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16 日本学生支援機構

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平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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別紙3

試 験 概 略 試 験 目 的 同 同 一 一 規 規 格 格 の の 電 電 熱 熱 線 線 式 式 ヒーティングユニットを2 台 台 並 並 べ べ 片 片 方 方 のユニットに 遠 遠 赤 赤 外 外 線 線 放 放 射 射 材 材 料 料 である アルミ 合 金 エキスパンションメタルを 組

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Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 Ⅰ 人 口 の 現 状 分 析 1 人

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定款  変更

Transcription:

報 道 発 表 資 料 平 成 25 年 9 月 2 7 日 文 部 科 学 省 経 済 産 業 省 気 象 庁 環 境 省 気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル(IPCC) 第 5 次 評 価 報 告 書 第 1 作 業 部 会 報 告 書 ( 自 然 科 学 的 根 拠 )の 公 表 について 気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル(IPCC) 第 36 回 総 会 及 び 第 1 作 業 部 会 第 12 回 会 合 ( 平 成 25 年 9 月 23 日 ~26 日 於 スウェーデン ストックホルム)において IPCC 第 5 次 評 価 報 告 書 第 1 作 業 部 会 報 告 書 の 政 策 決 定 者 向 け 要 約 (SPM)が 承 認 公 表 されるとともに 第 1 作 業 部 会 報 告 書 本 体 が 受 諾 された 概 要 気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル(IPCC)( 別 紙 2 参 照 ) 第 36 回 総 会 が 平 成 25 年 9 月 26 日 スウェーデン ストックホルムにおいて 開 催 され 総 会 に 先 ん じて 開 催 された 第 1 作 業 部 会 第 12 回 会 合 ( 平 成 25 年 9 月 23 日 ~26 日 )において 審 議 されたIPCC 第 5 次 評 価 報 告 書 第 1 作 業 部 会 報 告 書 ( 自 然 科 学 的 根 拠 )の 政 策 決 定 者 向 け 要 約 (SPM)が 承 認 公 表 されるとともに 第 1 作 業 部 会 報 告 書 の 本 体 が 受 諾 された 1 本 報 告 書 は 平 成 19 年 の 第 4 次 評 価 報 告 書 以 来 6 年 ぶりとなるもので この 間 に 出 された 新 たな 研 究 成 果 に 基 づく 地 球 温 暖 化 に 関 する 自 然 科 学 的 根 拠 の 最 新 の 知 見 がとりまとめられている 今 後 本 報 告 書 は 気 候 変 動 に 関 する 国 際 連 合 枠 組 条 約 をはじめとする 地 球 温 暖 化 対 策 のための 様 々な 議 論 に 科 学 的 根 拠 を 与 える 重 要 な 資 料 となる 同 報 告 書 には 我 が 国 の 多 くの 研 究 者 の 論 文 が 採 用 されたほか 報 告 書 の 原 稿 執 筆 や 最 終 取 りまとめにおいて 我 が 国 は 積 極 的 な 貢 献 を 行 ってきた IPCC 第 36 回 総 会 及 び 第 1 作 業 部 会 第 12 回 会 合 の 概 要 開 催 月 日 : 平 成 25 年 9 月 23 日 ( 月 )~26 日 ( 木 )4 日 間 開 催 場 所 :ブルワリー 会 議 場 (スウェーデン ストックホルム) 出 席 者 :100か 国 以 上 の 代 表 世 界 気 象 機 関 (WMO) 国 連 環 境 計 画 (UNEP) 等 の 国 際 機 関 等 から300 名 以 上 が 出 席 我 が 国 からは 文 部 科 学 省 経 済 産 業 省 気 象 庁 環 境 省 などから 計 17 名 が 出 席 1 第 1 作 業 部 会 報 告 書 の 本 体 は 編 集 作 業 を 経 て 平 成 26 年 1 月 に 公 表 される 予 定 1

