日 本 の 食 の 安 全 のグローバル 化 への 対 応 平 成 27 年 4 月 26 日 髙 橋 梯 二 食 中 毒 による 患 者 数 各 国 比 較 患 者 数 入 院 者 数 死 亡 者 数 人 口 アメリカ 48,000,000 128,000 3,000 310 (76,000,000 325,000 5,000) フランス 750,000 113,000 400 62 イギリス 1,720,000 22,997 687 61 豪 州 5,400,000 18,000 120 22 日 本 24,302 NA 4 127 資 料 アメリカ: Food related Illness in the United States, CDC フランス: Morbidite et mortalite dues aux maladies infectieuses d origine alimentaire en France, Institut de Velle Sanitaire イギリス: Adakらによる05 年 調 査 (イングランド 及 びウエールズ) オーストラリア: Food born Illness in Australia, Oz FoodNet 日 本 : 食 中 毒 統 計 厚 生 労 働 省 2008 年 1
日 本 における 食 中 毒 患 者 実 態 把 握 調 査 研 究 2011 年 カンピロバクター サルモネラ 腸 炎 ビブリオ 350 万 人 72 万 6 万 食 中 毒 調 査 精 度 向 上 のための 手 法 に 関 する 調 査 研 究 分 担 報 告 書 宮 城 県 および 全 国 における 積 極 的 食 品 由 来 感 染 病 原 体 サーベイランス 並 びに 下 痢 疾 患 の 実 態 把 握 ノロウイルス 患 者 は 年 間 約 500 万 人 とのレポートがある 数 百 万 人 の 患 者 が 発 生 と 推 定 される 国 立 医 薬 品 衛 生 研 究 所 野 田 衛 食 品 衛 生 管 理 部 第 四 室 長 合 計 すると 1000 万 人 ほどになる( 発 生 率 はアメリカに 近 くなる) 食 品 の 回 収 の 比 較 日 本 東 京 都 における 自 主 回 収 報 告 12 年 12 月 および13 年 1 月 アメリカ FDAによる 回 収 報 告 資 料 13 年 11 月 および12 月 報 告 書 P17 報 告 書 P18 基 準 値 を 越 える 添 加 物 農 薬 等 16 件 食 中 毒 菌 10 件 カビ 発 生 多 量 の 生 菌 4 非 認 可 薬 品 の 混 入 等 11 ( 主 として 補 助 食 品 ) アレルギー 物 資 表 示 欠 落 5 アレルギー 物 質 表 示 欠 落 22 賞 味 期 限 誤 表 示 7 異 物 混 入 1 プラスチック 等 異 物 混 入 5 劣 化 2 合 計 37 合 計 46 2
食 品 製 造 衛 生 基 準 日 本 EU アメリカ 一 般 的 衛 生 基 準 は 存 在 せず 産 品 ごとの 規 格 基 準 や 衛 生 基 準 はある 2004 年 EU 食 品 衛 生 規 則 (06 年 から 施 行 ) 適 正 製 造 基 準 (GMP) 全 品 目 へのHACCP 原 則 の 適 用 適 正 製 造 規 範 (GMP) HACCP 適 用 ( 一 部 品 目 ) 加 工 食 品 の 予 防 管 理 基 準 (HACCP 非 適 用 品 目 ) 生 鮮 果 実 野 菜 の 衛 生 管 理 基 準 1995 年 から 任 意 のHACCP 制 度 の 導 入 しかし 任 意 の 承 認 制 度 対 象 産 品 乳 乳 製 品 食 肉 製 品 魚 肉 練 製 品 容 器 包 装 加 圧 加 熱 製 品 清 涼 飲 料 水 基 本 衛 生 規 則 (2006 年 から 施 行 ) 適 正 製 造 基 準 (GMP)とHACCPの 全 品 目 への 適 用 動 物 由 来 食 品 衛 生 規 則 (2006 年 から 施 行 ) 詳 細 な 衛 生 規 則 のほか 次 のような 品 目 別 の 衛 生 基 準 を 定 めている 食 肉 家 禽 肉 狩 猟 野 生 獣 の 肉 挽 肉 調 製 肉 機 械 分 離 肉 肉 製 品 二 枚 貝 水 産 物 生 乳 および 乳 製 品 卵 および 卵 製 品 かえる カタツムリ 油 脂 内 臓 コラーゲンの 生 産 と 殺 および 流 通 における 衛 生 基 準 73 年 以 来 一 部 の 分 野 にHACCP 強 制 適 用 食 肉 魚 介 類 その 製 品 果 実 および 野 菜 ジュース 食 品 安 全 近 代 化 法 (2007 年 末 ) 加 工 食 品 の 予 防 管 理 基 準 生 鮮 果 実 野 菜 の 衛 生 管 理 基 準 アメリカ 食 品 安 全 近 代 化 法 (2007) 1. 