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Transcription:

IMOが 目 指 すこれからの 流 星 観 測 研 究 ( 紹 介 ) 2016/2/7 第 142 回 流 星 物 理 セミナー 日 本 流 星 研 究 会 小 関 正 広 IMO の 有 志 が IMC の 機 会 等 を 通 して 議 論 (ブレインストーミング)してきた 内 容 について 文 書 化 された ものが 送 られてきたので 紹 介 する ブレインストーミングとは 固 定 観 念 から 解 き 放 たれ 新 たな 発 想 視 点 を 見 出 すために 単 なる 思 いつきであってもすべて 拾 い 上 げていく 手 法 である そのため それは 無 理 だと 思 われるものも 記 載 されている それを 単 に 否 定 するのではなく ヒントとしてこれからの 流 星 観 測 研 究 に 対 して 新 しい 道 を 見 出 す 一 歩 としたい この 機 会 を 利 用 して 参 加 者 にもブレインストーミングを 求 め そこで 出 された 発 想 を IMO のメンバーに 伝 えてさらにこの 動 きを 進 めていきたい また この 文 書 に 記 載 されている 件 について 既 に 日 本 で 行 われてい る 取 り 組 みについても IMO に 知 らせたいので 誰 がどのような 観 測 研 究 をしているか また IMO のメン バーがそれをどのようにして 見 る( 知 る)ことができるか 示 していただければ 幸 いである << 流 星 観 測 研 究 の 今 後 の 展 望 - 議 論 を 進 めるためのたたき 台 >> A perspective on the future of meteor astronomy A tentative draft note to initiate a discussion 流 星 の 美 しさが 流 星 の 観 測 研 究 者 を 魅 了 していることは 明 らかである 観 測 は 楽 しいものであるし また そうあるべきである しかし 一 方 で 我 々の 観 測 に 科 学 的 な 価 値 があるだろうということが 観 測 意 欲 を 掻 き 立 てている 面 もある 最 近 のデータ 量 特 にビデオ 観 測 によるものの 蓄 積 は 目 覚 ましいものがある また 他 の 天 文 分 野 同 様 アマチュアが 使 用 できる 観 測 技 術 の 発 展 も 劇 的 に 増 加 している それにもかかわらず 以 前 と 変 わらぬ 問 いに 悩 まされている: 数 多 くの 小 流 星 群 を 検 出 し 無 数 とも 言 える 軌 道 を 算 出 することの 意 義 であ る 多 数 の 観 測 者 にとりデータを 収 集 することに 喜 びがあることは 事 実 であるが 我 々が 今 後 どのような 道 に 進 むべきか ミレニアムという 節 目 以 降 進 化 してきた 観 測 研 究 を 最 大 限 に 有 効 なものにするにはどうすれ ばよいか 議 論 すべき 時 に 来 ていると 考 えられる ここで 流 星 群 が 科 学 的 にきちんと 定 義 されたものではなく 流 星 に 関 する 一 種 の 仮 説 であることを 理 解 しておくことが 必 要 である たとえば 同 じ 彗 星 から 異 なる 時 期 に 放 出 されたトレイルがいつまで1つの 流 星 群 として 存 在 するのか また 同 じグループに 属 する 彗 星 からのトレイルが 異 なる 流 星 群 として 認 識 され るのはいつまでなのかということは 自 明 ではない このことは 今 まさに 全 天 を 覆 うかのように 検 出 されている 新 しい 流 星 群 に 絶 対 的 な 信 頼 を 置 く 前 に 考 慮 すべき 事 柄 なのである これから 述 べることは 今 後 の 観 測 研 究 に 役 立 つと 考 えられるが 思 いつき レベルのものである こ れらは 2015 年 7 月 6 日 に AIP(ライプツィヒ 天 体 物 理 研 究 所 )で 行 われた Rainer Arlt Jürgen Rendtel, Marc Gyssens による ブレインストーミング で 提 起 されたものである 将 来 の 組 織 的 な 取 り 組 み アマチュア 流 星 観 測 研 究 者 さらにはプロの 人 達 にも 広 く 支 持 されることを 望 んでいる * 最 近 の 15 年 間 で 最 も 大 きい 理 論 的 進 展 は ダストトレイルの 位 置 つまりアウトバーストが 起 こり 得 る 時 期 が 予 測 可 能 になったことである しかし トレイルの 正 確 な 密 度 の 予 測 には 程 遠 く アウトバーストの 強 さ はあやふやである 彗 星 の 近 傍 においてどのようなことが 起 きているかを 知 ることが 必 要 であろう 彗 星 研 究 家 とのより 緊 密 な 連 携 の 機 会 ともなろう * 現 在 母 天 体 は 統 計 的 な 推 定 に 過 ぎず しばしば 複 数 の 候 補 が 挙 げられることになる 流 星 体 軌 道 の 進 化 の ような 物 理 的 考 察 を 推 定 には 考 慮 すべきであろう *プロの 学 者 にとって 今 でも 流 星 軌 道 の 精 度 は 不 十 分 と 考 えられている より 正 確 な 軌 道 を 得 るために 整 備 さ れた 観 測 網 は 可 能 だろうか? 個 々の 軌 道 は 不 正 確 すぎるとしても さらに 観 測 数 を 増 すことによって 正 確 さを 増 すことは 可 能 だろうか? * 流 星 の 観 測 研 究 はビデオ 観 測 導 入 によって 長 足 の 進 歩 を 遂 げ また 更 なる 進 化 が 起 きている IMO にビ デオ 観 測 部 門 ができた 当 時 だれもビデオ 観 測 が 眼 視 観 測 はもとより 写 真 観 測 を 凌 駕 するとは 予 測 していな かった 従 って 今 後 発 展 するであろう まだ 見 ぬ 観 測 手 段 を 想 像 することは 我 々にとって 有 意 義 であろう そのいくつかの 例 を 思 いつきも 含 めて 以 下 に 示 すこととする * 流 星 のスペクトル 観 測 に 取 り 組 んで 流 星 体 の 組 成 を 探 る 母 天 体 からの 試 料 として これにより 流 星 群 の 起 源 を 推 定 する 別 の 基 準 とできないだろうか? 流 星 のスペクトルから 流 星 体 のより 正 確 な 速 度 (そして 軌 道 )

を 得 ることが 前 方 散 乱 による 電 波 観 測 同 様 にできないだろうか? 流 星 スペクトルはイオン 化 された 流 星 経 路 大 気 に 関 するものであり 流 星 体 それ 自 身 のものではなく また スペクトルの 解 像 度 も 低 いので 現 在 のと ころこの 方 法 は 極 めて 困 難 であろう *ミクロンあるいはミリメートル 程 度 の 大 きさの 流 星 体 による 赤 外 発 光 の 観 測 はどうだろう?この 波 長 域 で は 空 はずっと 暗 く 24/7 をカバーできる 大 気 中 でのエネルギー 伝 播 について: 流 星 からの 総 放 射 量 を 捉 える ことができるのではないか? * 前 方 散 乱 による 電 波 観 測 では 現 在 以 上 の 結 果 は 得 られないのではなかろうか? 多 重 散 乱 が 考 えられそう だ 複 数 の 受 信 機 ではなく 複 数 の 発 信 機 を 使 った 前 方 散 乱 干 渉 計 なら 写 真 やビデオの 多 点 観 測 のよう に 速 度 ベクトルを 完 全 に 得 られる 受 信 信 号 の 偏 波 をどのように 解 析 するかが 課 題 である * 大 気 中 の 流 星 現 象 についてもっと 詳 しく 知 ることができるのではないか?たとえば 高 解 像 度 のスペクトル から 回 転 粉 砕 乱 流 プラズマ 等 々を 調 べられるのではないか?このような 研 究 は 当 然 大 きな 流 星 体 を 対 象 とする 火 球 ネットに 適 したものであろう このような 大 質 量 の 流 星 体 から 得 られた 結 果 は 通 常 の 流 星 体 にも 当 てはまるのだろうか? 両 者 では 同 じ 現 象 が 起 きているのだろうか? 大 気 中 の 流 星 現 象 には 現 在 のコン ピューターであれば 電 磁 流 体 力 学 のシミュレーションが 可 能 ではないか? 一 般 的 な 方 法 でもなく 実 行 可 能 かわからなくても さらに 意 味 のある 結 果 が 得 られないかもしれないが これからの 観 測 方 法 に 就 いて 思 いつくままに 記 す * 低 周 波 音 電 磁 波 音 は 大 きな 流 星 体 が 大 気 に 突 入 した 際 に 生 じる 低 周 波 音 についてはいくつかの 地 点 でセ ンサーによって 記 録 されているが 電 磁 波 音 についてはこのような 組 織 だった 観 測 はなされていないようであ る しし 群 の 活 動 期 をスタートしてそのような 観 測 を 試 行 できないだろうか? * 月 面 流 星 ( 衝 突 )はしし 群 等 で 観 測 されている 原 理 的 にはこのような 衝 突 が 十 分 な 数 観 測 されれば 流 星 群 トレイルを 観 測 する 別 の 手 段 となり 得 るのではないか 衝 突 数 と 月 面 上 の 緯 度 の 関 係 から 流 星 体 の 運 動 方 向 が 分 かるであろう どの 程 度 の 等 級 まで 観 測 できれば 意 義 ある 結 果 を 得 られるのだろう? * 流 星 体 が 大 気 に 突 入 する 際 に 発 生 する 高 温 の 放 射 を 紫 外 線 で 観 測 するのはどうだろう? *ISS が 太 陽 面 を 通 過 するのが 見 られるように 流 星 体 が 太 陽 面 を 通 過 するのが 見 られたら 面 白 い 専 門 家 たちはそれぞれの 関 心 (たとえば 宇 宙 船 に 対 する 衝 突 の 危 険 性 上 層 大 気 の 研 究 )に 資 する 観 測 を 求 めている アマチュアは 彼 らの 求 めに 気 付 かないで 目 先 の 結 果 にこだわって 同 じような 観 測 を 続 けるのでは なく 困 難 であっても 専 門 家 の 求 める 観 測 に 向 かうことはできないだろうか? 付 録 :CAMSの 観 測 CAMS(Cameras for Allsky Meteor Surveillance)の 観 測 報 告 が Jenniskens によって ICARUS 誌 に 発 表 されると 予 告 されていたが Paul Roggemans から 来 月 発 行 される 号 に 掲 載 されることが 以 下 のサイトに 掲 示 されている と 教 示 されたので 紹 介 する 期 間 限 定 (2 月 28 日 まで)で 論 文 (pdf 形 式 )を 入 手 できるので 興 味 のある 方 は 取 得 されるとよい サイトに 論 文 の4つのタイトルが 以 下 のように 表 示 されているのでクリックすれば 別 タブが 開 いて 論 文 が 表 示 される 大 部 の 論 文 なので 彼 の Meteor Showers の 一 部 を 読 むくらいの 覚 悟 がいる http://cams.seti.org/. 2016, January 3 - Happy New Year! The new CAMS-related articles in the journal Icarus (1 March 2016 issue, Vol. 266, pages 331-354, 355-370, 371-383, and 384-409, respectively) are now available online (free download until February 28): I. The Established Meteor Showers as observed by CAMS II. CAMS Confirmation of Previously Reported Meteor Showers III. CAMS Verification of Single-Linked High-Threshold D-Criterion Detected Meteor Showers IV. CAMS Newly detected showers and the sporadic background