第 5 次 評 価 報 告 書 第 1 作 業 部 会 報 告 書 の 主 要 な 結 論 ( 速 報 版 )( 詳 細 は 別 紙 1 参 照 ) 観 測 事 実 気 候 システムの 温 暖 化 については 疑 う 余 地 がない 1880~2012 年 において 世 界 平 均 地 上 気 温 2 は0.85[0.65~1.06] 3 上 昇 しており 最 近 30 年 の 各 10 年 間 の 世 界 平 均 地 上 気 温 は 1850 年 以 降 のどの10 年 間 よりも 高 温 である 世 界 平 均 地 上 気 温 は 数 十 年 にわたって 明 確 な 温 暖 化 を 示 しているが その 中 には 概 ね 十 年 程 度 の 周 期 での 変 動 や 年 々の 変 動 もかなり 含 まれている 過 去 15 年 (1998~2012 年 )の 世 界 平 均 地 上 気 温 の 上 昇 率 は1951~2012 年 の 上 昇 率 より 小 さい 1971~2010 年 において 海 洋 の 上 部 (0~700m)で 水 温 が 上 昇 しているこ とはほぼ 確 実 4 である 1992~2005 年 において 3000m 以 深 の 海 洋 深 層 で 水 温 が 上 昇 している 可 能 性 が 高 い ( 新 見 解 ) 海 洋 の 温 暖 化 は 気 候 システムに 蓄 えられたエネルギーの 変 化 の 大 部 分 を 占 め 1971~2010 年 の 期 間 ではその90% 以 上 を 占 めている( 高 い 確 信 度 ) 過 去 20 年 にわたり グリーンランド 及 び 南 極 の 氷 床 の 質 量 は 減 少 しており 氷 河 はほぼ 世 界 中 で 縮 小 し 続 けている また 北 極 の 海 氷 面 積 及 び 北 半 球 の 春 季 の 積 雪 面 積 は 減 少 し 続 けている( 高 い 確 信 度 ) 19 世 紀 中 頃 以 降 の 海 面 水 位 の 上 昇 率 は それ 以 前 の2 千 年 間 の 平 均 的 な 上 昇 率 より 大 きかった( 高 い 確 信 度 ) ( 新 見 解 ) 温 暖 化 の 要 因 人 間 活 動 が20 世 紀 半 ば 以 降 に 観 測 された 温 暖 化 の 主 な 要 因 であった 可 能 性 が 極 めて 高 い 1750 年 以 降 の 二 酸 化 炭 素 の 大 気 中 濃 度 の 増 加 は 地 球 のエネルギー 収 支 の 不 均 衡 に 最 も 大 きく 寄 与 している 太 陽 放 射 は20 世 紀 にわたるエネルギー 収 支 の 不 均 衡 にほとんど 寄 与 していない エーロゾルの 排 出 や エーロゾルと 雲 との 相 互 作 用 による 放 射 強 制 力 は 地 球 のエネルギー 収 支 の 変 化 の 見 積 もりやその 解 釈 において 最 も 大 きな 不 確 実 性 をもたらしている 将 来 予 測 1986~2005 年 を 基 準 とした 2016~2035 年 の 世 界 平 均 地 上 気 温 の 変 化 は 2 陸 域 の 気 温 と 海 面 水 温 を 併 せて 解 析 した 気 温 海 面 水 温 の 変 化 は 広 域 的 長 期 的 には 海 面 の 直 上 の 気 温 の 変 化 と 同 じであるとみなせることが 確 かめられている 3 角 括 弧 の 中 の 数 字 は 最 良 の 評 価 を 挟 んだ 90%の 信 頼 区 間 を 示 す 4 可 能 性 と 確 信 度 の 表 現 については 斜 字 で 示 しており その 説 明 は 別 紙 3を 参 照 のこと 2

0.3~0.7 の 間 である 可 能 性 が 高 い( 確 信 度 が 中 程 度 ) 1986~2005 年 を 基 準 とした 2081~2100 年 における 世 界 平 均 地 上 気 温 の 変 化 は RCP2.6シナリオでは0.3~1.7 RCP4.5シナリオでは1.1~2.6 RCP6.0シナリオでは1.4~3.1 RCP8.5シナリオでは2.6~4.8 5 の 範 囲 に 入 る 可 能 性 が 高 い 1986~2005 年 を 基 準 とした 2081~2100 年 の 期 間 の 世 界 平 均 海 面 水 位 の 上 昇 は RCP2.6シナリオでは0.26~0.55m RCP4.5シナリオでは0.32~0.63m RCP6.0シナリオでは0.33~0.63m RCP8.5シナリオでは0.45~0.82mの 範 囲 に 入 る 可 能 性 が 高 い( 中 程 度 の 確 信 度 ) 世 界 平 均 地 上 気 温 の 上 昇 に 伴 って ほとんどの 陸 上 で 極 端 な 高 温 の 頻 度 が 増 加 することはほぼ 確 実 である 中 緯 度 の 大 陸 のほとんどと 湿 潤 な 熱 帯 域 にお いて 今 世 紀 末 までに 極 端 な 降 水 がより 強 く 頻 繁 となる 可 能 性 が 非 常 に 高 い 二 酸 化 炭 素 の 累 積 排 出 量 と 世 界 平 均 地 上 気 温 の 上 昇 量 は ほぼ 比 例 関 係 にあ る ( 新 見 解 ) 気 候 変 動 は 陸 地 と 海 洋 の 炭 素 吸 収 を 一 部 相 殺 してしまうことの 確 信 度 は 高 い この 結 果 排 出 された 二 酸 化 炭 素 は 大 気 中 により 多 く 残 ることになる 海 洋 へのさらなる 炭 素 蓄 積 の 結 果 海 洋 酸 性 化 が 進 行 するであろう なお 今 回 承 認 された 第 1 作 業 部 会 報 告 書 のSPMについては 10 月 中 に 気 象 庁 ホームページにおいて 日 本 語 訳 を 公 開 する 予 定 である また 報 告 書 各 章 の 概 要 等 については IPCCから 公 表 された 後 同 じく 気 象 庁 ホームページにお いて 日 本 語 訳 を 公 開 する 予 定 である 我 が 国 の 貢 献 同 報 告 書 の 取 りまとめにあたっては 関 係 省 庁 の 連 携 によってIPCC 国 内 連 絡 会 を 組 織 し 活 動 の 支 援 を 行 ってきた 我 が 国 の 研 究 成 果 論 文 が 数 多 く 同 報 告 書 に 引 用 されたほか 多 くの 研 究 者 が 執 筆 者 として 同 報 告 書 の 執 筆 活 動 に 参 加 した また 同 報 告 書 の 最 終 取 りまとめにおいて 積 極 的 な 貢 献 を 行 っている 今 後 の 予 定 平 成 26 年 3 月 25 日 ~29 日 IPCC 第 38 回 総 会 5 第 4 次 評 価 報 告 書 (AR4)で 示 された 気 温 上 昇 量 の 予 測 値 の 幅 は 1.1~6.4 (6 通 りの 温 室 効 果 ガス 排 出 シ ナリオすべてを 含 む 予 測 幅 で 1980~1999 年 平 均 と 比 べた 2090~2099 年 平 均 の 気 温 上 昇 量 )である 予 測 値 の 幅 が 異 なる 要 因 の 一 つとして 今 次 評 価 報 告 書 で 用 いられた 将 来 の 温 室 効 果 ガス 濃 度 等 の 想 定 (シナ リオ)が AR4 と 異 なることが 挙 げられる シナリオの 違 いを 考 慮 すると 予 測 結 果 は AR4 と 整 合 的 である 海 面 水 位 等 その 他 の 予 測 についても 同 様 である シナリオの 違 いに 関 しては 別 紙 4を 参 照 なお AR4 で 基 準 としている 1980~1999 年 平 均 に 比 べ 今 次 評 価 報 告 書 で 基 準 としている 1986~2005 年 平 均 では 気 温 が 0.11 上 昇 している 3

