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(2) 広 島 国 際 学 院 大 学 ( 以 下 大 学 という ) (3) 広 島 国 際 学 院 大 学 自 動 車 短 期 大 学 部 ( 以 下 短 大 という ) (4) 広 島 国 際 学 院 高 等 学 校 ( 以 下 高 校 という ) ( 学 納 金 の 種 類 ) 第 3 条

Transcription:

資 料 1-1 税 率 についての 課 税 自 主 権 の 拡 大 について

目 次 1. 制 限 税 率 について 4 2. 一 定 税 率 について 14 3. 標 準 税 率 について 18 1

標 準 税 率 種 類 一 定 税 率 制 限 税 率 あり 制 限 税 率 なし 概 要 地 方 団 体 にそれ 以 外 の 税 率 を 定 めることを 許 さな い 税 率 地 方 団 体 が 課 税 する 場 合 に 通 常 よるべき 税 率 が 定 められた 上 で 制 限 税 率 が 定 められている 税 率 地 方 団 体 が 課 税 する 場 合 に 通 常 よるべき 税 率 税 率 の 種 類 現 行 地 方 税 法 の 法 定 税 の 税 率 の 種 類 を 分 類 すると 以 下 のとおり 道 府 県 民 税 ( 利 子 割 ) 道 府 県 民 税 ( 配 当 割 ) 道 府 県 民 税 ( 株 式 等 譲 渡 所 得 割 ) 地 方 消 費 税 道 府 県 たばこ 税 道 府 県 民 税 ( 法 人 法 人 税 割 ) 事 業 税 ( 個 人 法 人 ) ゴルフ 場 利 用 税 自 動 車 税 道 府 県 民 税 ( 個 人 均 等 割 ) 道 府 県 民 税 ( 個 人 所 得 割 ) 道 府 県 民 税 ( 法 人 均 等 割 ) 不 動 産 取 得 税 固 定 資 産 税 ( 道 府 県 分 ) 税 目 道 府 県 税 市 町 村 税 自 動 車 取 得 税 軽 油 引 取 税 鉱 区 税 狩 猟 税 市 町 村 たばこ 税 特 別 土 地 保 有 税 事 業 所 税 市 町 村 民 税 ( 法 人 均 等 割 ) 市 町 村 民 税 ( 法 人 法 人 税 割 ) 軽 自 動 車 税 鉱 産 税 市 町 村 民 税 ( 個 人 均 等 割 ) 市 町 村 民 税 ( 個 人 所 得 割 ) 固 定 資 産 税 任 意 税 率 制 限 税 率 あり 制 限 税 率 なし 地 方 団 体 が 税 率 を 定 める に 当 たって それを 超 え ることができない 税 率 地 方 税 法 において 税 率 を 定 めず 地 方 団 体 に 税 率 設 定 を 委 ねている 税 率 水 利 地 益 税 都 市 計 画 税 水 利 地 益 税 共 同 施 設 税 宅 地 開 発 税 その 他 入 湯 税 2

各 税 率 の 種 類 における 規 定 例 現 行 地 方 税 法 の 法 定 税 の 税 率 の 種 類 に 係 る 規 定 例 は 以 下 の 通 り 種 類 規 定 例 一 定 税 率 ( 地 方 消 費 税 の 税 率 ) 第 72 条 の83 地 方 消 費 税 の 税 率 は 百 分 の 二 十 五 とする 標 準 税 率 任 意 税 率 制 限 税 率 あり 制 限 税 率 なし 制 限 税 率 あり 制 限 税 率 なし ( 法 人 税 割 の 税 率 ) 第 314 条 の4 法 人 税 割 の 標 準 税 率 は 百 分 十 二 三 とする ただし 標 準 税 率 を 超 えて 課 する 場 合 においても 百 分 の 十 四 七 を 超 えることができない ( 不 動 産 取 得 税 の 税 率 ) 第 73 条 の15 不 動 産 取 得 税 の 標 準 税 率 は 百 分 の 四 とする ( 都 市 計 画 税 の 税 率 ) 第 702 条 の4 都 市 計 画 税 の 税 率 は 百 分 の 〇 三 を 超 えることができない ( 宅 地 開 発 税 ) 第 703 条 の3 ( 略 ) 2 宅 地 開 発 税 の 税 率 は 宅 地 開 発 に 伴 い 必 要 となる 公 共 施 設 の 整 備 に 要 する 費 用 当 該 公 共 施 設 による 受 益 の 状 況 等 を 参 酌 して 当 該 市 町 村 の 条 例 で 定 める その 他 ( 入 湯 税 の 税 率 ) 第 701 条 の2 入 湯 税 の 税 率 は 入 湯 客 一 人 一 日 について 百 五 十 円 を 標 準 とするものとする 規 定 例 は 全 て 地 方 税 法 3

1 制 限 税 率 について 4

制 限 税 率 について 定 義 制 限 税 率 とは 地 方 税 法 の 定 める 税 率 以 下 の 税 率 によらなければならないもの 主 な 改 正 経 緯 昭 和 25 年 改 正 内 容 制 限 税 率 の 異 動 地 方 税 法 制 定 時 に 制 限 税 率 が 設 定 されていた 税 目 道 府 県 税 付 加 価 値 税 ( 税 制 自 体 が 施 行 されず) 市 町 村 税 個 人 市 町 村 民 税 ( 均 等 割 所 得 割 ) 法 人 市 町 村 民 税 ( 均 等 割 ) 固 定 資 産 税 ( 昭 和 26 年 から) 鉱 産 税 木 材 引 取 税 昭 和 29 年 固 定 資 産 税 の 制 限 税 率 強 化 3.0% 2.5%( 約 1.88 倍 約 1.67 倍 ) 昭 和 34 年 固 定 資 産 税 の 制 限 税 率 強 化 2.5% 2.1%( 約 1.79 倍 1.5 倍 ) 昭 和 50 年 事 業 税 に 制 限 税 率 導 入 標 準 税 率 の1.1 倍 昭 和 51 年 自 動 車 税 軽 自 動 車 税 に 制 限 税 率 導 入 標 準 税 率 の1.2 倍 昭 和 52 年 娯 楽 施 設 利 用 税 に 制 限 税 率 導 入 標 準 税 率 の1.2 倍 昭 和 53 年 都 市 計 画 税 の 制 限 税 率 緩 和 0.2% 0.3% 緩 和 昭 和 59 年 法 人 市 町 村 民 税 均 等 割 の 制 限 税 率 を 統 一 均 等 割 額 毎 に 設 定 (1.25 倍 ~ 約 1.69 倍 ) 1.2 倍 強 化 平 成 10 年 個 人 市 町 村 民 税 の 制 限 税 率 を 廃 止 廃 止 平 成 16 年 法 人 事 業 税 の 制 限 税 率 を 緩 和 固 定 資 産 税 の 制 限 税 率 を 廃 止 1.1 倍 1.2 倍 廃 止 平 成 18 年 自 動 車 税 軽 自 動 車 税 の 制 限 税 率 を 緩 和 1.2 倍 1.5 倍 強 化 緩 和 地 地 方 域 分 主 権 権 改 改 革 革 5

