兆 1,300 億 円 資 産 その 他 1,702 億 円 1,700 億 円 1,700 億 円 計 5 兆 0,103 億 円 9 兆 4,500 億 円 10 兆 3,000 億 円 長 期 債 務 3 兆 1,170 億 円 4 兆 9,200 億 円 4 兆 6,900 億 円 負 債 その 他 8,366 億 円 5,800 億 円 6,200 億 円 計 3 兆 9,536 億 円 5 兆 5,000 億 円 5 兆 3,100 億 円 資 本 1 兆 0,567 億 円 3 兆 9,500 億 円 4 兆 9,900 億 円 ( 自 己 資 本 比 率 ) (21%) (42%) (48%) b. 営 業 キャッシュフローの 水 準 営 業 キャッシュフローについては 次 表 の 通 り 名 古 屋 開 業 までの 間 は 平 均 3,800 億 円 程 度 その 後 は 平 均 4,000 億 円 程 度 を 確 保 できると 想 定 している この3,800 億 円 程 度 という 水 準 は 平 成 20 年 度 の 連 結 決 算 実 績 において 金 融 機 関 を 除 く 東 証 1 部 上 場 企 業 の 中 で16 位 程 度 に 相 当 し トップクラスの 水 準 である キャッシュフロー 表 ( 年 度 平 均 ) 2010~27 年 度 (H22~39) 2028~45 年 度 (H40~57) 2046~50 年 度 (H58~62) 営 業 活 動 によるCF 3,800 億 円 4,000 億 円 5,000 億 円 当 期 純 利 益 1,800 億 円 800 億 円 800 億 円 減 価 償 却 費 2,000 億 円 3,100 億 円 4,100 億 円 その 他 ( 差 額 ) ±0 億 円 100 億 円 100 億 円 投 資 活 動 によるCF 4,800 億 円 3,900 億 円 1,700 億 円 新 幹 線 等 実 験 線 資 産 の 取 得 1,900 億 円 1,500 億 円 1,500 億 円 中 央 リニア 資 産 の 取 得 2,900 億 円 2,400 億 円 200 億 円 財 務 活 動 によるCF 1,000 億 円 100 億 円 3,300 億 円 長 期 資 金 の 調 達 3,000 億 円 3,000 億 円 900 億 円 長 期 債 務 の 返 済 2,000 億 円 3,100 億 円 4,200 億 円 現 金 等 の 増 減 ±0 億 円 ±0 億 円 ±0 億 円 - 14 -

営 業 キャッシュフローランキング (H20 年 度 連 結 銀 行 保 険 証 券 業 等 金 融 を 除 く) 順 位 企 業 営 業 キャッシュフロー 順 位 企 業 ( 単 位 : 億 円 ) 営 業 キャッシュフロー 1 NTT 25,141 16 ホンダ 3,836 2 トヨタ 自 動 車 14,769 17 中 部 電 力 3,589 3 NTTドコモ 11,737 18 住 友 商 事 3,456 4 日 産 自 動 車 8,907 19 丸 紅 3,436 5 KDDI 7,122 20 ブリヂストン 3,387 6 キヤノン 6,112 21 武 田 薬 品 工 業 3,263 7 東 京 電 力 5,991 22 セブン&アイ 3,100 8 JR 東 日 本 5,844 23 任 天 堂 2,878 9 三 井 物 産 5,827 24 関 西 電 力 2,813 10 日 立 製 作 所 5,589 25 伊 藤 忠 商 事 2,769 11 三 菱 商 事 5,504 26 JT 2,753 12 JR 東 海 4,596 27 新 日 鉱 HD 2,751 13 ソフトバンク 4,479 28 信 越 化 学 工 業 2,566 14 新 日 本 石 油 4,412 29 富 士 通 2,481 15 ソニー 4,072 30 九 州 電 力 2,471 注 ) 各 社 数 値 は 有 価 証 券 報 告 書 より 当 社 作 成 注 )セブン&アイはH21.2 月 期 キャノン ブリヂストンはH21.12 月 期 8 リスク 回 避 の 考 え 方 想 定 外 の 経 費 増 収 入 減 を 伴 うリスクに 対 しては 工 事 のペースを 調 整 し 債 務 縮 減 により 経 営 体 力 回 復 のための 時 間 調 整 を 行 うことで 計 画 を 完 遂 できる a. 考 えられるリスク 要 因 考 えられる 具 体 的 なリスク 要 因 を 例 示 すれば ⅰ 建 設 資 材 の 高 騰 等 による 工 事 費 の 増 大 ⅱ 難 工 事 等 による 工 事 遅 延 完 成 時 期 の 遅 れ ⅲ 金 利 上 昇 ⅳ 経 済 停 滞 人 口 減 少 による 需 要 減 ⅴ 高 速 道 路 無 料 化 による 収 入 減 ⅵ 社 会 全 体 の 物 価 上 昇 などがあるが いずれも 費 用 増 もしくは 収 入 減 を 伴 うものである b. 対 処 方 法 これらに 対 しては それぞれの 具 体 的 な 状 況 に 応 じて 工 事 (= 支 出 )のペー スを 落 とし その 間 長 期 債 務 の 縮 減 の 促 進 に 専 念 する これにより 長 期 債 務 を 再 び 適 正 な 水 準 に 戻 した 後 工 事 の 再 開 ペースの 回 復 を 行 うことにな る 逆 に 収 入 増 費 用 減 が 生 じれば 工 事 のペースアップを 目 指 すことと なる 仮 に 以 上 のリスクへの 対 処 により 開 業 目 標 年 度 の 延 期 が 生 ずることがあ ったとしても 当 社 は 自 己 負 担 でプロジェクトを 確 実 に 完 遂 できる - 15 -

