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2 条 例 の 概 要 (1) 趣 旨 この 条 例 は 番 号 利 用 法 第 9 条 第 2 項 に 基 づく 個 人 番 号 の 利 用 に 関 し 必 要 な 事 項 を 定 めます (2) 定 義 この 条 例 で 規 定 しようとする 用 語 の 意 義 は 次 のとおりです 1 個 人

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

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定款

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

Transcription:

第 3 章 栄 養 管 理 ポイント 1 子 どもの 発 育 発 達 状 況 や 栄 養 状 況 生 活 状 況 などに 応 じた 食 事 の 提 供 に 努 めましょう ~ 集 団 管 理 から 一 人 一 人 に 応 じた 対 応 へ~ 2 食 事 摂 取 基 準 を 用 いて 給 与 栄 養 目 標 量 を 算 出 しましょう 3 目 標 が 達 成 できたか 施 設 全 体 で 評 価 に 取 り 組 みましょう 1 保 育 所 給 食 の 区 分 以 下 の 区 分 により 分 類 され 対 象 児 に 必 要 な 栄 養 量 を 確 保 するとともに それぞれに 適 した 調 理 を 行 う 調 乳 3 歳 未 満 児 食 離 乳 食 食 事 の 種 類 1~2 歳 児 食 3 歳 以 上 児 食 必 要 に 応 じて 個 別 対 応 を 行 う ( 食 物 アレルギー 疾 病 障 がい 等 ) 2 食 事 摂 取 基 準 を 活 用 した 食 事 計 画 食 事 摂 取 基 準 は 健 康 な 個 人 及 び 健 康 な 個 人 からなる 集 団 を 対 象 とし 性 年 齢 区 分 別 に 平 均 的 な 身 長 体 重 を 基 準 として エネルギー 及 び 各 栄 養 素 の 摂 取 量 の 基 準 を 示 す ものである 疾 病 や 障 がいを 有 し 身 体 状 況 や 生 活 状 況 等 が 著 しく 異 なる 場 合 には 個 々 人 の 発 育 発 達 状 況 栄 養 状 態 生 活 状 況 等 に 基 づいた 食 事 計 画 を 立 てる 必 要 がある 平 成 27 年 4 月 から 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 (2015 年 版 ) が 適 用 されることとなっ た 各 保 育 所 における 食 育 や 給 食 の 計 画 に 沿 いながら 以 下 の 点 に 留 意 して 具 体 的 な 食 事 計 画 を 立 てる 食 事 摂 取 基 準 は エネルギーについて 推 定 エネルギー 必 要 量 栄 養 素 について 推 定 平 均 必 要 量 推 奨 量 目 安 量 耐 用 上 限 量 目 標 量 といった 複 数 の 設 定 指 標 によ り 構 成 されている 各 栄 養 素 及 び 指 標 の 特 徴 を 十 分 理 解 して 適 当 な 指 標 を 用 いる 必 要 が あるため 注 意 が 必 要 である 食 事 計 画 の 策 定 にあたっては 実 態 把 握 アセスメントを 行 い その 結 果 を 基 に 給 不 栄 養 目 標 量 を 設 定 して 献 立 作 成 を 行 う 食 事 の 提 供 を 行 った 後 は 計 画 が 適 切 に 進 行 しているか 途 中 の 経 過 を 観 察 して 評 価 を 行 い 適 切 に 進 んでいなかったら 計 画 を 修 正 する( 給 不 栄 養 目 標 量 や 献 立 の 見 直 し) 全 体 業 務 の 流 れは 5 頁 の 図 2 に 示 したが 栄 養 管 理 の 進 め 方 に 関 するもう 尐 し 細 かい 18

例 を 図 5に 示 す 図 5:PDCAサイクルをふまえた 食 事 提 供 の 進 め 方 ( 例 ) 厚 生 労 働 省 児 童 福 祉 施 設 における 食 事 の 提 供 ガイド より 抜 粋 以 上 の 流 れを 参 考 に 具 体 的 には 次 のような 手 順 で 作 業 をすすめる 19

3 実 態 把 握 アセスメント まず 身 体 計 測 や 食 事 状 況 調 査 等 から 得 たデータに 基 づいて 園 児 の 状 況 を 分 析 し 特 性 を 把 握 する 1 園 児 の 性 別 年 齢 ( 月 齢 ) 2 園 児 の 身 長 体 重 肥 満 ややせの 状 況 を 把 握 したり 各 個 人 の 成 長 曲 線 の 推 移 を 見 ることが 望 ましい 3 遊 びの 様 子 や 体 の 動 かし 方 などの 活 動 量 4 家 庭 での 食 事 内 容 や 生 活 時 間 等 5 生 育 歴 や 個 別 に 配 慮 すべき 事 項 ( 食 物 アレルギーの 有 無 疾 病 や 障 がいの 有 無 を 含 む) < 成 長 の 確 認 肥 満 ややせの 判 定 方 法 > 肥 満 ややせの 判 定 はあくまでも 目 安 であり 具 体 的 判 断 は 医 師 と 相 談 すること 成 長 曲 線 とは 乳 幼 児 の 身 長 や 体 重 等 の 発 育 の 経 過 を 確 認 するためのグラフ( 図 6) 肥 満 度 は 幼 児 の 身 長 体 重 曲 線 ( 図 7)を 用 いて 判 定 する < 判 定 > ふつう の 範 囲 より 大 きい 場 合 は 肥 満 肥 満 ぎみ 小 さい 場 合 は や せ やせぎみ とします ふとりすぎ 30% 以 上 ややふとりすぎ 20% 以 上 30% 未 満 ふとりぎみ 15% 以 上 20% 未 満 ふつう -15% 超 15% 未 満 やせ -20% 超 -15% 未 満 やせすぎ -20% 以 下 カウプ 指 数 とは 身 長 に 対 して 体 重 がどうであるかをみるための 指 数 で 次 の 計 算 式 を 用 いて 算 出 し 体 格 を 判 定 する 際 に 用 います < 計 算 式 > カウプ 指 数 = 体 重 (kg) 身 長 (m) 身 長 (m) < 判 定 > ふつう の 範 囲 より 大 きい 場 合 は 肥 満 肥 満 ぎみ 小 さい 場 合 は やせ やせぎみ とします 肥 満 20 以 上 肥 満 ぎみ 18~19.9 ふつう 15~17.9 やせぎみ 13~14.9 やせ 13 未 満 参 考 : 平 山 宗 宏 監 修 母 子 健 康 栄 養 ハンドブック (2000) 20

Q. 身 体 状 況 や 生 活 状 況 などの 実 態 把 握 も 給 食 担 当 者 の 仕 事 なのでしょうか? 身 長 や 体 重 の 把 握 は 通 常 の 保 育 の 中 で 行 われている 測 定 結 果 を 利 用 します また 日 常 の 子 ど もの 様 子 や 家 庭 の 状 況 などは 担 当 保 育 士 が 把 握 しているものです 給 食 担 当 者 自 らが 一 から 実 態 把 握 を 行 うということではなく 保 育 士 をはじめそれぞれの 職 員 が 持 っている 情 報 を 活 用 しなが ら 協 力 して 園 児 の 状 況 を 分 析 します 図 6: 乳 幼 児 身 体 発 育 パーセンタイル 曲 線 乳 幼 児 ( 男 子 ) 身 体 発 育 曲 線 ( 体 重 ) 乳 幼 児 ( 女 子 ) 身 体 発 育 曲 線 ( 体 重 ) 21

