今 後 の 学 制 等 の 在 り 方 について ( 第 五 次 提 言 ) 平 成 26 年 7 月 3 日 教 育 再 生 実 行 会 議
今 後 の 学 制 等 の 在 り 方 について ( 第 五 次 提 言 ) はじめに 日 本 は 世 界 に 類 を 見 ない 速 さで 少 子 高 齢 化 が 進 行 し 生 産 年 齢 人 口 の 加 速 度 的 な 減 少 が 見 込 まれる 危 機 的 な 状 況 にあります 世 界 は グローバル 化 が 急 速 に 進 展 し 人 や 物 情 報 等 が 国 境 を 越 えて 行 き 交 う 目 まぐるしい 変 化 競 争 の 中 にあります こうし た 中 日 本 が 将 来 にわたって 成 長 し 発 展 を 続 け 一 人 一 人 の 豊 かな 人 生 を 実 現 していく ためには 個 人 の 可 能 性 を 最 大 限 引 き 出 すとともに 少 子 化 を 克 服 し 国 力 の 源 である 人 材 の 質 と 量 を 充 実 確 保 していく 必 要 があります 教 育 再 生 は 一 人 一 人 をより 良 い 人 生 に 導 く 営 みであり 社 会 の 持 続 的 な 発 展 と 経 済 再 生 を 支 える 基 盤 だと 言 えます 日 本 を 支 え 担 う 人 材 は 戦 後 約 70 年 にわたり 6-3-3-4 制 の 学 制 の 下 で 育 成 さ れてきましたが 子 供 や 社 会 の 状 況 は 大 きく 変 化 しています 現 在 の 学 制 の 原 型 が 導 入 された 当 時 と 比 べて 発 達 の 早 期 化 が 見 られるほか 自 己 肯 定 感 の 低 さ 小 1プロブレム 1 中 1ギャップ 2 などの 課 題 が 指 摘 されています また グローバル 化 への 対 応 やイノベー ションの 創 出 を 活 性 化 する 観 点 から 英 語 教 育 の 抜 本 的 充 実 や 理 数 教 育 の 強 化 ICT 教 育 の 充 実 が 求 められています さらに 産 業 構 造 の 変 化 や 技 術 革 新 が 進 む 中 質 の 高 い 職 業 人 の 育 成 も 求 められます こうした 課 題 への 対 応 として 現 在 の 学 制 の 枠 内 で 地 方 公 共 団 体 や 大 学 等 における 様 々な 工 夫 や 取 組 が 行 われていますが 少 子 高 齢 化 やグローバル 化 への 対 応 は 日 本 が 直 面 する 大 きな 課 題 であり 一 人 一 人 の 能 力 の 伸 長 と 意 欲 ある 全 ての 人 が 社 会 参 画 で きる 環 境 の 構 築 は 国 家 戦 略 として 取 り 組 む 必 要 があります 今 まさに 日 本 の 存 立 基 盤 である 人 材 の 質 と 量 を 将 来 にわたって 充 実 確 保 していくことができるかどうかの 岐 路 に 立 っており 現 在 の 学 制 が これからの 日 本 に 見 合 うものとなっているかを 見 直 す ときであると 言 えます 教 育 再 生 実 行 会 議 では このような 観 点 から 義 務 教 育 及 び 無 償 教 育 の 期 間 学 校 段 階 間 の 連 携 一 貫 教 育 や 区 切 りの 在 り 方 職 業 教 育 制 度 などの 学 制 の 在 り 方 全 般 につい て 提 言 するとともに これらの 改 革 に 関 連 する 教 師 の 在 り 方 や 条 件 整 備 について 提 言 し ます 学 制 の 在 り 方 は 広 範 囲 にわたる 問 題 であることから 本 提 言 は 直 ちに 検 討 を 行 い 速 やかに 実 行 する 施 策 のほか 必 要 な 財 源 の 確 保 などの 環 境 整 備 を 図 った 上 で 実 行 す る 施 策 それらの 進 捗 等 を 踏 まえた 上 で 更 に 検 討 を 深 める 施 策 を 含 めて 示 すこととしま す 政 府 においては 本 提 言 に 盛 り 込 まれた 諸 施 策 について 専 門 的 具 体 的 な 検 討 を 行 うとともに 国 民 的 な 議 論 を 深 めながら 丁 寧 かつ 着 実 に 取 組 を 進 めることを 期 待 し ます 1 2 小 学 校 1 年 生 などの 教 室 において 学 習 に 集 中 できない 教 師 の 話 が 聞 けずに 授 業 が 成 立 しないなど 学 級 がうまく 機 能 しない 状 況 小 学 校 から 中 学 校 への 進 学 において 新 しい 環 境 での 学 習 や 生 活 に 移 行 する 段 階 で 不 登 校 などの 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 につながって いく 事 態 等 1