MSS 資 料 集 ホームページ ~2015 年 度 更 新 ~ MSS-140 その 他 重 野 好 彦 MSS 資 料 集 を2015 年 度 版 に 更 新 しましたのでお 知 らせします 第 140 回 流 星 物 理 セミナー のお 知 らせ 渋 谷 区 神 宮 前 隠 田 (おんでん) 区 民 会 館 案 内 図 発 表 するのも 話 を 聞 くのも 予 約 不 要 です どうぞお 気 軽 にご 参 加 下 さい 日 時 2015 年 7 月 5 日 ( 日 ) 13 時 ~17 時 ( 確 定 しました) 場 所 渋 谷 区 神 宮 前 隠 田 (おんでん) 区 民 会 館 2 階 会 議 室 2 号 内 容 ANT, Apex, Toroidal 観 測 方 法 による 捕 捉 率 の 違 いと 見 え 方 の 違 い( 小 関 正 広 ) この1 年 間 の 資 料 集 をHPに 登 録 しました( 重 野 好 彦 ) 募 集 中! 費 用 300 円 幹 事 重 野 好 彦 ( 奇 )/ 寺 田 充 ( 偶 ) 2. 資 料 集 本 資 料 集 は2015 年 7 月 版 です 2013 年 度 資 料.pdf 2014 年 度 資 料.pdf 2015 年 度 資 料.pdf MSS00-1-はじめに.txt MSS00-2-ごあいさつ.txt MSS00-3-インデックス.txt MSS00-3-インデックス.xls MSS00-A-50 回 記 念 誌 上.pdf MSS00-B-50 回 記 念 誌 下.pdf MSS01- 隕 石.pdf MSS02- 隕 石 落 下 シミュレーション.pdf MSS03- 遠 征 観 測 報 告.pdf MSS04- 音.pdf MSS05- 解 析 法.pdf MSS06- 観 測 機 器.pdf MSS07- 観 測 結 果.pdf MSS08- 観 測 理 論.pdf MSS09- 軌 道 計 算 研 究 発 表.pdf MSS10- 軌 道 計 算 精 度.pdf MSS11- 軌 道 計 算 論 文.pdf MSS12- 軌 道 シミュレーション.pdf 3. 流 星 動 画 像 6 等 より 明 るい 流 星 動 画 像 をDVDで 配 付 します MSS13-1- 議 事 録.pdf MSS13-2- 議 事 録.txt MSS14- 空 間 密 度.pdf MSS15- 構 造.pdf MSS16- 痕.pdf MSS17-シューメーカーレビー9.pdf MSS18- 出 現 予 報.pdf MSS19-スペクトル.pdf MSS20- 測 光.pdf MSS21-その 他.pdf MSS22- 電 波.pdf MSS23- 同 時 観 測.pdf MSS24- 同 時 観 測 MSS-WG.pdf MSS25- 同 時 観 測 理 論.pdf MSS26- 発 光.pdf MSS27- 輻 射 点.pdf MSS28- 豆 まき 現 象.pdf 4. 流 星 物 理 セミナー ワーキンググループ(MSS-WG)の 紹 介 観 測 報 告 と 流 星 用 プログラム 至 新 宿 1)JR 原 宿 駅 南 口 から5 分 2) 地 下 鉄 明 治 神 宮 前 駅 4 番 出 口 1 分 ---- 明 JR 治 和 民 (2 次 会 ) 原 宿 通 駅 Laforet り 東 急 プラザ ------- ------------------ -------------- 表 参 道 通 り ----------------------------- -------------- 北 地 下 4 番 口 ロッテリア 至 渋 谷 西 + 東 南 隠 田 -- ------------- 会 館 -- ---- ----- ( 月 曜, 第 2 日 曜 休 館 ) 旧 会 館 ユニークアクセス 数 PC PC/ 年 換 算 2009.01.18~2009.05.30 59 163 2009.05.30~2010.07.01 119 109 2010.07.01~2011.09.30 164 131 2011.09.30~2012.06.28 88 118 PC PC/ 年 換 算 2012.06.28~2013.03.27 174 234 2013.04.14~2013.06.30 85 403 (サーバ 変 更 ) 2013.06.30~2014.04.27 176 214 2014.04.27~2014.07.05 86 455 (ドメイン 変 更 ) 2014.07.05~2015.06.28 928 947

ファイル 名 Page MB MSS00-1-はじめに.txt 6 0 MSS00-2-ごあいさつ.txt 4 0 MSS00-3-インデックス.txt - - MSS00-3-インデックス.xls - - MSS00-A-50 回 記 念 誌 上.pdf 174 33 MSS00-B-50 回 記 念 誌 下.pdf 187 34 MSS01- 隕 石.pdf 61 12 MSS02- 隕 石 落 下 シミュレーション.pdf 78 19 MSS03- 遠 征 観 測 報 告.pdf 225 58 MSS04- 音.pdf 19 6 MSS05- 解 析 法.pdf 134 31 MSS06- 観 測 機 器.pdf 185 54 MSS07- 観 測 結 果.pdf 296 66 MSS08- 観 測 理 論.pdf 65 13 MSS09- 軌 道 計 算 研 究 発 表.pdf 187 41 MSS10- 軌 道 計 算 精 度.pdf 91 19 MSS11- 軌 道 計 算 論 文.pdf 120 35 MSS12- 軌 道 シミュレーション.pdf 133 26 MSS13-1- 議 事 録.pdf 53 9 MSS13-2- 議 事 録.txt - 0 MSS14- 空 間 密 度.pdf 116 36 MSS15- 構 造.pdf 5 1 MSS16- 痕.pdf 279 72 MSS17-シューメーカーレビー9.pdf 35 8 MSS18- 出 現 予 報.pdf 76 23 MSS19-スペクトル.pdf 91 18 MSS20- 測 光.pdf 19 7 MSS21-その 他.pdf 278 68 MSS22- 電 波.pdf 210 37 MSS23- 同 時 観 測.pdf 129 32 MSS24- 同 時 観 測 MSS-WG.pdf 165 44 MSS25- 同 時 観 測 理 論.pdf 46 14 MSS26- 発 光.pdf 11 2 MSS27- 輻 射 点.pdf 191 34 MSS28- 豆 まき 現 象.pdf 24 5 MSS30-2009~2015.pdf - 75 合 計 3,693 934MB [MSS-001 回 から139 回 までを 集 計 ] 回 年. 月. 日 発 表 参 加 1 1978.10.08 5 16 2 1979.02.12 6 40 3 04.15 4 20 4 06.24 4 33 5 09.09 3 34 6 11.11 6 35 7 1980.01.20 6 18 8 03.16 8 37 9 05.18 7 30 10 07.13 7 35 11 09.28 7 50 12 11.16 7 35 13 1981.01.18 3? 14 03.29 6 40 15 05.17 8 63 16 07.19 7 20 17 09.06 8 32 18 11.01 7 36 19 1982.01.15 6 37 20 03.21 4 26 21 05.16 4 45 22 07.11 4 47 23 10.03 7 41 24 1983.01.07 8 50 25 03.08 6 36 26 05.08 4 44 27 07.03 6 45 28 10.02 2 41 29 12.18 7 45 30 1984.03.11 2 32 31 05.13 1 30 32 07.22 4 30 33 09.30 2 33 34 12.09 5 31 35 1985.03.17 2 20 36 06.02 4 40 37 09.01 2 28 38 12.22 5 30 39 1986.04.20 3 32 40 07.06 4? 41 10.05 4 29 42 1987.01.11 6 24 43 04.19 3 20 44 07.05 6 31 45 10.04 5 18 46 1988.01.10 1 17 47 04.17 7 21 48 07.03 4 38 49 10.16 7 25 50 1989.04.23 6 32 51 07.16-51 52 10.29 -? 53 1990.01.14 -? 54 04.15 -? 55 07.15 -? 56 10.07 -? 57 1991.01.15 -? 58 04.14-38 59 07.07-34 60 10.06-36 61 1992.01.15-40 62 04.12-41 63 07.05-26 64 10.04-31 65 1993.01.17-37 66 04.11-48 67 07.04-26 68.10.17-22 69 1994.01.16-30 70 04.10-25 71 06.26-42 72 10.16-18 73 1995.01.08-23 74 04.23-15 75 07.16-16 76 10.15-12 77 1996.01.07-27 78 04.07-17 79 07.07-19 80 10.13-7 81 1997.01.26-14 82 04.12-12 83 07.13-31 84 10.05-27 85 1998.01.11 5 29 86 04.19 3 25 87 07.12 7 31 88 10.18 5 25 89 1999.01.10 8 34 90 04.18 3 18 91 07.11 5 21 92 10.17 7 25 93 2000.01.30 8 40 94 07.09 5 21 95 10.15 8 21 96 2001.02.12 10 41 97 04.15 12 30 98 07.08 5 23 99 10.14 9 27 100 2002.02.17 16 46 101 07.07 8 24 102 10.20 6 20 103 2003.01.19 10 18 104 07.06 4 20 105 10.19 4 11 106 2004.02.29 8 29 107 07.04 6 28 108 10.24 6 13 109 2005.02.20 4 11 110 07.03 4 11 111 10.16 9 22 112 2006.02.05 10 22 113 07.09 6 9 114 10.15 10 12 115 2007.02.04 8 15 116 07.01 8 30 117 10.21 4 12 118 2008.02.17 8 14 119 07.06 7 18 120 10.05 9 14 121 2009.02.08 6 23 122 07.05 6 17 123 10.04 9 23 124 2010.02.07 11 20 125 07.11 6 25 126 10.10 8 27 127 2011.02.06 6 21 128 07.03 3 15 129 10.02 4 20 130 2012.02.05 5 17 131 07.01 4 18 132 10.07 6 25 133 2013.02.03 3 12 134 07.07 5 17 135 10.06 8 20 136 2014.02.02 8 25 137 07.06 5 24 138 10.05 4 13 139 2015.02.01 5 23

ANT, Apex, Toroidal 観 測 方 法 による 捕 捉 率 の 違 いと 見 え 方 の 違 い 2015 July 5 流 星 物 理 セミナー 日 本 流 星 研 究 会 小 関 正 広 要 旨 : 筆 者 は 繰 り 返 し 観 測 方 法 によって 流 星 流 星 群 の 見 え 方 が 異 なることを 示 してきた 観 測 方 法 によっ て 流 星 の 速 度 による 捕 捉 率 に 大 きな 差 があり 写 真 観 測 は ANT CCD 観 測 は Apex 電 波 観 測 は Toroidal を 得 意 分 野 とすることを 示 した 1. 観 測 における 捕 捉 率 と 流 星 の 速 度 第 1 図 に 写 真 CCD 電 波 II により 得 られ た 流 星 の 速 度 分 布 を 示 す 第 2 図 はハリコ フにおける 電 波 観 測 につい て 理 論 的 に 求 められた 捕 捉 Figure 2: 電 波 観 測 の 捕 捉 率 率 で あ る (Kasheev, 1967) これを 第 1 図 の 電 波 観 測 と 比 べると Figure 1: 観 測 方 法 による 速 度 分 布 の 違 い 非 常 に 似 通 っていることが 分 かる Taylor と Elford(1998)もハーバードの 電 波 観 測 から 得 られた 流 星 体 の 空 間 分 布 には 大 きな 偏 りがあることを 示 している 基 本 的 には 電 波 観 測 では 高 速 の 流 星 の 捕 捉 率 が 極 めて 低 いのである 第 1 図 から 光 学 観 測 の 捕 捉 率 にも 違 いがあると 推 定 される 第 3 図 は 第 1 図 の 写 真 と CCD による 流 星 数 の 比 (N CCD /N photo )をグラフ 化 したものである( 図 中 の ) 明 らかに 速 度 との 相 関 がみられるので 二 次 回 帰 を 求 め 実 線 で 示 した McKinley(1961)によると 写 真 観 測 の 効 率 は 次 式 で 示 される 2 a As E k (1 x) f n k はレンズの 質 によって 決 まる 定 数 a はレンズの 口 径 A s は 写 野 面 積 x は 回 転 シャッターの 開 閉 比 f はレンズの 焦 点 距 離 n はほぼ 1 として 良 いだろう が 2 に 近 い 場 合 もあり 得 るとしている この 式 を 第 Figure 3: 速 度 と 写 真 CCD の 流 星 数 比 3 図 に 合 わせて 変 形 すると 次 式 が 求 められる E A k' S S CCD k 2 photo 2 2 ( 1 x) ff (1 x) Vg ff E CCD について f=6mm, F(=f/a)=0.8, A s =56 43 度 写 真 について f=50mm, F=1.4, A s =24 36 度 として E CCD /E photo の 比 を 第 3 図 に+で 示 した なお k =28.4 とすれば V g =50 で E photo =0.1 k=1.59 10-3 で E CCD =1 となる このように 電 波 光 学 観 測 を 問 わず 捕 捉 率 は 流 星 の 速 度 に 大 きく 依 存 していると 考 えられる そこで 第 1 図 の 速 度 分 布 が 捕 捉 率 によって 生 じた 見 かけの 違 いであると 近 似 して 捕 捉 率 を 求 めると 第 1 表 が 得 られる 第 1 表 : 第 1 図 の 速 度 分 布 で 最 大 値 によって 各 速 度 の 流 星 数 を 除 した 数 値 捕 捉 率 を 示 す A Vg 2.5 7.5 12.5 17.5 22.5 27.5 32.5 37.5 42.5 47.5 52.5 57.5 62.5 67.5 72.5 77.5 photo 0.067 0.431 0.876 1.000 0.916 0.745 0.567 0.361 0.369 0.173 0.223 0.431 0.438 0.431 0.097 0.010 HAR6165 0.000 0.000 0.045 0.167 0.448 0.800 1.000 0.848 0.485 0.237 0.212 0.227 0.168 0.067 0.012 0.002 SonotaCo 0.001 0.089 0.180 0.223 0.226 0.235 0.219 0.273 0.293 0.183 0.275 0.517 0.830 1.000 0.224 0.008 II 0.076 0.290 0.449 0.666 0.737 0.700 0.456 0.434 0.307 0.234 0.407 0.759 1.000 0.922 0.332 0.002 第 4 図 aは 地 球 向 点 からの 離 角 A による 輻 射 点 密 度 を 示 したものであるが 観 測 方 法 によって 分 布 に 大 きな 違 いが 見 られる 観 測 法 によって 捉 えられる< 流 星 >が 異 なることは 当 然 であるが その 違 いを 補 正 して 本 来 の 分 布 を 考 察 するには 補 正 が 不 可 欠 である 第 4 図 bはこれを 速 度 による 捕 捉 率 で 補 正 したものである 補 正 によって Apex が 分 布 の 中 心 であることが 明 確 になり さらに A =60~70 度 に 共 通 して 副 次 的 な 極 大 が 見 られ る これは Toroidal と ANT が 合 成 されたものと 考 えられる 全 体 として 輻 射 点 密 度 の 変 化 が 共 通 して 表 され この 補 正 が 近 似 的 には 十 分 有 効 であることが 分 かる