乳 幼 児 ( 男 子 ) 身 体 発 育 曲 線 ( 身 長 ) 乳 幼 児 ( 女 子 ) 身 体 発 育 曲 線 ( 身 長 ) 22

図 7: 幼 児 の 身 長 体 重 曲 線 幼 児 の 身 長 体 重 曲 線 ( 男 ) 幼 児 の 身 長 体 重 曲 線 ( 女 ) 厚 生 労 働 省 平 成 22 年 乳 幼 児 身 体 発 育 調 査 結 果 報 告 書 より 抜 粋 4 給 与 栄 養 目 標 量 の 設 定 方 法 0 歳 児 は 成 長 発 達 の 個 人 差 が 大 きいため 個 人 対 応 を 基 本 とし 一 人 一 人 の 発 育 発 達 状 況 に 応 じて 離 乳 食 を 進 めていく 給 不 栄 養 目 標 量 は 1~2 歳 児 3~5 歳 児 の 区 分 で 設 定 されることが 多 いが 必 要 に 応 じて 細 かい 区 分 を 設 定 しても 差 し 支 えない 設 定 にあたっては 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 を 用 いる Q. 給 与 栄 養 目 標 量 は 一 律 の 数 値 として 示 してもらうと 助 かるのですが 食 事 摂 取 基 準 の 導 入 によって 一 人 一 人 の 身 体 状 況 や 生 活 状 況 などを 把 握 して その 結 果 をも とに 一 人 一 人 に 応 じた 食 事 を 提 供 するという 考 え 方 になりました 同 じ 月 齢 や 年 齢 性 別 の 子 ど もであっても 身 体 状 況 や 生 活 状 況 は 異 なることから 一 律 の 基 準 ではなく 各 保 育 所 の 状 況 に 応 じて 給 不 栄 養 目 標 量 を 算 出 することとしています しかし 各 保 育 所 で 給 不 栄 養 目 標 量 を 算 出 するためには 食 事 摂 取 基 準 を 十 分 に 理 解 する 必 要 があります やむを 得 ない 場 合 27 頁 の (4) 給 不 栄 養 目 標 量 算 出 例 を 参 考 にしてください 23

Q. 栄 養 素 ごとに 算 出 単 位 が 異 なるようですが 正 しい 方 法 を 教 えてください 次 の 方 法 により 算 出 してください エネルギー(kcal) 整 数 ( 小 数 第 1 位 を 四 捨 五 入 ) たんぱく 質 脂 質 (g) 小 数 第 1 位 ( 小 数 第 2 位 を 四 捨 五 入 ) ビタミン A(μgRE) 整 数 ( 小 数 第 1 位 を 四 捨 五 入 ) ビタミン B1 ビタミン B2(mg) 小 数 第 2 位 ( 小 数 第 3 位 を 四 捨 五 入 ) ビタミン C(mg) 整 数 ( 小 数 第 1 位 を 四 捨 五 入 ) カルシウム(mg) 整 数 ( 小 数 第 1 位 を 四 捨 五 入 ) 鉄 (mg) 小 数 第 1 位 ( 小 数 第 2 位 を 四 捨 五 入 ) Q. 肥 満 の 子 どもが 多 い 場 合 体 格 にあわせて 目 標 量 を 増 やした 方 がいいですか? 肥 満 の 子 どもが 多 いことを 理 由 に 目 標 量 や 食 事 量 を 増 やす 必 要 はありません 生 活 習 慣 病 予 防 の 観 点 から 幼 児 期 の 肥 満 を 防 いでいくことも 重 要 です 基 準 体 位 を 大 きく 外 れる 子 どもがいる 場 合 は 必 要 に 応 じて 園 医 や 園 児 の 主 治 医 と 相 談 して 対 応 を 検 討 します また 家 庭 での 食 事 に 問 題 がある 場 合 は 保 護 者 と 協 力 して 家 庭 と 連 携 した 取 組 を 行 うことが 重 要 です もしも 前 回 の 身 体 測 定 結 果 時 に 比 べて 全 体 的 に 肥 満 の 子 どもが 多 いような 場 合 は 保 育 所 で の 食 事 提 供 量 が 多 すぎなかったかを 確 認 し 目 標 量 や 食 事 内 容 を 見 直 す 必 要 があります やせの 場 合 も 肥 満 と 同 様 に 対 応 していきます (1)エネルギー 目 標 量 の 算 出 方 法 手 順 1: 一 日 に 必 要 とされる 推 定 エネルギー 必 要 量 を 算 出 する 実 態 把 握 アセスメントの 結 果 をもとに 推 定 エネルギー 必 要 量 を 算 出 するが 個 人 別 に 算 出 する 方 法 と 年 齢 性 別 の 基 礎 代 謝 量 により 算 出 する 方 法 がある 1 個 人 別 にエネルギーを 算 出 する 場 合 ( 園 児 の 現 体 重 を 用 いて 計 算 ) 表 1の 基 礎 代 謝 基 準 値 身 体 活 動 レベル エネルギー 蓄 積 量 を 使 用 する 表 1: 推 定 エネルギー 必 要 量 の 算 出 に 必 要 なデータ: 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 (2015 年 版 ) から 年 齢 性 別 エネルギー 基 礎 代 謝 基 準 値 参 照 体 重 基 礎 代 謝 量 身 体 活 動 蓄 積 量 (kcal/kg 体 重 / 日 ) ( kg ) (kcal/ 日 ) レベル (kcal/ 日 ) 1~2 歳 男 61.0 11.5 700 20 1.35 女 59.7 11.0 660 15 3~5 歳 男 54.8 16.5 900 10 1.45 女 52.2 16.1 840 10 24

推 定 エネルギー 必 要 量 (kcal) = 現 体 重 (kg) 基 礎 代 謝 基 準 値 身 体 活 動 レベル+エネルギー 蓄 積 量 計 算 結 果 は 100kcal 単 位 で 四 捨 五 入 して 丸 める < 計 算 例 > 例 1)2 歳 男 児 で 体 重 12kg の 場 合 12 61.0 1.35+20=1,008kcal 1,000kcal( 丸 める) 例 2)5 歳 女 児 で 体 重 15kg の 場 合 15 52.2 1.45+10=1,145kcal 1,100kcal( 丸 める) 上 記 の 計 算 式 を 用 いて 個 人 ごとの 推 定 エネルギー 必 要 量 を 計 算 した 後 に 1~2 歳 児 3~5 歳 児 の 区 分 ごとに 計 算 値 の 分 布 状 況 を 確 認 する( 最 小 値 最 大 値 中 央 値 最 頻 値 などをみる) 最 小 値 とは: 計 算 した 集 団 の 中 で 最 も 小 さい 計 算 値 最 大 値 とは: 計 算 した 集 団 の 中 で 最 も 大 きい 計 算 値 中 央 値 とは: 計 算 値 を 大 きさの 順 に 並 べたときに 中 央 にくる 値 最 頻 値 とは: 最 も 頻 繁 に 出 現 する 計 算 値 成 長 に 偏 りがある 子 ども( 肥 満 やせなど 基 準 体 位 を 大 きく 外 れる 子 ども 等 )につ いては 個 別 対 応 とするかどうかを 判 断 する 最 も 多 くの 子 どもに 対 応 できる 値 もしくは 最 も 多 くの 子 どもが 丌 足 しない 値 をエ ネルギー 目 標 量 とする エネルギー 算 出 の 例 は 次 のとおり( わかりやすいように 全 員 を4 歳 男 児 と 仮 定 ) 1) 推 定 エネルギーの 算 出 例 基 礎 代 謝 基 準 値 54.8kcal/ 日 身 体 活 動 レベル 1.45 エネルギー 蓄 積 量 10kcal/ 日 NO. 体 重 推 定 エネルギー 必 要 量 100kcal で 丸 めた 値 NO. 体 重 推 定 エネルギー 必 要 量 100kcal で 丸 めた 値 1 15.3 1226 1200 11 16.7 1337 1300 2 16.2 1297 1300 12 15.8 1265 1300 3 17.8 1424 1400 13 13.5 1083 1100 4 15.8 1265 1300 14 18.1 1448 1400 5 11.3 908 900 15 16.1 1289 1300 6 18.0 1440 1400 16 16.2 1297 1300 7 15.4 1234 1200 17 15.7 1258 1300 8 16.4 1313 1300 18 15.1 1210 1200 9 14.3 1146 1100 19 14.3 1146 1100 10 15.8 1265 1300 20 14.8 1186 1200 25

