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( 資 料 1-2-4 ) 第 1 回 天 然 ガス 燃 料 船 の 普 及 促 進 に 向 けた 総 合 対 策 検 討 委 員 会 燃 料 供 給 の 方 法 と 検 討 条 件 1 検 討 の 概 要 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 する 燃 料 (LNG)の 供 給 については 世 界 的 にインフラの 整 備 が 遅 れてお り 安 全 を 確 保 可 能 な 運 用 基 準 も 確 立 されていない 状 況 にある 本 調 査 においては 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 する 燃 料 (LNG)の 供 給 に 係 る 安 全 性 について 検 討 を 通 して 安 全 に 運 用 可 能 な 基 準 として オペレーションガイドラインを 策 定 することを 目 的 とし ている 現 状 想 定 される 燃 料 供 給 の 方 法 には 以 下 の 3 方 式 があるものの 特 に 極 低 温 の LNG を バンカー 船 より 洋 上 補 給 する Ship to Ship(StS) 方 式 については 各 種 シミュレーションを 通 した 検 討 とともに ハード ソフト 両 面 でのリスク 評 価 も 実 施 することにより 安 全 性 につい て 検 討 する 各 検 討 対 象 の 詳 細 については 次 章 以 降 に 示 す (1) LNGバンカー 船 からの 供 給 (Ship to Ship:StS) 洋 上 にて 錨 泊 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 または 桟 橋 岸 壁 に 係 留 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 に LNG バンカー 船 が 接 舷 し 2 船 を 係 留 した 上 で LNG を 移 送 する (2) 陸 上 LNG 基 地 設 備 からの 供 給 (Shore to Ship) LNG を 払 出 可 能 な 陸 上 LNG 基 地 の 桟 橋 に 係 留 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 して パイプ ライン 等 陸 上 施 設 から LNG を 移 送 する (3) 陸 上 ローリーからの 供 給 (Truck to Ship) 岸 壁 に 係 留 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 して 岸 壁 に 駐 車 したローリーより LNG を 移 送 する Ship to Ship Shore to Ship Truck to Ship 図 2.1.1 検 討 対 象 とする 燃 料 供 給 の 方 法 -1-

2 燃 料 の 供 給 方 法 とその 前 提 条 件 2.1 バンカー 船 からの 供 給 (Ship to Ship:StS) 2.1.1 検 討 の 概 要 StS 方 式 での LNG 移 送 の 場 合 貨 物 の 商 業 目 的 での LNG 移 送 は 海 外 (メキシコ 湾 やノ ルウェー 沿 岸 等 )で 10 件 以 上 国 内 でも 1 件 ( 苫 小 牧 )の 実 績 が 既 にあるものの 国 際 的 な 基 準 規 則 は 未 整 備 な 状 況 にある そこで 本 調 査 においては 具 体 的 な 天 然 ガス 燃 料 船 とLNGバンカー 船 を 設 定 し LNG の 船 間 移 送 の 安 全 性 について 検 討 することにより 一 般 化 した 議 論 の 基 礎 とする 調 査 のシ ミュレーションに 係 る 検 討 フローは 図 2.1.1に 示 すとおり 操 船 シミュレータ 実 験 係 留 動 揺 シミュレーション 模 型 水 槽 試 験 シミュレーション 精 度 の 検 証 粘 性 減 衰 係 数 の 把 握 操 船 安 全 性 検 討 係 留 安 全 性 検 討 接 舷 中 止 基 準 の 検 討 離 舷 基 準 の 検 討 標 準 操 船 方 法 の 検 討 係 留 限 界 基 準 の 