JASIS 014/JAIMA セミナー( 幕 張 ), 014/09/03 GUM 改 訂 の 動 きとベイズ 統 計 の 利 用 産 業 技 術 総 合 研 究 所 計 量 標 準 総 合 センター 榎 原 研 正 1
Outlie 1. GUM 改 訂 に 関 わる 議 論 の 背 景. ベイズ 統 計 とは 3. 改 訂 案 の 基 本 方 針 4. モデル 計 算 による4つの 評 価 方 法 の 比 較 5. まとめ *) GUM: Guide to the Expreio of Ucertaity i Meauremet ( 測 定 におけ る 不 確 かさの 表 現 のガイド), ISO, d ed. (1995) = JCGM 100 (008)
GUMの 発 展 1980 Recommedatio INC-1 1993 GUM 第 1 版 1995 ( 微 修 正 ) 008 JCGM 100 ( 追 加 微 修 正, WEB 上 でオープン 化 : 現 在 www.bipm.et/e/publicatio/guide/gum.html ) GUM 第 1 版 から 内 容 は 実 質 上 変 わっていない 基 礎 科 学 計 量 標 準 の 国 際 比 較 試 験 校 正 機 関 の 認 定 ト レービリティの 保 証 など 様 々な 局 面 で 利 用 されるようになっている 014? 改 訂 版 ドラフト 公 開 01*? 改 訂 GUM 出 版 3
GUMのメンテナンス JCGM (Joit Committee for Guide i Metrology) = 国 際 度 量 衡 局 (BIPM)に 事 務 局 をおき 次 の8 機 関 をメンバー 機 関 とする 国 際 委 員 会 BIPM: Bureau Iteratioal de Poid et Meure IEC: Iteratioal Electrotechical Commiio IFCC: Iteratioal Federatio of Cliical Chemitry ad Laboratory Medicie ILAC: Iteratioal Laboratory Accreditatio Cooperatio ISO: Iteratioal Orgaizatio for Stadardizatio IUPAC: Iteratioal Uio for Pure ad Applied Chemitry IUPAP: Iteratioal Uio for Pure ad Applied Phyic OIML: Iteratioal Orgaizatio of Legal Metrology JCGM-WG1: GUM 担 当 JCGM-WG: VIM 担 当 4
国 内 でのGUM 関 連 文 書 の 出 版 1996: 計 測 における 不 確 かさの 表 現 のガイド ( 日 本 規 格 協 会 ) = GUMの 翻 訳 + VIM 第 版 01: 標 準 仕 様 書 TS Z 0033 測 定 における 不 確 かさの 表 現 のガイド 01: 標 準 仕 様 書 TS Z 003 国 際 計 量 計 測 用 語 - 基 本 及 び 一 般 概 念 並 びに 関 連 用 語 (VIM) = VIM 第 3 版 の 翻 訳 5
JCGMで 既 作 成 / 作 成 中 の 文 書 国 際 計 量 計 測 用 語 007 JCGM 00 (= VIM 第 3 版 ) ベイズ 統 計 に 配 慮 GUM 補 完 文 書 008 JCGM 101 (= GUM Supplemet 1) モンテカルロ 法 を 用 いた 分 布 の 伝 播 011 JCGM 10 (= GUM Supplemet ) 出 力 量 が 複 数 ある 場 合 への 拡 張 ( 審 議 中 ) JCGM 103 (= GUM Supplemet 3) モデリング ベイズ 統 計 に 沿 う ベイズ 統 計 に 沿 う その 他 のJCGM 文 書 009 JCGM 104 GUMとその 関 連 文 書 の 紹 介 に 沿 う 01 JCGM 106 適 合 性 評 価 における 測 定 不 確 かさの 役 割 ( 審 議 中 ) JCGM 105 測 定 不 確 かさの 評 価 のための 概 念, 原 理, 方 法 ( 審 議 中 ) JCGM 107 最 小 二 乗 法 の 応 用 ベイズ 統 計 6