制 限 税 率 の 意 義 等 1 < 総 論 > 柴 田 護 他 地 方 税 総 則 ( 良 書 普 及 会 昭 和 46 年 )58ページ 制 限 税 率 とは 地 方 団 体 が 課 税 することのできる 税 率 の 最 高 限 度 を 制 限 しているものである ( 中 略 ) 制 限 税 率 を 設 けた 理 由 としては これらのうち 道 府 県 民 税 法 人 税 割 および 市 町 村 民 税 については 国 税 である 所 得 税 および 法 人 税 と 税 源 的 に 競 合 しているだけに 全 く 放 置 しておいたのではその 税 源 を 侵 蝕 することになるた めであり また 鉱 産 税 木 材 引 取 税 にあっては 税 率 の 規 定 を 全 く 地 方 団 体 の 自 由 に 委 ねたのでは その 税 の 性 格 上 経 済 流 通 の 円 滑 を 阻 害 するおそれがあるためであり また 固 定 資 産 税 については 経 済 的 に 国 民 租 税 負 担 の 激 変 を 緩 和 する 必 要 があるからであり 都 市 計 画 税 については それが 目 的 税 であることおよび 固 定 資 産 税 から 分 化 されたものであるためである 参 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 昭 和 56 年 3 月 26 日 ) 政 府 委 員 答 弁 ( 略 ) 制 限 税 率 につきましては 地 域 間 の 物 の 交 流 等 を 妨 げないように 地 方 団 体 間 に 著 しい 税 負 担 の 不 均 衡 が 生 ずることが 国 民 経 済 あるいは 国 民 生 活 にとって 適 当 でないと このように 考 えられる 税 目 については 上 限 を 抑 えているというものでございます たとえば 法 人 関 係 税 等 についてそのような 制 度 がとられておりま す それから 国 税 と 府 県 税 市 町 村 税 が 実 質 的 に 競 合 するような 税 目 につきましては 全 体 としての 国 民 の 税 負 担 を 一 定 に 抑 え その 中 でそれぞれの 税 源 の 配 分 を 決 めると こういう 考 え 方 で 一 定 税 率 を 定 めているも のがあります これは たとえばたばこ 消 費 税 などが 典 型 的 な 例 であります それから ある 団 体 の 税 率 の 採 用 いかんによって 他 の 団 体 の 税 収 入 に 非 常 に 大 きな 影 響 をもたらすようなものについて やはり 一 定 の 上 限 を 定 めております これは 初 めに 申 し 上 げた 理 由 とある 程 度 ダブるのでありますが その 具 体 的 な 例 としては 法 人 事 業 税 でございます そのほか 特 定 の 地 域 の 経 済 活 動 との 関 連 を 重 視 して 税 率 に 制 限 を 設 けているものと しては 鉱 産 税 とか 木 材 引 取 税 こういったものがあります それぞれにつきまして ただいま 申 し 上 げまし たような 理 由 で 一 定 税 率 あるいは 制 限 税 率 等 の 定 めがあるわけでありますが その 幅 をどの 程 度 にするのか あるいは 現 在 の 定 めが 妥 当 なのかどうか これらについてはもちろん 社 会 経 済 情 勢 の 推 移 に 応 じて 検 討 さるべ きものと このように 考 えております 6

制 限 税 率 の 意 義 等 2 < 事 業 税 > 昭 和 50 年 度 の 税 制 改 正 に 関 する 答 申 ( 税 制 調 査 会 : 昭 和 49 年 12 月 27 日 )( 抄 ) 最 近 大 都 市 地 域 の 地 方 団 体 において 法 人 関 係 の 超 過 課 税 を 行 う 動 きが 顕 著 となってきているが 特 に 法 人 事 業 税 の 超 過 課 税 が 行 われた 場 合 においては 法 人 の 税 負 担 に 大 きな 影 響 を 与 えるのみならず 他 の 地 方 団 体 に 対 しても 極 めて 大 きな 影 響 を 与 えることにかんがみ 租 税 体 系 の 秩 序 維 持 および 法 人 の 総 合 的 な 税 負 担 の 適 正 化 を 図 る 見 地 から 法 人 事 業 税 に 新 たに 制 限 税 率 を 法 定 する 等 適 切 な 措 置 を 講 ずべ きである < 自 動 車 税 軽 自 動 車 税 > 衆 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 昭 和 51 年 3 月 29 日 ) 政 府 委 員 答 弁 ( 略 ) 自 動 車 関 係 諸 税 全 般 につきまして 税 負 担 の 増 加 をお 願 いいたします 機 会 には やはりいま 申 しま したような 各 般 の 税 目 それぞれをあわせました 総 合 的 な 税 負 担 というものについて 十 分 慎 重 な 検 討 が 必 要 だろうと 思 うのであります ( 中 略 )これだけ 自 動 車 関 係 諸 税 が 複 合 的 にありますと やはり 全 体 と して 総 合 的 な 税 負 担 がどうあるべきかということを 考 えてまいらなければなりません ( 中 略 ) 今 回 自 動 車 関 係 諸 税 の 総 合 的 な 税 負 担 のあり 方 を 慎 重 に 検 討 する 必 要 があり かつまた 他 の 税 目 における 制 限 税 率 の 制 度 との 関 連 を 考 慮 いたしながら 新 たに 自 動 車 税 及 び 軽 自 動 車 税 について 制 限 税 率 制 度 を 設 け たわけであります 7

制 限 税 率 の 意 義 等 3 < 娯 楽 施 設 利 用 税 > 参 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 昭 和 52 年 3 月 29 日 ) 政 府 委 員 答 弁 昭 和 二 十 五 年 の 地 方 税 法 制 定 当 時 は どちらかと 申 しますと 市 町 村 税 は 数 多 い 市 町 村 でございます ので 相 当 の 税 目 について 制 限 税 率 は 設 けますけれども 都 道 府 県 につきましては できるだけ 制 限 税 率 は 設 けないと 数 が 少 のうございますから 十 分 自 治 省 とも 相 談 をしていただいて 余 り 無 理 な む ちゃな 負 担 を 求 めるということはなかろうと こういう 趣 旨 で 制 限 税 率 制 度 は 多 くの 税 目 について 設 けていなかったわけでございますけれども しかし やはり 世 の 中 も 推 移 してまいりますといろいろな 事 態 も 出 てまいりますし やはり 税 負 担 の 地 域 間 のバランスということは 法 律 でもってある 程 度 確 保 し なければ 納 税 者 の 利 益 も 担 保 されない こういうことでございますので だんだんと いろいろ 御 意 見 がありますけれども 法 人 事 業 税 についても 制 限 税 率 を 先 般 設 けました 今 回 娯 楽 施 設 利 用 税 に 設 けま して これで 主 要 な 税 目 につきましてはほぼ 制 限 税 率 が 設 けられておると こういう 状 態 になっておる わけでございます < 都 市 計 画 税 > 衆 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 昭 和 53 年 3 月 22 日 ) 政 府 委 員 答 弁 ( 略 )この 税 は 御 承 知 のように 都 市 計 画 事 業 の 経 費 に 充 てるためのいわゆる 目 的 税 でございます こ れを 課 税 するかしないかということ 自 身 当 該 市 町 村 の 条 例 によって 決 めるというわけであります そ の 税 率 をどう 決 めるかということは 一 般 財 源 の 状 況 あるいは 国 庫 補 助 金 地 方 債 あるいはさらには 受 益 者 負 担 という 各 般 の 財 源 の 状 況 を 見 合 わせながら 都 市 計 画 税 としてどの 程 度 の 目 的 税 負 担 を 求 める かということを 決 めていくわけでありますので 標 準 税 率 というものは 率 直 に 申 して 決 めようがない と 思 います したがって 標 準 税 率 を 決 めていないわけであります が ただ 地 域 間 で 非 常 にアンバ ランスが 出 ると 国 民 の 租 税 負 担 という 面 から 申 しまして 問 題 がございますので 制 限 税 率 を 決 めてお るという 次 第 でございます 8