検 討 オペレーションガイドラインの 策 定 図 2.1.1 検 討 のフロー 2.1.2 操 船 シミュレータ 実 験 による 安 全 性 検 討 (1) 検 討 の 概 要 湾 内 の 海 域 に 錨 泊 した 状 態 または 岸 壁 等 の 港 湾 施 設 に 係 留 された 状 態 の 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 して LNGバンカー 船 が 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 してアプローチから 接 舷 までの 局 面 及 び 天 然 ガス 燃 料 船 から 離 舷 する 局 面 の 操 船 上 の 安 全 性 について 実 船 の 操 船 環 境 を 模 した 操 船 シミュレータにて 実 験 を 実 施 することにより 検 証 する( 図 2.1.2 参 照 ) 錨 泊 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 は 風 などの 外 力 が 釣 り 合 った 状 態 で 若 干 振 れ 回 りはあるも のの ほぼ 静 定 した 状 態 にあることから ここでは 係 留 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 とともに 通 常 の 着 離 桟 操 船 と 同 様 の 操 船 にて 運 用 可 能 であることを 確 認 する -2-

図 2.1.2 操 船 シミュレータ 実 験 (2) 対 象 船 型 対 象 船 型 については 天 然 ガス 燃 料 船 として 載 貨 状 態 により 乾 舷 差 が 大 きなVLCC と 乾 舷 が 高 く 受 風 面 積 が 大 きいPCCを 対 象 とする また バンカー 船 については バンカー 専 用 船 として 設 計 された 本 船 (LNGバンカー 船 )と 既 存 内 航 LNG 船 相 当 の 本 船 を 対 象 とする 当 該 4 船 型 の 主 要 目 は 表 2.1.1に 示 すとおり 表 2.1.1 対 象 船 型 の 主 要 目 天 然 ガス 燃 料 船 バンカー 船 VLCC PCC バンカー 船 内 航 LNG 船 垂 線 間 長 (m) 320.0 192.0 111 80 型 幅 (m) 58.0 32.3 19 15 型 深 さ (m) 29.0 35.0 10 7 満 載 喫 水 (m) 20.5 9.6 5 4 タンク 容 量 (m3) - - 5,000 2,500 (3) 設 定 条 件 操 船 シミュレータ 実 験 に 係 る 設 定 条 件 は 下 記 5 点 を 考 慮 し 設 定 する 条 件 の 設 定 にあたっては 特 定 の 海 域 は 設 定 せず 一 般 的 な 湾 内 の 海 域 を 設 定 する 同 様 に 港 湾 施 設 も 特 定 の 岸 壁 等 は 設 定 せず 一 般 的 な 桟 橋 岸 壁 を 設 定 する 1 載 貨 状 態 天 然 ガス 燃 料 船 : 風 圧 影 響 の 大 きなバラスト 状 態 を 設 定 バンカー 船 : 燃 料 (LNG) 供 給 前 の 想 定 であることから 満 載 状 態 を 設 定 2 着 桟 舷 本 シミュレーションについては 着 桟 舷 を 以 下 のように 設 定 する 但 し バンカー 船 の 接 舷 方 向 は その 時 の 風 向 により 変 更 するものとする( 可 能 な 限 り 船 尾 側 より 外 力 を 受 けない) 天 然 ガス 燃 料 船 :PCC は 右 舷 着 けすることが 多 いため VLCC も 右 舷 着 けを 想 定 バンカー 船 :PCC の 右 舷 着 けに 合 わせ 右 舷 着 けを 設 定 -3-