GUM 改 訂 に 関 する 公 開 情 報 論 文 1) W. Bich, How to revie the GUM? Accred. Qual. Aur. 13 (008) 71-75. ) W. Bich, et al., Reviio of the Guide to the Expreio of Ucertaity i Meauremet, Metrologia 49 (01) 70 705. 3) W. Bich, From Error to Probability Deity Fuctio. Evolutio of the Cocept of Meauremet Ucertaity, IEEE Tra. Itrum. Mea. 61 (01) 153-159. 4) H. Imai, "Expadig eed for metrological traceability ad meauremet ucertaity," Meauremet 46 (013) 94 945. 講 演 資 料 1) 今 井 秀 孝, 計 量 計 測 関 連 国 際 文 書 類 の 改 訂 の 動 き ーSI: 単 位 系 VIM: 用 語 GUM: 不 確 かさー, 不 確 かさクラブ 第 8 回 総 会 (014 年 1 月, 大 阪 ) 資 料 (http://www.mij.jp/~meaurey/metifo/ucertaity/club8.html) BIPMアンケート 調 査 1) W. Bich, "Report o the GUM Olie Survey" (www.bipm.org/wg/jcgm/jcgm- WG1/Allowed/ub-committee_5/WG1-SC5-N1-14b_GUM_urvey_report.pdf) ) JCGM Survey (GUM) Collated repoe (www.bipm.org/wg/jcgm/jcgm-wg1/allowed/ubcommittee_5/wg1-sc5-n1-15_jcgm_gum_survey_collated_repoe.pdf) 7
動 機 GUM 改 訂 の 背 景 ( 論 文 等 に 基 づく) 現 行 GUMには 内 部 的 不 整 合 がある(Type AとType Bで 確 率 の 意 味 が 異 なる) 外 部 的 不 整 合 がある(GUMと ベイズ 統 計 を 利 用 す るSupplemet 1 & 及 びVIM3が 不 整 合 ) 基 本 方 針 ベイズ 統 計 の 採 用 により これらの 不 整 合 を 解 消 する 内 容 の 難 易 度 を 維 持 する 8
参 考 ベイズの 定 理 例 )チームXの 勝 敗 と 天 気 T1: 晴 れ (70%) T: 雨 (30%) W: 勝 ち (31%) L: 負 け (69%) 勝 敗 と 天 気 の 情 報 が 結 びつけられていない 状 態 では Q: 013 年 9 月 3 日 が 雨 だった 確 率 は? 30% 9
参 考 ベイズの 定 理 ( 続 き) 天 気 別 の 勝 敗 率 がわかると T1: 晴 れ T: 雨 W: 勝 ち L: 負 け T1: 晴 れ 10% 90% W: 勝 ち T: 雨 80% 0% チーム X は 雨 に 強 い L: 負 け Q: 013 年 9 月 3 日 は 勝 ち であった その 日 が 雨 だった 確 率 は? の 内 の の 割 合 = 0.3 0.8 0.31 0.774 ( 77%) 10