( 於 日 本 横 浜 市 )( 第 2 作 業 部 会 報 告 書 SPM 承 認 公 表 及 び 本 体 受 諾 ) 平 成 26 年 4 月 7 日 ~11 日 IPCC 第 39 回 総 会 ( 於 ドイツ ベルリン( 予 定 ))( 第 3 作 業 部 会 報 告 書 承 認 公 表 及 び 本 体 受 諾 ) 平 成 26 年 10 月 27 日 ~31 日 統 合 報 告 書 に 関 するIPCC 総 会 ( 於 デンマーク コペンハーゲン)( 統 合 報 告 書 承 認 公 表 及 び 本 体 受 諾 ) 本 件 に 関 する 連 絡 先 : 気 象 庁 地 球 環 境 海 洋 部 気 候 情 報 課 電 話 03-3212-8341( 内 線 2264) 4

( 別 紙 1) 気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル(IPCC) 第 5 次 評 価 報 告 書 第 1 作 業 部 会 報 告 書 政 策 決 定 者 向 け 要 約 (SPM)の 概 要 ( 速 報 版 ) 速 報 版 であり 今 後 公 式 資 料 により 修 正 の 可 能 性 がある 気 候 システムの 観 測 された 変 化 気 候 システムの 温 暖 化 については 疑 う 余 地 がなく 1950 年 代 以 降 に 観 測 さ れた 変 化 の 多 くは 数 十 年 から 数 千 年 にわたって 前 例 がないものである 大 気 と 海 洋 は 温 暖 化 し 雪 氷 の 量 は 減 少 し 海 面 水 位 が 上 昇 し 温 室 効 果 ガス 濃 度 は 増 加 している 世 界 平 均 地 上 気 温 は 独 立 した 複 数 のデータセットが 存 在 する1880~2012 年 の 期 間 に0.85[0.65~1.06] 上 昇 した 20 世 紀 半 ば 以 降 世 界 的 に 対 流 圏 が 昇 温 していることはほぼ 確 実 である 最 近 30 年 の 各 10 年 間 の 世 界 平 均 地 上 気 温 は 1850 年 以 降 のどの10 年 間 より も 高 温 である ( 図 1) 世 界 平 均 地 上 気 温 の 変 化 は 数 十 年 にわたる 明 確 な 温 暖 化 に 加 え かなりの 大 きさの 十 年 規 模 変 動 や 年 々 変 動 を 含 んでいる 自 然 変 動 のために 短 期 間 で みた 気 温 の 変 化 率 は どの 期 間 を 採 用 するかに 大 きく 影 響 され 一 般 には 長 期 間 での 変 化 率 を 反 映 していない 強 いエルニーニョ 現 象 の 起 きていた 1998 年 から2012 年 までの15 年 間 の 温 度 の 上 昇 率 は1951 年 から2012 年 まで の 温 度 の 上 昇 率 より 小 さい 1950 年 ごろ 以 降 世 界 規 模 で 寒 い 日 や 寒 い 夜 の 日 数 が 減 少 し 暑 い 日 や 暑 い 夜 の 日 数 が 増 加 した 可 能 性 が 非 常 に 高 い また 陸 域 での 強 い 降 水 現 象 の 回 数 は 減 少 している 地 域 よりも 増 加 している 地 域 の 方 が 多 い 可 能 性 が 高 い 強 い 降 水 現 象 の 頻 度 もしくは 強 度 は 北 アメリカとヨーロッパで 増 加 している 可 能 性 が 高 いが 他 の 大 陸 では 強 い 降 水 現 象 の 変 化 の 確 信 度 はせいぜい 中 程 度 である 1971~2010 年 において 海 洋 の 上 部 (0~700m)で 水 温 が 上 昇 しているこ とはほぼ 確 実 である 1992~2005 年 において 水 深 3000m 以 深 の 深 層 で 水 温 が 上 昇 している 可 能 性 が 高 い 海 洋 の 上 部 の0~700mの 貯 熱 量 は 2003~2010 年 の 期 間 にそれ 以 前 の 十 年 5