論 点 過 去 の 経 緯 等 から 制 限 税 率 の 意 義 としては 次 のようなものが 考 えられるのではないか また 近 年 の 制 限 税 率 緩 和 の 流 れも 踏 まえ 地 域 の 自 主 性 自 立 性 を 高 める 観 点 から 11ページ 12ページの 制 限 税 率 について その 有 無 や 幅 を 見 直 すべきものはあるか 見 直 すとした 場 合 留 意 すべき 事 項 はあるか < 制 限 税 率 の 意 義 > 1 団 体 間 での 税 負 担 の 不 均 衡 を 抑 制 2 国 地 方 を 通 じた 税 負 担 の 適 正 化 3 国 や 他 団 体 への 影 響 を 抑 制 4 特 定 地 域 の 経 済 活 動 への 負 担 を 抑 制 地 方 団 体 間 に 著 しい 税 負 担 の 不 均 衡 が 生 じることを 抑 制 国 税 地 方 税 を 通 じた 税 負 担 の 適 正 化 国 や 他 団 体 の 税 収 入 に 多 大 な 影 響 を 与 えることを 抑 制 特 定 地 域 の 経 済 活 動 への 過 度 の 負 担 を 与 えることを 抑 制 その 他 納 税 者 の 負 担 が 過 重 となることを 抑 制 すべきという 社 会 経 済 的 な 要 請 等 も 制 限 税 率 設 定 の 理 由 と 考 えられる < 制 限 税 率 緩 和 の 考 え 方 > 地 方 分 権 推 進 委 員 会 第 2 次 勧 告 ( 平 成 9 年 9 月 3 日 )( 抄 ) 地 方 分 権 推 進 計 画 ( 平 成 10 年 5 月 29 日 閣 議 決 定 )も 同 様 制 限 税 率 は 総 合 的 な 税 負 担 の 適 正 化 を 図 るためにも その 全 面 的 な 廃 止 は 適 当 ではないが 個 人 市 町 村 民 税 については 住 民 自 らが 負 担 を 決 定 する 性 格 が 強 いこと 個 人 道 府 県 民 税 には 制 限 税 率 がないこととの 均 衡 等 を 考 慮 し その 制 限 税 率 を 廃 止 する 平 成 16 年 度 の 税 制 改 正 に 関 する 答 申 ( 税 制 調 査 会 : 平 成 15 年 12 月 15 日 )( 抄 ) 課 税 自 主 権 の 活 用 は 地 域 における 受 益 と 負 担 の 関 係 の 明 確 化 につながるものである 地 方 分 権 の 推 進 を 図 る 観 点 からも これを 更 に 活 用 しやすくなるよう 法 定 外 税 に 係 る 国 の 関 与 のあり 方 について 検 討 を 進 めると ともに 制 限 税 率 の 見 直 しなど 地 方 の 税 率 設 定 の 自 由 度 の 拡 大 を 図 る 必 要 がある その 際 租 税 体 系 の 秩 序 維 持 及 び 法 人 の 総 合 的 な 税 負 担 の 適 正 化 の 要 請 にも 十 分 配 慮 する 必 要 がある 9

10 超 過 課 税 等 の 課 税 自 主 権 に 関 する 各 団 体 の 意 見 < 税 制 調 査 会 ( 平 成 23 年 11 月 9 日 )における 地 方 団 体 との 意 見 交 換 4 団 体 ( 日 本 経 団 連 日 本 商 工 会 議 所 連 合 日 本 税 理 士 会 連 合 会 )からのヒアリングにおける 資 料 からの 抜 粋 > 全 国 知 事 会 政 府 が 掲 げる 地 域 主 権 型 の 国 づくりを 進 めていく 上 で 自 治 体 運 営 の 自 由 度 をより 一 層 高 めていく 必 要 があり 地 域 の 特 色 事 情 等 を 踏 まえた 地 方 団 体 の 創 意 工 夫 を 活 かすためにも 住 民 の 理 解 を 得 ながら 課 税 自 主 権 のさらなる 活 用 拡 充 に 取 り 組 むべきである 日 本 商 工 会 議 所 2 法 人 への 安 易 な 超 過 課 税 独 自 課 税 導 入 には 反 対 新 たな 地 方 税 負 担 を 求 める 場 合 まず 行 政 において 人 件 費 を 含 めて 徹 底 的 に 歳 出 削 減 をした 上 で 納 税 者 となる 住 民 や 事 業 者 等 に 対 し 自 治 体 の 財 政 状 況 や 当 該 税 制 の 政 策 目 的 を 十 分 に 説 明 し 理 解 を 得 ることは 当 然 の 責 務 である 十 分 な 説 明 もなく 安 易 に 法 人 にのみ 課 税 することは 行 うべ きではない

11 制 限 税 率 を 設 定 している 税 目 ( 道 府 県 税 ) 税 目 制 限 税 率 備 考 ( 改 正 経 緯 等 ) 税 収 (H22 決 算 ) 関 係 する 国 税 法 人 道 府 県 民 税 6% 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 6,115 億 円 法 人 税 ( 法 人 税 割 ) ( 標 準 税 率 5%) 創 設 以 来 概 ね 標 準 税 率 の1.2 倍 に 設 定 法 人 事 業 税 標 準 税 率 の1.2 倍 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 は 制 限 税 率 なし 昭 和 49 年 東 京 都 が 超 過 課 税 実 施 昭 和 50 年 制 限 税 率 導 入 (1.1 倍 ) 平 成 16 年 1.2 倍 に 引 上 げ 個 人 事 業 税 標 準 税 率 の1.1 倍 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 は 制 限 税 率 なし 昭 和 50 年 制 限 税 率 導 入 (1.1 倍 ) 2 兆 2,530 億 円 法 人 税 1,840 億 円 所 得 税 ゴルフ 場 利 用 税 1,200 円 平 成 元 年 娯 楽 施 設 利 用 税 を 廃 止 し 創 設 546 億 円 - ( 標 準 税 率 800 円 ) 制 限 税 率 は 創 設 時 から 同 じ 自 動 車 税 標 準 税 率 の1.5 倍 昭 和 25 年 の 地 方 税 法 制 定 時 からの 税 目 当 時 は 制 限 税 率 なし 昭 和 50 年 広 島 県 が 超 過 課 税 実 施 昭 和 51 年 制 限 税 率 導 入 (1.2 倍 ) 平 成 18 年 1.5 倍 に 引 上 げ 1 兆 6,155 億 円 自 動 車 重 量 税

12 制 限 税 率 を 設 定 している 税 目 ( 市 町 村 税 ) 税 目 制 限 税 率 備 考 ( 改 正 経 緯 等 ) 税 収 (H22 決 算 ) 関 係 する 国 税 法 人 市 町 村 民 税 ( 均 等 割 ) 標 準 税 率 の1.2 倍 昭 和 25 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 は1.67 倍 程 度 昭 和 59 年 から 標 準 税 率 の1.2 倍 4,126 億 円 法 人 税 法 人 市 町 村 民 税 14.7% 昭 和 26 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 は1.067 倍 程 度 翌 年 から 概 ね 標 準 税 率 の1.2 倍 程 度 に 設 定 1 兆 5,409 億 円 法 人 税 ( 法 人 税 割 ) ( 標 準 税 率 12.3%) 軽 自 動 車 税 標 準 税 率 の1.5 倍 昭 和 33 年 に 創 設 された 税 目 昭 和 51 年 制 限 税 率 導 入 (1.2 倍 ) 平 成 18 年 1.5 倍 に 引 上 げ 1,776 億 円 自 動 車 重 量 税 鉱 産 税 1.2% ( 標 準 税 率 1.0%) 昭 和 25 年 の 地 方 税 法 制 定 時 からの 税 目 制 限 税 率 は 当 時 から 同 じ 18 億 円 - 都 市 計 画 税 0.3% 昭 和 31 年 に 創 設 された 税 目 当 時 は0.2% 昭 和 53 年 0.3%に 引 上 げ ( 都 市 施 設 の 整 備 が 喫 緊 の 課 題 であり 下 水 等 の 財 政 需 要 が 急 激 に 増 大 しているため) 1 兆 2,555 億 円 - 200 万 円 / 月 以 下 の 場 合 0.9%( 標 準 税 率 0.7%)( 昭 和 37 年 より 導 入 )