Figure 4a: 地 球 向 点 からの 離 角 による 輻 射 点 分 布 Figure 4b: 輻 射 点 分 布 を 捕 捉 率 によって 補 正 したもの 2.ANT, Apex, Toroidal の 見 え 方 2.1 Apex 第 4 図 a bで 示 したように 地 球 向 点 方 向 に 輻 射 点 が 集 中 していることは 明 確 であり 眼 視 観 測 でも 明 け 方 に 流 星 数 が 増 大 する 現 象 として 知 られていた 第 4 図 a bでは 最 大 値 が 10 になるよう 規 格 化 して 示 しているが 第 5 図 a~cは Apex;( - s, )=(270,0), Toroidal;( - s, )=(270,65), ANT; ( - s, )=(200,0)から の 距 離 に 応 じて 輻 射 点 の 分 布 密 度 がそれぞれの 観 測 における 輻 射 点 の 平 均 分 布 密 度 の 何 倍 であるかを 示 したものである これらの 図 では 前 節 で 提 唱 した< 速 度 による 捕 捉 率 >を 適 用 した 推 算 輻 射 点 密 度 を 用 いている 第 4 図 bでは 各 観 測 方 法 で 輻 射 点 の 分 Figure 5a: 輻 射 点 分 布 密 度 ( 平 均 値 との 比 Apex) 布 密 度 は Apex からの 離 角 A によって 似 た 変 化 を 見 せ ているように 見 えるが 第 5 図 aから 観 測 方 法 に よって 見 え 方 にかなりの 違 いがあることが 分 かる Apex 方 向 からの 流 星 を 一 番 多 くとらえているのが 電 波 観 測 であり 輻 射 点 の 平 均 分 布 密 度 の 約 6 倍 程 度 であるのに 対 して 写 真 観 測 ではそのおよそ 半 分 の 3 倍 に 過 ぎないことが 示 される Apex 方 向 からの 流 星 は 暗 い( 小 さい)ものが 主 体 であることが 示 唆 され る 2.2 Toroidal まず Toroidal の 原 義 について 述 べておく 必 要 が ある NMS 同 報 で 指 摘 したように(nms 31882) 最 初 Figure 5b: 輻 射 点 分 布 密 度 ( 平 均 値 との 比 Toroidal) にこの 単 語 を 用 いたのは Hawkins(1963)で 本 稿 で 用 いている Harvard-Smithsonian の 電 波 観 測 から 離 心 率 が 小 さく 軌 道 傾 斜 角 の 大 きな 流 星 体 が 検 出 され 流 星 体 があたかも 太 陽 を 中 心 としたドーナツ 状 に 分 布 し 軌 道 が 空 間 で 環 状 体 ( 円 環 体 )=トロイドを 形 成 している ことから 命 名 された 第 6 図 に 示 す トロイダル コアを 参 照 されたい つまり Toroidal source とは 流 星 体 の 軌 道 分 布 を 指 し 原 義 からする と 輻 射 点 の 領 域 のことではない 第 7 図 aは 1961-65 Figure 6:トロイダル コア Figure 5c: 輻 射 点 分 布 密 度 ( 平 均 値 との 比 ANT) 年 の Harvard-Smithsonian の 電 波 観 測 で( - s, )=(270,65) から 30 度 以 内 に 輻 射 点 を 持 つ 流 星 の 軌 道 半 長 径 の 分 布 を 移 動 平 均 で 示 したものである 1au 付 近 に 明 瞭 な 極 大 を 持 つことが 分 かる このような 流 星 体 の 軌 道 分 布 が Toroidal の 意 味 するものである 第 7 図 aは 速 度 によ る 補 正 を 施 していないので 実 際 の 流 星 体 分 布 はこれと

かなり 異 なるものになり 軌 道 半 長 径 の 大 きいもの が 多 くなる このことから 現 在 では Toroidal source が 輻 射 点 の 領 域 を 指 すように 転 用 して 用 いられるこ とが 多 い ただし Campbell-Brown(2008)が CMOR のデータに 対 して 補 正 した 軌 道 半 長 径 分 布 を 示 して いるが 1au 付 近 に 極 大 があることに 変 化 はない な お 補 正 した 観 測 速 度 分 布 も 示 されているが 本 稿 で 用 いている 速 度 による 捕 捉 率 で 補 正 した 速 度 分 布 と 極 めて 類 似 している( 煩 雑 になるので 速 度 による 補 正 をした 分 布 は 省 略 する) しかし 第 7 図 bに 示 すように 写 真 観 測 でも ( - s, )=(270,65)から 30 度 以 内 に 輻 射 点 を 持 つ 流 星 の 軌 道 半 長 径 の 分 布 で 1au 付 近 に 極 大 が 現 れる 写 真 観 測 では Southworth と Hawkins(1963) によっ て Cyclids という 存 在 が 指 摘 されている Cyclids は もともと 軌 道 傾 斜 角 の 小 さいグループであるが 写 真 流 星 で e<0.15 のものの 輻 射 点 分 布 を 調 べると 第 8 図 aのように Toroidal 領 域 に 輻 射 点 を 持 つもの が 目 立 つ Cyclids は Toroid の 一 部 を 捕 えたものと も 言 えるだろう 第 5 図 bからも 写 真 観 測 で 電 波 観 測 と 同 程 度 の 強 度 で Toroidal が 捉 えられていること が 分 かる 第 5 図 bから II と CCD の 観 測 では それ ほど Toroidal 領 域 の 輻 射 点 密 度 が 高 いようには 見 え ない しかし 第 7 図 cと 第 7 図 dを 比 較 すると II では 1au 付 近 で 流 星 数 の 増 加 が 見 られるが CCD で は 全 く 認 められない ここで 改 めて 電 波 観 測 と CCD 観 測 がもつ 捕 捉 率 の 速 度 依 存 性 を 考 えてみよう 次 の 表 は s=270 度 の 経 線 に 沿 って Toroidal 領 域 を =35 から 10 度 毎 に 軌 道 半 長 径 a によって 対 地 速 度 V g がどのように 変 化 するの かを 示 したものである なお =95 は( s, )=(90,85) を 意 味 し 電 波 観 測 に 合 わせて a=1.5 と a=2.0 また CCD 観 測 に 合 わせて a=2.5 と a=3.5 を 選 んでいる Figure 7a:Toroidal 軌 道 半 長 径 の 分 布 ( 電 波 観 測 ) Figure 7b:Toroidal 軌 道 半 長 径 の 分 布 ( 写 真 観 測 ) Figure 7c:Toroidal 軌 道 半 長 径 の 分 布 (CCD 観 測 ) 第 2 表 : 軌 道 半 長 径 輻 射 点 の 黄 緯 と 推 定 される 流 星 の 対 地 速 度 35 45 55 65 75 85 95 Vg:a=1.0 48.8 42.1 34.2 25.2 15.4 5.2 0.0 Vg:a=1.5 54.2 48.3 41.3 33.9 26.6 20.0 14.8 Vg:a=2.5 58.0 52.3 45.8 38.9 32.0 25.8 20.6 Vg:a=3.5 59.4 53.9 47.5 40.7 34.0 27.9 22.7 第 8 図 b cに 電 波 観 測 と CCD 観 測 による 輻 射 点 分 布 を 示 す 電 波 観 測 では Toroidal 領 域 の 中 心 は ( s, )=(270,65)であるが CCD 観 測 では 分 布 の 中 心 が Apex 領 域 に 接 した( が 小 さい) 側 に 偏 っている この 違 いは 捕 捉 率 の 速 度 依 存 性 によって 説 明 される それぞれの 観 測 における 分 布 の 中 心 は 上 の 表 から それぞれの 得 意 とする 速 度 範 囲 に 当 たっていること が 分 かる Figure 7d:Toroidal 軌 道 半 長 径 の 分 布 (II 観 測 ) この CCD 観 測 では 分 布 の 中 心 が Apex 領 域 に 接 した( が 小 さい) 側 に 偏 っている ことは 捕 捉 率 Figure 7d:Toroidal 軌 道 半 長 径 の 分 布 (II 観 測 ) の 速 度 依 存 性 を 示 すと 同 時 に Toroidal の 起 源 を 考 え るうえで 示 唆 的 である このことは 次 節 で 扱 うことにする 2.3 ANT 第 5 図 cに 第 5 図 a b 同 様 ANT を 中 心 とした 輻 射 点 の 分 布 密 度 が 輻 射 点 の 平 均 分 布 密 度 の 何 倍 である かを 示 した 電 波 観 測 を 除 き 光 学 観 測 では3つの 輻 射 領 域 のうち ANT が 最 も 活 発 であることが 分 かる Apex

Figure 8a:Cyclids(e<0.15)の 輻 射 点 分 布 ( 写 真 観 測 ) Figure 8b: 電 波 観 測 による 輻 射 点 分 布 (Harvard-Smithsonian1961-65) Figure 8c:CCD 観 測 による 散 在 流 星 の 輻 射 点 分 布 (SonotaCo2013) Toroidal がほぼ 同 程 度 の 密 度 であるのに 対 して 2 倍 程 度 という 歴 然 とした 差 を 示 している

Figure 9a: 彗 星 小 惑 星 からの 予 想 輻 射 点 分 布 Figure 9b: 輻 射 点 の 分 布 領 域 第 5 図 は 速 度 による 捕 捉 率 の 補 正 をしたものであり 電 波 観 測 は 質 量 の 小 さい 流 星 体 を 捉 えていると 考 えら れるので この 違 いは ANT の 光 度 比 が Apex や Toroidal に 比 べて 小 さいことを 示 唆 していると 推 定 される 3. 流 星 の 起 源 に 対 する 小 考 察 MSSでは 非 周 期 彗 星 小 惑 星 周 期 彗 星 の 輻 射 点 分 布 について 触 れたが 第 9 図 aに 地 球 向 点 から の 離 角 A と V g の 関 係 を3つのグループに 分 けて 示 す 同 図 bは3つのグループの 存 在 する 領 域 を 模 式 的 に 表 している 3つのグループがきちんとすみ 分 けて いる 様 子 が 確 認 できる ここで 注 目 されるのは( A, V g )=(54, 52)と 原 点 を 結 ぶ 線 に 小 惑 星 からの 輻 射 点 分 布 の 限 界 があることである 第 10 図 は 同 様 に II の 観 測 について A と V g の 関 係 を 示 したものであるが 第 9 図 a bと 極 めて 似 た Figure 10:II 観 測 における 速 度 分 布 分 布 であることが 分 かる 先 ほど 注 目 した( A, V g )=(54, 52)と 原 点 を 結 ぶ 線 に 分 布 の 境 界 線 が 明 瞭 にみられる ここでは 省 略 するが この 境 界 線 は 電 波 写 真 CCD のいずれでも 明 ら かである 第 8 図 b cにおいて Apex 領 域 を 取 り 巻 くように 分 布 している 輻 射 点 が 希 薄 な 領 域 に 該 当 する 境 界 線 で 区 切 られた2つの 領 域 について CCD による 観 測 を 元 に 物 理 的 性 質 に 違 いがあるのか 検 討 する 以 下 では 破 線 より 左 側 を 領 域 c(cometary) 右 側 を 領 域 a(asteroidal)と 呼 ぶことに する CCD 観 測 で 得 られた 流 星 を 破 線 で2 分 してそれぞれの 光 度 分 布 を 図 示 したものが 第 11 図 である 光 度 が 大 きくなるに つれて 捕 捉 率 は 低 下 するので グラフの 直 線 部 分 ( 領 域 cでは m=-6~-2 領 域 aでは m=-4.5~-1.5)を 用 いて 最 小 二 乗 法 で 直 線 の 傾 きを 求 めると 領 域 cについて r=4.09 領 域 aで r=2.95 が Figure 11: 領 域 cと 領 域 aの 光 度 分 布 (CCD) 得 られる 直 線 部 分 を 用 いるという 限 定 的 な 結 果 ではあるが 領 域 cの 流 星 は 暗 い 流 星 に 富 み 領 域 aの 流 星 は 明 るい 流 星 に 富 んでいると 考 えられる 領 域 cの 流 星 が 彗 星 に 起 源 をもち 領 域 aの 流 星 が 小 惑 星 と 共 通 の 起 源 をもつという 仮 説 と 矛 盾 しない 次 に 領 域 aと 領 域 cの 発 光 消 滅 点 を 比 較 する 対 地 速 度 に よって 発 光 消 滅 点 は 変 化 するので ともに 50 V g <60 の 流 星 のみを 対 象 として 発 光 消 滅 点 の 高 度 を 流 星 の 光 度 の 分 布 図 か ら 最 小 二 乗 法 によって 得 られた 結 果 をグラフ 化 したものが 第 12 図 である 発 光 点 消 滅 点 ともに 領 域 cの 流 星 の 方 が 高 い ことが 分 かる これは 領 域 cの 流 星 体 が 領 域 aの 流 星 体 に 比 べて 脆 いことを 示 唆 していると 考 えられ これも 領 域 cの 流 星 Figure 11: 発 光 点 消 滅 点 の 高 度 (CCD) が 彗 星 に 起 源 をもち 領 域 aの 流 星 が 小 惑 星 と 共 通 の 起 源 をも つことを 示 唆 している 第 13 図 a bに2つの 領 域 に 分 けた 輻 射 点 分 布 を 示 すが 地 球 向 点 からの 離 角 A で 区 切 っているから 当 然 ながら 先 に 述 べた 第 8 図 b cにおいて Apex 領 域 を 取 り 巻 くように 分 布 している 輻 射 点 が 希 薄 な 領 域