2) 計 算 値 の 分 布 状 況 を 確 認 し エネルギー 目 標 量 を 設 定 推 定 エネルギー 必 人 数 要 量 (kcal) 900 1 1100 3 1200 4 1300 9 1400 3 最 小 値 900kcal 最 大 値 1400kcal <エネルギー 目 標 量 > 中 央 値 1300kcal 1300kcal 最 頻 値 1300kcal 平 均 値 1245kcal 2 年 齢 性 別 区 分 でエネルギーを 算 出 する 場 合 ( 基 準 体 重 を 用 いて 計 算 ) 表 2の 数 値 を 目 標 量 とするが 年 齢 性 別 の 基 準 体 重 を 用 いるため 成 長 に 偏 りがあ る 子 どもには 個 別 対 応 が 望 ましい 表 2: 小 児 の 推 定 エネルギー 必 要 量 : 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 (2015 年 版 ) から 年 齢 性 別 推 定 エネル ギー 必 要 量 (kcal) 年 齢 性 別 推 定 エネル ギー 必 要 量 (kcal) 1~2 歳 男 950 男 1,300 3~5 歳 女 900 女 1,250 手 順 2: 保 育 所 で 提 供 するエネルギー 量 を 決 定 する 保 育 所 では 1 日 の 食 事 のうち 昼 食 と おやつ を 提 供 するため 保 育 所 で 提 供 するエネルギー 量 の 割 合 を 算 出 する 昼 食 については 1 日 全 体 の 概 ね1/3を 目 安 と し おやつについては1 日 全 体 の10~20% 程 度 の 量 を 目 安 とする 後 述 の(4) 給 不 栄 養 目 標 量 算 出 例 では 昼 食 と おやつ で1 日 全 体 の45 ~50%を 提 供 することを 目 安 にした 目 標 量 を 算 出 しているが 保 育 所 の 状 況 に 応 じて 割 合 を 設 定 して 差 し 支 えない (2) 三 大 栄 養 素 (たんぱく 質 脂 質 炭 水 化 物 )のエネルギー 産 生 栄 養 素 バランス(% エネルギー) 目 標 量 の 算 出 方 法 エネルギー 量 を 決 定 した 後 に 三 大 栄 養 素 の 目 標 量 を 設 定 する 三 大 栄 養 素 は 総 エ ネルギー 比 に 占 める 割 合 (%エネルギー 比 )によって 決 定 する 次 の 割 合 の 範 囲 を 目 安 として 計 算 する たんぱく 質 : 総 エネルギーに 対 して13%~20% 脂 質 : 総 エネルギーに 対 して20%~30% 炭 水 化 物 : 総 エネルギーに 対 して50%~65% 26

たんぱく 質 の 目 標 量 (g)=エネルギー 量 必 要 範 囲 (% 100) 4 注 1 脂 質 の 目 標 量 (g)=エネルギー 量 必 要 範 囲 (% 100) 9 注 1 炭 水 化 物 の 目 標 量 (g)=エネルギー 量 必 要 範 囲 (% 100) 4 注 1 注 1 数 字 は 1g のエネルギー 量 たんぱく 質 及 び 炭 水 化 物 は 1g=4kcal 脂 質 は 1g=9kcal (3)その 他 の 栄 養 素 の 目 標 量 の 算 出 方 法 ビタミン(ビタミン A ビタミン B 1 ビタミン B 2 ビタミン C) 及 びミネラル(カ 注 ルシウム 鉄 )については 食 事 摂 取 基 準 における 推 奨 量 2 の 最 大 値 を 参 考 に 保 育 所 の 目 標 量 を 設 定 する 後 述 の(4) 給 不 栄 養 目 標 量 算 出 例 では 昼 食 と お やつ で1 日 全 体 の 50%を 提 供 することを 目 安 にした 目 標 量 を 算 出 しているが 保 育 所 の 状 況 に 応 じて 割 合 を 設 定 して 差 し 支 えない 施 設 で 独 自 に 設 定 する 場 合 も 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 を 基 にしながら 設 定 する 1 日 の 食 事 全 体 として 子 ども 個 人 ごとには 推 奨 量 を 目 指 し 施 設 全 体 としては 推 定 注 平 均 必 要 量 3 を 下 回 ることがないようにし 保 育 所 の 目 標 量 を 設 定 する 注 2 推 奨 量 : 年 齢 階 級 児 のほとんど(97~98%)が 必 要 量 を 満 たすと 推 定 される 1 日 の 摂 取 量 注 3 推 定 平 均 必 要 量 : 年 齢 階 級 児 の 50%が 必 要 量 を 満 たすと 推 定 される 1 日 の 摂 取 量 (4) 給 与 栄 養 目 標 量 算 出 例 以 上 をもとにした 給 不 栄 養 目 標 量 算 出 例 を 下 記 のとおり 示 す 1~2 歳 児 は 昼 食 と おやつ で1 日 全 体 の 50%を 提 供 することを 目 安 に 算 出 している 3~5 歳 児 は 昼 食 で 1 日 の 1/3 強 にあたる 35% おやつ で 1 日 全 体 の 10%を 想 定 して 昼 食 と おやつ で 1 日 全 体 の 45%を 提 供 することを 目 安 と したが 家 庭 で 丌 足 しがちなビタミン 及 びミネラルについては 50%とした 表 3 の1~2 歳 児 の 給 不 栄 養 目 標 量 算 出 例 は 昼 食 と 午 前 午 後 のおやつを 提 供 する 場 合 の 目 標 量 を 示 している 表 4 の3~5 歳 児 の 給 不 栄 養 目 標 量 算 出 例 は 昼 食 と 午 後 のおやつを 提 供 する 場 合 の 目 標 量 を 示 している なお 主 食 を 含 む( 保 育 所 で 主 食 を 提 供 する) 場 合 と 主 食 を 除 く( 家 庭 から 主 食 を 持 参 する) 場 合 に 分 けて 目 標 量 を 示 しているが 主 食 を 除 く( 家 庭 から 主 食 を 持 参 する) 場 合 の 目 標 量 は 米 飯 110gを 持 参 するものとして 目 標 量 を 示 している 家 庭 から 持 参 する 主 食 の 量 については 各 施 設 で 実 際 の 量 を 測 定 す るなど 実 態 に 応 じて 適 宜 調 整 することが 望 ましい 27