食 品 危 害 に 対 する 予 防 管 理 の 強 化 (1) 事 業 者 の 予 防 管 理 の 義 務 化 HACCPの 対 象 となっている 施 設 を 除 きFDAに 登 録 を 義 務 付 けられているすべての 施 設 は 危 害 の 発 生 を 防 止 し 最 小 限 にする 予 防 管 理 措 置 (HACCPに 近 似 )を 具 体 的 に 定 め 実 施 しなければならない 関 連 する 記 録 を2 年 間 保 存 しなければならない (2) 生 鮮 果 実 野 菜 に 関 する 新 たな 制 度 の 創 設 危 害 の 予 防 と 危 害 を 最 小 限 にするための 農 家 の 生 産 から 消 費 に 至 るまでの 衛 生 規 則 (GAP)に 似 ている)の 制 定 (3)FDAの 権 限 の 強 化 危 害 の 発 生 が 予 想 される 場 合 FDAはすべての 事 業 者 に 対 して 食 品 移 管 する 記 録 を 閲 覧 できる 権 限 を 持 つことになった 登 録 施 設 の2 年 ごとの 更 新 と 問 題 がある 場 合 には 登 録 の 停 止 ができる 2. 危 害 発 生 の 場 合 の 対 応 の 強 化 (1)FDAの 検 査 頻 度 の 向 上 検 査 頻 度 を 高 め 5 年 以 内 に 少 なくとも1 回 その 後 は3 年 に 一 回 海 外 施 設 は5 年 後 には10,000の 施 設 の 検 査 (2) 追 加 トレーサビリティの 導 入 リスクの 高 い 食 品 を 指 定 し その 上 で 追 加 トレーサビリティを 課 す (3) 義 務 回 収 の 導 入 FDAは 出 荷 停 止 を 命 じることができ その 後 直 ちに 聴 聞 を 行 い 必 要 な 場 合 に 回 収 を 命 じることができるようになった 3. 輸 入 食 品 の 安 全 対 策 の 強 化 3
輸 入 食 品 の 安 全 確 保 輸 入 検 査 ( 水 際 検 査 ) 検 査 率 2014 年 10.2% 水 際 検 査 により 輸 入 品 が 食 品 衛 生 法 に 適 合 しているか 確 認 輸 入 検 査 のほか 輸 出 国 における 検 査 や 監 査 によって 輸 出 国 における 安 全 確 認 をする 方 法 の 併 用 輸 入 事 業 者 とFDAの 手 続 きによって 認 証 される 第 三 者 監 査 機 関 による 確 認 または 証 明 輸 出 施 設 をFDAに 登 録 しなければならない アメリカでHACCPが 強 制 適 用 されている 品 目 は HACCPが 適 用 されていなければならない それ 以 外 の 品 目 は 輸 出 国 においてアメリカの 予 防 措 置 (HACCPに 近 似 )と 同 様 の 措 置 がなされているか 現 地 監 査 により 確 認 しなければならない (ただし 輸 出 国 の 衛 生 制 度 がアメリカと 同 等 と 認 められれば 確 認 の 必 要 はない) 生 鮮 果 実 野 菜 については アメリカの 予 防 措 置 と 同 様 の 措 置 がとられているかどうか 現 地 監 査 によ り 確 認 しなければならない (ただし 輸 出 国 の 衛 生 制 度 が アメリカと 同 等 と 認 められれば 確 認 の 必 要 はない) リスクが 高 い 産 品 については 輸 出 国 において 第 三 者 監 査 機 関 によるよる 安 全 証 明 がなされなければならない 輸 入 検 査 のほか EUと 同 等 の 安 全 措 置 がとら れているか 輸 出 国 に 確 認 させ あるいは 輸 出 国 におけるEUの 検 査 によって 確 認 する 方 法 の 併 用 輸 出 施 設 を 登 録 し 輸 出 国 に 確 認 等 を 義 務 付 ける EUと 同 等 以 上 の 衛 生 制 度 によるものでなけれ ば 輸 入 禁 止 HACCPの 原 則 が 適 用 