3 風 向 及 及 び 波 向 き 風 向 と 波 向 きは 同 一 方 向 として 設 定 する その 設 定 に 際 しては 以 下 に 示 すとお り 係 留 形 態 を 考 慮 し 全 周 ではなく 特 定 の 角 度 を 設 定 条 件 とする( 図 2.1.3 参 照 ) ( 錨 泊 中 ) 錨 泊 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 は 風 に 立 つ( 風 圧 影 響 により 船 首 方 位 は 風 上 を 向 く) ことから 波 向 きは 船 首 方 向 を 基 本 とする 風 の 振 れ 回 りを 考 慮 し 船 首 方 位 315 度 についても 検 討 対 象 とする ( 係 留 中 ) 本 船 に 対 して 岸 壁 側 から 波 が 入 ることは 想 定 し 難 いことから 岸 壁 と 反 対 舷 に 接 舷 するバンカー 船 側 270 度 の 波 向 きを 基 本 とする バンカー 船 の 操 船 上 船 尾 側 より 外 力 影 響 を 受 けることはより 操 船 を 困 難 な ものとする 要 素 となることから 船 体 後 方 の 180 度 及 び 225 度 についても 検 討 対 象 とする 4 潮 流 錨 泊 中 の 場 合 潮 流 があると 天 然 ガス 燃 料 船 は 風 圧 力 と 流 圧 力 との 合 力 が 均 衡 した 状 態 で 姿 勢 が 定 まることから 天 然 ガス 燃 料 船 の 初 期 設 定 船 首 方 位 に 対 して 左 舷 正 横 方 向 (270 度 )からの 潮 流 を 設 定 する なお その 場 合 接 舷 に 向 け 操 船 中 のバンカー 船 も 天 然 ガス 燃 料 船 側 に 圧 流 されることから 操 船 はより 困 難 なものと なる 5 水 深 水 深 は 浅 水 影 響 を 考 慮 し 天 然 ガス 燃 料 船 の 喫 水 の 10%を 余 裕 水 深 とする 但 し 設 定 水 深 は 天 然 ガス 燃 料 船 のうち 喫 水 の 大 きな VLCC を 基 本 とする 315 度 錨 泊 中 風 向 / 波 向 き 0 度 係 留 中 潮 流 :270 度 天 然 ガス 燃 料 船 バンカー 船 図 2.1.3 本 船 と 外 力 影 響 の 関 係 -4-

2.1.3 係 留 動 揺 シミュレーションによる 安 全 性 検 討 (1) 検 討 の 概 要 StS 方 式 による LNG 移 送 の 実 施 に 向 け 係 留 中 の 2 船 間 動 揺 について 係 留 動 揺 シ ミュレーション( 机 上 での 数 値 計 算 )を 実 施 することにより 安 全 に 係 留 な 可 能 なこと と 安 全 に 係 留 可 能 な 外 力 について 検 証 する ここでは 以 下 の 3 点 を 目 的 とし 2 船 間 の 係 留 動 揺 シミュレーションを 実 施 する 1 2 船 間 の 波 浪 中 動 揺 量 の 評 価 洋 上 にて 錨 泊 中 または 岸 壁 に 係 留 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 と LNG バンカー 船 の 係 留 中 の 動 揺 量 を 把 握 する ここでは 2 船 間 の 相 互 干 渉 とともに 本 船 サイズから 相 対 的 に 動 揺 量 が 大 きくなるものと 予 想 される LNG バンカー 船 については 船 上 の LNG 燃 料 タンク 内 の 内 部 流 動 影 響 についても 考 慮 する 2 船 体 動 揺 に 起 因 するLNG 移 送 ホースの 動 的 挙 動 影 響 評 価 2 船 間 で 動 揺 が 生 じる 場 合 には 両 船 間 にて LNG を 移 送 中 のホースに 捻 りや 捩 り が 生 じ それらがホースの 仕 様 値 を 上 回 る 場 合 には ホースが 破 損 することも 有 り 得 る そのため ここでは ホースの 動 的 挙 動 についても 把 握 することにより そ の 安 全 性 を 確 認 する 3 2 船 間 GAPレゾナンス( 異 常 水 位 上 昇 )の 評 価 動 揺 する 2 船 間 に 波 が 入 り 込 んだ 場 合 には 両 船 間 部 分 のみで 水 位 が 異 常 に 上 昇 する 可 能 性 がある 上 昇 水 位 が 高 い 場 合 には LNG を 移 送 中 のホースが 波 を 被 るこ とも 有 り 得 る そのような 場 合 には 何 らかの 処 置 を 取 ることも 検 討 する 必 要 があ ることから 本 検 討 においては 2 船 間 の 水 位 上 昇 量 についても 把 握 する 但 し 2 船 間 の 相 対 的 な 動 揺 量 評 価 については 係 船 時 における 粘 性 減 衰 係 数 の 把 握 が 非 常 