1. 子 供 の 発 達 に 応 じた 教 育 の 充 実 様 々な 挑 戦 を 可 能 にする 制 度 の 柔 軟 化 など 新 しい 時 代 にふさわしい 学 制 を 構 築 する (1) 全 ての 子 供 に 質 の 高 い 幼 児 教 育 を 保 障 するため 無 償 教 育 義 務 教 育 の 期 間 を 見 直 す 義 務 教 育 は 一 人 一 人 の 有 する 能 力 を 伸 ばしつつ 社 会 において 自 立 的 に 生 きる 基 礎 を 培 い 国 家 社 会 の 形 成 者 として 必 要 とされる 基 本 的 な 資 質 を 養 うものであり 知 徳 体 をバランス 良 く 育 てる 全 人 教 育 が 必 要 です 機 会 均 等 水 準 確 保 無 償 制 とい う 義 務 教 育 の 根 幹 を 国 の 責 務 として 保 障 しつつ 義 務 教 育 を 抜 本 的 に 充 実 するため その 年 限 3 や 無 償 教 育 の 期 間 について 考 える 必 要 があります 幼 児 期 の 教 育 は その 後 の 生 活 や 学 習 の 基 礎 を 確 固 たるものとし 生 涯 にわたる 学 びと 資 質 能 力 の 向 上 に 大 きく 寄 与 するものであり 言 葉 の 習 得 や 心 身 の 発 達 の 早 期 化 小 学 校 教 育 との 接 続 等 を 踏 まえ 幼 児 教 育 の 機 会 均 等 と 水 準 の 維 持 向 上 を 図 るこ とが 重 要 です 諸 外 国 においても 幼 児 教 育 の 重 要 性 に 鑑 み その 質 の 向 上 や 無 償 化 への 取 組 が 進 められています 少 子 化 対 策 の 観 点 からも 財 源 を 確 保 しつつ 幼 児 教 育 の 無 償 化 を 段 階 的 に 進 めるとともに 将 来 的 な 義 務 教 育 化 も 視 野 に 入 れ 質 の 高 い 幼 児 教 育 を 保 障 することが 必 要 です その 際 保 護 者 が 子 供 の 教 育 に 第 一 義 的 責 任 を 有 していることを 自 覚 し 家 庭 の 十 分 な 協 力 を 得 ながら 幼 児 教 育 の 充 実 が 図 られること が 大 切 です 高 等 学 校 段 階 の 教 育 においては 第 四 次 提 言 で 述 べたように 義 務 教 育 の 基 礎 の 上 に 変 化 の 激 しい 現 代 社 会 において 主 体 的 な 自 己 を 確 立 し 自 ら 学 び 行 動 していくため の 幅 広 い 教 養 と 一 定 の 専 門 的 な 知 識 職 業 観 等 を 身 に 付 け 社 会 の 発 展 に 寄 与 する 志 や 責 任 感 を 養 うことが 求 められます 生 徒 の 能 力 や 適 性 は 多 様 であり 生 徒 の 学 習 ニ ーズに 対 応 した 教 育 を 受 けられるよう 多 様 化 や 特 色 化 を 図 ることが 重 要 です また この 時 期 は 社 会 人 になるための 助 走 期 間 であり 意 欲 ある 全 ての 子 供 に 挑 戦 の 機 会 が 与 えられるよう 家 庭 の 経 済 状 況 にかかわらず 教 育 機 会 を 保 障 する 必 要 があります ( 幼 児 教 育 の 充 実 無 償 教 育 義 務 教 育 の 期 間 の 延 長 等 ) 幼 児 教 育 の 質 の 向 上 のため 国 は 幼 稚 園 教 育 要 領 について 子 供 の 言 葉 の 習 得 など 発 達 の 早 期 化 等 を 踏 まえ 小 学 校 教 育 との 接 続 を 意 識 した 見 直 しを 行 う 保 育 所 認 定 こども 園 においても 教 育 の 質 の 向 上 の 観 点 から 見 直 しを 図 る また 子 ども 子 育 て 支 援 新 制 度 の 下 子 供 の 発 達 や 状 況 に 応 じた 指 導 の 充 実 が 図 られ るよう 質 の 高 い 教 職 員 を 確 保 していくための 養 成 研 修 処 遇 配 置 や 施 設 運 営 の 支 援 に 関 する 制 度 面 財 政 面 の 環 境 整 備 を 行 う 市 町 村 は 幼 児 教 育 行 政 に 携 わる 人 材 の 確 保 専 門 性 の 向 上 をはじめ 幼 児 教 育 行 政 を 担 う 体 制 の 整 備 を 進 める 国 は 市 町 村 の 幼 児 教 育 に 関 する 責 任 役 割 を 明 確 にするとともに 市 町 村 の 取 組 を 積 極 的 に 支 援 する その 際 幼 児 期 にお 3 平 成 18 年 に 教 育 基 本 法 が 改 正 され 義 務 教 育 の 目 的 についての 規 定 が 新 たに 置 かれるとともに その 期 間 について 将 来 延 長 する 可 能 性 も 視 野 に 入 れ 9 年 とされていた 規 定 が 削 除 され 学 校 教 育 法 に 委 ねられた 2