Figure 13a: 領 域 cの 流 星 の 輻 射 点 分 布 (CCD) Figure 13b: 領 域 aの 流 星 の 輻 射 点 分 布 (CCD) が 起 源 的 なものによることが 推 察 される これに 対 し Campbell-Brown(2008)は Apex 領 域 の 逆 行 軌 道 をもつ 流 星 体 と 希 薄 領 域 の 外 側 の 惑 星 間 塵 との 衝 突 破 砕 によって 失 われるためとしている また 領 域 aとbの 流 星 が Toroidal 領 域 において 接 触 している 点 は 興 味 深 い Pokorný 他 (2014)はハレー 彗 星 タイプ( 長 周 期 彗 星 )を 起 源 と 考 えているが Campbell-Brown と Wiegert(2009)は Toroidal 領 域 において 12 の 活 動 を 区 別 している まず いわゆるトロイダルを 構 成 する 要 素 として Toroidal, Toroidal A, Toroidal B, Toroidal C さらにそれに 付 随 するものとして, Helion Arc, Antihelion Arc を 挙 げている 後 の 二 者 はトロイダル から Helion ANT に 伸 びる 輻 射 点 領 域 である また トロイダル 領 域 で 活 動 する 流 星 群 として Quadrantids, Psi Cassiopeids, Alpha Lacertids, Theta Coronae Borealids, lambda Bootids, xi Coronae Borealids の6 群 を 示 している さらには 近 傍 に こと 群 こぐま 群 も 見 られている このように トロイダルと 言 っても 単 純 に 一 つの 起 源 を 想 定 することは 無 理 があろう Campbell- Brown (2008)は 希 薄 領 域 が Apex から 55 度 に 位 置 する としているが これはトロイダル 領 域 に 重 なる 彼 のように 希 薄 領 域 が 惑 星 間 塵 との 衝 突 により 生 じる のであれば トロイダル 領 域 の 流 星 体 の 一 部 は 長 周 期 彗 星 ( 逆 行 軌 道 )から 他 は 惑 星 間 塵 ( 小 惑 星 帯 ) から 来 たものと 考 えるのが 自 然 であろう 先 に CCD 観 測 では Toroidal 領 域 の 下 側 に 輻 射 点 が 多 く 軌 道 半 長 径 も 3au 程 度 のものが 多 いことを 指 摘 した これは CCD 観 測 ではハレー 彗 星 型 からの 移 行 期 にある 流 星 Figure 14: 軌 道 傾 斜 角 を5 度 ずつ 変 化 させた 輻 射 点 体 を 捕 えていると 考 えられるであろう 蛇 足 になるが 前 回 の MSS で 示 した 輻 射 点 変 化 を5 度 の 刻 みで 第 14 図 に 示 す 見 かけ 上 Apex や Toroidal 領 域 では 輻 射 点 の 分 布 密 度 が 高 くなることが 明 らかである 4.まとめ 流 星 観 測 は 方 法 によって 非 常 に 大 きな 特 性 の 違 いがある 第 1 図 に 示 した 速 度 分 布 が 捕 捉 率 そのものを 表 し ているという 極 めて 単 純 な 補 正 法 がかなり 有 効 であることが 分 かった また 観 測 結 果 そのものからみると ANT は 写 真 観 測 Toroidal は 電 波 観 測 Apex は CCD 観 測 で 顕 著 であ るが 速 度 分 布 による 補 正 を 施 すと その 差 はかなり 縮 小 する ANT と Apex が 目 立 ち Toroidal は 一 歩 退 く というのは 眼 視 観 測 以 来 の 知 見 によく 一 致 していると 思 われる( 第 3 表 参 照 ) 第 3 表 : 輻 射 点 の 平 均 分 布 密 度 に 対 する 比 それぞれの 領 域 の 最 大 値 を 示 す 右 側 は 速 度 補 正 を 施 した Apex;( - s, )=(270,0), Toroidal;( - s, )=(270,65), ANT; ( - s, )=(200,0) Observed Corrected Photo Radar CCD II Average Photo Radar CCD II Average Apex 9.4 12.5 32.0 30.0 21.0 15.0 32.1 17.6 23.7 22.1 Toroidal 15.3 30.7 14.7 9.9 17.7 20.2 20.3 17.5 12.8 17.7 ANT 30.0 19.1 16.8 29.4 23.8 25.7 11.6 23.7 28.5 22.4 参 考 文 献 McKinley, D.W.R., 1961, Meteor Science and Engineering, p.56, McGraw-Hill. B.L.Kasheev, V.N.Lebedinets, M.F.Lagutin, 1967, Meteoric phenomena in the Earth s atmosphere, <Investigations meteor No.2>, «Nauka», p.84. A. D. Taylor, and W. G. Elford, 1998, Meteoroid orbital element distributions at 1 AU deduced from the Harvard Radio Meteor Project observations, Earth Planets Space, 50, 569 575. G.S.Hawkins, "The Harvard Radio Meteor Project", Smithsonian Contr. Astrophys, 7(1963), 53-62.

Southworth R.B. and Hawkins G.S. (1963). Statistics of Meteor Streams, Smithsonian Contributions to Astrophysics, 7, 261-285. M.D. Campbell-Brown, 2008, High resolution radiant distribution and orbits of sporadic radar meteoroids, Icarus 196, 144 163. M. Campbell-Brown and P. Wiegert, 2009, Seasonal variations in the north toroidal sporadic meteor source, Meteoritics & Planetary Science 44, Nr 12, 1837 1848. Petr Pokorný, David Vokrouhlický, David Nesvorný, Margaret Campbell-Brown, and Peter Brown, 2014, Dynamical Model for the Toroidal Sporadic Meteors, The Astrophysical Journal, 789:25 (20pp).

ペルセウス 群 輻 射 点 拡 大 撮 影 MSS-141 輻 射 点 重 野 好 彦 撮 影 日 時 過 去 の 観 測 結 果 : 2006 年 8 月 13/14 日 00:00 ~ 04:10(JST) 2008 年 8 月 11/12 日 00:00 ~ 03:32(JST) 2008 年 8 月 12/13 日 00:30 ~ 04:00(JST) 観 測 地 撮 影 機 材 撮 影 方 向 新 潟 八 海 山 IIによる 動 画 像 (DV-AVI) 撮 影 高 橋 P 型 +ビクセンモードラ 自 動 ガイド レンズ170mmF2.4( 写 野 :06.0 度 04.5 度 ) 050mmF1.4( 写 野 :20.0 度 15.0 度 ) ペルセウス 座 流 星 群 輻 射 点 2008.08.11/12 50mm F1.4 2006.08.13/14 170mm F2.4 [+] 印 1997.08.12/13 の 同 時 TV 観 測 による 補 正 輻 射 点 2008.08.12/13 50mm F1.4 [47 ] 印 :47,+58 [48 ] 印 :48,+58

(JST) ( 現 地 標 準 時 ) 光 度 分 布 2 3 4 5 6 7 ( 等 ) 撮 影 日 時 2015 年 8 月 11/12 日 17:48~20:58 00:48~03:58 0 0 1 1 4 1 ( 個 ) 12/13 日 14:40~21:00 21:40~04:00 1 0 1 5 2 0 ( 個 ) 観 測 地 Yosemite 付 近 CA 撮 影 機 材 Nikon D4 ISO:10 万 1920 1080 30fps 動 画 1/125secシャッター 恒 星 最 微 等 級 8.6 等 高 橋 P 型 +ビクセンモードラ 自 動 ガイド レンズ135mmF2 クロッフ (トリミンク 2.7 倍 ) ( 写 野 :5.9 度 3.2 度 ) 2015.08.11/12 17:52:52(JST) 135mm F2 クロッフ 2.7 倍 (さらに 流 星 を 部 分 拡 大 ) 2015.08.12/13 135mm F2 クロッフ 2.7 倍

IAUの 確 定 群 ( 流 星 会 議 発 表 の 詳 細 拡 大 版 ) 第 141 回 流 星 物 理 セミナー 2015/10/4 日 本 流 星 研 究 会 小 関 正 広 1.はじめに 3 年 ごとに 開 催 される IAU 総 会 に 合 わせて 確 定 群 が 拡 張 されてきたが IAU-MDC から 8 月 15 日 に 新 しい 版 が 公 表 された 概 要 は 8 月 22-23 日 の 流 星 会 議 で 紹 介 したが 公 表 からの 時 間 がなかったので 一 部 に ついてしか 触 れることができなかった 今 回 の 発 表 は 流 星 会 議 での 発 表 を 発 展 させ 確 定 群 で 問 題 がある もの 個 々について 検 討 したものである なお その 後 Aug.25 版 が 出 ているので 一 部 それを 利 用 した 2.データ 間 の D SH 確 定 群 の 多 くでは 複 数 の 観 測 データが 登 録 されている まず それらのデータ 間 の Southworth-Hawkins によるD 判 定 (D SH )を 求 めることにより 同 一 群 の 観 測 でどの 程 度 の 違 いが 見 られるか また どの 程 度 がD 判 定 での 目 安 になるのか 見 ていくことにしよう 表 1:やぎ 群 で 登 録 されているデータ 間 の D SH 1CAP0 1CAP1 1CAP2 1CAP3 1CAP4 1CAP5 1CAP6 1CAP1 0.054 1CAP2 0.058 0.072 1CAP3 0.023 0.046 0.071 1CAP4 0.020 0.040 0.067 0.010 1CAP5 0.050 0.058 0.023 0.060 0.055 1CAP6 0.020 0.040 0.067 0.010 0.000 0.055 1CAP7 0.064 0.056 0.048 0.068 0.063 0.054 0.063 やぎ 群 (IAU-No.1 略 号 CAP)に は 合 計 8 つの 観 測 データが 0~7 の 番 号 が 付 加 されて 登 録 されており 表 1はそれらの 間 の D SH を 示 した ものである 注 目 されるのは 1CAP4-1CAP6 の 間 で D SH =0 となっていることで ある これは 両 者 の 軌 道 が 完 全 に 一 致 していることを 意 味 している 1CAP-6 の SonotaCo ネットによる データは wgn 誌 上 で 発 表 されておらず 本 来 は 空 欄 ( 以 下 では 指 摘 しない 限 り SonotaCo ネットのように 軌 道 が 掲 載 されていないものについては 筆 者 が 輻 射 点 と 地 心 速 度 から 計 算 した 軌 道 を 用 いている)であるべき であるが 1CAP-4(Jopek et al., 2003)のデータによって( 誤 って) 埋 められたために 生 じた 現 象 である D SH が 最 大 となっているのは 1CAP1-1CAP2 の 組 み 合 わせで D SH =0.072 である これは 同 一 群 と 判 定 す る 値 としては 妥 当 な 値 と 考 えられる ただし やぎ 群 に 登 録 されている 軌 道 がよく 集 中 していることは 黄 道 型 群 の 中 で 例 外 的 なことなのである 表 2:ふたご 群 の D SH 表 2: 四 分 儀 群 の D SH 4GEM0 4GEM1 4GEM2 4GEM3 4GEM1 0.009 4GEM2 0.009 0.012 4GEM3 0.019 0.019 0.021 4GEM4 0.015 0.008 0.015 0.018 10QUA0 10QUA1 10QUA2 10QUA3 10QUA1 0.017 10QUA2 0.066 0.070 10QUA3 0.078 0.066 0.124 10QUA4 0.053 0.050 0.028 0.099 他 の 群 をいくつか 見 ていくことにしよう 表 2にふたご 群 の 場 合 を 示 す 最 大 でも D SH <0.021 と 極 めてよく 一 致 している しかし これほど 一 致 している 群 は 例 外 と 言 ってよい 四 分 儀 群 ( 表 3)も 豊 富 な 出 現 でよく 観 測 されているが 最 大 で D SH =0.124 となっている 表 4にみずがめδ 南 群 の D SH を 示 すが D SH =0.15 を 越 え 表 4:みずがめδ 南 群 の D SH 5SDA0 5SDA1 5SDA2 5SDA3 5SDA4 5SDA5 5SDA6 5SDA1 0.092 5SDA2 0.071 0.119 5SDA3 0.075 0.090 0.036 5SDA4 0.121 0.055 0.126 0.095 5SDA5 0.041 0.082 0.041 0.034 0.099 5SDA6 0.096 0.027 0.107 0.075 0.036 0.075 5SDA7 0.087 0.155 0.048 0.082 0.163 0.076 0.147 るものは 一 部 である 出 現 が 豊 富 で 周 囲 の 群 や 散 在 流 星 との 分 離 が 容 易 なものについては D SH <0.15 がほぼ 妥 当 な 判 別 基 準 になる こ こでは 表 1~4のような 対 照 表 を 省 略 するが こと 群 やオリオン 群 もこの 基 準 を 満 たしている IAU の 流 星 群 番 号 で 31 以 下 の ものは Harvard の 写 真 観 測 で 使 わ れたもので 写 真 観 測 だけでなく 眼 視 観 測 でもよく 知 られたものである 確 定 群 はこの 中 に 24 群 あり これらについての 最 小 値 最 大 値 を 比 べてみよう 表 5で 最 大 値 が 空 欄 (---)となっている 11EVI 18AND 23EGE 27KSE は 掲 載 されているデータが2つしか ないため その2つのデータによる D SH の 組 を 最 小 値 の 欄 に 示 している 表 5に D SH >0.2 となるものがいくつ かあるが 出 現 が 豊 富 で 周 囲 の 群 や 散 在 流 星 との 分 離 が 容 易 なものについては D SH <0.15 がほぼ 妥 当 な 判 別 基 準 であるとするならば D SH >0.2 となるものには 何 らかの 原 因 があると 考 えられる 様 々な 原 因 が 絡 み 合 っ