に 重 要 となるものの 数 値 計 算 による 推 定 は 困 難 である そこで 次 節 のとおり LNG バンカリングを 想 定 した 模 型 船 を 使 用 した 水 槽 試 験 を 実 施 することにより 当 該 データを 取 得 することとする なお 同 模 型 水 槽 試 験 については 係 留 動 揺 シミュレー ション 結 果 の 推 定 精 度 検 証 も 目 的 としている (2) 対 象 船 型 対 象 船 型 については 天 然 ガス 燃 料 船 として 載 貨 状 態 により 乾 舷 差 が 大 きなVLCC と 乾 舷 が 高 く 受 風 面 積 が 大 きいPCCを 対 象 とする また バンカー 船 については バンカー 専 用 船 として 設 計 された 本 船 (LNGバンカー 船 )と 既 存 内 航 LNG 船 相 当 の 本 船 を 対 象 とする 当 該 4 船 型 の 主 要 目 は 表 2.1.1に 示 すとおり -5-

(3) 設 定 条 件 係 留 動 揺 シミュレーションの 実 施 における 設 定 条 件 は 下 記 5 点 を 考 慮 し 設 定 する 条 件 の 設 定 にあたっては 特 定 の 海 域 は 設 定 せず 一 般 的 な 湾 内 の 海 域 を 設 定 する 同 様 に 港 湾 施 設 も 特 定 の 岸 壁 等 は 設 定 せず 一 般 的 な 桟 橋 岸 壁 を 設 定 する 1 載 貨 状 態 天 然 ガス 燃 料 船 : 外 力 影 響 の 大 きなバラスト 状 態 を 設 定 バンカー 船 : 燃 料 (LNG)を 移 送 中 であることを 考 慮 し 半 載 状 態 を 設 定 2 着 桟 舷 天 然 ガス 燃 料 船 :PCC は 右 舷 着 けすることが 多 いため VLCC も 右 舷 着 けを 想 定 バンカー 船 :PCC の 右 舷 着 けに 合 わせ 右 舷 着 けを 設 定 3 風 向 及 び 波 向 き 風 向 と 波 向 きは 同 一 方 向 として 設 定 する その 設 定 に 際 しては 以 下 に 示 すとお り 係 留 形 態 を 考 慮 し 全 周 ではなく 特 定 の 角 度 を 設 定 条 件 とする( 図 2.1.3 参 照 ) ( 錨 泊 中 ) 錨 泊 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 は 風 に 立 つ( 風 圧 影 響 により 船 首 方 位 は 風 上 を 向 く) ことから 波 向 きは 船 首 方 向 を 基 本 とする 風 の 振 れ 回 りを 考 慮 し 船 首 方 位 315 度 についても 検 討 対 象 とする ( 着 桟 荷 役 ) 本 船 に 対 して 岸 壁 側 から 波 が 入 ることは 想 定 し 難 いことから 岸 壁 と 反 対 舷 に 接 舷 するバンカー 船 側 270 度 の 波 向 きを 基 本 とする 係 留 状 態 では やや 後 方 からの 外 力 影 響 が 船 体 動 揺 に 大 きく 影 響 するとの 知 見 の 下 225 度 を 検 討 対 象 とする また GAP レゾナンスの 影 響 が 大 きくなることが 想 定 される 180 度 について も 検 討 対 象 とする 4 水 深 水 深 は 浅 水 影 響 を 考 慮 し 天 然 ガス 燃 料 船 の 喫 水 の 10%を 余 裕 水 深 とする 但 し 設 定 水 深 は 天 然 ガス 燃 料 船 のうち 喫 水 の 大 きな VLCC を 基 本 とする 5 タンク 内 流 動 影 響 外 力 影 響 による 船 体 動 揺 量 がタンク 内 流 動 に 与 える 影 響 を 勘 案 し 以 下 のように 設 定 天 然 ガス 燃 料 船 :タンク 内 流 動 が 軽 微 であることを 勘 案 し 考 慮 せず バンカー 船 :タンク 内 流 動 が 大 きくなる 場 合 があることを 勘 案 し 考 慮 -6-