ける 特 別 支 援 教 育 を 含 めた 教 育 の 充 実 が 一 層 図 られるよう 教 育 指 導 や 研 修 等 に おいて 教 育 行 政 部 局 が 専 門 性 を 発 揮 する 3~5 歳 児 の 幼 児 教 育 について 財 源 を 確 保 しつつ 無 償 化 を 段 階 的 に 推 進 し 希 望 する 全 ての 子 供 に 幼 児 教 育 の 機 会 を 保 障 する 体 制 を 整 える 幼 児 教 育 の 機 会 均 等 と 質 の 向 上 段 階 的 無 償 化 を 進 めた 上 で 国 は 次 の 段 階 の 課 題 として 全 ての 子 供 に 質 の 高 い 幼 児 教 育 を 無 償 で 保 障 する 観 点 から 幼 稚 園 保 育 所 及 び 認 定 こども 園 における5 歳 児 の 就 学 前 教 育 について 設 置 主 体 等 の 多 様 性 も 踏 まえ より 柔 軟 な 新 たな 枠 組 みによる 義 務 教 育 化 を 検 討 する 国 は 小 学 校 及 び 中 学 校 における 不 登 校 の 児 童 生 徒 が 学 んでいるフリースクー ルや 国 際 化 に 対 応 した 教 育 を 行 うインターナショナルスクールなどの 学 校 外 の 教 育 機 会 の 現 状 を 踏 まえ その 位 置 付 けについて 就 学 義 務 や 公 費 負 担 の 在 り 方 を 含 め 検 討 する また 義 務 教 育 未 修 了 者 の 就 学 機 会 の 確 保 に 重 要 な 役 割 を 果 た しているいわゆる 夜 間 中 学 について その 設 置 を 促 進 する ( 高 等 学 校 教 育 修 学 支 援 の 充 実 ) 高 等 学 校 教 育 において 生 涯 にわたって 学 ぶ 基 礎 となる 力 を 育 成 するとともに 生 徒 の 多 様 な 状 況 や 学 習 ニーズに 対 応 した 教 育 が 積 極 的 に 行 われ 様 々な 進 路 に 挑 戦 できるよう 地 方 公 共 団 体 及 び 学 校 は その 実 態 に 合 わせて 教 育 課 程 を 工 夫 したり 民 間 の 外 部 検 定 試 験 等 の 活 用 を 図 ったりするなど 高 等 学 校 教 育 の 特 色 化 を 進 め 国 は 適 切 な 支 援 を 行 う 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 特 に 低 所 得 者 層 を 対 象 として 高 等 学 校 高 等 専 門 学 校 専 修 学 校 高 等 課 程 等 の 修 学 のための 支 援 策 を 一 層 推 進 し 家 庭 の 経 済 状 況 にかか わらず 意 欲 ある 全 ての 子 供 に 高 等 学 校 段 階 の 教 育 機 会 を 保 障 する 高 等 学 校 等 を 卒 業 した 後 も 意 欲 と 能 力 のある 者 が 経 済 的 な 困 難 があっても 高 等 教 育 への 修 学 を 断 念 することなく 学 び 挑 戦 していくことができるよう 国 及 び 大 学 は 授 業 料 減 免 や 所 得 連 動 返 還 型 奨 学 金 などの 支 援 策 を 一 層 推 進 する 専 修 学 校 についても 修 学 支 援 が 図 られるよう 取 り 組 む (2) 小 中 一 貫 教 育 を 制 度 化 するなど 学 校 段 階 間 の 連 携 一 貫 教 育 を 推 進 する 学 校 段 階 間 の 区 切 りは 一 定 の 年 齢 層 の 子 供 を 同 一 の 方 式 で 教 育 するという 意 味 が ありますが いじめや 不 登 校 が 中 学 校 第 1 学 年 で 急 増 するなど 教 育 上 の 様 々な 課 題 と の 関 係 が 指 摘 されています 一 方 地 方 公 共 団 体 における 小 中 一 貫 教 育 の 取 組 により 3
学 力 向 上 や 中 1ギャップの 緩 和 などの 効 果 も 報 告 されています また 現 在 の 学 制 の 原 型 が 導 入 された 当 時 に 比 べ 子 供 の 身 体 的 成 長 や 性 的 成 熟 が 約 2 年 早 期 化 している ほか 小 学 校 への 英 語 教 育 の 導 入 をはじめとして 学 習 内 容 の 高 度 化 が 進 んでいます こうしたことから 学 校 段 階 間 の 移 行 を 円 滑 にするような 学 校 間 連 携 や 一 貫 教 育 の 推 進 が 求 められます また 区 切 りを 一 律 に 変 更 することについては これらの 取 組 の 進 捗 状 況 その 成 果 や 課 題 等 を 踏 まえた 上 で 更 なる 検 討 を 行 うことが 必 要 と 考 えま す 学 校 段 階 間 の 移 行 を 円 滑 にする 観 点 から 幼 稚 園 等 と 小 学 校 小 学 校 と 中 学 校 などの 学 校 間 の 連 携 が 一 層 推 進 されるよう 国 は 教 育 内 容 等 を 見 直 すとともに 地 方 公 共 団 体 及 び 学 校 は 教 員 交 流 や 相 互 乗 り 入 れ 授 業 等 を 推 進 する 特 に 今 後 拡 充 が 予 定 されている 英 語 のほか 理 科 等 の 指 導 の 充 実 のため 小 学 校 にお ける 専 科 指 導 の 推 進 を 図 る また コミュニティ スクールの 導 入 の 促 進 により 保 護 者 や 地 域 住 民 の 参 画 