4) 投 資 効 果 及 び 投 資 回 収 についての 考 え 方 当 社 にとって 中 央 新 幹 線 建 設 の 最 大 の 目 的 は 現 在 東 海 道 新 幹 線 が 担 ってい る 東 京 ~ 名 古 屋 ~ 大 阪 間 の 大 動 脈 輸 送 を 永 続 的 に 果 たしていくために 東 海 道 新 幹 線 が 抱 えている 経 年 劣 化 と 自 然 災 害 発 生 に 対 するリスクを 回 避 することである すなわち 投 資 の 目 的 は 地 震 対 策 や 降 雨 対 策 などと 同 様 に 安 全 対 策 投 資 として の 性 格 が 第 一 であって 鉄 道 事 業 者 が 関 連 事 業 として 行 う 駅 ビルやホテル 事 業 の ように 投 下 資 金 の 回 収 自 体 を 至 上 命 題 とするものではない したがって 中 央 新 幹 線 建 設 に 対 する 投 資 について 単 独 での 投 資 回 収 の 可 否 や 回 収 に 要 する 年 数 は 投 資 判 断 の 適 否 のポイントではない このようにリスク 回 避 を 主 目 的 とする 中 央 新 幹 線 の 建 設 投 資 において 当 社 が 経 営 上 クリアーすべき 課 題 は 局 面 毎 に 次 の 通 りである 1 建 設 期 間 中 から 開 業 まで 中 央 新 幹 線 の 建 設 費 について 東 海 道 新 幹 線 の 生 み 出 すキャッシュフローを 中 心 に 一 定 の 長 期 債 務 残 高 の 限 度 内 の 借 入 れにより 捻 出 し 健 全 経 営 を 維 持 し ながら 建 設 を 完 遂 できることが 必 要 である 2 開 業 後 この 局 面 では 東 海 道 新 幹 線 との 一 元 経 営 のもと 健 全 経 営 を 維 持 しつつ 中 央 新 幹 線 建 設 のプロセスで 増 加 した 長 期 債 務 を 減 少 軌 道 に 乗 せることが 必 要 である すなわち 国 鉄 改 革 において 誕 生 した 当 社 の 使 命 は 東 海 道 新 幹 線 により 日 本 の 大 動 脈 輸 送 を 担 うことと 同 時 に 東 海 道 新 幹 線 の 収 益 力 により 国 鉄 改 革 で 当 社 が 分 担 することとなった 長 期 債 務 ( 約 5.5 兆 円 )を 着 実 に 返 済 していくこ とであったが 中 央 新 幹 線 の 開 業 により 一 段 とリスクに 強 い 永 続 性 のある 事 業 基 盤 が 確 立 した 後 においては 東 海 道 新 幹 線 と 中 央 新 幹 線 の 一 元 経 営 の 下 元 々の 使 命 であった 長 期 債 務 の 返 済 をより 確 実 に 行 っていくことが 課 題 とな る この2つの 局 面 それぞれにおいて 上 記 の 課 題 が 十 分 に 達 成 できることについて は 既 に 3-3) 経 営 諸 元 において 検 証 し 確 認 した 通 りである - 16 -

総 括 すれば 中 央 新 幹 線 建 設 に 対 する 投 資 は 東 海 道 新 幹 線 の 経 年 劣 化 と 大 災 害 発 生 に 対 するリスク 回 避 の 抜 本 策 を 実 現 することであり この 実 現 プロセスであ る 建 設 中 及 び 開 業 後 を 通 じて 東 海 道 新 幹 線 と 中 央 新 幹 線 の 一 元 経 営 の 下 一 貫 して 健 全 経 営 を 確 保 でき さらに 日 本 の 大 動 脈 輸 送 と 長 期 債 務 の 返 済 という 大 本 の 使 命 をより 力 強 い 形 で 実 現 できることについての 見 通 しを 得 られたことから 当 社 経 営 にとって 有 意 義 で 合 理 的 な 投 資 と 判 断 したものである 5)プロジェクト 推 進 を 支 える 政 策 ( 要 望 ) プロジェクト 推 進 に 際 しては 国 への 財 政 支 援 は 求 めず 民 間 企 業 として 経 営 の 自 由 投 資 の 自 主 性 を 確 保 しながら 推 進 する しかしながら 中 央 新 幹 線 の 実 現 は 現 在 東 海 道 新 幹 線 が 担 っている 日 本 の 大 動 脈 輸 送 を 二 重 系 化 し さらには 超 電 導 リニア 技 術 による 高 速 化 により 飛 躍 的 な 時 間 短 縮 を 図 るもの であるので 日 本 の 経 済 社 会 全 体 に 対 する 貢 献 は 大 きいと 自 負 している これを 踏 まえて 中 央 新 幹 線 の 建 設 を 促 進 し それを 支 えるべく 整 合 性 のあ る 施 策 の 推 進 を 要 請 したい 具 体 的 には 1 競 争 力 収 益 力 を 損 なう 高 速 道 路 の 無 料 化 反 対 当 社 は 東 海 道 新 幹 線 による 日 本 の 大 動 脈 輸 送 の 維 持 発 展 と12の 在 来 線 で 構 成 する 鉄 道 ネットワークを 維 持 していくことを 使 命 としており この 使 命 を 将 来 にわたって 永 続 的 に 果 たしていくために 中 央 新 幹 線 の 建 設 を 自 己 負 担 で 行 うものである したがって 東 海 道 新 幹 線 と 並 行 する 東 名 名 神 第 2 名 神 建 設 中 である 第 2 東 名 など 当 社 の 経 営 する 路 線 と 並 行 する 高 速 道 路 の 無 料 化 ないし 料 金 低 減 施 策 に 国 費 を 投 入 することは 当 社 の 路 線 の 競 争 力 と 収 益 力 を 損 ない 中 央 新 幹 線 建 設 の 推 進 力 を 減 じるものであるので 反 対 である 2 将 来 の 導 入 が 検 討 中 とされている 環 境 税 制 などの 環 境 政 策 は 企 業 活 力 を 損 なうことなく また 鉄 道 の 優 れた 環 境 特 性 を 尊 重 した 内 容 となること 地 球 環 境 保 全 の 一 環 として 環 境 税 制 の 導 入 をはじめとする 施 策 が 検 討 されて いるとのことであるが 政 策 の 検 討 策 定 実 施 にあたっては 企 業 活 力 を 損 い 経 済 社 会 の 沈 滞 を 招 くことを 避 けることはもとより 鉄 道 が 他 の 輸 送 モード に 比 して 環 境 特 性 に 優 れた 輸 送 機 関 であることを 十 分 に 考 慮 いただき 競 合 輸 送 機 関 との 関 係 において 鉄 道 の 利 用 を 減 じ ひいては 鉄 道 事 業 者 が 不 合 理 な 負 担 を 被 ることがないよう 要 請 する - 17 -