13 道 府 県 税 ( 参 考 ) 標 準 税 率 のみである 税 目 の 一 覧 税 目 備 考 ( 改 正 経 緯 等 ) 個 人 道 府 県 民 税 ( 均 等 割 ) 個 人 道 府 県 民 税 ( 所 得 割 ) 法 人 道 府 県 民 税 ( 均 等 割 ) 不 動 産 取 得 税 固 定 資 産 税 ( 道 府 県 分 ) 市 町 村 税 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 から 制 限 税 率 なし 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 から 制 限 税 率 なし 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 から 制 限 税 率 なし 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 から 制 限 税 率 なし 昭 和 29 年 に 創 設 された 税 目 創 設 時 から 制 限 税 率 なし 税 目 備 考 ( 改 正 経 緯 等 ) 個 人 市 町 村 民 税 ( 均 等 割 ) 個 人 市 町 村 民 税 ( 所 得 割 ) 昭 和 25 年 に 創 設 された 税 目 当 時 は 制 限 税 率 あり(1.25 倍 ) 翌 年 以 降 1.3 倍 程 度 で 推 移 平 成 10 年 制 限 税 率 の 廃 止 昭 和 25 年 に 創 設 された 税 目 当 時 は 課 税 方 式 が 複 数 あったものの それぞれ 制 限 税 率 あり 昭 和 39 年 に 課 税 方 式 を 統 一 標 準 税 率 の1.5 倍 の 制 限 税 率 を 設 定 平 成 10 年 制 限 税 率 の 廃 止 固 定 資 産 税 昭 和 25 年 に 創 設 された 税 目 昭 和 25 年 は 一 定 税 率 (1.6%) 昭 和 26 年 ~ 昭 和 28 年 標 準 税 率 1.6% 制 限 税 率 3.0% 昭 和 29 年 標 準 税 率 1.5% 制 限 税 率 2.5% 昭 和 30 年 標 準 税 率 1.4% 昭 和 34 年 制 限 税 率 2.1% 平 成 16 年 制 限 税 率 の 廃 止

2 一 定 税 率 について 14

定 義 一 定 税 率 について 一 定 税 率 とは 地 方 税 法 の 定 める 税 率 によらなければならないもの 一 定 税 率 を 設 定 する 理 由 柴 田 護 他 地 方 税 総 則 ( 良 書 普 及 会 昭 和 46 年 )58ページ 一 定 税 率 ( 固 定 税 率 )とは 地 方 団 体 がよるべき 税 率 を 一 定 しているものをいい ( 中 略 )その 理 由 とす るところは 鉱 区 税 や 狩 猟 免 許 税 入 猟 税 については これらは 一 の 特 権 税 であるから 課 税 団 体 を 異 にす ることによって 税 率 を 異 にする 理 由 に 乏 しく 電 気 ガス 税 については 徴 収 上 の 困 難 排 除 と 経 済 界 に 与 え る 打 撃 を 防 止 するという 理 由 により また 自 動 車 取 得 税 および 軽 油 引 取 税 については これらの 税 が 流 通 税 であることに 着 目 したものである 衆 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 昭 和 50 年 3 月 14 日 ) 政 府 委 員 答 弁 ( 略 ) 事 業 所 税 を 一 定 税 率 として 標 準 税 率 としなかった 理 由 でございますが これは 大 都 市 に 共 通 をいたし ます 都 市 環 境 の 整 備 に 要 します 財 政 需 要 に 応 ずる こういう 考 え 方 でございます そうなりますと 大 都 市 に おける 行 政 サービスと 企 業 活 動 の 受 益 関 係 これはおおむねどの 都 市 においても 同 質 のものであろうと 考 えら れるわけでございます なおかつ この 税 が 目 的 税 というかっこうで 設 定 をされておりますこともございまし て これは 一 定 税 率 が 適 当 である こういう 考 え 方 をとったわけでございます 参 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 平 成 6 年 11 月 22 日 ) 自 治 大 臣 答 弁 ( 略 )この 税 の 特 殊 性 にかんがみまして 多 段 階 の 消 費 課 税 である 地 方 消 費 税 につきましては 前 段 階 税 額 控 除 を 行 うという 税 の 性 格 を 持 っておるわけでございまして そういう 点 では 一 定 の 税 率 とならざるを 得 ないと 認 識 をしておるわけでございます 15

16 論 点 過 去 の 経 緯 等 から 一 定 税 率 の 意 義 としては 次 のようなものが 考 えられるのではな いか また 地 域 の 自 主 性 自 立 性 を 高 める 観 点 から 17ページの 一 定 税 率 について 見 直 すべきものはあるか 見 直 すとした 場 合 留 意 すべき 事 項 はあるか < 一 定 税 率 の 意 義 > 1 経 済 活 動 への 配 慮 2 国 地 方 を 通 じた 税 負 担 の 適 正 化 3 課 税 技 術 上 の 問 題 4 同 一 権 利 に 対 する 同 一 負 担 経 済 活 動 を 歪 めることを 回 避 国 税 地 方 税 を 通 じた 税 負 担 の 適 正 化 納 税 義 務 者 や 特 別 徴 収 義 務 者 に 多 大 な 事 務 負 担 を 課 すことを 回 避 特 権 税 的 なものであることから 同 一 の 負 担 とする 等 その 他 納 税 者 の 負 担 が 過 重 となることを 抑 制 すべきという 社 会 経 済 的 な 要 請 等 も 一 定 税 率 設 定 の 理 由 と 考 えられる

17 税 目 創 設 一 定 税 率 税 収 (H22 決 算 ) 関 係 する 国 税 道 府 県 民 税 利 子 割 昭 和 63 年 5% 1,502 億 円 所 得 税 配 当 割 株 式 等 譲 渡 所 得 割 一 定 税 率 を 設 定 している 税 目 平 成 16 年 5% ( 平 成 25 年 12 月 31 日 までは3%) 5% ( 平 成 25 年 12 月 31 日 までは3%) 581 億 円 200 億 円 所 得 税 地 方 消 費 税 平 成 7 年 25% 2 兆 6,419 億 円 消 費 税 道 府 県 たばこ 税 昭 和 29 年 1,504 円 /1,000 本 2,561 億 円 たばこ 税 市 町 村 たばこ 税 4,618 円 /1,000 本 7,876 億 円 たばこ 特 別 税 自 動 車 取 得 税 昭 和 43 年 自 家 用 自 動 車 ( 軽 自 動 車 を 除 く) 5% ( 当 分 の 間 の 措 置 本 則 3%) 営 業 用 自 動 車 及 び 軽 自 動 車 3% 軽 油 引 取 税 昭 和 31 年 32,100 円 /キロリットル ( 当 分 の 間 の 措 置 本 則 15,000 円 /キロリットル) 鉱 区 税 昭 和 25 年 1 砂 鉱 を 目 的 としない 鉱 業 権 の 鉱 区 試 掘 鉱 区 面 積 100アールごとに 年 額 200 円 2 3 採 掘 鉱 区 年 額 400 円 石 油 又 は 可 燃 性 天 然 ガスを 目 的 とする 鉱 業 権 の 鉱 区 1の 税 率 の3 分 の2 砂 鉱 を 目 的 とする 鉱 業 権 の 鉱 区 面 積 100アールごとに 年 額 200 円 ただし 砂 鉱 区 のうち 河 床 に 存 するもの 延 長 1,000メートルごとに 年 額 600 円 狩 猟 税 昭 和 38 年 5,500 円 8,200 円 11,000 円 16,500 円 ( 免 許 区 分 により 税 率 が 異 なる ) 事 業 所 税 昭 和 50 年 資 産 割 600 円 /m2 従 業 者 割 0.25% 1,916 億 円 自 動 車 重 量 税 9,180 億 円 揮 発 油 税 4 億 円 - 19 億 円 - 3,295 億 円 -

3 標 準 税 率 について 18

19 標 準 税 率 について 定 義 標 準 税 率 とは 地 方 団 体 が 課 税 する 場 合 に 通 常 よるべき 税 率 でその 財 政 上 その 他 の 必 要 があると 認 める 場 合 においては これによることを 要 しない 税 率 をいい 総 務 大 臣 が 地 方 交 付 税 の 額 を 定 め る 際 に 基 準 財 政 収 入 額 の 算 定 の 基 礎 として 用 いる 税 率 とする 経 緯 (1) 標 準 賦 課 率 の 法 定 ( 昭 和 23 年 度 ) 昭 和 23 年 度 当 時 の 旧 地 方 税 法 ( 抄 ) ( 標 準 賦 課 総 額 及 び 標 準 賦 課 率 ) 第 11 条 標 準 賦 課 総 額 又 は 標 準 賦 課 率 を 定 める 税 目 については 地 方 団 体 は その 財 政 上 特 別 の 必 要 があると 認 める 場 合 を 除 く 外 その 標 準 賦 課 総 額 又 は 標 準 賦 課 率 をこえて 課 税 してはならない 地 方 税 法 及 び 同 法 施 行 に 関 する 命 令 の 実 施 についての 依 命 通 達 ( 抄 ) ( 昭 和 23 年 7 月 7 日 付 け 地 財 委 発 第 299 号 各 都 道 府 県 知 事 あて 地 方 財 政 委 員 会 事 務 局 長 通 達 ) 第 一 一 四 一 般 的 事 項 賦 課 率 の 標 準 を 定 める 税 目 にあっては 可 及 的 にその 標 準 により 賦 課 率 を 定 むべきでものあること