と 支 援 の 下 より 効 果 的 な 学 校 間 連 携 を 推 進 する 国 は 小 学 校 段 階 から 中 学 校 段 階 までの 教 育 を 一 貫 して 行 うことができる 小 中 一 貫 教 育 学 校 ( 仮 称 )を 制 度 化 し 9 年 間 の 中 で 教 育 課 程 の 区 分 を4-3-2や 5-4のように 弾 力 的 に 設 定 するなど 柔 軟 かつ 効 果 的 な 教 育 を 行 うことができる ようにする 小 中 一 貫 教 育 学 校 ( 仮 称 )の 設 置 を 促 進 するため 国 地 方 公 共 団 体 は 教 職 員 配 置 施 設 整 備 についての 条 件 整 備 や 私 立 学 校 に 対 する 支 援 を 行 う 国 は 上 記 で 述 べた 学 校 間 の 連 携 や 一 貫 教 育 の 成 果 と 課 題 について きめ 細 か く 把 握 検 証 するなど 地 方 公 共 団 体 や 私 立 学 校 における 先 導 的 な 取 組 の 進 捗 を 踏 まえつつ 5-4-3 5-3-4 4-4-4などの 新 たな 学 校 段 階 の 区 切 りの 在 り 方 について 引 き 続 き 検 討 を 行 う 学 校 が 地 域 社 会 の 核 として 存 在 感 を 発 揮 しつつ 教 育 効 果 を 高 めていく 観 点 か ら 国 は 学 校 規 模 の 適 正 化 に 向 けて 指 針 を 示 すとともに 地 域 の 実 情 を 適 切 に 踏 まえた 学 校 統 廃 合 に 対 し 教 職 員 配 置 や 施 設 整 備 などの 財 政 的 な 支 援 において 十 分 な 配 慮 を 行 う 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 学 校 統 廃 合 によって 生 じた 財 源 の 活 用 等 によって 教 育 環 境 の 充 実 に 努 める (3) 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 高 等 教 育 機 関 を 制 度 化 する また 高 等 教 育 機 関 における 編 入 学 等 の 柔 軟 化 を 図 る 職 業 教 育 は 若 者 が 自 らの 夢 や 志 を 考 え 目 的 意 識 を 持 って 実 践 的 な 職 業 能 力 を 身 に 付 けられるようにするとともに 産 業 構 造 の 変 化 や 技 術 革 新 等 に 対 応 して 一 層 充 実 を 図 ることが 必 要 です 特 に 高 等 教 育 段 階 では 社 会 的 需 要 に 応 じた 質 の 高 い 職 業 人 の 養 成 が 望 まれますが ⅰ) 大 学 や 短 期 大 学 は 学 術 研 究 を 基 にした 教 育 を 基 本 と 4
し 企 業 等 と 連 携 した 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 うことに 特 化 した 仕 組 みにはなっていな い ⅱ) 高 等 専 門 学 校 は 中 学 校 卒 業 後 からの5 年 一 貫 教 育 を 行 うことを 特 色 とする ものであり 高 等 学 校 卒 業 段 階 の 若 者 や 社 会 人 に 対 する 職 業 教 育 には 十 分 に 対 応 して いない ⅲ) 専 修 学 校 専 門 課 程 ( 専 門 学 校 )は 教 育 の 質 が 制 度 上 担 保 されていない こともあり 必 ずしも 適 切 な 社 会 的 評 価 を 得 られていない などの 課 題 が 指 摘 されて います こうした 課 題 を 踏 まえ 大 学 高 等 専 門 学 校 専 門 学 校 4 高 等 学 校 等 におけ る 職 業 教 育 を 充 実 するとともに 質 の 高 い 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 が 求 められます また 学 習 者 が 目 的 意 識 に 応 じて 自 らの 学 びを 柔 軟 に 発 展 させるとともに 様 々 な 分 野 に 挑 戦 していくことができるよう 高 等 教 育 機 関 の 間 での 進 路 変 更 の 柔 軟 化 を 図 ることが 必 要 です ( 職 業 教 育 の 充 実 強 化 ) 高 等 学 校 段 階 における 職 業 教 育 の 充 実 のため 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 卓 越 し た 職 業 教 育 を 行 う 高 等 学 校 ( 専 門 高 校 )への 支 援 を 充 実 し 更 なるレベルアップ を 図 る 学 習 や 学 校 生 活 に 課 題 を 抱 える 生 徒 に 対 しても 社 会 に 貢 献 し 責 任 を 果 たしながら 自 己 実 現 を 図 る 社 会 人 となることができるよう 学 力 向 上 や 就 職 支 援 のための 指 導 員 の 配 置 充 実 等 を 図 る また 地 方 公 共 団 体 と 学 