参 考 ベイズの 定 理 ( 続 き) Pr( W T )Pr( T ) Pr( T W ) Pr( W ) 事 前 確 率 ベイズの 定 理 連 続 変 数 の 場 合 事 後 確 率 (W が 起 こったとの 条 件 下 での T の 確 率 ) 因 果 関 係 を 逆 転 した 推 論 が 可 能 [ 天 気 勝 敗 ] [ 勝 敗 天 気 ] p( T W ) p( W T ) p( T ) p( W T ) p( T ) p( W T ') p( T ')dt ' p( ) : 確 率 密 度 関 数 (PDF) T 依 存 性 に 関 心 があるので 右 辺 のように 書 くことが 多 い p(w T )をTの 関 数 とみたとき 尤 度 関 数 と 呼 ばれる 11
ベイズ 統 計 ベイズの 定 理 を 推 論 のエンジンとする 確 率 の 概 念 を 広 く 捉 える ( 例 ) 過 去 のある 時 点 ある 場 所 の 天 気 を 確 率 変 数 とみなす 基 礎 物 理 定 数 を 確 率 変 数 とみなす 主 観 確 率 ( tate of kowledge を 表 す) 頻 度 主 義 的 統 計 学 ( 伝 統 的 統 計 学 )では 同 一 条 件 下 でチームXが 何 度 も 試 合 を 繰 り 返 せるならば 勝 利 日 は どんな 天 気 か は 確 率 変 数 しかし 確 定 済 み 現 象 である013 年 9 月 3 日 の 天 気 を 確 率 変 数 と 考 えることはできない 1
参 考 タイプA 評 価 へのベイズ 統 計 の 利 用 ある 物 質 の 濃 度 C を 繰 り 返 し 測 定 し 次 のデータを 得 た x = (x 1, x,..., x ) ただし x i は 互 いに 独 立 に 正 規 分 布 N(C, ) ( C, は 未 知 )に 従 う とする C に 対 する 標 準 不 確 かさ 及 び 包 含 区 間 は? 全 体 的 方 針 ベイズの 定 理 を 用 いて 事 後 分 布 p( C, x) C に 対 する 事 後 分 布 を 次 で 求 める を 計 算 した 上 で p( C ) p( C, x) d x ( 関 心 の 無 い について" 周 辺 化 ") 13
14 タイプA 評 価 へのベイズ 統 計 の 利 用 ( 続 き) 事 前 分 布 : p(c, ) 1/ と 仮 定 ( 無 情 報 事 前 分 布 ) 測 定 データのモデル 分 布 : ) ( 1) ( exp 1 ) ( 1 exp 1 ), ( ), ( C x C x C x p C p i i i i x 事 後 分 布 : ) ( 1) ( exp 1 ), ( 1 C x C p x について 周 辺 化 : ) ( ) ( 1) ( exp 1 ) ( 1 1 x C T d C x C p x (: 実 験 標 準 偏 差 ) 自 由 度 -1のStudetの t 分 布 参 考
参 考 タイプA 評 価 へのベイズ 統 計 の 利 用 ( 続 き) 測 定 結 果 y = 期 待 値 標 準 不 確 かさ u(y) = E[ C] x 分 散 V[ C] 95% 信 用 区 間 (credible iterval) 注 1) C x t 1 (0.95 ) 1 3 t 分 布 の 標 準 偏 差 注 1: 頻 度 主 義 における 信 頼 区 間 (cofidece iterval) と 意 味 が 違 うため このように 呼 ばれる C p( C x) T 1( x ) 注 : において C が 確 率 変 数, x, x, は 確 定 値 として 扱 われている 15
参 考 頻 度 主 義 からのアプローチ x = (x 1, x,..., x ) の 平 均 値 を x 実 験 標 準 偏 差 を とすると x C t が 自 由 度 -1 の t 分 布 に 従 うことを 利 用 Pr x C (0.95) 1(0.95) t t 1 0.95 95% 信 頼 区 間 : C x t 1 (0.95 ) T 1( t ) 0 -t -1 (0.95) 95% t -1 (0.95) t 注 1: この 例 は 信 用 区 間 と 信 頼 区 間 が 一 致 する 例 一 般 には 一 致 しない 注 : "95%" はCがこの 区 間 に 含 まれる" 確 率 "を 表 すものではない 何 度 もこの 方 式 で 区 間 推 定 したときの 成 功 割 合 を 表 す 16