間 と 比 べてよりゆっくりと 増 加 しているが 700~2000mへの 熱 の 取 り 込 み は 衰 えることなく 続 いている 可 能 性 が 高 い ( 新 見 解 ) 海 洋 の 温 暖 化 は 気 候 システムに 蓄 えられたエネルギーの 変 化 の 大 部 分 を 占 め 1971~2010 年 の 期 間 ではその90% 以 上 を 占 めている( 高 い 確 信 度 ) 過 去 20 年 にわたり グリーンランド 及 び 南 極 の 氷 床 の 質 量 は 減 少 しており 氷 河 はほぼ 世 界 中 で 縮 小 し 続 けている また 北 極 の 海 氷 面 積 及 び 北 半 球 の 春 季 の 積 雪 面 積 は 減 少 している( 高 い 確 信 度 ) 世 界 平 均 海 面 水 位 は1901~2010 年 の 期 間 に0.19[0.17~0.21] m 上 昇 した 世 界 平 均 海 面 水 位 の 上 昇 率 は 1901~2010 年 には 年 あたり1.7 [1.5~1.9]mm の 割 合 1971~2010 年 には2.0[1.7~2.3]mmの 割 合 1993~2010 年 には 年 あたり3.2 [2.8~3.6]mmの 割 合 であった 可 能 性 が 非 常 に 高 い 19 世 紀 中 頃 以 降 の 海 面 水 位 の 上 昇 率 は それ 以 前 の2 千 年 間 の 平 均 的 な 上 昇 率 より 大 きかった( 高 い 確 信 度 ) ( 新 見 解 ) 大 気 中 の 二 酸 化 炭 素 (CO2) メタン(CH4) 一 酸 化 二 窒 素 (N2O) 濃 度 は 過 去 80 万 年 間 で 前 例 のない 水 準 まで 増 加 している CO2 濃 度 は 化 石 燃 料 による 排 出 や 正 味 の 土 地 利 用 の 変 化 により 工 業 化 以 前 より40% 増 加 した 海 洋 は 人 為 起 源 の 二 酸 化 炭 素 の 約 30%を 吸 収 して 海 洋 酸 性 化 を 引 き 起 こし ている 海 水 のpHは 工 業 化 以 降 0.1 低 下 している( 高 い 確 信 度 ) 気 候 変 動 をもたらす 要 因 放 射 強 制 力 ( 地 球 温 暖 化 を 引 き 起 こす 効 果 )の 合 計 は 正 であり 気 候 システ ムは 正 味 でエネルギーを 吸 収 している 1750 年 以 降 の 二 酸 化 炭 素 の 大 気 中 濃 度 の 増 加 は 正 味 の 放 射 強 制 力 に 最 も 大 きく 寄 与 している エーロゾルの 排 出 や エーロゾルと 雲 との 相 互 作 用 による 放 射 強 制 力 は 正 味 で 負 となっている また 依 然 として 地 球 のエネルギー 収 支 の 変 化 の 見 積 もりやその 解 釈 において 最 も 大 きな 不 確 実 性 をもたらしている 1750 年 以 降 のよく 混 合 された 温 室 効 果 ガス( 二 酸 化 炭 素 メタン 一 酸 化 二 窒 素 ハロカーボン 類 )の 排 出 による2011 年 における 放 射 強 制 力 は 3.00[2.22~ 3.78]W/m 2 である 6