校 関 係 機 関 が 連 携 し 中 途 退 学 者 も 含 め 新 たな 挑 戦 に 臨 む 進 路 変 更 希 望 者 に 対 する 転 学 再 修 学 や 就 職 のための 相 談 支 援 を 行 う 体 制 を 構 築 する 高 等 学 校 段 階 から5 年 間 かけて 行 われる 職 業 教 育 の 効 果 は 高 いことから 国 及 び 高 等 専 門 学 校 は 産 業 構 造 の 変 化 やグローバル 化 等 に 対 応 した 実 践 的 創 造 的 技 術 者 を 養 成 することができるよう 教 育 内 容 の 改 善 に 取 り 組 むことと 併 せ 新 分 野 への 展 開 に 向 けて 現 在 の 学 科 構 成 5 を 見 直 す また 国 地 方 公 共 団 体 等 は 高 等 学 校 や 専 修 学 校 高 等 課 程 と 専 門 学 校 や 短 期 大 学 との 連 携 高 等 学 校 専 攻 科 の 活 用 を 推 進 する 社 会 経 済 の 変 化 に 伴 う 人 材 需 要 に 即 応 した 質 の 高 い 職 業 人 を 育 成 するととも に 専 門 高 校 卒 業 者 の 進 学 機 会 や 社 会 人 の 学 び 直 しの 機 会 の 拡 大 に 資 するため 国 は 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 新 たな 高 等 教 育 機 関 を 制 度 化 する これにより 学 校 教 育 において 多 様 なキャリア 形 成 を 図 ることができるようにし 高 等 教 育 に おける 職 業 教 育 の 体 系 を 確 立 する 具 体 化 に 当 たっては 社 会 人 の 学 び 直 しの 需 要 や 産 業 界 の 人 材 需 要 所 要 の 財 源 の 確 保 等 を 勘 案 して 検 討 する 4 専 門 学 校 においては 職 業 に 必 要 な 実 践 的 かつ 専 門 的 な 能 力 を 育 成 することを 目 的 とし 専 攻 分 野 における 実 務 に 関 する 知 識 技 術 及 び 技 能 について 組 織 的 な 教 育 を 行 うものとして 職 業 実 践 専 門 課 程 の 文 部 科 学 大 臣 認 定 制 度 が 平 成 26 年 度 から 実 施 されている 同 年 度 において472 校 1,373 学 科 が 認 定 を 受 けている ( 平 成 25 年 度 における 専 門 学 校 の 学 校 数 学 科 数 は 2,811 校 8,128 学 科 ) 5 平 成 25 年 度 において 高 等 専 門 学 校 の 学 科 (247 学 科 )のうち 工 業 系 96.8%(239 学 科 ) 商 船 2.0%(5 学 科 ) その 他 1.2%( 経 営 情 報 コミュニケーション 情 報 国 際 ビジネスの 各 1 学 科 )となっている 5
( 高 等 教 育 機 関 における 編 入 学 等 の 柔 軟 化 ) 能 力 や 意 欲 に 応 じた 学 びの 発 展 やその 後 の 進 路 変 更 に 対 応 できるよう 国 は 大 学 への 飛 び 入 学 制 度 の 活 用 実 態 等 も 踏 まえて 高 等 学 校 の 早 期 卒 業 を 制 度 化 する とともに 学 制 の 異 なる 国 からの 留 学 生 受 入 れなど 国 際 化 に 対 応 できるよう 大 学 及 び 大 学 院 入 学 資 格 において 課 している12 年 又 は16 年 の 課 程 の 修 了 要 件 を 緩 和 する 高 等 学 校 卒 業 後 の 進 路 をより 柔 軟 にするため 大 学 は 短 期 大 学 専 門 学 校 か らの 編 入 学 や 学 部 間 の 転 学 社 会 人 の 学 び 直 し 等 の 機 会 の 拡 大 を 図 る 国 は 高 等 学 校 専 攻 科 修 了 者 について 高 等 教 育 としての 質 保 証 の 仕 組 みを 確 保 した 上 で 大 学 への 編 入 学 の 途 を 開 く 国 は 厳 格 な 成 績 評 価 卒 業 認 定 の 下 大 学 学 部 大 学 院 の 早 期 卒 業 制 度 及 び 飛 び 入 学 制 度 が 一 層 活 用 されるようにするとともに 学 士 課 程 及 び 修 士 課 程 の 修 業 年 限 の 在 り 方 について 検 討 し 大 学 における 学 士 修 士 の 一 貫 した 教 育 課 程 を 導 入 しやすくする 早 期 卒 業 及 び 飛 び 入 学 の 推 進 編 入 学 や 転 学 社 会 人 の 学 び 直 し 等 の 機 会 の 拡 大 に 際 しては 国 立 大 学 法 人 運 営 費 交 付 金 や 私 学 助 成 における 運 用 の 見 直 しや 支 援 を 行 う 国 は 省 庁 の 枠 を 越 え 意 欲 ある 学 生 が 更 なる 学 びの 機 会 が 得 られるよう 職 業 能 力 開 発 大 学 校 短 期 大 学 校 における 学 修 を 大 学 の 単 位 認 定 の 対 象 とするとと もに これらの 職 業 能 力 開 発 施 設 から 大 学 への 編 入 学 についても 途 を 開 くよう 検 討 する 2. 