4. 早 期 開 業 に 向 け 早 期 に 着 工 を 工 事 は 完 成 までに10 年 を 超 える 期 間 を 要 し 早 期 実 現 のために 早 期 着 工 が 必 要 さらに 最 新 技 術 維 持 のため 実 験 線 の 延 伸 完 成 から 間 断 なく 着 手 することが 重 要 建 設 主 体 に 指 名 されれば 最 新 技 術 により 環 境 にも 十 分 配 慮 して 実 施 1) 工 事 は 完 成 までに10 年 以 上 の 長 期 間 を 要 し 早 期 開 業 のためには でき 得 る 限 り 早 期 に 工 事 に 着 手 しなければならない 鉄 道 インフラは 一 般 的 に 言 っても 完 成 までに 長 期 間 を 要 するものである し かも 南 アルプスのトンネル 等 の 長 大 トンネルの 建 設 は 技 術 的 には 十 分 に 可 能 であるが 自 然 が 相 手 であり 大 きな 出 水 などの 予 想 外 の 事 態 に 備 え 早 期 に 着 手 した 後 実 態 に 即 して 堅 実 に 工 事 を 進 めることが 全 体 の 工 程 管 理 を 確 実 なも のとすることにつながる 2) 超 電 導 リニアの 最 先 端 技 術 の 維 持 のため 実 験 線 工 事 から 間 断 なく 着 工 するこ とが 必 要 である 超 電 導 リニアに 必 要 な 部 材 については 平 成 25 年 度 中 の 早 期 完 成 を 目 指 して 工 事 を 行 っている 山 梨 実 験 線 の 延 伸 と 仕 様 変 更 に 向 け 関 係 企 業 と 連 携 して 技 術 開 発 と 生 産 を 進 めている その 一 方 で 中 央 新 幹 線 は 整 備 計 画 決 定 後 環 境 アセス( 約 3 年 間 )を 挟 んで 着 工 となるが この 着 工 が 遅 れれば 経 営 リスクを 負 って 超 電 導 リニアに 関 する 最 先 端 技 術 に 優 秀 な 人 材 や 資 金 などの 経 営 資 源 を 投 入 している 関 係 企 業 にとっ て 実 験 線 工 事 の 完 成 と 着 工 時 期 との 間 隔 が 広 がり 工 事 の 中 断 期 間 を 生 むことに なるので これは 企 業 にとって 大 きな 負 担 となり 技 術 開 発 に 障 害 を 招 きかねな い 超 電 導 リニア 技 術 は 実 験 線 の 工 事 から 本 線 部 分 の 着 工 まで 間 断 なく 投 資 を 継 続 してこそ 関 係 企 業 も 含 めて 強 い 開 発 力 を 維 持 できるものであり そのため にも 早 期 の 着 工 が 必 要 である 3) 最 新 技 術 により 環 境 に 十 分 配 慮 して 工 事 を 実 施 工 事 を 進 めるにあたっては 国 内 外 の 工 事 実 績 を 踏 まえて 長 大 山 岳 トンネル 工 事 や 都 市 部 の 地 下 深 い 部 分 でのトンネル 掘 削 工 事 について 最 新 技 術 により 実 施 する その 際 自 然 環 境 及 び 生 活 環 境 を 守 ることを 重 視 して 計 画 施 工 の 各 段 階 にお - 18 -

いて 環 境 影 響 評 価 法 など 関 係 法 令 に 則 って 適 切 に 手 続 きを 行 うことをはじめ 自 然 環 境 や 生 活 環 境 などに 十 分 配 慮 し 影 響 を 及 ぼすことがないよう 取 組 みに 万 全 を 期 していく 具 体 的 には 近 年 環 境 にやさしい 建 設 技 術 が 発 達 しており 例 えば 南 アルプ スにおける 建 設 工 事 に 際 しては 既 に 電 力 会 社 において 山 間 部 の 国 立 公 園 の 地 下 に 導 水 路 トンネルや 発 電 所 を 設 置 しているので そのような 実 績 なども 踏 まえた 上 で 最 新 技 術 を 適 切 に 選 択 し 自 然 環 境 に 十 分 に 配 慮 して 取 り 組 んでいく - 19 -

