MWE20 Dec. 20 MIMO-OTA 測 定 したいこと と できること 唐 沢 好 男 電 気 通 信 大 学 先 端 ワイヤレスコミュニケーション 研 究 センター(AWCC)
講 演 の 内 容 ) MIMO-OTAとは 2) MIMO-OTAでしたいこと 3) Reverberation-Chamber-Type ( 電 波 反 射 箱 )OTA 4) フェージングエミュレータ 型 OTA 5) まとめ( したいこと と できること )
MIMOの 研 究 動 向 情 報 伝 送 方 式 システム 応 用 装 置 開 発 ( 基 地 局 端 末 ) かなり 研 究 開 発 が 進 んできた MIMO 端 末 特 性 評 価 環 境 構 築 と 測 定 法 ニーズが 高 まってきている まだ 研 究 が 薄 い 標 準 測 定 法 の 必 要 性 2
MIMO 端 末 を 実 際 に 近 い 電 波 環 境 で 評 価 したい 測 定 環 境 が 必 要 MIMO-OTAシステムの 構 築 Fading Emulator 方 式 電 波 反 射 箱 方 式 Reverberation Chamber Type 両 者 のハイブリッド 方 式 OTA: Over-the Air 3
MIMO 伝 搬 環 境 の 例 移 動 局 基 地 局 任 意 の 送 信 側 空 間 相 関 任 意 の 角 度 分 布 到 来 波 環 境 4
MIMO-OTA 測 定 系 に 対 する 要 求 条 件 UEC Tokyo 実 空 間 での MIMO Tx Rx 送 信 側 空 間 相 関 (AOD 特 性 ) 遅 延 プロファイル ドップラー スペクトル 受 信 側 空 間 相 関 (AOA 特 性 ) OTA Environme MIMO-OTA Tx マルチパス 環 境 生 成 5
したいこと 具 備 すべき 機 能 送 受 信 アンテナ 間 伝 搬 路 の 振 幅 位 相 変 動 が 目 的 とする 確 率 分 布 になる 2MIMOチャネル 行 列 の 特 異 値 ( 相 関 行 列 では 固 有 値 )が 目 的 とする 確 率 分 布 になる 3 時 間 変 動 が 目 的 のパワースペクトルになる 4 基 地 局 側 の 空 間 相 関 特 性 が 実 現 できる 5 移 動 局 側 の 空 間 相 関 特 性 が 実 現 できる 6 伝 搬 路 の 交 差 偏 波 特 性 (XPD)が 制 御 できる 7 指 定 の 遅 延 プロファイルが 実 現 できる また, 伝 搬 特 性 とは 別 の 要 求 条 件 として 8 測 定 システムが 安 価 に 構 築 できる 9 測 定 が 容 易 に 行 える 0 下 り 上 り 両 回 線 での 評 価 ができる 6
MIMO (Tx) MIMO (Rx) UEC Tokyo MIMO-OTA の2 方 式 フェージング エミュレータ 型 (FE) Fading Emulator 種 々の 機 能 を 入 れやすい パラメータ 制 御 の 柔 軟 性 高 構 築 コスト 電 波 反 射 箱 型 Reverberation Chamber (RC) 遅 延 を 伴 う マルチパス リッチ 環 境 低 構 築 コスト パラメータ 制 御 の 非 柔 軟 性 MIMO (Tx) MIMO (Rx) 7
MIMO-OTA 測 定 評 価 システム OTA フェージング エミュレータ 型 (FE) パス 制 御 型 (FE-) アンテナブランチ 制 御 型 (FE-2) 電 波 反 射 箱 型 (RC) 8
MIMO-OTA 測 定 評 価 システム OTA フェージング エミュレータ 型 (FE) パス 制 御 型 (FE-) アンテナブランチ 制 御 型 (FE-2) 電 波 反 射 箱 型 (RC) マルチパスリッチ 環 境 安 価 に 構 築 伝 搬 パラメータ 値 の 制 御 に 難 8
電 波 反 射 箱 (Reverberation Chamber) UEC Tokyo 6 面 反 射 板 で 囲 まれた 部 屋 その 内 部 2m - 構 築 容 易 - 安 価 出 入 り 口 4m 2m 9
構 築 した 電 波 反 射 箱 の 基 本 特 性 0 0 信 号 強 度 確 率 分 布 -40 遅 延 プロファイル V 偏 波 UEC Tokyo f = 5GHz 0 - -50 累 積 確 率 相 関 係 数 0-2 0-3 0-4 0-5 0-6 -80-70 -60-50 -40-30 -20-0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0. 受 信 レベル [db] 空 間 相 関 特 性 レイリー 分 布 Omni-directional Measured Rayleigh Measured Rayleigh 0 0 0.5.5 2 2.5 3 3.5 受 信 アンテナ 位 置 (λ) 相 対 電 力 (db) -60-70 -80-90 -00 指 数 関 数 プロファイル 遅 延 スプレッド: スプレッド: 0.6μs 0.6μs -0 0 2 3 4 5 遅 延 時 間 (μs) 交 差 偏 波 特 性 XPD=.5dB 見 通 し 内 環 境 でありながら 周 波 数 領 域 で 見 た 振 幅 分 布 は レイリーフェージング (= 見 通 し 外 環 境 ) マルチパスリッチ 環 境 0