教 員 免 許 制 度 を 改 革 するとともに 社 会 から 尊 敬 され 学 び 続 ける 質 の 高 い 教 師 を 確 保 するため 養 成 や 採 用 研 修 等 の 在 り 方 を 見 直 す 上 記 1で 述 べた 改 革 を 実 現 に 導 くには 子 供 一 人 一 人 の 可 能 性 を 引 き 出 し 能 力 を 伸 ばしていく 教 師 の 存 在 が 不 可 欠 であり その 資 質 能 力 の 向 上 や 配 置 の 充 実 を 一 体 のものとして 行 わなければなりません 教 師 が 自 らの 人 間 性 や 専 門 性 を 発 揮 して 子 供 を 教 え 導 くことができるよう 学 制 改 革 の 機 会 を 捉 え 免 許 養 成 採 用 研 修 配 置 処 遇 などの 制 度 全 般 の 在 り 方 を 考 える 必 要 があります 学 制 改 革 に 伴 い 学 校 間 の 連 携 や 一 貫 教 育 を 推 進 し 柔 軟 かつ 効 果 的 な 教 育 を 行 う 観 点 から 教 師 が 学 校 種 を 越 えて 教 科 等 の 専 門 性 に 応 じた 指 導 ができるよう 教 員 免 許 制 度 を 改 革 するとともに 専 科 指 導 等 のための 教 職 員 の 配 置 や 専 門 性 を 持 つ 人 材 の 活 用 を 図 ることが 必 要 です また 教 師 には 教 育 に 対 する 強 い 情 熱 豊 かな 人 間 性 や 社 会 性 実 践 的 で 確 かな 6
指 導 力 が 求 められます 自 ら 学 び 続 ける 強 い 意 志 を 備 えた 質 の 高 い 教 師 を 確 保 すると ともに 教 師 が 社 会 から 尊 敬 され その 力 が 十 分 に 発 揮 されるよう 教 師 の 養 成 や 採 用 研 修 等 の 在 り 方 についても 見 直 す 必 要 があります ( 学 制 改 革 に 応 じた 教 師 の 免 許 配 置 等 の 在 り 方 ) 国 は 教 師 が 教 科 等 の 専 門 性 に 応 じ 小 学 校 と 中 学 校 中 学 校 と 高 等 学 校 など の 複 数 の 学 校 種 において 指 導 可 能 な 教 科 ごとの 免 許 状 の 創 設 6 や 複 数 学 校 種 の 免 許 状 の 取 得 を 促 進 するための 要 件 の 見 直 しなど 教 員 免 許 制 度 の 改 革 を 行 う 地 方 公 共 団 体 は 複 数 学 校 種 の 免 許 状 保 有 者 の 採 用 や 現 職 の 教 師 による 他 校 種 免 許 状 の 取 得 の 促 進 を 図 る 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 小 学 校 と 中 学 校 の 連 携 推 進 や 各 学 校 における 教 科 の 専 門 性 に 応 じた 教 育 の 充 実 のため 小 学 校 における 専 科 指 導 のための 教 職 員 配 置 を 充 実 する また 特 別 免 許 状 制 度 や 特 別 非 常 勤 講 師 制 度 の 活 用 や 学 校 支 援 ボ ランティアの 推 進 等 により 学 校 の 教 育 活 動 において 社 会 経 験 や 専 門 的 知 識 技 能 の 豊 かな 社 会 人 外 国 人 指 導 者 文 化 芸 術 スポーツの 指 導 者 など 多 様 な 人 材 の 積 極 的 な 登 用 を 図 る 学 力 の 定 着 等 に 課 題 を 抱 える 児 童 生 徒 や 発 達 障 害 児 を 含 む 特 別 支 援 教 育 を 必 要 とする 児 童 生 徒 に 対 して きめ 細 かい 指 導 や 社 会 的 自 立 に 向 けた 支 援 を 行 うこ とができるよう 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 教 師 の 専 門 的 指 導 力 の 向 上 とともに 教 職 員 配 置 や 専 門 スタッフの 充 実 を 図 る 教 師 が 特 別 支 援 教 育 に 関 する 知 識 技 能 を 身 に 付 けることができるよう 特 別 支 援 学 校 の 教 師 は 必 須 化 も 視 野 に 入 れ 特 別 支 援 学 校 免 許 状 の 取 得 を 促 進 する ( 質 の 高 い 教 師 を 確 保 するための 養 成 採 用 研 修 等 の 在 り 方 ) 実 践 的 な 力 を 備 えた 教 師 を 養 成 し 採 用 することができるよう 国 は 大 学 にお いて インターンシップやボランティア 活 動 など 学 生 に 学 校 現 場 を 経 験 させる 取 組 を 推 進 するとともに 採 用 前 又 は 後 に 学 校 現 場 で 行 う 実 習 研 修 を 通 じて 適 性 を 厳 格 に 評 価 する 仕 組 み( 教 師 