ていると 考 えられるが 以 下 のように 分 類 しておく A. 高 速 の 流 星 なので 精 度 が 不 十 分 :7PER 13LEO B.ANT に 近 く 散 在 他 群 との 分 離 が 不 十 分 :2STA 11EVI 17NTA 21AVB C. 構 造 が 複 雑 で 研 究 が 不 十 分 :2STA 12KCG 17NTA 20COM D. 出 現 が 少 なく 観 測 が 不 十 分 :11EVI 12KCG 15URS 16HYD 21AVB 表 3: 確 定 群 中 で No.31 までの 群 についての D SH の 最 小 最 大 値 1CAP 2STA 4GEM 5SDA 6LYR 7PER 8ORI 9DRA min 0.072 0.028 0.008 0.027 0.009 0.012 0.019 0.026 max 0.010 0.230 0.021 0.163 0.077 0.341 0.098 0.197 10QUA 11EVI 12KCG 13LEO 15URS 16HYD 17NTA 18AND min 0.017 0.259 0.063 0.008 0.096 0.092 0.040 0.024 max 0.124 --- 0.227 0.348 0.323 0.220 0.290 --- 19MON 20COM 21AVB 22LMI 23EGE 26NDA 27KSE 31ETA min 0.022 0.135 0.094 0.041 0.107 0.008 0.155 0.036 max 0.091 1.120 0.345 0.078 --- 0.126 --- 0.186 3.D SH >0.2 となる 流 星 群 A. 高 速 な 流 星 群 表 4:ペルセウス 群 の D SH 7PER0 7PER1 7PER2 7PER3 7PER4 7PER1 0.031 7PER2 0.012 0.041 7PER3 0.216 0.187 0.225 7PER4 0.128 0.158 0.118 7PER5 0.151 0.122 0.161 0.069 0.277 逆 に 別 群 とされていて も D SH <0.15 となる 場 合 には それらが 同 一 群 で ある 可 能 性 を 示 唆 するこ と に な る ( D SH が 0.15~0.20 の 間 について は 個 別 に 検 討 する 必 要 があるだろう) 次 項 では No.31 までのものを 中 心 として D SH >0.2 となる 流 星 群 について 検 討 する A.1 ペルセウス 群 表 6で 7PER0 は Kresak and Porubcan 7PER2 は Jopek et al.が 既 知 の 写 真 観 測 データを 分 析 して 得 た もので 元 データの 大 部 分 が 共 通 するから 極 めてよ く 似 た 軌 道 になっている(D SH =0.012) 7PER1 は DMS による 独 自 の 写 真 観 測 7PER4 は SonotaCo ネットに よるビデオ 観 測 である この2つも 写 真 観 測 7Per0 とよく 似 た 軌 道 を 得 ている 他 と 大 きく 異 なる 軌 道 になっているのが 7PER3 と 7PER5 であるが これはともに Brown et al.による CMOR の 電 波 観 測 である 7PER3 と 7PER5 の 間 で D SH が 小 さくなっているのは 当 然 と 思 われる 7PER2 7PER3 と 7PER4 の 軌 道 を 比 較 してみ よう D SH の 欄 はいずれも 7PER4 に 対 する 値 である 表 7:D SH が 大 きくなっているペルセウス 群 軌 道 の 比 較 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs D SH 7PER4 47.2 57.8 58.7 283.3 38.3 0.844 0.917 111.9 147.8 139.2 139.2 7PER2 47.3 58.2 59.0 283.3 38.7 0.951 0.948 112.7 150.3 139.4 139.4 0.118 7PER3 46.9 56.9 62.1 282.4 37.6 1.15 0.963 116.2 155.1 139.8 139.5 0.341 7PER3 は 輻 射 点 地 心 速 度 にやや 違 いが 見 られるものの いずれもそれほど 大 きなものではない しかし このわずかな 差 が Apex に 近 い 流 星 群 では 軌 道 にかなり 大 きな 差 を 生 じる 電 波 観 測 である CMOR の2つの データはいずれも 地 心 速 度 が 放 物 線 限 界 を 越 えている 一 般 に 電 波 観 測 では 観 測 速 度 に 何 らかの 補 正 を 加 え るが 過 修 正 になっている 可 能 性 がある 表 8:しし 群 の D SH 13LEO0 13LEO1 13LEO2 13LEO3 13LEO4 13LEO5 13LEO6 13LEO1 0.014 13LEO2 0.008 0.014 13LEO3 0.035 0.023 0.034 13LEO4 0.017 0.010 0.017 0.025 13LEO5 0.144 0.155 0.145 0.173 0.161 13LEO6 0.057 0.046 0.056 0.031 0.044 0.195 13LEO7 0.296 0.307 0.297 0.327 0.312 0.158 0.348 A.2 しし 群 しし 群 ( 表 8)では 13LEO7 が 異 質 である 13LEO5 と 13LEO7 は Brown et al.の CMOR による 電 波 観 測 である 13LEO0~4 までは 典 拠 が 不 明 のものもあるが 基 本 的 には 20 世 紀 中 の 写 真 観 測 ( 特 に 1970 年 以 前 )を 用 いたもので 処 理 の 仕 方 に 研 究 者 の 考 えが 入 るだけなので 互 いによく 似 てい ることは 当 然 である 13LEO6 は SonotaCo によるもので 21 世 紀 に 入 ってからのデータであるが これも 13LEO0~4 とよく 似 ている 表 9:D SH が 大 きくなっているしし 群 軌 道 の 比 較 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs D SH 13LEO6 153.9 21.9 70.0 272.5 10.3 0.955 1.007 162.3 172.5 235.4 235.4 13LEO7 155.1 21.1 67.3 272.2 10.0 0.610 0.984 162.0 171.1 237.0 237 0.348

表 9から 13LEO6 と 13LEO7 の 地 心 速 度 の 差 が D SH の 違 いに 直 接 結 びついていることがわかる ちなみに 13LEO5 の 地 心 速 度 は Vg=69.0(km/s)であり 表 8で 見 られるように 13LEO5 は 13LEO7 ほど 他 の 軌 道 との D SH は 大 きくない 13LEO5 と 13LEO7 の 速 度 差 が 何 によるのかは 不 明 であるが 3D wavelet という 輻 射 点 の 位 置 と 地 心 速 度 を 元 にした 流 星 群 検 出 法 では Apex に 近 い 高 速 の 流 星 群 の 場 合 には 速 度 決 定 の 誤 差 と 相 まって 散 在 流 星 からの 分 離 が 不 十 分 になっていると 推 定 される なお しし 群 の 活 動 期 間 の 終 わりを 13LEO5 は λs=238 13LEO7 はλs=237 としており 後 期 の 出 現 が 捉 えられていないことは 注 目 される 13LEO0 と 20COM2 との 間 で D SH =0.228 になることから D SH =0.348 という 値 がいかに 大 きいかが 分 かる このように Apex に 近 い 高 速 の 流 星 群 では わずかの 地 心 速 度 の 差 が 大 きな 軌 道 要 素 の 違 い さらには D SH の 開 きに 結 びつくことに 十 分 注 意 が 必 要 である 20COM については C. 構 造 が 複 雑 な 流 星 群 で 触 れる B.ANT に 近 い 流 星 群 表 10:おうし 南 群 の D SH 2STA0 2STA1 2STA2 2STA3 2STA1 0.106 2STA2 0.213 0.117 2STA3 0.028 0.122 0.229 2STA4 0.214 0.110 0.041 0.230 B.1 おうし 群 最 初 におうし 南 群 を 見 てみよう 表 10におうし 南 群 の D SH を 示 す 一 見 すると まとまっているように 見 えるが Apex に 近 い 高 速 の 流 星 群 とは 逆 に ANT 付 近 の 流 星 ( 群 )の 場 合 には D SH >0.2 というのはかなり 違 いがあることを 意 味 している 注 意 してみると 2STA0 2STA1 2STA3 の 間 また 2STA2 と 2STA4 の 間 ではそれぞれ D SH <0.15 に 収 まって いる ペルセウス 群 しし 群 の 場 合 同 様 2STA2 と 2STA4 が CMOR で 他 は 光 学 観 測 である 電 波 観 測 (CMOR) と 光 学 観 測 の 性 質 の 違 いがここでも 現 れている 2STA0 は Porubcan and Kornos 2STA1 は Jopek et all.が 写 真 観 測 をまとめたもの 2STA3 は SonotaCo によるビデオ 観 測 である CMOR の 特 徴 は おうし 南 群 の 活 動 期 間 を 長 く 見 ていることで 2STA2 がλs=172~218 2STA4 がλs=173~217 としている 表 11a:おうし 南 群 の 軌 道 比 較 D SH は 2STA1 と 2STA3 は 2STA0 2STA4 は 2STA2 に 対 する 値 である No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs D SH 2STA0 49.4 13 28 186.5-5.0 0.830 0.352 5.4 115.4 37.3 224 2STA1 40.6 10.3 27.8 193.8-5.2 0.820 0.340 6.0 117.9 27.6 207.6 0.106 2STA3 50.1 13.4 27.2 191.5-4.8 0.815 0.371 5.4 114.0 39.7 219.7 0.028 2STA2 31.0 8.0 27.9 195.2-4.3 0.814 0.31 3.0 122.5 16.0 196.5 2STA4 30.9 8.1 28.2 195.6-4.2 0.82 0.308 5.3 122.3 16.0 196 0.041 表 11b:2STA4 に 対 して D SH <0.15 となる 流 星 群 D SH は 2STA4 に 対 する 値 である No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs D SH 28SOA0 33.1 10.6 25.6 196.0-2.6 0.768 0.333 2.9 122.5 18.5 198.5 0.081 216SPI0 23.6 5.1 26.5 199.7-4.4 0.840 0.247 6.3 130.6 4.0 184.0 0.087 115DCS0 315-23.3 26.8 345.7-6.0 0.789 0.355 6.8 242.5 145.1 325.1 0.113 172ZPE2 67.4 23.4 26.4 354.8 1.6 0.784 0.335 3.8 58.4 75.0 74.5 0.116 172ZPE1 63.8 27.1 28.8 348.1 5.8 0.850 0.35 8.0 61 77.0 78.6 0.135 100XSA1 283.2-21.9 24.4 337.3 1.0 0.736 0.285 1.1 46.9 304.9 304.9 0.137 216SPI1 18.7 5.2 28.6 196.2-2.5 0.83 0.279 5.4 125.7 3.0 183.0 0.142 476ICE1 4.6-0.7 26.2 188.4-2.5 0.811 0.419 2.6 107.7 355.5 175.5 0.149 172ZPE0 64.5 27.5 25.1 348.8 6.0 0.755 0.365 6.5 60.5 81.5 78.6 0.149 2STA2 と 2STA4 では 出 現 期 間 を 長 くとらえているこ ともあり D SH <0.15 となる 流 星 群 が IAUMDC の 表 に 多 数 存 在 する ここでは 2STA4 を 取 り 上 げるが 2STA2 では 216SPI1 が 圏 外 になるだけでほぼ 同 一 の 内 容 であ る 表 11b で 172ZPE と 100XSA は 確 定 群 である が 他 は working list のものである (λ-λs, β)の 値 から 115DCS 172ZPE 100XSA は 昼 間 群 その 他 は 夜 間 群 であることが 分 かる ここでは 相 同 流 星 群 twin shower である 昼 間 群 は 除 いて 考 察 する 図 1に 写 真 とビデオ 観 測 によるおうし 群 の 出 現 状 況 を 示 す これは 筆 者 のおうし 群 が3つの 群 に 分 離 され るという 考 えに 基 づいている 南 群 を 活 動 時 期 の 異 な る S_E と S_F に 分 離 し 輻 射 点 の 位 置 から 北 群 を 区 別 したものである 実 線 の 折 れ 線 が 写 真 破 線 がビデ オ 観 測 による3つのグループを 合 わせた おうし 群 図 1: 写 真 とビデオ 観 測 によるおうし 群 の 出 現 状 況