されていなければなら ない EUは 輸 出 できる 国 のリストを 作 成 する 動 物 由 来 の 食 品 ( 肉 製 品 魚 )を 輸 出 しようと する 場 合 は 輸 出 国 において 登 録 された 施 設 からのものでなければならない 動 物 由 来 の 食 品 については EUの 国 境 検 査 所 での 獣 医 学 的 検 査 を 受 けなければならない EUにおける 海 外 施 設 の 検 査 食 品 衛 生 法 (1946) 食 品 安 全 基 本 法 (2003) では 輸 入 食 品 の 安 全 確 保 について は 言 及 なし FDAによる 海 外 施 設 の 検 査 バイオテロリズム 法 (2002) 食 品 安 全 近 代 化 法 (2007) 食 品 一 般 法 (2002) 基 本 衛 生 規 則 (2006) アメリカの 食 品 安 全 近 代 化 法 による 輸 入 食 品 の 安 全 確 保 海 外 供 給 業 者 確 認 ( 検 証 ) 計 画 すべての 輸 入 業 者 は 輸 入 食 品 が 海 外 供 給 業 者 ( 製 造 業 者 )によってアメリカの 法 律 で 規 定 する 予 防 管 理 措 置 にしたがって 生 産 されている ことおよびアメリカの 法 令 に 違 反 する 不 正 がないことを 確 認 する 海 外 供 給 業 者 確 認 を 行 わなければ 輸 入 できない リスクが 高 い 食 品 の 安 全 証 明 リスクが 高 い 食 品 (FDAが 指 定 する)について 輸 入 の 条 件 として アメリカの 法 律 の 安 全 要 件 を 満 たしていることの 第 三 者 機 関 による 証 明 が なければならない また この 現 地 監 査 によって 証 明 を 行 う 第 三 者 監 査 機 関 の 認 定 手 続 きを 定 める 海 外 施 設 の 検 査 海 外 施 設 の 検 査 を 容 易 にするため FDAは 外 国 政 府 と 調 整 を 進 めつつ 検 査 頻 度 を 高 めていく また 外 国 又 は 海 外 施 設 が 検 査 を 拒 否 し た 場 合 は 食 品 の 輸 入 を 停 止 しなければならない アメリカと 同 等 の 食 品 安 全 制 度 の 要 求 食 品 医 薬 品 化 粧 品 法 第 418 条 の 加 工 食 品 に 関 する 予 防 管 理 又 は419 条 の 生 鮮 果 実 および 野 菜 の 安 全 管 理 が 求 めているものと 同 じ 水 準 の 保 護 を 達 成 する 過 程 と 手 続 きにしたがって 食 品 が 生 産 されていることを 確 認 しなければならない また アメリカと 同 等 と 確 信 できない 場 合 は アメリカと 同 程 度 の 安 全 を 確 保 することを 示 す 手 順 をFDAは 確 立 しなければならない 4
輸 出 国 の 輸 出 施 設 登 録 にEUが 課 している 要 件 ( 動 物 由 来 の 食 品 に 適 用 ) 第 三 国 が 輸 出 許 可 施 設 のリストに 登 録 するためには 次 の3 点 を 保 証 する 必 要 がある (1) その 施 設 および 施 設 が 使 用 する 原 材 料 を 取 り 扱 うその 他 の 施 設 がEU 関 連 法 令 又 はそれと 同 等 の 要 件 を 満 たしていること (2) その 国 の 当 局 が 施 設 を 監 督 し 必 要 がある 場 合 には 当 該 施 設 に 原 材 料 を 供 給 する 施 設 についてす べての 関 連 情 報 をEU 委 員 会 が 利 用 できるようにすること (3) その 国 の 検 査 当 局 が その 施 設 がEU 関 連 法 令 又 はそれと 同 等 の 要 件 を 満 たすことができない 場 合 は 輸 出 を 停 止 させる 権 能 を 有 していること トレーサビリティ 牛 および 牛 肉 のトレーサビリティ(2002) 個 体 識 別 番 号 制 米 (コメ)のトレーサビリティ(2011) 原 産 地 表 示 品 目 の 場 合 のトレーサビリティ JAS 法 に 基 づく 流 通 段 階 における 原 料 表 示 義 務 の 一 部 として 食 品 および 飼 料 のトレーサビリティ(2005) バイオテロリズム 法 (2002)に 基 づく 対 象 産 品 : 農 産 物 食 品 飼 料 (ペットフードを 含 む) 食 肉 肉 製 品 等 ( 農 務 省 所 管 産 品 )が 除 かれて いる 食 品 の 原 産 国 表 示 の 場 合 のトレーサビリティ (2009) 2002 年 農 業 法 に 基 づく 対 象 産 品 : 牛 肉 豚 肉 鶏 肉 羊 肉 山 羊 肉 野 菜 果 実 魚 落 花 生 朝 鮮 人 参 ペカンの 実 マカダミアナッツ 牛 および 牛 肉 のトレーサビリティ 理 事 会 規 則 (1760/2000)による 個 体 識 別 番 号 制 食 品 飼 料 のトレーサビリティ 食 品 一 般 法 (2002)による 対 象 産 品 食 品 および 飼 料 並 びにこれらの 原 材 料 となる 産 品 GMO 食 品 等 のトレーサビリティ 欧 州 議 会 理 事 会 規 則 (No1830/2003) 対 象 産 品 GMOを 含 む 食 品 およびGMOからつくられる 食 品 および 飼 料 羊 および 山 羊 のトレーサビリティ 理 事 会 規 則 (No21/2004)による 個 体 識 別 番 号 制 豚 のトレーサビリティ 理 事 会 指 令 (2008/71/EC) 個 体 識 別 番 号 制 魚 卵 5
農 薬 残 留 規 制 ポジティブリスト 制 度 の 導 入 (2006) 暫 定 基 準 値 ( 約 800)の 設 定 設 定 できない 農 薬 については 一 律 基 準 (0.01ppm)の 適 用 暫 定 基 準 値 の 評 価 の 実 施 食 品 品 質 保 護 法 (1996) 残 留 許 容 値 の 設 定 基 準 の 変 更 危 害 便 益 比 較 から 健 康 基 準 (リスク 評 価 )へ デラニ 条 項 の 廃 止 1996 年 以 前 の 残 留 許 容 値 の 見 直 し ( 終 了 ) 果 実 野 菜 のMRL 設 定 (1976) 穀 物 および 畜 産 物 のMRL 設 定 (1986) 農 薬 のポジティブリストの 作 成 指 令 (1991) EUとしての 統 一 的 なMRLの 設 定 規 則 (2005) 食 品 添 加 物 規 制 食 品 衛 生 法 成 立 時 (1947)から ポジティブリスト 制 既 存 添 加 物 (489) 1995 年 の 法 改 正 既 存 添 加 物 の 安 全 性 評 価 (2003 年 から) 食 品 添 加 物 改 正 法 (1957) ポジティブリスト 制 の 導 入 GRAS 食 品 添 加 物 ポジティブリスト 作 成 の 手 続 き 1989 年 指 令 食 品 添 加 物 規 則 ( 認 可 リストを 含 む) 規 則 1333/2008 香 料 に 関 する 規 則 (1334/2008) 食 品 酵 素 に 関 する 規 則 (1332/2008) 2011 年 規 則 新 リストの 作 成 より 透 明 性 の 高 いリスト 6
民 間 主 導 の 食 品 安 全 認 証 欧 米 で 発 達 してきた 大 手 小 売 業 主 導 の 食 品 安 全 と 品 質 の 認 証 国 際 認 証 制 度 (プロセス 認 証 ) イギリス 小 売 業 連 合 (BRC)によるグローバル 基 準 国 際 品 質 規 格 (International Food Standard, IFS 安 全 食 品 規 格 (Safe Quality Food: SQF) FSSC22000 グローバルギャップ(Global Good Agricultural Practices) 世 界 食 品 安 全 イニシアティブ(GFSI,Global Food Safety Initiative)( 国 際 調 整 ) GFSIに 承 認 されたスキーム BRC Global Standard for Food Safety Issue 6 IFS Food standard Version 6 SQF Code 7 th Edition Level 2 Canada GAP Scheme Version6 Options B,C Global Agricultural Alliance Seafood Processing Standard Issue 2 Global Red Meat Standard(GRMS) 4 th Edition Version 4.1 FSSC 22000 (October 2011 Issue) GLOBAL G.A.P. Integrated