電 波 反 射 箱 での できること と できないこと MIMO BS (Multi-Input) MIMO user terminal (Multi-Output) Delay profile Spatial correlation Doppler spread Control of Delay spread σ τ f D freq delay distance 求 められる 電 波 環 境
800mm 2400mm 800mm 遅 延 スプレッドの 制 御 000mm Radio 電 波 吸 Absorber 収 シート a d 急 所 に 小 さい 電 波 吸 収 シートを 置 き その 大 きさで 遅 延 スプレッドを 制 御 000mm TX a ネットアーク アナライザー NWA RX スライド レール Delay spread (μs) 0.8 0.6 0.4 Delay spread 0.6~0.3μs 60cmx60cm 0.2 0 0 0.5.5 2 2.5 3 Size of the sheet 2
FE 型 とのハイブリッド 方 式 : 高 速 フェージング 環 境 の 実 現 UEC Tokyo ドップラシフト が 付 加 された 送 信 信 号 Channel Characteristics [H R (τ)] MIMO user terminal (Multi-Output) BS side (Multi-Input) Radio absorber RF Network Delay profile Spatial correlation Doppler spread f D FE 型 ( 狭 帯 域 システ ム) σ τ delay distance freq Radio environment to be realized 3
2 重 電 波 反 射 箱 : 環 境 特 性 のさらなる 制 御 Reverberation Chamber TX 透 過 係 数 偏 波 特 性 の 制 御 AOA, XPDの 制 御 Inner walls RX Chamber in Chamber 4
究 極 の 電 波 反 射 箱? log p θ θ 2 θ 3 delay Multi-cluster model (SV model) τ τ 2 τ 3 Metallic plate θ θ 2 θ 3 BS side (Multi-Input) Connection Matrix & Delay generation delay τ τ 2 τ 3 5
電 波 反 射 箱 の 特 徴 が 活 かされた 利 用 例 シンプルなものにも シンプルな 使 い 方 がある 例 : 超 広 帯 域 アンテナで 構 成 されるMIMOシステム(コグニティブ 無 線 応 用 )のマルチパス 環 境 での 通 信 路 容 量 評 価 6
超 広 帯 域 アンテナの 通 信 路 容 量 特 性 評 価 には 電 波 反 射 箱 が 適 している:その 例 ( 表 ) VSWR ( 裏 ) 超 広 帯 域 アンテナの 基 本 構 造.7 GHz このアンテナのマルチパス 環 境 での 4x4 MIMO 伝 送 特 性 ( 通 信 路 容 量 )を 広 帯 域 にわたって 測 定 したい 4 4 MIMOアンテナ 構 成 7
超 広 帯 域 アンテナのコグニティブ 無 線 応 用 : その 特 性 評 価 マルチパス 環 境 での 通 信 路 容 量 の 周 波 数 特 性 平 均 通 信 路 容 量 (b/s/hz) 4 4 4 2 2 2 電 波 反 射 箱 は こういう 測 定 に 有 効 7 周 波 数 (GHz) シンプルなものにも シンプル な 使 い 方 がある!! 8
MIMO-OTA 測 定 評 価 システム UEC Tokyo OTA 伝 搬 パラメータの 制 御 が 容 易 高 速 フェージング 環 境 の 実 現 フェージング エミュレータ 型 (FE) 高 機 能 高 コスト パス 制 御 型 (FE-) アンテナブランチ 制 御 型 (FE-2) 電 波 反 射 箱 型 (RC) 機 能 は 同 程 度 簡 易 比 較 的 低 コスト 9
フェージングエミュレータ(FE)タイプOTA: 全 体 構 成 MIMO 送 信 ポート (ポート 数 M) 散 乱 体 アンテナ: L M 伝 搬 チャネル 生 成 部 L DUT MIMO 被 測 定 端 末 (ポート 数 N) 20
フェージングエミュレータ(FE)タイプOTA: 全 体 構 成 MIMO 送 信 ポート (ポート 数 M) 散 乱 体 アンテナ: L M 伝 搬 チャネル 生 成 部 ここを 機 能 を 満 たし かつ 簡 易 に 構 成 する ことが 求 められている L DUT MIMO 被 測 定 端 末 (ポート 数 N) 2