資 料 1 構 造 物 の 経 年 劣 化 への 備 えについて 長 大 工 事 間 合 いによる 臨 時 総 点 検 と 若 返 り 工 事 ( 昭 和 49 年 度 ~ 昭 和 56 年 度 ) 大 規 模 改 修 ( 平 成 30 年 度 ~ 平 成 39 年 度 計 画 ) 内 容 内 容 - 軌 道 ロングレール 更 換 分 岐 器 更 換 伸 縮 継 目 更 換 橋 マクラギ 更 換 - 電 気 重 架 線 化 - 土 木 構 造 物 橋 りょうけた 座 修 繕 程 度 で 構 造 物 そのもののの 取 り 替 えは なし - 土 木 構 造 物 全 ての 鋼 橋 ( 約 1,500 連 ) 取 替 および 取 替 と 同 等 の 効 果 を 有 する 工 事 (コンクリート 橋 トン ネル) 例 : 鋼 橋 (トラス 橋 ) 取 替 別 線 は 不 可 能 例 : 分 岐 器 全 更 換 大 型 重 量 構 造 物 の 取 替 であり 改 修 とはいえ 大 規 模 工 事 となる 写 真 出 典 : 新 幹 線 保 線 ものがたり 例 :コンクリート 橋 全 断 面 修 復 人 手 中 心 の 点 検 工 事 半 日 運 休 が8 年 間 で48 回 この 補 修 方 法 は 繰 り 返 し 実 施 するこ とは 一 層 困 難 大 規 模 改 修 を 行 っても 尚 構 造 物 は 永 久 ではなく いずれは 取 替 が 必 要 - 20 -

参 考 いま これと 同 じことを 行 えば 収 入 減 による 当 社 の 経 営 的 な 損 失 とは 別 に 1,000 万 人 を 超 える 利 用 者 に 影 響 し 日 本 の 経 済 社 会 に 極 めて 大 きなダメージを 与 える ことになる 工 事 規 模 が 格 段 に 大 きいので 影 響 (ダメージ)も 相 当 に 大 規 模 となる ことは 避 けられない - 21 -

資 料 2 収 入 想 定 について 今 回 の 長 期 試 算 見 通 しの 収 入 想 定 については 4 項 目 調 査 で 用 いたモデル 推 計 によ る 需 要 の 予 測 値 に 拠 らず 収 入 実 績 の 推 移 と 主 な 競 合 相 手 である 航 空 機 との 競 争 の 実 績 等 を 踏 まえて 直 接 収 入 を 見 積 っている 名 古 屋 開 業 時 : 収 入 10% 増 ( 当 初 は5% 増 その 後 10 年 で 上 記 の10% 増 に) 大 阪 開 業 時 : 収 入 15% 増 この 収 入 想 定 値 を 開 業 時 点 の 賃 率 の 想 定 値 で 除 して 輸 送 需 要 量 に 換 算 した 結 果 と しては 名 古 屋 及 び 大 阪 の 開 業 時 点 のレベル 及 び 開 業 による 増 加 量 とも 4 項 目 調 査 の 需 要 予 測 を 下 回 る 固 めの 結 果 が 得 られる 算 出 の 手 法 が 異 なるのは 目 的 が 違 うことによるものである 企 業 経 営 の 立 場 から 健 全 経 営 の 確 保 を 確 認 することを 目 的 とする 収 入 算 出 の 根 拠 としては 国 の 目 標 値 に 基 づいた 十 数 年 先 の 経 済 成 長 率 などの 社 会 経 済 指 標 を 説 明 変 数 とする 需 要 予 測 モデルに 拠 るのではなく 自 らの 経 験 に 基 づき 確 信 を 持 てる 手 法 で 手 堅 く 算 出 することとし これは 株 主 に 対 する 説 明 責 任 の 面 からも 必 要 である との 判 断 によるものである 1. 収 入 想 定 の 裏 付 けとした 考 え 方 名 古 屋 開 業 による 収 入 10% 増 大 阪 開 業 による 収 入 15% 増 は 次 の3つの 要 素 からの 積 み 上 げに 見 合 う 固 めの 想 定 である 1 現 在 の 到 達 時 間 と 新 幹 線 航 空 のシェアを 踏 まえた 航 空 からの 転 移 2 便 利 になるので 運 賃 料 金 はアップ ( 仮 に 東 京 ~ 名 古 屋 +700 円 東 京 ~ 大 阪 +1,000 円 ) 3 このほか 高 速 道 路 からの 転 移 や 誘 発 効 果 による 新 規 の 需 要 増 加 1) 大 阪 開 業 に 伴 う 増 収 額 試 算 の 前 提 とした 収 入 額 名 古 屋 開 業 前 1.1( 名 古 屋 開 業 により+10%) 1.15( 大 阪 開 業 により+15%) 2,720 億 円 の 増 収 内 訳 1 飛 躍 的 な 時 間 短 縮 による 航 空 機 からの 転 移 に 伴 う 増 収 額 1,590 億 円 新 幹 線 と 航 空 機 との 競 争 においては 新 幹 線 の 到 達 時 間 が 短 くなるほど 新 幹 線 のシェアが 増 える 関 係 にあるので この 関 係 により 超 電 導 リニアの 到 達 時 間 短 縮 効 果 により 航 空 機 からの 転 移 を 推 定 することで 増 収 額 を 見 積 る - 22 -