(2)シャウプ 勧 告 ( 昭 和 24 年 度 )( 抄 ) < 税 率 設 定 > 特 定 の 地 方 税 の 正 確 な 税 率 は 中 央 政 府 が 決 定 すべきものではない ここに 勧 告 する 計 画 の もとにあっては 住 民 税 の 所 得 要 素 を 除 けば 地 方 税 は 国 税 からは 大 体 独 立 しているから 地 方 当 局 が 同 一 の 課 税 標 準 のことで 中 央 政 府 と 争 うことがなく 国 の 歳 入 を 脅 威 すること が 少 ないであろう 各 地 方 は 住 民 の 加 える 圧 力 があるから またその 地 域 内 から 企 業 と 富 と を 追 い 出 したくないと 思 うが 故 に 他 地 方 の 租 税 とは 並 外 れた 租 税 を 起 こすことを 差 し 控 え るであろう 交 付 金 を 受 ける 資 格 を 得 るために 地 方 当 局 は 少 なくとも 標 準 必 要 額 に 相 当 する 額 ( 交 付 金 を 含 めて)を 適 当 な 能 率 をもって 費 消 し 最 低 限 度 の 地 方 行 政 をしなければならない ま た 少 なくとも 標 準 租 税 を 標 準 税 率 で 課 税 して 得 られるだけの 歳 入 額 を 上 げて 地 方 費 用 の 公 正 な 負 担 分 を 引 き 受 けなければならない これら2つの 制 限 以 外 には 地 方 当 局 はいかなる 種 類 の 地 方 行 政 作 用 をどれだけするか どんな 租 税 をどの 程 度 課 税 するかを 全 く 自 由 に 決 定 できる < 平 衡 交 付 金 との 関 係 > 平 衡 交 付 金 は 各 地 方 毎 に 別 個 に 計 算 すべきものである それは(A) 当 該 地 方 における 一 定 標 準 税 率 による 地 方 税 予 想 収 入 額 と(B) 地 方 行 政 に 必 要 な 最 低 経 費 との 差 額 を 埋 め 合 わせるべき ものである 各 地 方 に 交 付 される 金 額 は ( 略 ) 利 用 しうる 税 の 適 当 な 標 準 税 率 による 歳 入 額 として 表 される 予 想 財 源 を 控 除 したものであろう 20

21 (3) 標 準 税 率 の 法 定 ( 昭 和 25 年 度 ) 規 定 昭 和 25 年 度 当 時 の 地 方 税 法 ( 抄 ) ( 用 語 ) 第 1 条 この 法 律 において 左 の 各 号 に 掲 げる 用 語 の 意 義 は 当 該 各 号 に 定 めるところによる 五 標 準 税 率 地 方 団 体 が 課 税 する 場 合 に 通 常 よるべき 税 率 でその 財 政 上 の 特 別 の 必 要 があると 認 める 場 合 においては これ によることを 要 しない 税 率 をいい 地 方 財 政 委 員 会 が 地 方 財 政 平 衡 交 付 金 の 額 を 定 める 際 に 基 準 財 政 収 入 額 の 算 定 の 基 礎 と して 用 いる 税 率 とする 昭 和 27 年 度 における 地 方 交 付 税 の 導 入 に 際 して 地 方 平 衡 交 付 金 が 地 方 交 付 税 に 改 められている (4) 条 件 の 弾 力 化 ( 平 成 16 年 度 改 正 ) その 財 政 上 特 別 の 必 要 があると 認 める 場 合 においては これによることを 要 しない 税 率 か ら その 財 政 上 その 他 の 必 要 があると 認 める 場 合 においては これによることを 要 しない 税 率 と 改 正 地 方 税 法 ( 抄 ) ( 用 語 ) 第 1 条 この 法 律 において 次 の 各 号 に 掲 げる 用 語 の 意 義 は 当 該 各 号 に 定 めるところによる 五 標 準 税 率 地 方 団 体 が 課 税 する 場 合 に 通 常 よるべき 税 率 でその 財 政 上 その 他 の 必 要 があると 認 める 場 合 においては これによることを 要 しない 税 率 をいい 総 務 大 臣 が 地 方 交 付 税 の 額 を 定 める 際 に 基 準 財 政 収 入 額 の 算 定 の 基 礎 として 用 いる 税 率 とする

標 準 税 率 の 意 義 等 衆 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 昭 和 25 年 4 月 23 日 ) 政 府 委 員 答 弁 ( 略 )ここにございますように 第 一 にはその 地 方 団 体 が 通 常 よるべき 税 率 普 通 の 仕 事 を 通 常 並 の 仕 事 をしておれ ば その 税 率 で 似 て 課 税 すれば 大 体 その 財 政 は 賄 つて 行 くことができる でただその 団 体 がそれ 以 上 に 非 常 に 沢 山 に 仕 事 をしたい よい 仕 事 をしたいと 考 える 場 合 には その 税 率 を 上 げても 勿 論 差 支 ないわけであります 或 るいは 税 の 負 担 を 軽 減 するという 方 に 重 点 を 置 きまして ある 程 度 事 務 を 整 理 して 行 くというふうに 考 えますれば その 税 率 を 引 下 げてもよいわけであります でそのようにただ 目 安 といたしまして 標 準 税 率 というのが 設 けてあるのでありまして 地 方 団 体 の 自 主 性 を 強 化 する 意 味 から 税 率 等 につきまして 国 で 制 約 いたしますことは 成 るべく 避 けたいという 考 えの 下 に 出 ておるのであります ~( 中 略 )~ 標 準 税 率 の 一 つの 意 義 は 平 衡 交 付 金 を 受 ける 場 合 の 基 準 になることでござ います 衆 議 院 地 方 行 税 委 員 会 ( 昭 和 25 年 7 月 12 日 ) 提 案 理 由 説 明 ( 抄 ) 税 率 を 全 税 目 にわたって 明 確 に 規 定 することにより 地 方 税 負 担 の 衡 平 化 を 図 ることであります 地 方 税 の 超 過 課 税 の 解 消 について ( 抄 )( 昭 和 44 年 2 月 22 日 付 け 自 税 市 発 第 16 号 各 都 道 府 県 知 事 あて 自 治 省 税 務 局 長 通 達 ) 地 方 税 法 において 標 準 税 率 を 定 めている 趣 旨 は 国 地 方 を 通 ずる 国 民 の 税 負 担 の 適 正 化 および 地 方 団 体 間 における 住 民 負 担 の 均 衡 化 を 図 ろうとするもの 地 方 分 権 推 進 委 員 会 第 63 回 審 議 概 要 ( 抄 )( 平 成 8 年 8 月 7 日 : 自 治 省 からのヒアリング) 分 権 型 社 会 においては 課 税 自 主 権 は 重 要 である 標 準 税 率 の 定 義 を 通 常 よるべき 税 率 とすると 特 別 な 財 政 需 要 がなければ 認 めないという 発 想 である 通 常 よるべき という 性 格 付 けを 行 わず 単 に 地 方 交 付 税 の 算 定 に 用 い る 率 と 割 り 切 って 考 えることはできないか 標 準 税 率 は 交 付 税 の 算 定 にも 使 われているが 税 制 全 体 の 体 系 ( 国 地 方 の 税 源 配 分 国 地 方 をあわせた 税 負 担 課 税 客 体 間 のバランスなど)の 中 で 考 える 必 要 がある 単 なる 目 安 ではなく 独 自 の 合 理 性 目 的 性 を 有 してい る 22