表 3:1~2 歳 児 の 給 与 栄 養 目 標 量 算 出 例 エネルギー たんぱく 質 脂 質 ビタミンA ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンC カルシウム 鉄 (kcal) (g) (g) (μgre) (mg) (mg) (mg) (mg) (mg) 食 事 摂 取 基 準 950 31~48 21~32 400 0.5 0.6 35 450 4.5 (1 日 あたり) 昼 食 +おやつ 50% 50% 50% 50% 50% 50% 50% 50% 50% の 比 率 給 与 栄 養 目 標 量 480 16~24 11~16 200 0.25 0.3 18 225 2.3 表 4:3~5 歳 児 の 給 与 栄 養 目 標 量 算 出 例 エネルギー たんぱく 質 脂 質 ビタミンA ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンC カルシウム 鉄 (kcal) (g) (g) (μgre) (mg) (mg) (mg) (mg) (mg) 食 事 摂 取 基 準 1,300 42~65 29~43 500 0.7 0.8 40 600 5.5 (1 日 あたり) 昼 食 +おやつ 45% 45% 45% 50% 50% 50% 50% 50% 50% の 比 率 給 与 栄 養 目 標 量 585 19~30 13~20 250 0.35 0.4 20 300 2.8 ( 主 食 を 含 む) 給 与 栄 養 目 標 量 400 15~26 13~19 250 0.33 0.39 20 297 2.7 ( 主 食 を 除 く) 1 主 食 を 除 く 場 合 の 給 与 栄 養 目 標 量 は 主 食 量 は 米 飯 110g として 計 算 2 上 記 算 出 例 は 日 本 人 の 食 事 摂 取 基 準 (2015 年 版 )を 基 に 算 出 推 奨 量 が 示 されている 栄 養 素 は 推 奨 量 を 推 奨 量 が 示 されていない 栄 養 素 は 目 標 量 を 参 照 した エネルギー ビタミンA ビタミンB2 カルシウムについては 男 子 の 値 を 参 照 した エネルギー 産 生 栄 養 素 バランス(%エネルギー) 目 標 量 ( 男 女 共 通 ) 年 齢 等 たんぱく 質 脂 質 炭 水 化 物 1~17( 歳 ) 13~20 20~30 50~65 1 エネルギー 産 生 栄 養 素 バランスとは エネルギーを 産 生 する 栄 養 素 であるたんぱく 質 脂 質 炭 水 化 物 とそれ らの 構 成 成 分 が 総 エネルギー 摂 取 量 に 占 めるべき 割 合 (%エネルギー) としてこれらの 構 成 比 率 を 指 標 とする ものである 5 献 立 作 成 (1) 献 立 作 成 上 の 留 意 点 給 不 栄 養 目 標 量 を 満 たすように 料 理 や 食 品 の 組 み 合 わせ 等 に 配 慮 しながら 献 立 を 作 28

成 する 献 立 作 成 上 の 留 意 点 は 以 下 のとおり 1 旬 の 食 材 を 使 用 するなど 季 節 感 を 考 慮 する 2 食 に 関 する 嗜 好 や 体 験 が 広 がり 深 まるよう 幅 広 い 種 類 の 食 品 を 取 り 入 れる 3 咀 しゃくや 嚥 下 機 能 食 具 使 用 の 発 達 状 況 等 を 観 察 し その 発 達 を 促 すことができ るよう 食 品 の 種 類 や 調 理 方 法 に 配 慮 する 4 素 材 の 味 を 活 かし 料 理 の 味 付 けは 薄 味 にする ( 大 人 の 好 みに 合 わせない) 5 食 べる 楽 しさを 体 験 できるよう おいしく 変 化 に 富 んだ 献 立 にする ( 行 事 食 等 ) 6 郷 土 料 理 や 地 元 の 食 材 を 使 った 料 理 を 提 供 し 地 域 の 食 文 化 を 楽 しめるようにする 7 決 まった 時 間 に 安 全 性 にも 配 慮 した 食 事 が 提 供 できるよう 調 理 員 の 人 員 や 能 力 に 合 わせて 無 理 なく 作 業 ができるように 配 慮 する 8 予 算 の 範 囲 内 で 無 駄 なく 食 品 が 利 用 できるように 配 慮 する Q. 食 育 の 一 環 として お 弁 当 の 日 をつくりたいのですが お 弁 当 の 日 を 設 定 し 保 護 者 が 作 ったお 弁 当 を 昼 食 に 食 べるという 取 組 をしている 保 育 所 が ありますが このような 取 組 を 行 う 場 合 は 保 育 所 の 都 合 ではなく 食 育 の 一 環 としてしっかりと した 目 的 を 持 って 行 いましょう 実 施 する 場 合 は 保 護 者 にもその 趣 旨 をしっかりと 理 解 してもら い 家 庭 での 食 育 とつなげて 実 施 するなど 慎 重 な 対 応 が 必 要 です Q. 職 員 の 嗜 好 にも 配 慮 しながら 献 立 を 立 てないといけませんか? 保 育 所 で 提 供 される 食 事 は 入 所 している 者 の 身 体 状 況 及 び 嗜 好 を 考 慮 したものでなければな らない と 児 童 福 祉 施 設 最 低 基 準 では 定 められており 調 理 員 の 配 置 基 準 も 入 所 定 員 をもとに 定 められていますので 献 立 は 子 どもを 主 体 に 決 定 します 味 付 けや 食 材 の 大 きさなどは 特 に 注 意 しましょう 給 食 の 時 間 に 子 どもと 一 緒 に 食 べ 楽 しさを 分 かち 合 い 食 の 話 題 を 広 げるとい う 食 育 の 視 点 で 職 員 へも 給 食 を 提 供 していることを 念 頭 に 子 どもを 第 一 に 対 応 しましょう Q. 子 どもの 数 が 少 なく 職 員 の 数 が 多 いため 食 事 量 の 調 整 が 難 しいのですが 子 どもに 必 要 な 栄 養 量 を 確 保 する ということがまず 大 切 です 職 員 の 数 が 多 い 場 合 は 献 立 作 成 の 際 に 子 どもの 食 事 と 職 員 の 食 事 とを 分 けて 検 討 しておく 必 要 があります 食 材 使 用 量 は 子 ども 分 と 職 員 分 とそれぞれ 1 人 あたり 使 用 量 人 数 で 計 算 し その 後 に 子 どもと 職 員 全 体 で の 使 用 量 を 計 算 します また それぞれの 配 分 比 率 を 計 算 しておき 出 来 上 がった 料 理 はこの 比 率 に 従 って 配 食 します 29