推 定 の 手 順 シェアの 変 化 現 在 の 到 達 時 間 とシェアの 関 係 は 次 の 通 り 超 電 導 リニアによる 到 達 時 間 の 短 縮 によるシェアの 変 化 を 推 定 新 幹 線 の 到 達 時 間 新 幹 線 のシェア 現 行 開 業 後 20 年 度 開 業 後 東 京 圏 大 阪 圏 岡 山 県 広 島 県 山 口 県 福 岡 県 145 分 192 分 228 分 261 分 291 分 67 分 126 分 162 分 194 分 230 分 82% 67% 58% 48% 10% 100% 程 度 85% 75% 65% 20% 名 古 屋 圏 福 岡 県 198 分 187 分 49% 50% 上 記 の2つを1つの 図 にまとめると 次 の 通 り - 23 -

到 達 時 間 短 縮 に 伴 う 料 金 アップ 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 東 京 圏 ~ 大 阪 圏 の 運 賃 料 金 は 現 在 の のぞみ 指 定 席 に 対 して 仮 に+1,000 円 の 水 準 15,050 円 ( 税 込 み)と 想 定 また 名 古 屋 圏 ~ 大 阪 圏 は+400 円 を 想 定 増 収 額 の 計 算 シェア 拡 大 に 伴 い 増 加 した 利 用 者 数 に 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 大 阪 までの 運 賃 料 金 を 乗 じて 増 収 額 を 計 算 航 空 機 からの 年 間 転 移 数 a 当 社 の 収 入 ( 税 抜 き) 単 価 増 収 額 大 阪 圏 835 万 人 14,333 円 1,200 億 円 東 京 圏 山 陽 筋 4 県 271 万 人 14,333 円 390 億 円 名 古 屋 圏 福 岡 県 2 万 人 6,457 円 合 計 1,108 万 人 - 1,590 億 円 2 東 海 道 新 幹 線 の 利 用 者 が 転 移 することによる 増 収 額 520 億 円 現 在 の 東 海 道 新 幹 線 の のぞみ 利 用 者 は 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 開 業 後 は これに 転 移 するので 発 着 に 着 目 したデータをベースにして 東 海 道 新 幹 線 から 転 移 による 増 収 額 を 見 積 る 推 定 手 順 転 移 する 利 用 者 数 については 都 府 県 間 の 発 着 データを 基 に 中 央 新 幹 線 のルートから 外 れる 地 域 の 利 用 者 を 除 き 中 央 新 幹 線 に 転 移 すると 想 定 到 達 時 間 短 縮 に 伴 う 料 金 アップについては 上 記 1に 記 載 した 区 間 及 びア ップ 額 のほか 東 京 圏 ~ 名 古 屋 圏 を 仮 に+700 円 とするなど 区 間 ごと に 距 離 に 比 例 する 形 で 想 定 上 記 の2つを 乗 じて 得 られる 増 収 額 は 次 の 通 り 東 京 圏 名 古 屋 圏 東 海 道 新 幹 線 から 当 社 の 収 入 ( 税 抜 き) の 年 間 転 移 数 b 料 金 アップ 増 収 額 名 古 屋 圏 2,229 万 人 667 円 145 億 円 大 阪 圏 3,179 万 人 952 円 280 億 円 山 陽 筋 4 県 608 万 人 55 億 円 大 阪 圏 923 万 人 山 陽 筋 4 県 222 万 人 381 円 40 億 円 合 計 7,161 万 人 - 520 億 円 - 24 -

3 その 他 新 規 誘 発 等 による 増 収 額 610 億 円 上 記 1 及 び2のほか 飛 躍 的 な 時 間 短 縮 に 伴 い 都 市 圏 間 の 流 動 が 大 いに 活 性 化 することによる 新 規 誘 発 や 高 速 道 路 からの 転 移 による 増 収 効 果 も 十 分 に 期 待 できる また 山 梨 県 長 野 県 など 中 央 新 幹 線 各 駅 の 新 規 利 用 や 東 海 道 新 幹 線 ひかり こだま 停 車 駅 の 利 便 性 向 上 に 伴 う 利 用 増 も 期 待 できる 大 阪 開 業 効 果 として 想 定 した 増 収 額 2,720 億 円 と 上 記 の2つの 要 素 の 合 計 額 の 差 610 億 円 がこの 新 規 誘 発 等 であり これは 次 表 の 区 間 における6%の 利 用 増 に 相 当 するが 4 項 目 調 査 の 需 要 予 測 モデルの 東 海 道 新 幹 線 航 空 以 外 の 他 交 通 機 関 からの 転 換 は7% 新 規 誘 発 は24%であるので この6% は 相 当 固 めの 見 込 みである 東 京 圏 名 古 屋 圏 年 間 の 新 規 当 社 の 収 入 ( 税 抜 き) 誘 発 者 数 (a+b) 6% 単 価 増 収 額 名 古 屋 圏 134 万 人 10,933 円 145 億 円 大 阪 圏 241 万 人 14,333 円 345 億 円 山 陽 筋 4 県 53 万 人 75 億 円 大 阪 圏 55 万 人 山 陽 筋 4 県 13 万 人 6,457 円 45 億 円 合 計 496 万 人 - 610 億 円 注 )1~3のいずれにおいても 旅 客 地 域 流 動 調 査 の 都 府 県 間 データを 使 用 し 三 大 都 市 圏 の 括 りについては 次 の 通 りとした これは 次 項 2) 名 古 屋 開 業 に 伴 う 増 収 額 においても 同 じである 東 京 圏 : 茨 城 県 埼 玉 県 千 葉 県 東 京 都 神 奈 川 県 名 古 屋 圏 : 愛 知 県 岐 阜 県 三 重 県 大 阪 圏 : 京 都 府 大 阪 府 兵 庫 県 奈 良 県 2) 名 古 屋 開 業 に 伴 う 増 収 額 試 算 の 前 提 とした 収 入 額 名 古 屋 開 業 前 1.1( 名 古 屋 開 業 により+10%) 1,030 億 円 の 増 収 内 訳 1 飛 躍 的 な 時 間 短 縮 による 航 空 機 からの 転 移 に 伴 う 増 収 額 690 億 円 第 一 局 面 として 名 古 屋 までの 開 業 であるが 名 古 屋 での 乗 換 えに 必 要 な15 分 程 度 を 考 慮 しても 超 電 導 リニアによる 到 達 時 間 の 短 縮 効 果 は 大 きいので 上 記 の 大 阪 開 業 と 同 じ 考 え 方 及 び 手 順 で 航 空 機 からの 転 移 による 増 収 額 を 見 積 る - 25 -