頻 度 主 義 統 計 v ベイズ 統 計 頻 度 主 義 統 計 学 ( 伝 統 的 な 統 計 学 ) 頻 度 にもとづく 確 率 の 厳 格 な 定 義 推 定 対 象 の 母 数 固 定 値 ( 不 可 知 ) データ 確 率 変 数 適 用 できる 問 題 が 限 られる( Keedy 大 統 領 の 殺 害 犯 がL.H. Owaldである 確 率 は 対 象 外 ) 科 学 的 妥 当 性 は 広 く 認 められている ベイズ 統 計 学 主 観 確 率 を 許 容 ( 確 信 度 ) 日 常 感 覚 とは 合 う 推 定 対 象 の 母 数 確 率 変 数 ( 取 得 後 の)データ 固 定 値 ( 頻 度 主 義 と 逆 ) 柔 軟 で 適 用 範 囲 が 広 い 事 前 分 布 の 設 定 にしばしば 曖 昧 さが 生 じる 科 学 的 妥 当 性 は なお 論 争 の 対 象 となっている 17
参 考 信 頼 水 準 / 信 頼 の 水 準 / 信 用 水 準 信 頼 水 準 (Cofidece level) 頻 度 主 義 同 じ 方 式 で 何 回 も 区 間 推 定 したときの 成 功 割 合 ( 何 らかの 確 率 変 数 に 結 びつけられた 確 率 とは 解 釈 されない) 信 頼 の 水 準 (Level of cofidece) GUM 合 理 的 に 測 定 量 に 含 まれ 得 る 値 が ある 区 間 に 含 まれる 割 合 頻 度 主 義 の 論 理 に 沿 って 計 算 されるが タイプBの 確 率 概 念 が 混 在 するため 包 含 確 率 として 説 明 信 用 水 準 (Credibility level) ベイズ 統 計 推 定 対 象 母 数 が ある 範 囲 に 含 まれる 主 観 的 確 率 18
頻 度 主 義 ベイズ 統 計 における 自 由 度 自 由 度 = 実 験 分 散 の( 実 験 毎 の)ばらつきを 表 す 尺 度 ベイズ 統 計 自 由 度 の 概 念 は 現 れない 手 持 ちの 情 報 はすべて 確 率 分 布 として 表 現 され 情 報 の 曖 昧 さは 確 率 分 布 自 体 に 盛 り 込 まれる ただし Aタイプ 評 価 の 対 象 量 の 周 辺 事 後 分 布 として 自 由 度 (-1)の t 分 布 が 自 然 に 現 れることがある ( 統 計 モデルに 正 規 分 布 を 仮 定 し 無 情 報 事 前 分 布 p(m, ) 1/ を 使 った 場 合 ) この 際 の (-1)は 単 に t 分 布 のパラメータとしての 意 味 しかもたず 情 報 の 曖 昧 さの 指 標 ではない 19
ベイズっぽさ のレベル 頻 度 主 義 統 計 (タイプA 評 価 だけのGUM) GUM 全 体 の 骨 格 は 頻 度 主 義 外 部 情 報 を 扱 うため ベイズ 流 主 観 確 率 を 導 入 ( タイプB 評 価 ) GUM 改 訂 案 タイプA 評 価 もベイズ 化 伝 播 則 はGUM 流 ( 分 散 の 合 成 ) GUM Supplemet1 骨 格 はベイズ 統 計 測 定 モデル+ベイズ 流 推 論 + 周 辺 化 の 結 果 を 分 布 の 伝 播 則 の 形 で 提 示 ベイズ 統 計 ( 測 定 モデル(Y= )に 制 限 されない 一 般 的 モデル+ベイズ 定 理 ) 0