2.1.4 模 型 水 槽 試 験 による 安 全 性 検 討 (1) 検 討 の 概 要 StS 方 式 による LNG 移 送 の 実 施 に 向 け 係 留 中 の 2 船 間 動 揺 について 模 型 水 槽 試 験 を 実 施 する 本 試 験 の 目 的 は 前 述 のとおり 前 節 での 係 留 動 揺 シミュレーションの 実 行 に 際 して 必 要 となる 粘 性 減 衰 係 数 の 取 得 と 併 せてそのシミュレーション 結 果 の 精 度 を 検 証 することにある (2) 実 験 環 境 水 槽 試 験 は ( 独 ) 海 上 技 術 安 全 研 究 所 の 海 洋 構 造 物 試 験 水 槽 にて 実 施 する( 図 2.1.4 参 照 ) ( 長 さ:40.0m 幅 :27.1m 水 深 :0~2.0m) 図 2.1.4 海 洋 構 造 物 試 験 水 槽 (3) 対 象 船 型 対 象 船 舶 について 天 然 ガス 燃 料 船 としては 載 貨 状 態 により 乾 舷 差 が 大 きなVLCC と 乾 舷 が 高 く 受 風 面 積 が 大 きいPCCとする また バンカー 船 については バンカー 専 用 船 として 設 計 された 本 船 (LNGバンカー 船 )とする 当 該 3 船 型 の 主 要 目 は 表 2.1.1 に 示 すとおり (4) 設 定 条 件 水 槽 試 験 の 実 施 における 設 定 条 件 は 下 記 の 4 点 を 考 慮 し 設 定 する 条 件 の 設 定 に あたっては 特 定 の 海 域 は 設 定 せず 一 般 的 な 湾 内 の 海 域 を 設 定 する 同 様 に 港 湾 施 設 も 特 定 の 岸 壁 等 は 設 定 せず 一 般 的 な 桟 橋 岸 壁 を 設 定 する 1 載 貨 状 態 天 然 ガス 燃 料 船 : 波 浪 影 響 により 船 体 動 揺 が 増 すバラスト 状 態 を 設 定 バンカー 船 : 燃 料 (LNG)を 移 送 中 であることを 考 慮 し 半 載 状 態 を 設 定 -7-

2 着 桟 舷 天 然 ガス 燃 料 船 :PCC は 右 舷 着 けすることから VLCC も 右 舷 着 けを 設 定 バンカー 船 :PCC の 右 舷 着 けに 合 わせ 右 舷 着 けを 設 定 3 波 向 き 係 留 形 態 を 考 慮 し 全 周 ではなく 特 定 の 角 度 を 設 定 条 件 とする( 図 2.1.3 参 照 ) ( 錨 泊 中 ) 錨 泊 中 の 天 然 ガス 燃 料 船 は 波 ( 風 向 と 波 向 きは 同 角 度 と 想 定 )に 立 つことか ら 波 向 きは 船 首 方 向 を 基 本 とする 外 力 による 振 れ 回 りを 考 慮 し 船 首 方 位 315 度 についても 検 討 対 象 とする ( 着 桟 荷 役 ) 本 船 に 対 して 岸 壁 側 から 波 が 入 ることは 想 定 し 難 いことから 岸 壁 と 反 対 舷 に 接 舷 するバンカー 船 側 270 度 の 波 向 きを 基 本 とする 係 留 状 態 では やや 後 方 からの 外 力 影 響 が 船 体 動 揺 に 大 きく 影 響 するとの 知 見 の 下 225 度 を 検 討 対 象 とする また GAP レゾナンスの 影 響 が 大 きくなることが 想 定 される 180 度 について も 検 討 対 象 とする 4 水 深 実 験 水 槽 の 水 深 は 波 周 期 6 秒 程 度 の 造 波 能 力 への 制 限 より 1m 程 度 に 設 定 して 実 施 する 5 タンク 内 流 動 影 響 外 力 影 響 による 船 体 動 揺 量 がタンク 内 流 動 に 与 える 影 響 を 勘 案 し 以 下 のように 設 定 天 然 ガス 燃 料 船 :タンク 内 流 動 が 軽 微 であることを 勘 案 し 考 慮 せず バンカー 船 :タンク 内 流 動 が 大 きくなる 場 合 があることを 勘 案 し 考 慮 -8-

(5) 模 型 船 のセッティング 方 法 係 留 形 態 ( 錨 泊 中 および 着 桟 着 岸 中 )ごとの 模 型 船 のセッティング 方 法 ( 案 )を 図 2.1.5 及 び 図 2.1.6に 示 す バンカー 船 模 型 ジャイロ 内 部 タンク ばね プーリー VLCC 模 型 波 高 計 フェンダー ジャイロ LED ウインチ 加 速 度 計 係 船 索 ワイヤー ワイヤー 張 力 計 図 2.1.5 錨 泊 中 を 想 定 した 模 型 船 のセッティング 案 (VLCC の 場 合 ) 波 高 計 バンカー 船 模 型 ジャイロ 内 部 タンク ウインチ VLCC 模 型 フェンダー