推 定 の 手 順 シェアの 変 化 現 在 の 到 達 時 間 とシェアの 関 係 は 次 の 通 り 超 電 導 リニアによる 到 達 時 間 の 短 縮 によるシェアの 変 化 を 推 定 新 幹 線 の 到 達 時 間 新 幹 線 のシェア 現 行 開 業 後 20 年 度 開 業 後 大 阪 圏 145 分 103 分 82% 90% 程 度 岡 山 県 192 分 150 分 67% 75% 東 京 圏 広 島 県 228 分 186 分 58% 65% 山 口 県 261 分 218 分 48% 55% 福 岡 県 291 分 253 分 10% 15% 上 記 の2つを1つの 図 にまとめると 次 の 通 り - 26 -

到 達 時 間 短 縮 に 伴 う 料 金 アップ 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 東 京 圏 ~ 大 阪 圏 の 運 賃 料 金 は 名 古 屋 までの 到 達 時 間 短 縮 効 果 により 現 在 の のぞみ 指 定 席 に 対 して 仮 に+700 円 の 水 準 14,750 円 ( 税 込 み)と 想 定 増 収 額 の 計 算 シェア 拡 大 に 伴 い 増 加 した 利 用 者 数 に 超 電 導 リニアによる 中 央 新 幹 線 の 大 阪 までの 運 賃 料 金 を 乗 じて 増 収 額 を 計 算 東 京 圏 航 空 機 からの 当 社 の 収 入 ( 税 抜 き) 年 間 転 移 数 単 価 増 収 額 大 阪 圏 369 万 人 14,048 円 520 億 円 山 陽 筋 4 県 123 万 人 170 億 円 合 計 492 万 人 - 690 億 円 2 東 海 道 新 幹 線 の 利 用 者 が 転 移 することによる 増 収 額 340 億 円 現 在 の 東 海 道 新 幹 線 のぞみ 利 用 者 については 東 京 圏 ~ 名 古 屋 圏 の 利 用 者 はもとより 大 阪 圏 をはじめ 名 古 屋 以 西 の のぞみ 利 用 者 についても 超 電 導 リニアによる 到 達 時 間 短 縮 効 果 を 踏 まえて 中 央 新 幹 線 に 転 移 するので 発 着 に 着 目 したデータをベースに 東 海 道 新 幹 線 から 転 移 による 増 収 額 を 見 積 る 推 定 手 順 転 移 する 利 用 者 数 については 都 府 県 間 の 発 着 データを 基 に 中 央 新 幹 線 のルートから 外 れる 地 域 の 利 用 者 を 除 き 中 央 新 幹 線 に 転 移 すると 想 定 到 達 時 間 短 縮 に 伴 う 料 金 アップについては 上 記 1の 通 り 東 京 圏 ~ 名 古 屋 圏 で+700 円 を 想 定 上 記 の2つを 乗 じて 得 られる 増 収 額 は 次 の 通 り 東 京 圏 東 海 道 新 幹 線 から 当 社 の 収 入 ( 税 抜 き) の 年 間 転 移 数 料 金 アップ 増 収 額 名 古 屋 圏 2,229 万 人 667 円 145 億 円 大 阪 圏 2,523 万 人 165 億 円 山 陽 筋 4 県 440 万 人 30 億 円 合 計 5,192 万 人 - 340 億 円 3 その 他 新 規 誘 発 等 による 増 収 額 上 記 1 及 び2のほか 飛 躍 的 な 時 間 短 縮 に 伴 い 都 市 圏 間 の 流 動 特 に 東 京 圏 ~ 名 古 屋 圏 の 流 動 が 大 いに 活 性 化 することによる 新 規 誘 発 や 高 速 道 路 からの 転 移 による 増 収 効 果 も 十 分 に 想 定 される また 山 梨 県 長 野 県 など 中 央 新 幹 線 - 27 -