VIM 第 版 (1993) VIMにおける 不 確 かさ 測 定 結 果 に 付 随 する 合 理 的 に 測 定 量 に 結 びつけられ 得 る 値 のばらつ きを 特 徴 づけるパラメータ (Parameter, aociated with the reult of a meauremet, that characterize the diperio of the value that could reaoably be attributed to the meaurad) VIM 第 3 版 (007) 用 いる 情 報 に 基 づいて 測 定 対 象 量 に 帰 属 する 量 の 値 のばらつきを 特 徴 付 ける 負 ではないパラメータ (o-egative parameter characterizig the diperio of the quatity value beig attributed to a meaurad, baed o the iformatio ued) ベイズ 統 計 への 配 慮 がみられる 1
GUM 改 訂 案 の 概 要 タイプA 評 価 ( 繰 り 返 し 数 )における 標 準 不 確 かさ ( 現 行 ) 1 3 4 (ただし ) 3 では t 分 布 の 分 散 が 求 まらない この 場 合 の 対 応 策 は 現 時 点 で 不 明 Kacker & Joe (Metrologia, 003)には t 分 布 の95% 信 頼 限 界 半 幅 /1.96 で 代 用 との 提 案 がある ( 有 効 ) 自 由 度 の 概 念 は 消 滅 Welch-Satterthwaiteの 式 は 無 用 に
不 確 かさ 伝 播 則 は 継 続 して 使 用 拡 張 不 確 かさ( 包 含 区 間 )の 計 算 手 続 きについては 現 時 点 で 不 透 明 可 能 性 1) GUM Supplemet 1を 引 用 ( 数 値 計 算 が 必 要 普 及 困 難?) 可 能 性 ) 分 布 形 非 依 存 の 包 含 係 数 を 利 用 区 間 y±k u(y) は 任 意 の 分 布 に 対 して 少 なくとも (1-1/k ) を 包 含 (Chebyhev 不 等 式 ) 95% 包 含 係 数 k = 4.47 ( 他 にGau 不 等 式 など) ( 包 含 区 間 が 無 駄 に 大 きくなりすぎる ) 可 能 性 3) 中 心 極 限 定 理 を 援 用 し 正 規 分 布 を 仮 定 : k 的 妥 当 性?) 可 能 性 4) 上 記 を 併 記 可 能 性 5) その 他 (?) GUM 改 訂 案 の 概 要 ( 続 き) ( 近 似 の 一 般 3
モデル 計 算 による4つの 評 価 方 法 の 比 較 評 価 方 法 [1] GUM (GUM) [] GUM 改 訂 案 (GUM) [3] GUM 補 完 文 書 1 [Mote Carlo 法 による 分 布 の 伝 播 ] (MC) [4] 本 来 のBaye (Baye) 対 象 モデル X 測 定 器 の 応 答 ( 例 : スペクトル 強 度 ) B 感 度 Y 測 定 量 ( 例 : ある 物 質 の 濃 度 ) 4
モデル 計 算 ( 続 き) 入 力 量 X : タイプA 評 価 x i = 99.71, 104.66, 96.6, 97.81, 105.87 B : タイプB 評 価 x 100.86 4. ( 平 均 ) ( 実 験 標 準 偏 差 ) B ~ 正 規 分 布 ( 中 心 1.0, 標 準 偏 差 u B ) 0.004 (タイプB < タイプA) [cae 1] u B = 0.0 (タイプB タイプA) [cae ] 0.1 (タイプB > タイプA) [cae 3] 5
Y モデル 計 算 ( 続 き) [1] GUM X B 測 定 結 果 : y 測 定 の 数 学 的 モデル 100.86 1.0 不 確 かさの 伝 播 則 : 100.86 u( y) y u( x) x u( b) b 有 効 自 由 度 (Welch-Satterthwaiteの 式 ): 4. 5 100.86 4 4 4 4 u ( y) y u ( x) x u ( b) b 1.89/100.86 0.0 1.0 eff x 包 含 係 数 : k t( 18.3, 95%).10 (Cae の 場 合 ) eff b 4 4 0.0 1.0 6