ジャイロ LED 加 速 度 計 係 船 索 フェンダー 係 船 索 バース 模 型 張 力 計 図 2.1.6 着 桟 中 を 想 定 した 模 型 船 のセッティング 案 (VLCC の 場 合 ) (6) 計 測 項 目 試 験 中 計 測 する 項 目 ( 案 )は 表 2.1.2に 示 すとおり 表 2.1.2 計 測 項 目 ( 案 ) 計 測 項 目 船 体 運 動 (6 成 分 ) フェンダー 反 力 係 船 索 張 力 相 対 上 下 変 位 2 船 間 Gap 内 水 位 変 動 加 速 度 入 射 波 高 計 測 対 象 VLCC PCC バンカー 船 VLCC PCCとバンカー 船 間 VLCCと 岸 壁 間 VLCCとバンカー 船 間 PCCとバンカー 船 間 VLCCおよびPCCのマニホールド 位 置 バンカー 船 ローディングアーム 基 部 -9-

2.2 陸 上 LNG 基 地 からの 供 給 (Shore to Ship) 2.2.1 検 討 の 概 要 陸 上 LNG 基 地 での LNG 移 送 については 世 界 中 の 天 然 ガス 液 化 基 地 ( 積 み 地 ) 及 び LNG ガス 化 基 地 ( 揚 げ 地 )において LNG 運 搬 船 に 対 して 長 い 歴 史 と 多 くの 実 績 がある 本 調 査 においては LNG 運 搬 船 と 同 様 に 天 然 ガス 燃 料 船 についても LNG 基 地 から 直 接 LNG 燃 料 の 補 給 を 受 けることを 想 定 し 国 内 及 び 海 外 での 事 例 を 精 査 することにより ガ イドラインをまとめ 上 げ 一 般 的 な 安 全 性 の 検 討 を 事 前 に 実 施 する また 個 別 に 必 要 とされる 検 討 事 項 についても 取 りまとめを 行 うこととする 2.2.2 検 討 の 手 順 検 討 の 手 順 は 以 下 に 示 すとおり (1) 国 内 陸 上 LNG 基 地 の 荷 役 における 既 存 の 手 順 及 び 規 則 に 係 る 調 査 国 内 の 陸 上 LNG 基 地 における LNG 運 搬 船 に 対 する 既 存 のルールについて 調 査 し 取 りまとめる また その 際 には 実 際 の 基 地 における 手 順 などについても 事 例 としてま とめる (2) 欧 州 におけるLNG 燃 料 供 給 の 手 続 き 等 に 係 る 調 査 欧 州 における 陸 上 LNG 基 地 を 利 用 した LNG 供 給 手 続 きについて 情 報 を 収 集 し 精 査 する 本 調 査 においては ノルウェー 沿 岸 において 多 数 のフェリーを 運 航 している Fjord 1 社 や 北 欧 海 域 で 運 航 されているケミカルタンカー Bit Viking での LNG 供 給 手 続 きを 取 り 上 げる また LNG 基 地 における LNG 供 給 のリスク 評 価 については 海 外 基 地 での 燃 料 供 給 の 検 討 結 果 について 可 能 な 限 り 情 報 知 見 を 収 集 する (3) 陸 上 LNG 基 地 からのLNG 供 給 に 係 るガイドラインの 策 定 上 記 調 査 結 果 を 踏 まえ 陸 上 LNG 基 地 より LNG の 供 給 を 受 ける 際 のガイドラインを 策 定 する ガイドラインの 策 定 にあたっては ハード 面 での 燃 料 移 送 に 係 る 機 器 設 備 の 要 件 の 外 ソフト 面 での 燃 料 移 送 の 運 用 手 順 緊 急 時 の 対 応 や 作 業 時 における 人 員 ( 船 員 )の 体 制 及 び 個 々に 求 められる 要 件 などについても 調 査 することにより 結 果 を 生 かすこととする また 実 際 に 陸 上 LNG 基 地 から LNG の 供 給 を 受 けることとなった 際 に 個 別 検 討 が 必 要 となる 事 項 についても 取 りまとめる -10-