の 総 数 ( 最 大 値 が 10 になるよう 規 格 化 している)である 光 学 観 測 からは CMOR で 捉 えられているλs=196 前 後 の 活 動 は おうし 群 本 体 ではなく S_E とそれ 以 前 の ANT の 混 在 したものと 考 えられる また CMOR は 活 動 終 了 をλs=217~218 としていることから おうし 群 の 定 義 は 一 般 に 用 いられているものと 異 なること が 分 かる 従 来 の おうし 群 ではなく おひつじ 群 あるいは うお 群 を 指 しているとみられる 光 学 観 測 で STA0 はほぼ S_F に 相 当 する おうし 群 の 主 流 を 表 しているが STA1 は S_E と S_F の 中 間 表 12: 光 学 観 測 の 南 群 に 対 して D SH <0.15 となる 群 2STA0 2STA1 2STA3 17NTA5 0.090 28SOA0 0.098 17NTA5 0.092 173BTA0 0.125 172ZPE0 0.132 173BTA0 0.137 17NTA3 0.144 表 13:おうし 北 群 の D SH 17NTA0 17NTA1 17NTA2 17NTA3 17NTA4 17NTA1 0.118 17NTA2 0.127 0.050 17NTA3 0.040 0.099 0.097 17NTA4 0.091 0.189 0.209 0.128 17NTA5 0.122 0.098 0.080 0.086 0.290 STA3 は S_E と S_F の 加 重 平 均 に 相 当 すると 考 えられ る 従 って STA1 は 光 学 観 測 の 中 でも CMOR の 結 果 に 近 く D SH <0.15 の 条 件 に 入 る 流 星 群 が CMOR と 共 通 して 28SOA0 と 172ZPE0 である 眼 視 観 測 によ る おうし 群 にもっとも 近 いのが STA0 と 考 えられ D SH <0.15 には 17NTA5 と 173BTA0 がある 次 におうし 北 群 を 見 てみよう 図 1のグラフで もわかるように 北 群 は 単 一 であり 観 測 間 の 差 は 小 さい( 表 13) 17NTA0 が Porubcan and Kornos 17NAT1 が Kresak and Porubcan NTA2 が Jopek et al. 17NTA3 と 17NTA5 が Brown et al. 17NTA4 が SonotaCo である 南 群 とは 異 なり CMOR よりも SonotaCo と 他 のデータの 差 が 比 較 的 大 きい これ は SonotaCo が おうし 北 群 の 出 現 期 間 特 に 後 半 を 長 くとり λs=202.9~258.0 としている 影 響 が 大 きいと 考 えられる 図 1にも 見 られるようにλs>240 にも う 一 つの 群 活 動 が 想 定 され 眼 視 ではχオリオン 群 と 呼 ばれていたものに 相 当 する しかし 現 在 の IAUMDC ではχオリオン 群 として ORN( 確 定 群 ではない) ORS( 確 定 群 )を 掲 げているが 活 動 期 をふたご 群 の 極 大 期 としている 図 2a と b は 昨 年 の 天 文 回 報 の 観 測 指 針 から 2007-11 年 のビデオ 観 測 を 転 載 する 図 2a の ORN の 円 内 をおうし 群 とみなすのか それともχオリオン 群 とみなすのか 検 討 が 必 要 であろう なお IAUMDC の ORN ORS の 活 動 期 は 図 2b に 相 当 する 一 方 CMOR の 方 は 17NTA3 がλs=207~235 17NTA5 がλs=217~241 としており CMOR 内 でも 不 一 致 であ る さらに 17NTA5 では 輻 射 点 の 黄 緯 βが 負 になっていて 南 群 の 混 入 がかなりあると 推 定 される 表 14:おうし 北 群 の 軌 道 比 較 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs 17NTA0 58.6 21.6 28.3 197.0 1.3 0.835 0.35 3.1 294.9 226.2 224 17NTA1 44 18.9 30.7 183.1 2.0 0.871 0.284 2.9 302.3 212.7 224 17NTA2 44.7 19.8 29.6 193.9 2.7 0.853 0.317 3.4 298.8 214.1 214.1 17NTA3 53.3 21.0 28.1 191.6 1.8 0.828 0.354 2.3 294.8 223.8 224.5 17NTA4 62.0 24.0 29.7 190.2 3.0 0.882 0.361 3.7 291.8 234.4 234.4 17NTA5 48.9 17.7 28.1 192.2-0.4 0.830 0.351 0.4 115.1 39.1 219 図 2a:240 λs<255 における ANT の 輻 射 点 分 布 図 2b:255 λs<270 における ANT の 輻 射 点 分 布 B.2 みずがめ4 群 流 星 会 議 ではみずがめι 北 群 だけを 取 り 上 げたが 今 回 はみずがめδ 南 北 群 ι 南 北 群 をまとめて 取 り 上 げる みずがめδ 南 群 は 古 くから 知 られていたが 残 りの3 群 については Wright et al.が Harvard の 写 真 観 測 を 元 に 論 じてから 注 目 されるようになったものである 彼 女 らの 研 究 を 軸 に4つの 群 を 検 討 することが 妥 当 と 考 えられる

図 3a~f:ANT 領 域 における 110 λs<170 での 輻 射 点 分 布 の 変 化 は 実 線 がδ 南 群 点 線 が 北 群 は 実 線 がι 南 群 点 線 が 北 群 いずれも Wright et al.の 推 算 輻 射 点 で 2つあるものは 期 間 中 の 輻 射 点 移 動 を 示 す は IAUMDC の 流 星 群 で 本 文 を 参 照 のこと 図 3a~f にみずがめ4 群 の 輻 射 点 領 域 における 110 λs<170 の 期 間 の 輻 射 点 分 布 を 太 陽 黄 経 で 10 度 ごとに 写 真 SonotaCo ネットによるビデオ (2007-13)で 示 した Wright et al.による 推 算 輻 射 点 は 論 文 に 掲 載 され ている 範 囲 で 示 しているが (λ-λs, β)の 座 標 系 上 でわずかに 移 動 している みずがめδ 南 群 は 図 上 で 右 下 に 移 動 しているが その 他 の3 群 は 黄 経 がほぼ 一 定 で 黄 緯 は 変 化 している 様 子 が 覗 える IAUMDC の 輻 射 点 位 置 は 報 告 によりかなり 変 動 があるので みずがめ4 群 においても 必 要 に 応 じて 記 している 具 体 的 には 表 15を 参 照 されたい また この 領 域 には IAUMDC に 登 録 された 流 星 群 がかなり 存 在 するので それらについては 個 々 の 略 号 を 示 している これらのほとんどはなじみがないものなので 表 16で 紹 介 する

表 15:みずがめ4 群 の 軌 道 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs Shower 3SIA0 334.7-14.2 33.8 199.7-3.5 0.912 0.208 6.9 131.8 311.7 131.7 Southern iota Aquariids 3SIA1 339.0-15.6 34.8 203.1-6.3 0.929 0.190 8.6 137.5 306.9 131.7 Southern iota Aquariids 3SIA2 332.9-14.7 30.5 200.1-3.3 0.859 0.218 5.3 134.3 309.1 129.5 Southern iota Aquariids 5SDA0 342.1-15.4 40.5 212.0-7.2 0.972 0.087 26.4 148.9 312.2 125.6 Southern delta Aquariids 5SDA1 340.4-16.3 40.2 208.6-7.4 0.966 0.067 30.8 154.5 307.2 127.2 Southern delta Aquariids 5SDA2 339.6-16.1 41.0 208.4-7.0 0.972 0.079 25.5 150.6 306.7 126.7 Southern delta Aquariids 5SDA3 305.7-16.1 41.4 178.6 3.2 0.976 0.069 27.2 152.8 305.6 125.6 Southern delta Aquariids 5SDA4 340.1-17.0 40.8 208.7-8.0 0.970 0.07 32.5 152.4 306.5 126.5 Southern delta Aquariids 5SDA5 341.0-15.8 40.8 208.3-7.2 0.972 0.078 26.9 151.1 308.2 128.2 Southern delta Aquariids 5SDA6 341.0-16.1 41.1 209.9-7.5 0.973 0.065 30.9 153.9 306.2 126.5 Southern delta Aquariids 5SDA7 341.9-16.2 39.4 207.4-7.9 0.954 0.100 23.8 147.1 309.7 129.7 Southern delta Aquariids 26NDA0 344.7 0.4 40.5 207.1 6.4 0.972 0.071 23.0 332.6 139.0 139.0 Northern delta Aquariids 26NDA1 345.3 +0.5 39.8 206.0 6.3 0.966 0.096 19.8 327.4 140.7 140.7 Northern delta Aquariids 26NDA2 339.6-4.7 42.3 199.8 3.6 0.973 0.070 20.4 332.6 139.6 139.6 Northern delta Aquariids 26NDA3 344.9 2.2 37.7 208.5 8.0 0.946 0.097 24.1 329.3 138.6 138.5 Northern delta Aquariids 26NDA4 346.4 1.4 38.3 208.0 6.7 0.948 0.097 19.8 328.6 140.0 140.0 Northern delta Aquariids 26NDA5 345.7 2.3 37.3 208.7 7.8 0.944 0.096 23.4 329.9 139.0 139 Northern delta Aquariids 26NDA6 352 4.1 39 207.3 6.9 0.954 0.099 20.8 327.4 147 147 Northern delta Aquariids 26NDA7 351.5 4.0 38.1 207.3 7.0 0.951 0.102 21.1 328.0 146.5 146.5 Northern delta Aquariids 33NIA0 328.4-5.6 31.2 180.9 6.8 0.840 0.260 5.0 308.0 147.7 147.7 Northern iota Aquariids 33NIA1 328-4.7 27.6 183.4 7.8 0.852 0.358 7.4 297.4 145.1 145.1 Northern iota Aquariids 33NIA2 356.0 3.0 28.6 198.0 4.3 0.825 0.266 5.7 309.0 158.8 159.5 Northern iota Aquariids 33NIA3 355.4 3.4 28.7 198.1 4.9 0.827 0.271 6.9 308.1 159.0 159 Northern iota Aquariids 33NIA4 334.0-8.3 29.4 190.9 2.3 0.864 0.359 2.7 292.0 142 142 Northern iota Aquariids 表 16: 図 3a~f に 登 場 する 流 星 群 (やぎ 群 を 除 く) No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs Shower 179SCA0 311.1-14.5 26.9 199.6 3.5 0.792 0.272 4.5 311.2 110.2 110 sigma Capricornids 199ADC0 328.7-16 21.6 179.3-3.1 0.753 0.597 2.8 87.3 327.0 146 August delta Capricornids 215NPI0 0.8 3.9 27.4 194.0 3.3 0.816 0.344 3.8 298.5 168.3 168.3 Northern delta Piscids 379ACT0 7-5.6 20.2 211.2-7.9 0.692 0.254 8.3 146.2 333.0 153.0 August Cetids 467ANA0 317.1-13.1 21.8 176.2 3.2 0.781 0.618 2.6 263.6 139.4 139.4 August nu Aquariids 467ANA1 318.1-12.2 21.4 177.3 3.8 0.752 0.612 2.6 265.6 139.5 139.5 August nu Aquariids 473LAQ0 342.3-5.5 30.6 194.0 1.9 0.877 0.297 2.6 300.3 148.0 147.6 lambda Aquariids 473LAQ1 341.0-5.1 31.1 195.2 2.7 0.881 0.279 4.1 303.2 145.3 145.3 lambda Aquariids 505AIC0 356.8-9.6 37.2 207.8-7.5 0.942 0.106 21.3 148.2 325.4 145.4 August iota Cetids 548FAQ1 318.2-2.1 37.7 207.0 13.4 0.929 0.140 34.8 322.2 112.7 113 15 Aquariids 623XCA0 303.9-10.9 24.5 183.6 8.7 0.786 0.509 7.6 277.4 119.7 120.0 xi2 Capricornids 640AOA0 348.5-14.4 38.2 206.8-8.7 0.950 0.112 24.9 146.1 317.0 137.0 August omicron Aquariids 642PCE0 8.2-05.3 36.5 204.4-8.1 0.931 0.145 19.4 140.8 341.1 161.0 phi Cetids 689TAC0 311.7-15.7 28.2 188.9 2.2 0.849 0.393 2.3 289.5 120.9 121 tau Capricornids [ 註 ]623XCA0 640AOA0 642PCE0 は Aug.25 版 に 再 登 場 した(2013Dec.13 版 で 一 時 的 に 記 載 され そ の 後 削 除 とも 示 されずに 不 掲 載 となっていた)Jenniskens et al., 2014. Icarus (sub.)によるものである B.2.1 みずがめδ 南 群 みずがめ4 群 の 中 でもっとも 活 発 な 活 動 を 見 せるので IAUMDC の 輻 射 点 写 真 ビデオの 観 測 は Wright et al.の 推 算 値 とよく 一 致 していることが 分 かる なお 5SDA3 の 輻 射 点 の 赤 経 は 305.7 ではなく 335.7 の 誤 り であろう また IAUMDC に 掲 載 されている 5SDA3 の 昇 降 点 黄 経 は 152.8 と 近 日 点 引 数 と 同 じ 数 値 が 入 って いるが 正 しくは 305.6 のはずであり ここでは 訂 正 しておいた なお 130 λs<140( 図 3c)で 本 群 の 輻 射 点 分 布 の 中 心 に 640AOA0 が 存 在 する これは IAUMDC に 登 録 する 際 の 検 討 不 足 であろう また 140 λs<150( 図 3d)に 本 群 の 末 期 出 現 とも 思 える 輻 射 点 分 布 が 見 られ 分 布 が 右 下 と 左 上 側 に 分 かれる それぞれが Wright et al.の 推 算 位 置 と 505AIC0 に 相 当 するように 見 えること は 興 味 深 い その 後 379ACT0 より 右 側 に 輻 射 点 の 分 布 域 が 残 り 642PCE0 に 連 なっているようでもある みずがめδ 南 群 も 末 期 出 現 になるとこれらの 弱 い 流 星 活 動 と 区 別 することは 困 難 になる CMOR 流 の 流 星 群 判 定 では 異 常 に 出 現 期 間 が 長 く 観 測 される 原 因 でもある B.2.2 みずがめδ 北 群 Wright et al.の 研 究 でみずがめδ 北 群 とされている 軌 道 はわずか2 個 であり 2 点 観 測 されたものの 輻 射 点 の 位 置 のみ 求 められていた9 個 の 流 星 1 個 の 単 点 観 測 1 個 の 帰 属 が 不 確 実 な 流 星 も 利 用 されている 太 陽 黄