7 モデル 計 算 ( 続 き) [] GUM B X Y 測 定 の 数 学 的 モデル 100.86 1.0 100.86 測 定 結 果 : y 不 確 かさの 伝 播 則 : 包 含 係 数 : 中 心 極 限 定 理 を 根 拠 に Y が 正 規 分 布 に 従 うとみな すことにするならば k = 1.96 1.0 0.0 100.86 4 5 4. ) ( 3 1 ) ( b b u x y y u GUMと 異 なる 部 分
Deity 0.00 0.0 0.04 0.06 0.08 0.10 0.1 参 考 モデル 計 算 ( 続 き) [3] MC X Y ( 測 定 の 数 学 的 モデル) (1) B X ~ (ベイズ 統 計 における 周 辺 事 後 分 布 として) 中 心 を x 100.86 に hiftし 分 布 幅 を 5 1.887 倍 した 自 由 度 4の caled ad hifted t- 分 布 に 従 う 乱 数 B ~ 正 規 分 布 ( 中 心 1.0, 標 準 偏 差 u B )に 従 う 乱 数 Hitogram of Y 式 (1)に 代 入 して 得 られる Y の 分 布 ( 右 図 )から 標 準 偏 差 と95% 信 頼 区 間 を 求 める Y の 分 布 80 90 100 110 10 Y 8
参 考 モデル 計 算 ( 続 き) [4] Baye X B Y に 対 する 測 定 値 x i のモデル 分 布 : p(x i X, ) = 正 規 分 布 ( 中 心 X, 標 準 偏 差 ) B の 事 前 分 布 : p(b) = 正 規 分 布 ( 中 心 1.0, 標 準 偏 差 u B ) Y の 事 前 分 布 : p(y) cot. ( 無 情 報 事 前 分 布 ) の 事 前 分 布 : p( ) 1/ ( 無 情 報 事 前 分 布 ) 事 後 分 布 p( Y, B, { xi}) p( xi BY, ) p( B) p( Y ) p( ) i 周 辺 事 後 分 布 p( Y { x }) p( Y, B, { x }) d db i ( 実 際 の 計 算 は WiBUGS Ver. 1.4.3による) i 9
y モデル 計 算 結 果 [Cae 1 (タイプB < タイプA)] 測 定 結 果 y 標 準 不 確 かさ u 拡 張 不 確 かさ U GUM 100.86 1.93 5.19 GUM 100.86.70 5.9 MC 100.86.70 5.30 Baye 100.90.70 5.31 * ) 110 105 包 含 区 間 ±u( 標 準 不 確 かさ) 100 95 90 GUM GUM MC Baye *) MC と Bayeでは 包 含 区 間 を 先 に 求 めた 上 で U = 区 間 幅 / と 計 算 30
y モデル 計 算 結 果 ( 続 き) [Cae (タイプB タイプA)] 110 105 測 定 結 果 y 標 準 不 確 かさ u 拡 張 不 確 かさ U GUM 100.86.76 5.80 GUM 100.86 3.35 6.56 MC 100.90 3.35 6.50 Baye 100.90 3.35 6.53 * ) 包 含 区 間 ±u( 標 準 不 確 かさ) 100 95 90 GUM GUM MC Baye *) MC と Bayeでは 包 含 区 間 を 先 に 求 めた 上 で U = 区 間 幅 / と 計 算 31
y モデル 計 算 結 果 ( 続 き) [Cae 3 (タイプB > タイプA)] 測 定 結 果 y 標 準 不 確 かさ u 拡 張 不 確 かさ U * ) GUM 100.86 10.6 0.1 GUM 100.86 10.43 0.45 MC 101.90 10.87 1.5 Baye 103.10 11.16 1.87 130 10 110 包 含 区 間 ±u( 標 準 不 確 かさ) 100 90 80 GUM GUM MC Baye *) MC と Bayeでは 包 含 区 間 を 先 に 求 めた 上 で U = 区 間 幅 / と 計 算 3