2.3 陸 上 ローリーからの 供 給 (Truck to Ship) 2.3.1 検 討 の 概 要 LNG ローリーについては 国 内 でも 陸 上 輸 送 で 多 くの 実 績 があるものの 船 舶 への LNG の 供 給 実 績 は 皆 無 である 一 方 で 世 界 ではタンクローリーを 利 用 した LNG の 供 給 はノル ウェーでの 実 施 のみに 限 られており それに 係 る 国 際 的 な 基 準 規 則 については 未 整 備 な 状 況 にある 本 調 査 においては 海 外 での 事 例 精 査 及 び 国 内 にて 課 題 と 成 り 得 る 事 項 を 明 確 化 し 解 決 策 の 案 を 提 案 することにより 国 内 にて 実 施 する 際 のガイドラインを 取 りまとめる また 個 別 検 討 が 必 要 となる 事 項 についても 取 りまとめを 行 うこととする 2.3.2 検 討 の 手 順 検 討 の 手 順 は 以 下 に 示 すとおり (1) 欧 州 におけるタンクローリーを 利 用 したLNG 供 給 の 手 続 き 等 に 係 る 調 査 欧 州 特 にノルウェーにおけるタンクローリーを 利 用 した 天 然 ガス 燃 料 船 に 対 する LNG 燃 料 供 給 の 手 続 き 及 び 必 要 とされる 機 材 設 備 について 情 報 を 収 集 し 精 査 す る また オスロのフェリーターミナルについては 既 に 多 くの 運 用 実 績 があることか ら 当 該 港 湾 における 基 準 規 則 についても 情 報 を 収 集 し 整 理 する (2) 日 本 において 運 用 する 際 の 解 決 すべき 課 題 の 精 査 日 本 国 内 において 天 然 ガス 燃 料 船 にタンクローリーから LNG を 供 給 する 場 合 海 上 安 全 に 係 る 監 督 官 庁 である 国 土 交 通 省 の 海 事 局 及 び 港 湾 局 海 上 保 安 庁 以 外 に 陸 上 の 安 全 に 係 る 監 督 官 庁 である 経 済 産 業 省 ( 高 圧 ガス 保 安 法 ) 及 び 消 防 庁 ( 消 防 法 )も 深 く 関 係 する そこで 本 調 査 においては 国 内 においてタンクローリーを 利 用 して LNG を 供 給 する 際 に 課 題 と 成 り 得 る 事 項 を 明 確 化 するとともに 解 決 策 の 案 を 検 討 する (3) タンクローリーからのLNG 供 給 に 係 るガイドラインの 策 定 上 記 調 査 結 果 を 踏 まえ タンクローリーより LNG の 供 給 を 受 ける 際 のガイドライン を 策 定 する ガイドラインの 策 定 にあたっては ハード 面 での 燃 料 移 送 に 係 る 機 器 設 備 の 要 件 の 外 ソフト 面 での 燃 料 移 送 の 運 用 手 順 緊 急 時 の 対 応 や 国 内 での 作 業 を 想 定 した 場 合 の 人 員 ( 船 員 ) 体 制 及 び 個 々に 求 められる 要 件 などについても 調 査 すること により 結 果 を 生 かすこととする また 実 際 に 陸 上 ローリーから LNG の 供 給 を 受 けることとなった 際 に 個 別 検 討 が 必 要 となる 事 項 についても 取 りまとめる -11-

3 リスク 評 価 3.1 検 討 の 概 要 本 調 査 においては 天 然 ガス 燃 料 船 の 運 用 に 係 るハード 面 及 びソフト 面 の 検 討 結 果 を 基 に StS 方 式 による 天 然 ガス 燃 料 船 へのLNG 移 送 に 係 る 総 合 的 なリスク 評 価 を 実 施 する リスク 評 価 では EN 1474-3 1 洋 上 移 送 システム に 基 づくHAZID 2 を 実 施 する また 本 検 討 から 得 られた 結 果 については LNG 移 送 中 に 荒 天 や 本 船 での 火 災 発 生 といった 緊 急 事 態 発 生 時 に 本 船 ( 船 員 を 含 む)が 取 るべき 対 応 に 係 る 検 討 でも 生 かすものとする 3.2 検 討 のフロー バンカリング 設 備 及 びオペレーションからなるStSバンカリング システムの 総 合 的 な 安 全 性 は 図 3.2.1に 示 す 検 討 フロー( 案 )に 基 づき 総 合 的 に 確 認 する 1 EN 1474-3:EN(European Norm: 欧 州 規 格 )の 天 然 ガス 設 備 機 器 海 上 移 送 システムの 設 計 と 試 験 に 関 する 規 格 2 HAZID:Hazards Identification( 有 識 者 によるブレーンストーミングを 通 じて 想 定 される 事 故 シナリオに 対 して 安 全 性 を 確 保 できることを 確 認 する 手 法 ) -12-