インターン 制 度 ( 仮 称 ))の 導 入 を 検 討 する こう した 仕 組 みの 導 入 に 際 しては 教 育 実 習 の 内 容 や 期 間 地 方 公 共 団 体 や 学 校 によ る 採 用 選 考 の 時 期 や 期 間 初 任 者 研 修 の 内 容 や 研 修 期 間 中 の 教 職 員 定 数 の 在 り 方 等 も 含 め 総 合 的 な 検 討 を 行 う 大 学 は 質 の 高 い 教 師 を 養 成 するため 実 践 型 のカリキュラムへの 転 換 組 織 編 成 の 抜 本 的 な 見 直 し 強 化 など 教 員 養 成 を 担 う 学 部 や 教 職 大 学 院 の 質 的 充 実 6 現 行 の 教 員 免 許 制 度 においては 学 校 種 ごとに 免 許 状 が 設 けられており 原 則 として 一 の 免 許 状 では 複 数 の 学 校 種 において 指 導 ができない 7
を 図 る 地 方 公 共 団 体 と 教 職 大 学 院 などの 大 学 が 連 携 して 管 理 職 を 養 成 する 研 修 も 含 め 教 師 の 研 修 を 充 実 し 自 ら 学 び 続 ける 強 い 意 志 リーダーシップや 創 造 性 などの 資 質 向 上 を 図 る 国 は 優 秀 教 師 の 処 遇 の 改 善 等 と 併 せ こうした 取 組 を 積 極 的 に 支 援 する 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 課 題 解 決 双 方 向 型 授 業 等 にも 対 応 した 質 の 高 い 教 育 を 実 現 するため 教 職 員 配 置 の 充 実 を 図 る また 教 師 の 勤 務 時 間 や 授 業 以 外 の 活 動 時 間 が 世 界 的 に 見 て 格 段 に 長 い 7 ことを 踏 まえ 教 師 が 子 供 と 向 き 合 う 時 間 を 確 保 し 教 育 活 動 に 専 念 できるようにする 観 点 から 学 校 経 営 を 支 える 管 理 事 務 体 制 の 充 実 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの 多 様 な 専 門 職 の 配 置 や 活 用 が 進 むよう 制 度 面 財 政 面 の 整 備 を 行 う 国 及 び 地 方 公 共 団 体 は 教 師 に 対 する 社 会 からの 信 頼 感 や 尊 敬 の 念 が 醸 成 され 優 秀 な 人 材 を 教 育 現 場 に 引 き 付 けるため いわゆる 人 材 確 保 法 の 初 心 に 立 ち 返 り 教 師 の 処 遇 を 確 保 する 真 に 頑 張 っている 教 師 に 報 いることができるよう 優 れ た 教 師 に 対 する 顕 彰 を 行 い 人 事 評 価 の 結 果 を 処 遇 等 に 反 映 するとともに 諸 手 当 等 の 在 り 方 を 見 直 し メリハリのある 給 与 体 系 とするなどの 改 善 を 図 る 3. 一 人 一 人 の 豊 かな 人 生 と 将 来 にわたって 成 長 し 続 ける 社 会 を 実 現 するた め 教 育 を 未 来 への 投 資 として 重 視 し 世 代 を 超 えて 全 ての 人 たちで 子 供 若 者 を 支 える 上 記 1 及 び2で 述 べた 義 務 教 育 無 償 教 育 の 期 間 の 見 直 し 幼 児 教 育 の 充 実 小 中 一 貫 教 育 の 制 度 化 など 学 校 段 階 間 の 連 携 や 一 貫 教 育 の 推 進 実 践 的 な 職 業 教 育 を 行 う 高 等 教 育 機 関 の 制 度 化 など 新 しい 時 代 にふさわしい 学 制 を 構 築 し 将 来 を 見 据 え た 改 革 を 断 行 していくためには 財 源 措 置 を 含 む 条 件 整 備 が 必 要 であり 社 会 全 体 で 教 育 への 投 資 を 重 視 する 意 識 改 革 を 一 体 的 に 行 うことが 重 要 です 日 本 の 現 状 は 高 齢 者 世 代 に 比 べて 子 供 若 者 世 代 への 公 的 な 支 出 が 圧 倒 的 に 少 ない 状 態 です 特 に 私 学 の 多 い 就 学 前 教 育 と 高 等 教 育 段 階 における 公 財 政 負 担 や 一 人 一 人 の 状 況 に 応 じた 修 学 支 援 等 が 十 分 でなく これらの 充 実 が 求 められます 教 育 の 質 の 向 上 や 教 育 費 負 担 の 軽 減 などの 教 育 投 資 は 個 人 の 能 力 の 向 上 自 己 実 現 所 得 の 増 加 出 生 率 の 向 上 経 済 成 長 税 収 増 加 などの 効 果 をもたらします 特 に 子 育 てや 教 育 にお 金 がかかりすぎることが 子 供 を 産 み 育 てたい 人 の 希 望 を 阻 害 する 最 大 の 要 因 となっており 教 育 費 負 担 の 軽 減 は 少 子 化 対 策 の 鍵 であると 言 えま 7 OECDによる 国 際 教 員 指 導 環 境 調 査 (TALIS2013)によれば 中 学 校 段 階 の 教 師 の1 週 間 あたりの 勤 務 時 間 について 日 本 は53.9 時 間 で あり 調 査 参 加 国 (34か 国 地 域 ) 中 最 長 ( 参 加 国 平 均 は38.3 時 間 ) 授 業 時 間 は 参 加 国 平 均 (19.3 時 間 )と 同 程 度 (17.7 時 間 )だが 特 に スポーツ 文 化 などの 課 外 活 動 ( 日 本 :7.7 時 間 参 加 国 平 均 :2.1 時 間 )や 事 務 業 務 時 間 ( 日 本 :5.5 時 間 参 加 国 平 均 :2.9 時 間 )が 長 い 8