4つの 評 価 方 法 の 比 較 まとめ 一 般 に 評 価 方 法 によって 不 確 かさの 大 きさは 異 なる GUM 改 訂 案 を 含 めベイズ 統 計 を 利 用 する 方 法 では u ( 標 準 不 確 かさ)がGUMと 比 べて 顕 著 に 大 きくなることがある( 自 由 度 の 小 さいタ イプA 不 確 かさが 支 配 的 な 場 合 )が U ( 拡 張 不 確 かさ) ではその 違 いは 縮 小 する MC と Bayeでは ( 不 確 かさが 大 き い 場 合 には)モデルの 非 線 形 性 が 不 確 かさだけでなく 測 定 結 果 にも 反 映 される Y y Y X B b B 33
ベイズ 統 計 導 入 に 慎 重 な 意 見 もある ベイズ 統 計 導 入 のメリット タイプA 評 価 とタイプB 評 価 で 一 貫 した 確 率 概 念 に 基 づいて 評 価 できる それは 日 常 的 な 確 率 概 念 に 近 い 妥 当 な 算 定 が 困 難 だった 有 効 自 由 度 の 計 算 が 不 要 となる ベイズ 統 計 導 入 のデメリット 真 の 値 を 確 率 変 数 とみなすことの 不 合 理 や 違 和 感 例 ) プランク 定 数 が 確 率 変 数 (ベイズ) ており その 測 定 データが 確 率 変 数 ( 頻 度 主 義 ) プランク 定 数 は 固 定 され 統 計 学 の 専 門 家 の 間 でも ベイズ 統 計 の 妥 当 性 になお 議 論 がある 推 定 の 成 功 率 (Log-ru ucce rate)において 頻 度 主 義 に 劣 ることがある 計 算 機 による 数 値 計 算 が 必 要 となることが 多 い 頻 度 主 義 統 計 ほどよく 知 られていない まだ 普 及 途 上 にあるGUMの 今 後 の 普 及 が 阻 害 される 可 能 性 がある 34
Commet (by the peaker) 統 計 学 (Statitic)と 計 量 学 (Metrology)は 別 物 統 計 学 上 の 整 合 性 を 実 学 である 計 量 学 でも 要 求 すべきかどうかは 検 討 の 余 地 があ る 現 行 GUMでは 不 確 かさの 第 一 義 的 表 現 は 標 準 不 確 かさ( 例 : 基 礎 物 理 定 数 データベース) 標 準 不 確 かさの 評 価 では 確 率 概 念 の 不 整 合 は 大 きな 問 題 とならない 拡 張 不 確 かさ(or 包 含 区 間 )が 産 業 界 等 で 本 当 に 必 要 とされているかどうかは あらためて 検 討 の 余 地 があ る 35
まとめ ベイズ 統 計 を 取 り 入 れた GUMの 改 訂 作 業 が 進 められている( 早 けれ ば014 年 中 に 草 稿 が 公 開?) 予 想 される 主 要 な 変 更 点 タイプA 評 価 ( 標 準 不 確 かさに 因 子 がかかる) 自 由 度 が 不 要 になる [ 不 確 定 要 素 あり] 包 含 区 間 ( 拡 張 不 確 かさ)の 決 め 方 一 貫 性 のある 確 率 概 念 変 わらない 点 タイプB 評 価 不 確 かさの 伝 播 則 改 訂 GUMの 受 容 にあたって ベイズ 統 計 の 導 入 により 産 業 界 等 が 受 けるメリット デメリットの 冷 静 な 見 極 め ベイズ 統 計 の 導 入 に 反 対 する 意 見 があることについての 配 慮 過 渡 期 の 混 乱 を 避 ける 工 夫 1 3 36
謝 辞 今 井 秀 孝 様 ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 製 品 評 価 技 術 基 盤 機 構 ) 小 池 昌 義 様 ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ) 田 中 秀 幸 様 ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ) 城 野 克 広 様 ( 産 業 技 術 総 合 研 究 所 ) 37