経 で 115 度 前 後 と 140 度 前 後 に 分 布 は2 分 されているように 見 える この 115 度 付 近 の 流 星 は 110 λs<120 ( 図 3a)に 見 られる 548FAQ1 に 相 当 すると 見 られる 120 λs<130( 図 3b)で は Wright et al.による 推 算 位 置 に 輻 射 点 の 集 中 は 見 られず 130 λs<150( 図 3c d)では 推 算 位 置 とビデオ 観 測 による 輻 射 点 の 集 中 域 が 合 致 している 彼 女 等 はこれら2つの 流 星 活 動 を 合 わ せてみずがめ 北 群 と 称 したものであろう 輻 射 点 の 推 算 位 置 は 両 者 を 結 ぶように 移 動 している なお 26NDA2 は Wright et al.によるみずがめι 北 群 の 推 算 位 置 に 近 い これは 1963 年 の Jacchia によるもの で 資 料 が 不 十 分 であった 時 代 にはこのような 混 同 はやむを 得 ないであろう みずがめδ 南 群 程 度 の 活 動 度 が なければ 資 料 が 豊 富 になった 現 在 でも 確 定 的 なことは 言 えないのである B.2.3 みずがめι 南 群 Wright et al.は 6 月 29 日 ~8 月 22 日 に2 点 観 測 され 軌 道 も 決 定 された6 個 の 流 星 を 本 群 としており みずが めδ 南 群 に 次 いで 活 動 的 ということになる しかし 図 3からは Wright et al.の 推 算 輻 射 点 ( )で 輻 射 点 分 布 の 集 中 が 見 られるのは 130 λs<140( 図 3c)だけである 黄 道 型 群 の 基 本 形 である おうし 群 の 活 動 が 長 期 にわたることに 引 きずられて 比 較 的 活 動 の 消 長 が 明 確 なみずがめδ 南 群 を 除 いて 他 の3 群 は 活 動 期 間 を 長 期 に 想 定 したものと 思 われる 3SIA0~2 もλs=130 前 後 に 集 中 し 軌 道 もよく 似 ている(D SH <0.1)ことから 実 在 のみずがめι 南 群 は Wright et al.の 後 半 部 と 考 えてよいであろう B.2.4 みずがめι 北 群 150 λs<160( 図 3e)で 33NIA2 3 の 周 囲 にビデオ 輻 射 点 のやや 集 中 している 領 域 があるが Wright et al. の 指 摘 したみずがめι 北 群 ( 点 線 の )とは 別 物 と 考 える 方 が 良 いであろう この 輻 射 点 の 領 域 は 160 λs< 170( 図 3f)の 215NPI0 にも 近 く うお 群 と 呼 ばれるべきものかもしれない McIntosh の 観 測 を 引 用 して 名 づけられた 群 ではあるが 元 の 活 動 時 期 とも 輻 射 点 とも 離 れており 南 北 両 群 ともに 旧 来 の 名 前 で 呼 ぶこと はふさわしくないであろう みずがめι 南 北 群 ともに Harvard のレーダー 観 測 ではそれらしい 輻 射 点 の 集 中 は 見 られない C. 構 造 が 複 雑 な 流 星 群 C.1 かみのけ 群 の 周 囲 表 17: かみのけ 群 の D SH 20COM0 20COM1 20COM2 20COM3 20COM4 20COM5 20COM6 20COM1 0.000 20COM2 0.898 0.898 20COM3 0.252 0.252 0.893 20COM4 0.135 0.135 0.986 0.308 20COM5 0.380 0.380 1.120 0.492 0.256 20COM6 0.407 0.407 0.756 0.463 0.386 0.400 20COM7 0.231 0.231 0.967 0.214 0.190 0.286 0.352 20COM3~4 は 499DDL0~1 20COM5~7 は 32DLM0~2 として 記 載 されているものと 同 一 であ り 32DLM と 499DDL は 20COM の 一 部 とされて 削 除 されている 20COM0 は Jenniskens の 大 著 によっているが 昇 降 点 黄 経 が 283.3 であるのに 対 して 極 大 時 の 太 陽 黄 経 は 274 としていてい かにも 奇 妙 である( 表 18) これは 輻 射 点 及 び 軌 道 要 素 は Jenniskens 自 身 が 求 めた 値 であり 極 大 は 論 文 作 成 時 の IMO のデータを 採 用 しているからである 表 18: かみのけ 群 と 図 5に 登 場 する 流 星 群 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs Shower 20COM0 175.2 22.2 63.7 252.5 18.4 0.962 0.541 139.4 265.0 283.3 274 Comae Berenicids 20COM1 159.7 31.6 63.0 243.3 21.3 1.012 0.613 135.3 257.8 265.7 265.7 Comae Berenicids 20COM2 174.5 18.2 67.7 263.6 14.5 0.869 0.978 154.7 203.0 264 264 Comae Berenicids 20COM3 168.8 27.2 67.0 242.8 20.5 1.152 0.611 137.3 253.0 275.9 275.9 =499DDL0 20COM4 169.5 26.6 63.1 242.2 20.2 0.955 0.536 135.3 266.1 277.4 277.4 =499DDL1 20COM5 156.1 32.7 62.3 243.4 21.1 0.953 0.554 133.8 265.6 262.2 262.2 =32DLM0 20COM6 163.7 39.7 64 246.8 30.0 0.785 0.810 138 249 261.7 261.7 =32DLM1 20COM7 161.5 30.5 64.0 243.0 20.9 1.066 0.618 136.4 256.1 268.0 268 =32DLM2 90JCO0 188.9 16.8 63.9 240.3 18.9 1.068 0.544 138.2 264.2 301.0 301 January Comae Berenicids 90JCO1 192.7 15.0 65.7 241.6 18.8 1.142 0.593 140.2 257.3 304.0 304 January Comae Berenicids 722SCR0 145.5 +32.3 65.2 247.9 17.4 0.914 0.646 144.5 253.9 248.9 249.0 sigma Cancrids 20COM1 は 20COM0 と 同 じ 軌 道 要 素 となっているが 輻 射 点 等 の 数 値 は 異 なっている 以 下 に 示 す 表 では 輻 射 点 と 地 心 速 度 から 筆 者 が 独 自 に 計 算 した 軌 道 要 素 を 示 している この 値 を 元 に D SH を 新 たに 計 算 すると 20COM0=0.256 20COM2=0.991 20COM3=0.298 20COM4=0.172 20COM5=0.201 20COM6=0.321 20COM7=0.089 となり 旧 DLM である 20COM5~7 に 近 いことが 分 かる 既 に 表 5で 見 たように 本 群 の D SH の 最 大 値 は 極 端 に 大 きい 表 17により 詳 しく 見 ると 20COM2 が 一 般 的 には 同 一 群 と 見 做 せないものであることが 分 かる このように このグループの 名 前 のもととなる かみのけ 群 20COM0~2 は 強 引 な 寄 せ 集 めに 過 ぎないことが 分 かる

なぜ このような 混 乱 が 起 きているかを 説 明 する には 歴 史 的 な 経 過 をたどる 必 要 がある 図 4に 写 真 観 測 で 200 λs<310 の 期 間 に 230 λs<255 10 β <30 の 領 域 から 出 現 した 流 星 の 速 度 分 布 を 示 す 明 らかに3つのグループに 分 かれている DLM の 存 在 は small camera による 144 個 の 流 星 軌 道 から Whipple によって 存 在 が 指 摘 された その 後 Lindblad 等 によって Super Schmidt の 観 測 でも 活 動 が 確 認 され DLM(December Leo Minorids)の 名 称 が 与 え られた 次 に McCrosky & Posen は graphical reduction によ る Super Scmidt の 観 測 輻 射 点 から JCO( 当 時 はこれ を Coma Berenicids と 称 した)を 見 出 した この 両 者 の 類 似 性 は 当 初 から 指 摘 されていたが 図 4: 写 真 観 測 による かみのけ 群 Lindblad によって 両 者 の 間 を 結 ぶ 流 星 の 存 在 ( 図 4の COM)が 指 摘 され これが Comae Berenicids と 呼 ば れるようになり 当 初 の Coma Berenicids には January が 冠 せられることになったのである しかし 図 4からは3つのグループが 別 群 として 存 在 しているように 見 える 単 に 観 測 の 中 断 期 間 が あることでは 説 明 できない 現 在 IAUMDC では DLM は COM の 一 部 としているが JCO は 独 立 した 群 として 扱 われている 一 方 Kronk は3つをまとめ て Comae Berenicids としている 仮 に(λ-λs, β)=(243,21)を 中 心 としてビデオ 観 測 に よる 輻 射 点 分 布 を 見 ることにする( 図 5) ここでは 流 星 群 名 を IAUMDC の 旧 名 で 示 しているが 20COM0 20COM2 32DLM1(=20COM6)は 範 囲 外 と なっている 20COM0 の 場 合 には 極 大 時 の 太 陽 黄 経 を 昇 降 点 黄 経 283.3 とすれば 範 囲 内 に 入 ってくる ビデオ 観 測 からは DLM COM JCO が 一 連 の 活 動 の ように 見 える ここで 240 λs<310 で(λ-λs, β)=(243,21)から 5 度 以 内 になる SonotaCo ネットの 2007-13 年 の 流 星 数 を グラフ 化 したものを 図 6に 示 す なお 縦 軸 は 流 星 数 を 最 大 値 が 10 になるよう 規 格 化 したものである 図 5: かみのけ 群 周 囲 の 輻 射 点 分 布 SonotaCo ネッ また 点 線 は MSS で 報 告 した 事 のある 流 星 群 のプ トによる 2007 年 (+) 2013 年 ( )と 写 真 観 測 ( 塗 りつ ロファイルの 計 算 法 による 出 現 の 推 定 値 である 流 ぶし) 楕 円 は 推 定 される 輻 射 点 の 広 がり 破 線 は Apex 星 数 の 変 化 は 見 かけ 上 一 連 の 変 化 のように 見 える の 方 向 を 示 す が 推 定 値 と 比 べると 極 大 後 の 出 現 数 が 推 定 値 を かなり 越 えていることが 分 かる DLM が 活 動 の 中 心 で COM や JCO の 活 動 がそれに 重 なっているとも 考 えられる 表 18に 示 すように これらの 軌 道 は 黄 道 面 に 対 してかなりの 傾 斜 角 をもっており 長 期 間 の 活 動 を 想 定 するのは 無 理 があろう IAUMDC が 示 しているように DLM+COM JCO の2グループなの か それとも3つは1つの 群 なのか あるいは 写 真 観 測 が 示 唆 するように3つの 独 立 した 群 なのか まだ 検 討 が 必 要 である 図 6:2007-13 年 のビデオ 観 測 と 推 算 値 C.2 κはくちょう 群 の 周 囲 D SH の 最 大 値 が 0.227 であるのに かみのけ 群 と 並 べて< 構 造 が 複 雑 な 流 星 群 >としている 理 由 は 平 年 の 出 現 と 再 帰 的 な 出 現 と 二 面 性 を 持 つからであり また 周 囲 の 流 星 活 動 との 区 別 が 不 十 分 で 様 々な 誤 解 があ るからである まず 図 7a b を 比 べてみよう 図 7a は SonotaCo ネットによる 2007 年 図 7b は 2008-12 年 のビデオ 観