23 超 過 課 税 について( 過 去 の 取 扱 い) 標 準 税 率 に 関 する 超 過 課 税 が 多 くの 団 体 で 実 施 されている 状 況 に 鑑 み その 解 消 のため 以 下 の 通 達 が 出 された 地 方 税 法 および 同 法 施 行 に 関 する 取 扱 についての 依 命 通 達 ( 抄 ) ( 昭 和 29 年 5 月 13 日 付 け 自 乙 市 発 第 22 号 各 都 道 府 県 知 事 あて 自 治 庁 次 長 通 達 ) ( 略 ) 標 準 税 率 ( 制 限 税 率 をあわせて 定 めるものを 含 む )を 規 定 する 税 目 について 税 率 を 定 める 場 合 においては 住 民 負 担 の 実 情 にかんがみ とくに 施 設 を 充 実 する 場 合 等 を 除 いて 可 及 的 に 標 準 税 率 によることが 望 ましいものであること ( 後 略 ) 地 方 税 の 超 過 課 税 の 解 消 について ( 抄 ) ( 昭 和 44 年 2 月 22 日 付 け 自 税 市 発 第 16 号 各 都 道 府 県 知 事 あて 自 治 省 税 務 局 長 通 達 ) ( 略 ) 地 方 団 体 は 財 政 上 の 特 別 の 必 要 があると 認 める 場 合 のほかはできるだけ 標 準 税 率 によつて 課 税 することは 望 ましい ( 後 略 ) 地 方 税 の 超 過 課 税 の 解 消 についての 内 かん ( 抄 ) ( 昭 和 44 年 2 月 25 日 付 け 各 都 道 府 県 知 事 あて 自 治 省 市 町 村 税 課 長 内 かん) ( 略 ) (1) 市 町 村 は 住 民 税 の 負 担 の 軽 減 の 要 請 が 強 い 折 から 一 般 財 源 の 増 加 状 況 を 勘 案 して 個 人 の 市 町 村 民 税 を 中 心 に 超 過 課 税 の 解 消 または 軽 減 に 努 めること (2) 超 過 課 税 を 行 っている 市 町 村 の 中 には 超 過 課 税 が 固 定 化 されている 向 きも 見 受 けられるが このようなことは 本 制 度 が 設 けられている 趣 旨 からも 適 当 でないと 考 えられるので 特 別 な 財 政 需 要 がある 場 合 を 除 き その 解 消 に 努 めること (3) ( 略 ) なお 以 上 の 趣 旨 に 沿 って 超 過 課 税 の 解 消 または 軽 減 を 行 った 市 町 村 に 対 しては 特 別 交 付 税 において 相 当 程 度 措 置 するよ う 財 政 局 と 協 議 済 みでありますので 申 し 添 えます 昭 和 40 年 代 以 降 における 個 人 市 町 村 民 税 ( 所 得 割 )における 超 過 課 税 実 施 団 体 数 の 推 移 年 度 S40 S41 S42 S43 S44 S45 S46 S47 S48 S49 S50 S55 S56 ~ H19 団 体 数 1,200 1,158 1,084 1,016 899 577 73 25 7 2 1 1 0 0 1

24 ア 超 過 課 税 実 施 団 体 数 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 都 道 府 県 < 道 府 県 民 税 > 個 人 均 等 割 所 得 割 法 人 均 等 割 法 人 税 割 < 法 人 事 業 税 > < 自 動 車 税 > 市 町 村 < 市 町 村 民 税 > 個 人 均 等 割 所 得 割 法 人 均 等 割 法 人 税 割 < 固 定 資 産 税 > < 軽 自 動 車 税 > < 鉱 産 税 > < 入 湯 税 > 30 団 体 1 団 体 30 団 体 46 団 体 8 団 体 1 団 体 3 団 体 2 団 体 404 団 体 1,003 団 体 162 団 体 33 団 体 34 団 体 2 団 体 岩 手 県 秋 田 県 山 形 県 福 島 県 茨 城 県 栃 木 県 神 奈 川 県 富 山 県 石 川 県 長 野 県 静 岡 県 愛 知 県 滋 賀 県 兵 庫 県 奈 良 県 和 歌 山 県 鳥 取 県 島 根 県 岡 山 県 広 島 県 山 口 県 愛 媛 県 高 知 県 福 岡 県 佐 賀 県 長 崎 県 熊 本 県 大 分 県 宮 崎 県 鹿 児 島 県 神 奈 川 県 岩 手 県 秋 田 県 山 形 県 福 島 県 茨 城 県 栃 木 県 富 山 県 石 川 県 長 野 県 静 岡 県 愛 知 県 滋 賀 県 大 阪 府 兵 庫 県 奈 良 県 和 歌 山 県 鳥 取 県 島 根 県 岡 山 県 広 島 県 山 口 県 愛 媛 県 高 知 県 福 岡 県 佐 賀 県 長 崎 県 熊 本 県 大 分 県 宮 崎 県 鹿 児 島 県 静 岡 県 を 除 く46 都 道 府 県 宮 城 県 東 京 都 神 奈 川 県 静 岡 県 愛 知 県 京 都 府 大 阪 府 兵 庫 県 東 京 都 超 過 課 税 の 現 状 について 北 海 道 夕 張 市 神 奈 川 県 横 浜 市 宮 崎 県 宮 崎 市 北 海 道 夕 張 市 兵 庫 県 豊 岡 市 北 海 道 函 館 市 夕 張 市 留 萌 市 美 唄 市 芦 別 市 赤 平 市 根 室 市 滝 川 市 砂 川 市 歌 志 内 市 深 川 市 古 平 町 上 砂 川 町 由 仁 町 南 幌 町 栗 山 町 浦 臼 町 滝 上 町 青 森 県 鰺 ヶ 沢 町 山 梨 県 早 川 町 島 根 県 松 江 市 浜 田 市 出 雲 市 益 田 市 大 田 市 斐 川 町 徳 島 県 徳 島 市 小 松 島 市 鳴 門 市 香 川 県 高 松 市 高 知 県 高 知 市 須 崎 市 福 岡 県 大 牟 田 市 三 重 県 桑 名 市 岡 山 県 美 作 市 イ 超 過 課 税 の 規 模 ( 平 成 22 年 度 決 算 ) 道 府 県 税 ( 団 体 数 ) 道 個 人 均 等 割 (30 団 体 ) 174.7 億 円 府 県 所 得 割 (1 団 体 ) 24.7 億 円 民 税 法 人 均 等 割 (30 団 体 ) 89.8 億 円 法 人 税 割 (46 団 体 ) 824.0 億 円 法 人 事 業 税 (8 団 体 ) 977.0 億 円 自 動 車 税 (1 団 体 ) 8 百 万 円 道 府 県 税 計 2,090.4 億 円 市 町 村 税 ( 団 体 数 ( 注 ) ) 市 個 人 均 等 割 (3 団 体 ) 16.9 億 円 町 村 所 得 割 (2 団 体 ) 0.7 億 円 民 税 法 人 均 等 割 (404 団 体 ) 153.1 億 円 法 人 税 割 (1,003 団 体 ) 2,036.8 億 円 固 定 資 産 税 (162 団 体 ) 371.9 億 円 軽 自 動 車 税 (33 団 体 ) 7.2 億 円 鉱 産 税 (34 団 体 ) 9 百 万 円 入 湯 税 (2 団 体 ) 23 百 万 円 市 町 村 税 計 超 過 課 税 合 計 地 方 税 収 に 占 める 割 合 1.36% 地 方 法 人 二 税 の 占 める 割 合 :87.2% 2,586.9 億 円 4,677.3 億 円