Farm Assurance Scheme(Sub-scope Fruit and Vegetables Version 4 and Produce Safety Standard Version 4 (scope extension) 審 査 中 のもの China HACCP IFS,BRC, SQF Scope Extensions GAPにかかわる 国 際 認 証 基 準 食 品 表 示 最 新 の 基 本 法 令 食 品 表 示 法 (2015) 食 品 医 薬 品 化 粧 品 法 消 費 者 への 食 品 についての 情 報 の 提 供 に 関 する 規 則 (2011) 原 材 料 表 示 表 示 義 務 あり 表 示 義 務 あり 表 示 義 務 あり 栄 養 表 示 食 品 表 示 法 (2015)により 義 務 化 (5 年 の 猶 予 期 間 ) 1990 年 栄 養 成 分 教 育 法 によって 義 務 化 2016 年 12 月 から 義 務 化 アレルギー 表 示 表 示 義 務 あり(2002 年 から) 対 象 品 目 少 ない 推 奨 品 目 あり 義 務 表 示 あり(2006 年 から) 義 務 表 示 あり(2000 年 から) 対 象 品 目 多 い GMO 表 示 表 示 義 務 あり(2001 年 から) 例 外 が 多 い 意 図 せざる 混 入 5% 以 下 表 示 義 務 なし 国 内 において 表 示 義 務 の 要 求 がある 表 示 義 務 あり(1997から 2003 年 に 整 備 ) 例 外 は 意 図 せざる 混 入 0.9% 以 下 原 産 国 原 産 地 表 示 1996 年 から 2004 年 から 2014 年 12 月 健 康 表 示 health claim 1991 年 から 1994 年 から 2002 年 から 7
日 本 のGMO 表 示 制 度 表 示 義 務 対 象 農 産 物 大 豆 トウモロコシ じゃがいも ナタネ 綿 実 アルファルファ ビート パパイヤ 表 示 義 務 対 象 加 工 産 品 これら7 品 目 の 加 工 品 でGMO 物 質 が 検 出 される 可 能 性 のあるものが 義 務 表 示 の 対 象 品 目 に なる 大 豆 豆 腐 凍 豆 腐 おから ゆば 納 豆 豆 乳 みそ 大 豆 煮 豆 きな 粉 大 豆 炒 り 豆 など トウモロコシ コーンスナック 菓 子 コーンスターチ ポップコーン 冷 凍 トウモロコシ トウモロコシ 缶 詰 など じゃがいも ポテトスナック 菓 子 など アルファルファ 加 工 品 ビート 加 工 品 パパイヤ 加 工 品 なお 義 務 表 示 が 必 要 なのは 以 上 の 加 工 品 中 の 重 量 が 上 位 3 番 以 内 で 総 重 量 の5% 以 上 の 原 材 料 についてであり これら 以 外 のわずかに 含 まれる 原 材 料 は 表 示 義 務 を 免 除 されている 表 示 義 務 免 除 産 品 GMOが 除 去 され あるいは 分 解 している 醤 油 大 豆 油 コーン 油 コーンフレークなど 意 図 せざる 混 入 5% 以 下 であれば 表 示 する 必 要 がない 原 産 国 ( 地 ) 表 示 制 度 製 品 の 原 産 国 ( 地 ) 表 示 生 鮮 食 品 一 部 1996 年 から 全 部 2000 年 から 2004 年 9 月 から 対 象 全 品 目 に 適 用 2009 年 1 月 原 料 の 原 産 国 ( 地 ) 表 示 米 については2011 年 から 米 トレーサビリティ 法 米 米 粉 ミール 弁 当 おにぎり 米 飯 包 装 米 飯 もち 団 子 米 菓 清 酒 焼 酎 みりんなど 2002 年 4 品 目 の 加 工 食 品 の 原 料 2004 年 20の 食 品 群 の 加 工 食 品 の 原 材 料 その 後 若 干 の 追 加 加 工 食 品 の 原 材 料 になっていれば 表 示 の 必 要 性 ない 加 工 とは 物 理 的 および 科 学 的 変 化 が ある 場 合 (たとえば 調 理 スモークされ た 場 合 など) 食 肉 製 品 の 原 料 乳 製 品 の 原 料 未 加 工 食 品 の 原 料 原 材 料 が 一 種 類 の 食 品 の 原 料 食 品 の 中 で50%をける 原 料 8