-13- (1) フェーズ(EN1474-3ハ ラ4.3) 1 係 留 方 法 手 順 2 移 送 ラインの 接 続 移 送 及 び 切 り 離 しの 手 順 並 びに 緊 急 時 の 切 り 離 し 手 順 3 船 舶 間 の 連 続 相 対 動 揺 の 監 視 と 管 理 のプロセス 4 移 送 設 備 の 取 り 扱 い 吊 上 げと 格 納 の 設 備 と 手 順 5LNG 移 送 能 力 とベーパ リターン( 流 量 圧 力 温 度 ) 6 稼 働 要 件 7ESDシステム 要 件 ( 手 順 タイミング プロセス 応 答 ) (3) 考 慮 すべき 問 題 点 (ハ ラ4.6.1) 横 付 け 荷 役 その 係 留 設 備 移 送 ライン 関 連 の 異 常 接 続 切 離 し 及 びフランジ 接 続 の 異 常 定 位 置 監 視 システム と 運 用 ERS 安 全 のための 隔 離 及 び 不 活 性 化 作 業 移 送 中 のLNGタンク 圧 の 上 昇 荷 重 支 持 構 造 悪 天 候 による オペレーションの 中 止 天 気 の 予 測 (6) 安 全 確 保 に 必 要 な 要 素 及 び 性 能 基 準 の 明 確 化 (ハ ラ4.7~.8) 1 安 全 確 保 に 必 要 な 要 素 ( 有 意 なハザードのシナリオ 故 障 の 結 果 から 抽 出 される 要 素 であり アラーム ERS ESD 圧 力 逃 がしベント 装 置 ドレン 装 置 防 火 位 置 保 持 位 置 監 視 などを 含 むもの )を 明 確 にする 2 性 能 基 準 ( 安 全 確 保 に 必 要 な 要 素 )を 明 確 にする (2) HAZOP,FMEA 等 によるハザードの 特 定 (ハ ラ4.6.1) 1 炭 化 水 素 の 漏 洩 流 出 火 災 爆 発 の 危 険 2 衝 突 (LNG 船 移 送 設 備 の 損 傷 ) 3 低 温 貨 物 による 損 傷 海 中 での 急 激 な 気 化 4 構 造 基 礎 部 の 損 傷 5 復 原 力 浮 力 の 喪 失 6 物 体 の 落 下 7 接 続 移 送 切 離 し 中 の 接 近 船 舶 の 排 除 8 異 常 気 象 による 設 備 間 の 大 きな 相 対 動 揺 9システムの 支 持 機 能 ( 電 源 油 圧 モニタリング)の 喪 失 など (4) リスク 分 析 (ハ ラ4.6.2) 発 生 頻 度 結 果 ( 人 身 設 備 )に 基 づきリスクをランク 付 けし 有 意 なハ ザードを 抽 出 する 定 量 的 な 評 価 に 必 要 な 故 障 データがない 場 合 は HAZOP 等 半 定 量 的 定 性 的 なアプローチにより ランク 付 けする 有 意 なハザード (5) リスク 評 価 (ハ ラ4.6.3~.4) 1 有 意 なハザードから 生 じるリスクはまとめて 評 価 し 総 合 リスク 値 に おける 各 ハザードの 寄 与 度 を 評 価 する 2 必 要 に 応 じ 判 定 基 準 (ALARP 等 )を 定 め リスク 低 減 対 策 を 講 じて 判 定 基 準 を 満 足 させる (7) リスク 低 減 (ハ ラ4.9) 1ハザードのソースを 取 り 除 く ハザードが 現 実 化 する 事 象 のシーケンスを 壊 す 2ハザードが 回 避 できない 場 合 設 計 オペレーションによるハザード 頻 度 削 減 策 ( 漏 洩 源 (フランジ 弁 等 )の 削 減 発 火 源 の 排 除 量 圧 力 等 の 低 下 危 険 の 少 ない 手 順 の 採 用 等 )を 講 じる 3ハザードの 結 果 をコントロールするための 人 身 設 備 リスクの 低 減 策 (レイアウ トの 改 善 物 理 的 バリア 隔 離 距 離 検 知 保 護 システムの 設 置 脱 出 避 難 手 段 の 設 置 等 )を 講 じる (8) リスク 評 価 の 目 標 (ハ ラ4.4) バンカリング システムの 安 全 性 を 総 合 的 に 担 保 するため 1クリティカルな 要 素 とオペレーション 2 管 理 と 低 減 策 を 確 認 する 図 3.2.1 検 討 のフロー( 案 )