各 駅 の 新 規 利 用 や 東 海 道 新 幹 線 ひかり こだま 停 車 駅 の 利 便 性 向 上 に 伴 う 利 用 増 も 期 待 できる 2. 需 要 予 測 モデルとの 比 較 1) 今 回 の 収 入 想 定 を 需 要 に 換 算 すると 当 社 の 長 期 試 算 見 通 しでは 名 古 屋 開 業 までの 収 入 について 足 元 5 年 の 平 均 値 に 高 速 道 路 料 金 政 策 の 影 響 を 織 り 込 んだ 水 準 を 前 提 としており 輸 送 量 につ いても これを 踏 まえた431 億 人 キロの 水 準 で 推 移 する 前 提 である 名 古 屋 開 業 後 及 び 大 阪 開 業 後 は 中 央 新 幹 線 の 運 賃 料 金 について 1. 収 入 想 定 の 裏 付 けとした 考 え 方 に 記 載 の 通 り 仮 に 東 京 ~ 名 古 屋 +700 円 東 京 ~ 大 阪 +1,000 円 すなわち 現 在 の 運 賃 料 金 に 対 して 約 7%のアップを 想 定 している これにより 東 海 道 新 幹 線 も 含 めた 全 体 の 賃 率 は3% 程 度 アッ プすることとなり 収 入 を 賃 率 で 除 して 輸 送 量 に 換 算 すると 名 古 屋 開 業 後 の 収 入 は 累 計 10% 増 となった 状 態 で460 億 人 キロ 大 阪 開 業 後 は529 億 人 キロ となる 名 古 屋 開 業 前 に 対 する 増 加 率 換 算 した 輸 送 量 収 入 想 定 賃 率 の 想 定 値 輸 送 量 ( 定 期 外 ) 名 古 屋 開 業 まで ± 0.0% ±0.0% ± 0.0% 431 億 人 キロ 名 古 屋 開 業 当 初 + 5.0% +3.0% + 1.9% 439 億 人 キロ 10 年 後 +10.0% + 6.8% 460 億 人 キロ 大 阪 開 業 +26.5% +22.8% 529 億 人 キロ 大 阪 開 業 直 前 の 収 入 に 対 しては +15%である 2) 比 較 及 び 比 較 結 果 についての 考 量 一 方 4 項 目 調 査 で 用 いたモデル 推 計 による 需 要 の 予 測 値 は 次 表 の 通 りであ り 当 社 の 収 入 想 定 から 換 算 した 輸 送 量 は いずれの 時 点 においても この8 割 前 後 の 水 準 である 中 央 新 幹 線 + 東 海 道 新 幹 線 ( 定 期 外 )の 輸 送 量 当 社 の 収 入 想 定 ( 輸 送 量 換 算 ) 4 項 目 調 査 のモデル 推 計 の 需 要 予 測 値 備 考 名 古 屋 開 業 まで or 431 億 人 キロ/503 億 人 キロ 431 億 人 キロ 503 億 人 キロ 2025 年 中 央 新 幹 線 なし =85.7% 名 古 屋 開 業 当 初 439 億 人 キロ 568 億 人 キロ 460 億 人 キロ/568 億 人 キロ 10 年 後 460 億 人 キロ - =81.0% 529 億 人 キロ/675 億 人 キロ 大 阪 開 業 529 億 人 キロ 675 億 人 キロ =78.4% - 28 -

また 4 項 目 調 査 で 用 いたモデル 推 計 による 需 要 の 予 測 値 における 中 央 新 幹 線 の 開 業 効 果 は 次 表 の 通 り 名 古 屋 開 業 +13% 大 阪 開 業 +33%であるの で 当 社 の 収 入 想 定 において 見 込 む+10% +26.5%をいずれも 上 回 る 効 果 となっている 4 項 目 調 査 のモデル 推 計 の 需 要 予 測 値 中 央 新 幹 線 東 海 道 新 幹 線 のみ 開 業 効 果 + 東 海 道 新 幹 線 c ( 中 央 新 幹 線 なし) d c/d 名 古 屋 開 業 (2025) 568 億 人 キロ 503 億 人 キロ +13% 大 阪 開 業 (2045) 675 億 人 キロ 506 億 人 キロ +33% このように 当 社 の 収 入 想 定 は 4 項 目 調 査 で 用 いたモデル 推 計 による 需 要 の 予 測 値 と 比 べて 固 めの 想 定 になっているが 両 者 の 差 は その 目 的 手 法 が 異 なることによるものであり 当 社 が 採 った 方 法 は 企 業 としてリスクを 負 って も 必 ずやり 遂 げることができるかどうかを 判 断 するためのものであるので こ の 数 値 が 需 要 予 測 モデルの 数 値 を 下 回 る 固 めの 収 入 想 定 であることは 当 社 が 十 分 に 計 画 を 完 遂 できることを 示 している - 29 -