Q. 給 食 担 当 者 が 子 どもの 様 子 を 観 察 する 時 間 がなく 配 慮 事 項 の 把 握 ができません 給 食 担 当 者 の 数 が 尐 ないなど 毎 日 子 どもたちの 様 子 を 観 察 したり 一 人 一 人 の 状 態 を 把 握 する ことが 難 しい 場 合 もあります その 場 合 は 担 当 保 育 士 と 協 力 しあって 子 どもの 様 子 を 報 告 して もらい 配 慮 する 事 項 を 決 めていきます また 日 時 を 決 めて 各 クラスを 訪 問 するなど あらかじ め 予 定 を 組 んで 他 の 職 員 に 協 力 を 求 めることも1つの 方 法 です Q. 土 曜 日 の 給 食 はどのようにしたらよいのでしょうか? 基 本 的 には 平 日 と 同 じになるように 考 えます 特 に 土 曜 日 も 一 日 子 どもを 預 かる 場 合 は 簡 易 な 給 食 では 十 分 な 栄 養 が 確 保 できません また 半 日 保 育 の 場 合 も 保 護 者 の 迎 えが 昼 食 時 間 を 過 ぎ ることも 多 く 身 体 的 に 未 成 熟 である 子 どもの 場 合 通 常 の 昼 食 時 間 にきちんと 食 事 を 摂 取 するこ とが 大 切 です 土 曜 日 も 子 どもの 健 康 を 第 一 に 考 えて 献 立 を 作 成 しましょう (2) 食 品 構 成 食 品 構 成 とは 給 不 栄 養 目 標 量 を 満 たすために 摂 取 する 食 品 を 食 品 群 に 分 け 食 品 群 ごとに 使 用 する 目 安 量 を 示 したものである 給 不 栄 養 目 標 量 を 満 たすために どの 食 品 をどの 程 度 使 用 したらよいかがわかるため 各 施 設 での 食 品 使 用 状 況 を 踏 まえて 作 成 し ておくと 献 立 作 成 の 際 に 役 立 つ (3)その 他 献 立 作 成 を 効 率 的 に 行 うためには 次 のような 方 法 がある ただし 画 一 的 な 献 立 にな らないように (1)に 示 した 献 立 作 成 上 の 留 意 点 には 十 分 配 慮 する 1サイクルメニュー 一 定 期 間 ( 例 :20 日 分 40 日 分 )の 基 本 献 立 をあらかじめ 作 成 しておき 季 節 の 食 材 を 取 り 入 れたり 行 事 に 合 わせるなどの 若 干 の 修 正 を 加 えながら 繰 り 返 し 活 用 していく 方 法 2 他 施 設 との 共 通 献 立 近 隣 の 保 育 所 や 市 町 村 等 と 連 携 して 献 立 を 作 成 し 各 保 育 所 の 行 事 等 若 干 の 修 正 を 加 えながら 活 用 する 方 法 6 調 理 作 業 効 率 作 業 動 線 安 全 や 衛 生 を 考 慮 し 献 立 に 基 づいた 調 理 を 行 う 決 められた 食 事 時 間 に 適 切 に 食 事 が 提 供 できるよう あらかじめ 作 業 の 手 順 やポイントをまとめた 作 業 工 程 表 を 作 成 しておくことが 望 ましい 特 に 食 物 アレルギーや 疾 病 等 に 対 応 する 場 合 には 間 違 いがないよう 調 理 担 当 者 全 30

員 で 事 前 に 調 理 工 程 を 確 認 しておくことが 必 要 である Q. 欠 席 が 多 い 場 合 もったいないので 欠 席 者 分 も 全 部 調 理 して 配 食 していいですか? 数 人 程 度 の 欠 席 の 場 合 は 構 いませんが 多 数 の 欠 席 者 が 続 くような 場 合 には 子 どもの 数 に 見 合 った 給 食 を 調 理 して 提 供 するようにします 特 に 土 曜 日 に 欠 席 が 多 い 保 育 所 の 場 合 は それまで の 出 席 率 などを 参 考 にして 材 料 を 発 注 するなどできるだけ 無 駄 がでないように 心 がけます また 欠 席 が 多 くても 対 応 しやすいような 献 立 を 作 成 しておくことも 大 切 です 7 おやつ 発 育 期 にある 子 どもにとって おやつは 食 事 の 一 部 であり 3 回 の 食 事 だけでは 満 たせ ないエネルギーや 栄 養 素 を 補 給 するために 摂 取 するものである 以 下 の 点 に 留 意 しながら 提 供 する 1 菓 子 類 や 甘 い 物 に 偏 らないようにする ( 食 事 の 一 部 として 献 立 を 立 てる) 2 次 の 食 事 に 支 障 がないように 量 や 時 間 に 配 慮 する 3 食 事 と 同 様 に 素 材 の 味 を 活 かして 薄 味 にし 旬 の 食 材 を 使 うなど 季 節 感 を 考 慮 する 4ビタミンやミネラルも 補 給 できるように 配 慮 する 5 市 販 品 にたよらず 週 に2~3 回 は 手 作 りおやつを 実 施 する 8 授 乳 離 乳 の 進 め 方 授 乳 や 離 乳 にあたっては 授 乳 離 乳 の 支 援 ガイド ( 平 成 19 年 厚 生 労 働 省 )を 参 考 にしながら 一 人 一 人 の 子 どもにあわせた 支 援 を 行 う 留 意 点 は 次 のとおり 1 授 乳 や 離 乳 を 通 して 母 子 の 健 康 の 保 持 親 子 の 関 わりが 健 やかに 形 成 されること 2 乳 汁 や 離 乳 食 といった もの にのみ 目 が 向 けられるのではなく 一 人 一 人 の 子 ども の 成 長 発 達 が 尊 重 されること 3 職 員 間 で 望 ましい 支 援 のあり 方 に 関 する 基 本 的 事 項 の 共 有 化 が 図 られていること (1) 冷 凍 母 乳 の 取 扱 いについて 冷 凍 母 乳 を 用 いる 場 合 は 搾 乳 時 家 庭 での 保 存 家 庭 からの 運 搬 の 仕 方 等 に 関 して あらかじめ 保 護 者 と 十 分 な 打 合 せを 行 い 衛 生 に 十 分 配 慮 する また 施 設 内 でも 冷 凍 冷 蔵 母 乳 の 取 扱 い 保 存 方 法 等 についての 手 順 を 定 めて 職 員 間 で 共 有 して 体 制 を 整 えることが 重 要 である また 授 乳 時 の 子 どもの 様 子 について 家 庭 と 保 育 所 との 間 で 情 報 を 共 有 しておく 1 搾 乳 方 法 と 保 存 手 洗 いをし 乳 房 や 乳 頭 を 洗 浄 綿 などで 拭 く 専 用 の 母 乳 バッグに 搾 乳 し すぐに 冷 凍 庫 に 入 れる 搾 乳 器 を 使 用 する 場 合 は 器 具 の 取 扱 いや 消 每 に 気 をつける 31

衛 生 的 な 環 境 で 落 ち 着 いて 搾 乳 する 母 乳 バッグの 内 側 を 手 で 触 らない 搾 乳 量 の 多 尐 にかかわらず 1 回 1バッグとする 乳 汁 の 分 泌 をよくし 乳 腺 炎 を 防 ぐため そのつど 完 全 に 絞 りとっておく 母 子 の 氏 名 搾 乳 日 時 を 母 乳 バッグのシールに 記 入 する 母 乳 バッグの 空 気 を 充 分 に 抜 き 口 がゆるまないように 巻 いてシールを 貼 る 母 乳 バッグは 凍 結 後 1 週 間 以 内 のものを 凍 ったまま 保 育 所 に 持 参 する 運 ぶとき には 保 冷 バッグ 等 を 使 って 解 凍 しないようにする 母 親 の 健 康 状 態 が 母 乳 に 影 響 することを 考 え 健 康 状 態 に 注 意 するように 指 導 する 母 親 自 身 がバランスのとれた 食 生 活 を 心 がけることが 望 ましいことを 伝 える 次 のようなときには 搾 乳 をやめる 乳 房 や 乳 頭 に 発 赤 しこり 痛 みなどがあるとき 母 親 が 発 熱 下 痢 肝 炎 等 であったり 慢 性 の 病 気 ( 糖 尿 病 心 臓 病 腎 臓 病 等 ) があり 母 体 に 衰 弱 の 危 険 があるとき 服 薬 中 のときには 医 師 に 相 談 する 2 受 け 取 りと 保 管 冷 凍 母 乳 は 搾 乳 後 速 やかに 冷 凍 し 冷 凍 後 1 週 間 以 内 のものを 原 則 とする 受 け 取 り 者 を 決 め 受 け 取 り 後 は 速 やかに 冷 凍 する 名 前 搾 乳 日 時 冷 凍 状 態 を 確 認 して 受 け 取 り 冷 凍 庫 (-15 以 下 )で 保 管 する 専 用 の 冷 凍 庫 がない 場 合 は 他 の 食 品 に 直 接 触 れないよう 専 用 容 器 等 で 保 管 する 3 解 凍 授 乳 母 乳 が 飲 む 子 どもの 母 親 のものであることを 確 認 する 授 乳 時 間 にあわせて 解 凍 する 解 凍 は 母 乳 バッグのまま 水 につけ 数 回 水 を 取 り 替 える( 熱 湯 や 電 子 レンジ 丌 可 ) 解 凍 した 母 乳 を 40 程 度 ( 体 温 に 近 い 温 度 )の 湯 せんで 加 温 する 成 分 が 分 離 し やすいので ゆっくり 混 ぜ 合 わせてから 不 える 一 度 解 凍 したものは 再 冷 凍 しない また 飲 み 残 しは 必 ず 捨 てる (2) 調 乳 について 乳 児 用 調 整 粉 乳 ( 育 児 用 ミルク)を 用 いる 場 合 は 衛 生 上 の 観 点 から 特 に 以 下 の 点 に 留 意 する 調 乳 にあたっては 使 用 する 湯 は 70 以 上 を 保 つこと(やけどに 注 意 ) 調 乳 後 2 時 間 以 内 に 使 用 しなかったミルクは 破 棄 すること なお 調 乳 については 乳 児 用 調 整 粉 乳 の 安 全 な 調 乳 保 存 及 び 取 扱 いに 関 するガ イドラインについて を 参 考 とする 概 要 については 図 8のとおり 32