信 号 処 理 部 の 基 本 構 成 パス 制 御 型 アンテナブランチ 制 御 型 M L M マトリクス 結 線 L 伝 搬 チャネルの 特 性 ( 遅 延 や 振 幅 位 相 変 動 )を パス 単 位 で 一 括 制 御 高 柔 軟 性 高 性 能 高 価 格 伝 搬 チャネルの 特 性 を アン テナブランチ 単 位 で 機 能 を 分 担 して 制 御 ( ) 機 能 と 性 能 は 従 来 方 式 と 同 等 構 成 簡 易 低 価 格 22
パス 制 御 型 (FE-) [Almost Full Functions] RF in D/C ADC Path-controlled Path-controlled + DAC U/C RF out to OTA antennas D/C ADC Path-controlled Path-controlled + DAC U/C delay Path-controlled Digital Signal Processing Path-controlled + DAC U/C Electrobit, 3GPP RAN4 cont. doc. R4-0904, March 2009 23
FE-2 型 (アンテナブランチ 制 御 型 : 提 案 方 式 ) UEC Tokyo 特 徴 : 機 能 分 担 し 夫 々に 時 間 変 動 制 御 をどこにも 含 まない M ドップラーシフト - 付 加 (ブランチ 毎 ) L L 時 間 変 動 しない 遅 延 波 生 成 (ブランチ 毎 ) OTA 部 での 空 間 合 成 により レイリー 変 動 が 生 み 出 される L WH 符 号 での 固 定 結 線 ( 送 信 側 無 相 関 変 動 ) Fixed amplitude + f Dl Delay τ 24
Connection Matrix + + + - + - + - WH code M=4 L=8 25
s l プローブアンテナのブランチ 毎 での 遅 延 波 生 成 (i) Part B (l) Multipath Generation l 番 branch 目 のアンテナブランチ for #l Delay Delay Delay () Δi l (2) Δi l (k ) Δi l c k : common for all branches c k : 遅 延 波 k の 振 幅 ( 実 数 ) 各 ブランチで 共 通 () c α l c 2 c k (2) α l (k ) α l Σ Weight matrix ウェイト 行 列 W = α M = αl M α L UEC Tokyo ( α L L ) () () () x l L O L O L (i) α α α α k α K ( k ) M ( k ) l M ( k ) L Orthogonal code L O L O L α α α ( or -) ( K ) M ( K ) l M ( L) L ( 要 素 の 値 は±) Delay (K ) Δi l c K (K ) α l l K x ( i) = α c k = lk k s ( i l Δi ( k ) l ) 26
試 作 システム RF in (f RF ) D/C Low IF (f IF ) ADC IF: 40MHz Max 散 乱 体 0 アンテナ delayed 対 応 paths Max マルチパス( 50μs delay 遅 延 )を 作 る Part B Part A () DAC UEC Tokyo U/C (f RF +f D ) D/C ADC (2) DAC D/C D/C ADC ADC WH code Connection Matrix Matrix (3) (4) (5) DAC DAC DAC (2GHz 5GHz) 送 信 側 空 間 相 関 無 相 関 を 作 る (6) (7) DAC DAC (f RF +f DL ) Sampling Clock freq. 60MHz FPGA (f RF -f IF ) (8) PC 伝 搬 パラメータを 制 御 PC: Setting of Parameter values DAC U/C Doppler shift adder DAC Antenna positiondependent 散 乱 体 アンテナ 対 応 ドップラー シフトを 作 る 27
FPGA implementation of Part A and B FPGA: LX240T DAC ch -4 DAC ch 5-8 ADC ch -4 28
Experiment in an Anechoic Chamber (2x8x2; f=5ghz) UEC Tokyo A5 A4 A3 A2 A6 A A7 A8 29