測 のうち 120 λs<160 の 輻 射 点 を(λ-λs, β)=(160, 75)を 中 心 に 描 いたものである 2007 年 に 見 られる 輻 射 点 の 集 中 が 他 の 年 には 見 られない そして 2014 年 のビデオ 観 測 では 再 び 2007 年 と 同 じ 場 所 で 活 発 な 出 現 が 図 7a:2007 年 のビデオ 観 測 図 7b:2008-12 年 のビデオ 観 測 起 きた 平 年 では 再 帰 的 活 動 よりも 5~10 度 右 側 ( 西 側 )に 輻 射 点 が 集 まっている 図 7b をよく 見 ると 中 心 よりやや 左 下 に 輻 射 点 の 集 中 した 箇 所 が 存 在 し 2007 年 の 活 動 と 一 致 するように 見 えるが これは 活 動 期 間 が 異 なっている これが 誤 解 されて 7 月 下 旬 にκはくちょう 群 の 活 動 が 見 られた と 報 告 される 場 合 を 散 見 する 表 19 図 8の GDR がこれに 相 当 する 表 19: κはくちょう 群 と 図 7 に 登 場 する 流 星 群 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs Shower 12KCG0 286.2 59.1 24.8 177.0 79.6 0.680 0.99 38 194 145 145.2 kappa Cygnids 12KCG1 284 52.7 24 158.1 74.5 0.808 0.984 35.9 201.4 139.4 145.2 kappa Cygnids 12KCG2 286 +59 24.8 176.4 79.5 0.727 0.970 38.7 196.8 145 145.0 kappa Cygnids 12KCG3 289.5 +55.6 24.9 172.0 75.7 0.763 0.980 38.5 201.9 147.6 147.6 kappa Cygnids 12KCG4 285.0 +50.1 21.9 161.5 71.9 0.709 0.951 32.8 204.1 140.7 140.7 kappa Cygnids 12KCG5 280.3 +50.1 22.0 155.7 72.7 0.746 0.957 32.6 201.3 137 137 kappa Cygnids 12KCG6 267.3 +61.1 23.1 106.5 84.4 0.754 0.988 35.5 183.4 150 150 kappa Cygnids 73ZDR0 261.7 67.8 25 33.2 86.6 0.766 0.983 38.8 176.4 122 122 zeta Draconids 184GDR0 280.1 51.1 27.4 167.8 73.7 0.964 0.951 39.5 201.5 125.3 125.3 July Gamma Draconids 184GDR1 280.9 51.7 27.3 170.5 74.2 0.933 0.951 39.8 201.6 125 125 July Gamma Draconids 184GDR2 279.6 50.4 27.5 166.2 73.1 0.972 0.978 40.2 202.4 124.7 125.3 July Gamma Draconids 197AUD0 272.5 65.1 17.3 164.2 88.2 0.335 1.007 30.4 185.6 141.9 142 August Draconids 413MUL1 267 41.9 18.1 144.7 65.3 0.659 0.981 26.5 204.0 120.8 120 mu Lyrids 463JRH0 265.1 +36.4 15.6 137.6 59.7 0.633 0.981 21.3 203.8 124.6 124.6 July rho Herculids 463JRH1 265.9 +36.2 14.8 137.7 59.5 0.553 0.982 19.7 204.5 125.8 125.8 July rho Herculids 464KLY0 277.5 +33.3 18.6 154.5 56.4 0.698 0.939 24.7 215.1 126.8 126.9 kappa Lyrids 464KLY1 276.3 +34.8 18.6 153.9 58.0 0.695 0.945 25.1 213.6 125.9 125.9 kappa Lyrids 470AMD0 253.7 +58.8 19.5 73.2 79.3 0.654 1.011 30.3 177.2 145.4 145.4 August mu Draconids 470AMD1 254.8 +58.2 19.0 78.5 79.1 0.631 1.012 29.5 178.4 144.4 144.4 August mu Draconids 699GCY0 300.5 +38.8 21.3 172.2 57.4 0.692 0.879 30.1 227.0 145.8 145.0 gamma Cygnids 701BCE0 325.4 +75.8 39.8 258.9 70.9 0.948 1.006 65.8 188.3 153.2 153 beta Cepheids また 図 7b の 第 一 象 限 に 見 られる 輻 射 点 領 域 が 平 年 では κはくちょう 群 と 見 做 されていると 推 測 され る 表 19の 12KCG6 はこの 状 況 を 反 映 しているものであろう 図 8に 示 す 領 域 G の AUD や ZDR は IAUMDC の 版 によってどの 観 測 ( 輻 射 点 時 期 )が 一 定 しないことは 2013 年 の 流 星 会 議 で 指 摘 したとおりである さらに 話 を 複 雑 にしているのが 写 真 観 測 とビデオ 観 測 の 時 間 差 である 写 真 観 測 は 1950 年 代 が 中 心 で あるのに 対 して ビデオ 観 測 はほぼ 50~60 年 後 のものである 表 19で KCG0~3 は 実 質 的 に 写 真 観 測 による ものであるのに 対 して KCG4~6 はビデオ 観 測 である 極 大 時 の 太 陽 黄 経 を 見 ると 写 真 観 測 はλs=145 前 後 に

なっており 特 に KCG1 は 昇 降 点 黄 経 がΩ=139.4 であるにもかかわらずλs=145.2 としているのは 実 際 の 観 測 結 果 は 前 者 であるにもかかわらず 過 去 の 記 録 (KCG0)に 引 きずられていると 考 えられる 具 体 的 に 筆 者 が 求 めた 数 値 を 表 20に 示 す 写 真 観 測 の 数 値 が KCG0~3 とかなり 異 なっているのは 1950 年 の 観 測 を 含 めて 図 8の D の 領 域 を 合 わせているためである 表 20: 写 真 観 測 とビデオ 観 測 によるκはくちょう 群 の 比 較 Month Day α δ λ-λs β Vg e q i ω Ω λs N 8 22.92 289.1 58.7 176.8 78.3 25.5 0.757 0.987 40.0 198.6 150.1 150.1 12 Photo 8 15.02 287.0 49.6 164.4 70.9 22.3 0.703 0.968 33.8 206.5 141.4 141.4 144 Video D. 観 測 が 不 十 分 な 流 星 群 その 他 かなり 出 現 がある また かなり 観 測 されている 流 星 群 でも どの 活 動 をもって 特 定 の 流 星 群 と 見 做 すかという 判 定 には 違 いが 大 きい 活 動 の 弱 いもの になると 同 一 群 との 判 定 に 疑 問 を 生 じたり また 逆 に 独 立 した 群 とされているものの 中 に 同 定 が 可 能 であったりするものが 存 在 している しかし それ らを 一 々 取 り 上 げるには 紙 数 がかなり 必 要 になるの で 最 後 に 掲 載 の 仕 方 自 体 に 問 題 があると 考 えられ る 例 を1つだけ 取 り 上 げることにする 表 21:NCC の D SH 96NCC0 96NCC1 96NCC2 96NCC3 96NCC4 96NCC1 1.548 96NCC2 0.157 1.564 96NCC3 0.133 1.538 0.040 96NCC4 1.566 0.100 1.581 1.557 96NCC5 0.110 1.649 0.204 0.196 1.663 本 年 新 たに 確 定 群 とされたもので 正 式 な 和 名 はないが 慣 例 に 従 えば<かに 座 δ 北 流 星 群 >という ことになる 表 21には 異 常 に 大 きな D SH の 値 が 並 んでいる これは 軌 道 要 素 に 不 合 理 な 値 が 掲 載 され ているためである 図 8:ビデオ 観 測 による 輻 射 点 領 域 と IAUMDC の 群 表 22:IAUMDC に 掲 載 されている NCC の 軌 道 要 素 No. α δ Vg λ-λs β e q i ω Ω λs Shower 96NCC0 130 20 26 190.9 1.6 0.779 0.391 1.7 294.0 296.3 296.3 Northern delta Cancrids 96NCC1 134.2 14.1 26.7 192.4-3.0 0.77 0.371 0.3 116.7 297.1 300.2 Northern delta Cancrids 96NCC2 126.6 19.5 26.2 187.9 0.3 0.803 0.448 0.3 282.9 297.1 296.3 Northern delta Cancrids 96NCC3 124.8 20.8 25.8 189.4 1.2 0.777 0.425 1.2 287.9 292.9 292.9 Northern delta Cancrids 96NCC4 130.7 19.7 26.4 190.8 1.5 0.783 0.397 4.9 291.3 120.2 297.1 Northern delta Cancrids 96NCC5 131.4 17.6 29.9 190.1-0.4 0.876 0.360 0.5 112.5 119 299 Northern delta Cancrids 表 21から 96NCC1 と 96NCC4 に 問 題 があることが 分 かる 表 22を 見 ると NCC1 の 黄 緯 が 負 であるのだ から 昇 降 点 黄 経 Ωは 極 大 時 の 太 陽 黄 経 λs とは 180 度 逆 にならなければならず NCC4 の 黄 緯 は 正 なので 昇 降 点 黄 経 Ωは 極 大 時 の 太 陽 黄 経 λs と 一 致 しなければならないのに 奇 妙 な 数 字 が 入 れられている 奇 妙 というのは それぞれの 原 著 では 正 しい 値 が 与 えられているのに IAUMDC では 変 更 ( 誤 入 力?)されているからである 最 初 に 写 真 観 測 から δ-cancrids を 検 出 したのは Lindblad と 思 われるが 南 北 群 に 分 けておらず Sekanina の 電 波 観 測 でも 同 様 である これに 対 して Terentjeva はγ-Cncds( 北 ) θ-cncds( 南 )というδ-Cancrids と 異 な る 名 称 を 用 い 南 北 群 であるという 指 摘 もしていないが この 両 者 は NCC と SCC に 対 応 すると 言 える さら に この 研 究 は Lindblad のものに 先 行 している しかし IAUMDC ではこれについて 何 も 触 れず SCC には それと 異 なる Terentjeva の 研 究 を 引 用 掲 載 している( 原 著 と 数 字 が 合 わない 部 分 がある) 4.まとめ IAUMDC を 権 威 あるものとしてではなく 資 料 倉 庫 と 考 えて 利 用 すべきである 本 稿 では 確 定 群 の 中 でも Harvard の 写 真 観 測 時 代 から 知 られ 比 較 的 よく 観 測 されている Nos.1~31 までの 流 星 群 を 中 心 に 検 討 し てきたが 見 てきた 通 り 多 くの 問 題 が 存 在 している 観 測 方 法 によって 流 星 群 の 見 え 方 が 異 なること 流 星 群 の 定 義 が 異 なることにより 研 究 者 の 発 表 するデー タには 大 きな 差 異 が 生 じる 可 能 性 がある そのことを 十 分 理 解 した 上 で 利 用 するならば IAUMDC の 流 星 群 表 は 資 料 が 蓄 積 された 倉 庫 となる

2 月 のりゅう 群 の 考 察 MSS 142 回 資 料 関 口 孝 志 今 年 は 2 月 5 日 前 後 に7 個 の 同 時 流 星 が 判 定 され トレイル 予 報 と 一 致 していた また SonotaCo Network の2006 年 から2016 年 の1 月 と2 月 のデータか ら 軌 道 計 算 してみたら 10 年 間 で46 個 のFED 群 が 判 定 された さらに 近 くに1 月 20 日 頃 に 極 大 を 迎 えるGUM 群 があることに 気 づいた この2つの 群 は 同 一 群 の 可 能 性 があると 考 えられる また 10 度 離 れてJZD 群 もこの 群 と 関 係 がありそうです 2つの 群 の 軌 道 平 均 は 下 の 表 に 示 した 2 月 5 日 に 極 大 になっているFED 群 1 月 20 日 頃 に 極 大 になっているGUM 群 1 月 20 日 頃 に 極 大 になっているGUM 群 とFED 群 を 合 わせたもの GUMとFEDとJZDのl-ls JZD GUM FED _sol _amag _ra_t _dc_t _vg _a _q _e _p _peri _node _incl _mag _Qo _dur _H1 _H2 平 均 軌 道 FED 313.77-0.59 239.52 61.98 33.05 7.66 0.97 0.83 332.60 195.06 313.77 52.89 0.55 5.11 0.45 97.09 86.58 20050126-20160204 平 均 軌 道 GUM 299.38-0.06 227.56 65.97 32.38 4.70 0.95 0.76 42.81 202.11 299.38 52.25 0.92 5.29 0.54 94.32 82.99 20050126-20160204