図 8: 厚 生 労 働 省 乳 児 用 調 整 粉 乳 の 安 全 な 調 乳 保 存 及 び 取 扱 いに 関 するガイドライン 概 要 版 33

(3) 離 乳 食 について 離 乳 とは 乳 汁 栄 養 から 幼 児 食 に 移 行 する 過 程 をいう この 間 に 乳 児 の 摂 食 機 能 は 乳 汁 を 吸 うことから 食 物 をかみつぶして 飲 み 込 むことへと 発 達 し 摂 取 する 食 品 は 量 や 種 類 が 多 くなり 献 立 や 調 理 の 形 態 も 変 化 していく また 摂 食 行 動 は 次 第 に 自 立 へと 向 かっていく 子 どもの 咀 しゃく 機 能 の 発 達 状 況 をみながら 実 施 のタイミングを 見 極 め 段 階 を 進 めていく (37 頁 の 参 考 資 料 1) また 手 づかみ 食 べは 摂 食 機 能 の 発 達 の 観 点 ( 目 と 手 と 口 の 協 調 運 動 )と 子 ども の 食 べる 意 欲 を 高 めるという 点 で 重 要 な 役 割 を 果 たすことから 手 づかみ 食 べができ るように 食 事 内 容 や 環 境 に 配 慮 することも 大 切 である (38 頁 の 参 考 資 料 2) 1 離 乳 の 計 画 離 乳 食 の 進 め 方 は 個 人 個 人 に 合 わせて 行 う 必 要 があり 保 護 者 との 連 携 が 欠 かせ ない また 離 乳 食 の 食 材 一 つ 一 つが 食 べる 練 習 になるため 大 きさや 形 柔 らかさ などの 調 理 形 態 が 子 どもの 咀 しゃく 機 能 に 対 して 適 切 か 子 どもの 様 子 を 直 接 見 なが ら 判 断 し 次 の 段 階 へと 進 めていく 離 乳 の 計 画 の 作 成 は 以 下 のようなステップで 進 めていく 現 在 までの 食 事 状 況 の 把 握 ( 授 乳 の 回 数 と 時 間 離 乳 開 始 の 時 期 食 事 回 数 食 べられる 食 品 形 態 食 物 アレルギーの 有 無 身 体 発 育 状 況 など)を 行 う 離 乳 食 の 進 め 方 の 計 画 を 作 成 する 離 乳 食 の 進 め 方 に 沿 った 献 立 を 作 成 し 食 事 を 提 供 する 個 別 対 応 が 必 要 な 場 合 は 個 別 献 立 を 作 成 する 提 供 した 食 事 の 喫 食 状 況 ( 形 態 喫 食 量 など)を 確 認 する 担 当 職 員 間 で 連 絡 調 整 を 行 う 保 護 者 と 連 絡 ( 相 互 の 進 め 方 の 確 認 アドバイスなど)をとる おおむね 月 に1 回 子 どもの 発 育 を 確 認 する 必 要 に 応 じて 家 庭 での 食 事 を 確 認 し 離 乳 の 進 み 具 合 を 確 認 する 離 乳 食 の 進 め 方 の 計 画 を 見 直 し 修 正 を 行 う Q. 離 乳 の 計 画 は 保 育 士 と 給 食 担 当 者 のどちらが 行 うべきですか? 施 設 内 の 離 乳 の 計 画 は 様 々な 状 況 を 把 握 し 保 育 士 と 給 食 担 当 者 が 確 認 し 合 いながら 実 施 し 必 要 に 応 じて 修 正 を 加 えていくことが 重 要 です 保 育 士 は 子 どもや 保 護 者 との 直 接 的 な 関 わりを 持 つことが 多 いため 食 事 状 況 の 把 握 や 子 どもが 食 べる 様 子 を 直 接 見 ての 判 断 は 保 育 士 が 中 心 となります 給 食 担 当 者 は 離 乳 食 の 調 理 と 共 に 食 事 介 助 に 直 接 関 わる 保 育 士 や 家 族 に 向 けて 子 どもがおいしく 楽 しく 食 べられるような 関 わり 方 についての 支 援 を 行 います 管 理 栄 養 士 栄 養 士 が 配 置 されている 場 合 は その 専 門 性 を 活 かして 対 応 します 34

2 離 乳 の 進 め 方 乳 児 の 食 欲 摂 食 行 動 成 長 発 達 パターンあるいは 地 域 の 食 文 化 家 庭 の 食 習 慣 等 を 考 慮 した 無 理 のない 離 乳 の 進 め 方 が 重 要 である 子 どもにはそれぞれ 個 性 があ るので 画 一 的 な 進 め 方 にならないように 留 意 しなければならない また 生 活 習 慣 病 予 防 の 観 点 から この 時 期 に 健 康 的 な 食 習 慣 の 基 礎 を 培 うことも 重 要 である 離 乳 食 を 進 めるにあたっては 以 下 の 点 に 留 意 する 進 め 方 の 目 安 は 39 頁 の 参 考 資 料 3のとおり 食 欲 を 育 み 規 則 的 な 食 事 のリズムで 生 活 リズムを 整 え 食 べる 楽 しさを 体 験 し ていくことを 目 標 とする 離 乳 の 開 始 では 子 どもの 様 子 を 見 ながら 1さじずつ 始 め 母 乳 やミルクは 飲 みたいだけ 飲 ませる 離 乳 準 備 として 果 汁 を 不 える 必 要 はない 離 乳 が 進 むに 連 れ 1 日 2 回 食 3 回 食 へと 食 事 のリズムをつけ 生 活 リズムを 整 えていくようにする いろいろな 食 品 の 味 や 舌 ざわりを 楽 しむ 仲 間 と 一 緒 の 食 卓 を 楽 しむ 手 づかみ 食 べで 自 分 で 食 べることを 楽 しむといったように 食 べる 楽 しさの 体 験 を 増 やし ていく 離 乳 の 開 始 では アレルギーの 心 配 の 尐 ないおかゆ( 米 )から 始 める 新 しい 食 品 を 始 めるときには1さじずつ 不 え 乳 児 の 様 子 をみながら 量 を 増 やしていく はちみつは 乳 児 ボツリヌス 症 予 防 のために 満 1 歳 までは 使 わない 生 後 9ヵ 月 以 降 は 鉄 が 丌 足 しやすいので 赤 身 の 魚 や 肉 レバーを 取 り 入 れ 調 理 時 に 使 用 する 牛 乳 乳 製 品 のかわりに 育 児 用 ミルクを 使 用 する 等 工 夫 する フォローアップミルクは 母 乳 または 育 児 用 ミルクの 代 替 品 ではない 必 要 に 応 じて( 離 乳 食 が 順 調 に 進 まず 鉄 の 丌 足 のリスクが 高 い 場 合 など) 使 用 するので あれば 9ヵ 月 以 降 とする 離 乳 の 進 行 に 応 じて 多 様 な 方 法 で 食 べやすく 調 理 したものを 不 える 細 菌 への 抵 抗 力 が 弱 いので 調 理 を 行 う 際 には 衛 生 面 に 十 分 に 配 慮 する 調 味 について 離 乳 の 開 始 頃 では 調 味 料 は 必 要 ない 離 乳 の 進 行 に 応 じて 食 塩 砂 糖 などの 調 味 料 を 使 用 する 場 合 は それぞれの 食 品 のもつ 味 を 生 かしながら 薄 味 でおいしく 調 理 する 油 脂 類 も 尐 量 の 使 用 とする Q. 以 前 は 離 乳 の 準 備 に 果 汁 などを 与 えていましたが 必 要 ないのでしょうか? 以 前 は 離 乳 の 開 始 前 に 乳 汁 以 外 の 味 やスプーンに 慣 れるために 果 汁 などをスプーンで 飲 ませることが 勧 められていましたが 果 汁 摂 取 により 乳 汁 摂 取 量 が 減 尐 すること ミネラル 類 の 摂 取 量 低 下 が 危 惧 されること 乳 児 期 以 降 における 果 汁 の 過 剰 摂 取 傾 向 と 低 栄 養 や 発 育 障 害 との 関 連 が 報 告 されていることなど 栄 養 学 的 な 意 義 が 認 められないため 現 在 は 必 要 とされていま せん また 生 後 5~7ヵ 月 頃 にかけて 哺 乳 反 射 が 減 弱 消 失 していく 過 程 で スプーンが 口 に 入 ることも 受 け 入 れられていくので スプーンの 使 用 は 離 乳 の 開 始 以 降 で 大 丈 夫 です 35