健 康 表 示 1. 特 定 保 健 用 食 品 ( 特 保 ) 1991 年 ( 個 別 許 可 型 ) 条 件 付 特 保 制 度 (2005) 一 定 の 有 効 性 が 確 認 されているもの 条 件 付 きで 許 可 規 格 基 準 型 特 保 制 度 (2005) 科 学 的 根 拠 が 蓄 積 されたもの 規 格 に 合 致 しているかどうかの 審 査 のみ 2. 栄 養 機 能 食 品 ( 規 格 基 準 型 ) 1. 栄 養 補 助 食 品 1994 年 栄 養 補 助 食 品 健 康 教 育 法 (1994) 機 能 を 表 示 する( 事 前 の 許 可 は 必 要 ない) 病 気 との 関 連 を 表 示 するときは30 日 前 にFDAに 通 知 病 気 との 明 確 な 関 連 の 表 示 のときは 許 可 制 事 前 許 可 の 必 要 がない 表 現 は10の 基 準 を 設 定 2. 健 康 表 示 規 制 1997 年 1997 年 FDA 近 代 化 法 で 認 められた 健 康 表 示 法 で 認 められた 健 康 表 示 であることを 明 記 してFD Aに 通 知 FDAは 法 に 合 致 していないと 認 めら れるときは120 日 以 内 に 通 知 1. 栄 養 健 康 に 関 する 表 現 の 基 準 (2006, 20012) 2006 加 盟 国 の 調 和 のための 基 準 つくりの 提 案 2012 規 則 の 制 定 2. 栄 養 食 品 (PARNUTS) 指 令 (89, 96, 99) 9 種 類 の 栄 養 食 品 が 定 められている 例 Infant formula ベビーフード グルテンフリー 食 品 糖 尿 病 対 応 食 品 など 3. 機 能 性 食 品 (2015) 許 可 必 要 なし 事 前 の 届 け 出 基 本 的 には 事 業 者 の 責 任 特 別 用 途 食 品 栄 養 補 助 食 品 には 適 用 にならない 3. 補 助 食 品 (サプリメント)2002 2002 年 指 令 ビタミン 類 で13 ミネラルで15が 指 定 されている 認 可 を 受 ける 必 要 はない 問 題 が 生 じたときは 加 盟 国 は 販 売 の 停 止 を 命 じ ることができる 調 査 で 得 られた 結 論 1. 日 本 は 食 について 最 も 安 全 な 国 あるいは 最 も 安 全 な 国 の 一 つであるというのは 客 観 的 根 拠 がない しかし 他 の 一 部 の 国 で 食 品 事 故 があるたびに マスコミなどから 日 本 が 一 番 安 全 な 国 であるかのような 報 道 がなされるが これは 問 題 である( 信 仰 神 話 を 作 り 出 す) 2. 日 本 の 公 的 食 品 安 全 規 制 は ここ10 年 ぐらいで 他 の 先 進 国 に 比 較 し 大 幅 に 遅 れたものになっている 特 に 食 品 製 造 衛 生 基 準 と 輸 入 食 品 安 全 確 保 規 制 およびトレーサビリティで 著 しい また 民 間 主 導 による 国 際 認 証 システムも 日 本 は 自 社 ブランド 重 視 で あまり 積 極 でない したがて グローバル 化 によって 日 本 の 食 品 安 全 が 脅 かされるというのは 的 を 得 ていないように 思 われ むしろその 逆 であろう 3.しかし 生 活 実 感 としてまた 海 外 の 人 の 評 判 からすると 日 本 の 食 品 安 全 の 水 準 は 非 常 に 高 いと 思 われる これは 公 的 規 制 というより 事 業 者 の 貢 献 が 大 きいのではないかと 思 われる これをプッシュしているのは 消 費 者 の 安 心 を 含 む 安 全 ついての 厳 しい 要 求 であろう 食 品 安 全 は 規 制 や 科 学 のみによってなされているのではなく 消 費 者 の 行 動 社 会 制 度 経 済 状 況 文 化 などにも 大 きく 影 響 されてい ると 結 論 できよう 4. 以 上 から 受 け 入 れられるリスクの 設 定 は 科 学 を 基 礎 としつつも 科 学 以 外 の 様 々な 要 素 が 考 慮 されて 決 まるので リスクコミュニケ ーションは 重 要 である しかし 事 業 者 消 費 者 および 行 政 はより 立 つ 立 場 に 違 いがあり それぞれが 一 体 になることはあり 得 ない こ の 点 をリスクコミュニケーションでは 間 違 ってはならない 9