全 太 陽 放 射 量 や 火 山 起 源 の 成 層 圏 エーロゾルによる 放 射 強 制 力 の 変 化 は 大 規 模 な 火 山 の 噴 火 のあとの 数 年 間 を 除 き 20 世 紀 にわたる 正 味 の 放 射 強 制 力 に 対 してほんのわずかな 寄 与 しかない 気 候 システム 及 びその 近 年 の 変 化 についての 理 解 人 間 活 動 が20 世 紀 半 ば 以 降 に 観 測 された 温 暖 化 の 主 要 な 要 因 であった 可 能 性 が 極 めて 高 い( 図 2) 将 来 の 世 界 及 び 地 域 における 気 候 変 動 温 室 効 果 ガスの 継 続 的 な 排 出 は 気 候 システムの 全 ての 要 素 に 温 暖 化 や 変 化 をもたらす 気 候 変 動 を 制 限 するためには 温 室 効 果 ガスの 排 出 量 の 大 幅 か つ 持 続 的 な 削 減 が 必 要 となる 地 上 気 温 の 変 化 は 世 界 的 に 一 様 ではなく 北 極 域 は 世 界 平 均 より 早 く 温 暖 化 し 陸 上 における 平 均 的 な 温 暖 化 は 海 上 よりも 大 きくなるだろう( 非 常 に 高 い 確 信 度 ) ( 図 3 図 4) RCPシナリオに 基 づく 気 候 変 動 予 測 は シナリオの 違 いを 考 慮 すれば 第 4 次 評 価 報 告 書 に 示 されたものと 変 化 のパターンや 大 きさの 両 方 において 類 似 している 高 い 放 射 強 制 力 のRCPシナリオによる 予 測 の 全 般 的 な 幅 は 第 4 次 評 価 報 告 書 で 用 いた 類 似 のシナリオの 結 果 と 比 べて 狭 くなっている これ は RCPシナリオは 濃 度 経 路 として 定 義 されているため 大 気 中 の 二 酸 化 炭 素 濃 度 に 影 響 を 与 える 炭 素 循 環 の 不 確 実 性 は 濃 度 に 従 って 計 算 されたシミ ュレーションでは 考 慮 されないためである 1986~2005 年 を 基 準 とした 2016~2035 年 における 世 界 平 均 地 上 気 温 の 変 化 は 大 規 模 な 火 山 噴 火 や 太 陽 全 放 射 照 度 の 長 期 的 な 変 化 がないと 仮 定 した 場 合 0.3~0.7 の 間 である 可 能 性 が 高 い( 中 程 度 の 確 信 度 ) 1986~2005 年 を 基 準 とした 2081~2100 年 における 世 界 平 均 地 上 気 温 の 変 化 は RCP2.6シナリオでは0.3~1.7 RCP4.5シナリオでは1.1~2.6 RCP6.0シナリオでは1.4~3.1 RCP8.5シナリオでは2.6~4.8 の 範 囲 に 入 る 可 能 性 が 高 い( 表 1) また RCP2.6 以 外 のシナリオでは1850 1900 年 と 比 較 した21 世 紀 末 の 気 温 の 上 昇 量 が1.5 を 超 える 可 能 性 が 高 く RCP8.5とRCP6.0は 上 昇 量 が2 を 超 える 可 能 性 が 高 い( 高 い 確 信 度 ) ほとんどの 陸 域 で 世 界 平 均 地 上 気 温 の 上 昇 につれて 極 端 な 高 温 の 頻 度 が 増 加 し 極 端 な 低 温 の 頻 度 が 減 少 することはほぼ 確 実 である 7

地 域 的 な 例 外 はあるものの 地 球 上 のほとんどの 地 域 において 季 節 平 均 降 水 量 の 乾 燥 地 域 と 湿 潤 地 域 の 間 での 差 異 や 乾 季 と 雨 季 の 差 異 が 増 加 する 確 信 度 は 高 い 世 界 平 均 気 温 の 上 昇 に 伴 って 中 緯 度 の 大 陸 のほとんどと 湿 潤 な 熱 帯 域 にお いて 今 世 紀 末 までに 極 端 な 降 水 がより 強 く 頻 繁 となる 可 能 性 が 非 常 に 高 い RCP8.5シナリオでは 高 緯 度 域 と 太 平 洋 赤 道 域 では 今 世 紀 末 までに 年 降 水 量 が 増 加 する 可 能 性 が 非 常 に 高 い 21 世 紀 を 通 して 世 界 全 体 で 海 洋 は 昇 温 し 続 けるであろう 熱 は 海 面 から 深 海 に 広 がり 海 洋 循 環 に 影 響 するであろう 21 世 紀 の 間 世 界 平 均 地 上 気 温 の 上 昇 とともに 北 極 の 海 氷 域 が 小 さく 薄 くなり 続 けること また 北 半 球 の 春 季 の 積 雪 面 積 が 小 さくなることの 可 能 性 は 非 常 に 高 い また 世 界 規 模 で 氷 河 の 体 積 は 更 に 減 少 する 1986~2005 年 を 基 準 とした 2081~2100 年 の 期 間 の 世 界 平 均 海 面 水 位 の 上 昇 は RCP2.6シナリオでは0.26~0.55m RCP4.5シナリオでは0.32~0.63m RCP6.0シナリオでは0.33~0.63m RCP8.5シナリオでは0.45~0.82mの 範 囲 に 入 る 可 能 性 が 高 い( 中 程 度 の 確 信 度 )( 表 1) 地 球 システムモデル 6 によると 気 候 と 炭 素 循 環 の 間 のフィードバックが21 世 紀 に 正 である すなわち 気 候 変 動 は 陸 地 と 海 洋 の 炭 素 吸 収 を 一 部 相 殺 して しまうことの 確 信 度 は 高 い この 結 果 排 出 された 二 酸 化 炭 素 は 大 気 中 に より 多 く 残 ることになる 海 洋 へのさらなる 炭 素 の 蓄 積 の 結 果 海 洋 酸 性 化 が 進 行 する 二 酸 化 炭 素 の 累 積 排 出 量 と 世 界 平 均 地 上 気 温 の 上 昇 量 は ほぼ 比 例 関 係 にあ る ( 新 見 解 ) 気 候 変 動 の 多 くの 側 面 は たとえ 温 室 効 果 ガスの 排 出 が 停 止 したとしても 何 世 紀 にもわたって 持 続 する このことは 過 去 現 在 及 び 将 来 の 二 酸 化 炭 素 の 排 出 によって 数 世 紀 にわたり 大 きな 既 定 的 変 化 がもたらされること 6 地 球 温 暖 化 がもたらす 様 々な 変 化 を 包 括 的 に 予 測 するため 炭 素 循 環 と 気 候 変 化 の 相 互 作 用 や 生 物 化 学 的 な 過 程 など 従 来 の 気 候 モデルでは 扱 っていない 諸 過 程 を 含 むモデルが 開 発 されており それらを 総 称 して 地 球 システムモデルと 呼 ぶ 8