Q. 離 乳 食 の 量 が 適 当 であるか 不 安 です 食 事 量 は 身 長 や 体 重 などの 成 長 の 経 過 で 評 価 します 成 長 曲 線 のグラフに 身 長 や 体 重 を 記 入 して 成 長 曲 線 のカーブに 沿 っているかどうかを 確 認 します 体 重 が 増 加 せずに 成 長 曲 線 から 外 れていく 場 合 や 逆 に 急 速 な 体 重 増 加 が 見 られるような 場 合 は 保 護 者 や 医 師 と 相 談 して 適 切 に 対 応 していきます Q. 離 乳 食 の 献 立 は 他 の 園 児 の 献 立 と 別 にする 必 要 がありますか? 調 理 室 の 設 備 や 調 理 員 の 配 置 状 況 離 乳 食 提 供 数 によって 対 応 方 法 を 検 討 してください 離 乳 食 の 提 供 数 が 尐 ない 場 合 は 通 常 の 給 食 の 献 立 を 応 用 する 形 で 食 材 を 小 さくしたり 味 付 けや 柔 らかさを 変 えたりして 対 応 しても 大 丈 夫 です その 場 合 離 乳 食 の 進 み 具 合 に 応 じて 使 用 する 食 材 などに 配 慮 していきます Q. 離 乳 食 が 思 うように 進 まず 困 っています まずは 家 庭 との 連 携 が 大 切 です 家 庭 での 状 況 と 保 育 所 での 状 況 をお 互 いに 情 報 交 換 しなが ら 対 応 方 法 を 検 討 していきます 保 護 者 が 具 体 的 な 進 め 方 を 知 らなかったり 育 児 丌 安 を 抱 えている 場 合 は 保 護 者 への 支 援 も 重 要 です 保 育 所 だけでの 対 応 が 難 しい 場 合 は 母 子 保 健 事 業 の 実 施 主 体 である 市 町 村 の 保 健 師 や 栄 養 士 に 相 談 してみましょう 36

( 参 考 資 料 1) 咀 しゃく 機 能 の 発 達 の 目 安 厚 生 労 働 省 授 乳 離 乳 の 支 援 ガイド から 抜 粋 37

( 参 考 資 料 2) 手 づかみ 食 べについて 厚 生 労 働 省 授 乳 離 乳 の 支 援 ガイド から 抜 粋 38

( 参 考 資 料 3) 離 乳 食 の 進 め 方 の 目 安 厚 生 労 働 省 授 乳 離 乳 の 支 援 ガイド から 抜 粋 39

9 特 別 な 配 慮 が 必 要 な 子 どもへの 配 慮 (1) 食 物 アレルギーへの 対 応 特 定 の 食 物 を 摂 取 した 後 にアレルギー 反 応 を 介 して 皮 膚 呼 吸 器 消 化 器 あるいは 全 身 に 生 じる 症 状 のことをいう そのほとんどは 食 物 に 含 まれるたんぱく 質 が 原 因 で 起 こる 原 因 は 多 岐 にわたるが 保 育 所 で 除 去 されている 食 物 では 鶏 卵 乳 製 品 が 多 い その 他 の 原 因 食 物 としては 小 麦 ピーナッツ 大 豆 製 品 そば ゴマ 甲 殻 類 (エビ カニ)などがある 対 応 の 方 法 としては 1 除 去 食 (アレルギーの 原 因 となる 食 品 を 除 く)の 提 供 2 代 替 食 (アレルギーの 原 因 となる 食 品 の 代 わりに 他 の 食 品 を 用 いる)の 提 供 3 家 庭 からの 弁 当 持 参 などがあるが 園 児 の 状 況 や 保 育 所 の 状 況 に 応 じて 対 応 する 保 育 所 内 での 事 故 を 予 防 するためには 調 理 環 境 の 整 備 状 況 職 員 の 能 力 や 配 置 状 況 等 に 応 じて 無 理 のない 範 囲 で 対 応 することも 重 要 であり 保 護 者 の 理 解 と 協 力 を 得 ながら 両 者 で 対 応 する 主 な 留 意 点 は 次 のとおり 医 師 の 指 示 を 受 けずにアレルギーの 原 因 となる 食 品 の 除 去 を 行 うことは 子 ども の 成 長 発 達 を 損 なうおそれがあるので 必 ず 医 師 の 指 示 を 受 ける 食 物 の 除 去 が 必 要 な 子 どもがいる 場 合 は 除 去 食 や 代 替 食 が 実 施 しやすいように 意 識 して 献 立 を 作 成 する (41 頁 の 参 考 資 料 4) 除 去 食 を 行 う 場 合 アレルギー 物 質 の 混 入 を 避 けるために 作 業 動 線 や 作 業 工 程 の 工 夫 を 献 立 の 時 点 で 考 慮 する 特 に 調 理 室 が 狭 い 場 合 は 混 入 が 起 こりやすいた め 注 意 が 必 要 である 保 護 者 と 連 携 し 保 育 所 で 初 めて 食 べる ことを 避 ける 除 去 の 程 度 をできるだけ 単 純 化 し 煩 雑 な 除 去 を 避 ける( 完 全 除 去 か 解 除 の 両 極 で 進 めることが 事 故 予 防 の 点 からは 望 ましい) 給 食 に 使 用 する 加 工 食 品 の 原 材 料 表 示 をよく 確 認 する (45 頁 の 参 考 資 料 5) 献 立 作 成 時 に 考 慮 した 作 業 動 線 に 沿 って 調 理 を 行 い 調 理 現 場 では 声 出 し 確 認 や 食 事 に 目 印 をつけるといった 方 法 で 間 違 いを 防 ぐ 調 理 室 内 だけでなく 調 理 室 から 食 事 の 提 供 場 所 までの 搬 送 園 児 への 配 食 の 際 にも 声 出 し 確 認 を 行 う 園 児 の 保 護 者 担 当 保 育 士 給 食 担 当 者 看 護 師 等 の 施 設 内 連 携 を 密 にし 情 報 交 換 や 役 割 分 担 を 明 確 にする 緊 急 連 絡 先 や 対 処 法 などについても 確 認 しておく 一 般 的 に 食 物 アレルギーの 保 護 者 は 育 児 丌 安 になることも 多 く 保 育 所 では 面 談 等 を 実 施 し 日 頃 から 保 護 者 の 声 に 耳 を 傾 けるようにする 給 食 以 外 で 食 品 を 使 用 する( 調 理 体 験 豆 まき 等 の 行 事 ) 際 にも 対 応 に 注 意 する イベント 時 には 職 員 が 準 備 等 に 追 われて 食 物 アレルギーの 手 順 を 抜 いたり 間 違 えたりして 事 故 が 起 こる 例 が 多 いので 注 意 が 必 要 である 40