25 昭 和 30 年 代 の 超 過 課 税 の 状 況 について < 道 府 県 税 ( 昭 和 35 年 )> < 市 町 村 税 税 ( 昭 和 35 年 )> 道 府 県 民 税 個 人 均 等 割 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 佐 賀 県 所 得 割 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 法 人 均 等 割 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 三 重 県 佐 賀 県 法 人 税 割 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 三 重 県 事 業 税 個 人 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 法 人 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 三 重 県 不 動 産 取 得 税 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 群 馬 県 三 重 県 佐 賀 県 鹿 児 島 県 自 動 車 税 青 森 県 秋 田 県 山 形 県 富 山 県 三 重 県 岡 山 県 鹿 児 島 県 娯 楽 施 設 利 用 税 山 形 県 当 時 青 森 県 は 準 用 再 建 団 体 秋 田 県 山 形 県 佐 賀 県 鹿 児 島 県 は 財 政 再 建 団 体 市 町 村 民 税 個 人 均 等 割 868 団 体 (24.4%) 所 得 割 2,095 団 体 (59.4%) 法 人 均 等 割 994 団 体 (28.2%) 法 人 税 割 1,306 団 体 (37.0%) 固 定 資 産 税 1,097 団 体 (31.1%) その 他 軽 自 動 車 税 鉱 産 税 木 材 引 取 税 についても 一 部 の 市 町 村 で 実 施

26 < 主 な 税 目 の 超 過 課 税 実 施 団 体 の 推 移 > 昭 和 40 年 代 以 降 の 超 過 課 税 の 状 況 道 府 県 税 市 町 村 税 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H23 道 府 県 民 税 個 人 均 等 割 0 0 0 0 0 0 0 0 8 30 31 道 府 県 民 税 個 人 所 得 割 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 道 府 県 民 税 法 人 均 等 割 0 0 0 0 0 0 0 0 9 30 31 道 府 県 民 税 法 人 法 人 税 割 0 0 20 44 46 45 45 46 46 46 46 法 人 事 業 税 0 0 2 7 7 7 7 7 7 8 8 市 町 村 民 税 個 人 均 等 割 ( 特 別 区 含 む) 841 662 490 119 102 94 89 20 0 3 2 市 町 村 民 税 個 人 所 得 割 ( 特 別 区 含 む) 1,202 577 1 1 0 0 0 0 0 2 2 市 町 村 民 税 法 人 均 等 割 ( 特 別 区 除 く) 1,082 909 846 748 615 612 590 575 478 404 402 市 町 村 民 税 法 人 法 人 税 割 ( 特 別 区 除 く) 1,626 1,480 1,191 1,428 1,483 1,472 1,450 1,430 1,189 1,003 1,004 固 定 資 産 税 ( 東 京 都 含 む) 1,048 886 465 432 399 360 292 277 185 162 160

27 標 準 税 率 未 満 での 課 税 の 現 状 について 団 体 名 税 目 実 施 年 度 内 容 愛 知 県 名 古 屋 市 個 人 市 民 税 法 人 住 民 税 H24 年 度 課 税 分 から ( 注 1) 均 等 割 税 率 3,000 円 2,800 円 ( 税 率 5% 引 下 げ) 所 得 割 税 率 6% 5.7% ( 税 率 5% 引 下 げ) 均 等 割 9 段 階 に 区 分 されている 税 率 を それぞれ5% 引 下 げ 例 ) 資 本 金 1,000 万 円 以 下 かつ 従 業 員 数 50 人 以 下 の 法 人 の 例 50,000 円 47,500 円 愛 知 県 半 田 市 埼 玉 県 北 本 市 愛 知 県 大 治 町 沖 縄 県 金 武 町 個 人 市 民 税 個 人 市 民 税 個 人 町 民 税 個 人 町 民 税 H22 年 度 課 税 分 のみ ( 注 2) H23 年 度 課 税 分 のみ ( 注 3) H23 年 度 課 税 分 のみ ( 注 4) H24 年 度 課 税 分 から 均 等 割 税 率 を 3,000 円 から 100 円 に 引 下 げ 所 得 割 税 率 を 6% から 5.6% に 引 下 げ 均 等 割 税 率 3,000 円 2,700 円 ( 税 率 10% 引 下 げ) 所 得 割 税 率 6% 5.4% ( 税 率 10% 引 下 げ) 均 等 割 税 率 を 3,000 円 から 100 円 に 引 下 げ 所 得 割 税 率 を 6% から 5.6% に 引 下 げ 均 等 割 税 率 3,000 円 2,700 円 ( 税 率 10% 引 下 げ) 所 得 割 税 率 6% 5.4% ( 税 率 10% 引 下 げ) ( 注 1) 名 古 屋 市 は 過 去 平 成 22 年 度 に 限 り 個 人 市 民 税 及 び 法 人 住 民 税 の10% 減 税 を 実 施 ( 注 2) 半 田 市 は 交 付 団 体 となったことから 平 成 23 年 度 以 降 の 減 税 は 実 施 していない ( 注 3) 北 本 市 は 平 成 24 年 度 以 降 は 都 市 計 画 税 の 税 率 を0.25%から0.2%に 引 き 下 げることとし 個 人 市 民 税 の 減 税 を 継 続 しないこととした ( 注 4) 大 治 町 は 防 災 対 策 を 優 先 するため 個 人 町 民 税 の 減 税 を 継 続 しないこととした

< 標 準 税 率 未 満 の 課 税 団 体 の 推 移 > 標 準 税 率 未 満 での 課 税 について( 過 去 の 状 況 ) 年 度 S40 S41 S42 S43 S44 S45 S46 ~ S51 S52 市 町 村 民 税 個 人 均 等 割 3 3 9 2 3 0 0 0 0 0 市 町 村 民 税 個 人 所 得 割 11 2 2 2 2 2 1 1 1 0 市 町 村 民 税 法 人 均 等 割 3 2 0 1 12 1 0 0 0 0 市 町 村 民 税 法 人 法 人 税 割 28 12 1 0 0 0 0 0 0 0 固 定 資 産 税 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 < 昭 和 45 年 に 市 町 村 民 税 所 得 割 を 課 税 標 準 未 満 で 課 税 していた 団 体 の 財 政 状 況 > ( 単 位 : 百 万 円 ) 年 度 歳 入 地 方 税 普 通 交 付 税 地 方 債 現 在 高 財 政 力 指 数 経 常 収 支 比 率 静 岡 県 可 美 村 ( 現 浜 松 市 ) S45 621 338 (54.4%) S52 1,537 955 (62.1%) 0 (0%) 0 (0%) 0 1.80 53.0% 231 1.03 66.3% 広 島 県 府 中 町 S45 957 735 (76.8%) S52 4,774 2,320 (48.5%) 0 (0%) 70 (1.4%) 0 1.41 60.9% 616 0.96 76.0% 28