を 表 している ジオエンジニアリングと 呼 ばれる 気 候 変 動 に 対 抗 する 方 法 が 提 案 されてい る 証 拠 が 限 られているため ジオエンジニアリングの 手 法 及 びそれが 気 候 システムに 与 える 影 響 について 総 合 的 かつ 定 量 的 な 評 価 は 不 可 能 である ( 新 見 解 ) 9

2046~2065 年 2081~2100 年 可 能 性 が 可 能 性 が 変 化 シナリオ 平 均 高 い 予 測 幅 平 均 高 い 予 測 幅 世 界 平 均 地 上 気 温 の 変 化 ( ) RCP2.6 1.0 0.4~1.6 1.0 0.3~1.7 RCP4.5 1.4 0.9~2.0 1.8 1.1~2.6 RCP6.0 1.3 0.8~1.8 2.2 1.4~3.1 RCP8.5 2.0 1.4~2.6 3.7 2.6~4.8 世 界 平 均 海 面 水 位 の 上 昇 (m) RCP2.6 0.24 0.17~0.32 0.40 0.26~0.55 RCP4.5 0.26 0.19~0.33 0.47 0.32~0.63 RCP6.0 0.25 0.18~0.32 0.48 0.33~0.63 RCP8.5 0.30 0.22~0.38 0.63 0.45~0.82 表 1 RCP シナリオによる 21 世 紀 中 頃 (2046~2065 年 )と 21 世 紀 末 (2081~2100 年 ) における 世 界 平 均 地 上 気 温 と 世 界 平 均 海 面 水 位 上 昇 の 変 化 予 測 複 数 の 気 候 予 測 モデル に 基 づく 1986~2005 年 の 平 均 に 対 する 偏 差 可 能 性 が 高 い 予 測 幅 は モデル 予 測 の 5~95%の 信 頼 幅 図 1 世 界 の 年 平 均 地 上 気 温 の 経 年 変 化 ( 黒 : 英 国 気 象 庁 による 解 析 データ(HadCRUT4) 黄 : 米 国 海 洋 大 気 庁 国 立 気 候 データセンターによる 解 析 データ(MLOST) 青 : 米 国 航 空 宇 宙 局 ゴダード 宇 宙 科 学 研 究 所 による 解 析 データ(GISS)) 偏 差 の 基 準 は 1961~1990 年 平 均 10

図 2 世 界 の 陸 域 と 海 洋 及 びアジアにおける 地 上 平 均 気 温 の 観 測 及 びシミュレーシ ョンによる 気 候 変 動 の 比 較 時 系 列 は 全 て 10 年 平 均 で 10 年 間 の 中 心 年 の 位 置 に 表 示 している 観 測 データの 空 間 被 覆 率 が 50% 以 下 である 場 合 には 観 測 値 は 破 線 で 示 さ れる モデルによるシミュレーション 結 果 は それぞれ 自 然 起 源 の 放 射 強 制 力 のみを 使 用 したシミュレーション( 青 )と 自 然 起 源 及 び 人 為 起 源 の 放 射 強 制 力 の 両 方 を 使 用 したシミュレーション( 赤 )の 結 果 で 複 数 の 気 候 モデルの 平 均 と 幅 を 示 しており 陰 影 部 分 は 5~95% 信 頼 区 間 を 示 している 図 3 複 数 の 気 候 予 測 モデルによる 21 世 紀 末 (2081~2100 年 )における RCP2.6 及 び RCP8.5 シナリオでの 地 上 平 均 気 温 の 変 化 1986~2005 年 平 均 からの 偏 差 を 示 す 右 上 隅 の 数 値 は マルチモデル 結 果 の 平 均 を 算 出 するために 使 用 した 気 候 予 測 モデルの 数 である 斜 線 陰 影 部 分 は 使 用 した 複 数 のモデルの 平 均 変 化 量 が 年 々 変 動 の 標 準 偏 差 より 小 さいこ とを 示 す また 点 陰 影 は 平 均 変 化 量 が 年 々 変 動 の 標 準 偏 差 の 2 倍 よりも 大 きくかつ 90% 以 上 のモデルで 変 化 の 符 号 が 同 じである 領 域 を 示 す 11