( 参 考 資 料 4) 除 去 食 物 別 の 具 体 的 な 解 説 例 厚 生 労 働 省 研 究 班 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011 から 抜 粋 41

厚 生 労 働 省 研 究 班 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011 から 抜 粋 42

厚 生 労 働 省 研 究 班 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011 から 抜 粋 43

厚 生 労 働 省 研 究 班 食 物 アレルギーの 栄 養 指 導 の 手 引 き 2011 から 抜 粋 44

( 参 考 資 料 5)アレルギー 表 示 について 消 費 者 庁 ホームページ(http://www.caa.go.jp/foods/index8.html) アレルギー 表 示 とは 45

Q. 保 護 者 が 除 去 を 希 望 した 場 合 は すべて 対 応 した 方 がよいのでしょうか? 食 物 アレルギーを 引 き 起 こす 頻 度 の 高 い 食 品 には 牛 乳 や 卵 小 麦 大 豆 など 子 どもの 成 長 発 達 に 大 切 な 役 割 を 果 たす 食 品 も 含 まれます 長 期 的 にたくさんの 食 品 を 除 去 することが 子 どもの 成 長 に 悪 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 もあるため 保 護 者 の 希 望 だけでなく 医 師 の 指 示 を 確 認 することが 必 要 です また 食 物 アレルギーへの 対 応 を 複 雑 にすることは 給 食 担 当 者 や 担 当 保 育 士 にとっても 過 度 の 負 担 となり 取 り 違 いなどの 事 故 につながる 可 能 性 もあることから 調 理 室 の 設 備 や 職 員 の 配 置 状 況 等 に 応 じて 適 切 に 行 うことが 重 要 です 除 去 を 行 う 場 合 成 長 するに 連 れて 症 状 が 軽 減 し 食 べられる 食 品 が 増 えることも 多 いため 定 期 的 に 医 師 の 指 示 を 確 認 し 保 護 者 と 相 談 のうえ 対 応 していくことも 大 切 です (2)その 他 の 病 気 や 障 がい 等 への 対 応 医 療 機 関 や 療 育 機 関 等 の 専 門 職 の 指 導 指 示 に 基 づき 適 切 な 支 援 を 行 う 病 気 の 子 どもに 対 応 する 場 合 は それぞれに 応 じて 食 品 を 選 択 し 調 理 形 態 を 工 夫 した 食 事 を 提 供 する 障 がいのある 子 どもに 対 応 する 場 合 は 子 どもの 心 身 の 状 態 特 に 咀 しゃくや 嚥 下 などの 摂 食 機 能 手 指 等 の 運 動 機 能 や 障 がいの 特 性 等 の 状 態 に 応 じた 配 慮 を 行 う 子 どもの 様 子 を 観 察 し 一 人 一 人 の 子 どもの 摂 食 機 能 や 発 達 状 況 等 に 合 わせて 調 理 形 態 や 食 品 の 選 択 を 行 う 園 児 の 保 護 者 担 当 保 育 士 給 食 担 当 者 看 護 師 等 の 施 設 内 連 携 を 密 にし 情 報 交 換 や 役 割 分 担 を 明 確 にする 緊 急 連 絡 先 や 対 処 法 などについても 確 認 しておく (3)その 他 の 留 意 点 食 事 に 関 して 特 別 な 配 慮 を 行 う 場 合 は 特 別 な 配 慮 を 行 う 理 由 や 注 意 点 について 園 児 本 人 やその 保 護 者 に 理 解 してもらうことは 当 然 であるが 周 囲 の 子 どもや 他 の 保 護 者 の 理 解 が 必 要 となる 場 合 もある 誤 食 を 防 ぐため あるいは 園 児 本 人 が 疎 外 感 を 感 じたりしないように 状 況 に 応 じて 周 囲 への 配 慮 も 十 分 に 行 う 10 評 価 栄 養 管 理 についての 評 価 を 行 い 食 事 の 質 の 向 上 改 善 に 努 める 栄 養 管 理 について の 評 価 は 給 不 栄 養 目 標 量 が 確 保 できたかだけを 見 るものではない 子 どもの 成 長 の 様 子 などを 確 認 しながら 目 標 量 そのものが 適 切 であったかも 評 価 する 必 要 がある 評 価 については 第 2 章 でも 示 しているが 栄 養 管 理 も 含 めた 給 食 全 体 の 評 価 を 給 食 担 当 者 だけでなく 施 設 長 や 保 育 士 等 も 一 緒 に 行 う 46

Q. 提 供 栄 養 量 が 給 与 栄 養 目 標 量 を 超 えていればよいと 考 えるのでしょうか? 給 不 栄 養 目 標 量 を 超 えたら 良 い 食 事 というものではありません エネルギーや 脂 質 の 摂 取 量 が 過 剰 になれば 肥 満 などにつながりますし 他 の 栄 養 素 につい ても 丌 足 だけでなく 過 剰 摂 取 の 問 題 も 考 えなければいけません 過 剰 摂 取 になっていないかを 心 配 すべきものは 以 下 のとおりです 1エネルギー: 食 事 量 そのものが 多 い 場 合 の 他 エネルギー 源 となる 炭 水 化 物 脂 質 たんぱく 質 の 提 供 量 が 多 い 可 能 性 があります 2 脂 質 : 脂 質 エネルギー 比 率 20~30%が 目 標 とされています 3ビタミン A:ビタミン A の 過 剰 症 は ビタミン A を 含 む 薬 剤 を 大 量 に 摂 取 したり レバーなどのビタミン A を 多 く 含 む 食 品 を 摂 取 した 場 合 などに 起 こり ます 緑 黄 色 野 菜 などの 植 物 性 食 品 に 多 く 含 まれるビタミン A 供 給 源 は β-カロテンですが この 場 合 は 過 剰 摂 取 の 心 配 はありません 提 供 栄 養 量 の 値 と 給 不 栄 養 目 標 量 の 値 とが 大 きく 異 なる 場 合 は 1 計 算 間 違 いがないか 2 計 算 間 違 いがない 場 合 は 提 供 した 食 品 の 種 類 や 量 に 問 題 がないか を 確 認 し 問 題 がある 場 合 は 子 どもの 状 況 等 をふまえつつ 必 要 に 応 じて 食 品 の 使 い 方 や 提 供 量 を 見 直 します 数 値 だけでなく 子 どもの 様 子 を 観 察 することも 大 切 です 47