資 料 3 長 期 債 務 残 高 の 水 準 について 当 社 は 東 海 道 新 幹 線 を 主 力 とする 生 産 性 の 高 い 企 業 体 質 であるとはいえ 長 期 債 務 残 高 を 一 定 の 範 囲 内 に 抑 えて 健 全 経 営 を 堅 持 するための 財 務 規 律 を 保 つ 必 要 が あり 次 の 指 標 及 び 過 去 の 経 験 から 長 期 債 務 残 高 を 5 兆 円 以 内 とすることが 適 切 かつ 必 要 と 考 えている これについては 長 期 債 務 残 高 / 売 上 高 及 び 長 期 債 務 残 高 / 営 業 キャッシュフローの 企 業 比 較 返 済 能 力 金 利 上 昇 リスクの4 点 から 合 理 性 を 説 明 できる 1. 長 期 債 務 残 高 5 兆 円 は 残 高 のレベルが 大 きいだけではなく 売 上 高 に 比 べて 突 出 した 水 準 である 金 融 機 関 を 除 いて 単 体 で5 兆 円 を 超 える 長 期 債 務 を 抱 える 上 場 会 社 は 東 京 電 力 のみである また 金 融 機 関 を 除 き 3 兆 円 を 超 える 長 期 債 務 を 抱 える 上 場 会 社 で 長 期 債 務 残 高 / 売 上 高 の 比 率 が3 倍 を 超 える 会 社 は 皆 無 である 設 備 投 資 の 多 い 公 益 事 業 会 社 等 と 比 べても 当 社 の 長 期 債 務 残 高 / 売 上 高 の 比 率 は 格 段 に 高 い 5.00 4.83 売 上 高 債 務 比 率 軸 ( 倍 ) 4.00 3.00 2.00 1.00 4.06 3 兆 円 を 超 える 長 期 債 務 を 抱 える 上 場 会 社 (3 社 のみ 金 融 機 関 を 除 く)で 長 期 債 務 残 高 / 売 上 高 の 比 率 が3 倍 を 超 える 会 社 は 皆 無 である 2.72 2.76 1.77 2.04 電 力 会 社 でも2~1 倍 1.26 1.11 一 般 の 事 業 会 社 は1 倍 未 満 0.41 0.38 0.31 0.27 0.41 0.00 長 期 債 務 残 高 当 社 JR 東 日 本 電 源 開 発 H3 H39 想 定 H21 H3 H20 (H20) 東 京 電 力 (H20) 関 西 電 力 (H20) NTT (H20) 新 日 本 製 鉄 (H20) 日 立 製 作 所 (H20) 三 菱 商 事 (H20) JAL (H20) 5.46 兆 円 4.92 兆 円 3.12 兆 円 5.38 兆 円 3.48 兆 円 1.32 兆 円 7.13 兆 円 2.86 兆 円 4.29 兆 円 1.19 兆 円 0.82 兆 円 2.99 兆 円 0.80 兆 円 注 )NTT JAL 以 外 は 単 体 ベース 注 ) 各 社 数 値 は 有 価 証 券 報 告 書 より 当 社 作 成 - 30 -

2. 営 業 キャッシュフローを 踏 まえると 借 金 は5 兆 円 まで 長 期 債 務 残 高 / 営 業 CFの 比 率 は 設 備 投 資 の 多 い 公 益 事 業 会 社 においても 通 常 は10 倍 以 下 であり 高 くなった 時 点 でも13~14 倍 程 度 まで 当 社 についても この 倍 率 が 返 済 能 力 に 見 合 った 借 り 入 れ 能 力 の 限 界 とみるべき である 当 社 の 営 業 CFを 踏 まえると 長 期 債 務 は5 兆 円 程 度 まで 30 25 一 般 に 長 期 債 務 残 高 / 営 業 CF 比 率 は10 倍 以 下 比 率 が 高 い 企 業 でも13~14 倍 まで 当 社 の 名 古 屋 開 業 までの 営 業 CFの 平 均 は3,800 億 円 程 度 であり その13~14 倍 は5 兆 円 前 後 である H16 H17 H18 H19 H20 営 業 20 C F 債 務 比 15 14 率 ( 13 倍 ) 10 破 綻 5 0 当 社 想 定 JR 東 日 本 阪 急 阪 神 東 急 電 鉄 電 源 開 発 東 京 電 力 関 西 電 力 NTT 新 日 本 製 鉄 日 立 製 作 所 JAL 注 : 当 社 想 定 以 外 は 連 結 ベース 注 : 各 社 数 値 は 有 価 証 券 報 告 書 より 当 社 作 成 3. 長 期 債 務 残 高 が 大 きいと 利 払 い 負 担 が 重 いことから 元 本 の 縮 減 は 進 まない 当 社 の 経 験 から5 兆 円 を 境 に 縮 減 スピードがアップする 長 期 債 務 残 高 が5 兆 円 を 超 えると 長 期 債 務 の 縮 減 が 進 まない 長 期 債 務 残 高 が 大 きいと 利 子 負 担 が 重 いため 縮 減 がなかなか 進 まない 当 社 の 経 験 から 5 兆 円 以 下 ではスピードがアップする 55,000 54,562 54,223 53,920 53,463 52,785 51,643 50,452 長 期 債 務 残 高 ( 億 円 ) 50,000 最 初 の5,000 億 円 の 縮 減 に7 年 49,222 48,010 45,608 45,000 次 の5,000 億 円 の 縮 減 に3 年 42,893 40,000 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13-31 -

4. 長 期 債 務 残 高 膨 張 時 の 金 利 上 昇 は 経 営 に 大 きな 負 担 である 多 額 の 債 務 を 借 り 換 えつつ 運 用 していく 中 で 金 利 が 上 昇 すると 毎 年 の 利 子 負 担 は 経 営 の 重 圧 となる 特 に 名 古 屋 開 業 と 大 阪 開 業 に 向 けて 長 期 債 務 残 高 が 漸 増 し 利 子 負 担 は 重 くな る こうした 時 点 で 金 利 上 昇 や 景 気 変 動 があっても それを 乗 り 越 えて 健 全 経 営 を 回 復 するためには 長 期 債 務 残 高 を 一 定 のレベルに 抑 える 必 要 がある ⅰ 例 えば 名 古 屋 開 業 直 後 において 長 期 債 務 残 高 5 兆 円 で 金 利 が0.75% 上 昇 すると 配 当 可 能 利 益 を 割 り 込 むこととなる ⅱ 長 期 債 務 残 高 の 増 加 は 当 然 調 達 リスクも 増 加 させる 仮 に 長 期 債 務 残 高 6 兆 円 を 想 定 すると ピークの 年 には 新 規 借 換 えを 合 わせて1 年 間 で1 兆 円 を 超 える 調 達 が 必 要 になる こうした 多 額 の 調 達 は 現 実 には 極 めて 難 しい - 32 -