図 4 複 数 の 気 候 予 測 モデルに 基 づく 1950~2100 年 の 世 界 平 均 地 上 気 温 の 経 年 変 化 (1986~2005 年 の 平 均 との 比 較 )( 上 図 ) 及 び 複 数 の 気 候 予 測 モデルと 力 学 的 諸 過 程 を 含 む 氷 床 モデルの 組 み 合 わせに 基 づく 21 世 紀 における 世 界 平 均 海 面 水 位 の 変 化 の 予 測 (1986 ~2005 年 平 均 との 比 較 )( 下 図 ) 全 ての RCP シナリオに 対 して 2081~2100 年 の 平 均 が 取 る 可 能 性 の 高 い 値 の 範 囲 を 縦 のカラーバーで 対 応 する 中 央 値 を 水 平 線 で 示 している 12

気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル(IPCC)について ( 別 紙 2) 気 候 変 動 に 関 する 政 府 間 パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)は 人 為 起 源 による 気 候 変 動 影 響 適 応 及 び 緩 和 方 策 に 関 し 科 学 的 技 術 的 社 会 経 済 学 的 な 見 地 から 包 括 的 な 評 価 を 行 うことを 目 的 として 1988 年 に 世 界 気 象 機 関 (WMO)と 国 連 環 境 計 画 (UNEP)により 設 立 された 組 織 である IPCC は 議 長 副 議 長 三 つの 作 業 部 会 及 び 温 室 効 果 ガス 目 録 (インベン トリー)に 関 するタスクフォースによって 構 成 されている( 図 ) それぞれの 任 務 は 以 下 の 通 りである 第 1 作 業 部 会 : 気 候 システム 及 び 気 候 変 動 の 自 然 科 学 的 根 拠 についての 評 価 第 2 作 業 部 会 : 気 候 変 動 に 対 する 社 会 経 済 及 び 自 然 システムの 脆 弱 性 気 候 変 動 がもたらす 好 影 響 悪 影 響 並 びに 気 候 変 動 への 適 応 の オプションについての 評 価 第 3 作 業 部 会 : 温 室 効 果 ガスの 排 出 削 減 など 気 候 変 動 の 緩 和 のオプションに ついての 評 価 温 室 効 果 ガス 目 録 に 関 するタスクフォース: 温 室 効 果 ガスの 国 別 排 出 目 録 作 成 手 法 の 策 定 普 及 および 改 定 IPCC は これまで 4 回 にわたり 評 価 報 告 書 を 発 表 してきた これらの 報 告 書 は 世 界 の 専 門 家 や 政 府 の 査 読 を 受 けて 作 成 されたもので 気 候 変 動 に 関 す る 国 際 連 合 枠 組 条 約 (UNFCCC)をはじめとする 地 球 温 暖 化 に 対 する 国 際 的 な 取 り 組 みに 科 学 的 根 拠 を 与 えるものとして 極 めて 重 要 な 役 割 を 果 たしてきた これまでに IPCC が 取 りまとめた 評 価 報 告 書 は 以 下 のとおり 1990 年 第 1 次 評 価 報 告 書 /1992 年 第 1 次 評 価 報 告 書 補 遺 1995 年 第 2 次 評 価 報 告 書 2001 年 第 3 次 評 価 報 告 書 2007 年 第 4 次 評 価 報 告 書 2013-14 年 第 5 次 評 価 報 告 書 今 回 の 評 価 報 告 書 第 5 次 評 価 報 告 書 は 800 名 を 超 える 執 筆 者 により 約 4 年 の 歳 月 をかけて 作 成 されている 各 作 業 部 会 の 報 告 書 並 びに 統 合 報 告 書 は 今 後 順 次 公 開 される 13