29 標 準 税 率 未 満 で 課 税 を 行 った 場 合 の 財 政 上 の 措 置 ( 現 状 ) 協 議 制 ( 平 成 18 年 度 以 降 ) 標 準 税 率 未 満 で 課 税 を 行 う 団 体 については 総 務 大 臣 又 は 都 道 府 県 知 事 の 許 可 を 受 ければ 建 設 地 方 債 を 起 こすこと ができる 地 方 財 政 法 ( 抄 ) ( 地 方 債 についての 関 与 の 特 例 ) 第 五 条 の 四 4 普 通 税 ( 地 方 消 費 税 道 府 県 たばこ 税 市 町 村 たばこ 税 鉱 区 税 特 別 土 地 保 有 税 及 び 法 定 外 普 通 税 を 除 く )の 税 率 のいずれかが 標 準 税 率 未 満 である 地 方 公 共 団 体 ( 第 一 項 各 号 に 掲 げるものを 除 く )は 第 五 条 第 五 号 に 規 定 する 経 費 の 財 源 とする 地 方 債 を 起 こし 又 は 起 債 の 方 法 利 率 若 しくは 償 還 の 方 法 を 変 更 しようとす る 場 合 は 政 令 で 定 めるところにより 総 務 大 臣 又 は 都 道 府 県 知 事 の 許 可 を 受 けなければならない この 場 合 に おいては 前 条 第 一 項 の 規 定 による 協 議 をすることを 要 しない 7 総 務 大 臣 は 第 一 項 第 三 項 及 び 第 四 項 の 総 務 大 臣 の 許 可 並 びに 第 一 項 第 四 号 から 第 六 号 までの 規 定 による 指 定 及 び 第 二 項 の 規 定 による 指 定 の 解 除 については 地 方 財 政 審 議 会 の 意 見 を 聴 かなければならない 平 成 24 年 度 地 方 債 同 意 等 基 準 六 標 準 税 率 未 満 により 許 可 を 要 する 場 合 普 通 税 の 税 率 が 標 準 税 率 未 満 の 地 方 公 共 団 体 については 地 方 公 共 団 体 の 歳 出 は 地 方 債 以 外 の 歳 入 をもってそ の 財 源 としなければならないとする 地 財 法 第 5 条 本 文 の 趣 旨 を 踏 まえ 当 該 普 通 税 の 税 率 が 標 準 税 率 未 満 である ことによる 世 代 間 の 負 担 の 公 平 への 影 響 や 地 方 税 収 の 確 保 の 状 況 等 を 勘 案 して 地 方 債 を 許 可 するものとする 世 代 間 の 負 担 の 公 平 への 影 響 については 減 税 による 減 収 額 を 上 回 る 行 政 改 革 の 取 組 等 を 予 定 しているかどうか また 地 方 税 収 の 確 保 の 状 況 については 当 該 団 体 の 地 方 税 の 徴 収 率 が 類 似 団 体 の 地 方 税 の 徴 収 率 を 上 回 っている かどうかを 中 心 に 精 査 するものとする

< 経 緯 > 地 方 財 政 法 制 定 ( 昭 和 23 年 ) 制 定 時 においては 標 準 賦 課 率 ( 標 準 税 率 ) 又 は 標 準 賦 課 総 額 の1.2 倍 以 上 で 課 税 を 行 う 団 体 でな ければ 建 設 地 方 債 を 起 こすことができなかった 地 方 税 法 制 定 ( 昭 和 25 年 ) 標 準 税 率 以 上 で 課 税 を 行 う 団 体 でなければ 建 設 地 方 債 を 起 こすことができなかった 地 方 分 権 一 括 法 による 改 正 前 の 地 方 財 政 法 ( 抄 ) ( 地 方 債 の 制 限 ) 第 五 条 地 方 公 共 団 体 の 歳 出 は 地 方 債 以 外 の 歳 入 をもつて その 財 源 としなければならない ただし 次 に 掲 げる 場 合 におい ては 地 方 債 をもつてその 財 源 とすることができる 五 標 準 税 率 未 満 で 課 税 を 行 った 場 合 の 財 政 上 の 措 置 ( 経 緯 ) 平 成 17 年 度 まで 標 準 税 率 未 満 で 課 税 を 行 う 団 体 については 世 代 間 の 公 平 性 の 観 点 から 建 設 地 方 債 を 起 こすことが できなかった 普 通 税 ( 地 方 消 費 税 道 府 県 たばこ 税 市 町 村 たばこ 税 鉱 区 税 狩 猟 者 登 録 税 特 別 土 地 保 有 税 及 び 法 定 外 普 通 税 を 除 く )の 税 率 がいずれも 標 準 税 率 以 上 である 地 方 公 共 団 体 において 戦 災 復 旧 事 業 費 及 び 学 校 その 他 の 文 教 施 設 保 育 所 そ の 他 の 厚 生 施 設 消 防 施 設 道 路 河 川 港 湾 その 他 の 土 木 施 設 等 の 公 共 施 設 又 は 公 用 施 設 の 建 設 事 業 費 並 びに 公 共 用 若 し くは 公 用 に 供 する 土 地 又 はその 代 替 地 としてあらかじめ 取 得 する 土 地 の 購 入 費 ( 当 該 土 地 に 関 する 所 有 権 以 外 の 権 利 を 取 得 するために 要 する 経 費 を 含 む )の 財 源 とする 場 合 < 趣 旨 > 参 議 院 地 方 行 政 委 員 会 ( 平 成 7 年 3 月 17 日 ) 政 府 委 員 答 弁 ( 略 ) 地 方 債 というのは 後 年 度 に 税 収 入 の 中 からその 元 利 を 償 還 していくといういわゆる 借 金 という 性 格 を 持 って いるわけでありますから 地 方 債 に 財 源 を 求 める 場 合 はその 前 提 として 通 常 当 然 確 保 すべき 財 源 を 確 保 している そ のことが 財 政 の 健 全 性 の 確 保 それから 世 代 間 の 負 担 の 公 平 の 確 保 の 見 地 から 必 要 だという 考 え 方 に 基 づいているも のであります ( 略 ) 30

31 標 準 税 率 と 普 通 交 付 税 の 関 係 普 通 交 付 税 は 標 準 的 な 財 政 需 要 ( 基 準 財 政 需 要 額 )が 標 準 的 な 財 政 収 入 ( 基 準 財 政 収 入 額 )を 超 える 団 体 に 対 して 交 付 基 準 財 政 収 入 額 は 標 準 税 率 又 は 一 定 税 率 をもって 算 定 基 準 財 政 需 要 額 = 各 項 目 における 単 価 ( 単 位 費 用 ) 測 定 単 位 補 正 係 数 基 準 財 政 収 入 額 = 標 準 的 な 地 方 税 収 入 見 込 額 75%( 譲 与 税 については100%) = 基 準 税 率 ( 標 準 税 率 又 は 一 定 税 率 の75%に 相 当 する 率 )で 算 定 算 定 例 基 準 財 政 需 要 額 基 準 財 政 需 要 額 1 2 0 億 円 100 億 円 基 準 財 政 収 入 額 基 準 財 政 収 入 額 20 億 円 40 億 円 60 億 円 留 保 財 源 普 通 標 準 税 収 入 80 億 円 交 付 税 標 準 税 率 で 算 定 することから 超 過 課 税 や 標 準 税 率 未 満 で 課 税 をしても 基 準 財 政 収 入 額 や 普 通 交 付 税 額 は 変 動 しない

32 標 準 税 率 と 普 通 交 付 税 の 関 係 ( 関 係 規 定 ) 地 方 税 法 ( 抄 ) ( 用 語 ) 第 一 条 五 標 準 税 率 地 方 団 体 が 課 税 する 場 合 に 通 常 よるべき 税 率 でその 財 政 上 その 他 の 必 要 があると 認 める 場 合 にお いては これによることを 要 しない 税 率 をいい 総 務 大 臣 が 地 方 交 付 税 の 額 を 定 める 際 に 基 準 財 政 収 入 額 の 算 定 の 基 礎 として 用 いる 税 率 とする 地 方 交 付 税 法 ( 抄 ) ( 基 準 財 政 収 入 額 の 算 定 方 法 ) 第 十 四 条 基 準 財 政 収 入 額 は 道 府 県 にあつては 基 準 税 率 をもつて 算 定 した 当 該 道 府 県 の 普 通 税 ( 法 定 外 普 通 税 を 除 く )の 収 入 見 込 額 ~( 中 略 )~の 合 算 額 市 町 村 にあつては 基 準 税 率 をもつて 算 定 した 当 該 市 町 村 の 普 通 税 ( 法 定 外 普 通 税 を 除 く ) 及 び 事 業 所 税 の 収 入 見 込 額 ~( 中 略 )~の 合 算 額 とする 2 前 項 の 基 準 税 率 は 地 方 税 法 第 一 条 第 一 項 第 五 号 にいう 標 準 税 率 ( 標 準 税 率 の 定 めのない 地 方 税 については 同 法 に 定 める 税 率 とする )の 道 府 県 税 にあつては 百 分 の 七 十 五 に 相 当 する 率 ~( 中 略 )~ 市 町 村 税 にあつては 百 分 の 七 十 五 に 相 当 する 率 ~( 中 略 )~とする

33 論 点 標 準 税 率 のあり 方 をどのように 考 えるか