す また 意 欲 ある 全 ての 子 供 若 者 社 会 人 に 挑 戦 の 機 会 を 保 障 し 質 の 高 い 教 育 を 実 現 することは 貧 困 の 連 鎖 を 断 ち 一 人 一 人 の 豊 かな 人 生 の 実 現 に 寄 与 するもの です さらには 個 人 の 能 力 の 向 上 は 社 会 全 体 の 生 産 性 の 向 上 をもたらし 将 来 に わたって 成 長 し 続 ける 社 会 の 実 現 につながります 逆 に 人 材 の 質 と 量 を 充 実 確 保 するための 教 育 投 資 を 怠 れば 我 が 国 は 今 後 少 子 高 齢 化 の 急 速 な 進 展 等 により 労 働 力 人 口 の 急 激 な 減 少 や それに 伴 う 経 済 成 長 の 鈍 化 社 会 保 障 制 度 の 維 持 の 困 難 おちい 化 など 危 機 的 な 状 況 に 陥 る 恐 れがあります こうしたことから 家 庭 の 経 済 状 況 や 発 達 の 状 況 等 にかかわらず 意 欲 と 能 力 のあ る 全 ての 子 供 若 者 社 会 人 に 質 の 高 い 教 育 機 会 を 確 保 していくことが 不 可 欠 であり 世 代 を 超 えて 総 がかりで 教 育 を 支 える 社 会 の 実 現 を 目 指 すべきです 特 に 幼 児 教 育 の 段 階 的 な 無 償 化 をはじめ 教 育 の 質 の 向 上 や 教 育 費 負 担 の 軽 減 などの 教 育 政 策 につ いて 子 供 若 者 の 未 来 のため 安 定 的 な 財 源 を 確 保 しつつ 未 来 への 投 資 と 位 置 付 けて 重 視 することが 必 要 です 教 育 財 源 の 確 保 に 当 たっては 少 子 化 に 伴 って 逓 減 する 費 用 や 教 育 的 観 点 からの 学 校 統 廃 合 等 によって 生 じた 財 源 を 教 育 の 質 の 向 上 に 活 用 すべきです また 資 源 配 分 の 重 点 を 高 齢 者 から 子 供 若 者 へ とりわけ 教 育 費 負 担 の 軽 減 のために 大 胆 に 移 して いくことや 民 間 資 金 の 活 用 等 も 重 要 です 政 府 においては 教 育 投 資 の 一 層 の 重 視 や 教 育 財 源 の 確 保 のための 方 策 について その 意 義 効 果 を 踏 まえて 更 に 国 民 的 な 議 論 を 深 め 実 行 していくことを 期 待 します 家 庭 の 経 済 状 況 や 発 達 の 状 況 等 にかかわらず 意 欲 と 能 力 のある 全 ての 子 供 若 者 社 会 人 が 質 の 高 い 教 育 を 受 けることができ 一 人 一 人 の 能 力 や 可 能 性 を 最 大 限 伸 ばし 将 来 にわたって 成 長 し 続 ける 社 会 の 実 現 を 目 指 し 国 は 子 供 若 者 の 未 来 のため 幼 児 教 育 の 段 階 的 な 無 償 化 をはじめ 教 育 の 質 の 向 上 や 教 育 費 負 担 の 軽 減 などの 教 育 政 策 について 未 来 への 投 資 と 位 置 付 けて 重 視 する 教 育 財 源 の 確 保 に 当 たり 資 源 配 分 の 重 点 を 高 齢 者 から 子 供 若 者 へ 大 胆 な 移 行 を 図 る 国 は 在 学 中 にかかる 費 用 を 卒 業 後 の 収 入 に 応 じて 負 担 する 所 得 連 動 返 還 型 奨 学 金 の 充 実 税 制 上 のインセンティブを 通 じた 寄 附 の 促 進 等 による 民 間 資 金 の 活 用 や 世 代 間 資 産 移 転 の 促 進 等 も 含 め 世 代 を 超 えて 全 ての 人 たちで 子 供 若 者 を 支 える 安 定 的 な 教 育 財 源 を 確 保 する 取 組 について 国 民 的 な 理 解 を 得 つつ 推 進 す る 教 育 投 資 は 少 子 化 対 策 の 観 点 からも 極 めて 重 要 であることを 踏 まえ 国 地 方 公 共 団 体 産 業 界 教 育 界 の 代 表 等 による 教 育 サミット( 仮 称 ) を 開 催 し 教 育 投 資 の 重 要 性 についてアピールするなど 社 会 総 がかりで 子 供 若 者 を 支 え る 意 識 や 環 境 の 醸 成 を 図 る 9