( 別 紙 3) 第 5 次 評 価 報 告 書 における 可 能 性 と 確 信 度 の 表 現 について IPCC では 評 価 結 果 の 可 能 性 と 確 信 度 を 表 す 用 語 を 一 貫 した 基 準 に 基 づいて 使 用 している 以 下 に 第 5 次 評 価 報 告 書 で 用 いる 用 語 を 示 す 可 能 性 とは はっきり 定 義 できる 事 象 が 起 こった あるいは 将 来 起 こる ことについての 確 率 的 評 価 である また 確 信 度 とは モデル 解 析 あるい はある 意 見 の 正 しさに 関 する 不 確 実 性 の 程 度 を 表 す 用 語 であり 証 拠 ( 例 えば メカニズムの 理 解 理 論 データ モデル 専 門 家 の 判 断 )の 種 類 や 量 品 質 及 び 整 合 性 と 特 定 の 知 見 に 関 する 文 献 間 の 競 合 の 程 度 等 に 基 づく 見 解 の 一 致 度 に 基 づいて 定 性 的 に 表 現 される < 可 能 性 の 表 現 > 用 語 ほぼ 確 実 可 能 性 が 極 めて 高 い 可 能 性 が 非 常 に 高 い 可 能 性 が 高 い どちらかと 言 えば どちらも 同 程 度 可 能 性 が 低 い 可 能 性 が 非 常 に 低 い 可 能 性 が 極 めて 低 い ありえない 発 生 する 可 能 性 99%~100% 95%~100% 90%~100% 66%~100% 50%~100% 33%~66% 0%~33% 0%~10% 0%~5% 0%~1% < 確 信 度 の 表 現 > 確 信 度 の 尺 度 の 高 い 方 から 非 常 に 高 い 高 い 中 程 度 の 低 い 非 常 に 低 い の5 段 階 の 表 現 を 用 いる 14

RCP( 代 表 的 濃 度 経 路 )シナリオについて ( 別 紙 4) 気 候 変 動 の 予 測 を 行 うためには 放 射 強 制 力 ( 地 球 温 暖 化 を 引 き 起 こす 効 果 ) をもたらす 大 気 中 の 温 室 効 果 ガス 濃 度 やエーロゾルの 量 がどのように 変 化 する か 仮 定 (シナリオ)を 用 意 する 必 要 がある しかし IPCC がこれまで 用 いてき た SRES シナリオには 政 策 主 導 的 な 排 出 削 減 対 策 が 考 慮 されていないなどの 課 題 があった このため 政 策 的 な 温 室 効 果 ガスの 緩 和 策 を 前 提 として 将 来 の 温 室 効 果 ガス 安 定 化 レベルとそこに 至 るまでの 経 路 のうち 代 表 的 なものを 選 ん だシナリオが 作 られた このシナリオを RCP(Representative Concentration Pathways)シナリオという IPCC は 今 回 の 報 告 書 からこの RCP シナリオに 基 づ いて 気 候 の 予 測 や 影 響 評 価 等 を 行 うこととした SRES シナリオを 用 いた 前 回 の 報 告 書 では 複 数 用 意 した 社 会 的 経 済 的 な 将 来 像 による 排 出 シナリオに 基 づき 将 来 の 気 候 を 予 測 していたのに 対 して RCP シ ナリオを 用 いた 今 回 の 報 告 書 では 放 射 強 制 力 の 経 路 を 複 数 用 意 し それぞれ の 将 来 の 気 候 を 予 測 するとともに その 放 射 強 制 力 経 路 を 実 現 する 多 様 な 社 会 経 済 シナリオを 策 定 できるので 緩 和 策 の 効 果 やその 結 果 現 れる 気 候 変 化 によ る 影 響 を 反 映 させることができる これにより 例 えば 気 温 上 昇 を に 抑 えるためには と 言 った 目 標 主 導 型 の 社 会 経 済 シナリオを 複 数 作 成 して 検 討 す ることが 可 能 となる RCP シナリオでは シナリオ 相 互 の 放 射 強 制 力 が 明 確 に 離 れていることなどを 考 慮 して 2100 年 以 降 も 放 射 強 制 力 の 上 昇 が 続 く 高 位 参 照 シナリオ (RCP8.5) 2100 年 までにピークを 迎 えその 後 減 少 する 低 位 安 定 化 シナリオ (RCP2.6) これらの 間 に 位 置 して 2100 年 以 降 に 安 定 化 する 高 位 安 定 化 シナリオ (RCP6.0) と 中 位 安 定 化 シナリオ (RCP4.5)の 4 シナリオが 選 択 された RCP に 続 く 数 値 が 大 きいほど 2100 年 における 放 射 強 制 力 が 大 きい 図 ( 左 )RCP シナリオに 基 づく 放 射 強 制 力 (RCP シナリオで 定 める 4 つの 放 射 強 制 力 の 経 路 を 実 線 で 示 す 比 較 のため SRES シナリオに 基 づいて 求 めた 放 射 強 制 力 を 破 線 で 示 す ) ( 右 )RCP シナリオに 対 応 する 化 石 燃 料 からの 二 酸 化 炭 素 排 出 量 ( 地 球 システムモデルによる 逆 算 の 結 果 細 線 : 個 々のモデルの 結 果 太 線 : 複 数 のモデルの 平 均 ) 15