FE2 型 MIMO-OTAシステムの 基 本 動 作 IFパルス 信 号 マルチパス 遅 延 波 ( 振 幅 変 動 なし) マルチパス 遅 延 波 振 幅 変 動 : 無 相 関 レイリー 分 布 m= m=2 WH 符 号 マトリクス 結 線 遅 延 波 生 成 Up Conversion ドップラー 付 加 + m= m=2 30
2ステージ 法 による 簡 易 型 MIMO-OTA 評 価 システム 構 成 法 簡 易 構 成 型 MIMO-OTA 構 成 へ 2-Stage 法 を 組 み 入 れ 全 体 として より 簡 易 に 評 価 系 を 構 成 する 3 唐 沢 好 男 他 信 学 技 報 AP20-8, 20.0
2ステージ 法 のイメージ(Agilent 社 提 案 ) Y. Jing et al., IEEE APS20, 99.7-74 32
2ステージ 法 ができるための 条 件 測 定 端 末 (DUT) 筐 体 条 件 :アンテナ 出 力 が エレメント 単 位 で 取 り 出 せる 筐 体 内 蔵 アンテナ 条 件 2: 給 電 線 の 影 響 が アンテナパターンやインピー ダンスなどの 受 信 特 性 に 影 響 を 与 えない 33
2ステージ 法 : 第 ステージでの 測 定 L=8 であれば 8 方 向 のみのアレー 測 定 でOK 行 列 A RX { N r L} のデータ 取 得 電 波 暗 室 内 にプローブ アンテナを 配 置 できるス ペースがない 例 えば 自 動 車 に 取 り 付 けられた 大 規 模 アンテ ナシステムなど A RX DUT VNA 34
All measurement points Two-dimensional uniform arrangement (L=8) Three-dimensional arrangement 3 次 元 にチャネル 特 性 を 測 定 しておくと 3 次 元 到 来 波 環 境 でのMIMO-OTA 評 価 が 可 能 になる 35
All measurement points Two-dimensional uniform arrangement (L=8) Three-dimensional arrangement 3 次 元 にチャネル 特 性 を 測 定 しておくと 3 次 元 到 来 波 環 境 でのMIMO-OTA 評 価 が 可 能 になる 35
All measurement points Two-dimensional uniform arrangement (L=8) Three-dimensional arrangement 3 次 元 にチャネル 特 性 を 測 定 しておくと 3 次 元 到 来 波 環 境 でのMIMO-OTA 評 価 が 可 能 になる 35
2ステージ 法 を 取 り 入 れた 提 案 構 成 (FE-2 型 簡 易 構 成 ) Second stage Multiple Input Tx matrix Multipath delay Doppler shift Rx matrix Multiple Output ATX Hdelay ADoppler First stage A RX DUT 36
一 つの 理 想 IF Input FPGA IF Output M N IF 帯 信 号 ( 実 数 信 号 )をIF 帯 のまま 実 数 領 域 の 信 号 処 理 を 簡 易 にしたい 37
したいこと 具 備 すべき 機 能 送 受 信 アンテナ 間 伝 搬 路 の 振 幅 位 相 変 動 が 目 的 とする 確 率 分 布 になる 2MIMOチャネル 行 列 の 特 異 値 ( 相 関 行 列 では 固 有 値 )が 目 的 とする 確 率 分 布 になる 3 時 間 変 動 が 目 的 のパワースペクトルになる 4 基 地 局 側 の 空 間 相 関 特 性 が 実 現 できる 5 移 動 局 側 の 空 間 相 関 特 性 が 実 現 できる 6 伝 搬 路 の 交 差 偏 波 特 性 (XPD)が 制 御 できる 7 指 定 の 遅 延 プロファイルが 実 現 できる また, 伝 搬 特 性 とは 別 の 要 求 条 件 として 8 測 定 システムが 安 価 に 構 築 できる 9 測 定 が 容 易 に 行 える 0 下 り 上 り 両 回 線 での 評 価 ができる 38
MIMO-OTA:まとめ MIMO-OTA:どのような 構 成 にしてもオールマイティなものはない それに 近 づけようとすればするほど 複 雑 で 大 変 なものになる MIMO-OTAに 過 大 な 期 待 をしない ( 関 所 の 役 割 : パスしたからといって 良 いものとは 限 らないが 良 くないものは パスしない) 自 分 たちに 必 要 なものを 自 分 たちでつくろう ( 大 学 の 低 予 算 環 境 でも 実 現 できた 大 学 展 示 コーナーで 試 作 システムの 紹 介 を 行 っています) 39
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